JPH05200951A - 軟質性合成樹脂製シート - Google Patents
軟質性合成樹脂製シートInfo
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- JPH05200951A JPH05200951A JP1531992A JP1531992A JPH05200951A JP H05200951 A JPH05200951 A JP H05200951A JP 1531992 A JP1531992 A JP 1531992A JP 1531992 A JP1531992 A JP 1531992A JP H05200951 A JPH05200951 A JP H05200951A
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Abstract
り性を改善した軟質性合成樹脂製シートを提供する。 【構成】 エチレンとアルキル(メタ)アクリレートと
無水マレイン酸とからなるエチレン系三元共重合体シ−
トの表面に、接着剤や接着性樹脂をもちいることなく、
ポリアミド系樹脂を積層することにより得られる軟質性
合成樹脂製シート。
Description
脂製シートに関する。さらにくわしくは、塩化ビニル系
以外のエチレン系共重合体で、厚生省告示20号などの
食品用容器としても問題のない、また、透明性をそこな
うことなく軟質性が優れているばかりでなく、シートの
すべり性、表面傷付き性および耐熱性が改良された軟質
シートを開発することが、本発明の目的である。
トと無水マレイン酸からなるエチレン系三元共重合体シ
ートは、剛性が低く(軟質であり)、透明性に優れてい
ることから、シート状、各種形状に汎用樹脂として広く
利用されようとしている。しかし、これらのシート各種
容器、工業部品などは、すべり性、表面の傷付き性が少
ないこと、さらに、耐熱性の改善が望まれていた。
明が解決しようとする課題は、シートのすべり性、表面
傷付き性および耐熱性を改善した軟質シートを提供する
ことである。
2層以上の層構成を有し、1〜100μの厚みを有する
1つまたは2つの、融点が150℃以上であるが320
℃以下でありかつアミド基1個当たりのメチレン基の数
が8個であるポリアミド樹脂層を有し、中間層の内、少
なくとも1つ以上の層が、エチレンとアルキル(メタ)
アクリレートと無水マレイン酸からなるエチレン系三元
共重合体層であって、ダイス内又は外で積層するか或い
は、ダイス外で該ポリアミド樹脂で出来たフィルムを貼
合することで接着層なしに多層化させた多層シートであ
り、各表面層と中間層の上記エチレン系三元共重合体層
との厚み比が、1:3〜1:500である軟質性合成樹
脂製シートによって解決することができる。
ルキル(メタ)アクリレートと無水マレイン酸からなる
エチレン系三元共重合体としては、エチレンと式1の構
造を持つアルキル(メタ)アクリレート、式2で表せる
無水マレイン酸の三元共重合体であり、式1のR1 は水
素またはメチル基を示し、R2 は炭素数が1〜8のアル
キル基を示す。具体的に例をあげると、アクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等である。重
合体中に占める式1および式2の割合はそれぞれ0.5
〜15mol%、0.1〜1.5mol%好ましくは、
それぞれ1.0〜10mol%、0.5〜1.2mol
%である。アルキル(メタ)アクリレートの量が0.5
mol%以下では本三元共重合体の特徴である柔軟性が
失われるため好ましくない。15mol%以上になると
重合体の分子量を上げるのが困難となり、衝撃強度等の
機械的物性の低下が著しく、又、シート成形性も低下す
る。無水マレイン酸の量が0.1mol%以下では極性
が不足し十分な接着性が得られない。1.5mol%以
上では、重合体の製造技術上無理が生じ安定して重合体
が製造できないし、無水マレイン酸による空気中の水分
の吸収が増え、成形時に発泡が起る様になり好ましくな
い。
−K−7210の表1の条件4)は特に限定はないが、
適切な押出シート成形を実施する為には、0.01〜5
0g/10分、特に0.1〜40g/10分が好まし
い。当該共重合体の製造方法としては、高圧法、低密度
ポリエチレンの重合設備を利用することができる。例え
ば無水マレイン酸およびアルキル(メタ)アクリレート
を温度170〜280℃、圧力1,000〜2,000
Kg/cm3 に保持された反応器にエチレンと共に導入
し、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパー
オキシ2エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオ
キシド等に代表されるフリーラジカル開始剤の注入によ
って重合する。降圧後、生成した重合体と未反応単量体
とを分離し、重合体は、押出機を通してペレット化す
る。重合の際必要に応じて、プロピレン、ブタン、ブテ
ン、アセトン等の分子量調節剤、また反応の安定剤とし
て、2.5ジ−t−ブチルヒドロキシトルエンに代表さ
れる様なフェノール系の化合物を数百ppm〜数%添加
することも可能である。
50℃以上であるが、320℃以下であり、150〜3
10℃が望ましく、とりわけ180〜300℃が好適で
ある。融点が150℃未満のポリアミド樹脂を用いる
と、多層シート成形またはラミネート方式の場合には、
フィルムの成形加工性は良好なものの、目的とする傷付
き性および耐熱性の改良が見られない。また、320℃
より高い融点を有するポリアミド樹脂を用いると、フィ
ルムおよび多層シートの成形加工性が低下する。該ポリ
アミド樹脂の代表例としては、ジアミノブタンとアジピ
ン酸との縮重合体(ナイロン4,6)、ポリカプラミド
(ε−カプロラクタムの開環重合体、ナイロン6)、ポ
リヘキサメチレンアジパミド(ヘキサメチレンジアミン
とアジピン酸との縮重合体、ナイロン6,6)、ポリヘ
キサメチレンセバカミド(ヘキサメチレンジアミンとア
ジピン酸との縮重合体、ナイロン6,10)等があげら
れる。該ポリアミド樹脂の数平均分子量は通常5,00
0〜40,000であり、5,000〜35,000が
望ましく、とりわけ8,000〜35,000が好適で
ある。数平均分子量が5,000未満のポリアミド樹脂
では、成形性が劣るとともに機械的特性がよくない。一
方、40,000を超えると成形加工性が極端に悪化す
る。該ポリアミド樹脂の製造方法、物性などについて
は、橋本修編“ポリアミド樹脂ハンドブック”(日刊工
業新聞、昭和63年発行)などによって詳細に記載され
ている。上記成分には、必要に応じて熱安定剤、紫外線
吸収剤、着色剤等が添加されてもよい。
て、ダイス内または外で多層シート成形、さらにはダイ
ス外でポリアミド系樹脂フィルムをサーマルラミネート
(貼合)することで、多層化することが重要である。方
式としては、溶融積層の場合はダイ内多層化の方が良
く、マルチマンニフォールドタイプのダイスを用いる方
法とフィードブロックにより多層化する方法が適してい
る。特に、製造設備コストから考えるとフィードブロッ
クのものが好ましい。さらに、サーマルラミネート法の
場合には、アウトライン法でも良いがシート成形中イン
ラインで貼合する方法が、成形中該エチレン系三元共重
合体シートが、各ロールに粘着する等の成形性の悪化を
防止するために好ましい。また、インライン貼合成形に
おいてもダイスから出た直後の溶融樹脂に前記プロピレ
ン系重合体フィルムを貼合する場合と、一度、溶融樹脂
を固化させた後、再加熱して貼合する場合があるが、こ
れについてはどちらの方法でもかまわない。また、使用
されるポリアミド系樹脂フィルムとして、未延伸フィル
ムはもちろん裏印刷されたフィルムまたは、二軸延伸さ
れたフィルムをサーマルラミネートによって貼合しても
よい。
面層/中間層/表面層)の各層間の比率または厚みは特
に限定されるものではなく、使用目的、成形性などを考
慮して変更することができる。しかし、軟質性合成樹脂
製シートの特徴を低下させない範囲、すなわち、両表面
層の厚みは1〜100μが好ましく、さらに好ましくは
1〜50μがよく1〜30μであれば絶好である。さら
に、各表面層と中間層の上記エチレン系三元共重合体層
との厚み比としては、1:3〜1:500であることが
望ましい。中間層が表面層厚みの3倍未満であると、軟
質性が低下する(かたくなる)。
場合、中間層と表面層の間には接着性樹脂が不必要であ
ることが特徴である。従来技術のようなエチレンとアル
キル(メタ)アクリレートからなるエチレン系二元共重
合体を用いても、軟質シートを成形することができる
が、ポリアミド系樹脂との接着力が弱くこれらの間に、
接着性樹脂を入れなければ使用することができない。ま
た、本軟質性合成樹脂製シートの場合、アルキル(メ
タ)アクリレート等のコモノマーを有しているので塩化
ビニル樹脂と同様に高周波ウェルダーにより、接着およ
びシールすることが可能である。この点は他のオレフィ
ン系軟質シートと異なる点である。
実施例および比較例においては、以下に示す多層シート
成形装置を用いて多層シートを成形した。 ・2種2層フィードブロックタイプ多層シート成形機
(東芝機械製) ・スクリュー径65mmφ、L/D=32、ベント付き
押出機(No1)、スクリュー径40mmφ、L/D=
32、ノンベント押出機(No2) ・ダイス幅1100m/m ・リップ幅0.7m/m ・両面フィルム貼合装置付き
ルゼン方式で測定した。また、透明性についてはJIS
K6714により、村上光学製の測定機を用いて測定
した。また、すべり性については底面積が48cm2
(8cm×6cm)、重量900gのSASブロックを
測定シートの上に乗せ、50/分のスピードで傾斜角度
を変化させ、すべり始める時の角度を測定し静止摩擦係
数を測定した。また、傷付き性についてはエンピツ硬度
測定により評価した。さらに、ブロッキング性に関して
は、トータル厚み0.7m/m、幅80cmのシートを
100mまき、まきほどきの時の粘着性を5段階で評価
した。(5:問題なし、4:通常問題ないがやや粘着あ
り、3:粘着性がやや強い、2:粘着性が強い、1:粘
着性が強く、使用できない)。さらに、耐熱性について
はトータル厚み2.0m/mのシートを成形し100c
cのビーカーをシートの上に置き、95℃のお湯を10
0cc入れ、10分後にとりのぞき24時間後にシート
上にあとがのこるか否かで評価した。
リアミド−1)を、80℃で4時間真空乾燥した後、ダ
イス幅900m/m、スクリュー径60m/mφ、L/
D=36のキャスティングフィルム成形機を用いて、厚
さ30μのポリアミド−1フィルムを樹脂温度280℃
で成形した。又、中間層としては、エチレン〜アクリル
酸メチル〜無水マレイン酸エチレン系三元共重合体を使
用した。アクリル酸メチルは6mol%であり、無水マ
レイン酸は1mol%、残りがエチレンである。分子量
的には、JIS K7210の表1の条件4で測定した
MFR=10g/10分のものを使用した。又、成形は
前記2種3層シート成形機の両方の押出機に同じ樹脂を
入れ、押出樹脂温度(ダイス出口)150℃で2.1m
/mのシートを押出し、前記ポリプロピレンフィルムを
第一と第二のポリンシングロールの間で片側から貼合し
た。トータル厚みは2.0m/mであった。
をかけ、印刷面を貼合した以外は、実施例−1と同じ。
じ。
外は実施例−1と同じ。
量を増やした以外は、実施例−1と同じ。接着強度が弱
く積層シートとして利用することはできなかった。以上
の実施例および比較例から、本発明によって得られる軟
質性合成樹脂製シートは、軟質性、透明性に優れるばか
りでなく、すべり性、キズ付き性、耐熱性にも優れ、さ
らにシートおよび容器段階においても、優れていること
がわかる。
シート、および、同シートを熱成形して得られた各種容
器等は、下記の如き効果を発揮する。(1)エチレンと
アルキル(メタ)アクリレートと無水マレイン酸からな
るエチレン系三元共重合体シートのすべり性、表面の傷
付き性、耐熱性を改善することができる。(2)本発明
に用いているエチレン系三元共重合体は、分子内に極性
基を多く持っている為に、PVCと同様に高周波融着
(シール)が可能である。(3)さらに、本発明で用い
たエチレン系三元共重合体はポリアミド系樹脂との接着
に非常に優れている為に、他分野の多層シートと違って
接着性樹脂を間に入れる必要がない。本発明によって得
られる、軟質合成樹脂製シートおよび同シートから、熱
成形して得られた成形物は上記のごとき効果を発揮する
ために、多方面にわたって利用することができる。代表
的な用途を下記に示す。手帳の表紙、デスクマッ
ト、ファイル,フォルダー等各種文具用シート、テ
ーブルシート、レジャーシート、軟質容器等。
Claims (1)
- 【請求項1】 少なくとも2層以上の層構成を有し、1
〜100μの厚みを有する1つまたは2つの、融点が1
50℃以上であるが320℃以下でありかつアミド基1
個当たりのメチレン基の数が8個であるポリアミド樹脂
層を有し、中間層の内、少なくとも1つ以上の層が、エ
チレンとアルキル(メタ)アクリレートと無水マレイン
酸からなるエチレン系三元共重合体層であって、ダイス
内又は外で積層するか或いは、ダイス外で該ポリアミド
樹脂で出来たフィルムを貼合することによって接着層な
しに多層化させた多層シートであり、各表面層と中間層
の上記エチレン系三元共重合体層との厚み比が、1:3
〜1:500である軟質性合成樹脂製シート。
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- 1992-01-30 JP JP04015319A patent/JP3103180B2/ja not_active Expired - Fee Related
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