JPH05200409A - ダル仕上ステンレス鋼板の製造方法 - Google Patents

ダル仕上ステンレス鋼板の製造方法

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JPH05200409A
JPH05200409A JP3868092A JP3868092A JPH05200409A JP H05200409 A JPH05200409 A JP H05200409A JP 3868092 A JP3868092 A JP 3868092A JP 3868092 A JP3868092 A JP 3868092A JP H05200409 A JPH05200409 A JP H05200409A
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JP
Japan
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rolling
dull
stainless steel
steel sheet
time
Prior art date
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Pending
Application number
JP3868092A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Ishikawa
正明 石川
Masayuki Hino
真行 肥野
Yutaka Oka
裕 岡
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 色調異方性の少ないダル仕上ステンレス鋼板
の製造方法を提供する。 【構成】 ダル加工した圧延ワ−クロ−ルを使用して、
ダル仕上ステンレス鋼板を圧延製造する方法において、
ダル加工した圧延ワ−クロ−ルによる圧延パスを偶数回
行い、かつ奇数回目の圧延に対し、偶数回目の圧延を奇
数回目の圧延と逆方向に行うことを特徴とする、色調異
方性の少ないダル仕上ステンレス鋼板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビルの内外装建材およ
び建屋の屋根材に使用される意匠性と防眩性に優れたス
テンレス鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、ステンレス鋼板が建材の素材とし
て多用されるようになり、従来のようなJIS G43
05やG4307に示される表面仕上ステンレス鋼板の
種類だけでは充分に対応することができず、新たな仕上
表面を持つステンレス鋼板の製造が要望されてきた。そ
の一例としてダル仕上ステンレス鋼板がある。これはJ
IS規格に定められた2D仕上よりも格段に光の反射を
抑え、防眩性と意匠性を兼ね備えたダル仕上ステンレス
鋼板であり、ビルなどの内外装または建物の屋根に使用
されてきた。従来、ダル仕上方法は特開昭52−225
17号公報に開示されているように、ステンレス鋼板に
対する塗料の密着性を向上させる手段の一つとして使用
され、そのステンレス鋼板の表面粗さも、平均粗さRa
が約1μmあるいはそれ以下の細かいダル仕上であり、
ダル仕上ステンレス鋼板の製造方法も調質圧延でのダル
加工ロ−ルによる軽圧下方法が一般的であった。
【0003】これに対し、最近注目されている前述のダ
ル仕上ステンレス鋼板は、鋼板の表面の防眩性と意匠性
を兼ね備えさせる為に、表面の平均粗さRaを1μmよ
り大きくしている。その製造方法については、特開昭6
3−49305号公報に開示されているように、冷間圧
延段階でダルロ−ルによりダル加工圧延をおこない、か
つ従来の調質圧延でのダル加工圧延よりも大きい圧下量
を付与するのが一般的となってきた。ダル仕上ステンレ
ス鋼板が鋼板の表面の防眩性と意匠性を兼ね備えた建材
として多用されると共に、特に屋外使用の場合各々のス
テンレス鋼板の色調の差異が明瞭に認められ、大面積に
多数のステンレス鋼板を使用すると全体の色調の均一性
がそこなわれるという欠点を生じた。しかもこの現象は
従来の表面仕上方法である2B、2D、あるいは表面研
磨仕上方法であるHL、No3およびNo4などの方法
で仕上げたステンレス鋼板よりも、ダル仕上ステンレス
鋼板の方に顕著に生じることが明らかになった。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は、従来の表面
仕上方法による表面仕上ステンレス鋼板に比べ、鋼板の
表面の防眩性と意匠性により優れたダル仕上ステンレス
鋼板の長所を損なうことなく、ステンレス鋼板の色調の
均一性を格段に高めることのできるダル仕上ステンレス
鋼板の製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ダル仕上
ステンレス鋼板間の色調の違いについてマクロ的および
ミクロ的にさまざまな調査を行った結果、鋼板間の色調
の違いの最も大きな原因は製造ロットの違いによるもの
ではなく、ダル仕上ステンレス鋼板の色調に著しい異方
性があることを見いだした。またこの異方性はダルロ−
ルによる圧延によって形成され、特に圧延の進行方向と
その逆方向の両方向から鋼板表面を観察した結果、その
色調が著しく異なることを見いだし、その現象はダルロ
−ルによる一方向圧延に起因するとの知見を得た。本発
明は前述の知見にもとずいてなされたものである。すな
わち、本発明はダル加工した圧延ワ−クロ−ルを使用し
て、ダル仕上ステンレス鋼板を圧延製造する方法におい
て、ダル加工した圧延ワ−クロ−ルによる圧延パスを偶
数回行い、かつ奇数回目の圧延に対し、偶数回目の圧延
を奇数回目の圧延と逆方向に行うことを特徴とする、色
調異方性の少ないダル仕上げステンレス鋼板の製造方法
である。
【0006】
【作用】ダル仕上ステンレス鋼板の製造プロセスの代表
例を図1および図2に示す。図1は1回冷間圧延法、図
2は2回冷間圧延法により製造するプロセスを示してい
る。1回冷間圧延法の場合、従来はまず平滑ロ−ルで圧
延し、最終冷間圧延パスのみダルロ−ルを使用した圧延
を行っていた。本発明の1回冷間圧延法の場合では冷間
圧延の前半については平滑ロ−ルを使用して圧延し、後
半はダルロ−ルを使用して偶数回圧延する。ダルロ−ル
を使用する圧延方法は奇数回目の圧延方向に対し、偶数
回目の圧延方向を奇数回目と逆の方向に圧延する。 後
半の偶数回圧延の回数は特に限定しないが、2回、4回
および6回程度が適当である。 回数が多いほど色調異
方性は減少するが、逆にダルロ−ルのへたりが大きくな
り経済性が損なわれる。この偶数回圧延により最終製品
の色調異方性は格段に減少する。ダルロ−ルを使用して
3回、5回のように奇数回圧延し、かつ圧延ごとに圧延
方向を逆にした場合や、あるいは偶数回同一方向に圧延
した場合は、いずれも従来法の場合と変わらなかった。
【0007】図2に示す2回冷間圧延法の場合、従来法
および本発明とも1回目の冷間圧延については平滑ロ−
ルで中間厚までの圧延を行い、焼鈍、酸洗処理あるいは
光輝焼鈍処理による軟化処理を行う。2回目の冷間圧延
においては、従来法では最終の冷間圧延パスのみダルロ
−ルを使用して圧延するのに対し、本発明では、本発明
の1回冷間圧延法と同様に圧延の後半はダルロ−ルを使
用して偶数回圧延を行う。尚、本発明では2回目の冷間
圧延において平滑ロ−ルを使用せず、ダルロ−ルで偶数
回圧延を行っても本発明の効果が得られる。ダルロ−ル
を使用した冷間圧延における1パス当たりの圧下率は、
ダルロ−ルの粗さ、製品の目標表面粗さ、厚さおよび鋼
種などで適性値は異なるが、2〜20%の範囲が適切で
ある。本発明における1回冷間圧延法または2回冷間圧
延法ともダルロ−ルを使用して冷間圧延を行った後は、
焼鈍、酸洗処理あるいは光輝焼鈍処理による鋼板の軟化
処理を従来法と同様の条件で行う。尚、ハ−ドな状態で
最終ダル仕上製品を必要とする場合は、前記の焼鈍、酸
洗処理あるいは光輝焼鈍処理の替わりに、冷間圧延時に
付着した圧延油を除去する脱脂処理に置き換えることが
できる。
【0008】ダルロ−ルによる焼鈍、酸洗処理あるいは
光輝焼鈍処理に続いて形状矯正を主目的としたスキンパ
ス圧延を行う。スキンパス圧延は軽圧下であるが製品ダ
ル面の凸部が圧下され光沢が増加するので場合によって
は省略される。最後に最終製品幅にスリットあるいは切
板にカットする精整工程を経て最終製品となる。尚、図
1において素材の焼鈍および酸洗済の熱間圧延鋼帯を直
ちに冷間圧延するようになっているが、素材の表面欠陥
除去のため冷間圧延前に研削ベルトによる疵取り工程を
付加しても本発明の効果には全く影響しない。
【0009】
【実施例】
(実施例1)表1に焼鈍および酸洗済のSUS304熱
延鋼帯を素材としてダル仕上ステンレス鋼板を製造した
本発明の実施例および比較例、また従来法の従来例を示
す。実施例、比較例および従来例はいずれも板厚1.0
mmのダル仕上ステンレス鋼板で、これを屋外で色調の
異方性について目視観察を行い、色調の異方性の程度を
大、中、小およびなしの4段階に評価した。 なお2回
冷間圧延法の中間厚はいずれも2.0mmとした。従来
法の場合、最終焼鈍が光輝焼鈍処理の場合の色調異方性
は大、焼鈍および酸洗処理の場合の色調異方性は中であ
った。本発明による8例の色調異方性は小となしで著し
い改善が認められた。尚、ダルロ−ルによる圧延回数が
3回の場合は改善が見られなかった。
【0010】
【表1】
【0011】(実施例2)表2に焼鈍および酸洗済のS
US447J1熱延鋼帯を素材としてダル仕上ステンレ
ス鋼板を製造した本発明の実施例および従来法の従来例
を示す。実施例および従来例はいずれも板厚1.0mm
のダル仕上ステンレス鋼板で、これを屋外で色調の異方
性について目視観察を行い、色調の異方性の程度を大、
中、小およびなしの4段階に評価した。 なお2回冷間
圧延法の中間厚はいずれも2.0mmとした。表1にお
けるオ−ステナイト系ステンレスであるSUS304の
場合と同様に、表2におけるフェライト系ステンレスで
あるSUS447J1の場合も、本発明の製造方法によ
る製品には色調の異方性は殆ど見られなかった。
【0012】
【表2】
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、ダル仕上ステンレス鋼
板の意匠性および防眩性を損なうことなく、ダル仕上ス
テンレス鋼板の色調の異方性を大幅に減少することがで
きるので、建築用材料として屋外に大量に使用してもス
テンレスパネル間の色調差が生じることが無く、均一で
美しい外観の建造物を得ることができる。また本発明は
オ−ステナイト系およびフェライト系を問わずあらゆる
ステンレス鋼種に対して適用可能で極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はダル仕上ステンレス鋼板の製造プロセス
の1例を示す工程図である。
【図2】図2はダル仕上ステンレス鋼板の製造プロセス
の1例を示す工程図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダル加工した圧延ワ−クロ−ルを使用し
    て、ダル仕上ステンレス鋼板を圧延製造する方法におい
    て、ダル加工した圧延ワ−クロ−ルによる圧延パスを偶
    数回行い、かつ奇数回目の圧延に対し、偶数回目の圧延
    を奇数回目の圧延と逆方向に行うことを特徴とする、色
    調異方性の少ないダル仕上ステンレス鋼板の製造方法。
JP3868092A 1992-01-29 1992-01-29 ダル仕上ステンレス鋼板の製造方法 Pending JPH05200409A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100417699B1 (ko) * 1999-12-29 2004-02-11 주식회사 포스코 무광택 스테인레스 강판의 제조 방법
KR100417683B1 (ko) * 1999-12-29 2004-02-11 주식회사 포스코 무광택 엠보싱 스테인레스 강판의 제조 방법
KR101230184B1 (ko) * 2010-12-01 2013-02-06 주식회사 포스코 페라이트계 스테인리스강의 제조방법

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100417699B1 (ko) * 1999-12-29 2004-02-11 주식회사 포스코 무광택 스테인레스 강판의 제조 방법
KR100417683B1 (ko) * 1999-12-29 2004-02-11 주식회사 포스코 무광택 엠보싱 스테인레스 강판의 제조 방법
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