JPH05200290A - デイーゼルエンジン排ガス浄化用触媒 - Google Patents

デイーゼルエンジン排ガス浄化用触媒

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JPH05200290A
JPH05200290A JP4234076A JP23407692A JPH05200290A JP H05200290 A JPH05200290 A JP H05200290A JP 4234076 A JP4234076 A JP 4234076A JP 23407692 A JP23407692 A JP 23407692A JP H05200290 A JPH05200290 A JP H05200290A
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catalyst
exhaust gas
oxide
cobalt
nickel
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Makoto Horiuchi
真 堀内
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Nippon Shokubai Co Ltd
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

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  • Catalysts (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ニッケル及びコバルトから選ばれる少くとも
1種の元素及び場合によっては銅元素が含有されて成る
ことを特徴とするディーゼルエンジン排ガス浄化用触
媒、ならびに、上記の元素及び耐火性無機酸化物を含有
する触媒成分が耐火性三次元構造体に担持されて成るこ
とを特徴とするディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒が
提供される。 【効果】 この触媒は、ディーゼルエンジン排ガス中の
炭素系微粒子、未燃焼炭化水素、一酸化炭素などの有害
成分を低温から燃焼除去し、しかも二酸化硫黄からのサ
ルフェートの生成を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディーゼルエンジン排ガ
ス浄化用触媒に関する。更に詳しくは、本発明はディー
ゼルエンジン排ガス中の炭素系微粒子、未燃焼炭化水
素、一酸化炭素などのような有害成分を低温から燃焼除
去し、しかも二酸化硫黄からのサルフェートの生成を抑
制することができるディーゼルエンジン排ガス浄化用触
媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、特にディーゼルエンジン排ガス中
の微粒子物質(主として、固体状炭素微粒子や硫酸塩の
ような硫黄系微粒子、液状ないし固体状の高分子炭化水
素微粒子などからなるものであり、以下、これらを〔微
粒子物質」と総称する)が環境衛生上問題となってい
る。その理由は、これら微粒子物質は、その粒子径がほ
とんど1ミクロン以下であるため、大気中に浮遊しやす
く呼吸により人体内に取り込まれやすいためである。従
って、これら微粒子物質のディーゼルエンジンからの排
出に関する規制を厳しくしていく方向で検討が進められ
ている。
【0003】一方、ディーゼルエンジンの燃料噴射の高
圧化、燃料噴射タイミングの制御などの改良にともな
い、ディーゼルエンジンから排出される微粒子物質の量
はある程度低減された。しかし、その低減化は未だ十分
とはいえず、また微粒子物質に含まれる主として液状の
高分子量炭化水素からなる有機溶媒に可溶な成分(SO
F)は、上記のようなエンジンの改良によっては除去で
きず、微粒子物質中のSOF割合は増加する結果となっ
ている。このSOFは発ガン性物質などの有害成分を含
有することから、微粒子物質とともにSOFの除去が重
要な問題となっている。
【0004】微粒子物質の除去方法としては、セラミッ
クフォーム、ワイヤーメッシュ、金属発泡体、目封じタ
イプのセラミックハニカム、オープンフロータイプのセ
ラミックハニカム、メタルハニカムなどのような耐火性
三次元構造体に炭素系微粒子を燃焼させうる触媒物質を
担持させた触媒を使用し、ディーゼルエンジン排ガス中
の微粒子物質を捕捉するとともに、通常のディーゼルエ
ンジンの走行条件下で得られる排ガスの排出条件(ガス
組成および温度)下に、必要に応じて電気ヒーターなど
のような加熱手段を用いて、炭素系微粒子を除去する触
媒方式が検討されている。
【0005】一般に、ディーゼルエンジンの排ガス浄化
用触媒としては、(イ)炭素系微粒子のほか未燃焼炭化
水素、一酸化炭素などのような有害成分の低温からの燃
焼除去効率が高い。(ロ)燃料として用いる軽油中に多
量に含まれる硫黄成分から発生する二酸化硫黄(S
2)の三酸化硫黄(SO3)への酸化能が低く、サルフ
ェート(二酸化硫黄が酸化されて三酸化硫黄や硫酸ミス
トになったもの)の生成を抑制できる、(ハ)高負荷で
の連続運転下に耐え得る(すなわち高温耐久性が高
い)、という性能を有する触媒が望まれている。
【0006】従来より、炭素系微粒子の燃焼除去効率を
高める目的で種々の提案がなされている。例えば、特開
昭55−24597号公報には、白金族元素系触媒とし
て、ロジウム(7.5%)白金合金、白金/パラジウム
(50/50)混合物、酸化タンタルまたは酸化セリウ
ム上にパラジウムを担持したもの、さらにはパラジウム
と75重量%以下の白金とからなる合金、などが開示さ
れている。これら触媒はまたSOFの除去にも効果的で
あるとされている。
【0007】しかし、これらの成分はいずれも500℃
を越える高温域では、二酸化硫黄の酸化能が急激に上昇
し、サルフェートの増加を招くものである。その結果、
700℃程度の温度域まで排温が上昇する高温型ディー
ゼルエンジンへの適用は困難であった。従って、これら
の成分の高温型ディーゼルエンジンへの使用は、好まし
くない。
【0008】その他、特開昭61−129030号、同
61−149222号および同61−146314号各
公報には、パラジウムとロジウムとを主な活性成分と
し、さらにアルカリ金属、アルカリ土類金属、銅、ラン
タン、亜鉛およびマンガンなどを追加成分として含有す
る触媒組成物が開示され、また特開昭59−82944
号公報には、銅、アルカリ金属、モリブテンおよびバナ
ジウムから選ばれる少なくとも1種と白金、ロジウムお
よびパラジウムから選ばれる少なくとも1種とを組み合
わせた触媒組成物が開示されている。
【0009】これらの成分のうち、バナジウムは、50
0℃以上のディーゼルエンジン排ガス中においては劣化
が大きいので、その使用は好ましくない。
【0010】さらに、ディーゼルエンジン排ガス中のS
OFを除去する触媒として、ガス流れに対し平行に貫通
孔を有するオープン式のハニカム状貴金属系酸化触媒が
報告されている(SAE Paper,81026
3)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の触
媒は、いずれも炭素系微粒子の燃焼除去またはSOFの
除去にはある程度効果的であるが、特に500℃を越え
る高温に排ガス条件において二酸化硫黄の酸化能が高い
ため、サルフェートの生成量が増加し、かえって微粒子
物質全体の除去率が低下し、またこのサルフェートが新
たな環境問題を生じるという欠点があった。
【0012】すなわち、前記した(イ)〜(ハ)のディ
ーゼルエンジン排ガス浄化用の触媒に要求される性能、
さらにSOFの除去性能を十分備えた触媒は未だ見出さ
れていない。
【0013】従って、本発明の一つの目的は、ディーゼ
ルエンジン排ガス中の微粒子物質を効率よく除去できる
ディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒を提供することで
ある。
【0014】本発明の他の目的は、ディーゼルエンジン
排ガス中の炭素系微粒子のほか未燃焼炭化水素、一酸化
炭素などのような有害成分も低温から燃焼除去できる性
能を有し、しかも500℃以上の高温排ガス条件におい
ても二酸化硫黄の酸化能が低くサルフェートの生成を抑
制することができるディーゼルエンジン浄化用触媒を提
供することである。
【0015】本発明の別の目的は、ディーゼルエンジン
排ガス中のSOFを効率よく除去できるディーゼルエン
ジン排ガス浄化用触媒を提供することである。
【0016】本発明の更に別の目的は、高温耐久性が良
好であって、実用上問題を生じることなくディーゼル車
に搭載できるディーゼルエンジン浄化用触媒を提供する
ことである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討した結果、ニッケルならびに
コバルトから選ばれる少くとも1種の元素が含有されて
成る触媒が、ディーゼルエンジン排ガス中においてSO
F、未燃焼炭化水素などに対する低温からの浄化能を有
し、かつ500℃を越える高温域においても二酸化硫黄
の酸化抑制効果を示す優れた触媒であることを見いだ
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0018】以下、本発明を詳細に説明する。
【0019】本発明は、ニッケルならびにコバルトから
選ばれる少くとも1種の元素が含有されて成ることを特
徴とするディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒である。
【0020】特に好ましい本発明の触媒は、ニッケルな
らびにコバルトから選ばれる少くとも1種の元素及び耐
火性無機酸化物を含有する触媒成分が耐火性三次元構造
体に担持されて成るものである。
【0021】耐火性無機酸化物は、活性アルミナ、シリ
カ、チタニア、ジルコニア、シリカ−アルミナ、アルミ
ナ−ジルコニア、アルミナ−チタニア、シリカ−チタニ
ア、シリカ−ジルコニア及びチタニア−ジルコニアより
なる群から選ばれる少なくとも1種であることが好まし
い。
【0022】耐火性三次元構造体は、オープンフローの
セラミックハニカムまたはメタルハニカムであることが
好ましい。
【0023】ニッケルならびにコバルトから選ばれる少
くとも1種の元素の触媒1リットル当たりの担持量は
0.5〜50gである。0.5g未満である場合は活性
が少なく、50gを越える場合は添加量に見合う活性の
向上が得られない。
【0024】ニッケルならびにコバルトの出発原料とし
ては、特に拘束されることはないが、通常当業界で使用
されるものを用いることができ、例えば、金属、酸化
物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、水酸化物、酢酸塩等が使
用される。
【0025】本発明の好ましい態様として、ニッケル及
び/又はコバルトから選ばれる少くとも1種の元素のほ
かに更に銅元素が三次元構造体1l当り酸化物として
0.1〜1.0g担持されていて、且つ該担持量とニッ
ケルならびにコバルトから選ばれる少くとも1種の元素
の酸化物としての担持量との比率〔CuO/(NiO及
び/又はCo23)〕が0.01〜0.5である触媒
は、低温からのSOFの浄化能を有し、かつ500℃以
上の高温排ガス条件においても二酸化硫黄の酸化能を抑
制し得る優れた性能を示す。
【0026】ここで、銅の担持量が1.0gより多い場
合又は上記の比率が0.5より大きい場合には500℃
以上域でのサルフェートの生成が高くなり、一方、銅の
担持量が0.1gより少い場合又は上記の比率が0.0
1より小さい場合には銅の添加効果が見られず、いずれ
も好ましくない。
【0027】銅の出発原料としては、特に拘束されるこ
とはないが、通常当業界で使用されるものを用いること
ができ、例えば、金属、酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸
塩、水酸化物、酢酸塩等が使用される。
【0028】耐火性無機酸化物は、活性アルミナ、シリ
カ、チタニア、ジルコニア、シリカ−アルミナ、アルミ
ナ−ジルコニア、アルミナ−チタニア、シリカ−チタニ
ア、シリカ−ジルコニア及びチタニア−ジルコニアより
なる群から選ばれる少なくとも1種であり、活性アルミ
ナ、シリカ、チタニア、ジルコニアなどが特に好適な例
としてあげられる。
【0029】耐火性無機酸化物の触媒1リットル当たり
の担持量は、1g〜300gであることが好ましい。1
g未満である場合は、活性への寄与が少ない。300g
を越える場合は、添加量に見合う活性の向上が少なく、
かつ耐火性三次元構造体触媒として使用したときに背圧
が増加する傾向がある。
【0030】上記元素は、耐火性無機酸化物に担持され
た状態であってもよく、或いは、耐火性無機酸化物と混
合された状態があってもよい。
【0031】触媒成分を担持する耐火性三次元構造体と
しては、オープンフローのセラミックハニカムまたはオ
ープンフローのメタルハニカムが好適なものとしてあげ
られる。
【0032】本発明の触媒は、ニッケルならびにコバル
トから選ばれる少くとも1種の元素及び場合によっては
銅元素を耐火性無機酸化物に分散担持させた触媒成分が
耐火性三次元構造体に担持された構造のものであること
ができる。
【0033】なお、本明細書においては、元素なる語
は、金属及び酸化物を包含する広い語義を有するものと
して使用される。
【0034】本発明の触媒の調製方法は特に制限はな
く、例えば下記(1)又は(2)の方法によって調製す
ることができる。
【0035】(1)耐火性無機酸化物の粉体を湿式粉砕
してスラリー化し、このスラリーに耐火性三次元構造体
を浸漬し、余分なスラリーを取り除いた後、80〜25
0℃で乾燥し、次いで300〜850℃で焼成する。次
に、上記耐火性三次元構造体をニッケル及び/又はコバ
ルト及び場合によっては銅の各化合物の所定量を含有す
る水溶液中に浸漬し、余分な溶液を取り除いた後、80
〜250℃で乾燥し、次いで300〜850℃で焼成し
て、目的とする触媒を得る。
【0036】(2)ニッケル及び/又はコバルト及び場
合によっては銅の各化合物の所定量を含有する水溶液中
に耐火性無機酸化物を投入して含浸せしめ、80〜25
0℃で乾燥し、次いで300〜850℃で焼成して、各
金属の酸化物が耐火性無機酸化物上に分散担持された粉
体をつくる。この粉体を湿式粉砕してスラリー化し、こ
のスラリーに耐火性三次元構造体を浸漬し、余分なスラ
リーを取り除いた後、80〜250℃で乾燥し、次いで
300〜850℃で焼成して、目的とする触媒を得る。
【0037】
【発明の効果】本発明の触媒は、炭素系微粒子のほか未
燃焼炭化水素、一酸化炭素などのような有害成分の低温
からの燃焼除去性能に優れ、しかも500℃を越える高
温域においても二酸化硫黄の酸化能が低いことからサル
フェートの生成を抑制することができる。従って、本発
明の触媒は、ディーゼルエンジン排ガス中の微粒子物質
の低減化に優れ、本発明の触媒を使用することによりデ
ィーゼルエンジン排ガスを効率よく浄化することができ
る。
【0038】また、本発明の触媒は、SOFの除去能に
おいても優れていることから、ディーゼルエンジン排ガ
スの浄化にきわめて効果的である。
【0039】さらに、本発明の触媒は、高温耐久性にも
優れていることから、実用上問題を生じることなくディ
ーゼル車に搭載することができる。
【0040】従って、本発明の触媒は、低温からSO
F、未燃焼炭化水素などの浄化能を有し、かつ500℃
から700℃にわたる高温域においても二酸化硫黄の酸
化率を4%以下に抑制する優れた性能を発揮できるもの
である。
【0041】上記のように、本発明の触媒は、ディーゼ
ルエンジン排ガス浄化用触媒としてきわめて有用なもの
である。
【0042】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を更に具体的に
説明する。
【0043】実施例1 比表面積が118m2/gであるアルミナ1kgを、硝
酸ニッケル233.6gを脱イオン水に溶解して調製し
た水溶液に投入し、十分かきまぜた後、150℃で1時
間乾燥し、更に500℃で2時間焼成して、酸化ニッケ
ル(NiO)を分散担持させたアルミナ粉体を得た。こ
のアルミナ粉体1kgを湿式粉砕してスラリー化した。
【0044】このようにして得られたスラリーに横断面
1平方インチ当り約400個のオープンフローのガス流
通セルを有する5.66インチ径×6.00インチ長さ
の円筒状のコージェライト製ハニカム担体を浸漬し、余
分なスラリーを取り除いた後、150℃で2時間乾燥
し、次いで500℃で1時間焼成して触媒を得た。
【0045】この触媒におけるアルミナおよび酸化ニッ
ケルの担持量は、構造体1リットル当りそれぞれ50g
および3.0gであった。
【0046】実施例2 比表面積が56m2/gであるジルコニア1kgならび
に酸化ニッケル粉体400gを脱イオン水に投入し、湿
式粉砕してスラリー化した。
【0047】このようにして得られたスラリーに実施例
1で使用したと同じコージェライト製ハニカム担体を浸
漬し、余分なスラリーを取り除いた後、150℃で1時
間乾燥し、次いで700℃で1時間焼成して触媒を得
た。
【0048】この触媒におけるジルコニアおよび酸化ニ
ッケルの担持量は、構造体1リットル当りそれぞれ25
gおよび10gであった。
【0049】実施例3 比表面積が146m2/gであるチタニア−ジルコニア
粉体(TiO2/ZrO2モル比3/7)1kgを湿式粉
砕してスラリー化した。
【0050】このようにして得られたスラリーに横断面
1平方インチ当り約300個のオープンフローのガス流
通セルを有する5.66インチ径×6.00インチ長さ
の円筒状のステンレス製ハニカム担体を浸漬し、余分な
スラリーを取り除いた後、150℃で1時間乾燥し、次
いで400℃で1時間焼成してチタニア−ジルコニア粉
体を担持させた構造体を得た。
【0051】この構造体を、酢酸ニッケルを320gを
脱イオン水に溶解して調製した水溶液2.5リットルに
浸漬し、余分な溶液を取り除いた後、150℃で3時間
乾燥し、次いで650℃で1時間焼成して触媒を得た。
【0052】この触媒におけるチタニア−ジルコニアお
よび酸化ニッケル担持量は、構造体1リットル当りそれ
ぞれ50gおよび5.0gであった。
【0053】実施例4 比表面積が118m2/gであるアルミナ1kgを、硝
酸コバルト870.2gを脱イオン水に溶解して調製し
た水溶液に投入し、十分かきまぜた後、150℃で1時
間乾燥し、更に600℃で1時間焼成して酸化コバルト
(Co23)を分散担持させたアルミナ粉体を得た。こ
のアルミナ粉体1kgを湿式粉砕してスラリー化した。
【0054】このようにして得られたスラリーに実施例
1で使用したと同じコージェライト製ハニカム担体を浸
漬し、余分なスラリーを取り除いた後、150℃で1時
間乾燥して触媒を得た。
【0055】この触媒におけるアルミナおよび酸化コバ
ルトの担持量は、構造体1リットル当りそれぞれ50g
および12gであった。
【0056】実施例5 比表面積が218m2/gであるシリカ−アルミナ粉体
(SiO2/Al23モル比2/1)1kgを、硫酸コ
バルト1582gを脱イオン水に溶解して調製した水溶
液に投入し、十分かきまぜた後、150℃で1時間乾燥
し、更に600℃で1時間焼成して酸化コバルト(Co
23)を分散担持させたシリカ−アルミナ粉体を得た。
この酸化コバルト(Co23)を分散担持させたシリカ
−アルミナ粉体1kgを湿式粉砕してスラリー化した。
【0057】このようにして得られたスラリーに実施例
1で使用したと同じコージェライト製ハニカム担体を浸
漬し、余分なスラリーを取り除いた後、150℃で1時
間乾燥して触媒を得た。
【0058】この触媒におけるシリカ−アルミナおよび
酸化コバルトの担持量は、構造体1リットル当りそれぞ
れ62gおよび28gであった。
【0059】実施例6 比表面積が158m2/gであるアルミナ1kgを、酢
酸ニッケル78.4gならびに酢酸コバルト547.6
gを脱イオン水に溶解して調製した水溶液に投入し、十
分かきまぜた後、150℃で3時間乾燥し、更に800
℃で1時間焼成して酸化ニッケル(NiO)ならびに酸
化コバルト(Co23)を分散担持させたアルミナ粉体
を得た。このアルミナ粉体1kgを湿式粉砕してスラリ
ー化した。
【0060】このようにして得られたスラリーに横断面
1平方インチ当り約200個のオープンフローのガス流
通セルを有する5.66インチ径×6.00インチ長さ
の円筒状のステンレス製ハニカム担体を浸漬し、余分な
スラリーを取り除いた後、150℃で1時間乾燥し、次
いで400℃で1時間焼成して完成触媒を得た。
【0061】この触媒におけるアルミナ、酸化ニッケル
および酸化コバルトの担持量は、構造体1リットル当り
それぞれ85g、2gおよび15gであった。
【0062】実施例7 比表面積が86m2/gであるチタニア−ジルコニア粉
体(TiO2/ZrO2モル比3/1)1kgを湿式粉砕
してスラリー化した。
【0063】このようにして得られたスラリーに横断面
1平方インチ当り約300個のオープンフローのガス流
通セルを有する5.66インチ径×6.00インチ長さ
の円筒状のコージェライト製ハニカム担体を浸漬し、余
分なスラリーを取り除いた後、150℃で1時間乾燥
し、次いで600℃で1時間焼成してチタニア−ジルコ
ニア粉体を担持させた構造体を得た。
【0064】この構造体を、塩化ニッケル132g、塩
化コバルト307gならびに塩化銅79gを脱イオン水
に溶解して調製した水溶液2.5リットルに浸漬し、余
分な溶液を取り除いた後、150℃で3時間乾燥し、次
いで650℃で1時間焼成して触媒を得た。
【0065】この触媒におけるチタニア−ジルコニアお
よび酸化ニッケル、酸化コバルトならびに酸化銅の担持
量は、構造体1リットル当り、それぞれ2g、5g及び
0.8gであった。
【0066】実施例8 比表面積が45m2/gであるジルコニア1kgを、硫
酸コバルト161.6gならびに硫酸銅12.1gを脱
イオン水に溶解して調製した水溶液に投入し、十分にか
きまぜた後、150℃で1時間乾燥し、500℃で2時
間焼成して、酸化コバルト(Co23)ならびに酸化銅
(CuO)を分散担持させたジルコニア粉体を得た。こ
のジルコニア粉体1kgを湿式粉砕してスラリー化し
た。
【0067】このようにして得られたスラリーに横断面
1平方インチ当り約200個のオープンフローのガス流
通セルを有する5.66インチ径×6.00インチ長さ
の円筒状のコージェライト製ハニカム担体を浸漬し、余
分なスラリーを取り除いた後、150℃で2時間乾燥
し、次いで500℃で1時間焼成して触媒を得た。
【0068】この触媒におけるジルコニア、酸化コバル
トおよび酸化銅の担持量は、構造体1リットル当りそれ
ぞれ130g、6gおよび0.5gであった。
【0069】実施例9 比表面積が145m2/gであるアルミナ1kgを、硝
酸ニッケル248.5gならびに硝酸銅1.3gを脱イ
オン水に溶解して調製した水溶液に投入し、十分かきま
ぜた後、150℃で1時間乾燥し、更に600℃で2時
間焼成して酸化ニッケル(NiO2)ならびに酸化銅
(CuO)を分散担持させたアルミナ粉体を得た。この
アルミナ粉体1kgを湿式粉砕してスラリー化した。
【0070】このようにして得られたスラリーに横断面
1平方インチ当り約100個のオープンフローのガス流
通セルを有する5.66インチ径×6.00インチ長さ
の円筒状のコージェライト製ハニカム担体を浸漬し、余
分なスラリーを取り除いた後、150℃で2時間乾燥し
て触媒を得た。
【0071】この触媒におけるアルミナ、酸化ニッケル
および酸化銅の担持量は、構造体1リットル当りそれぞ
れ235g、15gおよび0.1gであった。
【0072】比較例1 硝酸銅228gを脱イオン水に溶解した以外は、実施例
1と全く同様にして触媒を得た。この触媒におけるアル
ミナおよび酸化銅の担持量は、構造体1リットル当りそ
れぞれ50gおよび3.0gであった。
【0073】比較例2 硝酸クロム158gを脱イオン水に溶解した以外は、実
施例1と全く同様にして触媒を得た。この触媒における
アルミナおよび酸化クロムの担持量は、構造体1リット
ル当りそれぞれ50gおよび3.0gであった。
【0074】比較例3 パラジウムを20g含有する硝酸パラジウムを脱イオン
水に溶解した以外は、実施例1と全く同様にして触媒を
得た。この触媒におけるアルミナおよびパラジウムの担
持量は、構造体1リットル当りそれぞれ50gおよび
1.0gであった。
【0075】比較例4 プラチナを20g含有する塩化白金酸を脱イオン水に溶
解した以外は、実施例1と全く同様にして触媒を得た。
この触媒におけるアルミナおよび白金の担持量は、構造
体1リットル当りそれぞれ50gおよび1.0gであっ
た。
【0076】比較例5 ロジウムを20g含有する硝酸ロジウムを脱イオン水に
溶解した以外は、実施例1と全く同様にして触媒を得
た。この触媒におけるアルミナおよびロジウムの担持量
は、構造体1リットル当りそれぞれ50gおよび1.0
gであった。
【0077】比較例6 酢酸ニッケル200gならびに酢酸銅12.1gを脱イ
オン水に溶解した以外は、実施例1と全く同様にして触
媒を得た。この触媒におけるアルミナ、酸化ニッケルお
よび酸化銅の担持量は、構造体1リットル当りそれぞれ
50gおよび3.0gおよび1.5gであった。
【0078】比較例7 硝酸コバルト72.5gならびに硝酸銅60.7gを脱
イオン水に溶解した以外は、実施例1と全く同様にして
触媒を得た。この触媒におけるアルミナ、酸化コバルト
および酸化銅の担持量は、構造体1リットル当りそれぞ
れ50gおよび1.0gおよび1.0gであった。
【0079】上記実施例1〜9及び比較例1〜7で得ら
れた触媒における各成分の担持量を表1に示す。
【0080】
【表1】
【0081】(触媒の評価)各触媒のディーゼルエンジ
ン排ガス浄化性能を下記方法により評価した。
【0082】なお、この方法においては、過給直噴式デ
ィーゼルエンジン(4気筒、2800cc)および燃料
として硫黄含有量0.38重量%である軽油を用いた。
【0083】各触媒を上記エンジンからの排ガス管に取
り付け、エンジン回転数2500rpmの全負荷および
触媒入口温度600℃の条件下で、300時間の耐久試
験を実施した。
【0084】次に、エンジン回転数2000rpmにお
ける触媒入口温度400℃および600℃に安定した条
件下で、触媒床に入る前(入口)および触媒床を出た後
(出口)での排ガス中の微粒子物質の含有量を、通常の
ダイリュウーショントンネル法により測定し、微粒子物
質の浄化率(%)を求めた。
【0085】さらに、ダイリュウーショントンネルを用
いて捕捉された微粒子物質をジクロロメタン溶液で抽出
して、抽出前後の微粒子物質の重量変化からSOFの排
出量を測定し、SOFの浄化率を求めた。
【0086】また、触媒床に入る前の排ガスおよび触媒
床を通過後の排ガス中の二酸化硫黄およびガス状炭化水
素の分析も同時に行い、その添加率(%)を求めた。結
果を表2に示す。
【0087】
【表2】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケルならびにコバルトから選ばれる
    少くとも1種の元素が含有されて成ることを特徴とする
    ディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒。
  2. 【請求項2】 ニッケルならびにコバルトから選ばれる
    少くとも1種の元素及び耐火性無機酸化物を含有する触
    媒成分が耐火性三次元構造体に担持されて成ることを特
    徴とするディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒。
  3. 【請求項3】 耐火性無機酸化物が活性アルミナ、シリ
    カ、チタニア、ジルコニア、シリカ−アルミナ、アルミ
    ナ−ジルコニア、アルミナ−チタニア、シリカ−チタニ
    ア、シリカ−ジルコニア及びチタニア−ジルコニアより
    なる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載
    の触媒。
  4. 【請求項4】耐火性三次元構造体が、オープンフローの
    セラミックハニカムまたはメタルハニカムである請求項
    1記載の触媒。
  5. 【請求項5】 銅元素を更に含有して成り、ニッケルな
    らびにコバルトから選ばれる少くとも1種の元素の酸化
    物としての担持量に対する銅の酸化物としての担持量の
    重量比率〔CuO/(NiO及び/又はCo23)〕が
    0.01〜0.5である請求項1記載の触媒。
  6. 【請求項6】 ニッケルならびにコバルトから選ばれる
    少くとも1種の元素を酸化物として三次元構造体1l当
    り0.5〜50g含有し、更に銅元素を酸化物として三
    次元構造体1l当り0.1〜1.0g含有し、かつニッ
    ケルならびにコバルトから選ばれる少くとも1種の元素
    の酸化物としての担持量に対する銅元素の酸化物として
    の担持量の重量比率〔CuO/(NiO及び/又はCo
    23)〕が0.01〜0.5である請求項2記載の触
    媒。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100522042B1 (ko) * 2002-07-15 2005-10-18 김희정 일산화탄소 산화용 촉매의 제조방법
JP2012126616A (ja) * 2010-12-16 2012-07-05 Toyota Central R&D Labs Inc Co酸化触媒及びそれを用いた排ガス浄化方法

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