JPH0519951B2 - - Google Patents

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JPH0519951B2
JPH0519951B2 JP60238705A JP23870585A JPH0519951B2 JP H0519951 B2 JPH0519951 B2 JP H0519951B2 JP 60238705 A JP60238705 A JP 60238705A JP 23870585 A JP23870585 A JP 23870585A JP H0519951 B2 JPH0519951 B2 JP H0519951B2
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temperature
resistance
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Masaaki Taguchi
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発はデイジタル抵抗計に係り、更に詳しく
言えば、特に電子部品又は電気機器等に用いられ
ている巻線などの導電線の抵抗を現在の温度とは
異なる所望の温度の抵抗に換算して測定できるよ
うにしたデイジタル抵抗計に関するものである。
[発明の技術的な背景] 電磁リレーとかトランス、あるいはモータ等の
回転機器には、それぞれ形状、大きさの異なる各
種の巻線が施されている。これらの巻線に使用さ
れる導電線の電気抵抗は、一般に、周囲温度が上
がれば増加するというプラスの温度係数を有し、
その値は導電材料によつて異なることが知られて
おり、各材料ごとに温度係数が与えられている。
このような部品、機器を、又はこれらが組込ま
れた装置類を例えば比較的高温の機械室や直射日
光にさらされる屋外等で稼動させた場合、その温
度上昇に大きな影響を及ぼす巻線類の抵抗値がど
うなるかを常温下の室内試験などで事前に調べて
おくことは、事故の防止や信頼性設計の上から極
めて重要なことである。また、高温もしくは低温
の環境に置かれた機器類の巻線抵抗を測定するこ
とにより仕様書に定められた温度の抵抗値が予測
できる場合には、恒温室を用いて上記仕様書温度
における抵抗値の確認試験を省くことができる。
このような際に、例えば通常のデイジタル抵抗
計で導電線のを測定すると、得られる値は当然の
ことながらそのときの温度における抵抗値であつ
て、それ以外の温度における抵抗値については一
般に数式を用いて計算せざるを得なくなり、測定
者にとつては繁雑で好ましくなかつた。
[発明の目的] この発明は上記の点に鑑みなされたもので、そ
の目的は、導電線の抵抗値をデイジタル変換する
A/Dコンバータの基準電圧が導電線の材料に応
じて切り換えられる温度補正機能を備え、特に計
算をしないで現在の温度と異なる温度における各
種の導電線の抵抗値が求まるようにしたデイジタ
ル抵抗計を提供することにある。
[測定原理] まず、添付図面の第1図を参照しながらこのデ
イジタル抵抗計の測定原理を説明する。
適宜に定められた基準温度をt0とし、この基準
温度t0における被測定導電線の抵抗をRt0、その
温度係数をαとすると、任意の温度tにおける抵
抗Rtはよく知られているように、 Rt=Rt0{1+α(t−t0)} ……(1) で与えられる。この場合、基準温度t0を例えば0
℃又は20℃に設定しておくと実用上好都合であ
る。
この導電線に基準温度t0および任意の温度tに
おいて定電流I0を流したとき発生する電圧をそれ
ぞれVt0およびVtとすると、 Vt0=I0・Rt0 ……(2) Vt=I0・Rt ……(3) である。
式(3)に式(1)を代入すると、 Vt=I0・Rt0{1+α(t−t0)} となる。更に、上式に式(2)を代入すると、 Vt=Vt0{1+α(t−t0)} ……(4) が得られる。式(4)を一般化すると、 Vti=Vt0{1+α(ti−t0)} ……(4)′ となる。ただし、i=0、1、2、……nであ
る。
この式(4)′は第1図に示されているように、導
電線の抵抗が温度tiを変数とする電圧Vtiに変換
されたことを表わしている。
よつて、一定レベルの電圧Vsを基準電圧とす
るA/Dコンバータにより上記電圧Vtiをデイジ
タル変換すると、基準温度t0においては上記電圧
Vtt0に対応する導電線の抵抗Rt0が求まり、他の
温度t1においては同様に電圧Vt1に対応する抵抗
Rt1が求まることは当然である。
この第1図において、温度軸上の基準温度を示
す点t0とその温度において導電線に発生する電圧
を示す点Vt0とを結ぶ直線が、温度軸に平行な一
定レベルの基準電圧Vsを表わす直線と交わる点
をPとし、次に、任意の温度を表わす点t1とその
温度において導電線に発生する電圧を表わす点
Vt1とを結ぶ直線が上記点Pを通る直線と交わる
点をQ1とする。
ここで、点Q1によつて表わされる電圧をVs1
し、この電圧Vs1と上記各電圧の大きさとが例え
ば、 Vt0/Vs=Vt1/Vs1 ……(5) の比例関係を有するように上記直線PQ1が引かれ
ているものとすると、温度t1において電圧Vs1
A/Dコンバータの基準電圧として電圧Vt1をデ
イジタル変換した値は、基準電圧t0において電圧
Vsを基準電圧に用いて電圧Vt0をデイジタル変換
した値と等しくなることは明らかである。
言い換えると、例えば現在温度をt1とした場合
に、まず、基準温度Vsを用いて被測定導電線に
発生している電圧Vt0を測定し、次に基準電圧を
Vs1に切り換えて測定すると、先に測定した電圧
Vt1の値が基準温度t0における電圧Vt0に置換され
た値となつて得られることになる。この場合、置
換測定のための基準電圧Vs1は式(5)より、 Vs1=Vs・Vt1/Vt0 ……(5)′ となる。
また、現在温度をt2とし、その温度が図示のよ
うに、t0<t2<t1である場合には、温度を表わす
点t2と電圧を表わす点Vt2とを結ぶ直線が上記直
線PQ1と交わる点をQ2とし、このQ2によつて表
わされる電圧Vs2を置換測定用の基準電圧に用い
ると、同様の理由により現在温度t2のときの電圧
Vt2が基準温度t0における電圧Vt0に変換されて求
まる。
この場合、点Q2は直線PQ1上にあるから、電圧
Vs2と上記各電圧の大きさとの間には、同様に、 Vt2/Vs2=Vt1/Vs1 ……(6) の比例関係が成立し、 Vs2=Vs1・Vt2/Vt1 ……(6)′ となる。
このデイジタル抵抗計においては、例えば0℃
から100℃というような通常の実用温度範囲にお
いて、温度センサの抵抗変化を電圧変化に変換す
ることにより、上記直線PQ1によつて表わされる
Vs1,Vs2等の置換測定用基準電圧が得られるよ
うになつている。
すなわち、上記(6)′に式(5)′を代入すると、 Vs2=Vs・Vt2/Vt0 となる。この式を一般化して、 Vsi=Vs・Vti/Vt0 上式に式(4)′を代入すると、 Vsi=Vs{1+α(ti−t0)} ……(7) が得られる。
式(7)によると、A/Dコンバータに与える置換
測定用の基準電圧は、基準温度t0における電圧の
大きさが一定レベルの基準電圧と同じ大きさの電
圧VVsであつて、温度の変化に対する電圧の変
化が上記被測定導電線の抵抗:温度係数と同じ値
αを有する電圧Vsiであればよいことがわかる。
なお、現在温度がt1であつて、そのとき基準電
圧をVsとして測定した電圧Vt1を必要により例え
ば現在温度t1と基準温度t0の中間の温度t2に置換
する場合には、基準電圧Vsの代わりにVs2にして
再測定すればよい。
すなわち、式(6)を変形して、 Vt2=Vt1・Vs2/Vs1 上式の右辺に式(4)′と式(7)の一般式を代入する
と、 Vt2=Vt0{1+α(t2−t0)} ……(6)″ となる。式(6)″によると上記のようにして得られ
た電圧Vt2は、基準電圧にVsを用いて温度t2にお
ける電圧Vt0の大きさを測定した値に等しいこと
がわかる。
[実施例] 以下、この発明を添付図面に示されている実施
例を参照しながら詳細に説明する。
第2図に示されているように、このデイジタル
抵抗計は例えば測定部1と、この測定部1にデイ
ジタルの変換用の一定レベルの基準電圧と可変レ
ベルの基準電圧を供給する基準電圧発生部2とか
らなつている。
まず、上記測定部1の測定端子T1とT2間に図
示しないテストリードを介して被測定導電線3を
接続し、この導電線3に例えば定電流電源4から
一定の直流電流を流すと、導電線3の両端間には
その抵抗Rxの大きさに比例した電圧Vtiが現われ
る。この電圧Vtiは、例えば上記測定端子T1に接
続されたA/Dコンバータ5のアナログスイツチ
SW1の一方の端子Aと、上記測定端子T2にジヤ
ンパ線Jで結ばれたコモン端子Cを介してA/D
コンバータの積分器A1に加えられ、更にこの積
分器A1から計数部6に入力されるようになつて
いる。
上記アナログスイツチSW1の他方の端子Bには
例えばスイツチSW2の共通接点Dが接続され、そ
の切換接点AとBには基準電圧発生部2からそれ
ぞれ一定レベルの基準電圧Vsと可変レベルの基
準電圧Vsiが加えられるようになつている。この
一定レベルの基準電圧Vs又は可変レベルの基準
電圧Vsiのいずれか1つと上記導電線3の両端間
の電圧Vtiとが上記スイツチSW1により所定のタ
イミングで交互に切り換えられ、電圧Vtiのデイ
ジタル変換が行われる。この変換データは例えば
表示器7を含む測定回路8に送られ、その値が表
示されるようになつている。
上記基準電圧発生部2は、例えば基準電圧発生
回路10と、温度/電圧変換回路11、温度係数
補正回路12、および基準電圧シフト回路13等
からなつている。
上記基準電圧発生回路10は、例えば直流電源
VSの電圧Vsが一定レベルの基準電圧として用い
られ、上記スイツチSW2の切換接点Aを介してス
イツチSW1の端子Bに加えられるようになつてい
る。
上記温度/電圧変換回路11は、周囲温度の変
化に対応して変わる可変レベルの基準電圧Vsiを
得るための電圧源となる回路であつて、この実施
例においては、例えば温度変化を電圧変化に置換
する媒体としてプラスの温度係数を有し特性が安
定な測温抵抗体からなる温度センサRTと、差動
増幅器A2および抵抗R1ないしR3等からなるブリ
ツジ回路で構成されている。この場合、上記差動
増幅器A2の例えば(−)入力端とその出力間、
および上記直流電源VS間とにはそれぞれ温度セ
ンサRTおよび抵抗R1が接続され、その(+)入
力端と上記直流電源VS間、および上記コモン端
子C間とには、それぞれ抵抗R2およびR3が接続
されている。すなわち、上記差動増幅器A2
(−)入力端には、直流電源VSの電圧Vsが抵抗
R1と温度センサRTの抵抗Rtiにより分圧されて
加えられ、その(+)入力端には上記電圧Vsが
抵抗R2とR3により分圧されて加えられるように
なつている。この差動増幅器A2の出力は温度係
数補正回路12へ送られ、抵抗R4を介して増幅
器A3に加えられる。なお、上記温度センサRTの
測温抵抗体としては例えば白金線が好ましいが、
他の金属線であつてもよい。
温度係数補正回路12は、上記差動増幅器A2
から周囲温度の変化に比例して増減する出力を受
け、上記導電線3に発生する電圧Vtiの出力:温
度特性と等しい特性を有する可変レベルの基準電
圧Vsiを形成するためのものであり、例えば増幅
器A3とスイツチSW3、および抵抗R4ないしR7
を備えている。この実施例においては、増幅器
A3の例えば(−)入力端は抵抗R4を介して上記
差動増幅器A2の出力端に接続され、また、この
(−)入力端には抵抗R5ないしR7の各一端が接続
されている。これらの抵抗R5ないしR7の各他端
は、例えばスイツチSW3の切換接点AないしCに
それぞれ接続され、このスイツチSW3の共通接点
Dは上記増幅器A3の出力端に接続されている。
また、この増幅器A3の(+)入力端は例えばコ
モン端子Cに接続されている。上記スイツチSW3
を操作して抵抗R5ないしR7を切り換えると増幅
器A3の電圧増幅度が変わり、差動増幅器A2から
加えられる電圧を上記導電線3に発生する電圧
Vtiの出力:温度特性に合わせることができる。
なお、図示の例においては3個の抵抗R5ないし
R7が設けられているが、例えば被測定導電線3
の材料が銅線1種類の場合には上記抵抗も1個で
よい。
基準電圧シフト回路13は、上記温度係数補正
回路12において被測定導電線3に発生する電圧
Vtiと同じ出力:温度特性を有するように形成さ
れた基準電圧Vsiを、所望の置換測定用温度に応
じてレベルシフトするためのものであり、この実
施例においては、可変抵抗RVを介して上記一定
レベルの基準電圧Vsが増幅器A3のマイナス入力
端へオフセツト電圧として加えられるようになつ
ているが、例えば上記可変抵抗RVの両端に他の
電源からそれぞれ+Vと−Vの電圧を加え、その
可動端子から取り出された電圧を増幅器A3のマ
イナス入力端へオフセツト電圧として加えるよう
にしてもよい。この場合、上記可変抵抗RVは、
温度係数が小さく、かつ、分解能が高いポテンシ
ヨメータなどが好適である。
次に、第3図ないし第5図を参照しながら、温
度センサRTの抵抗変化を利用して上記置換測定
用の基準電圧Vsiを形成する手段について説明す
る。なお、第3図は上記第2図中の温度/電圧変
換回路11を抜粋したもので、第1図と同じ参照
符号が付されている。以下の説明においては、繁
雑を避けるため各抵抗に付されている参照符号を
便宜上その抵抗の抵抗値として利用することにす
る。
第3図において、直流電源VSから加えられる
電圧をVs、この電圧Vsによつて流れる電流をそ
れぞれI1,,I2とし、差動増幅器A2の各入力端の
電圧をV1,V2、コモン端子Cと出力端子OUT間
に現われる出力電圧をV0とすると、 電流I1は、 I1=(Vs−V1)/R1…… および I1=(V1−V0)/Rti′…… ……(8) で表わされる。ここに、Rti′は温度センサRTの
温度ti(i=0、1、2、……n)における抵抗
を示したものである。
電流I2については、 I2=(Vs−V2)/R2…… および I2=V2/R3…… ……(9) で表わされる。
この場合、上記電圧V2は直流電圧Vsを抵抗R2
とR3で分圧したものであるから、 V2=Vs・R3/(R2+R3) ……(10) である。
また、差動増幅器A2の2つの入力端間の電位
差はゼロという条件から、 V1=V2 ……(11) である。
ここで式(10)を変形すると、 Vs=V2(R2+R3)/R3 ……(12) 式(11)と(12)を式(8)に代入して整理すると、 V1[{(R2+R3)/R3}−1]Rti′ =(V1−V0)/R1 ……(13) となる。
同様に、式(11)、(12)を式(9)に代入して整理する
と、 V1[{(R2+R3)/R3}−1]R3=V1/R2
……(14) となる。更に、式(13)を上式(14)でわると差動増幅器
A2の出力電圧V0に関し、 V0==V14(1−R1・Rti′/R2・R3) が得られる。
ここで、例えばR1=R2に設定すると、上式は、 V0=V1((11−Rti′/R3) ……(15) となる。
次に、温度センサRTの基準温度t0における抵
抗値をRt0′、その温度係数をβとすると、任意の
温度tiにおける抵抗値Rti′は、上記導電線3の抵
抗を表わす式(1)にならい、 Rti′=Rt0′{1+β(ti−t0)} と書くことができる。
この場合、上記抵抗値R3を温度センサRTの基
準温度t0における抵抗値Rt0′と等しいように設定
しておくと、上式は Rti′=R3{1+β(ti−t0)} となり、これを変形すると次式のようになる。
Rti′/R3=1+β(ti−t0) ……(16) =m ……(16)′ ただし、m=Rti′/R3である。
このmの値を式(15)に代入すると、 V0=V1(1−m) ……(15)′ となる。
式(15)′において、もしm<1、すなわち、
Rti′<R3ならば差動増幅器A2の出力電圧V0は正
極性の電圧となり、m=1、すなわち、Rti′=R3
ならば出力電圧V0はゼロで、m>1、すなわち、
Rti′>R3ならば出力電圧V0は逆に負極性の電圧
となる。この状態が第4図の実線で示されてい
る。この差動増幅器A2の出力電圧V0を例えば温
度係数補正回路12内の増幅器A3で反転増幅す
ると、その増幅出力V0′は同図の点線で示される
ように、上記電圧V0に対して正、負の極性が反
転することは明らかであり、また、出力V0′の大
きさは増幅器A3の電圧増幅度によつて決まるこ
とも当然である。
よつて、式(15)に式(16)を代入して書き換えると、
上記差動増幅器A2の出力電圧V0は V0=−V1・β(ti−t0) となる。増幅器A3の電圧増幅度をkとすると、
その反転出力V0′は、 V0′=k・V1・β(ti−t0) ……(17) である。
ここで、比較のため置換測定用の基準電圧Vsi
を示す式(7)を再掲すると、 Vsi=Vs{1+α(ti−t0)} ……(7) これらの式(7)と(17)において、温度の変化に対す
る電圧変化の割合をそれぞれ電圧Vsiおよび
V0′の温度軸に対する傾斜角θとθ′で表わすと、
式(7)については、 θ=tan-1(dVsi/dti)=tan-1α・Vs ……(18) であり、式(17)については、 θ′=tan-1(dV0′/dti)=tan-1k・β・V1……(19
) である。
電圧V0′の傾斜角θ′を電圧Vsiの傾斜角θに合わ
せるためθ′=θとおくと、上式(18)と(19)より k=α・Vs/β・V1 ……(20) が得られる。式(20)の左辺はおのおの既知の定数で
あるから、上記増幅器A3の電圧増幅度kの値は
設定可能である。被測定導電線3が何種類か材料
の異なる線であれば、それに応じて各線の温度係
数も例えばα1,α2,……と異なり、したがつて、
電圧増幅度もk1,k2,……異なつた値になるが、
この場合には、上記したようなスイツチSW3を切
り換えればよい。
次に、式(20)を用いて式(17)を書き換えると、 V0′=Vs・α(ti−t0) となる。
ここで、基準電圧シフト回路13の可変抵抗
RVを調整し、上記電圧V0′に基準電圧Vsと同じ
大きさのオフセツト電圧を加えると、全電圧
V0″は、 V0″=V0′+Vs=Vs{1+α(ti−t0)} となり、上記式(7)に示されている基準電圧Vsiと
同じ電圧が形成されたことになる。これらの各電
圧の相互関係は第5図に示されている。
次に、このデイジタル抵抗計の動作を手短かに
説明する。被測定導電線3が測定端子T1,T2
に接続され、定電流源4から一定電流が流される
と導電線3の両端には電圧Vtiが発生する。この
電圧VtiはA/Dコンバータ5のスイツチSW1
介して一定レベルの基準電圧Vsと交互に切り換
えられ、積分器A1と計数器6によりデイジタル
値に変換される。この場合、周囲温度がt1であれ
ば電圧Vt1に相当するデイジタル変換値が得ら
れ、測定回路8に送られる。測定回路8において
は、このデイジタル変換値が図示しないデコーダ
を介して表示器7に加えられ、抵抗値として表示
される。
この時点において、基準電圧発生部2には温度
t1に対応する可変レベルの基準電圧Vs1が既に形
成されている。したがつて、スイツチSW2を押し
てその可動片を接点B側に接続すると、A/Dコ
ンバータ5の基準電圧はVsからVs1に切り換えら
れ、基準温度をt0としたときの電圧Vt0に相当す
るデイジタル変換値が得られる。このデイジタル
変換値は、上記と同様に抵抗値として測定回路8
の表示器7に表示される。
また、現在温度t1における電圧Vt1を所望の温
度t2に置換する場合には、可変レベルの基準電圧
としてVs2を用いることは測定原理の説明におい
て述べたとおりである。実際には、基準電圧シフ
ト回路13の可変抵抗RVに例えば1℃ごとに目
盛を付しておき、現在温度t1から所望温度t2まで
の温度差に利用する分だけ可変抵抗RVを回わせ
ば、オフセツト電圧が比例的にずれて可変レベル
の基準電圧Vs2が設定され置換測定が可能とな
る。
これまでの説明は、基準温度t0を置換測定温度
範囲の比較的低温側に設定した場合についてなさ
れたものであるが、第6図に示されるように、比
較的高温側に基準温度t0を設定することもでき
る。この場合、可変レベルの基準電圧Vsiは同図
の点線で示されるようになり、現在温度t1におい
て一定レベルの基準電圧Vsで測定した電圧Vt1
点Q1で示される可変レベルの基準電圧に切り換
えることにより高温時の温度t0における電圧Vt0
に置換することができる。
この第6図に示された例は、上記第1図をt0
P・Vt0から例えば左側へ延長したものと等価で
あつて、測定原理や各部の動作は第1図の場合と
同様であるからその説明は省略する。
なお、導電線以外の抵抗体を測定の対象とする
場合には、第2図に示されるようにスイツチSW2
の可動片が接点A側にあるようにしておけばよ
い。
[効 果] 以上、説明したように、このデイジタル抵抗計
は、被測定体の抵抗をデイジタル変換するA/D
コンバータの基準電圧として、温度に無関係な一
定レベルの基準電圧と、周囲温度に応じて変化す
る可変レベルの基準電圧を発生する基準電圧発生
部を有しており、測定対象が導電線の抵抗の場合
には、これら2つの基準電圧をスイツチSW2によ
り順次切り換えてA/Dコンバータに加えるよう
にされている。
これにより、現在温度における導電線の抵抗測
定のほか、所望の温度における抵抗を現在温度の
抵抗から置換して簡単に求めることが可能とな
り、現在温度と異なる低温又は高温で機器を作動
させた場合の発熱状態を予測して事故の発生を未
然に防止し、信頼性の向上に役立たせることがで
きる。
また、所望温度における抵抗値測定のため恒温
室等に機器や部品を持ち込み、多大の工数をかけ
て行う温度試験なども場合によつては省くことが
でき、工程の合理化にも有効である。
【図面の簡単な説明】
添付図面はいずれもこの発明によるデイジタル
抵抗計の実施例に係り、第1図はその測定原理の
説明図、第2図は回路図、第3図および第4図は
温度/電圧変換回路の動作説明図、第5図は温度
係数補正回路および基準電圧シフト回路の説明
図、第6図は変形実施例の説明図である。 図中、1は測定部、2は基準電圧発生部、3は
被測定導電線、4は定電流源、5はA/Dコンバ
ータ、8は測定回路、10は基準電圧発生回路、
11は温度/電圧変換回路、12は温度係数補正
回路、13は基準電圧シフト回路、A2は差動増
幅器、A3は増幅器、RTは温度センサ、RVは可
変抵抗、R5,R6,R7は抵抗、SW1,SW2,SW3
はスイツチ、VSは直流電源、Vs,Vsiは基準電
圧である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 被測定導電線の抵抗を電圧に変換し、積分形
    のA/Dコンバータを介して上記電圧をデイジタ
    ル変換することによりその抵抗を測定するデイジ
    タル抵抗計において、 上記A/Dコンバータは選択的に接続される第
    1および第2の基準電圧源を有し、 上記第1の基準電圧源は、上記被測定導電線の
    現在温度における抵抗を測定するための一定レベ
    ルの基準電圧を発生する直流電源からなり、 上記第2の基準電圧源は、周囲温度によりその
    抵抗が変化する温度センサを含み周囲温度の変化
    を電圧に変換して出力するブリツジを備えた温
    度/電圧変換回路と、所定の増幅度を有する増幅
    器により上記温度/電圧変換回路の出力特性を上
    記被測定導電線の抵抗:温度変化特性と等価な特
    性に合わせる温度係数補正回路と、同温度係数補
    正回路にオフセツト電圧を加えてその出力レベル
    をシフトし、上記被測定導電線の現在温度の抵抗
    を所望温度における抵抗に置換するための可変レ
    ベルの基準電圧を形成する基準電圧シフト回路と
    を備えていることを特徴とするデイジタル抵抗
    計。
JP23870585A 1985-10-25 1985-10-25 デイジタル抵抗計 Granted JPS6298271A (ja)

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JP23870585A JPS6298271A (ja) 1985-10-25 1985-10-25 デイジタル抵抗計

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JPS5558466A (en) * 1978-10-25 1980-05-01 Hodaka Denshi Gijutsu Kenkyusho:Kk Resistance measuring circuit

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