JPH05198703A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

Info

Publication number
JPH05198703A
JPH05198703A JP14238891A JP14238891A JPH05198703A JP H05198703 A JPH05198703 A JP H05198703A JP 14238891 A JP14238891 A JP 14238891A JP 14238891 A JP14238891 A JP 14238891A JP H05198703 A JPH05198703 A JP H05198703A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
chemical
phenol resin
component
dihydroxynaphthalene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14238891A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinya Akizuki
伸也 秋月
Satoshi Tanigawa
聡 谷川
Kiyoshi Saito
斉藤  潔
Yoshinobu Nakamura
吉伸 中村
司 ▲吉▼田
Tsukasa Yoshida
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
DKS Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd, Nitto Denko Corp filed Critical Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
Priority to JP14238891A priority Critical patent/JPH05198703A/ja
Publication of JPH05198703A publication Critical patent/JPH05198703A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記の(A)〜(C)成分を含有しているエ
ポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を樹脂封止してい
る。 (A)エポキシ樹脂。 (B)ジヒドロキシナフタリン骨格を1分子中に1個以
上含むノボラツク型フエノール樹脂。 (C)無機質充填剤。 【効果】 熱サイクルテストによつて評価される特性が
向上し装置が長寿命になる。また、パツケージ吸湿後、
半田浸漬時においてもパツケージクラツクが生じない。
特に、上記のようなエポキシ樹脂組成物を用いての樹脂
封止は、大形の半導体装置において、高信頼性が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、信頼性に優れた半導
体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トランジスター,IC,LSI等の半導
体素子は、従来から、セラミツクパツケージ等によつて
封止され、半導体装置化されていたが、最近では、コス
ト,量産性の観点から、プラスチツクパツケージを用い
た樹脂封止が主流になつている。この種の樹脂封止に
は、従来からエポキシ樹脂が使用されており良好な成績
を収めている。しかしながら、半導体分野の技術革新に
よつて集積度の向上とともに素子サイズの大形化,配線
の微細化が進み、パツケージも小形化,薄形化する傾向
にあり、これに伴つて封止材料に対してより以上の信頼
性(得られる半導体装置の熱応力の低減,耐湿信頼性,
耐熱衝撃試験に対する信頼性等)の向上が強く要望され
ている。特に、近年、半導体素子サイズはますます大形
化する傾向にあり、半導体封止樹脂の性能を評価する加
速試験である熱サイクル試験(TCTテスト)に対する
より以上の性能の向上が要求されている。また、装置の
小形化に伴い基板に対する半導体パツケージの実装方法
も従来の挿入実装型から表面実装型が主流になつてきて
いる。このような、表面実装法によつてパツケージを実
装する場合、実装時にパツケージ全体が高温にさらされ
るために、半導体パツケージ自体が吸湿していても半田
溶融液に浸漬する表面実装時においてクラツクやふくれ
が発生しないといつた特性が要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような要求に関し
て、従来からTCTテストによつて評価される各特性の
向上のために、例えばシリコーン化合物を用いてエポキ
シ樹脂を変性して熱応力を低減させることが検討されて
いる。また、半田浸漬時の耐クラツク性の向上のために
リードフレームと封止樹脂との密着性を向上させる等が
検討されているが、両者とも未だ充分な効果は得られて
いないのが実情である。
【0004】このように、これまでの封止用エポキシ樹
脂組成物では、TCTテストの結果や半田浸漬時の耐ク
ラツク性の両特性が満足のいくものではない。このた
め、上記技術革新による半導体素子サイズの大形化や表
面実装化に対応できるように、上記両特性の向上が強く
望まれている。
【0005】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、TCTテストによつて評価される各特性およ
び半田浸漬時の耐クラツク性等の双方に優れていて高い
信頼性を有する半導体装置の提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の半導体装置は、下記の(A)〜(C)成
分を含有しているエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素
子を封止するという構成をとる。 (A)エポキシ樹脂。 (B)ジヒドロキシナフタリン骨格を1分子中に1個以
上含むノボラツク型フエノール樹脂。 (C)無機質充填剤。
【0007】
【作用】すなわち、本発明者らは、TCTテストによつ
て評価される各特性および半田浸漬時の耐クラツク性に
優れた封止樹脂を得るために一連の研究を重ねた。その
結果、上記のような特殊な骨格構造を有するノボラツク
型フエノール樹脂を用いると、TCTテストで評価され
る特性および半田浸漬時の耐クラツク特性の双方に優れ
た封止樹脂が得られることを見出し、この発明に到達し
た。特に、上記B成分のジヒドロキシナフタリン骨格を
1分子中に1個以上含むノボラツク型フエノール樹脂と
して、下記の一般式(1)で表されるジヒドロキシナフ
タリンと下記の一般式(2)〜(6)のアルデヒド類の
適宜のアルデヒド類とを縮合させて得られたものを用い
ると耐熱,耐湿信頼性の一層の向上効果が得られるよう
になる。
【0008】
【化11】
【0009】R−CHO …(2) 〔上記式(2)において、Rは水素原子,炭素数10以
下のアルキル基,フエニル基またはハロゲン含有フエニ
ル基である。〕
【0010】
【化12】 〔上記式(3)において、aは0または1〜10の整数
である。〕
【0011】R−CH=CH−CHO …(4) 〔上記式(4)において、Rは水素原子,炭素数10以
下のアルキル基,フエニル基またはハロゲン含有フエニ
ル基である。〕
【0012】
【化13】 〔上記式(5)において、Rは水素原子または炭素数1
0以下のアルキル基である。〕
【0013】
【化14】
【0014】この発明に用いられるエポキシ樹脂組成物
は、エポキシ樹脂(A成分)と、特殊なノボラツク型フ
エノール樹脂(B成分)と、無機質充填剤(C成分)と
を用いて得られるものであり、通常、粉末状あるいはこ
れを打錠したタブレツト状になつている。
【0015】上記エポキシ樹脂(A成分)としては、2
個以上のエポキシ基を有するものであれば特に分子量,
分子構造等に制限するものではなく従来公知のものが用
いられる。例えば、ビスフエノールA型,フエノールノ
ボラツク型,クレゾールノボラツク型等が用いられる。
これら樹脂のなかでも融点が室温を超えており、室温下
では固形状もしくは高粘度の溶液状を呈するものが好結
果をもたらす。上記ノボラツク型エポキシ樹脂として
は、通常、エポキシ当量160〜250、軟化点50〜
130℃のものが用いられ、クレゾールノボラツク型エ
ポキシ樹脂としてはエポキシ当量180〜210,軟化
点60〜110℃のものが一般に用いられる。具体的に
は、下記の一般式(9)〜(11)で表されるエポキシ
樹脂があげられ、単独でもしくは併せて用いられる。
【0016】
【化15】 〔上記式において、Rはグリシジル基であつて、エポキ
シ当量:195,軟化点:85℃のエポキシ樹脂であ
る。〕
【0017】
【化16】 〔上記式において、Rはグリシジル基であつて、エポキ
シ当量:263,軟化点:82℃のエポキシ樹脂であ
る。〕
【0018】
【化17】 〔上記式において、Rはグリシジル基であつて、エポキ
シ当量:234,軟化点:85℃のエポキシ樹脂であ
る。〕
【0019】なお、上記一般式(10)において、繰り
返し数nで示される部分のうち、ナフタリン環からのび
る結合手は、下記の式(a),(b)または(c)で表
される態様を含む趣旨である。
【0020】
【化18】
【0021】
【化19】
【0022】
【化20】
【0023】さらに、一般式(10)の分子鎖の両端の
ナフタリン環からのびる結合手は、下記の式(d)およ
び(e)で表される態様の双方を含む趣旨である。以
下、同様に表す。
【0024】
【化21】
【0025】
【化22】
【0026】上記エポキシ樹脂(A成分)とともに用い
られる特殊なノボラツク型フエノール樹脂(B成分)と
しては、例えば下記の一般式(12)で表される繰り返
し単位を主成分とするものがあげられる。下記の一般式
(12)において、繰り返し数nで示されるフエノール
成分と、繰り返し数mで示されるジヒドロキシナフタリ
ン成分との縮合の態様は、交互,ランダム,ブロツク等
特に問わないが、その多くは交互縮合の態様になる。な
お、下記の一般式(12)において、ジヒドロキシナフ
タリン成分の部分を、この発明では「ジヒドロキシナフ
タリン骨格」という。
【0027】
【化23】 〔上記式(12)において、XはHまたはCH3 であ
る。〕
【0028】上記一般式(12)において、繰り返し数
nとしては0≦n≦10の範囲、繰り返し数mとしては
1≦m≦20の範囲が好ましく、しかもn+mの値とし
て2≦n+m≦20の範囲が好ましい。このようなノボ
ラツク型フエノール樹脂の一例として、下記の構造式
(13)で表される三核体のものや下記の一般式(1
4)で表されるものが好適に用いられる。
【0029】
【化24】
【0030】
【化25】 〔特に、上記一般式(14)において、n=0,R=p
−オキシフエニル基であることがより好ましい。〕
【0031】このようなノボラツク型フエノール樹脂
は、例えば、ジヒドロキシナフタリンとフエノール成分
(クレゾールも含む)とをアルデヒド成分を介し反応さ
せてジヒドロキシナフタリン−クレゾール重合体を作製
し、これをエピクロルヒドリンと反応させることにより
得られる。上記ジヒドロキシナフタリン−クレゾール重
合体の重合度は2〜5の範囲が好ましい。上記ジヒドロ
キシナフタリンとしては、1,6−ジヒドロキシナフタ
リンおよび2,7−ジヒドロキシナフタリンがあげられ
る。また、上記フエノール成分には、先に述べたよう
に、フエノールのみならずクレゾールも含まれる。そし
て、上記クレゾールとしては、p−クレゾールおよびo
−クレゾールがあげられる。さらに、上記アルデヒド成
分としては、ホルムアルデヒドが好適にあげられるが、
これに限定するものではなく、これ以外のアルデヒドを
用いてもよい。上記ジヒドロキシナフタリンとフエノー
ル成分との使用割合は、ジヒドロキシナフタリン1モル
に対してフエノール成分を0.2〜2モルの割合に設定
するのが好ましく、特に好ましくは0.4〜0.6モル
である。そして、上記ジヒドロキシナフタリンとクレゾ
ールの組み合わせにおいては、1,6−ジヒドロキシナ
フタリンとp−クレゾールの組み合わせが好適である。
【0032】上記エポキシ樹脂(A成分)と特殊なノボ
ラツク型フエノール樹脂(B成分)との相互の配合割合
は、上記エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量当たり特殊
なノボラツク型フエノール樹脂中の水酸基が0.8〜
1.2当量となるように配合することが好ましい。
【0033】上記エポキシ樹脂(A成分)および特殊な
ノボラツク型フエノール樹脂(B成分)とともに用いら
れる無機質充填剤(C成分)としては、特に限定するも
のではなく、従来公知のものが用いられ、例えば石英ガ
ラス,タルク,シリカ粉末およびアルミナ粉末等があげ
られる。なかでも、シリカ粉末を用いるのが好適であ
る。このような無機質充填剤(C成分)の含有量は、例
えばシリカ粉末を用いる場合、エポキシ樹脂組成物全体
の50重量%(以下「%」と略す)以上になるように設
定するのが好適である。より好適なのは70%以上であ
り、特に好適なのは80%以上である。すなわち、無機
質充填剤の含有量が50%を下回るとTCTテストによ
つて評価される特性および半田浸漬時の耐クラツク性の
向上効果が大幅に低下する傾向がみられるからである。
【0034】また、この発明に用いられるエポキシ樹脂
組成物には、上記A〜C成分に加えて、内部応力の低減
のためにシリコーン化合物を用いるのが好ましい。上記
シリコーン化合物としては、下記の一般式(7)および
(8)で表されるものがあげられ、単独でもしくは併用
される。
【0035】
【化26】
【0036】このようなシリコーン化合物の配合量は、
エポキシ樹脂組成物全体の5%以下になるように設定す
るのが好ましい。特に好ましくは0.5〜3%の範囲内
である。
【0037】なお、この発明に用いられるエポキシ樹脂
組成物には、上記各成分以外に必要に応じて、他の添加
剤として硬化促進剤である従来公知の三級アミン,四級
アンモニウム塩,イミダゾール類およびホウ素化合物等
が適宜配合される。これらは単独でもしくは併せて用い
られる。さらに、三酸化アンチモン,リン系化合物等の
難燃剤や顔料、シランカツプリング剤等のカツプリング
剤等を配合することができる。
【0038】この発明に用いられるエポキシ樹脂組成物
は、例えばつぎのようにして製造することができる。す
なわち、まず上記A〜C成分,シリコーン化合物および
他の添加剤を所定の割合で配合する。ついで、これら配
合物をミキシングロール機等の混練機にかけ、加熱状態
で溶融混練してこれを室温に冷却した後、公知の手段に
よつて粉砕し、必要に応じて打錠するという一連の工程
を経ることによつて製造することができる。また、各成
分の配合に先立つて、前記シリコーン化合物を用いて上
記A成分またはB成分を変性し、この変性物と残りの成
分を配合するようにしてもよい。
【0039】このようなエポキシ樹脂組成物を用いての
半導体素子の封止等は特に限定するものではなく、通常
のトランスフアー成形等の公知のモールド方法によつて
行うことができる。
【0040】このようにして得られる半導体装置は、前
記特殊な骨格構造を有するノボラツク型フエノール樹脂
(B成分)を含有するため、TCTテストで評価される
特性が向上し、また半田浸漬時における優れた耐クラツ
ク性を有している。
【0041】
【発明の効果】以上のように、この発明の半導体装置
は、特殊な骨格構造を有するノボラツク型フエノール樹
脂(B成分)を含む特殊なエポキシ樹脂組成物を用いて
樹脂封止されているため、TCTテストによつて評価さ
れる特性が向上し長寿命になる。また、吸湿後、半田浸
漬時においてもパツケージクラツクが生じない。特に、
上記特殊なエポキシ樹脂組成物による封止により、8ピ
ン以上、特に16ピン以上の、もしくは半導体素子の長
辺が4mm以上の大形の半導体装置において、上記のよう
な高信頼性が得られるようになり、これが大きな特徴で
ある。
【0042】つぎに、実施例について、請求項1,4に
対応する実施例と、請求項2,5に対応する実施例につ
いて分けて説明する。
【0043】まず、請求項1,4に対応する実施例につ
いて説明する。この実施例に先立つて、下記に示す6種
類のシリコーン化合物a〜fを準備した。
【0044】〔シリコーン化合物a〕
【化27】 エポキシ当量:1800
【0045】〔シリコーン化合物b〕
【化28】 エポキシ当量3000
【0046】〔シリコーン化合物c〕
【化29】 エポキシ当量10000
【0047】〔シリコーン化合物d〕
【化30】 エポキシ当量7000
【0048】〔シリコーン化合物e〕
【化31】 アミン当量3800
【0049】〔シリコーン化合物f〕
【化32】 カルボキシル当量3300
【0050】なお、上記シリコーン化合物a〜fにおい
て、nの値は、シリコーン化合物aでは40、シリコー
ン化合物bでは60、シリコーン化合物cでは9、シリ
コーン化合物dでは29、シリコーン化合物fでは87
である。mの値は、シリコーン化合物cでは9である。
Xの値は、シリコーン化合物cでは156、シリコーン
化合物dでは152、シリコーン化合物eでは148で
ある。Yの値は、シリコーン化合物cでは2、シリコー
ン化合物dでは3、シリコーン化合物eでは3である。
Zの値は、シリコーン化合物cでは4、シリコーン化合
物dでは5である。
【0051】
【実施例1〜24】上記シリコーン化合物a〜fおよび
下記の表1〜表6に示した各成分を、同表に示す割合で
配合し、ミキシングロール機(温度100℃)で3分間
溶融混練を行つた。つぎに、これを冷却固化した後、粉
砕して目的とする粉末状エポキシ樹脂組成物を得た。
【0052】なお、下記の表1〜表6中のエポキシ樹脂
はo−クレゾールノボラツク型エポキシ樹脂(エポキシ
当量195,軟化点80℃)を用い、フエノール樹脂A
は1,6−ジヒドロキシナフタリンとp−クレゾールを
成分とし、モル比2/1でホルムアルデヒド縮合により
得られたノボラツク型フエノール樹脂(水酸基当量15
1,軟化点115℃)、フエノール樹脂Bは1,6−ジ
ヒドロキシナフタリンとo−クレゾールを成分とし、モ
ル比2/1でホルムアルデヒド縮合により得られたノボ
ラツク型フエノール樹脂(水酸基当量178,軟化点1
08℃)、フエノール樹脂Cは2,7−ジヒドロキシナ
フタリンとp−クレゾールを成分とし、モル比2/1で
ホルムアルデヒド縮合により得られたノボラツク型フエ
ノール樹脂(水酸基当量165,軟化点118℃)、フ
エノール樹脂Dは2,7−ジヒドロキシナフタリンとo
−クレゾールを成分とし、モル比2/1でホルムアルデ
ヒド縮合により得られたノボラツク型フエノール樹脂
(水酸基当量182,軟化点112℃)、フエノール樹
脂Eは1,6−ジヒドロキシナフタリンをホルムアルデ
ヒドで縮合したもの(水酸基当量85,軟化点125
℃)である。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】
【表6】
【0059】
【比較例1〜3】特殊なノボラツク型フエノール樹脂に
代えてに従来から用いられているフエノールノボラツク
樹脂(水酸基当量105,軟化点80℃)を用い、下記
の表7に示した各成分を、同表に示す割合で配合した。
それ以外は実施例1と同様にして目的とする粉末状エポ
キシ樹脂組成物を得た。なお、表7中のエポキシ樹脂は
o−クレゾールノボラツク型エポキシ樹脂(エポキシ当
量195,軟化点80℃)である。
【0060】
【表7】
【0061】以上の実施例および比較例によつて得られ
た粉末状エポキシ樹脂組成物を用い、半導体素子をトラ
ンスフアー成形(条件:175℃×2分,175℃×5
時間後硬化)することにより半導体装置を得た。このパ
ツケージは80ピンQFP(クワツドフラツトパツケー
ジ,サイズ:20×14×2mm)であり、ダイパツドサ
イズは8×8mmである。
【0062】このようにして得られた半導体装置につい
て、−50℃/5分〜150℃/5分のサイクル数を変
えてTCTテストを行いパツケージクラツクの発生数を
測定した。また、85℃/85%RHの恒温槽中に吸湿
時間を変え放置して吸湿させた後に、260℃の半田溶
融液に10秒間浸漬する試験を行い、パツケージクラツ
クの発生数を測定した。これらの結果を下記の表8〜表
11に示した。
【0063】
【表8】
【0064】
【表9】
【0065】
【表10】
【0066】
【表11】
【0067】上記表8〜表11の結果から、比較例品は
TCTテストではサイクル数が多くなるにつれてパツケ
ージクラツクが発生し、また半田浸漬時の耐クラツク性
テストでは吸湿時間が48時間で全てのパツケージにク
ラツクが生じた。これに対して、実施例品はTCTテス
トおよび半田浸漬時の耐クラツク性テストの両テストに
おいて、比較例品に比べてクラツクの発生数が少なかつ
た。このことから、実施例品はTCTテストおよび半田
浸漬時の耐クラツク性に優れていることがわかる。
【0068】つぎに、請求項2,5に対応する実施例に
ついて説明する。この実施例に先立つて、下記に示す3
種類のエポキシ樹脂〜を準備した。
【0069】〔エポキシ樹脂〕
【化33】 〔上記式において、Rはグリシジル基であつて、エポキ
シ当量:195,軟化点:85℃のエポキシ樹脂であ
る。〕
【0070】〔エポキシ樹脂〕
【化34】 〔上記式において、Rはグリシジル基であつて、エポキ
シ当量:263,軟化点:82℃のエポキシ樹脂であ
る。〕
【0071】〔エポキシ樹脂〕
【化35】 〔上記式において、Rはグリシジル基であつて、エポキ
シ当量:234,軟化点:85℃のエポキシ樹脂であ
る。〕
【0072】つぎに、硬化剤として、下記に示す3種類
のノボラツク型フエノール樹脂〜を準備した。
【0073】〔フエノール樹脂〕
【化36】 〔上記式において、n=0,R=Hであつて、フエノー
ル当量:84,軟化点:76℃のフエノール樹脂であ
る。〕
【0074】〔フエノール樹脂〕
【化37】 〔上記式において、n=0,R=p−ヒドロキシフエニ
ル基であつて、フエノール当量:121,軟化点:89
℃のフエノール樹脂である。〕
【0075】〔フエノール樹脂〕
【化38】 〔上記式において、n=3,R=Hであつて、フエノー
ル当量:86,軟化点:93℃のフエノール樹脂であ
る。〕
【0076】また、下記に示す1種類のシリコーン化合
物を準備した。
【0077】〔シリコーン化合物〕
【化39】
【0078】
【実施例25〜34】つぎに、上記エポキシ樹脂,フエ
ノール樹脂,シリコーン化合物ならびに後記の表12,
表13に示した各成分を同表に示す割合で配合し、ミキ
シングロール機(温度100℃)で3分間溶融混練を行
つた。つぎに、これを冷却固化した後、粉砕して目的と
する粉末状エポキシ樹脂組成物を得た。なお、前記一般
式(16)で示すシリコーン化合物を使用する場合に
は、上記混練前に予め硬化剤であるフエノール樹脂と上
記シリコーン化合物を溶融状態(175℃)で反応させ
て変性フエノール樹脂を作製し、この変性フエノール樹
脂と残つた各原料を配合するようにした。
【0079】
【比較例4〜6】エポキシ樹脂として、o−クレゾール
ノボラツク型エポキシ樹脂を用い、フエノール樹脂とし
て、ノボラツク型フエノール樹脂を用い、かつシリカの
使用量を同表に示すように変えた。それ以外は、実施例
25と同様にして粉末状エポキシ樹脂組成物を得た。
【0080】
【表12】
【0081】
【表13】
【0082】
【表14】
【0083】以上の実施例および比較例によつて得られ
た粉末状エポキシ樹脂組成物を用い、半導体素子をトラ
ンスフアー成形(条件:175℃×2分,175℃×5
時間後硬化)することにより半導体装置を得た。このパ
ツケージは80ピンQFP(クワツドフラツトパツケー
ジ,サイズ:20×14×2mm)であり、ダイパツドサ
イズは8×8mmである。
【0084】このようにして得られた半導体装置につい
て、−50℃/5分〜150℃/5分のサイクル数を変
えてTCTテストを行いパツケージクラツクの発生数を
測定した。また、85℃/85%RHの恒温槽中に吸湿
時間を変え放置して吸湿させた後に、260℃の半田溶
融液に10秒間浸漬する試験を行い、パツケージクラツ
クの発生数を測定した。
【0085】これらの結果を後記の表15,表16に示
した。
【0086】
【表15】
【0087】
【表16】
【0088】表15,表16の結果から、実施例品のT
CTテストおよび半田溶融液への浸漬時の耐クラツク性
が、比較例の従来品に比べて著しく優れていることが明
らかである。また、シリコーン化合物を添加することに
より、さらに特性の向上が認められた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 潔 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 中村 吉伸 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 ▲吉▼田 司 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)〜(C)成分を含有してい
    るエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してな
    る半導体装置。 (A)エポキシ樹脂。 (B)ジヒドロキシナフタリン骨格を1分子中に1個以
    上含むノボラツク型フエノール樹脂。 (C)無機質充填剤。
  2. 【請求項2】 上記(B)のジヒドロキシナフタリン骨
    格を1分子中に1個以上含むノボラツク型フエノール樹
    脂が、下記の一般式(1)で表されるジヒドロキシナフ
    タリンと、下記の一般式(2)〜(6)で表されるアル
    デヒド類から選択された少なくとも一つの化合物とを縮
    合させて得られるものである請求項1記載の半導体装
    置。 【化1】 R−CHO …(2) 〔上記式(2)において、Rは水素原子,炭素数10以
    下のアルキル基,フエニル基またはハロゲン含有フエニ
    ル基である。〕 【化2】 〔上記式(3)において、aは0または1〜10の整数
    である。〕 R−CH=CH−CHO …(4) 〔上記式(4)において、Rは水素原子,炭素数10以
    下のアルキル基,フエニル基またはハロゲン含有フエニ
    ル基である。〕 【化3】 〔上記式(5)において、Rは水素原子または炭素数1
    0以下のアルキル基である。〕 【化4】
  3. 【請求項3】 上記エポキシ樹脂組成物に、上記(A)
    〜(C)成分とともに下記の一般式(7)で表されるシ
    リコーン化合物および一般式(8)で表されるシリコー
    ン化合物の少なくとも一方が含有されている請求項1ま
    たは2記載の半導体装置。 【化5】
  4. 【請求項4】 下記の(A)〜(C)成分を含有してい
    る半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 (A)エポキシ樹脂。 (B)ジヒドロキシナフタレン骨格を1分子中に1個以
    上含むノボラツク型フエノール樹脂。 (C)無機質充填剤。
  5. 【請求項5】 上記(B)のジヒドロキシナフタリン骨
    格を1分子中に1個以上含むノボラツク型フエノール樹
    脂が、下記の一般式(1)で表されるジヒドロキシナフ
    タリンと、下記の一般式(2)〜(6)で表されるアル
    デヒド類から選択された少なくとも一つの化合物とを縮
    合させて得られる請求項4記載の半導体装置。 【化6】 R−CHO …(2) 〔上記式(2)において、Rは水素原子,炭素数10以
    下のアルキル基,フエニル基またはハロゲン含有フエニ
    ル基である。〕 【化7】 〔上記式(3)において、aは0または1〜10の整数
    である。〕 R−CH=CH−CHO …(4) 〔上記式(4)において、Rは水素原子,炭素数10以
    下のアルキル基,フエニル基またはハロゲン含有フエニ
    ル基である。〕 【化8】 〔上記式(5)において、Rは水素原子または炭素数1
    0以下のアルキル基である。〕 【化9】
  6. 【請求項6】 上記エポキシ樹脂組成物に、上記(A)
    〜(C)成分とともに下記の一般式(7)および(8)
    で表されるシリコーン化合物の少なくとも一方が含有さ
    れている請求項4または5記載の半導体封止用エポキシ
    樹脂組成物。 【化10】
JP14238891A 1991-02-27 1991-05-17 半導体装置 Pending JPH05198703A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14238891A JPH05198703A (ja) 1991-02-27 1991-05-17 半導体装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5799891 1991-02-27
JP3-57998 1991-02-27
JP14238891A JPH05198703A (ja) 1991-02-27 1991-05-17 半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05198703A true JPH05198703A (ja) 1993-08-06

Family

ID=26399088

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14238891A Pending JPH05198703A (ja) 1991-02-27 1991-05-17 半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05198703A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05283560A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JP2904610B2 (ja) 半導体装置
JP2846748B2 (ja) 半導体装置
JPH05198703A (ja) 半導体装置
JP2954412B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP2001151863A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH05198702A (ja) 半導体装置
JP2899096B2 (ja) 半導体装置
JPH05206331A (ja) 半導体封止用樹脂組成物
JPH06128362A (ja) 封止剤用化合物およびそれを用いた半導体封止用エポキシ樹脂組成物ならびに半導体装置
JPH0567704A (ja) 半導体装置
JPH06107758A (ja) ノボラック体、エポキシ樹脂およびそれを用いた半導体封止用エポキシ樹脂組成物ならびに半導体装置
JPH04155939A (ja) 半導体装置
JP2851699B2 (ja) 半導体装置およびそれに用いる半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP2807341B2 (ja) 半導体装置
JP3438965B2 (ja) 半導体装置
JP2846749B2 (ja) 半導体装置
JPH06184272A (ja) エポキシ樹脂組成物
JP3239970B2 (ja) 半導体装置
JPH05105739A (ja) 半導体封止用樹脂組成物
JPH0582675A (ja) 半導体装置
JPH04155941A (ja) 半導体装置
JPH0669379A (ja) 半導体装置
JPH0794641A (ja) 半導体装置
JPH08111469A (ja) 半導体装置