JPH06107758A - ノボラック体、エポキシ樹脂およびそれを用いた半導体封止用エポキシ樹脂組成物ならびに半導体装置 - Google Patents

ノボラック体、エポキシ樹脂およびそれを用いた半導体封止用エポキシ樹脂組成物ならびに半導体装置

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JPH06107758A
JPH06107758A JP26235992A JP26235992A JPH06107758A JP H06107758 A JPH06107758 A JP H06107758A JP 26235992 A JP26235992 A JP 26235992A JP 26235992 A JP26235992 A JP 26235992A JP H06107758 A JPH06107758 A JP H06107758A
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epoxy resin
semiconductor
resin composition
novolak
curing agent
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JP26235992A
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Yoshinobu Nakamura
吉伸 中村
Shinya Akizuki
伸也 秋月
Kiyoshi Saito
潔 斎藤
Koichi Ochi
光一 越智
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 TCTテストで評価される各特性の向上およ
び半田溶融液に浸漬時の耐クラック性に優れた半導体装
置を得ることのできるノボラック体、エポキシ樹脂およ
びそれを用いた半導体封止用エポキシ樹脂組成物ならび
に半導体装置の提供をする。 【構成】 下記の(A),(B)および(C)の少なく
とも一つを主成分とするノボラック体であって、上記
(A),(B)および(C)が、水酸基当量80〜22
0の範囲であって、かつ軟化温度70〜200℃である
特性を有するノボラック体を含有する半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物を用いて半導体素子を樹脂封止する。 (A)モノヒドロキシアントラセンのノボラック体。 (B)ジヒドロキシアントラセンのノボラック体。 (C)トリヒドロキシアントラセンのノボラック体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信頼性に優れた半導体
装置を作製するために用いられるノボラック体、エポキ
シ樹脂およびそれを用いた半導体封止用エポキシ樹脂組
成物ならびに半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トランジスター,IC,LSI等の半導
体素子は、従来セラミックパッケージ等によって封止さ
れ、半導体装置化されていたが、最近では、コスト,量
産性の観点から、プラスチックパッケージを用いた樹脂
封止が主流になっている。この種の樹脂封止には、従来
からエポキシ樹脂が使用されており良好な成績を収めて
いる。しかしながら、半導体分野の技術革新によって集
積度の向上とともに素子サイズの大形化,配線の微細化
が進み、パッケージも小形化,薄形化する傾向にあり、
これに伴って封止材料に対してより以上の信頼性(得ら
れる半導体装置の熱応力の提言,耐湿信頼性,耐熱衝撃
試験に対する信頼性等)の向上が要望されている。特に
近年、半導体素子サイズはますます大形化する傾向にあ
り、半導体封止樹脂の性能を評価する加速試験である熱
サイクル試験(TCTテスト)に対するより以上の性能
の向上が要求されている。また、半導体パッケージの実
装方法として表面実装が主流となってきており、このた
めに半導体パッケージを吸湿させたうえで半田溶融液に
浸漬してもパッケージにクラックや膨れが発生しないと
いう特性が要求されている。これに関して従来よりTC
Tテストで評価される各特性の向上のためにシリコーン
化合物でエポキシ樹脂を変性して熱応力を低減させるこ
とが検討されており、また半田浸漬時の耐クラック性の
向上のためにリードフレームとの密着性の向上等が検討
されてきたが、その効果は未だ充分ではない。
【0003】上記のように、これまでの封止用エポキシ
樹脂組成物は、TCTテストの結果や半田浸漬時の耐ク
ラック性の特性が充分ではなかった。このために、上記
の技術革新による半導体素子サイズの大形化や表面実装
化に対応できるように、上記の両特性の向上が強く望ま
れている。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、TCTテストで評価される各特性の向上および
半田溶融液に浸漬時の耐クラック性に優れた半導体装置
を得ることのできるノボラック体、エポキシ樹脂および
それを用いた半導体封止用エポキシ樹脂組成物ならびに
半導体装置の提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、下記の(A),(B)および(C)の少
なくとも一つを主成分とするノボラック体であって、上
記(A),(B)および(C)が、水酸基当量が80〜
220の範囲であって、かつ軟化温度70〜200℃で
ある特性を有するノボラック体を第1の要旨とし、 (A)モノヒドロキシアントラセンのノボラック体。 (B)ジヒドロキシアントラセンのノボラック体。 (C)トリヒドロキシアントラセンのノボラック体。 上記ノボラック体とエピクロルヒドリンとを反応させて
なるエポキシ樹脂を第2の要旨とする。また、エポキシ
樹脂と、上記ノボラック体からなる硬化剤と、硬化促進
剤とを含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物を第3
の要旨とし、上記エポキシ樹脂と、硬化剤と、硬化促進
剤とを含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物を第4
の要旨とし、上記エポキシ樹脂と、上記ノボラック体か
らなる硬化剤と、硬化促進剤とを含有する半導体封止用
エポキシ樹脂組成物を第5の要旨とする。さらに、上記
第3の要旨である半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用
いて半導体素子を封止してなる半導体装置を第6の要旨
とし、第4の要旨である半導体封止用エポキシ樹脂組成
物を用いて半導体素子を封止してなる半導体装置を第7
の要旨とし、第5の要旨である半導体封止用エポキシ樹
脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる半導体装置
を第8の要旨とする。
【0006】
【作用】すなわち、本発明者らは、TCTテストで評価
される各特性の向上および半田溶融液に浸漬した際の耐
クラック性の向上を実現すために一連の研究を重ねた。
その結果、封止材料としてある特性を有するモノヒドロ
キシアントラセンのノボラック体(A),ジヒドロキシ
アントラセンのノボラック体(B)およびトリヒドロキ
シアントラセンのノボラック体(C)の少なくとも一つ
を用いると、封止樹脂の主骨格にアントラセン骨格が形
成され、TCTテストおよび吸湿後の半田溶融液に浸漬
した際の耐クラック性の双方に優れるようになることを
見出し本発明に到達した。
【0007】つぎに、本発明を詳しく説明する。
【0008】本発明において、半導体封止材料の基本と
なるノボラック体は、下記の(A),(B)および
(C)の少なくと一つを主成分とするものであって、し
かも上記(A),(B)および(C)は、水酸基当量が
80〜220の範囲であって、かつ軟化温度が70〜2
00℃である特性を有する必要がある。なお、上記「主
成分とする」とは、主成分のみからなる場合も含める趣
旨である。 (A)モノヒドロキシアントラセンのノボラック体。 (B)ジヒドロキシアントラセンのノボラック体。 (C)トリヒドロキシアントラセンのノボラック体。
【0009】上記モノヒドロキシアントラセンとして
は、1−ヒドロキシアントラセン、2−ヒドロキシアン
トラセン、9−ヒドロキシアントラセン等があげられ
る。また、 上記ジヒドロキシアントラセンとしては、
具体的には1,4−ジヒドロキシアントラセン、9,1
0−ジヒドロキシアントラセン等があげられ、上記トリ
ヒドロキシアントラセンとしては、1,2,10−トリ
ヒドロキシアントラセン、1,8,9−トリヒドロキシ
アントラセン、1,2,7−トリヒドロキシアントラセ
ン等が好適に用いられる。これらは単独でもしくは併せ
て用いられる。そして、上記化合物と、アルデヒド成分
とを用い縮合を行うことによりノボラック体を作製す
る。この際の縮合度は2〜5の範囲が好ましい。また、
上記アルデヒド成分としては、ホルムアルデヒド等があ
げられるが、特に限定するものではなく、上記以外のア
ルデヒドを用いてもよい。この製法は、原料であるアン
トラセン(X)とホルムアルデヒド(Y)を、重量比
で、X:Y=100:70〜100:55の割合で混合
し、塩酸を触媒として約100℃で反応させ、そのまま
濃縮し、冷却後固化したものを粉砕するものである。そ
して、上記のように、特殊な骨格であって、しかも水酸
基当量および軟化温度が上記範囲内においてのみ、これ
を用いた封止樹脂によるパッケージのTCTテストや半
田溶融液に浸漬時の耐クラック性が向上する。すなわ
ち、水酸基当量および軟化温度が上記範囲を外れると、
エポキシ樹脂と硬化剤の混合比が良好なバランス状態か
らずれ、目的とする性能が発揮されなくなるからであ
る。
【0010】本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物
としては、主成分を構成するエポキシ樹脂と、硬化剤と
の組み合わせにより、つぎの3種類の態様がある。そし
て、上記3種類の態様に、それぞれ硬化促進剤が加えら
れる。
【0011】第1の態様は、特殊なエポキシ樹脂と、通
常の硬化剤との組み合わせであり、第2の態様は、通常
のエポキシ樹脂と特殊な硬化剤との組み合わせであり、
第3の態様は特殊なエポキシ樹脂と特殊な硬化剤との組
み合わせである。このような組み合わせからなる半導体
封止用エポキシ樹脂組成物は、通常、粉末状あるいはこ
れを打錠したタブレット状になっている。
【0012】まず、第1の態様について説明する。
【0013】上記第1の態様において用いられる特殊な
エポキシ樹脂は、上記(A),(B)および(C)の少
なくと一つを主成分とするノボラック体とエピクロルヒ
ドリンとを反応させてグリシジルエーテル化することに
より得られる。このグリシジルエーテル化反応は、作製
されたノボラック体の水酸基にエピクロルヒドリンを反
応させてグリシジルエーテル化する。これは後者を過剰
に設定して両者を混合し約100℃で反応させる。つい
で、生成物を水洗して過剰のエピクロルヒドリンや発生
した塩酸を除去する。なかでも、エポキシ当量130〜
280、軟化点50〜150℃のものを用いることが好
ましい。
【0014】上記特殊なエポキシ樹脂とともに用いられ
る硬化剤としては、例えば通常のノボラック型フェノー
ル樹脂があげられ、具体的にはフェノールノボラック,
クレゾールノボラック樹脂等が好適に用いられる。これ
らノボラック樹脂は、軟化点が50〜110℃、水酸基
当量が70〜150のものを用いることが好ましい。特
に上記ノボラック樹脂のなかでもフェノールノボラック
樹脂を用いることが好結果をもたらす。
【0015】上記特殊なエポキシ樹脂と硬化剤との配合
比は、上記特殊なエポキシ樹脂中のエポキシ基1当量当
たり硬化剤中の水酸基が0.8〜1.2当量となるよう
に配合することが好ましい。
【0016】上記特殊なエポキシ樹脂および硬化剤とと
もに用いられる硬化促進剤としては、特に限定するもの
ではなく従来公知のもの、例えばトリフェニルホスフィ
ン等のトリアリルホスフィン化合物、三級アミン、四級
アンモニウム塩、イミダゾール類およびホウ素化合物等
があげられる。これらは単独でもしくは併せて用いられ
る。
【0017】上記特殊なエポキシ樹脂,硬化剤および硬
化促進剤とともに用いられる無機質充填剤としては、特
に限定するものではなく、一般に用いられてい石英ガラ
ス粉末,タルク,シリカ粉末およびアルミナ粉末等があ
げられる。特にシリカ粉末を用いるのが好適である。こ
のような無機質充填剤の含有量は、シリカ粉末の場合、
エポキシ樹脂組成物全体中の50重量%(以下「%」と
略す)以上に設定することが好ましい。より好ましくは
70%以上であり、特に好ましくは75%以上である。
すなわち、無機質充填剤の含有量が50%を下回ると充
填剤を含有した効果が大幅に低下する傾向がみられるか
らである。
【0018】つぎに、前記第2の態様について説明す
る。
【0019】前記第2の態様に用いられる通常のエポキ
シ樹脂は、2個以上のエポキシ基を有するものであれば
特に分子量,分子構造等に制限するものではなく従来の
公知のものが用いられる。例えば、ビスフェノールA
型,フェノールノボラック型,クレゾールノボラック型
等が用いられる。これら樹脂のなかでも融点が室温を超
えており、室温下では固形状もしくは高粘度の溶液状を
呈するものが好結果をもたらす。上記ノボラック型エポ
キシ樹脂としては、通常、エポキシ当量160〜25
0、軟化点50〜130℃のものが用いられ、クレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂としては、エポキシ当量1
80〜210、軟化点60〜110℃のものが一般に用
いられる。
【0020】上記通常のエポキシ樹脂とともに用いられ
る特殊な硬化剤としては、前記(A)および(B)の少
なくとも一方を主成分とするノボラック体が用いられ
る。
【0021】上記通常のエポキシ樹脂と特殊な硬化剤
(本発明のノボラック体)との配合比は、前記第1の態
様と同様、上記通常のエポキシ樹脂中のエポキシ基1当
量当たり特殊な硬化剤中の水酸基が0.8〜1.2当量
となるように配合することが好ましい。
【0022】また、上記通常のエポキシ樹脂および特殊
な硬化剤とともに用いられる硬化促進剤および無機質充
填剤は、前記第1の態様と同様のものがあげられ、含有
量も同様の割合に設定することが好適である。
【0023】つぎに、前記第3の態様について説明す
る。
【0024】前記第3の態様は、特殊なエポキシ樹脂と
特殊な硬化剤との組み合わせであり、上記特殊なエポキ
シ樹脂,特殊な硬化剤,硬化促進剤さらに無機質充填剤
とも、前記第1の態様および第2の態様において用いら
れるものと同様のものがあげられる。
【0025】なお、前記第1〜第3の態様において、エ
ポキシ樹脂成分として上記特殊なエポキシ樹脂を用いる
場合、従来用いられる通常のエポキシ樹脂をエポキシ樹
脂成分全体の50%以内の割合で併用してもよい。ま
た、硬化剤成分として上記特殊な硬化剤を用いる場合、
上記エポキシ樹脂成分と同様従来用いられる通常の硬化
剤を硬化剤成分全体の50%以内の割合で併用してもよ
い。すなわち、通常のエポキシ樹脂および通常の硬化剤
が各成分全体の50%を超えると目的とするTCTテス
トで評価される各特性の向上効果が得られ難くなるから
である。
【0026】さらに、前記第1〜第3の態様において用
いられるエポキシ樹脂成分,硬化剤成分,硬化促進剤お
よび無機質充填剤に加えて、シリコーン化合物を併用す
ることも効果的である。上記シリコーン化合物として
は、下記の一般式(1)および(2)で表されるものが
あげられ、単独でもしくは併せて用いられる。
【0027】
【化1】
【0028】このようなシリコーン化合物の配合量は、
シリコーン化合物がエポキシ樹脂組成物全体の5%以下
になるように設定するのが好ましい。特に好ましくは
0.5〜3.0%の範囲内である。すなわち、シリコー
ン化合物の配合量が5%を超えると耐熱性等の特性が低
下する傾向がみられるからである。
【0029】なお、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂
組成物には、前記第1〜第3の態様で用いられるエポキ
シ樹脂成分,硬化剤成分,硬化促進剤,無機質充填剤お
よびシリコーン化合物以外に、必要に応じて三酸化アン
チモン,リン系化合物等の難燃剤や顔料、シランカップ
リング剤等のカップリング剤等を用いることができる。
【0030】本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物
は、例えばつぎのようにして製造することができる。す
なわち、第1〜第3の態様で用いられるエポキシ樹脂成
分,硬化剤成分,硬化促進剤および無機質充填剤、さら
にこれらに加えてシリコーン化合物、そして必要に応じ
て難燃剤,顔料およびカップリング剤を所定の割合で配
合する。ついで、これらの混合物をミキシングロール機
等の混練機にかけ、加熱状態で溶融混練してこれを室温
に冷却した後、公知の手段によって粉砕し、必要に応じ
て打錠するという一連の工程によって目的とする半導体
封止用エポキシ樹脂組成物を得ることができる。
【0031】このような半導体封止用エポキシ樹脂組成
物を用いての半導体素子の封止等は特に限定するもので
はなく、通常のトランスファー成形,注型方法等の公知
のモールド方法によって行うことができる。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明は、ある特性を有
する、モノヒドロキシアントラセンのノボラック体
(A),ジヒドロキシアントラセンのノボラック体
(B)およびトリヒドロキシアントラセンのノボラック
体(C)の少なくとも一つを用い、これを硬化剤とし
て、またはこれを用いて得られる半導体封止用エポキシ
樹脂組成物を用いて封止されているため、TCTテスト
で評価される特性が向上して長寿命になる。また、吸湿
後、半田溶融液に浸漬した場合においてもパッケージク
ラックが発生しにくい。さらに、上記特殊な半導体封止
用エポキシ樹脂組成物による封止により、8ピン以上、
特に16ピン以上の、もしくは半導体素子の長辺が4m
m以上の大形の半導体装置において、上記のような高信
頼性が得られるようになるのであり、これが大きな特徴
である。
【0033】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0034】半導体封止用エポキシ樹脂組成物の作製に
先立って、下記のシリコーン化合物a〜d、エポキシ樹
脂A〜Gおよび硬化剤A〜Gを準備した。
【0035】〔シリコーン化合物a〕
【化2】 エポキシ当量:1800
【0036】〔シリコーン化合物b〕
【化3】 エポキシ当量:3000
【0037】〔シリコーン化合物c〕
【化4】 エポキシ当量:7000
【0038】〔シリコーン化合物d〕
【化5】 アミン当量:3800
【0039】なお、上記シリコーン化合物a〜dにおい
て、nの値は、シリコーン化合物aでは40、シリコー
ン化合物bでは60、シリコーン化合物cでは29であ
る。Xの値は、シリコーン化合物cでは152、シリコ
ーン化合物dでは148である。Yの値は、シリコーン
化合物cおよびシリコーン化合物dとも3である。Zの
値は、シリコーン化合物cでは5である。
【0040】〔エポキシ樹脂A〕下記の構造式で表され
る1,4−ジヒドロキシアントラセンをホルムアルデヒ
ドでノボラック化した。
【化6】 ついで、これとエピクロヒドリンを反応させてグリシジ
ルエーテル化した。 エポキシ当量:175、軟化温度:120℃
【0041】〔エポキシ樹脂B〕下記の構造式で表され
る9,10−ジヒドロキシアントラセンをホルムアルデ
ヒドでノボラック化した。
【化7】 ついで、これとエピクロヒドリンを反応させてグリシジ
ルエーテル化した。 エポキシ当量:175、軟化温度:118℃
【0042】〔エポキシ樹脂C〕下記の構造式で表され
る1,2,10−トリヒドロキシアントラセンをホルム
アルデヒドでノボラック化した。
【化8】 ついで、これとエピクロヒドリンを反応させてグリシジ
ルエーテル化した。 エポキシ当量:142、軟化温度:102℃
【0043】〔エポキシ樹脂D〕下記の構造式で表され
る1−モノヒドロキシアントラセンをホルムアルデヒド
でノボラック化した。
【化9】 ついで、これとエピクロヒドリンを反応させてグリシジ
ルエーテル化した。 エポキシ当量:262、軟化温度:95℃
【0044】〔エポキシ樹脂E〕1,4−ジヒドロキシ
アントラセンと1,2,10−トリヒドロキシアントラ
センの混合物〔混合比(重量比)=1/1〕をホルムア
ルデヒドでノボラック化した。これとエピクロルヒドリ
ンとを反応させてグリシジルエーテル化した。 エポキシ当量:159、軟化温度:110℃
【0045】〔エポキシ樹脂F〕9,10−ジヒドロキ
シアントラセンと1,8,10−トリヒドロキシアント
ラセンの混合物〔混合比(重量比)=1/1〕をホルム
アルデヒドでノボラック化した。これとエピクロルヒド
リンとを反応させてグリシジルエーテル化した。 エポキシ当量:159、軟化温度:102℃
【0046】〔エポキシ樹脂G〕 o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂 エポキシ当量:195、軟化温度80℃
【0047】〔硬化剤A〕下記の構造式で表される1,
4−ジヒドロキシアントラセンをホルムアルデヒドでノ
ボラック化した。
【化10】 水酸基当量:119、軟化温度:140℃
【0048】〔硬化剤B〕下記の構造式で表される9,
10−ジヒドロキシアントラセンをホルムアルデヒドで
ノボラック化した。
【化11】 水酸基当量:119、軟化温度:138℃
【0049】〔硬化剤C〕下記の構造式で表される1,
2,10−トリヒドロキシアントラセンをホルムアルデ
ヒドでノボラック化した。
【化12】 水酸基当量:86、軟化温度:122℃
【0050】〔硬化剤D〕下記の構造式で表される1−
モノヒドロキシアントラセンをホルムアルデヒドでノボ
ラック化した。
【化13】 水酸基当量:206、軟化温度:104℃
【0051】〔硬化剤E〕1,4−ジヒドロキシアント
ラセンと1,2,10−トリヒドロキシアントラセンの
混合物〔混合比(重量比)=1/1〕をホルムアルデヒ
ドでノボラック化した。(水酸基当量:103、軟化温
度:129℃)
【0052】〔硬化剤F〕9,10−ジヒドロキシアン
トラセンと1,8,10−トリヒドロキシアントラセン
の混合物〔混合比(重量比)=1/1〕をホルムアルデ
ヒドでノボラック化した。(水酸基当量:103、軟化
温度:130℃)
【0053】〔硬化剤G〕 フェノールノボラック樹脂。 水酸基当量:105、軟化温度:80℃
【0054】
【実施例1〜34、比較例1〜3】上記シリコーン化合
物a〜d,エポキシ樹脂A〜Gおよび硬化剤A〜Gと、
下記の表1〜表6に示す各成分を同表に示す割合で配合
し、ミキシングロール機(温度100℃)で3分間溶融
混練を行い、冷却固化後粉砕して目的とする粉末状の半
導体封止用エポキシ樹脂組成物を得た。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
【0060】
【表6】
【0061】以上の実施例および比較例によって得られ
たエポキシ樹脂組成物を用い、半導体素子をトランスフ
ァー成形(条件:175℃×2分、175℃×5時間後
硬化)することにより半導体装置を得た。このパッケー
ジは80ピンQFP(クウオッドフラットパッケージ、
サイズ:20×14×2mm)であり、ダイパッドサイ
ズは8×8mmである。
【0062】このようにして得られた半導体装置につい
て、−50℃/5分〜150℃/5分の熱サイクルテス
ト(TCTテスト)を行った。また、85℃/85%相
対湿度の恒温槽中に放置して吸湿させた後に、260℃
の半田溶融液に10秒間浸漬する試験を行った。この結
果を下記の表7〜表10に示した。
【0063】
【表7】
【0064】
【表8】
【0065】
【表9】
【0066】
【表10】
【0067】上記表7〜表10の結果から、実施例品の
TCTテストおよび半田溶融液への浸漬時の耐クラック
性が比較例である従来品に比べて著しく優れていること
がわかる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/31 (72)発明者 越智 光一 大阪府茨木市南春日丘7−1−5

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A),(B)および(C)の少
    なくとも一つを主成分とするノボラック体であって、上
    記(A),(B)および(C)が、水酸基当量が80〜
    220の範囲であって、かつ軟化温度70〜200℃で
    ある特性を有することを特徴とするノボラック体。 (A)モノヒドロキシアントラセンのノボラック体。 (B)ジヒドロキシアントラセンのノボラック体。 (C)トリヒドロキシアントラセンのノボラック体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のノボラック体とエピクロ
    ルヒドリンとを反応させてなるエポキシ樹脂。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂と、請求項1記載のノボラ
    ック体からなる硬化剤と、硬化促進剤とを含有すること
    を特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のエポキシ樹脂と、硬化剤
    と、硬化促進剤とを含有することを特徴とする半導体封
    止用エポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のエポキシ樹脂と、請求項
    1記載のノボラック体からなる硬化剤と、硬化促進剤と
    を含有することを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂
    組成物。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の半導体封止用エポキシ樹
    脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる半導体装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項4記載の半導体封止用エポキシ樹
    脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる半導体装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の半導体封止用エポキシ樹
    脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる半導体装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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