JPH05196306A - 密閉型小形冷凍機 - Google Patents

密閉型小形冷凍機

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JPH05196306A
JPH05196306A JP593992A JP593992A JPH05196306A JP H05196306 A JPH05196306 A JP H05196306A JP 593992 A JP593992 A JP 593992A JP 593992 A JP593992 A JP 593992A JP H05196306 A JPH05196306 A JP H05196306A
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refrigerant
compressor
liquid refrigerant
liquid
oil
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Application number
JP593992A
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English (en)
Inventor
Kenji Kanai
謙次 金井
Masahiro Onoguchi
昌宏 小野口
Katsunobu Hoshino
克伸 星野
Hiroaki Hatake
裕章 畠
Sadaichi Yamanouchi
貞一 山野内
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Hitachi Ltd
Hitachi Tochigi Electronics Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Tochigi Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 密閉型横形回転式圧縮機に冷媒としてフロン
22を使用可能とし、小型化を可能として信頼性を確保
する。 【構成】 密閉型横型回転式圧縮機30における電動機
と水平に配置された圧縮機部のシリンダ室にインジェク
ション孔が設けられており、冷凍サイクルの受液器25
から、電磁弁31、ストレーナ32及びキャピラリチュ
ーブ33を介し、このインジェクション孔に低温の液冷
媒が供給される。そして、この液冷媒が圧縮機部のシリ
ンダ室内に噴出され、冷凍サイクルの蒸発器27からシ
リンダ室に供給される高温の冷媒ガスを低温化する。ス
トレーナ32は液冷媒を除くフィルタであり、キャピラ
リチューブ33は液冷媒を減圧する。密閉型横型回転式
圧縮機30の冷媒としてはフロン22を用い、冷凍機油
としてはフロン22に対して二相分離温度が低いアルキ
ルベンゼン油を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密閉容器内に回転軸で
連結された電動機と圧縮機部とがほぼ水平に配置され、
特に、規制フロン系冷媒の使用量を低減可能とした密閉
型横形回転式圧縮機を用いた密閉型小形冷凍機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍空調機器用の圧縮機は縦形で
あり、背の高いものであった。その一例を図14によっ
て説明する。この圧縮機は密閉形レシプロ式圧縮機であ
って、密閉容器1内に電動機2と圧縮機部41とが縦方
向に配置されている。直立した回転軸5が軸受6、7に
よって支持されており、軸受7よりも上部が電動機2の
回転子に圧入されており、軸受6、7間では、偏心部
(図示せず)が設けられて、この偏心部により、圧縮機
部41が動作する。この圧縮機部41は主としてピスト
ン41aとシリンダ室41bからなり、回転軸5の偏心
部の回転により、このピストン41aが水平方向に往復
運動する。蒸発器(図示せず)からの気体の冷媒はシリ
ンダ室41b内に供給され、ピストン41aによって圧
縮されて圧縮ガスとなり、外部に吐出される。
【0003】また、密閉容器1の底部には、冷凍機油4
2が貯溜されており、回転軸5が回転すると、この回転
軸5の中心部に開けられた給油孔(図示せず)内を冷凍
機油42が上昇し、軸受5、6と回転軸5の摺動面やピ
ストン41aとシリンダ室41bの摺動面にこの冷凍機
油42が給油される。回転軸5の上部には、逃げ穴(図
示せず)が設けられており、回転軸5内の冷凍機油はこ
の逃げ穴から外部に出、密閉容器1内のスペースを落下
してこの密閉容器1の底部に戻る。
【0004】かかる圧縮機を用いた蒸発温度が10℃以
下の密閉型小形冷凍機は、図15に示すように、基板3
6´上にかかる圧縮機30´や凝縮器23´、電源3
4、蒸発器27、フアン35などを搭載してなり、これ
らは図16に示す冷凍サイクルを構成する。即ち、図1
4に示した圧縮機30´から出力される高温高圧の冷媒
の圧縮ガスは凝縮器23´で放熱し、低温化して液化
し、ドライヤ24を経て受液器25´に供給される。こ
の受液器25´に供給される冷媒は、液化されてはいる
が、気体状の冷媒も存在しており、受液器25´では、
冷媒を気液分離して液冷媒だけを出力する。この液冷媒
は膨張弁26で減圧され、蒸発器27に供給される。こ
の蒸発器27では、液冷媒がこの密閉型小形冷凍機が設
置されている空間内の熱を吸収して気化し、気体状の高
温冷媒として、逆止弁28、アキュムレータ29を介し
て圧縮機30´に供給される。圧縮機30´の電動機2
(図14)が回転すると、以上の冷凍サイクルを冷媒が
流れ、蒸発器27で上記空間の熱を吸収して凝縮器23
´で放熱し、これによって上記空間の温度を下げる。
【0005】かかる密閉型小形冷凍機は業務用として種
々の所で使用されるが、例えばショーケースに使用する
場合、図17に示すように、ショーケース41の底部に
設けられた機械室43内にかかる密閉型小形冷凍機が設
置される。
【0006】一方、密閉型小形冷凍機の冷媒としては、
従来からフロン12が用いられてきた。しかしながら、
近年では、地球環境汚染、特に、オゾン層破壊の問題か
ら、塩素系フロンが使用規制の対象となっている。規制
の対象となっているフロンはフロン11,フロン12,
フロン113,フロン114,フロン115等であっ
て、例えば冷凍冷蔵庫など冷凍機器の冷凍サイクルに用
いられてきたフロン12も、オゾン層破壊係数が高く、
環境破壊を起こす要因の一つであることから、使用規制
の対象となっている。
【0007】そこで、フロン12の代りとなる冷媒が必
要となり、最近では、オゾン破壊係数が低く、フロン1
2を1としたとき0.05程度の破壊係数であるフロン
22が採用される気運にある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図14に示
した密閉形レシプロ式圧縮機でフロン22を冷媒として
使用した場合、蒸発温度が10℃以下の冷凍冷蔵の分野
である低温領域では、圧縮機30´からのフロン22の
圧縮ガスの温度は、フロン12の場合に比べ、非常に高
く、このため、圧縮機30´での軸受等の摺動部が加熱
されて摩耗が生じてかじりや焼き付き等の事故が発生し
易くなるし、また、圧縮機30´内等で高温の圧縮ガス
によって冷凍機油が炭化する等潤滑油としての特性が劣
化してしまい、圧縮機30´での軸受等の摺動部の摩耗
がさらに進むことになる。
【0009】この問題を解消するための1方法として
は、シリンダ室41b内に液状の冷媒(液冷媒)を噴射
させる方法がある。液冷媒は低温であるから、これをシ
リンダ室41bに供給することにより、高温のガス状冷
媒の熱を吸収してこの冷媒の温度を下げることができ
る。かかる冷媒の冷却を液インジェクション冷却とい
う。
【0010】しかしながら、図14に示したような密閉
形レシプロ式圧縮機は、かかる液インジェクション冷却
を可能にするのには不向きな構造をなしている。また、
密閉型回転式圧縮機では液インジェクション冷却が可能
であるが、空調機器に使用される密閉型回転式圧縮機の
主流は縦形であり、横形のものについては配慮されてい
ない。
【0011】従来では、圧縮機内の軸受などの潤滑を良
好にするための冷凍機油としては、ナフテン系の冷凍機
油、例えば日本サン石油(株)製のスニソ4GSD(商
標名)が使用されている。かかる冷凍機油を冷媒として
のフロン22とともに使用すると、これらの二層分離温
度がフロン12の場合に比べて高いため、図16の凝縮
器23´で冷媒が放熱低温化されて液化し、蒸発器27
に送られると、冷媒と冷凍機油とが分離してしまい、蒸
発器27に冷凍機油が残ってしまって圧縮機30´に戻
る冷凍機油の量が少なくなる。このために、冷凍機油を
有効に使用することができず、常に補充が必要となる。
【0012】また、図20に示すように、図14におけ
る電動機の固定子46には巻線47が巻きつけられてお
り、この固定子46と巻線47との間に、これらを電気
的に絶縁するために、絶縁フィルム48が設けられてい
るが、上記のように、冷媒としてフロン22を用いる
と、フロン12を使用する場合に比べ、この巻線47や
絶縁フィルム48から有機物質であるオリゴマの発生量
が多くなる。このオリゴマは冷媒や冷凍機油に溶けて冷
凍サイクルを循環し、圧縮機部41の吸込口等の温度が
低いところに結晶体状に溜りやすい。このため、回転軸
5の回転やピストンの往復運動が滞って圧縮不良の状態
に至る恐れがある。
【0013】また、フロン22を冷媒として蒸発温度1
0℃以下の低温域に用いると、吐出圧力が高くなり、回
転軸に加わる面圧が大きくなる。それに加え、上記のよ
うに吐出ガスの温度が高いため、冷凍機油が劣化する。
このようなことから、摺動部の摩耗量がさらに増加した
り、摩耗粉によるかじりや焼き付き等の事故が発生する
恐れがある。
【0014】図15に示したような蒸発温度10℃以下
の業務用の密閉型小形冷凍機においては、圧縮機30´
として、従来、図14に示したような縦型の圧縮機を用
いていたため、その高さが高いものであった。このよう
な縦型の圧縮機は、図18に示すように、その高さが2
70mm以上でなり、かかる圧縮機を用いた密閉型小形
冷凍機を図17に示したようにショーケース41に設置
する場合、その下部約30cmの部分がこの冷凍機が設
置される機械室となる。これはかなりの部分であり、そ
の分食品を置くスペース45が制約されることになる。
【0015】また、図16に示した冷凍サイクルでの受
液器25´は、図19に示すように、横断面形状が一定
のタンク状をなしており、これの上部にドライヤ24
(図16)からの液冷媒が送り込まれるパイプ37が、
下部に膨張弁26(図16)に液冷媒をおくるパイプ3
8が夫々取り付けられている。かかる受液器25´で
は、液状の冷媒が下部に、気体状の冷媒が上部に存在す
るようになり、下部にある液状の冷媒が冷媒自体の圧力
によってパイプ38から送り出される。この場合、受液
器25´の底部にごみ等の不要物が溜るから、これを避
けるために、パイプ38の先端は受液器25´の底面か
ら若干離れるようにしている。しかし、このようにする
と、パイプ38の先端から下部は冷凍機油も溜ることに
なり、かなりの量の冷凍機油が溜って圧縮機30´に戻
らないことになる。
【0016】本発明の目的は、冷媒としてフロン22を
用いたことによって生ずる問題を解消して信頼性が高い
密閉型横形回転式圧縮機を使用可能とし、高さを低くし
て、かつ性能、信頼性に優れた密閉型小形冷凍機を提供
することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による密閉型小形冷凍機は、フロン22を冷
媒とし、40℃のときの粘度50〜65cst,100
℃のときの粘度5.5〜6.5cstのアルキルベンゼ
ン油を冷凍機油とし、軸受に液冷媒をシリンダ内に噴射
するインジェクション孔を設けて、冷媒としてフロン2
2を可能とした密閉型横形回転式圧縮機を用い、冷凍サ
イクルの受液器で分離された該液冷媒の一部をゴミ取り
のためのストレーナおよび該液冷媒を減圧するキャピラ
リチューブを介して該密閉型横形回転式圧縮機の上記イ
ンジェクション孔に送り込むようにする。
【0018】また、本発明による密閉型小形冷凍機は、
前記冷凍サイクルの凝縮器を、高さが前記密閉型横形回
転式圧縮機の高さに略等しくて、凝縮器用ファンに対向
する面の面積を充分広くして、かつ縦横比が1対2また
はこれよりも横長とし、該凝縮器用ファンを1個または
複数個用いる。
【0019】さらに、本発明による密閉型小形冷凍機
は、前記受液器は少なくとも底部近傍で横断面積が該底
部に近ずくほど狭くなり、冷凍サイクル用の液冷媒と前
記ストレーナへの液冷媒とを取り出すための配管を夫々
有する。
【0020】
【作用】本発明による密閉型小形冷凍機に用いる上記密
閉型横形回転式圧縮機においては、40℃のときの粘度
50〜65cst,100℃のときの粘度5.5〜6.
5cstのアルキルベンゼン油を冷凍機油とすると、冷
媒としてのフロン22に対し、二層分離温度が低くな
る。それにより、蒸発温度10℃以下の低温域における
油上がり現象が防止される。また、冷凍サイクルの受液
器で分離された液冷媒の一部は、ゴミ取りのためのスト
レーナおよび該液冷媒を減圧するキャピラリチューブを
介して該密閉型横形回転式圧縮機の上記インジェクショ
ン孔に送り込まれ、上記インジェクション孔から低温の
液冷媒がシリンダ室内に噴射される。これにより、この
液冷媒はシリンダ室内で気体状の冷媒の熱を吸収して気
化し、圧縮ガスの温度を低下させる。従って、各摺動部
での温度が低くなってこれらの摩耗が抑圧でき、しか
も、冷凍機油の特性劣化も抑えることができて、かじり
や焼き付き等の事故も防止できる。また、上記のよう
に、密閉型横形回転式圧縮機のシリンダ室内の冷媒の圧
縮ガスを冷却して吐出ガスの温度上昇を押さえることが
できる。このようにして、フロン22による密閉型横形
回転式圧縮機を使用して高性能化、高信頼性化が達成で
きる。
【0021】また、本発明による密閉型小形冷凍機にお
いては、前記密閉型横形回転式圧縮機の高さに合わせて
凝縮器の高さを規定するものであるから、冷凍機全体の
高さが低くなり、しかも、凝縮器のフアンに対向する面
の面積が充分とられているので、凝縮器の性能も高く、
冷凍機全体の性能を高めることができる。
【0022】さらに、本発明による密閉型小形冷凍機に
おいては、受液器の底部の面積が小さいので、従来の断
面積一定の受液器に比べ、その底部に残る冷凍機油の深
さが同じだとすると、そこでの冷凍機油の残留量が少な
く、従って、圧縮ガスに混入した冷凍機油は、受液器に
ほとんど溜ることなく、圧縮機に戻ることになる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明する
が、その前に、その実施例に用いる密閉型横形回転式圧
縮機について説明する。図7は本発明による密閉型横形
回転式圧縮機の一具体例の全体構成を示す断面図であっ
て、1は密閉容器、2は電動機、3は回転子、4は固定
子、5aは逃げ穴、5は回転軸、6、7は軸受、8は圧
縮機部、9はローラ、10はシリンダ、10aシリンダ
室、11はベーン、12は冷凍機油、13は偏心部、1
4は吐出パイプ、15はバネ、16は給油管、17は油
溜め部である。
【0024】同図において、密閉容器1は中心軸が横方
向の円筒状をなしており、その中に、軸受6、7によっ
て回転軸5が横方向に支持されている。この回転軸5の
一方の端部は電動機2の回転子3に圧入され、他方の端
部近傍に偏心部13が設けられている。電動機2はこの
回転子3と固定子4とからなり、固定子4は回転子3の
外側にあって密閉容器1に内面に固定されている。
【0025】圧縮機部8はシリンダ10のシリンダ室1
0a内を回転するローラ9とからなり、このシリンダ9
に回転軸5の偏心部13が嵌入して、この偏心部13の
偏心回転にともなって偏心回転する。このシリンダ室1
0a内に蒸発器(図示せず)から冷媒ガスが送り込ま
れ、ローラ9が偏心回転することにより、圧縮される。
この圧縮ガスはシリンダ室10aから密閉容器1内に排
出され、この密閉容器1内を通って吐出パイプ14から
凝縮器(図示せず)に送られる。
【0026】また、圧縮機部8には、ベーン11が設け
られており、バネ15によってローラ9の面に押し付け
られている。ローラ9の回転によってベーン11が紙面
上上下に往復運動し、これによって冷凍機油12が給油
管16を介して油溜め部17に送り込まれ、さらに、回
転軸5の中心軸に沿って設けられた給油孔(図示せず)
に送り込まれる。この回転軸5の軸受6、7やローラ9
の内面に対向する部分にはこの給油孔まで達する油穴5
aが設けられており、給油孔を介して送られてきた冷凍
機油が軸受6、7やローラ9の内面に押し出される。こ
れによって、軸受6、7やローラ9の潤滑が行なわれ
る。残った冷凍機油は、回転軸5の電動機2近傍部分に
設けられた逃げ穴5aから密閉容器1内に排出される。
これによって、冷凍機油は元の場所に戻ることになる。
【0027】図8は図7における圧縮機部8の近傍を示
す断面図であって、5b、5c、5dは油穴、5eは給
油孔、13aは溝、18はベーン室、19は油吸入口、
20は仕切板であり、図7に対応する部分には同一符号
を付けている。
【0028】同図において、ローラ6の回転とともに、
バネ15の押圧力により、ベーン11が上下往復運動す
ると、ベーン室18が広くなったり、狭くなったりす
る。このベーン室18と冷凍機油12の溜め部との間に
細い油吸入口19が設けられたおり、ベーン室18が広
がっていくと、この油吸入口19を介して冷凍機油12
がベーン室18に吸入され、次にベーン室18が狭くな
っていくと、吸入された冷凍機油が給油管16に押し出
され、油溜め部17に送られる。この油溜め部17には
続けて冷凍機油が送り込まれるから、この冷凍機油は油
溜め部17からさらに回転軸5の給油孔5eに送り込ま
れる。
【0029】回転軸5の軸受6、7に対向する部分に
は、上記のように、夫々油穴5c、5bが設けられてお
り、回転軸5の給油孔5eを送られる冷凍機油の一部が
これら油穴5c、5bから軸受6、7の内面に押し出さ
れる。また、偏心部13の外面中央部にこの外面に沿っ
て浅い溝13aが設けられ、この溝13a内にも油穴5
dが設けられている。この油穴5dからも給油孔5eを
送られる冷凍機油の一部が押し出され、ローラ9の内面
に給油される。偏心部13にこのような溝13aを設け
たことにより、ローラ9の内面全体に円滑に給油される
ことになる。
【0030】圧縮機部8で圧縮された冷媒ガスは仕切板
20よりも電動機2側のスペースに排出され、吐出パイ
プ14から外部に吐出される。回転軸5の逃げ穴5eか
ら冷凍機油が仕切板20よりも電動機2側のスペースに
排出され、圧縮機部8から排出される圧縮冷媒ガスの圧
力により、冷凍機油が仕切板20よりも図面上右側に押
しやられる。これにより、冷凍機油の循環が円滑に行な
われる。
【0031】図9は図8の分断線A−A´に沿う断面図
であって、10bは吐出ポート、21は液冷媒吸込みパ
イプ、22はインジェクション孔であり、図7、図8に
対応する部分には同一符号を付けている。
【0032】同図において、シリンダ室10aの壁面に
は、液冷媒吸込みパイプ21に連結されたインジェクシ
ョン孔22が設けられている。このシリンダ室10aに
は、図示しない蒸発器から図示しない吸入口を介して冷
媒ガスが供給されるが、これと同時に、液冷媒吸込みパ
イプ21を介してインジェクション孔22からシリンダ
室10aに液冷媒が注入される。ローラ6の回転によっ
て冷媒ガスが圧縮されて高温となるが、インジェクショ
ン孔22から低温の液冷媒が注入されることにより、こ
の液冷媒が圧縮される冷媒ガスの熱を吸収するし、これ
により、液インジェクション冷却が行なわれて冷媒ガス
の高温化を防げる。シリンダ室10aで圧縮された冷媒
ガスは吐出ポート10bから、上記のように、密閉容器
1内に排出される。
【0033】インジェクション孔22は、図9の分断線
B−B´に沿う断面を示す図10から明らかなように、
一方の軸受6内に設けられている。これをさらに具体的
に説明すると、図11に示すように、終端を有する液冷
媒通路22bと、この液冷媒通路22bの終端近傍から
分岐し、シリンダ室10aに開口する液冷媒通路22a
とからなり、液冷媒通路22bの開口は液冷媒吸込みパ
イプ21に連結され、液冷媒通路22aは液冷媒通路2
2bよりも充分小径としている。また、この液冷媒通路
22aのシリンダ室10aでの開口は、ラッパ状に広が
っている。
【0034】かかる構成のインジェクション孔22によ
ると、液冷媒吸込みパイプ21から吐出された液冷媒
は、一旦液冷媒通路22bの終端に突き当たり、ここで
掻き混ぜられながら液冷媒通路22aを通ってシリンダ
室10aに射出される。この掻き混ぜと小径の液冷媒通
路22aのラッパ状の開口とにより、液冷媒は細かい霧
状となって、かつ充分広がってシリンダ室10aに射出
されることになる。従って、この液冷媒がほぼシリンダ
室10a内全体にわたって広がり、冷媒ガスが効率良く
冷却されることになる。
【0035】この具体例においては、冷媒としてフロン
22を用いる。冷凍機油としては、は、フロン22に対
して二層分離温度が低く、かつ所定の温度に対して適正
な粘度を持つことが必要である。この点を考慮すると、
40℃のときの粘度50〜65cst,100℃のとき
の粘度5.5〜6.5cstのアルキルベンゼン油に係
る日本サン石油(株)製のZ300A(商標名)が使用
できる。図12は横軸に冷凍機油粘度(cst)に対す
る成績係数(COP=冷凍能力(W)/圧縮機入力
(W))、断熱係数(ηad=成績係数/係数)及び最
小膜厚の関係を示すものである。粘度が低いと、CO
P、ηadは高くなるが、油膜形成が悪くなって最小膜
厚を得ることができないし、また、粘度が高いと、油膜
は成形されやすいが、COP、ηadは低下する。上記
のZ300Aは、40℃のときの粘度が50〜65cs
tであり、各性能を維持しながら摺動部の最小油膜厚さ
を確保できる。従って、冷凍機油としてZ300Aを用
いることにより、蒸発温度10℃以下の低温域における
圧縮機の油上がりが防止でき、圧縮機の信頼性を高める
ことができる。
【0036】また、上記のように、シリンダ室10aに
インジェクション孔22から液冷媒が噴射することによ
り、圧縮されるフロン22の冷媒ガスの高温化を抑圧す
るものであるから、冷凍機油であるZ300Aの特性劣
化を防止でき、従来高温の冷媒ガスと冷凍機油の特性劣
化によって生じていた軸受6、7等摺動部の摩耗を抑え
ることができるし、摩擦粉によるかじりや焼き付け等の
事故を防止できる。
【0037】さらに、冷凍機油であるZ300Aはフロ
ン22との二相分離温度が低いから、このZ300Aが
混入したフロン22の圧縮ガスが凝縮器で放熱されて低
温化されても、夫々が気体と液体の二相に分離されずに
混合したまま受液器に供給され、混合された状態のまま
蒸発器11、逆止弁17を介して圧縮機に戻ることにな
る。従って、冷凍機油の圧縮機への回収率が高く、冷凍
機油が効率良く使用されることになる。
【0038】冷凍機油の封入量は冷媒の封入量に応じた
ものであり(ほぼ0.25〜0.5倍)、この実施例で
は、550ml以上封入可能としている。
【0039】ところで、一般に、ガラス転位温度が高い
高分子材料は、耐冷媒性(劣化性等)は向上するが、値
段が高い。従って、比較的安価で信頼性を向上させるた
めには、内装、外装の薄被膜多層構造とし、かつ内装の
高分子材料のガラス転位温度よりも外装の高分子材料の
ガラス転位温度の方が高い構造にする必要がある。図X
13(a)に示すように、従来の電動機の固定子の巻線
4aにおいては、その芯線4a1をガラス転位温度19
0〜200℃の高分子材料被膜4a2で覆ったものであ
った。この高分子材料被膜4a2としては、例えばエス
テルイミドが挙げられる。
【0040】これに対し、この具体例では、図X13
(b)に示すように、固定子の巻線4aはダブルコーテ
ィングエナメル線であって、その芯線4a1をガラス転
位190〜200℃の高分子材料被膜4a2で覆い、こ
の高分子材料被膜4a2の上をガラス転位250〜30
0℃の高分子材料被膜4a3で被覆してものである。高
分子材料被膜4a2は電気的絶縁性を確保するためのも
のであって、例えばフロン22によってオリゴマを出す
が、例えば安価な高分子材料であるエステルイミドであ
り、高分子材料被膜4a3はフロン22によってオリゴ
マを出さない高分子材料であって、例えばアミドイミド
がある。これにより、安価にして巻線4aの電気的絶縁
性を確保し、しかも、冷媒としてフロン22を用いて
も、オリゴマの発生を抑圧することができる。
【0041】また、固定子4の絶縁フィルム4bはフロ
ン22によってオリゴマを出さないポリエチレンテレフ
タレ−トフィルムで構成されている。このようにして、
冷媒や冷凍機油に溶けて冷凍サイクルを循環するオリゴ
マの量が低減し、圧縮機部8の温度が低い部分に生じる
オリゴマの結晶体が少なくなって、回転軸5の回転や圧
縮機部8でのローラ9の回転が滞って圧縮不良の状態に
なることが防げる。
【0042】さらにまた、偏心部13を含めた回転軸5
の面粗さRz≦1.2μmである表面に浸硫窒化処理に
よって面粗さがRz≦4.2μmの被膜を形成し、軸受
6、7とのクリアランスを4〜27μmとし、かつ偏心
部13とロ−ラとのクリアランスが8〜32μmとして
いる。また、ベ−ン11の表面にも浸硫窒化処理によっ
て被膜を形成し、その被膜の面粗さRz≦4.2μmと
し、シリンダ室10aとのクリアランスを18〜28μ
mとしている。さらに、ロ−ラ9の材質をモニクロ合金
鋳鉄としている。このようにすることにより、回転軸5
やベーン13の表面の機械強度が大きくなり、摩耗を抑
圧できるし、クリアランスのバラツキが抑圧できて、ク
リアランスの減少による摺動部の温度上昇、クリアラン
スの増加によって発生する振動を防止することができ
る。
【0043】さらにまた、ロ−ラ9の回転と共に往復運
動するベ−ン11を有する密閉されたベ−ン室18を設
け、ベ−ン11の往復運動により、ベ−ン室18に冷凍
機油12を給油し、ベ−ン室18からこの冷凍機油を油
溜り部17に送り込んで回転軸5の給油孔5eに強制的
に送り込んでいるので、油量を550ml以上封入可能
とすることにより、回転軸5を一対の軸受6、7でほぼ
水平になるように配置支持しても、これら軸受6、7や
ローラ9に確実、円滑にかつ充分に冷凍機油が供給でき
る。
【0044】以上のように、この具体例では、冷媒とし
てフロン22を用い、横形としても、信頼性の高い圧縮
機とすることができる。
【0045】次に、以上説明した密閉型横形回転式圧縮
機を用いて本発明による密閉型小形冷凍機の実施例につ
いて説明する。図1は本発明による密閉型小形冷凍機の
一実施例の冷凍サイクルを示す図であって、31は電磁
弁、32はストレーナ、33はキャピラリチューブであ
り、図16に対応する部分には同一符号を付けて重複す
る説明を省略する。
【0046】同図において、ドライヤ24からの液冷媒
は受液器25に供給され、大部分は膨張弁26を介して
蒸発器27に供給されるが、一部は電磁弁31を介して
網状のストレーナ32に供給され、そこでゴミ等が除か
れた後、キャピラリチューブ33で減圧されて上記の実
施例の圧縮機30における図10、図11に示した液冷
媒吸込みパイプ21に供給される。これにより、圧縮機
30の圧縮機部8において、液インジェクション冷却が
行なわれる。これ以外の動作は図16に示した従来の冷
凍サイクルと同様である。
【0047】このような液インジェクション冷却によ
り、圧縮機30から吐出されるフロン22の圧縮ガス
は、フロン12に比べて高温化が抑えられ、冷凍機油の
炭化や圧縮機30内の摺動部品の摩耗などが抑えられる
が、さらに、上記のように、この圧縮機30では、冷凍
機油として40℃のときの粘度が55〜65cst,1
00℃のときの粘度が5.5〜6.5cstのアルキルベ
ンゼン油を用い、冷凍機油の炭化をさらに改善してい
る。
【0048】図1に示した冷凍サイクルの本発明による
密閉型小形冷凍機はかかる圧縮機を用いるものである
が、次に、密閉形小形冷凍機の課題とされている業務用
冷凍冷蔵庫やショーケースへの組込みスペース、特に、
高さの削減について説明する。
【0049】密閉形小形冷凍機の高さで問題になるの
は、圧縮機の高さの他に、凝縮器とファンの外形寸法と
の関係がある。一般に、空冷式の凝縮器における伝熱
は、 Q=K×S×Δt 但し、Q:凝縮器における熱交換量(kcal/h) K:熱貫流率(kcal/m2h℃) S:伝熱面積(m2) Δt:平均温度差(℃) で表わされる。また、ファンの冷却空気量Vは、 V=Q/0.28(t2−t1) 但し、V:冷却空気量(m3/h) Q:凝縮器における熱交換量(kcal/h) 0.28:1m3当りの空気の比熱(kcal/m3℃ t1:凝縮器の出口での空気温度(℃) t2:凝縮器の入口での空気温度(℃) で表わされ、凝縮器での配管の列数を一定にした場合、
高さを下げると、伝熱面積は変化しないようにするため
には、幅(横)方向に長さを伸ばせばよい。
【0050】上記の本発明による密閉型横形回転式圧縮
機の高さは、その外観を示す図2に示すように、165
mm以下とすることができる。本発明による密閉型小形
冷凍機は、図1に示した冷凍サイクルの圧縮機30とし
てかかる密閉型横形回転式圧縮機を用いるのであるが、
この密閉型小形冷凍機の一実施例の外観を図3に示す。
但し、35a、35bはフアンであり、前出図面に対応
する部分には同一符号を付けている。
【0051】図3において、基板36上には、図15で
示した従来の密閉型小形冷凍機と同様、図7で示した本
発明の実施例の密閉型横形回転式圧縮機30や凝縮器2
3、蒸発器27、電源34等が配置されるが、図15で
示した従来の密閉型小形冷凍機での基板36´に比べ、
密閉型横形回転式圧縮機30が横長であるため、その分
基板36が図示するように矢印X方向に横長となってい
る。また、上記のように、凝縮器23の高さも密閉型横
形回転式圧縮機30の高さ(165mm以下)を越えな
いようにしており、しかも、密閉型横形回転式圧縮機3
0からの高温高圧の圧縮ガスの冷却効果が少なくとも従
来の密閉型横形回転式圧縮機と同程度であるようにする
ために、凝縮器23を矢印X方向に横長とし(例えば、
高さと横幅との比を1対2以上とし)、フアンからの冷
却空気を受ける電熱面積を少なくとも従来の密閉型横形
回転式圧縮機と同程度としている。
【0052】この場合、この伝熱面積が横長となった結
果、従来の密閉型横形回転式圧縮機のように1つのフア
ンで凝縮器23に効率良く冷却空気を送ることができな
いので、図示するように、凝縮器23の高さ程度の外径
の2個のフアン35a、35b、またはそれ以上のフア
ンを用い、これらで凝縮器23に同時に冷却空気を送る
ようにする。これにより、凝縮器23では、少なくとも
従来の密閉型横形回転式圧縮機の凝縮器と同程度の効率
で圧縮ガスを冷却することができる。
【0053】以上のように構成した本発明による密閉型
小形冷凍機の外形寸法の例を図4の表で示す。
【0054】次に、本発明による密閉型小形冷凍機のシ
ョーケース内への設置例について、図5を用いて説明す
る。上記実施例の密閉型小形冷凍機44はショーケース
41の下部の機械室43内に配置されるが、現状のショ
ーケース41における密閉型小形冷凍機44の凝縮器2
3からの熱の排熱方向は、製品の前後面とするのが主流
であり、当然、このショーケース41での本発明による
密閉型小形冷凍機44の設置は、凝縮器23の幅方向と
ショーケース41の幅方向とがほぼ平行となるように、
設定される。この場合のショーケース41のサービス面
が前面となり、凝縮器23がこの前面側に配置されて、
この前面の下部に設けられたパネル42を開くことによ
り、凝縮器23の清掃等が行なえるようにする。
【0055】従来の密閉型小形冷凍機をショーケースに
組み込む場合には、元々密閉型小形冷凍機の高さが高
く、ショーケースの内容積を大きく占めるため、機械室
43の容積を小さくできず、外形寸法を大きくするしか
手段がなかった。これに対し、本発明による高さが低い
密閉型小形冷凍機44をショーケース41に組み込む場
合には、機械室43の容積を小さくすることができ、シ
ョーケース41の食料品が置ける場所45の内容積を大
きく取ることができる。一例として青果用冷凍機内蔵形
オープンショーケースを、出力750W品を搭載したと
きの効果を具体的寸法をあげて説明すると、図17にお
いて、従来の密閉型小形冷凍機の高さは300mmであ
り、青果用冷凍機内蔵形オープンショーケースの外形寸
法は幅、奥行、高さが夫々1,309mm、900m
m、1,850mmであって、このケースの有効内容積
は505リットルである。これに対し、本発明による密
閉型小形冷凍機44の高さは220mmであり、これを
上記従来の密閉型小形冷凍機が設置されるショーケース
と同じ高さのショーケースに組込むと、機械室の高さを
低くでき、このケースの有効内容積は665リットルと
なって、上記の従来のものに比べて約17%の有効内容
積拡大を図ることができる。
【0056】以上のように、この実施例では、図15に
示した従来の密閉型横形回転式圧縮機に比べ、横幅は広
がるが、ショーケースの横幅そのものが広いから、格別
問題とはならない。
【0057】図6は図1に示した本発明の密閉型小形冷
凍機における受液器25の一具体例を示す断面図であっ
て、25aは容器、25bは蓋部、25cは円錐部、3
7、38は冷凍サイクル用配管、39は液インジェクシ
ョン用配管、40は液冷媒である。
【0058】同図において、受液器25は底に近い部分
に円錐部25cを有し、底に近い部分から底の方に次第
に断面積が狭くなっていって底面積が最も狭くなる有底
筒状の容器25aと、その上部開口を塞ぐようにこの容
器25aに取付けられた蓋部25bとからなり、この容
器25aに図1のドライヤ24に連結された冷凍サイク
ル用配管37、図1の膨張弁26に連結された冷凍サイ
クル用配管38、及び図1の電磁弁31に連結された液
インジェクション用配管39が取付けられている。
【0059】このドライヤ24から冷凍サイクル用配管
37を介して送られてきた液冷媒はこの受液器25内に
入り、この液冷媒とともに送られてきた冷媒ガスは容器
25a内の上方に溜って液冷媒に下方に溜る。このよう
にして、気液分離が行なわれる。冷凍サイクル用配管3
8と液インジェクション用配管39の先端開口は容器2
5aのほとんど底部に位置付けられており、これによっ
て、容器25aの下方に溜る液冷媒40のみが、冷凍サ
イクル用配管38と液インジェクション用配管39に入
り込んで夫々図1の膨張弁26や電磁弁31に送られ
る。
【0060】このように容器25aの底部近傍に円錐部
25cを設けて底部の面積が小さくなるようにしている
ので、図19に示した受液器に比べ、受液器の大きさや
配管の先端開口の底部からの距離場等しい場合、受液器
25に残る液冷媒の量が少なくなる。従って、冷媒は効
率良く冷凍サイクルを循環し、また、液冷媒に混入した
冷凍機油の受液器25での残留量も少なくすることがで
き、しかも、上記のように、冷凍機油としてフロン22
との二相分離温度が低いZ300Aを使用していること
と相俟って、冷凍機油の密閉型横形回転式圧縮機30へ
の戻り率が高くなり、冷凍機油を有効に利用できること
になる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による密閉
型小形冷凍機によれば、環境汚染を生じないフロン22
を冷媒とする密閉型横形回転式圧縮機を有効に使用する
ことができて、装置全体としての高さを低くでき、この
ため、業務用冷凍冷蔵庫の機械室空間を小さくできて庫
内容積を大きくすることができる。
【0062】また、受液器での冷凍機油の残留量を低減
でき、冷凍機油としてフロン22との二相分離温度が低
いアルキルベンゼン油を用いることと相俟って、冷凍機
油の該密閉型横形回転式圧縮機への戻り率が高くなり、
冷凍機油を有効に利用できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による密閉型小形冷凍機の一実施例の冷
凍サイクルを示す図である。
【図2】図1に示した冷凍サイクルの実施例の外観図で
ある。
【図3】図1に示した冷凍サイクルの実施例の構成を示
す斜視図である。
【図4】図1に示した冷凍サイクルの実施例の外径寸法
例を示す図である。
【図5】図1に示した冷凍サイクルの実施例における受
液器の一具体例を示す断面図である。
【図6】図3に示した実施例が設置されたショーケース
を示す断面図である。
【図7】本発明による密閉型小形冷凍機に用いる密閉型
横形回転式圧縮機の一具体例の全体構造を示す断面図で
ある。
【図8】図7における圧縮機部の近傍を示す断面図であ
る。
【図9】図8の分断線A−A´に沿う断面図である。
【図10】図9の分断線B−B´に沿う断面図である。
【図11】図10における液インジェクション孔の具体
的構成を示す断面図である。
【図12】図7に示した実施例での冷凍機油の一特性例
を示す図である。
【図13】従来の密閉型横形回転式圧縮機と図7に示し
た密閉型横形回転式圧縮機とにおける電動機の固定子で
の巻線構造を比較して示す断面図である。
【図14】従来の密閉型回転式圧縮機の一例を示す断面
図である。
【図15】従来の密閉型小形冷凍機の一例の構成を示す
斜視図である。
【図16】従来の密閉型小形冷凍機の冷凍サイクルを示
す図である。
【図17】密閉型小形冷凍機が設置されるショーケース
の一例を示す断面図である。
【図18】従来の密閉型小形冷凍機の一例の外観図であ
る。
【図19】従来の密閉型小形冷凍機での受液器の一例を
示す断面図である。
【図20】密閉型回転式圧縮機における電動機の固定子
の一部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 密閉容器 2 電動機 3 回転子 4 固定子 4a 巻線 4a1、4a2 高分子材料被膜 4b 絶縁フィルム 5 回転軸 5c、5d 油穴 5e 給油孔 6、7 軸受 8 圧縮機部 9 ローラ 10 シリンダ 10a シリンダ室 11 ベーン 12 冷凍機油 13 偏心部 14 吐出パイプ 15 バネ 18 ベーン室 22 インジェクション孔 23 凝縮器 25 受液器 25a 容器 25b 蓋部 25c 円錐部 26 膨張弁 27 蒸発器 28 逆止弁 29 アキュムレータ 30 密閉型横型回転式圧縮機 31 電磁弁 32 ストレーナ 33 キャピラリチューブ 35a、35b フアン 38 冷凍サイクル用配管 39 液インジェクション用配管 40 液冷媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野口 昌宏 栃木県下都賀郡大平町大字富田709番地の 2 株式会社日立栃木エレクトロニクス内 (72)発明者 星野 克伸 栃木県下都賀郡大平町大字富田709番地の 2 株式会社日立栃木エレクトロニクス内 (72)発明者 畠 裕章 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所栃木工場内 (72)発明者 山野内 貞一 栃木県下都賀郡大平町大字富田709番地の 2 株式会社日立栃木エレクトロニクス内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍機油を貯溜する密閉容器内に、電動
    機と、該電動機の回転子に嵌着され偏心部を有する回転
    軸と、該回転軸を保持する軸受と、該偏心部嵌合されて
    シリンダ内を偏心回転して冷媒を圧縮するためのロ−ラ
    と該シリンダの溝内を往復運動して冷凍機油を輸送する
    ためのベ−ンを有する圧縮機部とが収納され、該電動機
    と該圧縮機部とがほぼ水平に配列されてなり、フロン2
    2を該冷媒とし、40℃のときの粘度50〜65cs
    t,100℃のときの粘度5.5〜6.5cstのアル
    キルベンゼン油を該冷凍機油とし、該軸受に液冷媒を該
    シリンダ内に噴射するためのインジェクション孔を設け
    た蒸発温度10℃以下の冷凍空調機器に用いられる密閉
    型横形回転式圧縮機と、凝縮器と、該凝縮器から出力さ
    れる前記フロン22の冷媒を気液分離し液冷媒のみを分
    離する受液器とからなり、使用蒸発温度が10℃以下の
    密閉型小形冷凍機において、 該受液器で分離された該液冷媒の一部をゴミ取りのため
    のストレーナおよび該液冷媒を減圧するキャピラリチュ
    ーブを介して前記密閉型横形回転式圧縮機の前記インジ
    ェクション孔に送りこみ、 該液冷媒を前記密閉型横形回転式圧縮機の前記シリンダ
    室内で蒸発させることにより、前記シリンダ室内の冷媒
    の圧縮ガスを冷却し、前記シリンダ室からの吐出ガスの
    温度上昇を押さえることができるように構成したことを
    特徴とする密閉型小形冷凍機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記凝縮器は、高さが前記密閉型横形回転式圧縮機の高
    さに略等しくて、凝縮器用ファンに対向する面の面積を
    充分広くして、かつ縦横比が1対2またはこれよりも横
    長とし、 該凝縮器用ファンを1個または複数個用いたことを特徴
    とする密閉型小形冷凍機。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記受液器は少なくとも底部近傍で横断面積が該底部に
    近ずくほど狭くなり、冷凍サイクル用の液冷媒と前記ス
    トレーナへの液冷媒とを取り出すための配管を夫々有
    し、 前記受液器の底部での油溜りを低減可能に構成したこと
    を特徴とする請求項1の密閉型小形冷凍機。
JP593992A 1992-01-16 1992-01-16 密閉型小形冷凍機 Pending JPH05196306A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100402946C (zh) * 1994-09-20 2008-07-16 株式会社日立制作所 致冷设备

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100402946C (zh) * 1994-09-20 2008-07-16 株式会社日立制作所 致冷设备

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