JP2002048066A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

密閉型圧縮機

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JP2002048066A
JP2002048066A JP2000237082A JP2000237082A JP2002048066A JP 2002048066 A JP2002048066 A JP 2002048066A JP 2000237082 A JP2000237082 A JP 2000237082A JP 2000237082 A JP2000237082 A JP 2000237082A JP 2002048066 A JP2002048066 A JP 2002048066A
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heat pipe
cylinder
hermetic compressor
heat
temperature
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国新 ▲ゆ▼
Kokushin Yu
Hironari Akashi
浩業 明石
Ichiro Kita
一朗 喜多
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B35/00Piston pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by the driving means to their working members, or by combination with, or adaptation to, specific driving engines or motors, not otherwise provided for
    • F04B35/04Piston pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by the driving means to their working members, or by combination with, or adaptation to, specific driving engines or motors, not otherwise provided for the means being electric
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B39/00Component parts, details, or accessories, of pumps or pumping systems specially adapted for elastic fluids, not otherwise provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B37/00
    • F04B39/06Cooling; Heating; Prevention of freezing
    • F04B39/066Cooling by ventilation
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B39/00Component parts, details, or accessories, of pumps or pumping systems specially adapted for elastic fluids, not otherwise provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B37/00
    • F04B39/12Casings; Cylinders; Cylinder heads; Fluid connections
    • F04B39/121Casings

Abstract

(57)【要約】 【課題】 密閉型圧縮機に関し、ヒートパイプ冷却装置
により、ピストン部最適摺動温度を提供することによ
り、密閉型圧縮機の高効率化、且つ製作の容易化、低振
動化、低騒音化及び高信頼性化を図る。 【解決手段】 モーター2と、圧縮要素19と、蒸発部
20cと凝縮部20aと蒸発部20で蒸発し凝縮部20
aで凝縮する作動流体27とを備えたヒートパイプ20
と、密閉容器18とからなり、蒸発部20cがシリンダ
ー21に設けられ、凝縮部20aが密閉容器18内に設
けられ、シャフト26に密閉容器18内のガスを攪拌す
るシャフトファン28が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍冷蔵庫、カー
クーラ、及びエアコンなどに使用される密閉型圧縮機に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、冷凍機器分野において、高効率
化、低振動化及び高信頼性化の一環として、ヒートパイ
プ冷却装置を備えた密閉型圧縮機が提案されている。従
来の密閉型圧縮機として、例えば特開昭57−384号
公報に示されているものがある。
【0003】以下、図面を参照しながら上記従来の密閉
型圧縮機の一例について説明する。
【0004】図14は従来のヒートパイプ冷却装置を付
けた密閉型圧縮機の断面図である。
【0005】図14において、1は密閉容器であり、密
閉容器1内の上部空間にはモーター2、その下部にはこ
のモーター2で回転駆動される圧縮要素3が収納されて
いる。モーター2は、密閉容器1の内壁に固定された固
定子4と、この固定子4の内側に設けられた回転子5と
シャフト6とから構成されている。そして、固定子4は
回転子5に回転磁界を与える固定子巻線7を備えてい
る。
【0006】圧縮要素3はシリンダー8、上、下軸受け
9,10、及びローラピストン11を備えている。アキ
ュムレータ12、吸入管13、シリンダー8、吐出室1
4、密閉容器1内、吐出管(図示せず)などによって冷
媒通路が構成される。ヒ−トパイプ15の一方側の蒸発
部15aは、シャフト6の中空部6a内にシャフト6の
内周壁に接触しないように挿入され、他方側の凝縮部1
5bは密閉容器1の外に突出される。
【0007】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。
【0008】モーター2が駆動されると、圧縮要素3は
冷媒をアキュムレータ12、吸入管13を経て冷媒を吸
入して、ローラピストン11とシリンダー8との間の体
積の変化により、圧縮し、吐出室14から密閉容器1内
に一旦吐出された後に、吐出管を介して送る。ヒ−トパ
イプ15への熱伝達は、その蒸発部15aとシャフト6
との間を揚油するオイルの軸方向の流れ、およびシャフ
ト6の回転により誘起される流れによる強制対流により
行なわれる。これにより、密閉型圧縮機は積極的に冷却
される。
【0009】このように、ヒ−トパイプ15の蒸発部を
シャフト6の中空部に接触しないように取付け、その間
を軸方向に揚油しながら強制熱伝達させることにより、
密閉型圧縮機を冷却してその安全性および信頼性の向上
を図る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成は、ヒートパイプ15でオイルを冷却して、密
閉型圧縮機全体の温度を下げるため、ヒートパイプ15
の冷却能力では全体の温度低減効果は小さい。そのた
め、シリンダー8の温度低減効果や、効率に影響の大き
いシリンダー8内への吸入ガスの温度低減効果も小さ
く、効率向上効果はほとんどないという欠点があった。
【0011】本発明は従来の課題を解決するもので、限
られたヒートパイプの冷凍能力を吸入ガス温度の低減に
最大限利用して、効率と信頼性の高い密閉型圧縮機を提
供することを目的とする。
【0012】また、上記従来の構成は、ヒ−トパイプ1
5でオイルを冷やすことにより、密閉型圧縮機の各摺動
部がほぼ同じ温度のオイルで潤滑並びに冷却されるの
で、摺動部位によっては摺動損失が大きくなる。特にピ
ストン・シリンダー部の潤滑特性は複雑で、冷却によっ
て、摺動損失が高くなる場合も低くなる場合もある。例
えば、図12はある密閉型圧縮機のシリンダー温度と摺
動損失の実験特性図で、運転条件によって、ピストン部
摺動損失が温度の上昇に伴い変化する傾向は大きく差異
がある。
【0013】また、上記従来の構成は、ヒ−トパイプ1
5でオイルを冷やすことにより、密閉型圧縮機の各摺動
部がほぼ同じ温度のオイルで潤滑並びに冷却されるの
で、摺動部位によっては振動が大きくなる。図13はあ
る密閉型圧縮機のシリンダー温度と振動加速度の実験特
性図で、シリンダー部振動加速度が温度の上昇に伴い、
最初は緩やかに低減し、ある温度以上になると、急激に
増加する。
【0014】一般的に密閉型圧縮機の各摺動部は摺動損
失、振動低減のために、運転条件によって、各部位の最
適の摺動温度がある。例えば、軸受け部の最適摺動温度
がピストン・シリンダー部の最適摺動温度と大きく違う
可能性があるので、同じ温度のオイルを供給すると、各
部位の最適摺動状態を同時に得るのは難しい。
【0015】また、ヒ−トパイプ15の蒸発部をシャフ
ト6の中空部に接触しないように取付けているので、シ
ャフト6の強度、剛性が悪い、あるいはシャフト6の直
径が大きい場合や、レシプロのようなスプリングで密閉
容器に支持される密閉型圧縮機にとっては、この構造の
製作は非常に難しい。すなわち、効率が悪く、振動が大
きく、制作が難しくなるという欠点があった。
【0016】本発明の他の目的は、シリンダー部最適摺
動温度を提供し、密閉型圧縮機の高効率化が図れ、製作
が容易になり、且つ低振動、低騒音な密閉型圧縮機を提
供することである。
【0017】また、上記従来の構成は、ヒ−トパイプ1
5の一方側の蒸発部15aは、シャフト6の中空部6a
内にシャフト6の内周壁に接触しないように挿入され、
他方側の凝縮部15bは密閉容器1の外に突出されるの
で、密閉型圧縮機からの振動が凝縮部15bに加わり、
ヒートパイプが壊れやすくなるという欠点があった。
【0018】本発明の他の目的は、密閉型圧縮機からの
振動がヒートパイプの凝縮部に加わり難くして、高信頼
性のヒートパイプ冷却装置を付けた密閉型圧縮機を提供
することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の発明は、モーターと、前記モーターの回転軸となるシ
ャフトとシリンダーと前記モーターの回転により前記シ
リンダー内を摺動するピストンとを備えた圧縮要素と、
蒸発部と凝縮部と前記蒸発部で蒸発し前記凝縮部で凝縮
する作動流体とを備えたヒートパイプと、前記モーター
と前記圧縮要素と前記ヒートパイプとを収納した密閉容
器とからなり、前記蒸発部が前記シリンダーに設けら
れ、前記凝縮部が前記密閉容器内に設けられ、前記シャ
フトに前記密閉容器内のガスを攪拌するシャフトファン
が付けられたものであり、冷媒ガス圧縮による圧縮熱、
ピストン・シリンダー摺動による摩擦熱で、シリンダー
を加熱し、シリンダーに設けられたヒートパイプの蒸発
部に溜めた作動流体の液体が蒸発し、それらの熱を吸収
し、熱を蓄えた作動流体の蒸気が圧力差で凝縮部へ移動
し、その蒸気が凝縮部周りのガスと熱交換し、密閉容器
内のガスへ熱を放出することにより、圧縮熱と摩擦熱が
シリンダーから容易に拡散する。この際、シャフトファ
ンにより凝縮部からの放熱が促進される。従って、ヒー
トパイプによりシリンダー温度が低くなり、またシリン
ダー内への吸入ガスの温度が低くなるので、密閉型圧縮
機の体積効率、機械効率、並びに信頼性を向上すること
ができ、振動を低減することができるという作用を有す
る。また、ヒートパイプは密閉容器内に設けられ、製作
が容易になるという作用を有する。
【0020】請求項2に記載の発明は、モーターと、前
記モーターの回転軸となるシャフトとシリンダーと前記
モーターの回転により前記シリンダー内を摺動するピス
トンとを備えた圧縮要素と、蒸発部と凝縮部と前記蒸発
部で蒸発し前記凝縮部で凝縮する作動流体とを備えたヒ
ートパイプと、前記モーターと前記圧縮要素と前記ヒー
トパイプとを収納した密閉容器とからなり、前記蒸発部
が前記シリンダーに設けられ、前記凝縮部が前記密閉容
器の内面に前記密閉容器と熱交換可能に設けられたもの
であり、冷媒ガス圧縮による圧縮熱、ピストン・シリン
ダー摺動による摩擦熱で、シリンダーを加熱し、シリン
ダーに設けられたヒートパイプの蒸発部に溜めた作動流
体の液体が蒸発し、それらの熱を吸収し、熱を蓄えた作
動流体の蒸気が圧力差で凝縮部へ移動し、その蒸気が凝
縮部周りのガスと、密閉容器の内面と熱交換し、一部の
熱が密閉容器内のガスへ放出し、大部分の熱が密閉容器
の壁を通って、密閉容器の外の環境へ放出される。これ
により、圧縮熱、摩擦熱がシリンダーから密閉容器の壁
を通って密閉容器外に容易に拡散し、請求項1に記載の
発明よりシリンダー温度、吸入ガス温度及び密閉型圧縮
機の全体温度がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体積効
率、機械効率、並びに信頼性を向上することができ、振
動を低減することができるという作用を有する。また、
ヒートパイプの凝縮部は密閉容器の内面に設けられ、製
作が容易になるという作用を有する。
【0021】請求項3に記載の発明は、モーターと、前
記モーターの回転軸となるシャフトとシリンダーと前記
モーターの回転により前記シリンダー内を摺動するピス
トンとを備えた圧縮要素と、蒸発部と凝縮部と前記蒸発
部で蒸発し前記凝縮部で凝縮する作動流体とを備えたヒ
ートパイプと、前記モーターと前記圧縮要素と前記蒸発
部とを収納した密閉容器とからなり、前記蒸発部が前記
シリンダーに設けられ、前記凝縮部が前記密閉容器の外
に設けられたものであり、冷媒ガス圧縮による圧縮熱、
ピストン・シリンダー摺動による摩擦熱で、シリンダー
を加熱し、シリンダーに設けられたヒートパイプの蒸発
部に溜めた作動流体の液体が蒸発し、それらの熱を吸収
し、熱を蓄えた作動流体の蒸気が圧力差で凝縮部へ移動
し、その蒸気が凝縮部周りの空気と熱交換し、熱が直接
に密閉容器の外の環境へ放出される。これにより、ヒー
トパイプにより圧縮熱、摩擦熱がシリンダーから直接に
密閉容器外に容易に拡散し、請求項2に記載の発明より
シリンダー温度、吸入ガス温度及び密閉型圧縮機の全体
温度がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体積効率、機械
効率、並びに信頼性を向上することができ、振動を低減
することができるという作用を有する。
【0022】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の発明、あるいは請求項2に記載の発明、あるいは請求
項3に記載の発明に、さらに、ヒートパイプの凝縮部が
シリンダーより上方に設けられたものであり、ヒートパ
イプの凝縮部で凝縮した液状の作動流体が自重で蒸発部
に戻りやすくなり、ヒートパイプの冷却能力が上がり、
シリンダー温度、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮機の全
体温度がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体積効率、機
械効率、並びに信頼性を向上することができ、振動を低
減することができるという作用を有する。
【0023】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の発明、あるいは請求項2に記載の発明、あるいは請求
項3に記載の発明に、さらに、ヒートパイプの内面に毛
細管効果を持つ多孔質物質を備えたものであり、ヒート
パイプの凝縮部がシリンダーに対して、任意位置で設置
されても、凝縮部の作動流体の液体が多孔質物質の毛細
管効果で戻りやすくなり、ヒートパイプの冷却能力が上
がり、シリンダー温度、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮
機の全体温度がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体積効
率、機械効率、並びに信頼性を向上することができ、振
動を低減することができるという作用を有する。
【0024】請求項6に記載の発明は、請求項2に記載
の発明、あるいは請求項3に記載の発明に、さらに、ヒ
ートパイプの凝縮部と蒸発部の間に内部を作動流体が流
れる柔軟なジョイントを備えたものであり、圧縮要素か
らの振動はジョイントで吸収され、ヒートパイプにおけ
る密閉容器固定部分に振動が加わり難くなり、ヒートパ
イプの破損、割れ、漏れに対する信頼性が高くなるとい
う作用を有する。
【0025】請求項7に記載の発明は、請求項2に記載
の発明、あるいは請求項3に記載の発明、あるいは請求
項6に記載の発明に、さらに、ヒートパイプの凝縮部に
送風するファンを備えたものであり、ファンによる風で
ヒートパイプ凝縮部からの熱が大量の外気と熱交換する
ことになって冷却効果が高まり、シリンダー温度、吸入
ガス温度、及び密閉型圧縮機の全体温度がさらに低くな
り、密閉型圧縮機の体積効率、機械効率、並びに信頼性
を向上することができ、振動を低減することができると
いう作用を有する。
【0026】請求項8に記載の発明は、請求項1から6
のいずれか一項に記載の発明に、さらに、ヒートパイプ
の凝縮部と蒸発部の間に、前記凝縮部と前記蒸発部との
間に流れている作動流体の流量を調整する弁が設置され
たものであり、流量を調整することにより、ヒートパイ
プの冷却能力の調整ができ、適したシリンダー温度が得
られ、密閉型圧縮機の体積効率、機械効率、並びに信頼
性を向上することができ、振動を低減することができる
という作用を有する。
【0027】請求項9に記載の発明は、請求項8に記載
の発明に、さらに、ヒートパイプの凝縮部に送風するフ
ァンを備えたものであり、ファンによる風でヒートパイ
プ凝縮部が大量の外気と熱交換することになって冷却効
果が高まり、シリンダー温度、吸入ガス温度、及び密閉
型圧縮機全体温度がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体
積効率、機械効率、並びに信頼性を向上することがで
き、振動を低減することができるという作用を有する。
【0028】請求項10に記載の発明は、請求項7に記
載の発明に、さらに、ファンの回転速度が運転条件によ
り制御されるものであり、密閉型圧縮機の運転条件が変
動しても、それに応じてファンの回転速度を変化させ
て、ヒートパイプ凝縮部と熱交換する外気の量を調整す
ることにより、ヒートパイプの冷却能力が自動的に調整
でき、適したシリンダー温度が常に得られ、密閉型圧縮
機の体積効率、機械効率、並びに信頼性を安定して向上
することができ、振動を低減することができるという作
用を有する。
【0029】請求項11に記載の発明は、請求項8に記
載の発明に、さらに、弁の開度を運転条件により制御さ
れるものであり、密閉型圧縮機の運転条件が変動して
も、それに応じて弁の開度を変化させて、ヒートパイプ
凝縮部と蒸発部との間に流れている作動流体の流量を調
整することにより、ヒートパイプの冷却能力が自動的に
調整でき、適したシリンダー温度が常に得られ、密閉型
圧縮機の体積効率、機械効率、並びに信頼性を安定して
向上することができ、振動を低減することができるとい
う作用を有する。
【0030】請求項12に記載の発明は、請求項9に記
載の発明に、さらに、ファンの回転速度と弁の開度が運
転条件により制御されるものであり、密閉型圧縮機の運
転条件が大きく変動しても、それに応じてファンの回転
速度と弁の開度を変化させて、ヒートパイプ凝縮部と熱
交換する外気の量と、ヒートパイプ凝縮部と蒸発部との
間に流れている作動流体の流量とを調整することにより
ヒートパイプの冷却能力が自動的に且つ細かく調整で
き、適したシリンダー温度が常に得られ、密閉型圧縮機
の体積効率、機械効率、並びに信頼性を安定して向上す
ることができ、振動を低減することができるという作用
を有する。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明による密閉型圧縮機
の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
尚、従来と同一構成については、同一符号を付して詳細
な説明を省略する。
【0032】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1による密閉型圧縮機の断面図である。図2は本発明
の実施の形態1による密閉型圧縮機のヒートパイプの断
面図である。
【0033】図1、図2において、17は、密閉容器1
8内にモーター2と圧縮要素19とヒートパイプ20と
を備えた密閉型圧縮機で、20dはヒートパイプの壁
で、20eはヒートパイプの壁の内面につける多孔質物
質である。
【0034】圧縮要素19は、シリンダー21、ピスト
ン22、コンロッド23、ヘッド24、吸入マフラー2
5、吐出マフラー(図示せず)等からなる。シャフト2
6は偏心部26aを有し、偏心部26aとピストン22
はコンロッド23により連結されている。又、26bは
ローターで、シャフト26に圧入などの方法で結合され
ている。シリンダー21の内面に連通せずに、シリンダ
ー21内に数列のヒートパイプ20の蒸発部としての溝
20cを開け、溝20cに作動流体27を封入し、その
溝20cの開口部はヒートパイプ20の断熱部20bの
一端に連結されている。断熱部20bの他端は、密閉容
器18内の上部に設けられたヒートパイプ20の凝縮部
20aに連結されている。 凝縮部20aに対し、シャ
フト26にシャフトファン28が付けられている。
【0035】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。
【0036】モーター2によってシャフト26が回転す
ると、コンロッド23より、ピストン22はシリンダー
21内を往復運動する。そして、圧縮要素19は、吸入
パイプ(図示せず)、吸入マフラー25を介してシリン
ダー21内に冷媒ガスを吸入して、圧縮した後に吐出マ
フラー(図示せず)、吐出管(図示せず)を介して吐出
パイプ(図示せず)から密閉容器18の外に吐出する。
【0037】また、潤滑オイル29はシャフト26の下
端部から遠心力によって吸い上げられ、シャフト26の
各摺動部を潤滑すると共に、その一部はコンロッド23
の穴を通って、ピストン22の摺動部やコンロッド23
の摺動部を潤滑する。
【0038】さらに、ピストン22はシリンダー21内
を往復運動すると、摺動損失からの熱と圧縮による熱で
シリンダー21の温度が上昇する。そのため、溝20c
に封入した作動流体27が蒸発し、熱を吸収する。その
発生した蒸気は圧力差でヒートパイプ20の中央の蒸気
通路を通ってヒートパイプ20の凝縮部20aへ移動す
る。ここで蒸気は凝縮し、この際に潜熱を放出する。凝
縮液はヒートパイプ20の内壁に付けた多孔質物質の毛
細管力と、凝縮液の重力で蒸発部20cへ還流する。こ
の時、シャフトファン28により、密閉容器18内のガ
スが流動し、ヒートパイプ20の凝縮部20aとガスと
の熱交換が促進される。
【0039】本実施の形態では圧縮熱、摩擦熱がシリン
ダーからヒートパイプ20により容易に拡散し、シリン
ダー温度が低くなり、またシリンダーへの吸入ガスの温
度が低くなるので、密閉型圧縮機の体積効率、機械効率
並びに信頼性を向上することができ、振動を低減するこ
とができる。また、ヒートパイプは密閉容器内に設けら
れ、製作が容易になる。
【0040】以上のように本実施の形態の密閉型圧縮機
17は、モーター2と、シャフトファン28と、シャフ
ト26とピストン22とシリンダー21とを備えた圧縮
要素19と、蒸発部20cと凝縮部20aと断熱部20
bと作動流体27とを備えたヒートパイプ20と、モー
ター2と圧縮要素19とヒートパイプ20とを収納した
密閉容器18とからなり、蒸発部20cがシリンダー2
1に設けられ、凝縮部20aが密閉容器18内の上部に
設けられ、シャフト26にシャフトファン28が付けら
れているので、ヒートパイプ20により圧縮熱、摩擦熱
がシリンダー21から容易に拡散し、シリンダー21温
度が低くなり、またシリンダー21内への吸入ガスの温
度が低くなるので、密閉型圧縮機17の体積効率、機械
効率、並びに信頼性を向上することができ、振動を低減
することができる。また、ヒートパイプ20は密閉容器
18内に設けられ、製作が容易になる。
【0041】なお、本実施の形態においてシャフトファ
ン28はシャフト26に取り付けられているが、シャフ
ト26と結合されているローター26bにファンを取り
付け又は形成しても思想は同じであり、同様な効果が得
られる。
【0042】なお、本実施の形態においてヒートパイプ
20の凝縮部20aはシリンダー21より上方に設けら
れ、且つ、ヒートパイプ20の壁20dの内面に多孔物
質20eが設けられるとしたが、凝縮部20aがシリン
ダー21より上方に設けられる場合は、ヒートパイプ2
0内の多孔物質20eが設けられなくても、同様の効果
が得られる。すなわち、ヒートパイプ20の凝縮部20
aで凝縮した液状の作動流体27が自重で蒸発部20c
に戻りやすくなり、ヒートパイプ20の冷却能力が上が
り、シリンダー21温度、吸入ガス温度、及び密閉型圧
縮機の全体温度がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体積
効率、機械効率、並びに信頼性を向上することができ、
振動を低減することができる。
【0043】なお、本実施の形態においてヒートパイプ
20の凝縮部20aはシリンダー21より上方に設けら
れるとしたが、凝縮部20aはシリンダー21より上方
ではない位置に設置されるとしてもよい。この場合は、
図2のように、ヒートパイプ20の壁20dの内面に多
孔質物質20eが設けられていれば、ヒートパイプ20
の凝縮部20aで凝縮した液状の作動流体27が多孔質
物質20eの毛細管力で蒸発部20cに戻りやすくな
り、ヒートパイプ20の冷却能力が上がり、シリンダー
21温度、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮機の全体温度
がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体積効率、機械効
率、並びに信頼性を向上することができ、振動を低減す
ることができる。
【0044】(実施の形態2)以下、本発明による密閉
型圧縮機の実施の形態2について、図面を参照しながら
説明する。尚、従来及び実施の形態1と同一構成につい
ては、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0045】図3は本発明の実施の形態2による密閉型
圧縮機の断面図である。
【0046】図3において、30は、密閉容器31内に
モーター2と圧縮要素19とヒートパイプ32とを備え
た密閉型圧縮機である。ヒートパイプ32の凝縮部32
aは密閉容器31の上部内面に設けられ、柔軟なジョイ
ント33を介してヒートパイプ32の断熱部20bの上
端に連結されている。密閉容器31の上部内面に設けら
れた凝縮部32aの外壁に放熱用のフィン34が付いて
いる。
【0047】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。
【0048】実施の形態2の構成はヒートパイプ20の
凝縮部20aが密閉容器18内に設置される代わりに、
ヒートパイプ32の凝縮部32aが密閉容器31の内面
と一体になっている以外は実施の形態1と同じなので、
その動作は実施の形態1とほぼ同じである。実施の形態
1では凝縮部20aから放出した熱は、一旦密閉容器1
8内に拡散してから密閉容器18の壁を介して密閉容器
18外に放出されるが、実施の形態2では凝縮部32a
から放出した熱の大部分は直接に密閉容器31の壁を通
って外に放出される。
【0049】従って、実施の形態2の効果は実施の形態
1とほぼ同様に得られる。すなわち、ヒートパイプ32
により圧縮熱、摩擦熱がシリンダー21から容易に拡散
し、シリンダー21温度が低くなり、またシリンダー2
1内への吸入ガスの温度が低くなるので、密閉型圧縮機
30の体積効率、機械効率、並びに信頼性を向上するこ
とができ、振動を低減することができる。その上に実施
の形態2では、ヒートパイプの凝縮部32aの熱は直接
に密閉容器31の壁を通って外に放出されているので、
密閉型圧縮機30全体の温度も低くなり、その効果はさ
らに著しい。
【0050】また、ヒートパイプ32に柔軟なジョイン
ト33が設けられているので、圧縮要素19からの振動
はジョイント33で吸収され、ヒートパイプ32におけ
る密閉容器31固定部分に振動が加わり難くなり、ヒー
トパイプ32の破損、割れ、漏れに対する信頼性が高く
なる。
【0051】以上のように本実施の形態の密閉型圧縮機
は、モーター2と、シャフト26とピストン22とシリ
ンダー21とを備えた圧縮要素19と、モーター21と
圧縮要素19とを収納した密閉容器31と、蒸発部20
cと凝縮部32aと断熱部20bと作動流体27とを備
えたヒートパイプ32とからなり、蒸発部20cがシリ
ンダー21に設けられ、凝縮部32aが密閉容器31の
上部内面に設けられているので、ヒートパイプ32によ
り圧縮熱、摩擦熱がシリンダー21から密閉容器31の
壁を通って密閉容器31外に容易に拡散し、実施の形態
1に記載の構成よりシリンダー21温度、吸入ガス温度
及び密閉型圧縮機30の全体温度がさらに低くなり、密
閉型圧縮機30の体積効率、機械効率、並びに信頼性を
向上することができ、振動を低減することができる。ま
た、ヒートパイプ32の凝縮部32aは密閉容器31の
内面に設けられ、製作が容易になる。また、ヒートパイ
プ32に柔軟なジョイント33が設けられ、ヒートパイ
プ32の破損、割れ、漏れに対する信頼性が高くなる。
【0052】なお、本実施の形態においてヒートパイプ
32の凝縮部32aはシリンダー21より上方に設けら
れ、且つ、ヒートパイプ32の壁20dの内面に多孔物
質20eが設けられるとしたが、凝縮部32aがシリン
ダー21より上方に設けられる場合は、ヒートパイプ3
2内の多孔物質20eが設けられなくても、同様の効果
が得られる。すなわち、ヒートパイプ32の凝縮部32
aで凝縮した液状の作動流体27が自重で蒸発部20c
に戻りやすくなり、ヒートパイプ32の冷却能力が上が
り、シリンダー21温度、吸入ガス温度、及び密閉型圧
縮機の全体温度がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体積
効率、機械効率、並びに信頼性を向上することができ、
振動を低減することができる。
【0053】なお、本実施の形態においてヒートパイプ
32の凝縮部32aはシリンダー21より上方に設けら
れるとしたが、凝縮部32aはシリンダー21より上方
ではない位置に設置されるとしてもよい。この場合は、
図2のように、ヒートパイプ32の壁20dの内面に多
孔質物質20eが設けられていれば、ヒートパイプ32
の凝縮部32aで凝縮した液状の作動流体27が多孔質
物質20eの毛細管力で蒸発部20cに戻りやすくな
り、ヒートパイプ32の冷却能力が上がり、シリンダー
21温度、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮機の全体温度
がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体積効率、機械効
率、並びに信頼性を向上することができ、振動を低減す
ることができる。
【0054】なお、本実施の形態においてヒートパイプ
32の凝縮部32aと蒸発部20cの間に内部を作動流
体27が流れる柔軟なジョイント33が設けられるとし
たが、柔軟なジョイント33が設けられなくても、ヒー
トパイプ32の信頼性がやや低下する以外は同様の効果
が得られ、さらにヒートパイプ32の構造が簡単にな
り、製作しやすく、低コスト化が図れる。
【0055】(実施の形態3)以下、本発明による密閉
型圧縮機の実施の形態3について、図面を参照しながら
説明する。尚、従来及び実施の形態1、実施の形態2と
同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省
略する。
【0056】図4は本発明の実施の形態3による密閉型
圧縮機の断面図である。
【0057】図4において、35は、密閉容器36内に
モーター2と圧縮要素19とヒートパイプ37とを備え
た密閉型圧縮機である。ヒートパイプ37の断熱部37
bは密閉容器36の壁を通り、また、ヒートパイプ37
の凝縮部37aは密閉容器36の外に設けられている。
凝縮部37aは柔軟なジョイント33を介してヒートパ
イプ37の断熱部20bの上端に連結されている。
【0058】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。
【0059】実施の形態3の構成は実施の形態2の構成
とヒートパイプの凝縮部32aが密閉容器31の内面に
設置される代わりに、ヒートパイプ37の凝縮部37a
が密閉容器31の外に設置されている以外は実施の形態
2と同じなので、その動作は実施の形態2とほぼ同じで
ある。実施の形態2では凝縮部32aから放出した熱の
大部分は、密閉容器31の壁を通って外に放出される
が、実施の形態3では凝縮部37aから放出した熱は、
直接に密閉容器36外に放出される。
【0060】従って、実施の形態3の効果は実施の形態
2とほぼ同様に得られる。すなわち、シリンダー温度が
低くなり、密閉型圧縮機の体積効率、並びに機械効率と
振動低減、信頼性を向上することができる。その上に実
施の形態3では、ヒートパイプ37の凝縮部37aの熱
は直接に密閉容器36の外に放出するので、密閉型圧縮
機全体の温度も低くなり、その効果はさらに著しい。
【0061】また、ヒートパイプ37に柔軟なジョイン
ト33が設けられているので、圧縮要素19からの振動
はジョイント33で吸収され、ヒートパイプ37におけ
る密閉容器36固定部分に振動が加わり難くなり、ヒー
トパイプ37の破損、割れ、漏れに対する信頼性が高く
なる。
【0062】以上のように本実施の形態の密閉型圧縮機
は、モーター2と、シャフト26とピストン22とシリ
ンダー21とを備えた圧縮要素19と、モーター2と圧
縮要素19とを収納した密閉容器36と、蒸発部20c
と凝縮部37aと断熱部20bと作動流体27とを備え
たヒートパイプ37とからなり、蒸発部20cがシリン
ダー21に設けられ、凝縮部37aが密閉容器36の外
に設けられているので、ヒートパイプ37により圧縮
熱、摩擦熱がシリンダー21から直接に密閉容器36外
に容易に拡散し、実施の形態2に記載の構成よりシリン
ダー21温度、吸入ガス温度及び密閉型圧縮機35の全
体温度がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体積効率、機
械効率、並びに信頼性を向上することができ、振動を低
減することができる。
【0063】なお、本実施の形態においてヒートパイプ
37の凝縮部37aはシリンダー21より上方に設けら
れ、且つ、ヒートパイプ37の壁20dの内面に多孔物
質20eが設けられるとしたが、凝縮部37aがシリン
ダー21より上方に設けられる場合は、ヒートパイプ3
7内の多孔物質20eが設けられなくても、同様の効果
が得られる。すなわち、ヒートパイプ37の凝縮部37
aで凝縮した液状の作動流体27が自重で蒸発部20c
に戻りやすくなり、ヒートパイプ37の冷却能力が上が
り、シリンダー21温度、吸入ガス温度、及び密閉型圧
縮機の全体温度がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体積
効率、機械効率、並びに信頼性を向上することができ、
振動を低減することができる。
【0064】なお、本実施の形態においてヒートパイプ
37の凝縮部37aはシリンダー21より上方に設けら
れるとしたが、凝縮部37aはシリンダー21より上方
ではない位置に設置されるとしてもよい。この場合は、
図2のように、ヒートパイプ37の壁20dの内面に多
孔質物質20eが設けられていれば、ヒートパイプ37
の凝縮部37aで凝縮した液状の作動流体27が多孔質
物質20eの毛細管力で蒸発部20cに戻りやすくな
り、ヒートパイプ37の冷却能力が上がり、シリンダー
21温度、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮機35の全体
温度がさらに低くなり、密閉型圧縮機35の体積効率、
機械効率、並びに信頼性を向上することができ、振動を
低減することができる。
【0065】なお、本実施の形態においてヒートパイプ
37の凝縮部37aと蒸発部20cの間に内部を作動流
体27が流れる柔軟なジョイント33が設けられるとし
たが、柔軟なジョイント33が設けられなくても、ヒー
トパイプ37の信頼性がやや低下する以外は同様の効果
が得られ、さらにヒートパイプ37の構造が簡単にな
り、製作しやすく、低コスト化が図れる。
【0066】(実施の形態4)以下、本発明による密閉
型圧縮機の実施の形態4について、図面を参照しながら
説明する。尚、従来及び実施の形態1、実施の形態2、
実施の形態3と同一構成については、同一符号を付して
詳細な説明を省略する。
【0067】図5は本発明の実施の形態4による密閉型
圧縮機の断面図である。
【0068】図5において、30は、密閉容器31内に
モーター2と圧縮要素19とヒートパイプ32とを備え
た密閉型圧縮機である。ヒートパイプ32の凝縮部32
aに送風するファン38が付けられている。
【0069】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。
【0070】実施の形態4の構成は、実施の形態2の構
成とファン38以外は同じなので、その動作は実施の形
態2とほぼ同じである。実施の形態4では、凝縮部32
aからの熱がファン38により強制的に放出される。
【0071】従って、実施の形態4の効果は実施の形態
2とほぼ同様に得られる。すなわち、シリンダー21温
度、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮機の全体温度が低く
なり、密閉型圧縮機の体積効率、機械効率、並びに信頼
性を向上することができ、振動を低減することができ
る。その上に実施の形態4では、ヒートパイプ32の凝
縮部32aがファン38により大量の外気と熱交換し、
凝縮部32aからの熱強制的に放出されているので、実
施の形態2に記載の構成より、密閉型圧縮機全体の温度
も低くなり、その効果はさらに著しい。
【0072】以上のように本実施の形態の密閉型圧縮機
は、実施の形態2に、さらにヒートパイプ32の凝縮部
32aに送風するファン38が付けられているので、ヒ
ートパイプ32の凝縮部32aからの熱がファン38に
より強制的に放出され、実施の形態2に記載の構成より
シリンダー21温度、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮機
の全体温度がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体積効
率、機械効率、並びに信頼性を向上することができ、振
動を低減することができる。
【0073】(実施の形態5)以下、本発明による密閉
型圧縮機の実施の形態5について、図面を参照しながら
説明する。尚、従来及び実施の形態1から4と同一構成
については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0074】図6は本発明の実施の形態5による密閉型
圧縮機の断面図である。
【0075】図6において、35は、密閉容器36内に
モーター2と圧縮要素19とヒートパイプ37とを備え
た密閉型圧縮機である。ヒートパイプ37の凝縮部37
aに送風するファン38が付けられている。
【0076】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。
【0077】実施の形態5の構成は、実施の形態3の構
成とファン38以外は同じなので、その動作は実施の形
態3とほぼ同じである。実施の形態5では、ファン38
による風で凝縮部と大量の外気と熱交換し、凝縮部37
aからの熱が強制的に放出されている。
【0078】従って、実施の形態5の効果は実施の形態
3とほぼ同様に得られる。すなわち、シリンダー21温
度、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮機の全体温度が低く
なり、密閉型圧縮機の体積効率、機械効率、並びに信頼
性を向上することができ、振動を低減することができ
る。その上に実施の形態5では、ヒートパイプの凝縮部
37aの熱が強制的に密閉容器36の外に放出されてい
るので、密閉型圧縮機全体の温度も低くなり、その効果
はさらに著しい。
【0079】以上のように本実施の形態の密閉型圧縮機
は、本実施の形態3に、さらにヒートパイプ37の凝縮
部37aに対向して、ファン38が付けられているの
で、ヒートパイプ37の凝縮部37aからの熱がファン
38により強制的に放出され、実施の形態3に記載の構
成よりシリンダー21温度、吸入ガス温度、及び密閉型
圧縮機の全体温度がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体
積効率、機械効率、並びに信頼性を向上することがで
き、振動を低減することができる。
【0080】(実施の形態6)以下、本発明による密閉
型圧縮機の実施の形態6について、図面を参照しながら
説明する。尚、従来及び実施の形態1から5と同一構成
については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0081】図7は本発明の実施の形態6による密閉型
圧縮機の圧縮要素及びヒートパイプ部を示す要部の概略
図である。
【0082】図7において、39は、ヒートパイプ40
の断熱部40bにつけられている弁である。
【0083】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。
【0084】実施の形態6の構成は実施の形態3の構成
と弁39以外は同じなので、その動作は実施の形態3と
ほぼ同じである。実施の形態6では、ヒートパイプ40
に流れている作動流体27の流量は弁39で調整され
る。
【0085】従って、実施の形態6の効果は実施の形態
3とほぼ同様に得られる。すなわち、シリンダー21温
度、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮機の全体温度が低く
なり、密閉型圧縮機の体積効率、機械効率、並びに信頼
性を向上することができ、振動を低減することができ
る。その上に実施の形態6では、ヒートパイプ40に流
れている作動流体27の流量は弁39で調整されている
ので、密閉型圧縮機の運転条件が変動しても、それに従
って、弁39の開度を変化させて、弁39を通る作動流
体の流量を調整することにより、ヒートパイプ40の冷
却能力の調整ができ、適したピストン・シリンダーの摺
動温度が得られ、さらに密閉型圧縮機の体積効率、機械
効率、並びに信頼性を向上することができ、振動を低減
することができる。
【0086】以上のように本実施の形態の密閉型圧縮機
は、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3に、さ
らに、弁39がヒートパイプ40の断熱部40bに付け
られているので、密閉型圧縮機の運転条件の変動に従
い、ヒートパイプ40の容量調整ができ、適したピスト
ン・シリンダーの摺動温度が得られ、密閉型圧縮機の体
積効率、機械効率、並びに信頼性を向上することがで
き、振動を低減することができる。
【0087】(実施の形態7)以下、本発明による密閉
型圧縮機の実施の形態7について、図面を参照しながら
説明する。尚、従来及び実施の形態1、実施の形態2、
実施の形態3、実施の形態4、実施の形態5、実施の形
態6と同一構成については、同一符号を付して詳細な説
明を省略する。
【0088】図8は本発明の実施の形態7による密閉型
圧縮機の圧縮要素及びヒートパイプ部を示す要部の概略
図である。
【0089】図8において、39は、ヒートパイプ41
の断熱部41bにつけられている弁で、38はヒートパ
イプ41の凝縮部41aに送風するために、付けられて
いるファンである。
【0090】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。
【0091】実施の形態7の構成は、実施の形態6の構
成とファン38以外は同じなので、その動作は実施の形
態6とほぼ同じである。実施の形態7には、ヒートパイ
プ41の凝縮部41aに送風するファン38が付けられ
ている。
【0092】従って、実施の形態7の効果は実施の形態
6とほぼ同様に得られる。すなわち、シリンダー21温
度、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮機の全体温度が低く
なり、密閉型圧縮機の体積効率、機械効率、並びに信頼
性を向上することができ、振動を低減することができ
る。その上に実施の形態7では、ファンによる風で凝縮
部41aが大量の外気と熱交換し、冷却効果が高まるの
で、密閉型圧縮機全体の温度も低くなり、その効果はさ
らに著しい。
【0093】以上のように本実施の形態の密閉型圧縮機
は、実施の形態6に、さらにヒートパイプ41の凝縮部
41aに送風するファン38が付けられているので、フ
ァンによる風で凝縮部41aと大量の外気と熱交換し、
冷却効果が高まり、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮機の
全体温度が低くなり、密閉型圧縮機の体積効率、機械効
率、並びに信頼性を向上することができ、振動を低減す
ることができる。
【0094】(実施の形態8)以下、本発明による密閉
型圧縮機の実施の形態8について、図面を参照しながら
説明する。尚、従来及び実施の形態1から7と同一構成
については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0095】図9は本発明の実施の形態8による密閉型
圧縮機のファン38の回転速度を制御する模式図であ
る。
【0096】図9において、42は、ファン38の回転
速度を制御する回路である。
【0097】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。
【0098】実施の形態8の構成は実施の形態5の構成
とファン38の回転速度を制御する回路以外は同じなの
で、その動作は実施の形態4とほぼ同じである。実施の
形態8では、密閉型圧縮機の運転条件、例えば、シリン
ダー温度、電源周波数、及び吐出圧力などで、ファン3
8の回転速度の制御により、ヒートパイプの凝縮部と熱
交換する外気の量を変化させて、ヒートパイプの冷却能
力が調整される。
【0099】従って、実施の形態8の効果は実施の形態
5とほぼ同様に得られる。すなわち、シリンダー21温
度、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮機の全体温度が低く
なり、密閉型圧縮機の体積効率、機械効率、並びに信頼
性を向上することができ、振動を低減することができ
る。その上に実施の形態8では、密閉型圧縮機の運転条
件、例えば、シリンダー温度、電源周波数、及び吐出圧
力などの信号により、ファン38の回転速度を制御する
ため、密閉型圧縮機の運転条件が変動しても、ヒートパ
イプの冷却能力が自動的に調整でき、適したピストン・
シリンダーの温度が得られ、さらに密閉型圧縮機の体積
効率、機械効率、並びに信頼性を向上することができ、
振動を低減することができる。
【0100】以上のように本実施の形態の密閉型圧縮機
は、実施の形態4、あるいは実施の形態5に、さらに密
閉型圧縮機の運転条件、例えば、シリンダー温度、電源
周波数、及び吐出圧力などで、ファン38の回転速度が
制御されているので、密閉型圧縮機の運転条件が変動し
ても、ヒートパイプの冷却能力が自動的に調整でき、適
したシリンダー温度が常に得られ、密閉型圧縮機の体積
効率、機械効率、並びに信頼性を向上することができ、
振動を低減することができる。
【0101】(実施の形態9)以下、本発明による密閉
型圧縮機の実施の形態9について、図面を参照しながら
説明する。尚、従来及び実施の形態1から8と同一構成
については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0102】図10は本発明の実施の形態9による密閉
型圧縮機の弁の開度を制御する模式図である。
【0103】図10において、43は、弁39の開度を
制御する回路である。
【0104】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。
【0105】実施の形態9の構成は、実施の形態6の構
成と弁39の開度を制御する回路以外は同じなので、そ
の動作は実施の形態6とほぼ同じである。実施の形態9
では、密閉型圧縮機の運転条件、例えば、シリンダー温
度、電源周波数、及び吐出圧力などの信号で、弁39の
開度を制御することにより、ヒ−トパイプの凝縮部と蒸
発部との間に流れている作動流体の流量を変化させて、
ヒートパイプの冷却能力が調整される。
【0106】従って、実施の形態9の効果は実施の形態
6とほぼ同様に得られる。すなわち、シリンダー21温
度、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮機の全体温度が低く
なり、密閉型圧縮機の体積効率、機械効率、並びに信頼
性を向上することができ、振動を低減することができ
る。その上に実施の形態9では、密閉型圧縮機の運転条
件、例えば、シリンダー温度、電源周波数、及び吐出圧
力などで、弁39の開度を制御することにより、密閉型
圧縮機の運転条件が変動しても、それに従って、ヒ−ト
パイプの凝縮部と蒸発部との間に流れている作動流体の
流量を変化させて、ヒートパイプの冷却能力が自動的に
調整でき、適したシリンダー温度が常に得られ、さらに
密閉型圧縮機の体積効率、機械効率、並びに信頼性を向
上することができ、振動を低減することができる。
【0107】以上のように本実施の形態の密閉型圧縮機
は、実施の形態6に、さらに密閉型圧縮機の運転条件、
例えば、シリンダー温度、電源周波数、及び吐出圧力な
どで、弁39の開度が制御されているので、密閉型圧縮
機の運転条件の変動に従い、ヒ−トパイプの凝縮部と蒸
発部との間に流れている作動流体の流量を変化させて、
ヒートパイプの冷却能力が調整され、適したピストン・
シリンダーの摺動温度が得られ、密閉型圧縮機の体積効
率、機械効率、並びに信頼性を向上することができ、振
動を低減することができる。
【0108】(実施の形態10)以下、本発明による密
閉型圧縮機の実施の形態10について、図面を参照しな
がら説明する。尚、従来及び実施の形態1から9と同一
構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略す
る。
【0109】図11は本発明の実施の形態10による密
閉型圧縮機の弁の開度、及びファンの回転速度を制御す
る模式図である。
【0110】図11において、44は、弁39の開度、
及びファン38の回転速度を制御する回路である。
【0111】以上のように構成された密閉型圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。
【0112】実施の形態10の構成は、実施の形態7の
構成と弁39の開度、及びファン38の回転速度を制御
する回路以外は同じなので、その動作は実施の形態7と
ほぼ同じである。実施の形態10では、密閉型圧縮機の
運転条件、例えば、シリンダー温度、電源周波数、及び
吐出圧力などの信号によりで、弁39の開度及びファン
38の回転速度を制御することにより、ヒ−トパイプの
凝縮部と蒸発部との間に流れている作動流体の流量と、
ヒ−トパイプの凝縮部と熱交換する外気の量をと変化さ
せて、ヒートパイプの冷却能力が調整される。
【0113】従って、実施の形態10の効果は実施の形
態7とほぼ同様に得られる。すなわち、シリンダー21
温度、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮機の全体温度が低
くなり、密閉型圧縮機の体積効率、機械効率、並びに信
頼性を向上することができ、振動を低減することができ
る。その上に実施の形態10では、密閉型圧縮機の運転
条件、例えば、シリンダー温度、電源周波数、及び吐出
圧力などの信号によりで、弁39の開度及びファン38
の回転速度を制御することにより、密閉型圧縮機の運転
条件が大きく変動しても、ヒ−トパイプの凝縮部と蒸発
部との間に流れている作動流体の流量と、ヒ−トパイプ
の凝縮部と熱交換する外気の量とを変化させて、ヒート
パイプの冷却能力が自動的に且つ細かく調整でき、適し
たシリンダー温度が常に得られ、さらに密閉型圧縮機の
体積効率、機械効率、並びに信頼性を向上することがで
き、振動を低減することができる。
【0114】以上のように本実施の形態の密閉型圧縮機
は、実施の形態7に、さらに密閉型圧縮機の運転条件、
例えば、シリンダー温度、電源周波数、及び吐出圧力な
どで、弁39の開度及びファン38の回転速度が制御さ
れているので、密閉型圧縮機の運転条件が大きく変動し
ても、ヒートパイプの冷却能力が自動的に且つ細かく調
整でき、適したシリンダー温度が常に得られ、密閉型圧
縮機の体積効率、機械効率、並びに信頼性を向上するこ
とができ、振動を低減することができる。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明は、モーターと、前記モーターの回転軸となるシャフ
トとシリンダーと前記モーターの回転により前記シリン
ダー内を摺動するピストンとを備えた圧縮要素と、蒸発
部と凝縮部と前記蒸発部で蒸発し前記凝縮部で凝縮する
作動流体とを備えたヒートパイプと、前記モーターと前
記圧縮要素と前記ヒートパイプとを収納した密閉容器と
からなり、前記蒸発部が前記シリンダーに設けられ、前
記凝縮部が前記密閉容器内に設けられ、前記シャフトに
前記密閉容器内のガスを攪拌するシャフトファンが付け
られたものであり、冷媒ガス圧縮による圧縮熱、ピスト
ン・シリンダー摺動による摩擦熱で、シリンダーを加熱
し、シリンダーに設けられたヒートパイプの蒸発部に溜
めた作動流体の液体が蒸発し、それらの熱を吸収し、熱
を蓄えた作動流体の蒸気が圧力差で凝縮部へ移動し、そ
の蒸気が凝縮部周りのガスと熱交換し、密閉容器内のガ
スへ熱を放出することにより、圧縮熱と摩擦熱がシリン
ダーから容易に拡散する。この際、シャフトファンによ
り凝縮部からの放熱が促進される。従って、シリンダー
温度が低くなり、またシリンダー内への吸入ガスの温度
が低くなるので、密閉型圧縮機の体積効率、機械効率、
並びに信頼性を向上することができ、振動を低減するこ
とができる。また、ヒートパイプは密閉容器内に設けら
れ、製作が容易になる。
【0116】また、請求項2に記載の発明は、モーター
と、前記モーターの回転軸となるシャフトとシリンダー
と前記モーターの回転により前記シリンダー内を摺動す
るピストンとを備えた圧縮要素と、蒸発部と凝縮部と前
記蒸発部で蒸発し前記凝縮部で凝縮する作動流体とを備
えたヒートパイプと、前記モーターと前記圧縮要素と前
記ヒートパイプとを収納した密閉容器とからなり、前記
蒸発部が前記シリンダーに設けられ、前記凝縮部が前記
密閉容器の内面に前記密閉容器と熱交換可能に設けられ
たものであり、冷媒ガス圧縮による圧縮熱、ピストン・
シリンダー摺動による摩擦熱で、シリンダーを加熱し、
シリンダーに設けられたヒートパイプの蒸発部に溜めた
作動流体の液体が蒸発し、それらの熱を吸収し、熱を蓄
えた作動流体の蒸気が圧力差で凝縮部へ移動し、その蒸
気が凝縮部周りのガスと、密閉容器の内面と熱交換し、
一部の熱が密閉容器内のガスへ放出し、大部分の熱が密
閉容器の壁を通って、密閉容器の外の環境へ放出され
る。これにより、圧縮熱、摩擦熱がシリンダーから密閉
容器の壁を通って密閉容器外に容易に拡散し、請求項1
に記載の発明よりシリンダー温度、吸入ガス温度及び密
閉型圧縮機の全体温度がさらに低くなり、密閉型圧縮機
の体積効率、機械効率、並びに信頼性を向上することが
でき、振動を低減することができる。また、ヒートパイ
プの凝縮部は密閉容器の内面に設けられ、製作が容易に
なる。
【0117】また、請求項3に記載の発明は、モーター
と、前記モーターの回転軸となるシャフトとシリンダー
と前記モーターの回転により前記シリンダー内を摺動す
るピストンとを備えた圧縮要素と、蒸発部と凝縮部と前
記蒸発部で蒸発し前記凝縮部で凝縮する作動流体とを備
えたヒートパイプと、前記モーターと前記圧縮要素と前
記蒸発部とを収納した密閉容器とからなり、前記蒸発部
が前記シリンダーに設けられ、前記凝縮部が前記密閉容
器の外に設けられたものであり、冷媒ガス圧縮による圧
縮熱、ピストン・シリンダー摺動による摩擦熱で、シリ
ンダーを加熱し、シリンダーに設けられたヒートパイプ
の蒸発部に溜めた作動流体の液体が蒸発し、それらの熱
を吸収し、熱を蓄えた作動流体の蒸気が圧力差で凝縮部
へ移動し、その蒸気が凝縮部周りの空気と熱交換し、熱
が直接に密閉容器の外の環境へ放出される。これによ
り、ヒートパイプにより圧縮熱、摩擦熱がシリンダーか
ら直接に密閉容器外に容易に拡散し、請求項2に記載の
発明よりシリンダー温度、吸入ガス温度及び密閉型圧縮
機の全体温度がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体積効
率、機械効率、並びに信頼性を向上することができ、振
動を低減することができる。
【0118】また、請求項4に記載の発明は、ヒートパ
イプの凝縮部がシリンダーより上方に設けられた請求項
1または2または3に記載のものであり、ヒートパイプ
の凝縮部で凝縮した液状の作動流体が自重で蒸発部に戻
りやすくなり、ヒートパイプの冷却能力が上がり、シリ
ンダー温度、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮機の全体温
度がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体積効率、機械効
率、並びに信頼性を向上することができ、振動を低減す
ることができる。
【0119】また、請求項5に記載の発明は、ヒートパ
イプの内面に毛細管効果を持つ多孔質物質を備えた請求
項1または2または3に記載のものであり、ヒートパイ
プの凝縮部がシリンダーに対して、任意位置で設置され
ても、凝縮部の作動流体の液体が多孔質物質の毛細管効
果で戻りやすくなり、ヒートパイプの冷却能力が上が
り、シリンダー温度、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮機
の全体温度がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体積効
率、機械効率、並びに信頼性を向上することができ、振
動を低減することができる。
【0120】また、請求項6に記載の発明は、ヒートパ
イプの凝縮部と蒸発部の間に内部を作動流体が流れる柔
軟なジョイントを備えた請求項2または3に記載のもの
であり、圧縮要素からの振動はジョイントで吸収され、
ヒートパイプにおける密閉容器固定部分に振動が加わり
難くなり、ヒートパイプの破損、割れ、漏れに対する信
頼性が高くなる。
【0121】また、請求項7に記載の発明は、ヒートパ
イプの凝縮部に送風するファンを備えた請求項2または
3または6に記載のものであり、ファンによる風でヒー
トパイプ凝縮部からの熱が大量の外気と熱交換すること
になって冷却効果が高まり、シリンダー温度、吸入ガス
温度、及び密閉型圧縮機の全体温度がさらに低くなり、
密閉型圧縮機の体積効率、機械効率、並びに信頼性を向
上することができ、振動を低減することができる。
【0122】また、請求項8記載の発明は、ヒートパイ
プの凝縮部と蒸発部の間に、前記凝縮部と前記蒸発部と
の流れている作動流体の流量を調整する弁が設置された
請求項1から6のいずれか一項に記載のものであり、流
量を調整することにより、ヒートパイプの冷却能力の調
整ができ、適したシリンダー温度が得られ、密閉型圧縮
機の体積効率、機械効率、並びに信頼性を向上すること
ができ、振動を低減することができる。
【0123】また、請求項9記載の発明は、ヒートパイ
プの凝縮部に送風するファンを備えた請求項8に記載の
ものであり、ファンによる風でヒートパイプ凝縮部が大
量の外気と熱交換することになって冷却効果が高まり、
シリンダー温度、吸入ガス温度、及び密閉型圧縮機全体
温度がさらに低くなり、密閉型圧縮機の体積効率、機械
効率、並びに信頼性を向上することができ、振動を低減
することができる。
【0124】また、請求項10記載の発明は、ファンの
回転速度が運転条件により制御される請求項7に記載の
ものであり、密閉型圧縮機の運転条件が変動しても、そ
れに応じてファンの回転速度を変化させて、ヒートパイ
プ凝縮部と熱交換する外気の量を調整することにより、
ヒートパイプの冷却能力が自動的に調整でき、適したシ
リンダー温度が常に得られ、密閉型圧縮機の体積効率、
機械効率、並びに信頼性を安定して向上することがで
き、振動を低減することができる。
【0125】また、請求項11記載の発明は、弁の開度
が運転条件により制御される請求項8に記載のものであ
り、密閉型圧縮機の運転条件が変動しても、それに応じ
て弁の開度を変化させて、ヒートパイプ凝縮部と蒸発部
との間に流れている作動流体の流量を調整することによ
り、ヒートパイプの冷却能力が自動的に調整でき、適し
たシリンダー温度が常に得られ、密閉型圧縮機の体積効
率、機械効率、並びに信頼性を安定して向上することが
でき、振動を低減することができる。
【0126】また、請求項12記載の発明は、ファンの
回転速度と弁の開度が運転条件により制御される請求項
9に記載のものであり、密閉型圧縮機の運転条件が大き
く変動しても、それに応じてファンの回転速度と弁の開
度を変化させて、ヒートパイプ凝縮部と熱交換する外気
の量と、ヒートパイプ凝縮部と蒸発部との間に流れてい
る作動流体の流量とを調整することによりヒートパイプ
の冷却能力が自動的に且つ細かく調整でき、適したシリ
ンダー温度が常に得られ、密閉型圧縮機の体積効率、機
械効率、並びに信頼性を安定して向上することができ、
振動を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による密閉型圧縮機の実施の形態1の縦
断面図
【図2】同実施の形態のヒートパイプの断面図
【図3】本発明による密閉型圧縮機の実施の形態2の縦
断面図
【図4】本発明による密閉型圧縮機の実施の形態3の縦
断面図
【図5】本発明による密閉型圧縮機の実施の形態4の縦
断面図
【図6】本発明による密閉型圧縮機の実施の形態5の縦
断面図
【図7】本発明による密閉型圧縮機の実施の形態6の圧
縮要素及びヒートパイプ部を示す要部の概略図
【図8】本発明による密閉型圧縮機の実施の形態7の圧
縮要素及びヒートパイプ部を示す要部の概略図
【図9】本発明による密閉型圧縮機の実施の形態8のフ
ァンの回転速度を制御する模式図
【図10】本発明による密閉型圧縮機の実施の形態9の
弁の開度を制御する模式図
【図11】本発明による密閉型圧縮機の実施の形態10
のファンの回転速度及び弁の開度を制御する模式図
【図12】密閉型圧縮機のピストンの摺動損失とシリン
ダー温度の関係の特性図
【図13】密閉型圧縮機のピストン部の振動加速度とシ
リンダー温度の関係の特性図
【図14】従来のヒートパイプ冷却装置を使用した密閉
型圧縮機の断面図
【符号の説明】
2 モーター 17 密閉型圧縮機 18 密閉容器 19 圧縮要素 20 ヒートパイプ 20a 凝縮部 20c 蒸発部 20e 多孔質物質 21 シリンダー 22 ピストン 26 シャフト 27 作動流体 28 シャフトファン 30 密閉型圧縮機 31 密閉容器 32 ヒートパイプ 32a 凝縮部 33 ジョイント 35 密閉型圧縮機 36 密閉容器 37 ヒートパイプ 37a 凝縮部 38 ファン 39 弁 40 ヒートパイプ 40a 凝縮部 40c 蒸発部 41 ヒートパイプ 41a 凝縮部 41c 蒸発部
フロントページの続き (72)発明者 喜多 一朗 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 Fターム(参考) 3H003 AA02 AB04 AC03 BE09

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モーターと、前記モーターの回転軸とな
    るシャフトとシリンダーと前記モーターの回転により前
    記シリンダー内を摺動するピストンとを備えた圧縮要素
    と、蒸発部と凝縮部と前記蒸発部で蒸発し前記凝縮部で
    凝縮する作動流体とを備えたヒートパイプと、前記モー
    ターと前記圧縮要素と前記ヒートパイプとを収納した密
    閉容器とからなり、前記蒸発部が前記シリンダーに設け
    られ、前記凝縮部が前記密閉容器内に設けられ、前記シ
    ャフトに前記密閉容器内のガスを攪拌するシャフトファ
    ンが付けられた密閉型圧縮機。
  2. 【請求項2】 モーターと、前記モーターの回転軸とな
    るシャフトとシリンダーと前記モーターの回転により前
    記シリンダー内を摺動するピストンとを備えた圧縮要素
    と、蒸発部と凝縮部と前記蒸発部で蒸発し前記凝縮部で
    凝縮する作動流体とを備えたヒートパイプと、前記モー
    ターと前記圧縮要素と前記ヒートパイプとを収納した密
    閉容器とからなり、前記蒸発部が前記シリンダーに設け
    られ、前記凝縮部が前記密閉容器の内面に前記密閉容器
    と熱交換可能に設けられた密閉型圧縮機。
  3. 【請求項3】 モーターと、前記モーターの回転軸とな
    るシャフトとシリンダーと前記モーターの回転により前
    記シリンダー内を摺動するピストンとを備えた圧縮要素
    と、蒸発部と凝縮部と前記蒸発部で蒸発し前記凝縮部で
    凝縮する作動流体とを備えたヒートパイプと、前記モー
    ターと前記圧縮要素と前記蒸発部とを収納した密閉容器
    とからなり、前記蒸発部が前記シリンダーに設けられ、
    前記凝縮部が前記密閉容器の外に設けられた密閉型圧縮
    機。
  4. 【請求項4】 ヒートパイプの凝縮部がシリンダーより
    上方に設けられた請求項1または2または3に記載の密
    閉型圧縮機。
  5. 【請求項5】 ヒートパイプの内面に毛細管効果を持つ
    多孔質物質を備えた請求項1または2または3に記載の
    密閉型圧縮機。
  6. 【請求項6】 ヒートパイプの凝縮部と蒸発部の間に内
    部を作動流体が流れる柔軟なジョイントを備えた請求項
    2または3に記載の密閉型圧縮機。
  7. 【請求項7】 ヒートパイプの凝縮部に送風するファン
    を備えた請求項2または3または6に記載の密閉型圧縮
    機。
  8. 【請求項8】 ヒートパイプの凝縮部と蒸発部の間に、
    前記凝縮部と前記蒸発部との間を流れている作動流体の
    流量を調整する弁が設置された請求項1から6のいずれ
    か一項に記載の密閉型圧縮機。
  9. 【請求項9】 ヒートパイプの凝縮部に送風するファン
    を備えた請求項8に記載の密閉型圧縮機。
  10. 【請求項10】 ファンの回転速度が運転条件により制
    御される請求項7に記載の密閉型圧縮機。
  11. 【請求項11】 弁の開度が運転条件により制御される
    請求項8に記載の密閉型圧縮機。
  12. 【請求項12】 ファンの回転速度と弁の開度が運転条
    件により制御される請求項9に記載の密閉型圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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