JP2962675B2 - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP2962675B2
JP2962675B2 JP8031704A JP3170496A JP2962675B2 JP 2962675 B2 JP2962675 B2 JP 2962675B2 JP 8031704 A JP8031704 A JP 8031704A JP 3170496 A JP3170496 A JP 3170496A JP 2962675 B2 JP2962675 B2 JP 2962675B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍装置及び冷凍サイ
クルに係り、特に臨界温度が40℃以上で、しかも塩素
を含まないフロン系冷媒、例えばフロン134aに適合
する冷凍機油組成物を潤滑剤とする冷媒圧縮機を備えた
冷凍装置及び冷凍サイクルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境汚染、特にオゾン破壊および
地球温暖化の問題から、世界的に塩素系フロン(クロロ
・フルオロ・カーボン、CFCと略称)が使用規制の対
象となっている。
【0003】規制の対象となっているフロンは、フロン
11、フロン12、フロン113、フロン114、フロ
ン115等いずれも塩素を含むフロンで、例えば冷蔵
庫、除湿機、エアコン(空気調和機)など冷凍機器の冷
凍装置に冷媒として専ら用いられてきたフロン12も規
制の対象となっている。
【0004】そこで、代りとなる冷媒が必要となり、最
近では、オゾンとの反応性が小さく、大気中での分解期
間の短い水素化弗化炭素(HFC)が代替冷媒として注
目を集め、フロン134aはその代表的冷媒である。す
なわち、フロン134aはオゾン破壊係数(ODP)
が、フロン12(ジクロロジフルオロメタンCCl
22)を1としたとき0、地球温暖化係数(GWP)が
フロン12を1としたとき0.3以下であり、不燃性
で、温度−圧力特性等の熱物性がフロン12と近似して
おり、従来からフロン12を用いていた冷蔵庫、除湿
機、エアコン(空気調和機)などの冷凍装置や冷媒圧縮
機の構造を大巾に変更することなく、実用化できる利点
があるといわれてきたものである。
【0005】しかしながら、フロン134a(1.1.1−
テトラフルオロエタンCH2FCF2)は、化学構造が特
異なため、非常に特徴的な性質を有しており、従来のフ
ロン12の冷凍システムで使用されてきた鉱油やアルキ
ルベンゼン油等の冷凍機油では、相溶性が劣り、全く実
用化不可能である。さらに、圧縮機械部の摺動部品への
潤滑性、耐摩擦摩耗性、電気絶縁材への影響、乾燥剤へ
の影響などの適合性が問題であり、圧縮機および冷凍装
置を構成する新材料システムの開発が熱望されてきた。
【0006】そこで、まず、冷媒と冷凍機油との相溶性
の問題に触れる前に、フロン系冷媒を用いた従来の冷媒
圧縮機ならびに冷凍装置を図7及至図9を参照して説明
する。
【0007】図7は、従来の密閉形ロータリ圧縮機の要
部縦断面図、図8は、その圧縮機部の押除量を説明する
ための断面図、図9は、一般的な冷凍サイクルの構成図
である。
【0008】図7において、1は油溜めを兼ねた密閉容
器に係るケースで、このケース1内に電動機部22と圧
縮機部23とが収納されている。
【0009】電動機22は、固定子19と回転子20と
からなり、回転子20には鋳鉄製の回転軸4Aが嵌着さ
れている。回転軸4Aは、偏心部3を有し、一端側に中
空状に軸穴17が形設されている。
【0010】前記固定子19の巻線部19aは、その芯
線がエステルイミド皮膜で覆われ、固定子のコア部と巻
線部の間にポリエチレンチレフタレートの電気絶縁フィ
ルムが装着され、また回転軸4Aの表面は研削加工によ
り仕上げられている。
【0011】圧縮機部23は、鉄系燃結体のシリンダ
2、前記回転軸4Aの偏心部3に嵌入されシリンダ2の
内側に沿って偏心回転する鋳鉄製ローラ7、このローラ
7に先端が当接し他端がばね9に押されながらシリンダ
2の溝8内を往復運動する高速度鋼製ベーン10、前記
回転軸4Aの軸受とシリンダ2の側壁とを兼ね前記シリ
ンダの両側に配設されている鋳鉄又は鉄系焼結体の主軸
受5および副軸受6を主要機構要素としている。
【0012】副軸受6には、吐出弁27が具備されてお
り、サイレンサ28を形成するように吐出カバー25が
取付けられ、主軸受5、シリンダ2、副軸受6をボルト
21で連結している。
【0013】前記ベーン10の背面11と、シリンダ2
の溝8と、主軸受5、副軸受6とで囲まれてポンプ室1
2が構成されている。
【0014】主軸受5には、ケース1内の底部に貯溜し
た冷媒フロンガスの溶解したナフテン系あるいはアルキ
ルベンゼン系冷凍機油13Aをポンプ室12内へ吸入で
きる吸込ピース14があり、副軸受6にはポンプ室12
から冷凍機油13Aを送油管15へ吐出できる吐出ポー
ト16がある。前記送油管15は回転軸4Aの軸穴17
へ冷凍機油13Aを供給し、さらに軸穴17から分岐穴
18を通して要所の摺動部へ給油できるようになってい
る。
【0015】このように構成したロータリ圧縮機の作用
を図7、8を参照して説明する。圧縮機を運転し、鋳鉄
製回転軸4Aが回転すると、それに伴って調質鋳鉄製ロ
ーラ7が回転し、高速度鋼製ベーン10はばね9によっ
て押され、ローラ7に先端を当接しながら鋳鉄又は鉄系
焼結体のシリンダ2の溝8内を往復運動し、冷媒吸込口
(図示せず)から流入した冷媒(フロン12)を圧縮
し、冷媒は冷媒吐出口24を介して吐出パイプ29から
圧縮機外に吐出される。固定子19の巻線部19aおよ
び電気絶縁フィルム(図示せず)は、フロンが溶解した
冷凍機油中に浸漬もしくは、ミストにより吹付けの環境
に暴される。
【0016】従来の鉱油又はアルキルベンゼンからなる
冷凍機油とフロン12の組合せにおいては、あらゆる使
用範囲において、フロン12は冷凍機油と完全に相溶し
ているため、後述する圧縮機内の冷凍機油と冷媒の二層
分離現象や熱交換器内に冷凍機油が滞留するいわゆるフ
ロン134aと冷凍機油の相溶性に関する諸問題につい
ては、全く気にする必要はなかった。しかし、特異な性
質を有する塩素を含まない弗化炭化水素系冷媒、例え
ば、フロン134aの場合は、容易に冷媒を溶解する実
用性のある冷凍機油がないことから、冷媒と冷凍機油の
相溶性の問題は実用上の最大の課題となってぃる。
【0017】一般に圧縮機の性能、すなわち、エネルギ
ー効率を示す成績係数(COP)を高めるためには、圧
縮機の機械損失を最小にすることと容積効率を最高にす
ることが必要であった。
【0018】冷媒圧縮機の機械損失としては、機械部に
おけるジャーナル軸受やスラスト軸受における摩擦損失
や油のかき混ぜ動力などが、大部分を占めており、一般
には、ジャーナル軸受の流体潤滑理論に基づいて下記に
示す式の摩擦係数(μ)値を最小にすることが最善の手
段であるといわれてきた。
【0019】
【数1】
【0020】 すなわち、流体潤滑条件で運転される冷媒圧縮機におい
ては、寸法形状の構造的因子の他に、運転環境により支
配される因子であるフロンの溶解した状態における冷凍
機油の実粘度が圧縮機の機械損失に大きく関係している
ことを示すものである。
【0021】一方、容積効率を最高に保つ条件として
は、冷媒ガスを圧縮する機械室において、圧縮動作する
部品間のシールを完全に行い、高圧側から低圧側へ冷媒
ガスが漏れないようにすることである。この場合におい
ても、冷媒が溶解した冷凍機油の実粘度が重要な動きを
していることに注目する必要がある。
【0022】以上の通り、従来からフロン12で使用さ
れてきた冷媒圧縮機やこれを用いた冷凍装置において
は、通常運転条件における定格運転ポイントにおける冷
媒溶解時の冷凍機油の実粘度を最善の状態にしておくこ
とが、圧縮機の性能上、重要であるこを意味している。
【0023】これに対して、冷蔵庫や除湿機、エアコン
などの冷凍装置は、まれではあるが、通常の運転条件を
遥かに超える高温環境で運転されることが多々あり、こ
の場合、潤滑油膜が薄くなって、軸受摺動部間が金属接
触を伴う、いわゆる境界潤滑領域に突入して、摩擦係数
が臨時に増大すると共に、発熱を伴うことになるので、
軸受と回転軸間で噛りや焼付凝着現象が発生し、冷媒圧
縮機の信頼性を損う原因となる。そのため、境界潤滑条
件においても、致命的な問題が発生しないように工夫を
施すことが必要である。従来のフロン12を用いた冷媒
圧縮機においては、フロン12中の塩素が極圧剤として
有効に作用していた。つまり、軸受と回転軸間で噛りや
焼付凝着現象が発生すると、その摩擦熱で軸受潤滑油と
しての冷凍機油中に溶解した冷媒フロン12が分解し、
分解生成物の塩素が軸受表面の鉄と反応し塩化鉄を生成
し、これが潤滑剤の作用をする。
【0024】以上のごとく、高圧容器方式のロータリ形
圧縮機を用いた冷凍装置、例えば、冷蔵庫においては、
周囲温度30℃における運転条件が、圧縮機の吐出圧力
約10kg/cm2abs、油温約100℃、油の実粘度1〜4
cStになるアルキルベンゼンまたは鉱油の冷凍機油
(40℃のとき、56cSt、100℃のとき、6cS
t)のものが、エルルギー効率を示す成績係数および製
品の信頼性の面で良好であり、大部分の製品がこの範囲
で使用されてきた。
【0025】これに対して、低圧容器方式のレシプロ形
圧縮機(構造、動作の説明は省略)を用いた冷凍装置、
例えば、冷蔵庫においては、周囲温度30℃における運
転条件が、圧縮機吸込圧力約1.6kg/cm2abs、油温85
℃、油の実粘度2〜6cStになる鉱油系の冷凍機油
(40℃のとき、8〜15cSt、100℃のとき、
1.8〜4.2cSt)のものが冷媒圧縮機および冷凍装
置として使用されてきた。
【0026】次に、このようにフロン系冷媒を吸込み圧
縮し吐出する冷媒圧縮機を配設した基本的な冷凍サイク
ルを図9を参照して説明する。
【0027】図9に示すように、圧縮機40は、低温、
低圧の冷媒ガスを圧縮し、高温、高圧の冷媒ガスを吐出
して凝縮器41に送る。凝縮器41に送られた冷媒ガス
は、その熱を空気中に放出しながら高温、高圧の冷媒液
となり膨張機構(例えば膨張弁またはキャピラリチュー
ブ)42に送られる。膨張機構を通過する高温、高圧の
冷媒液は絞り効果により低温、低圧の湿り蒸気となり蒸
発器43へ送られる。蒸発器43に入った冷媒は周囲か
ら熱を吸収して蒸発し、蒸発器43を出た低温、低圧の
冷媒ガスは圧縮機40に吸込まれ、以下同じサイクルが
繰り返される。
【0028】従来からこの冷媒としてはフロン12が用
いられていた。しかるに前述のようにフロン12が使用
規制されるに至ったので、その代替えとしてフロン13
4aを使用することになると、従来のフロン12用の鉱
油系やアルキルベンゼン系の冷凍機油では、フロン13
4aとの相溶性が著るしく劣り、実用上多くの問題をか
かえることとなった。そのため、フロン134aとの相
溶性の優れた冷凍機油の開発が盛んに行なわれており、
種々の冷凍機油が提案されてきた。
【0029】その代表的なものとして以下に例示するよ
うなエーテル結合を有する化合物が知られている。
【0030】例えば特開平1−259093号公報には
「フロン圧縮機用冷凍機油」として、プロピレングリコ
ールモノエーテルの一般式(10)で表せる
【0031】
【化43】
【0032】(ただし、式中のRは炭素数1〜8個のア
ルキルに基、nは4〜19の整数)を基油とするもの
が、また、特開平1−259094号公報では、プロピ
レングリコールの末端をエーテル化してジェーテルタイ
プの化合物の一般式(11)で表せる
【0033】
【化44】
【0034】(ただし、式中のR1,R2は炭素数1〜8
個のアルキルに基、nは整数、平均分子量300〜60
0)が、更にまた、特開平1−259095号公報で
は、プロピレングリコールとエチレンゴリコール共重合
体のモノエーテルタイプ化合物の一般式(12)で表せ
【0035】
【化45】
【0036】(ただし、式中のRは炭素数1〜14個の
アルキル基、m、nは整数、m:nの比は6:4〜1:
9平均分子量300〜2000)などが開示されてい
る。
【0037】これらのポリアルキレングリコールが、従
来の鉱油やアルキルベンゼン油と異なる点は分子中にエ
ーテル結合を導入することにより、フロン134aに対
する親和性を強化し相溶性の大巾な改善を図り、圧縮機
摺動部に二層分離現象(冷媒と冷凍機油とが溶け合わず
分離)による冷媒潤滑の防止や熱交換器内壁への油付着
による滞留現象が誘因となる圧縮機への油戻り性の改善
がはかれ、圧縮機摺動部の焼付きや噛りなどの圧縮機お
よび冷凍装置の信頼性に関する諸問題を解決するものと
されている。
【0038】しかし、このように分子中にエーテル結合
(C−O−C)を多く含むものは、 (1) 飽和吸湿率が大きい(水分を吸収し易い) (2) 体積抵抗率が低い (3) 酸化安定性に乏しく、全酸価が上昇しやすい。 などの問題があり、電動機としてハーメチックモータを
使用する冷媒圧縮機および冷凍装置には不適当であっ
た。
【0039】つまり、冷媒との相溶性は改善されるがモ
ータの絶縁物をし、電気絶縁特性を劣化させるという
問題がある。上記いずれの化合物もエーテル結合を有す
る分子の末端基が水素でエンドキャップされており、こ
の水素がさらに吸湿性を増大させている。そこでこの水
素をエステル化し次式(13)に示すような冷凍機油と
する提案もなされている(特開平2−132178号公
報参照。)
【0040】
【化46】
【0041】(ただし、式中のRは炭化水素基、R1
アルキレン基、R2はアルキル基、nはこの化合物の粘
度が10ないし300(40℃)となる整数)しかし、
この化合物も冷媒に対する相溶性の改善は上記のものと
同様に分子内に存する多数のエーテル結合によるもので
あるため、同様の問題がある。
【0042】このようにエーテル結合を有する化合物
は、上記問題点(1)から、水分を取り込み易く、この水
分により化合物自体が加水分解され不安定となる。
【0043】また、水分は氷結して冷凍サイクルのキャ
ピラリを詰まらせ圧力のバランスを崩す要因となる。ま
た(2)から、体積抵抗率が低くなり、電圧絶縁性が低下
する。(3)から、全酸価が上昇すると化合物が加水分解
を受け不安定となる。
【0044】
【発明が解決しようとする課題】上述の通り従来のフロ
ン12の代替冷媒となるフロン134aは、特異な分子
構造であるがゆえに、従来から使用されてきた鉱油系お
よびアルキルベンゼン系等の冷凍機油との親和性に乏し
く、冷媒圧縮機および冷凍装置の基本となる冷凍機油と
の相溶性を欠くという致命的な問題があった。
【0045】また、相溶性を改善する試みも為されてい
るが、それに伴い新たな電気絶縁性の低下、水分の問
題、加水分解および酸による化合物を分解する等の不安
定性の問題等が生じてきた。以下、それぞれの問題につ
いて更に詳述する。
【0046】相溶性の悪い冷凍機油を無理して使用する
と、冷媒圧縮機および冷凍装置において、以下に述べる
ように性能および信頼性の面で実用化できない。
【0047】一般に冷凍機油の冷媒に対する溶解性が小
さいと、圧縮機より排出された油が、熱交換器内で分離
して油成分が壁面に付着残留し、圧縮機内に戻る油量が
減少し、結果として圧縮機の油面が低下し、いわゆる油
あがり現象を生じ、給油レベルが低下する。
【0048】また、冷媒量が多量に封入された冷凍装置
において、圧縮機の温度が低温にさらされた場合、液冷
媒が圧縮機内底部に偏在する、いわゆる寝込み状態にお
いては、二層分離により底部に存在する低粘度の液冷媒
を回転軸摺動面に給油することになり、潤滑油膜の確保
が困難となり、圧縮機に損傷を与える原因となる。
【0049】一方、冷凍装置としては、低温の蒸発器の
内壁に分離した冷凍機油が固着して、断熱層を形成する
ので伝熱性能を著しく阻害し、さらには、このワックス
状の冷凍機油が、膨張機構(キャピラリチューブ)やパ
イプ配管を閉塞する作用がはたらくと、冷媒循環量が激
減し、冷力低下を招くことになる。圧縮機としては、吸
込みガスの圧力が低下し、吐出ガス圧力が上昇するので
冷凍機油の熱劣化現象や機械軸受部の損傷に至り、冷媒
圧縮機および冷凍装置としての長期信頼性を著しく損う
ことになる。
【0050】したがって、本発明の目的はこれら従来の
問題点を解消することにあり、フロン134aに代表さ
れる塩素を含まないフロン系冷媒に適合した相溶性の高
い冷凍機油を潤滑剤とする冷媒圧縮機を備えた冷凍装置
提供することにあり、更に具体的に詳述すれば、(1)
水分吸収性、(2)体抵抗率、(3)酸化劣化性などの
改善を図ると共に、冷凍装置のあらゆる運転条件におい
て、フロン134aと相溶する新規冷凍機油組成物を探
索することを基本とし、少くとも、除湿機などの中温冷
凍装置を対象にした臨界溶解温度が0℃以下とする第1
の目標を満足する冷凍機油、および冷蔵庫などの低温冷
凍装置を対象にした臨界溶解温度が−30℃以下とする
第2の目標を満足する冷凍機油を開発することにより、
それぞれの使用目的の異なる冷凍サイクルにおいて、性
能、効率、信頼性のすぐれた冷凍装置、冷蔵庫、更には
冷凍サイクルを提供することにある
【0051】冷媒圧縮機および冷凍装置が、一般に運転
される通常の使用条件において、冷媒圧縮機の冷凍能力
と入力との比であるエネルギー効率を示す成績係数(C
OP)を高めることが、長期的視野でみると地球温暖化
(GWP)防止に役立つことになる。
【0052】圧縮機の性能向上の手段として、圧縮機の
入力を小さくするためには、同軸軸受の流体潤滑理論に
基づく、摩擦係数を小さくすることが、必要である。そ
れには、フロン134aと本発明の冷凍機油の溶解度を
測定して、圧縮機で使用される油の実粘度の最適値を設
定することが、軸受の摩擦係数を最小にし、圧縮機およ
び冷凍装置としての成績係数を最高に導き出す上で重要
となる。
【0053】そこで、上記軸受理論に基づいて、高圧容
器方式のロータリ形圧縮機および低圧容器方式のレシプ
ロ形圧縮機を用いた冷凍装置に最適な冷凍機油の粘度範
囲を規定することにより高性能化、高信頼性をはかるこ
が重要となる。しかしながら、冷凍装置および冷媒圧
縮機は、実際には、ごくまれではあるが、設計予想を超
える高温環境や過負荷運転などの超苛酷運転などが実施
されることがあり、この場合においても、十分な信頼性
を確保することが必要である。
【0054】フロン134aを使用した圧縮機は、同軸
軸受の流体潤滑領域をこえて、金属接触を伴う、いわゆ
る境界潤滑領域で使われると、圧縮機軸受摺動部の噛り
や焼き付き現象の発生が、従来のフロン12の場合に比
べて多い傾向にある。これは、軸受摺動部が金属接触を
生じた時に、油中に溶解しているフロン12が分解し
て、鉄系摺動摩擦面に塩化鉄の化成膜を形成し、これが
極圧作用として働いて、凝着や焼付現象を抑制するもの
である。
【0055】一方、フロン134aを用いた圧縮機にお
いては、塩素を含まない冷媒であることから塩素の供給
が不可能であるため、上記フロン12のような極圧作用
を期待することは困難である。
【0056】したがって、フロン134aに代表される
塩素を含まないフロン系冷媒を使用して圧縮機の摺動軸
受に油切れを起こしても、極圧剤の添加された冷凍機油
を使用することにより超苛酷運転などが実施された場合
においても、摺動部の噛りや焼き付きが防止でき十分な
信頼性を確保することが重要である
【0057】さらに、フロン134aに代表される塩素
を含まないフロン系冷媒と冷凍機油組成物を使用する冷
媒圧縮機及び冷凍装置において、電動機部を構成する
電気絶縁フィルムや絶縁被覆巻線などの電気絶縁材料が
長期信頼性に耐え得る電気絶縁システムとすることも重
要である
【0058】また、フロン134aは、水分吸収率が高
いという特徴があり、フロン134aを相溶する冷凍機
油も、かなり改善はされても比較的親水性があり、いず
れも冷凍サイクル内に水分を持込み易い。冷凍装置内の
水分は、低温側の蒸発器の中で氷離して、キャピラリー
チューブなどの細系パイプを閉塞し、冷凍性能を低下さ
せることになる。また、長期的には、冷凍機油、冷媒、
電気絶縁材料などが加水分解反応を起し、酸性物質の生
成や機械的強度の低下等のマイナス特性を誘因すること
になる。したがって、フロン134aに代表される塩素
を含まないフロン系冷媒と冷凍機油の共存する冷凍装置
において、冷媒を吸収しないで水分のみを分別吸着し
て冷凍装置の信頼性を向上させるのに有効に働く乾燥剤
を充填した乾燥器を用いることも重要である。
【0059】上記本発明の目的は、 (1).水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分であり
臨界温度が40℃以上である冷媒と、前記冷媒を圧縮す
る密閉型圧縮機と、前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、前
記冷媒を乾燥させる乾燥器と、前記冷媒を膨脹させる膨
張機構と、前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、粘度が40
℃のとき2〜70cSt、100℃のとき1〜9cSt
であり、かつ上臨界温度が80℃以上である脂肪酸のエ
ステル油を基油とした冷凍機油とを備え、前記冷凍機油
は、下記の一般式(1)乃至(5)で示される脂肪酸の
エステル油の群から選ばれる少なくとも1種を含有し
(但し、R 2 は炭素数5〜12のアルキル基で、炭素数
の異なる複数種を混合することができる)、かつ下記の
一般式(1)乃至(5)で示される脂肪酸のエステル油
のうち、R 2 の炭素数が5より小さい炭素数のものを含
まない冷凍機油から成り、
【化97】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1)
【化98】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2)
【化99】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3)
【化100】 (R 2 ・COOH 2 C) 3 CH 2 CH 2 C(CH 2 OCOR 2 ) 3 …(4)
【化101】 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
(AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷凍
装置により、達成される。
【0060】(2).上述の通り冷凍機油の基油となる
【表2】
【0158】先に表1の従来例3で示したフロン134
aに適合できるといわれている冷凍機油のポリアルキレ
ングリコールとフロン134aの組合せにおけるシール
ドチューブテスト結果では、表2の試料No.9のポリエ
ステル線(PEW)、試料No.10のエステルイミド線
(EIW−R)では、5%伸長線に対していずれもクレ
ージング(亀裂)を発生し、ツイストペア試験片の絶縁
破壊電圧の保持率においては、30〜32%に著しく低
下した。
【0159】一方、同様な評価を、表1に例示の本発明
の冷凍機油である実施例17のグルタル酸(Glut)
とネオペンチルグリコール(TPG)とイソーヘキサン
酸(i−C6)のコンポジットエステル油とフロン13
4aの組合せにより実施した結果、前述の従来例の試料
No.9や10で劣化を示したポリエステル線(ガラス転
移温度:Tgは表2中に記す)やポリエステルイミド線
は、試料No.11や試料No.12に示す通り外観異常が認
められず、また、絶縁破壊電圧の保持率も95%以上と
高く、マグネットワイヤに対する劣化の程度が極めて少
いことがわかった。この理由は、本発明の冷凍機油が初
期の段階で保有する水分量が少いこと、熱安定性がすぐ
れ、加水分解を促進するような酸性物質を生成しにくい
ことなどの特長が、改善効果をもたらしているものであ
る。
【0160】試料No.13は、試料No.12のエステルイ
ミド線の上に更にポリアミドイミド層を被覆、複合した
もの、また、試料No.14はポリアミドイミド単独(A
IW)被覆のもの、何れにおいても良好な特性を示し
た。このようにガラス転移温度の低い層の上に、ガラス
転移温度の高い層を被覆したマグネットワイヤは、フロ
ン134aと冷凍機油の侵食に対して、上層の被膜が保
護作用として有効に働くので、圧縮機の信頼性の向上に
寄与することがわかった。
【0161】その(2).絶縁フィルムの絶縁特性につい
て: 次に、モータの絶縁フィルムにおけるシールドチューブ
テストを、130℃、40日間の絶縁強度試験を実施
し、外観および引張強さ保持率について評価した。その
結果を表3に示す。
【0162】
【表3】
【0163】圧縮機のハーメチックモータに用いる一般
的なポリエステルフィルム(東レ製の商品名、ルミラー
10)では、試料No.15に示す従来のポリアルキレン
グリコール油では、油中にオリゴマ成分の折出が認めら
れ、引張強さの保持率が83%であった。
【0164】これに対して、本発明の実施例17のコン
プレックスエステル油とフロン134aの組合せに於い
ては、試料No.16のルミラーX12、試料No.17のポリ
アミドイミドコートポリエステルであるPA−61M
(日立化成工業(株)製の商品名)、試料No.18のポリフ
ェニレンサルファイド(PPS)フィルム、試料No.1
9のポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルム
のいずれに於いてもオリゴマの折出がなく、また、引張
強さ保持率が89%以上とすぐれており、フロン134
aを用いる圧縮機の電気絶縁システムとして、信頼性を
著るしく改善できることがわかった。
【0165】すなわち、フロン134aと本発明の分子
中にエステル基を2ヶ以上保有する冷凍機油の共存する
環境において、ガラス転移温度が65℃以上のポリエス
テルフィルム、ポリアミドイミドコードポリエステルフ
ィルムおよびPPSフィルム、PEEKフィルムを適当
に選択して、ハーメチックスモータの絶縁システムを完
成させることが、試料No.15に示す従来例3の油で問
題となっていたオリゴマー成分の折出やフィルム強度低
下による圧縮機や冷凍装置における性能上の問題や長期
信頼性に関する実用上の問題点を解消できることがわか
った。
【0166】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0167】(1)少なくとも密閉形圧縮機、凝縮器
、膨張機構蒸発器とを有する冷凍サイクルであっ
て、前記冷凍サイクルは、臨界温度40℃以上のフロン
134aに代表される塩素を含まないフロン系冷媒を使
用する冷凍装置であって、冷凍機油粘度が、40℃のと
き2〜70より好ましくは5〜32cSt、100℃の
とき1〜9より好ましくは2〜6cStの分子中にエス
テル結合を2個以上保有する一般式(1)乃至(5)で
表わせる本発明のエステル油を基油とし、下臨界溶解温
度が0℃以下もしくは−30℃以下の冷凍機油を、それ
ぞれ第1の目標である除湿機等の中温冷凍装置および第
2の目標である冷蔵庫等の低温冷凍装置に用いることに
より、使用環境の全温度領域において、冷凍機油と冷媒
が二層分離することがなく良く相溶するので、圧縮機の
軸、軸受部の潤滑油膜および熱交換器の冷媒熱伝達性能
が保証されることとなり、圧縮機および冷凍装置の性能
および信頼性を著るしく改善することができる。
【0168】(2) さらに、上記冷凍機油中に、分子中に
水酸基を保有するリン酸エステル系の極圧剤やその他の
摩耗防止剤、酸捕捉剤、酸化防止剤、消泡剤等の添加剤
を併用することにより、冷媒圧縮機の軸受摺動部の潤滑
性を改善する効果により、性能、信頼性の向上がはから
れる。
【0169】(3) 高圧容器方式のロータリ形圧縮機にお
いては、粘度が40℃のとき、2〜70より好ましくは
5〜32cStの分子中にエステル結合を2個以上保有
する上記本発明の冷凍機油を、フロン134aと併用す
ることにより、圧縮機の性能を示す成績係数を改善する
ことができ、これを用いる冷凍装置の電力消費量を少な
くでき、冷凍能力を大きくする、いわゆる性能を改善す
ることが可能である。
【0170】(4) フロン134aをに代表される塩素を
含まないフロン系冷媒を使用する冷媒圧縮機のモータ絶
縁材料として、ガラス転移温度120℃以上の絶縁被覆
巻線およびガラス転移温度70℃以上の絶縁フィルム
を、冷凍機油として本発明のエステル油を基油とした冷
凍機油を使用することにより、冷凍装置の電気的な絶縁
性能および長期信頼性を著しく改善することができる。
【0171】(5) 以上説明した内容により構成した冷凍
装置は、従来の塩素を含むフロン系冷媒ガス(例えばフ
ロン12)に比べて、地球環境で問題となっているオゾ
ン破壊係数(OPP)をゼロに、地球温暖化係数(GW
P)を0.3以下に下げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フロン134a冷媒と冷凍機油の相溶性を説明
する二層分離温度線図である。
【図2】各種冷凍機油の水分溶解量と体積抵抗率の関係
を示した特性図である。
【図3】高圧容器方式のロータリ形圧縮機の定格運転時
の冷凍機油の実粘度と成績係数との関係を示した特性で
ある。
【図4】低圧容器方式のレシプロ形圧縮機の定格運転時
の実粘度と成績係数との関係を示した特性である。
【図5】鉄系摩擦摺動面を有するファレックス試験とフ
ロン134a溶解油の高圧雰囲気摩擦試験の関係を示し
た特性である。
【図6】ファレックス試験による摩耗量を示すを示した
特性図である。
【図7】密閉形ロータリ圧縮機の要部縦断面図である。
【図8】ロータリ圧縮機の圧縮機械部の要部縦断面図で
ある。
【図9】冷凍装置の冷凍サイクル構成図である。
【図10】冷凍装置の冷凍サイクル構成図である。
【符号の説明】
1…ケース、 2…シリンダ、 3…偏心部、 4…回転軸、 5…主軸受、 6…副軸受、 7…ローラ、 8…シリンダの
溝、 9…ばね、 10…ベーン、 13…冷凍機油、 17…軸穴、 19…固定子、 19a…巻線、 20…回転子、 22…電動機、 23…圧縮機部、 40…圧縮機、 41…凝縮器、 42…膨張機構、 43…蒸発器、 45…乾燥器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10N 20:02 40:30 (72)発明者 田中 誠 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所栃木工場内 (72)発明者 本間 吉治 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 畠 裕章 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所栃木工場内 (72)発明者 香曽我部 弘勝 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所機械研究所内 (72)発明者 成好 巧次 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所栃木工場内 (72)発明者 岩田 博 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所機械研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−117447(JP,A) 特開 昭55−79642(JP,A) 実開 昭56−141545(JP,U) 実開 昭55−154968(JP,U) 米国特許4851144(US,A) 国際公開90/12849(WO,A1) 「CFCs:Time of Tra nsition」,American Society of Heatin g,Refrigerating,an d Air−Conditioning Engineers,Inc.p. 211−216(1989)「トライボロジスト」 (社団法人日本潤滑学会),Vol. 35,No.9,p.621−626(1990) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10M 105/38 C09K 5/04 F25B 1/00 395 H02K 3/44 C10N 40:30

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分で
    あり臨界温度が40℃以上である冷媒と、 前記冷媒を圧縮する密閉型圧縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、 粘度が40℃のとき2〜70cSt、100℃のとき1
    〜9cStであり、かつ上臨界温度が80℃以上である
    脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し(但し、R 2 は炭素数5〜12のアルキル基
    で、炭素数の異なる複数種を混合することができる)、
    かつ下記の一般式(1)乃至(5)で示される脂肪酸の
    エステル油のうち、R 2 の炭素数が5より小さい炭素数
    のものを含まない冷凍機油から成り、 【化1】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化2】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化3】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 【化4】 (R 2 ・COOH 2 C) 3 CH 2 CH 2 C(CH 2 OCOR 2 ) 3 …(4) 【化5】 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷凍
    装置。
  2. 【請求項2】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分で
    あり臨界温度が40℃以上である冷媒と、 前記冷媒を圧縮する密閉型圧縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、 粘度が40℃のとき2〜70cSt、100℃のとき1
    〜9cStであり、かつ上臨界温度が80℃以上である
    脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し(但し、R 2 は炭素数5〜12のアル キル基
    で、炭素数の異なる複数種を混合することができる)、
    かつ下記の一般式(1)乃至(3)で示される脂肪酸の
    エステル油のうち、R 2 の炭素数が5より小さい炭素数
    のものを含まない冷凍機油から成り、 【化6】 (R1・CH2)2・C・(CH2 OCOR2)2 …(1) 【化7】 R1・CH2・C・(CH2OCOR2)3 …(2) 【化8】 C・(CH2OCOR2)4 …(3) 但し、R1:Hまたは炭素数1〜3のアルキル基前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である 冷凍
    装置。
  3. 【請求項3】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分で
    あり臨界温度が40℃以上である冷媒と、粘度が40℃
    のとき5〜32cStであり、かつ上臨界温度が80℃
    以上である脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油と
    を封入した状態で使用される冷凍装置であり、この冷凍
    装置は、 前記冷媒を圧縮する密閉型高圧容器方式のロータリ形圧
    縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し(但し、R 2 は炭素数5〜12のアルキル基
    で、炭素数の異なる複数種を混合することができる)、
    かつ下記の一般式(1)乃至(5)で示される脂肪酸の
    エステル油のうち、R 2 の炭素数が5より小さい炭素数
    のものを含まない冷凍機油から成り、 【化9】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化10】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化11】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 【化12】 (R 2 ・COOH 2 C) 3 CH 2 CH 2 C(CH 2 OCOR 2 ) 3 …(4) 【化13】 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷凍
    装置。
  4. 【請求項4】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分で
    あり臨界温度が40℃以上である冷媒と、粘度が40℃
    のとき5〜32cStであり、かつ上臨界温度が80℃
    以上である脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油と
    を封入した状態で使用される冷凍装置であり、この冷凍
    装置は、 前記冷媒を圧縮する密閉型高圧容器方式のロータリ形圧
    縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し(但し、R 2 は炭素数5〜12のアルキル基
    で、炭素数の異なる複数種を混合することができる)、
    かつ下記の一般式(1)乃至(3)で示される脂肪酸の
    エステル油のうち、R 2 の炭素数が5より小さい炭素数
    のものを含まない冷凍機油から成り、 【化14】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化15】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化16】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 但し、R 1 :Hまたは炭素数1〜3のアルキル基 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である 冷凍
    装置。
  5. 【請求項5】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分で
    あり臨界温度が40℃以上である冷媒と、粘度が40℃
    のとき5〜15cStであり、かつ上臨界温度が80℃
    以上である脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油と
    を封入した状態で使用される冷凍装置であり、この冷凍
    装置は、 前記冷媒を圧縮する密閉型低圧容器方式のレシプロ形圧
    縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し(但し、R 2 は炭素数5〜12のアルキル基
    で、炭素数の異なる複数種を混合することができる)、
    かつ下記の一般式(1)乃至(5)で示される脂肪酸の
    エステル油のうち、R 2 の炭素数が5より小さい炭素数
    のものを含まない冷凍機油から成り、 【化17】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化18】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化19】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 【化20】 (R 2 ・COOH 2 C) 3 CH 2 CH 2 C(CH 2 OCOR 2 ) 3 …(4) 【化21】 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層 ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷凍
    装置。
  6. 【請求項6】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分で
    あり臨界温度が40℃以上である冷媒と、粘度が40℃
    のとき5〜15cStであり、かつ上臨界温度が80℃
    以上である脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油と
    を封入した状態で使用される冷凍装置であり、この冷凍
    装置は、 前記冷媒を圧縮する密閉型低圧容器方式のレシプロ形圧
    縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し(但し、R 2 は炭素数5〜12のアルキル基
    で、炭素数の異なる複数種を混合することができる)、
    かつ下記の一般式(1)乃至(3)で示される脂肪酸の
    エステル油のうち、R 2 の炭素数が5より小さい炭素数
    のものを含まない冷凍機油から成り、 【化22】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化23】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化24】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 但し、R 1 :Hまたは炭素数1〜3のアルキル基 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である 冷凍
    装置。
  7. 【請求項7】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分で
    あり臨界温度が40℃以上である冷媒と、 前記冷媒を圧縮する密閉型圧縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、 粘度が40℃のとき2〜70cSt、100℃のとき1
    〜9cStであり、かつ上臨界温度が80℃以上である
    脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し、かつ下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油は1種類のアルコールと複数種
    類の脂肪酸から得られR 2 の炭素数が5より小さい炭素
    数のものを含まない冷凍機油から成り、 【化25】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化26】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化27】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 【化28】 (R 2 ・COOH 2 C) 3 CH 2 CH 2 C(CH 2 OCOR 2 ) 3 …(4) 【化29】 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷凍
    装置。
  8. 【請求項8】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分で
    あり臨界温度が40℃以上である冷媒と、 前記冷媒を圧縮する密閉型圧縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、 粘度が40℃のとき2〜70cSt、100℃のとき1
    〜9cStであり、かつ上臨界温度が80℃以上である
    脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油 の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し、かつ下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油は1種類のアルコールと複数種
    類の脂肪酸から得られR 2 の炭素数が5より小さい炭素
    数のものを含まない冷凍機油から成り、 【化30】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化31】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化32】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷凍
    装置。
  9. 【請求項9】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分で
    あり臨界温度が40℃以上である冷媒と、粘度が40℃
    のとき5〜32cStであり、かつ上臨界温度が80℃
    以上である脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油と
    を封入した状態で使用される冷凍装置であり、この冷凍
    装置は、 前記冷媒を圧縮する密閉型高圧容器方式のロータリ形圧
    縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し、かつ下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油は1種類のアルコールと複数種
    類の脂肪酸から得られR 2 の炭素数が5より小さい炭素
    数のものを含まない冷凍機油から成り、 【化33】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化34】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化35】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 【化36】 (R 2 ・COOH 2 C) 3 CH 2 CH 2 C(CH 2 OCOR 2 ) 3 …(4) 【化37】 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷凍
    装置。
  10. 【請求項10】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分
    であり臨界温度が40℃以上である冷媒と、粘度が40
    ℃のとき5〜32cStであり、かつ上臨界温度が80
    ℃以上である脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油
    とを封入した状態で使用される 冷凍装置であり、この冷
    凍装置は、 前記冷媒を圧縮する密閉型高圧容器方式のロータリ形圧
    縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し、かつ下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油は1種類のアルコールと炭素数
    の異なる複数種類の脂肪酸から得られR 2 の炭素数が5
    より小さい炭素数のものを含まない冷凍機油から成り、 【化38】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化39】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化40】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷凍
    装置。
  11. 【請求項11】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分
    であり臨界温度が40℃以上である冷媒と、粘度が40
    ℃のとき5〜15cStであり、かつ上臨界温度が80
    ℃以上である脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油
    とを封入した状態で使用される冷凍装置であり、この冷
    凍装置は、 前記冷媒を圧縮する密閉型低圧容器方式のレシプロ形圧
    縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し、かつ下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油は1種類のアルコールと炭素数
    の異なる複数種類の脂肪酸から得られR 2 の炭素数が5
    より小さい炭素数のものを含まない冷凍機油から成り、 【化41】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化42】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化43】 C・(CH2OCOR2)4 …(3) 【化44】 (R 2 ・COOH 2 C) 3 CH 2 CH 2 C(CH 2 OCOR 2 ) 3 …(4) 【化45】 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷凍
    装置。
  12. 【請求項12】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分
    であり臨界温度が40℃以上である冷媒と、粘度が40
    ℃のとき5〜15cStであり、かつ上臨界温度が80
    ℃以上である脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油
    とを封入した状態で使用される冷凍装置であり、この冷
    凍装置は、 前記冷媒を圧縮する密閉型低圧容器方式のレシプロ形圧
    縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し、かつ下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油は1種類のアルコールと炭素数
    の異なる複数種類の脂肪酸から得られR 2 の炭素数が5
    より小さい炭素数のものを含まない冷凍機油から成り、 【化46】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化47】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化48】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前 記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷凍
    装置。
  13. 【請求項13】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分
    であり臨界温度が40℃以上である冷媒と、 前記冷媒を圧縮する密閉型圧縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、 粘度が40℃のとき2〜70cSt、100℃のとき1
    〜9cStであり、かつ上臨界温度が80℃以上である
    脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し(但し、R 2 は炭素数5〜12のアルキル基
    で、炭素数の異なる複数種を混合することができる)、
    かつ下記の一般式(1)乃至(5)で示される脂肪酸の
    エステル油のうち、R 2 の炭素数が5より小さい炭素数
    のものを含まない冷凍機油から成り、 【化49】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化50】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化51】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 【化52】 (R 2 ・COOH 2 C) 3 CH 2 CH 2 C(CH 2 OCOR 2 ) 3 …(4) 【化53】 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷蔵
    庫。
  14. 【請求項14】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分
    であり臨界温度が40℃以上である冷媒と、 前記冷媒を圧縮する密閉型圧縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、 粘度が40℃のとき2〜70cSt、100℃のとき1
    〜9cStであり、かつ上臨界温度が80℃以上である
    脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し(但し、R 2 は炭素数5〜12のアル キル基
    で、炭素数の異なる複数種を混合することができる)、
    かつ下記の一般式(1)乃至(3)で示される脂肪酸の
    エステル油のうち、R 2 の炭素数が5より小さい炭素数
    のものを含まない冷凍機油から成り、 【化54】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化55】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化56】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 但し、R 1 :Hまたは炭素数1〜3のアルキル基 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷蔵
    庫。
  15. 【請求項15】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分
    であり臨界温度が40℃以上である冷媒と、粘度が40
    ℃のとき5〜32cStであり、かつ上臨界温度が80
    ℃以上である脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油
    とを封入した状態で使用される冷蔵庫であり、この冷蔵
    庫は、前記冷媒を圧縮する密閉型高圧容器方式のロータ
    リ形圧縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し(但し、R 2 は炭素数5〜12のアルキル基
    で、炭素数の異なる複数種を混合することができる)、
    かつ下記の一般式(1)乃至(5)で示される脂肪酸の
    エステル油のうち、R 2 の炭素数が5より小さい炭素数
    のものを含まない冷凍機油から成り、 【化57】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化58】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化59】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 【化60】 (R 2 ・COOH 2 C) 3 CH 2 CH 2 C(CH 2 OCOR 2 ) 3 …(4) 【化61】 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷蔵
    庫。
  16. 【請求項16】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分
    であり臨界温度が40℃以上である冷媒と、粘度が40
    ℃のとき5〜32cStであり、かつ上臨界温度が80
    ℃以上である脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油
    とを封入した状態で使用される冷蔵庫であり、この冷蔵
    庫は、前記冷媒を圧縮する密閉型高圧容器方式のロータ
    リ形圧縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し(但し、R 2 は炭素数5〜12のアルキル基
    で、炭素数の異なる複数種を混合することができる)、
    かつ下記の一般式(1)乃至(3)で示される脂肪酸の
    エステル油のうち、R 2 の炭素数が5より小さい炭素数
    のものを含まない冷凍機油から成り、 【化62】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化63】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化64】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 但し、R 1 :Hまたは炭素数1〜3のアルキル基 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷蔵
    庫。
  17. 【請求項17】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分
    であり臨界温度が40℃以上である冷媒と、粘度が40
    ℃のとき5〜15cStであり、かつ上臨界温度が80
    ℃以上である脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油
    とを封入した状態で使用される冷蔵庫であり、この冷蔵
    庫は、前記冷媒を圧縮する密閉型低圧容器方式のレシプ
    ロ形圧縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し(但し、R 2 は炭素数5〜12のアルキル基
    で、炭素数の異なる複数種を混合することができる)、
    かつ下記の一般式(1)乃至(5)で示される脂肪酸の
    エステル油のうち、R 2 の炭素数が5より小さい炭素数
    のものを含まない冷凍機油から成り、 【化65】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化66】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化67】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 【化68】 (R 2 ・COOH 2 C) 3 CH 2 CH 2 C(CH 2 OCOR 2 ) 3 …(4) 【化69】 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層 ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷蔵
    庫。
  18. 【請求項18】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分
    であり臨界温度が40℃以上である冷媒と、粘度が40
    ℃のとき5〜15cStであり、かつ上臨界温度が80
    ℃以上である脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油
    とを封入した状態で使用される冷蔵庫であり、この冷蔵
    庫は、前記冷媒を圧縮する密閉型低圧容器方式のレシプ
    ロ形圧縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し(但し、R 2 は炭素数5〜12のアルキル基
    で、炭素数の異なる複数種を混合することができる)、
    かつ下記の一般式(1)乃至(3)で示される脂肪酸の
    エステル油のうち、R 2 の炭素数が5より小さい炭素数
    のものを含まない冷凍機油から成り、 【化70】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化71】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化72】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 但し、R 1 :Hまたは炭素数1〜3のアルキル基 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷蔵
    庫。
  19. 【請求項19】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分
    であり臨界温度が40℃以上である冷媒と、 前記冷媒を圧縮する密閉型圧縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、 粘度が40℃のとき2〜70cSt、100℃のとき1
    〜9cStであり、かつ上臨界温度が80℃以上である
    脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し、かつ下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油は1種類のアルコールと複数種
    類の脂肪酸から得られR 2 の炭素数が5より小さい炭素
    数のものを含まない冷凍機油から成り、 【化73】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化74】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化75】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 【化76】 (R 2 ・COOH 2 C) 3 CH 2 CH 2 C(CH 2 OCOR 2 ) 3 …(4) 【化77】 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷蔵
    庫。
  20. 【請求項20】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分
    であり臨界温度が40℃以上である冷媒と、 前記冷媒を圧縮する密閉型圧縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、 粘度が40℃のとき2〜70cSt、100℃のとき1
    〜9cStであり、かつ上臨界温度が80℃以上である
    脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油 の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し、かつ下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油は1種類のアルコールと複数種
    類の脂肪酸から得られR 2 の炭素数が5より小さい炭素
    数のものを含まない冷凍機油から成り、 【化78】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化79】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化80】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷蔵
    庫。
  21. 【請求項21】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分
    であり臨界温度が40℃以上である冷媒と、粘度が40
    ℃のとき5〜32cStであり、かつ上臨界温度が80
    ℃以上である脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油
    とを封入した状態で使用される冷蔵庫であり、この冷蔵
    庫は、前記冷媒を圧縮する密閉型高圧容器方式のロータ
    リ形圧縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し、かつ下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油は1種類のアルコールと炭素数
    の異なる複数種類の脂肪酸から得られR 2 の炭素数が5
    より小さい炭素数のものを含まない冷凍機 油から成り、 【化81】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化82】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化83】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 【化84】 (R 2 ・COOH 2 C) 3 CH 2 CH 2 C(CH 2 OCOR 2 ) 3 …(4) 【化85】 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷蔵
    庫。
  22. 【請求項22】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分
    であり臨界温度が40℃以上である冷媒と、粘度が40
    ℃のとき5〜32cStであり、かつ上臨界温度が80
    ℃以上 である脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油
    とを封入した状態で使用される冷蔵庫であり、この冷蔵
    庫は、前記冷媒を圧縮する密閉型高圧容器方式のロータ
    リ形圧縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し、かつ下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油は1種類のアルコールと炭素数
    の異なる複数種類の脂肪酸から得られR 2 の炭素数が5
    より小さい炭素数のものを含まない冷凍機油から成り、 【化86】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化87】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化88】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷蔵
    庫。
  23. 【請求項23】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分
    であり臨界温度が40℃以上である冷媒と、粘度が40
    ℃のとき5〜15cStであり、かつ上臨界温度が80
    ℃以上である脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油
    とを封入した状態で使用される冷蔵庫であり、この冷蔵
    庫は、前記冷媒を圧縮する密閉型低圧容器方式のレシプ
    ロ形圧縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し、かつ下記の一般式(1)乃至(5)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油は1種類のアルコールと炭素数
    の異なる複数種類の脂肪酸から得られR 2 の炭素数が5
    より小さい炭素数のものを含まない冷凍機油から成り、 【化89】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化90】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化91】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 【化92】 (R 2 ・COOH 2 C) 3 CH 2 CH 2 C(CH 2 OCOR 2 ) 3 …(4) 【化93】 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷蔵
    庫。
  24. 【請求項24】水素化フッ素化炭素(HFC)が主成分
    であり臨界温度が40℃以上である冷媒と、粘度が40
    ℃のとき5〜15cStであり、かつ上臨界温度が80
    ℃以上である脂肪酸のエステル油を基油とした冷凍機油
    とを封入した状態で使用される冷蔵庫であり、この冷蔵
    庫は、前記冷媒を圧縮する密閉型低圧容器方式のレシプ
    ロ形圧縮機と、 前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、 前記冷媒を乾燥させる乾燥器と、 前記冷媒を膨脹させる膨張機構と、 前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、 前記冷凍機油は、下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油の群から選ばれる少なくとも1
    種を含有し、かつ下記の一般式(1)乃至(3)で示さ
    れる脂肪酸のエステル油は1種類のアルコールと炭素数
    の異なる複数種類の脂肪酸から得られR 2 の炭素数が5
    より小さい炭素数のものを含まない冷凍機油から成り、 【化94】(R 1 ・CH 2 ) 2 ・C・(CH 2 OCOR 2 ) 2 …(1) 【化95】 1 ・CH 2 ・C・(CH 2 ・OCOR 2 ) 3 …(2) 【化96】C・(CH 2 −OCOR 2 ) 4 …(3) 前記密閉型圧縮機はエナメル被覆線と絶縁フィルムとを
    備えたモータを有し、前記エナメル被覆線は、ポリエス
    テル線(PEW)、上層ポリアミドイミド/下層ポリエ
    ステルイミド線(RFW−V)及びポリアミドイミド線
    (AIW)のいずれか1種のエナメル被覆線である冷蔵
    庫。
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