JPH0519624U

JPH0519624U - 木ネジ一体型ダボ栓

Info

Publication number: JPH0519624U
Application number: JP6714091U
Authority: JP
Inventors: 彦己田野岡; 圭谷本
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1991-08-23
Filing date: 1991-08-23
Publication date: 1993-03-12

Abstract

(57)【要約】【構成】容器状ダボ栓本体３に開閉自在に一体かした
蓋板２を有し、底面４に木ネジ５を配設してなることを
特徴とする木ネジ一体型ダボ栓１。【効果】床暖房パネル等の板材の取り付け、取りはず
し作業が簡便かつ容易となる、また固定した際に抜け出
たり陥没したりすることはなく、しかも再使用が可能で
もある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、木ネジ一体型ダボ栓に関するものである。さらに詳しくは、この考案は、床パネルや床暖房パネル等の取付け、そして取りはずし作業を簡便にすることができ、しかも再利用可能な新しい木ネジ一体型ダボ栓に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、室内暖房の一つの方法として、ヒーター内蔵の暖房パネルを敷設する床暖房システムが知られており、たとえば、表面化粧を施した表層材と断熱性に優れた合板製の基材とからなるパネル本体の内部に電熱式のヒーター等を内蔵した床暖房パネルが実用化している。

【０００３】この床暖房パネルは、所要の大きさのパネルを張り合わせて簡便に床面施工することができ、また、部屋の広さや造作、その用途等に応じて部分敷設も可能であり、パネルの交換や修理等も個々のパネルについて容易に行なうことができるという特徴を有している。このような床暖房パネルを床面下地材に固定する際には、一般に、たとえば図３にその側断面図を例示したように、パネル（ア）の表面に形成したネジ溝（イ）から木ネジ（ウ）を打ち込んでパネル（ア）を床面下地材（エ）に固定し、ネジ溝（イ）には木製のダボ栓（オ）を埋め込むという方法が採用されてきている。またこのダボ栓（オ）は、通常、その表面にパネル（ア）と同様の化粧を施しており、その存在が目立ちにくくなってもいる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来のダボ栓（オ）は、木製のためにネジ溝（イ）に打ち込む際に破損しやすく、しかもその作業は面倒で、時間がかかった。また、このダボ栓（オ）は、ネジ溝（イ）に嵌合されているだけのため、パネル（ア）の表面への荷重やその振動により簡単に抜け出てしまったり、あるいは陥没しやすいという問題があった。

【０００５】さらに、パネル（ア）の修理や交換のために木ネジ（ウ）を抜き取る際には、このダボ栓（オ）を壊さなければならないため、再度使用することができないという不都合もある。このように、従来の木製のダボ栓は、その作業性、機能性、あるいは効率性の点から、必ずしも好ましいものではなかった。

【０００６】この考案は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、床暖房パネルをはじめとする床パネルの敷設固定等に用いられる従来のダボ栓の欠点を解消し、作業性、機能性に優れ、しかも再使用可能な新しい構造のダボ栓を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記の課題を解決するものとして、容器状ダボ栓本体に開閉自在に一体化した蓋板を有し、底面に木ネジを配設してなることを特徴とする木ネジ一体型ダボ栓を提供する。

【０００８】

【作用】

この考案の木ネジ一体型ダボ栓は、前記の通りの構造により、その木ネジを打ち込んでパネルを固定した後に蓋板を閉じることによってネジ溝を完全に封止することができる。このため、ネジ溝へのダボ栓施工が極めて容易となる。またダボ栓本体と木ネジが一体型しているため、ネジ溝から抜け出たり陥没したりすることはない。

【０００９】さらに、蓋板は開閉が可能であるため、ダボ栓本体を破損することなく木ネジを抜き取ることができ、このため再使用が可能である。

【００１０】

【実施例】

以下、添付した図面に沿って実施例を示し、この考案についてさらに詳しく説明する。図１は、この考案の木ネジ一体型ダボ栓の一実施例を示した斜視図である。たとえばこの図１に例示したように、この発明の木ネジ一体型ダボ栓（１）は、成形一体化した開閉自在の蓋板（２）を有する容器状ダボ栓本体（３）と、このダボ栓本体（３）の底面（４）に配設した木ネジ（５）とから構成されている。

【００１１】蓋板（２）は、たとえば樹脂成形加工、蝶番等によって容器状ダボ栓本体（３）の一点に連結し、これを支点として開閉自在としている。また、この蓋板（２）はその端部に設けた止め金具（６）や嵌合突起あるいは嵌合溝等によって、ダボ栓本体（３）にしっかりと密着させる。なお、蓋板（２）の表面には、パネル表面と同様の化粧を施すこともできる。

【００１２】これらの蓋板（２）およびダボ栓本体（３）は、たとえば塩化ビニール、ポリエステル等の硬質樹脂成型品、あるいは金属、その他複合材等として製造することができる。また、木ネジ（５）は、固定するパネルのサイズに応じて既存の製品から適宜選択し、ダボ栓本体（３）の底面に挿入して一体化することができる。

【００１３】このように、この考案の木ネジ一体型ダボ栓（１）は、その木ネジ（５）をパネルに打ち込むことによって、同時にダボ栓本体（３）をネジ溝内に埋め込むことができ、このネジ溝の封止も、ダボ栓本体（３）に連結した蓋板（２）を閉じることによって簡便に行なうことができる。このため、これら一連の作業が極めて簡便かつ容易となる。

【００１４】図２は、この考案の木ネジ一体型ダボ栓の施工例を示した側断面図である。この図２に例示したように、この考案の木ネジ一体型ダボ栓（１）は、その容器状ダボ栓本体（３）が底面（４）において木ネジ（５）と一体化しており、また蓋板（２）はダボ栓本体（３）に連結し、かつ止め金具（６）等によってしっかりと閉じた状態に保たれるため、従来の木製のダボ栓のように抜け出たり陥没したりする危険性はない。さらに、パネル（７）を床面下地材（８）から取りはずす際には、蓋板（２）を開けて木ネジ（５）を回転させることができ、木ネジ（５）とともにダボ栓本体（３）を無傷のままパネル（７）から抜き取ることができる。そのため、パネル（７）を再び固定する場合や、あるいは別のパネルに交換する場合にも、再度この木ネジ一体型ダボ栓（１）を使用することができる。

【００１５】もちろんこの考案は、以上の例によって限定されるものではなく、細部の構成等については様々な態様が可能であることは言うまでもない。また、これを適用するパネルも床暖房パネルに限定されることなく、たとえば一般的な床パネルや壁パネル等、固定用の木ネジの存在を目立たなくするのが好ましい板材に広く用いることができる。

【００１６】

【考案の効果】

以上詳しく説明した通り、この考案の木ネジ一体型ダボ栓によって、床暖房パネル等の固定作業や取りはずし作業が簡便かつ容易となる。またこの木ネジ一体型ダボ栓はパネルから抜け出たり陥没することがなく、しかも再使用が可能でもある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の木ネジ一体型ダボ栓の一実施例を示
した斜視図である。

【図２】この考案の木ネジ一体型ダボ栓の施工例を示し
た側断面図である。

【図３】従来のダボ栓の施工例を示した側断面図であ
る。

【符号の説明】

１木ネジ一体型ダボ栓２蓋板３ダボ栓本体４底面５木ネジ６止め金具７パネル８床面下地材

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】容器状ダボ栓本体に開閉自在に一体化し
た蓋板を有し、底面に木ネジを配設してなることを特徴
とする木ネジ一体型ダボ栓。