JPH0346533Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は壁などに埋め込まれる壁埋込式機器
の飾りパネル取付装置に関するものである。

従来の技術 従来の飾りパネルの着脱機構は第８図の様にな
つていた。すなわち壁埋込式機器本体１に取付枠
４をビス締めによつて取付けた後、壁２にあけた
取付用の穴３に壁埋込式機器本体１の下部を入
れ、その後、取付枠４をネジ５によつて壁２に取
付ける。さらに取付枠４の外部への露出部を覆い
隠すために飾りパネル６を必要とした。この飾り
パネル６を取付るためには、合わせ部６ａを前記
壁埋込式機器本体１の側面に設けられた受け部１
ａに挿入し、第９図に示す様にスライドさせる事
により取付け、さらに取付枠２に設けた雌ネジ部
７にビス８によつて締付固定を行つていた。

又、第１０図に示す様に取付枠２に雌ネジ部９
を設けビス１０によつて上面から取付る方式もあ
つた。

考案が解決しようとする問題点 しかしこの様な取付装置では、壁埋込式機器本
体１の着脱の際、ドライバーを用い前記ネジ５や
ビス８等の多くのビスを着脱しなければならず、
非常に手間がかかつていた。さらに第６図，第７
図に示す様に壁埋込式機器が縦にＡ〜Ｃと複数個
並べて取付られている時に、たとえば壁埋込式機
器Ｃを取りはずしたい場合には、飾りパネル６の
下面に取付られているビス８をはずさなければな
らないが、ドライバー１０が入らずビス８を回す
ことができない。このため壁埋込式機器Ｃを取り
はずすためには最下位の壁埋込式機器Ａの飾りパ
ネルから順番にはずしていかなければならず、は
なはだ不能率で手間がかかつていた。さらに取付
枠４を板金で作成する際に折り曲げ、切り起し、
穴明け、ネジ切り等の多数の工数の手間もかかつ
ていた。また第１０図に示す方式ではビス１０の
頭を隠すためのカバーが必要となり、デザイン面
でもコスト面でも問題があつた。

そこで本考案は、デザイン的にも美しく、コス
ト面でも安価で加工も簡単にでき、飾りパネルの
着脱が道具なしてワンタツチで行える飾りパネル
取付装置を提供しようとするものである。

問題点を解決するための手段 そして上記問題点を解決するための技術的な手
段は、取付枠と飾りパネルの一方に、弾性をもつ
かぎ部と、接触壁を設け、他方にかぎ部が係合す
る受け穴を設けたリブと、固定壁を設け、飾りパ
ネルを取付枠に弾性的に取付けるものである。

作 用 この技術的手段による作用は次の様になる。す
なわち、飾りパネルは、固定壁と接触壁によつて
ささえられ、一方弾性をもつかぎ部が受け穴と係
合することにより、壁埋込み式機器の取付枠に着
脱自在に取付けられる。そして、飾りパネルに適
度の外力を加えることにより、飾りパネルが取付
枠から取り外すことができる。

実施例 以下本考案の一実施例を添付図面にもとづいて
説明する。

第１図において、壁埋込み式機器本体１４に取
付枠１５をビス締めによつて取付けた後、壁１６
にあけた取付穴１７に壁埋込み式機器本体１４の
下部を入れ、取付枠１５をネジ１８によつて壁１
６に取付ける。ここで取付枠１５の外部への露出
部分を、断面形状がほゞコ字状の飾りパネル１９
で覆い隠す必要があり、その着脱構成を以下に記
す。

第２図に示す様に、取付枠１５に設けられた固
定壁１５ａと壁埋込み式機器本体１４との間に、
飾りパネル１９の接触壁１９ｂがさし込まれ、さ
らに飾りパネル１９に設けられた弾性をもつかぎ
部１９ａが取付枠１５のリブ１５ｃに設けられた
受け穴１５ｂに弾性的に係合される。このことに
よつて、前記固定壁１５ａの接触面とかぎ部１９
ａとによつて前記取付枠１５をひつかけはさみ込
み飾りパネル１９は壁埋込み式機器本体１４に取
付られる。また、第３図に示す様に飾りパネル１
９の側面に適度の外力Ｆを加えることにより、飾
りパネル１９は前記かぎ部１９ａを前記受け穴１
５ｂより解放する方向にたわみを生じ、その変位
量によつてかぎ部１９ａを受け穴１５ｂより解放
させ飾りパネル１９を壁埋込式機器本体１４より
取り外すことができる。

次に本考案の他の実施例について説明する。

第４図，第５図に示す様に飾りパネル１９′の
接触壁１９′ｂを、取付枠１５′の固定壁１５′ａ
に接触させる。さらに壁埋込み式機器本体１４を
埋込み取付けるための前記取付穴１７内に折り曲
げた、取付枠１５′のリブ１５′ｂに受け穴１５′
ｃを設け、これに前記飾りパネル１９′に設けた
かぎ部１９′ａを係合させる。これによつて前記
固定壁１５′ａの接触面と前記かぎ部１９′ａとに
よつて取付枠１５′をひつかけはさみ込むことに
より、飾りパネル１９′を前記壁埋込み式機器本
体１４に取付可能としたものである。またかぎ部
１９′ａは、適度の弾性を持たすことによつて、
飾りパネル１９′を適度の力Ｐで引つ張れば受け
穴１５′ｃから解放され、飾りパネル１９′を取り
はずすことができる。

上記いずれの実施例においても、かぎ部、固定
壁、受け穴および接触壁は飾りパネルと取付枠と
のいずれかに設けてあればよく、実施例の構成に
限られるものではない。また固定壁と接触壁は機
能としては同一であり、かぎ部や受け穴との配置
が実施例のものに限られるものではない。

考案の効果 本考案は飾りパネルを取付枠に係合させること
によつて着脱がワンタツチで行え、従来の様なビ
ス締めの手間がはぶけ、さらに複数個の壁埋込み
式機器を壁に縦に何段も取付けても、任意の機器
を取り外せる。また、取付枠に雌ネジ部を加工す
る必要がなく、飾りパネル表面にも取付用のビス
穴等を設けることもないなどの加工性、コスト、
デザイン面での効果も大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の壁埋込み式機器の
取付斜視図、第２図は同飾りパネルの取付状態に
おける要部断面図、第３図は同じく飾りパネルの
取はずし状態の要部断面図、第４図，第５図は本
考案の他の実施例の取付状態における要部断面図
および部分断面図、第６図，第７図は壁埋込式機
器を縦に３段取付た平面図および側面図、第８図
は従来の壁埋込み式機器の取付斜視図、第９図は
従来の飾りパネル取付装置の断面図、第１０図は
従来の飾りパネル着脱機構の他の実施例を示す要
部斜視図である。 １４……壁埋込み式機器本体、１５，１５′…
…取付枠、１５ａ，１５′ａ……固定壁、１５ｂ，
１５′ｂ……受け穴、１５ｃ，１５′ｃ……リブ、
１９，１９′……飾りパネル、１９ａ，１９′ａ…
…かぎ部、１９ｂ，１９′ｂ……接触壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 壁埋込み式機器本体を壁に取付けるために前記
   機器本体に設けた取付枠と、この取付枠をおおう
   飾りパネルとを備え、前記取付枠と飾りパネルと
   のいずれか一方に、受け穴を設けたリブと、これ
   と間隔をおいて設けた固定壁を設け、他方には、
   前記リブの受け穴に弾性的に係合するかぎ部と、
   固定壁と接触する接触壁を設け、飾りパネルを取
   付枠に対して着脱自在に取付けた壁埋込み式機器
   の飾りパネル取付装置。