JPH05196139A - 自動変速機のシール構造 - Google Patents

自動変速機のシール構造

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JPH05196139A
JPH05196139A JP3202818A JP20281891A JPH05196139A JP H05196139 A JPH05196139 A JP H05196139A JP 3202818 A JP3202818 A JP 3202818A JP 20281891 A JP20281891 A JP 20281891A JP H05196139 A JPH05196139 A JP H05196139A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ring
groove
seal
automatic transmission
radial
Prior art date
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Pending
Application number
JP3202818A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuo Ueno
郁夫 植野
Hirofumi Michioka
浩文 道岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP3202818A priority Critical patent/JPH05196139A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クラッチやブレーキ等の締結要素の油圧経路
の相対回転部分に適用される自動変速機のシール構造に
おいて、本来のシール機能を損なうことなく、圧油供給
時に環状凹溝とシールリングのフリクション低減を図る
こと。 【構成】 環状凹溝20に押し付けられるシールリング
21のリング側面部分に圧着面を残しまま圧油Pを導く
周溝21e,21f及び放射状溝21g,21hを設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クラッチやブレーキ等
の締結要素の油圧経路の相対回転部分に適用される自動
変速機のシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クラッチやブレーキ等の締結要素
の油圧経路の相対回転部分に適用される自動変速機のシ
ール構造としては、例えば、図7に記載の構造が一般的
に知られている。
【0003】上記従来の自動変速機のシール構造は、同
軸上に相対回転自在に嵌合して設けられたケースメンバ
及びクラッチドラムのうち内側に配置されるケースメン
バの外周に径方向油路を挟んで環状凹溝が形成され、こ
の環状凹溝に断面方形のシールリングが挿着されてい
る。
【0004】このシール構造でのシール作用は、径方向
油路から圧油Pが供給されると、ランド部→嵌合隙間→
溝側壁隙間→溝底壁隙間へと圧油Pが導入され、リング
外面が第2部材に押し付けられると共にリング側面が環
状凹溝の側壁に押し付けられることで、両面が圧着面と
なり、効果的な密封が行われるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自動変速機のシール構造にあっては、圧油供給時に
おけるシール機能は満足しているものの、環状凹溝に押
し付けられるシールリングのリング側面部分に圧油が到
達しない為、このリング側面部分がオイル切れの境界潤
滑状態となり、ケースメンバとクラッチドラムとの相対
回転に伴なって高摩擦抵抗により摺動し、環状凹溝とシ
ールリングのフリクションが大きくなってしまう。
【0006】この結果、多数の箇所にこのようなシール
構造が適用される自動変速機では、伝達されるトルクの
一部がこのフリクションにより熱に変換されて熱損失と
なり、燃費を悪化させるし、また、シールリングの耐久
信頼性も低下させる。
【0007】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、クラッチやブレーキ等の締結要素の油圧
経路の相対回転部分に適用される自動変速機のシール構
造において、本来のシール機能を損なうことなく、圧油
供給時に環状凹溝とシールリングのフリクション低減を
図ることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の自動変速機のシール構造では、環状凹溝に押し
付けられるシールリングのリング側面部分に圧着面を残
しまま圧油を導く周溝及び放射状溝を設けた。
【0009】即ち、同軸上に相対回転自在に嵌合して設
けられた第1部材及び第2部材と、前記両部材に形成さ
れ、締結要素を締結または解放する時に圧油が供給され
る径方向油路と、前記両部材のうち内側に配置される部
材の外周に前記径方向油路を挟んで形成された環状凹溝
と、前記環状凹溝に挿着され、径方向油路からの圧油に
より押し付けられるリング側面に、周溝を設けると共に
この周溝とリング内面のみとを連通する放射状溝を設け
たシールリングとを備えていることを特徴とする。
【0010】
【作用】締結要素を締結または解放する時に径方向油路
から圧油が供給されると、嵌合隙間→溝側壁隙間→溝底
壁隙間→放射状溝→周溝へと圧油が導入される。
【0011】この圧油導入によりリング外面が外側に配
置される部材に押し付けられると共にリング側面のうち
周溝より外周部分の面が環状凹溝の側壁に押し付けられ
ることで、両面が圧着面となり、効果的な密封が行われ
る。
【0012】また、シールリングのリング側面のうち周
溝へは、放射状溝を経過して圧油が導かれることで、環
状凹溝とシールリングの摺動面の潤滑状態が改善され、
第1部材と第2部材との相対回転に対しフリクションが
小さく抑えられる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0014】まず、構成を説明する。
【0015】図1は本発明実施例の自動変速機のシール
構造を示す要部断面図、図2は本発明実施例のシール構
造が適用された自動変速機の一部断面図、図3,図4,
図5,図6は本発明実施例のシール構造に適用されたシ
ールリングを示す図である。
【0016】実施例のシール構造が適用されたFF車用
の自動変速機は、図2に示すように、アウトプットシャ
フト1、アイドラーギア2、ロックナット3、ベアリン
グ4,5、ケースメンバ6、クラッチドラム7、クラッ
チピストン8、リターンスプリング9、サイドカバー1
0を備え、前記ケースメンバ6には図外のコントロール
バルブユニットからの入力油路11,軸方向油路12及
び径方向油路13が形成され、前記クラッチドラム7に
はピストン油室14に連通する油圧ポート15が形成さ
れ、クラッチ締結時には、入力油路11→軸方向油路1
2→径方向油路13→油圧ポート15を経過してピスト
ン油室14に圧油が供給される。
【0017】尚、前記アウトプットシャフト1には、入
力潤滑油路16,軸心潤滑油路17及び分岐潤滑油路1
8,19が形成されている。
【0018】そして、同軸上に相対回転自在に嵌合して
設けられたケースメンバ6(第1部材に相当)及びクラ
ッチドラム7(第2部材に相当)のうち内側に配置され
るケースメンバ6の外周には、図1及び図2に示すよう
に、前記径方向油路13を挟んで環状凹溝20,20が
形成され、この環状凹溝20,20にはシールリング2
1,21が挿着されている。
【0019】前記シールリング21は、図3〜図6に示
すように、リング外面21a,リング内面21b,リン
グ側面21c,21dを有し、前記両リング側面21
c,21dにそれぞれ周溝21e,21fを設けると共
に、一方の周溝21eとリング内面21bのみとを連通
する放射状溝21g及び他方の周溝21fとリング内面
21bのみを連通する放射状溝21hをそれぞれ等角4
箇所に形成し、両放射状溝21g,21hは互いに45
°周方向にズラした位置に設けている。
【0020】作用を説明する。
【0021】クラッチが締結される変速時には、コント
ロールバルブユニットから入力油路11→軸方向油路1
2→径方向油路13→油圧ポート15を経過してピスト
ン油室14に圧油が供給され、クラッチピストン8が図
2において左方向にストロークし、クラッチが締結され
る。
【0022】このクラッチ締結時には、図1に示すよう
に、径方向油路13からの圧油Pが、ランド部13a→
嵌合隙間t1→溝側壁隙間t2→溝底壁隙間t3→放射
状溝21g(21h)→周溝21e(21f)へと圧油
Pが導入される。
【0023】この圧油導入によりリング外面21aが外
側に配置されるクラッチドラム7の内面に押し付けられ
ると共に、リング側面21c,21dのうち放射状溝2
1g,21hが形成されていない周溝21e,21fよ
り外周部分の面が環状凹溝20の側壁に押し付けられる
ことで、従来のシール構造と同様に、両面が圧着面とな
り、効果的な密封が行われる。
【0024】また、シールリング21のリング側面21
c,21dのうち周溝21e,21fへは、放射状溝2
1g,21hを経過して圧油Pが導かれることで、リン
グ側面21c,21dの全周にわたる油膜により環状凹
溝20とシールリング21の摺動面の潤滑状態が改善さ
れ、固定部材であるケースメンバ6と回転メンバである
クラッチドラム7との相対回転に対しフリクションが小
さく抑えられる。
【0025】効果を説明する。
【0026】(1)クラッチの油圧経路の相対回転部分
に適用される自動変速機のシール構造において、環状凹
溝20に押し付けられるシールリング21のリング側面
部分に圧着面を残しまま圧油Pを導く周溝21e,21
f及び放射状溝21g,21hを設けた為、本来のシー
ル機能を損なうことなく、圧油供給時に環状凹溝20と
シールリング21のフリクション低減を図ることができ
る。
【0027】この結果、フリクショントルクの低減によ
る燃費の向上やシールリング21の耐久信頼性の向上を
図ることができる。
【0028】(2)周溝21e,21f及び放射状溝2
1g,21hをシールリング21の両側面に設けた為、
シールリング21を環状凹溝20に組み付ける時、シー
ルリング21の組み付け方向性を考えることなく組み付
けても誤組付の心配がなく、組み付け作業性が向上す
る。
【0029】尚、シールリング21の片側側面のみに周
溝及び放射状溝を形成した場合、圧油供給時に摺動面と
なる側面に周溝及び放射状溝が配置されるように組み付
け方向性を考える必要があり、誤組付した場合、上記
(1)の効果を得ることができない。
【0030】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0031】例えば、実施例では、自動変速機のクラッ
チへの適用例を示したが、適用箇所はこれに限られるも
のではなく、多板ブレーキやバンドブレーキ等のように
自動変速機のシール構造が設けられる様々の箇所に適用
できる。
【0032】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明にあって
は、クラッチやブレーキ等の締結要素の油圧経路の相対
回転部分に適用される自動変速機のシール構造におい
て、環状凹溝に押し付けられるシールリングのリング側
面部分に圧着面を残しまま圧油を導く周溝及び放射状溝
を設けた為、本来のシール機能を損なうことなく、圧油
供給時に環状凹溝とシールリングのフリクション低減を
図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の自動変速機のシール構造を示す
要部断面図である。
【図2】本発明実施例のシール構造が適用された自動変
速機の一部断面図である。
【図3】本発明実施例のシール構造に適用されたシール
リングを示す平面図である。
【図4】本発明実施例のシール構造に適用されたシール
リングを示す側面図である。
【図5】本発明実施例のシール構造に適用されたシール
リングを示す図3のA−A線拡大断面図である。
【図6】本発明実施例のシール構造に適用されたシール
リングを示す図3のP方向拡大矢視図である。
【図7】従来の自動変速機のシール構造を示す要部断面
図である。
【符号の説明】
6 ケースメンバ(第1部材) 7 クラッチハブ(第2部材) 13 径方向油路 20 環状凹溝 21 シールリング 21a リング外面 21b リング内面 21c,21d リング側面 21e,21f 周溝 21g,21h 放射状溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸上に相対回転自在に嵌合して設けら
    れた第1部材及び第2部材と、 前記両部材に形成され、締結要素を締結または解放する
    時に圧油が供給される径方向油路と、 前記両部材のうち内側に配置される部材の外周に前記径
    方向油路を挟んで形成された環状凹溝と、 前記環状凹溝に挿着され、径方向油路からの圧油により
    押し付けられるリング側面に、周溝を設けると共にこの
    周溝とリング内面のみとを連通する放射状溝を設けたシ
    ールリングと、 を備えていることを特徴とする自動変速機のシール構
    造。
JP3202818A 1991-08-13 1991-08-13 自動変速機のシール構造 Pending JPH05196139A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1984003726A1 (en) * 1983-03-22 1984-09-27 Shinichi Matsuda Apparatus for forming continuous body with hole
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