JPH0519518A - 電子写真用像保持部材の製造方法 - Google Patents

電子写真用像保持部材の製造方法

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JPH0519518A
JPH0519518A JP19506091A JP19506091A JPH0519518A JP H0519518 A JPH0519518 A JP H0519518A JP 19506091 A JP19506091 A JP 19506091A JP 19506091 A JP19506091 A JP 19506091A JP H0519518 A JPH0519518 A JP H0519518A
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image holding
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film
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JP19506091A
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Shoji Amamiya
昇司 雨宮
Shinya Mayama
進也 間山
Katsumi Aoki
活水 青木
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、表面層形成用被膜のエポキ
シ樹脂を少ない活性化学線量で光架橋できる電子写真用
像保持部材の製造方法を提供することにある。 【構成】 支持体上に、ポリエステル樹脂、重合可能な
エポキシ基を有する化合物および光カチオン重合開始剤
を含有してなる被膜を被覆した後、該被膜を活性化学線
で照射し、かつ該照射中および/または照射後に加熱エ
ージングを行なうことにより、該被膜を硬化して表面層
を形成することによる電子写真用像保持部材の製造方
法。 【効果】 少ない活性化学線量でエポキシ樹脂の光架橋
を行なうことができるため、電子写真用像保持部材に求
められる特性である高感度、高潤滑および高耐久なるス
ペックを満足でき、また製造ラインスピードアップ、活
性化学線照射コストの低減を可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用像保持部材
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真用像保持部材としては、
有機光導電材料が材料選択の広さ、無公害性あるいは高
生産性といった利点を有するため広く利用されている。
これらの電子写真用像保持部材は感度および機械的特性
の双方を満足するために、電荷発生層と電荷輸送層を積
層した機能分離型像保持部材として利用される場合が多
い。一方、電子写真用像保持部材としては、当然のこと
ながら適用される電子写真プロセスに応じた所定の感
度、電気特性、更には光学的特性を備えていることが要
求される。特に繰り返し使用可能な電子写真用像保持部
材の表面層にはコロナ帯電、トナー現像、紙への転写あ
るいはクリーニング処理といった電気的、機械的外力が
直接加えられるため、それらに対する高い耐久性が要求
される。具体的にはコロナ帯電時に発生するオゾンによ
る劣化のために感度低下や電位低下、残留電位増加ある
いは摺擦による表面の摩耗や傷の発生等に対する耐久性
が要求される。電子写真用像保持部材は通常樹脂層を有
し、現在一般的に使用されている樹脂としては特に耐久
性等の点からポリカーボネート樹脂やポリアリレート樹
脂等に代表されるエンジニアリングプラスチックが挙げ
られ、これらの詳細は例えば特開昭61−238061
号公報に記載されている。
【0003】しかしながら、前記の樹脂を用いた電子写
真用像保持部材においては、帯電、露光、現像、転写お
よびクリーニングといった機械的作用下での更なる耐久
性が望まれており、これらの表面層に使用される有機高
分子材料として種々の硬化性の組成物、例えばポリウレ
タン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂もしくはグアナ
ミン樹脂等の熱硬化性樹脂類、および種々の光硬化性樹
脂類が用いられている。前述の硬化性樹脂は確かに機械
的強度は架橋構造によって著しく向上されてはいるが、
感度、残留電位および暗減衰等といった電子写真特性や
クリーニングブレードに対する潤滑性の点では更なる改
良が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、ポリエ
ステル樹脂、重合可能なエポキシ基を有する化合物およ
び光カチオン重合開始剤を含有してなる被膜を活性化学
線照射により硬化して得られた表面層を有する電子写真
用像保持部材によれば、高分子化合物と、重合可能な化
合物を混合後硬化することによって、高分子網目構造が
形成され極めて強固な表面層が得られることを見出し
た。また、該電子写真用像保持部材は電子写真感光体の
他、転写ベルト、ローラーの表面層等の保護部材に好適
である。。
【0005】しかしながら、表面層形成用被膜に含有さ
れるエポキシ樹脂は光架橋する際に活性化学線を多量に
照射する必要があり、ポリエステル樹脂の物性が低下し
たり、感光層の特性が劣化する他、照射装置が大掛りと
なったり製造ラインスピードが遅くなるなどして製造コ
ストが高くなるという問題点もあった。
【0006】従って、本発明の目的は、少ない活性化学
線量で表面層形成用被膜のエポキシ樹脂を架橋できる電
子写真用像保持部材の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の問題
点を解決すべく鋭意検討した結果、上記電子写真用像保
持部材の表面層形成用被膜に活性化学線を照射中および
/または照射後加熱エージングを行なうことにより、未
硬化のエポキシ樹脂を反応させゲル分(溶5媒、不溶
分)を増加させることができることを見出した。
【0008】即ち、本発明は、支持体上に、ポリエステ
ル樹脂、重合可能なエポキシ基を有する化合物および光
カチオン重合開始剤を含有してなる被膜を被覆した後、
該被膜を活性化学線で照射し、かつ該照射中および/ま
たは照射後に加熱エージングを行なうことにより、該被
膜を硬化して表面層を形成することを特徴とする電子写
真用像保持部材の製造方法である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。ポリエス
テル樹脂としては、溶媒に可溶であればいかなるものも
使用できるが、温湿度による機械的物性の変動を十分に
低減でき更にはクリーニングブレードに対する潤滑性が
良好であるものが望ましい。従って、ポリエステル樹脂
としては、そのTgが40℃以上であることが好まし
く、具体的にはテレフタル酸とエチレングリコールの重
縮合体即ちポリエチレンテレフタレート樹脂、および、
テレフタル酸とブチレングリコールの重縮合体即ちポリ
ブチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。ポリエス
テル樹脂の分子量は、重量平均分子量で1000から3
00,000の範囲であることが好ましく、溶剤に可溶
であることおよび溶液の粘度等を考慮すれば、重量平均
分子量で1000から200,000の範囲であること
がより好ましい。
【0010】ポリエステル樹脂と重合可能なエポキシ基
を有する化合物(以下、エポキシ樹脂という)として
は、種々の公知のものが使用でき、具体的には例えばビ
スフェノールAをその中心骨格として有するもの、レゾ
ルシンをその中心骨格として有するもの、ビスフェノー
ルFをその中心骨格として有するもの、フェノールノボ
ラック樹脂をその中心骨格として有するもの、および、
ポリアルコールあるいはポリグリコールをその中心骨格
として有するもの等が挙げられる。その化合物例を次に
挙げる。 [化合物例]
【0011】
【化1】 化合物例において、Rはアルキル基またはアリール基を
示す。
【0012】ポリエステル樹脂とエポキシ樹脂の配合割
合は、潤滑性および耐久性等を考慮して決定され、例え
ばポリエチレンテレフタレート樹脂とビスフェノールA
型のエポキシ樹脂が混合されている場合、ポリエチレン
テレフタレート樹脂の配合量が20〜95重量%の範囲
でビスフェノールA型のエポキシ樹脂の配合量が5〜8
0重量%の範囲であることが良好な潤滑性および耐久性
を得るため好ましい。もちろん、他の型のエポキシ樹脂
を組み合わせて使用することもでき、その際のポリエス
テル樹脂とエポキシ樹脂の配合割合はクリーニングブレ
ードに対する潤滑性、耐摩耗性および機械的強度等を考
慮して決められる。
【0013】光カオチン重合開始剤としては、光照射に
よって酸を発生する化合物であればいかなるものも使用
できる。その化合物例を次に挙げる。 [化合物例]
【0014】
【化2】
【0015】
【化3】 重合開始剤の添加量は、開始剤量が多過ぎる場合には硬
化後であっても開始剤に起因するカチオンが残留するた
め被膜の機械的強度が減少する傾向があり、また開始剤
量が少な過ぎる場合には硬化の進行が遅いため表面層の
機械的特性が不十分となる傾向があるため、硬化度およ
び硬化加速度を考慮して決めることが望ましい。
【0016】表面層の形成は、まず、支持体の表面に前
記ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂および重合開始剤等
を含有してなる被膜を被覆することにより行なう。被覆
には溶媒塗布法が好ましく用いられ、溶媒としてはポリ
エステル樹脂を溶解可能なものであればいかなるものも
使用できるが、成膜性等を考慮すれば、その沸点が50
℃以上であることが望ましく、具体的には例えばニトロ
ベンゼン;フェノール、クレゾール、m−クレゾールク
ロルフェノールもしくはフェノールテトラクロルエタン
等のフェノール類;ヘキサフロロイソプロパノール等の
多ハロゲン置換のアルコール類、およびそれらの混合物
といった溶媒が挙げられる。これらの溶媒には、更にア
ルコールおよび炭化水素類等の他の第三成分を適宜混合
することができる。
【0017】次に、被膜を活性化学線で照射し、かつ該
照射中および/または照射後に加熱エージングを行なう
ことにより、該被膜を硬化して表面層を形成する。加熱
エージングを伴うことによって表面層の硬化がより急速
に進行し、特性がより安定になり、極めて良好な諸特性
を有する電子写真用像保持部材が得られる。反対に、硬
化が不十分である場合には、潤滑性、耐摩耗性、機械的
特性、更には長期保存に対する安定性が著しく低下して
表面層として使用できない。活性化学線としては、重合
開始剤が吸収し得る波長を放出するものであればいかな
るものでも使用でき、具体的には例えば低圧水銀灯、高
圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプおよび
EB照射装置等が挙げられる。
【0018】被膜の硬化によって形成された表面層に
は、ポリエステルに起因する赤外吸収とエポキシ樹脂に
起因する赤外吸収が観測される。ポリエステル樹脂に起
因するカルボニル基の吸収ピークがほとんど飽和状態で
あるため、これを基準として赤外吸収スペクトルの吸収
強度比を測定することによって、残留エポキシ基の相対
量、即ち硬化度を精度良く定量化できる。また、赤外線
吸収による測定方法には、電子写真用像保持部材を直接
切り出して反射法によって測定しても、塩化カリウム板
上に被膜用組成物を塗布して透過型の赤外分光光度計に
よって測定してもよい。
【0019】加熱エージングは30℃〜150℃の温度
範囲で行ない、かつ表面層における赤外線吸収のエポキ
シ基915cm-1ピークの相対吸収強度がカルボニル基
1720cm-1ピークの相対吸収強度の8%以下である
か、エポキシ基12ミクロン吸収帯の相対吸収強度がカ
ルボニル基1720cm-1ピークの相対吸収強度の5%
以下に至るまで行なうことが望ましい。また、12ミク
ロン吸収帯はエポキシ樹脂の構造によって正確に前記の
波長帯に現われるとは限らないが、硬化の進行に従って
他の吸収帯と同様な割合でそのピークが減少することか
ら確認可能である。なお、現状では、赤外吸収スペクト
ルの信号/雑音比に起因して相対吸収強度の下限が存在
するため、上記相対吸収強度比8%以下、5%以下はそ
れぞれ1〜8%の範囲、0.1〜5%の範囲で実測され
る。
【0020】表面層の膜厚は、必要な機械的強度が得ら
れかつ電子写真特性に影響を与えない範囲であることが
望ましく、具体的には0.1μmから20μmであるこ
とが電子写真特性的に好ましく、機械的強度を考慮して
0.5μmから20μmがより好ましい。
【0021】表面層を形成する支持体としては、いかな
るものも用いることができ、具体的には例えばポリエチ
レンテレフタレートフィルム、ポリビニリデンフロリド
フィルムもしくはポリイミドフィルム等の絶縁性材料が
挙げられ、これらは更にコロナ放電処理等が施されてい
てもよい。また、支持体は導電性支持体であっても半導
体性の支持体であってもよい。具体的には例えばアルミ
ニウム箔もしくはアルミニウム板等の金属シート類、お
よび各種の金属を蒸着したポリエチレンテレフタレート
フィルム、具体的にはDuPont社製のマイラー等、
あるいは導電性粉体を高分子結着剤中に分散した被膜を
有する導電性支持体等が挙げられる。半導体性の支持体
としては、具体的には例えば電子写真感光体等が挙げら
れる。
【0022】電子写真感光体としては、例えばセレン−
ヒ素、硫化カドミウムおよび酸化亜鉛等の無機電子写真
感光体であっても有機電子写真感光体であってもよい。
有機電子写真感光体としては、単層型であっても増感を
考慮して電荷発生層と電荷輸送層を積層した機能分離型
の電子写真感光体であってもよい。
【0023】積層型電子写真感光体の電荷発生層は、ス
ーダンレッドもしくはダイアンブルー等のアゾ顔料;ピ
レンキノンもしくはアントアントロン等のキノン顔料;
キノシアニン顔料;ペリレン顔料;インジゴもしくはチ
オインジゴ等のインジゴ顔料;アズレニウム塩顔料;ま
たは銅フタロシアニンもしくはオキシチタニウムフタロ
シアニン等のフタロシアニン顔料等の電荷発生物質を、
ポリビニルブチラール、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニ
ル、アクリル樹脂、ポリビニルピロリドン、エチルセル
ロースもしくは酢酸酪酸セルロース等の結着剤樹脂に分
散させて、この分散液を前述の中間層の上に塗工するこ
とによって形成できる。電荷発生層の膜厚は好ましくは
5μm以下、より好ましくは0.05〜2μmである。
【0024】積層型電子写真感光体の電荷輸送層は、主
鎖または側鎖にビフェニレン、アントラセン、ピレンも
しくはフェナントレン等の構造を有する多環芳香族化合
物、インドール、カルバゾール、オキサジアゾールもし
くはピラゾリン等の含窒素環式化合物、ヒドラゾン化合
物またはスチリル化合物等の電荷輸送物質を、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸エステルも
しくはポリスチレン等の成膜性を有する樹脂に溶解させ
た塗工液を用いて形成させる。電荷輸送層の膜厚は好ま
しくは5〜40μm、より好ましくは10〜30μmで
ある。
【0025】また、電子写真感光体の電荷輸送層とし
て、ポリビニルカルバゾールもしくはポリビニルアント
ラセン等の有機光導電性ポリマー層;セレン蒸着層もし
くはセレン−テルル蒸着層およびアモルファスシリコン
層等も用いることができる。
【0026】電子写真感光体の導電性支持体としては、
例えばアルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛もし
くはステンレス等の金属をドラムもしくはシート状に成
形したもの、アルミニウムや銅等の金属箔をプラスチッ
クフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化
インジウムもしくは酸化スズ等をプラスチックフィルム
に蒸着したもの、あるいは、導電性物質を単独もしくは
適当なバインダー樹脂とともに塗布して導電層を設けた
金属、プラスチックフィルム、紙等が挙げられる。導電
性物質としては、アルミニウム、銅、ニッケルもしくは
銀等の金属粉体、金属箔または金属短繊維;酸化アンチ
モン、酸化インジウムもしくは酸化スズ等の導電性金属
酸化物;ポリピロール、ポリアニリンもしくは高分子電
解質等の高分子導電材;カーボンファイバー、カーボン
ブラックもしくはグラファイト粉体;有機もしくは無機
の電解質;およびこれらの導電性物質で表面を被覆した
導電性粉体等が挙げられる。また、導電層に用いられる
バインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリエステル、
アクリル樹脂、ポリアミノ酸エステル、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリカーボネート、ポリビニルホルマール、ポリビ
ニルブチラール、ポリビニルアルキルエーテル、ポリア
ルキレンエーテルもしくはポリウレタンエラストマー等
の熱可塑性樹脂や、熱硬化性ポリウレタン、フェノール
樹脂もしくはエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられ
る。導電性物質とバインダー樹脂の混合比は5:1〜
1:5程度である。この混合比は導電層の抵抗値、表面
性および塗布適性等を考慮して決められる。導電性物質
が粉体の場合にはボールミル、ロールミルもしくはサン
ドミル等を用いて常法により混合物を調製して用いる。
また、他の添加剤として界面活性剤、シランカップリン
グ剤、チタネートカップリング剤、シリコーンオイルも
しくはシリコーンレベリング剤等を添加してもよい。
【0027】電子写真感光体には、バリヤー性のコント
ロール等必要に応じて、支持体上に樹脂材料あるいは導
電性物質を添加した樹脂材料からなる中間層を設けるこ
とができる。樹脂材料としては、ポリアミド、ポリエス
テル、ポリウレタン、ポリウレアおよびフェノール樹脂
等が挙げられる。導電性物質としては前記導電層に用い
られる導電性物質と同様なものが挙げられる。中間層の
厚さは、電子写真特性および支持体上の欠陥を考慮して
設定されるものであり、0.1〜50μm程度まで設定
し得るが、通常は0.5〜5μm、導電性物質を添加し
たときは1〜30μmが好適である。中間層の塗工は浸
漬コーティング、スプレーコーティングもしくはロール
コーティング等の方法で行なうことができる。
【0028】本発明の電子写真用像保持部材は電子写真
複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンタ
ー、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリン
ター、レーザー製版など電子写真応用分野に、特に優れ
た耐久性、潤滑性、機械的特性の要求される部材に適用
し得るものである。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。実施
例中、部は重量部を表わす。実施例1 10%の酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した
導電性酸化チタン粉体50部、フェノール樹脂25部、
メチルセロソルブ20部、メタノール5部およびシリコ
ーンオイル(ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキ
レン共重合体、平均分子量3000)0.002部をφ
1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分
散して導電層塗料を得た。これをアルミニウムシート上
にマイヤーバーで塗布し、140℃で30分乾燥して膜
厚20μmの導電層を形成した。次に、N−メトキシメ
チル化ナイロン5部をメタノール95部に溶解して中間
層塗料を形成した。この塗料を前記の導電層上にマイヤ
ーバーで塗布し、100℃で20分間乾燥して0.6μ
mの中間層を形成した。
【0030】次に、構造式
【0031】
【化4】 のジスアゾ顔料3部、ポリビニルベンザール樹脂(ベン
ザール化率80%、重量平均分子量11000)2部お
よびシクロヘキサノン35部をφ1mmガラスビーズを
用いたサンドミル装置で12時間分散した後、メチルエ
チルケトン60部を加えて電荷発生層用分散液を得た。
この分散液を中間層上にマイヤーバーで塗布し、80℃
で20分間乾燥して膜厚0.2μmの電荷発生層を形成
した。
【0032】次に、構造式
【0033】
【化5】 のスチリル化合物10部およびポリーカボネート樹脂
(重量平均分子量46000)10部をジクロロメタン
20部およびモノクロルベンゼン40部の混合溶媒中に
溶解し、この溶液を電荷発生層上にマイヤーバーで塗布
し、120℃で60分乾燥して膜厚18μmの電荷輸送
層を形成した。
【0034】更に、電荷輸送層上に次の組成を有する表
面層形成用溶液をマイヤーバーで塗布した後、160℃
で60分乾燥し高圧水銀灯(80W)でアルミニウムド
ラムに巻き付けた状態で、ドラムを回転しつつ15秒間
照射して硬化させ、その後75℃で加熱エージングを行
なって膜厚2μmの表面層を形成した。 ポリエチレンテレフタレート樹脂 80部 エポキシ樹脂 20部 ジフェニルヨードニウム6フッ化リン塩 1.
1部 メタクレゾール 900部 一方、前記の表面層形成用溶液を塩化カリウム板(30
mm×30mm×5mm)上にマイヤーバーを用いて塗
布して、同一の照射量となるように調整して硬化し、同
様にして加熱エージングを行なった。これを赤外分光光
度計を用いて915cm-1および12ミクロン吸収帯の
吸収強度の1720cm-1の吸収強度に対する割合を測
定したところ、それぞれ4.3%、1.1%であった。
次いで、これらの試料を用いて、クリーニングブレード
に対する摩擦抵抗、耐摩耗性試験および電子写真特性並
びに残留エポキシ基量を測定した。なお、摩擦抵抗はH
EIDON−14型表面性測定器を用いてウレタンゴム
を30°で当接し、10gの加重下で測定を行なった。
耐摩耗性試験については、安田精機製のアブレーション
テスターNo.101テーバータイプを用い、研磨材と
しては市販のコピー用紙を用いた。また、電子写真特性
については10cm2 の導電性ガラスを用いて光放電特
性を測定することによって得た。これらの結果を表1に
記載する。
【0035】実施例2 加熱エージング温度を120℃にした他は、実施例1と
全く同様にして試料を作成し、各種の測定を行なった。
得られた結果を表1に記載する。
【0036】実施例3 実施例2における活性化学線照射後に加熱エージングを
行なう代りに、照射と同時に加熱エージングを行なった
他は、実施例2と全く同様にして試料を作成し、各種の
測定を行なった。得られた結果を表1に記載する。
【0037】実施例4 加熱エージング温度を40℃にした他は、実施例1と全
く同様にして試料を作成し、各種の測定を行なった。得
られた結果を表1に記載する。
【0038】実施例5 ポリエチレンテレフタレートとエポキシ樹脂の組成比を
95部と5部にした他は、実施例1と全く同様にして試
料を作成し、各種の測定を行なった。得られた結果を表
1に記載する。
【0039】実施例6 ポリエチレンテレフタレートとエポキシ樹脂の組成比を
60部と40部にした他は、実施例1と全く同様にして
試料を作成し、各種の測定を行なった。得られた結果を
表1に記載する。
【0040】実施例7 ポリエチレンテレフタレートとエポキシ樹脂の組成比を
20部と80部にした他は、実施例1と全く同様にして
試料を作成し、各種の測定を行なった。得られた結果を
表1に記載する。
【0041】比較例1 加熱エージング温度を170℃にした他は、実施例2と
全く同様にして試料を作成し、各種の測定を行なった。
得られた結果を表1に記載する。
【0042】比較例2 加熱エージング温度を20℃にした他は、実施例2と全
く同様にして試料を作成し、各種の測定を行なった。得
られた結果を表1に記載する。
【0043】比較例3 活性化学線の照射時間を45秒にし、加熱エージング温
度を20℃にした他は、実施例2と全く同様にして試料
を作成し、各種の測定を行なった。得られた結果を表1
に記載する。
【0044】比較例4 加熱エージングを行なわなかった他は、実施例1と全く
同様にして試料を作成し、各種の測定を行なった。得ら
れた結果を表1に記載する。
【0045】比較例5 活性化学線の照射時間を45秒にし、加熱エージングを
行なわなかった他は、実施例1と全く同様にして試料を
作成し、各種の測定を行なった。得られた結果を表1に
記載する。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の電子写真用
像保持部材の製造方法、詳しくは表面層形成用被膜を活
性化学線で照射中および/または照射後に加熱エージン
グを行う方法によれば、少ない活性化学線量でエポキシ
樹脂の光架橋を行うことができるため、電子写真用像保
持部材に求められる特性である高感度、高潤滑および高
耐久なるスペックを満足でき、また製造ラインスピード
アップ、活性化学線照射コストの低減を実現することが
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、ポリエステル樹脂、重合可
    能なエポキシ基を有する化合物および光カチオン重合開
    始剤を含有してなる被膜を被覆した後、該被膜を活性化
    学線で照射し、かつ該照射中および/または照射後に加
    熱エージングを行なうことにより、該被膜を硬化して表
    面層を形成することを特徴とする電子写真用像保持部材
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記加熱エージングを30℃〜150℃
    の温度範囲で行ない、かつ前記表面層における赤外線吸
    収のエポキシ基915cm-1ピークの相対吸収強度がカ
    ルボニル基1720cm-1ピークの相対吸収強度の8%
    以下またはエポキシ基12ミクロン吸収帯の相対吸収強
    度がカルボニル基1720cm-1ピークの相対吸収強度
    の5%以下であることを特徴とする請求項1に記載の電
    子写真用像保持部材の製造方法。
JP19506091A 1991-07-10 1991-07-10 電子写真用像保持部材の製造方法 Pending JPH0519518A (ja)

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