JPH05195156A - 溶接熱影響部靱性の優れた高マンガン超高張力鋼およびその製造方法 - Google Patents

溶接熱影響部靱性の優れた高マンガン超高張力鋼およびその製造方法

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JPH05195156A
JPH05195156A JP27601092A JP27601092A JPH05195156A JP H05195156 A JPH05195156 A JP H05195156A JP 27601092 A JP27601092 A JP 27601092A JP 27601092 A JP27601092 A JP 27601092A JP H05195156 A JPH05195156 A JP H05195156A
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less
steel
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weight
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JP27601092A
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Toshinaga Hasegawa
俊永 長谷川
Shuji Aihara
周二 粟飯原
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、高価な合金元素を用いることな
く、高強度でかつ母材靱性、溶接熱影響部靱性の優れた
高張力鋼およびその製造方法を提供する。 【構成】 Mnを6〜15%含有することにより焼入性
を高めて、高強度化し、高Mn化による粒界脆化感受性
の増加をBの添加により抑制するとともに、P量に応じ
た適量のTiを含有することにより極低P化せずに粒界
脆化を抑制し、母材靱性、溶接熱影響部靱性向上をはか
る。必要に応じてNi、Cuをさらに含有させて一層の
靱性向上をはかる。また、その製造方法として、熱処理
条件あるいは熱間圧延条件、さらに熱処理あるいは圧延
後の焼戻し条件を規定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は引張り強さが100kg
f/mm2 以上で、かつ母材及び溶接入熱が40kJ/
cm〜200kJ/cm程度の中入熱から大入熱溶接に
至る広範な入熱の溶接における溶接熱影響部の低温靱性
が良好な溶接熱影響部靱性の優れた高マンガン超高張力
鋼およびその製造方法にかかわるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、海洋構造物、船舶、貯蔵タンク
等、大型構造物の材質に対する要求は安全性確保の点か
ら厳しさを増している。特に母材に比べて材質が劣化す
る傾向にある溶接熱影響部の低温靱性の向上が望まれて
いる。一般に鋼材をサブマージアーク溶接やエレクトロ
スラグ溶接などの溶接入熱の大きい自動溶接を行うと、
溶接熱影響部(以下、HAZと称する)のオーステナイ
ト結晶粒が粗大化することによりHAZの組織が粗くな
り、HAZ靱性が低下する。HAZ靱性向上のためには
HAZ、特に高温にさらされる融合部(フュージョンラ
イン、以下FLと称する)近傍のHAZ組織を微細化す
る必要がある。従来、以下に示すような種々のHAZ組
織微細化方法が提案されている。
【0003】例えば、昭和54年6月発行の「鉄と鋼」
第65巻第8号1232頁においては、TiNを微細析
出させることによりHAZのオーステナイト粒を微細化
して、50kgf/mm2 級高張力鋼の大入熱溶接時の
HAZ靱性を改善する技術が開示されている。ごく最近
では、オーステナイトの細粒化によらずに粒内フェライ
トを生成させることによりHAZ組織の微細化を図る技
術が開発されている。粒内フェライトの生成核としてT
i酸化物が有効であり、Ti酸化物は高温にさらされて
も溶解することがなく、FL直近でも粒内フェライトの
核として働き、組織微細化が可能で、TiN等を利用し
た鋼に比較してFL近傍のHAZ靱性の著しい向上が可
能であることが、例えば特開昭61−117245号公
報に示されている。
【0004】しかしながら、以上のHAZ靱性向上技術
はいずれもHAZ組織中に一部なりでもフェライトが生
成するような成分領域についてのみ適用できるものであ
り、母材の引張強さでみればせいぜい60kgf/mm
2 級までである。さらに強度レベルの高い鋼においては
上記技術に類似した組織微細化技術は認められず、ほと
んど唯一のHAZ靱性向上方法はNiの多量添加のみで
あった。即ち5〜6%、さらには9%程度に多量のNi
を含有する鋼では極低温、一般的には−100℃以下で
も母材及びそれほど溶接入熱の大きくない溶接部のHA
Z靱性を保証することが可能である。ただし、このよう
な高Ni鋼でも溶接入熱が200kJ/cm程度のいわ
ゆる大入熱溶接におけるHAZ靱性まで容易に保証でき
るまでに至っていない。加えてこのような高Ni鋼は通
常の鋼材に比べて不可避的に非常に高価となるため、構
造物全般に広く使用できるものではなく、廉価でかつ様
々な溶接条件においても優れたHAZ靱性を有する高張
力鋼、特にフェライトの生成が困難な強度レベルの高張
力鋼の製造技術の確立が望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】Ni等の高価な合金元
素を用いずに高強度化する手段としてはMnの活用が考
えられる。Mnは廉価な上にNiに比較して少量の添加
で焼入性を高めることが可能な元素であることから本発
明者らはその最大限の有効利用を計ることが廉価な高強
度高靱性鋼のひとつの可能性と考え、種々検討を加えた
結果、特願平3−144089号(以下前出願と称す
る)に示したように、Mn以外の高価な合金元素を可能
な限り用いずに、母材の引張り強さが100kgf/m
2 以上で、かつ溶接熱影響部靱性の優れた高マンガン
超高張力鋼を発明するに至った。
【0006】前出願の特徴の一つはMnを6〜15%
と、従来の溶接構造溶鋼に比べて多量のMnを含有する
ことにあるが、一般にMn量がこの程度になると粒界破
壊感受性が高まるため、母材及びHAZの靱性確保に問
題が生じる。前出願ではこの問題を成分の適正化とB添
加およびP量を0.01%以下に限定することにより解
決した。特にPの影響はHAZよりも母材において大き
く、低P化は母材靱性確保に必須であることが詳細な検
討の結果明らかとなった。従って、さらに靱性、特に母
材靱性を向上させるためには一層の低P化をはかる必要
がある。しかしながら、P量の極端な低減は製造上の困
難が多く、必然的に製造コストの上昇を招くため、極端
な低P化によらない母材、HAZの粒界破壊を抑制して
靱性を向上する手段が求められる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
克服すべく詳細な検討を行った結果、高価なNiを多量
に添加する事なく、母材の引張り強さが100kgf/
mm2 以上で、母材靱性及び大入熱溶接を含む広い入熱
範囲において溶接熱影響部の靱性が良好な超高張力鋼と
して、重量%でC:0.01〜0.06%,Si:0.
01〜1.0%,Mn:6〜15%,S:0.01%以
下、Ti:0.005〜0.05%,Al:0.005
〜0.1%,B:0.0003〜0.010%,N:
0.010%以下を含有し、不純物としてのP量が、P
(重量%)≦0.003+0.5×Ti(重量%)で、
さらに必要に応じてNi:3.0%以下、Cu:1.5
%以下の1種または2種を含有し、残部はFe及び不可
避不純物からなることを特徴とする高マンガン超高張力
鋼およびその製造方法を発明するに至った。
【0008】
【作用】本発明においては、C、Mn、Bが基本的な特
性確保のために重要な組成である。先ず、溶接熱影響部
の靱性についてみると、従来の低温靱性を目的としたC
r,Mo,Ni等を含有した高張力鋼では微細な上部ベ
イナイトあるいは下部ベイナイトとマルテンサイト組織
となる成分のときに靱性が最も良好となることが例えば
昭和54年6月発行の「鉄と鋼」第65巻第8号122
3頁に示されている。しかしながら、高価なこれらの合
金元素を用いず、主としてMnだけで強度靱性を確保す
ることを目的とした場合はベイナイトが存在する成分範
囲では良好な靱性が得られないことが判明した。即ち、
Cが約0.02%あるいは0.1%、Siが約0.1
%、Mnが約1〜20%、Alが約0.03%、Nが約
0.003%、Bが無添加あるいは約0.0010%の
範囲の小型真空溶解鋼を用いて大入熱溶接を想定した溶
接再現熱サイクル靱性(最高加熱温度:1400℃、8
00℃から500℃までの冷却時間:160秒)を検討
した結果、ベイナイト組織が存在するMnが4〜5%以
下の成分では、シャルピー試験の吸収エネルギーが7k
gfmとなる温度(vTr7.0 )で靱性を評価した場
合、良好な靱性が得られる範囲が存在せず、むしろB添
加を前提とした上で、Mnが6%程度以上で、ほぼ10
0%マルテンサイト組織となる成分領域において良好な
HAZ靱性が得られることが判明した。
【0009】また、HAZ靱性向上のためにはMn量の
適正化と共にC量を低減し、Bを添加する必要があるこ
とを見いだした。なお、微視的には、本発明鋼の成分範
囲における組織は体心正方晶のマルテンサイトと成分に
よっては若干の残留オーステナイト、さらには微量のち
ょう密六方晶のεマルテンサイトを含有する場合もある
が、量的には正方晶マルテンサイトが主体となる。さら
に、本発明鋼は焼入性が非常に高く、溶接条件により冷
却速度が大きく変化しても基本的にはいずれもマルテン
サイト組織のため、靱性変化がほとんど認められない。
従って、小入熱〜大入熱に至るまで優れたHAZ靱性を
得ることが可能である。
【0010】母材についても同様の理由から本発明鋼に
おいては通常、工業的に得られる冷却速度の範囲内では
安定してマルテンサイト組織が得られるため、製造方法
によらず、例えば、熱間圧延ままか、焼入れ焼戻し処理
によるかによらず、強度の変化は非常に小さい。また、
Mn量が6%以上と高いため、C量が0.01%〜0.
06%と低いにもかかわらず、引張り強度は100kg
f/mm2 以上が安定して達成可能である。母材靱性、
HAZ靱性ともP量の増加により劣化するが、母材靱性
の方がその程度は大きい。vTr7.0 ≒−60℃程度の
靱性ならP≦0.01%程度とすることにより母材、H
AZとも確保可能であるが、さらに優れた低温靱性を得
るためには他の手段によらなければ0.002%程度以
下の極端な低P化が必要となる。
【0011】そこで、Pの靱性に及ぼす悪影響の程度を
低減するための手法を検討した結果、図1に示すように
P量に応じて適切な量のTiを添加することにより粒界
破壊感受性を低減して靱性劣化を防止できることを見い
だした。図1は0.02%C−0.1%Si−10%M
n−0.001%Bを基本成分としてP量とTi量を変
化させたときの焼入れ焼戻し処理(焼入れ加熱温度:8
50℃、焼戻し温度:600℃、焼入れ、焼戻しとも加
熱保持時間は1時間で、冷却は水冷)により製造した母
材の靱性から、vTr7.0 が−80℃以下となるTi量
とP量の範囲を求めたもので、ほぼP(重量%)=0.
003+0.5×Ti(重量%)で与えられるP量より
少ないP含有量ならばvTr7.0 は−80℃以下となる
ことが判明した。
【0012】即ち、Tiを適正量含有すればP量を極端
に低減しなくとも優れた低温靱性を得ることが可能とな
るため、本発明においてはTi添加を前提として、P量
を、 P(重量%)≦0.003+0.5×Ti(重量%) に限定した。HAZ靱性に関してはPによる靱性劣化は
母材におけるよりゆるやかであり、Ti添加による靱性
向上は顕著には認められない。逆にTi量が多すぎると
HAZ硬さが高くなり、粒界破壊は抑制されてもHAZ
靱性は若干劣化するようになるのでTiを無制限に添加
することは主としてHAZ靱性確保の点からは好ましく
ない。以上が、本発明の基本要旨であるが、本発明の目
的とする特性を達成するためには各々の構成元素量につ
いても以下に述べるように適正範囲に限定する必要があ
る。
【0013】先ず、Cは強度を向上するために有効な成
分であるが、本発明者らが詳細に検討した結果によれ
ば、本発明の如き高Mn鋼においてはC量が増加するに
つれて母材靱性、HAZ靱性が劣化する。Cの悪影響は
母材靱性においてより顕著であり、0.01%の添加あ
たりvTr7.0 が約10〜15℃上昇する。本発明では
母材強度を確保でき、母材靱性を極端に劣化させない範
囲としてCを0.01%〜0.06%とした。次に、S
iは溶鋼の脱酸を行う上で有効な元素であり、強度上昇
にも効果があるが多量に添加した場合、粗大な酸化物を
生成しやすく、本発明のような強度の高い鋼では延性や
靱性を大きく損ねるため、0.01〜1.0%の範囲と
した。
【0014】Mnは本発明の最も重要な構成元素のひと
つである。本発明においては冷却速度の広い範囲でほぼ
マルテンサイト1相組織となって、安定して母材強度、
HAZ靱性を確保できるに必要な量として下限を6%と
した。さらにMn量を高めるとHAZ靱性は向上する
が、15%を超えるとHAZ靱性及び母材靱性が劣化し
はじめるため、本発明においてはMn量の上限を15%
とした。SについてもMnSを形成したり粒界に偏析し
て延性や靱性を劣化させるため、極力低減することが好
ましいが、許容できる量として0.01%以下とした。
TiはPによる悪影響を低減して粒界破壊を抑制するこ
とにより特に母材靱性の向上に効果があるが、0.00
5%未満ではその効果が不明確であるため、下限を0.
005%とした。一方、Ti量が高すぎると、HAZ硬
さの上昇を通してHAZ靱性の劣化を生じるため、許容
できる量として上限を0.05%とした。AlはSiと
同様、脱酸元素として有効であるが、過剰に添加する
と、粗大な酸化物を形成して延性、靱性の劣化要因とな
るため、0.005〜0.1%の範囲とした。
【0015】Bは高Mn鋼における粒界脆化を抑制する
ために特に重要な元素であり、その効果を生じさせるた
めには0.0003%以上の添加が必要である。しか
し、0.010%を超える添加を行うと、析出物を生成
しやすくなり粒界脆化抑制効果が失われると共に、析出
物による靱性劣化を生じるため、0.0003〜0.0
10%の範囲とした。NはBNを形成してBの粒界脆化
抑制効果を減ずるため、含有量は少ない方が好ましい
が、許容できる範囲として、上限を0.010%とし
た。以上が、本発明鋼の基本成分の各々の限定理由であ
るが、母材及びHAZの靱性向上の目的で、必要に応じ
てNi、Cuの1種以上を含有することができる。Ni
は含有量が多いほど母材靱性、HAZ靱性共に遷移温度
としては改善されるが、一方で、シェルフエネルギーが
低下する傾向にあり、3.0%を超える添加をしても、
靱性改善効果が飽和するため、経済性も考慮して3.0
%を上限とした。
【0016】Cuの効果も定性的にはNiとほぼ同様で
あるが、1.5%を超える多量の添加は鋳片の割れや析
出脆化の問題等が顕著になるため、上限を1.5%とし
た。以上が本発明の化学成分の限定理由であるが、母材
の強度、靱性改善のためには、その製造方法にも配慮す
る必要がある。即ち、本発明鋼において好ましい強度・
靱性を得るためには上記成分組成範囲に転炉、電気炉等
の溶解炉で溶製され、造塊−分塊法や連続鋳造法等で製
造した鋼片を、熱間圧延まま、あるいはその後に熱処理
を施して製造するが、その際、以下に示す適正な製造方
法とする必要がある。
【0017】焼入れままあるいは焼入れ焼戻し処理で製
造する場合は、1000℃以上に加熱した後熱間圧延
し、続いてAc3 変態点〜1000℃の温度域に再加熱
した後、該温度から冷却するに際して700℃〜300
℃の温度域の平均冷却速度が0.1℃/s以上となるよ
うに冷却する、あるいは冷却後さらに450℃〜Ac1
変態点+50℃の温度で焼き戻す必要がある。また、再
加熱処理をせずに製造する場合は、950℃〜1150
℃に加熱し、900℃以下での圧下率が10〜50%
で、仕上げ温度が750℃〜850℃である熱間圧延を
施し、圧延後の冷却に際して700℃〜300℃の温度
域の平均冷却速度が0.1℃/s以上となるように冷却
し、あるいは冷却後さらに450℃〜Ac1 変態点+5
0℃の温度に焼き戻す必要がある。以下にその理由を示
す。
【0018】先ず、焼入れままあるいは焼入れ焼戻し処
理により製造する場合は、熱処理に先だつ熱間圧延によ
り、所望の板厚とする。この熱間圧延は形状を調整する
ことが主目的であるため、特に複雑な圧延条件とする必
要はなく、溶体化を十分図るために加熱温度が1000
℃以上となっていれば良い。従って、冷鋼片を1000
℃以上に再加熱しても、あるいは溶鋼を凝固させた後、
冷却途中1000℃以上で保持し、鋼片の温度分布を均
一化した後、熱間圧延を行っても何等効果は異ならな
い。また、熱間圧延後の冷却は空冷ままでも、水冷ある
いは徐冷でも構わない。熱間圧延を行った後、Ac3
態点〜1000℃の温度範囲に再加熱する。これは、A
3 点以下では完全にオーステナイト化しないため、組
織が不均一となって強度、靱性が劣化し、1000℃を
超えるとオーステナイト粒が混粒化、粗大化して靱性が
劣化するため、この温度範囲とする必要がある。一般の
調質高張力鋼では靱性に有害な粗大なベイナイトの生成
を抑制するために加熱後の冷却は水冷等により可能な限
り速い冷却速度で冷却することが必須条件となるが、本
発明鋼ではMn量を高めて焼入性を十分確保しているた
め、急冷する必要はない。
【0019】ただし、強度確保のために確実にマルテン
サイト単相組織とするため、及び徐冷による不純物の粒
界偏析を避けるため、冷却するに際して700℃〜30
0℃の温度域の平均冷却速度が0.1℃/s以上となる
ように冷却することが好ましい。この条件を満足する限
りは必ずしも水冷等の焼入れ処理を施す必要はない。加
熱温度〜700℃、300℃以下については特に限定し
ないが、粒界脆化をできる限り助長しないという意味
で、炉冷のような徐冷は避ける方が好ましい。
【0020】以上の製造方法により十分優れた強度、靱
性を得ることが可能であり、通常の調質高張力鋼のよう
に靱性向上のための比較的高温での焼戻し処理を行うこ
とは必須条件ではない。ただし、Ac3 変態点〜100
0℃の温度に再加熱、冷却ままでは降伏強度が低めにな
るため、さらに降伏強度を高める必要のある場合は45
0℃〜Ac1 変態点+50℃の温度範囲で焼き戻せば引
張り強度、靱性の大幅な低下を伴わずに降伏点の上昇が
達成できる。即ち、本発明のような高Mn鋼はB添加に
より粒界脆化感受性を低下させても、焼戻し温度が40
0℃以下の焼戻し温度範囲において顕著な靱性劣化を示
すため、該温度域を避けて焼戻しを施す必要がある。こ
の靱性劣化は粒界破壊に起因するものである。焼入れま
まではB添加により粒界破壊を抑制しているため、靱性
は良好であり、焼入れままで用いることが可能である。
【0021】ただし、焼入れままでは若干降伏強度
(0.2%耐力)が低めとなる傾向があるため、高降伏
強度を必要とする場合は焼戻しを施す必要がある。焼戻
し温度が450℃以上では引張り強さの大幅な低下を生
ずることなく、0.2%耐力の上昇が可能であり、この
温度範囲ならば靱性の劣化も生じない。ただし、Ac1
変態点を超えて焼戻すと、オーステナイトが多量に析出
して0.2%耐力の大きな低下が生じるようになる。低
降伏点鋼あるいは低降伏比鋼を目的とする場合はこのよ
うなAc1 変態点を超えて焼戻せば靱性や引張り強さに
支障なく、降伏点の低下が可能である。ただし、Ac1
変態点を大きく超えて焼き戻すと靱性が劣化する。実験
結果に基づいた検討から、Ac1 変態点+50℃を焼戻
し温度の上限とすることが好ましい。従って、用途によ
り焼戻しを行う場合の焼戻し温度は靱性劣化を許容でき
る範囲として450℃〜Ac1 変態点+50℃の範囲と
する。焼戻し温度に加熱した後の冷却条件は問わない
が、炉冷のような徐冷は粒界脆化が助長されるため避け
るべきである。
【0022】さらに、本発明鋼は上記のような再加熱処
理を施さずに製造することも可能である。この場合は、
加熱時のオーステナイト粒径の細粒化と溶体化を両立さ
せて強度、靱性を向上させるために、加熱温度は950
℃〜1150℃の範囲が好ましい。加えて、圧延条件を
規制せずに圧延を行うと細粒化が不十分で靱性の低下の
懸念があり、また、0.2%耐力が極端に低下する問題
を生じるため、オーステナイトを細粒化し、かつ、伸長
粒とすることにより、靱性改善と0.2%耐力の上昇を
はかる目的で、900℃以下での圧下率が10〜50%
で、仕上げ温度が750℃〜850℃の条件内で熱間圧
延を施す必要がある。
【0023】900℃以下の圧下率が10%未満では効
果が明確でなく、50%を超えると材質の異方性が顕著
となる。また、仕上げ温度が750℃未満ではセパレー
ションが顕著となり、シャルピー試験のシェルフエネル
ギーが低下し、材質の異方性も大きくなるので好ましく
なく、逆に850℃を超える高温で圧延を終了すると、
0.2%耐力の上昇が望めない。圧延後の冷却速度の限
定理由は焼入れ焼戻し処理における焼入れ時の冷却速度
の限定理由と同じである。圧延ままでも上記製造条件に
よれば十分優れた強度、靱性を得ることが可能である
が、強度の調整あるいは一層の高降伏応力化を必要とす
る場合はさらに焼戻し処理を施すが、この場合も焼入れ
焼戻し処理における焼戻し条件の限定理由と同様の理由
により、焼戻し温度の範囲は450℃〜Ac1 変態点+
50℃とする必要がある。
【0024】
【実施例】先ず、表1及び表2に化学成分を種々変化さ
せて、本発明の製造条件範囲内で製造した鋼板の化学成
分、母材強度靱性、HAZの靱性等を示す。ここで、N
o.1〜No.12が本発明鋼であり、No.13〜N
o.25は化学成分が本発明範囲外の比較鋼である。本
発明鋼、比較鋼とも圧延により20mmの鋼板とした。
本発明鋼のNo.1〜No.6及び比較鋼については熱
間圧延後さらに焼入れ焼戻し処理を行った後、特性調査
を実施した。この際の、焼入れ加熱条件は、850℃1
時間保持後水冷、焼戻し条件は、575℃1時間保持後
水冷、とした。また、本発明鋼のNo.7〜No.12
については圧延ままの素材より採取した試験片により特
性を調査した。この際の、熱間圧延は、1000℃1時
間保持、900℃以下の圧下率が10%、仕上げ温度が
約850℃の条件で行った。いずれの試験片も板厚中心
部より圧延方向に平行な方向で採取した。
【0025】母材の強度は丸棒引張り試験の0.2%耐
力及び引張り強さで評価した。一方、母材靱性はシャル
ピー衝撃試験における−80℃での吸収エネルギーで評
価した。また、HAZ靱性は最高加熱温度1400℃、
800℃から500℃までの冷却時間が160秒である
溶接再現熱サイクルを付与したときのシャルピー衝撃試
験の−80℃での吸収エネルギーで評価した。ちなみに
本熱サイクル条件は板厚20mmの鋼板を入熱量約10
0kJ/cm程度でサブマージアーク溶接したときのF
Lでの熱履歴に相当する。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表2から明らかなように、No.1〜N
o.12の本発明鋼は比較鋼に比べて優れた母材及びH
AZ靱性を有し、−80℃の低温でも構造物の安全性確
保に十分なシャルピー試験の吸収エネルギーを示すこと
が分かる。また、母材強度も引張り強さは100kgf
/mm2 以上の優れた特性を示す。即ち、本発明によれ
ば非常に高い強度と優れた母材、HAZ靱性を兼ね備え
た鋼が得られることが明らかである。
【0029】一方、No.13〜No.20の比較鋼は
本発明の要件を満足しておらず、そのため、母材強度、
靱性あるいはHAZ靱性が本発明鋼に比べて劣ることが
同様に表2から明白である。即ち、比較鋼No.13〜
No.16はTiを添加していないため、P量の増加に
つれて母材靱性の劣化が著しい。No.13はP量が
0.006%と微量であるが、Tiを添加していないた
め、Tiを添加している本発明鋼に比べて−80℃での
シャルピー特性は劣る。また、比較鋼No.17、N
o.18はTiを添加しているが、P(重量%)≦0.
003+0.5×Ti(重量%)の条件を満足していな
いため、特に母材靱性が劣る。No.19はMn量が低
いため、引張り強度が低く、かつHAZ靱性も十分でな
い。比較鋼No.20はB無添加のため、P量やTi添
加の有無とは無関係に粒界破壊を抑制できず、母材靱性
HAZ靱性とも著しく低い。
【0030】表3、表4は表1の鋼No.2と同じ化学
成分の鋼を用いて、母材強度、靱性におよぼす製造条件
の影響を調べた結果である。表1と同様、板厚中心部よ
り圧延方向に平行な方向で試験片を採取して、強度、靱
性を調べた。表3は焼入れまま、あるいは焼入れ焼戻し
により製造する場合の製造条件の影響を調べた結果であ
る。鋼B1〜B10は本発明の製造方法に従って製造し
た鋼であり、優れた強度、靱性を有する。一方、鋼B1
1〜B17は本発明の要件を満足しておらず、十分な特
性を得られない。即ち、鋼B11〜B14は加熱温度が
高すぎるためにシャルピー特性のばらつきが大きく、特
に最低値が低い。鋼B15は焼入れ後の冷却速度を徐冷
としたために、引張り強度が100kgf/mm2 を下
回り、靱性も劣る。鋼B16、B17は焼戻し処理の温
度が本発明外であるため、0.2%耐力は高いものの、
靱性が極端に劣化する。
【0031】
【表3】
【0032】表4は再加熱処理を施さずに熱間圧延まま
か、圧延後さらに焼戻して製造する場合の製造条件の影
響を調べた結果である。鋼C1〜C10は本発明の製造
方法に従って製造した鋼であり、優れた強度、靱性を有
する。一方、鋼C11〜C16は本発明の要件を満足し
ておらず、十分な特性を得られない。即ち、鋼C11は
加熱温度が高すぎるため、オーステナイト粒が粗く、優
れた靱性が得られない。また、鋼C12は圧延が高温で
終了しているために、0.2%耐力が低く、靱性も劣
る。C13は900℃以下の圧下率が大きすぎるため、
また、鋼C14は仕上げ温度が低すぎるため、セパレー
ションが顕著で、シャルピー試験で高い吸収エネルギー
が得られない。鋼C15圧延後の冷却速度が極端に小さ
いため、強度、靱性ともに劣化する。鋼C16は圧延条
件は本発明の要件を満たしているが、その後の焼戻し温
度が本発明の範囲外のために靱性が極端に低下する。以
上の実施例から、本発明によれば引張り強さが100k
gf/mm2 以上で、かつ−80℃程度の低温において
も安全な使用に耐える優れた母材及びHAZ靱性を有す
る超高張力鋼が得られることが明白である。
【0033】
【表4】
【0034】
【発明の効果】本発明は高価なNiなどの合金元素を多
量に含有することなく、かつP量の極端な低減を必要と
せずに非常に高い引張り強さと優れた母材靱性、及び広
い入熱範囲で優れたHAZ靱性を有する超高張力鋼を可
能としたものであり、本発明による鋼を用いれば過酷な
使用条件に対しても高強度で、かつ安全性の高い溶接構
造物を廉価に製造することが可能となり、その効果は極
めて顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】P量,Ti量を変えて焼入れ焼戻し処理で製造
した鋼の母材靱性がvTr7.0 ≦−80℃となるP量と
Ti量の範囲を示した図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で C :0.01〜0.06% Si:0.01〜1.0% Mn:6〜15% S :0.01%以下 Ti:0.005〜0.05% Al:0.005〜0.1% B :0.0003〜0.010% N :0.010%以下 を含有し、不純物としてのP量が、 P(重量%)≦0.003+0.5×Ti(重量%) で、残部はFe及び不可避不純物からなることを特徴と
    する溶接熱影響部靱性の優れた高マンガン超高張力鋼。
  2. 【請求項2】 さらに重量%で、 Ni:3.0%以下 Cu:1.5%以下 の1種または2種を含有することを特徴とする請求項第
    1項記載の溶接熱影響部靱性の優れた高マンガン超高張
    力鋼。
  3. 【請求項3】 重量%で C :0.01〜0.06% Si:0.01〜1.0% Mn:6〜15% S :0.01%以下 Ti:0.005〜0.05% Al:0.005〜0.1% B :0.0003〜0.010% N :0.010%以下 を含有し、不純物としてのP量が、 P(重量%)≦0.003+0.5×Ti(重量%) で、更に Ni:3.0%以下 Cu:1.5%以下 の1種または2種を含有し、残部はFe及び不可避不純
    物からなる鋼を、1000℃以上に加熱した後熱間圧延
    し、続いてAc3 変態点〜1000℃の温度域に再加熱
    した後、該温度から冷却するに際して700℃〜300
    ℃の温度域の平均冷却速度が0.1℃/s以上となるよ
    うに冷却することを特徴とする溶接熱影響部靱性の優れ
    た高マンガン超高張力鋼の製造方法。
  4. 【請求項4】 重量%で C :0.01〜0.06% Si:0.01〜1.0% Mn:6〜15% S :0.01%以下 Ti:0.005〜0.05% Al:0.005〜0.1% B :0.0003〜0.010% N :0.010%以下 を含有し、不純物としてのP量が、 P(重量%)≦0.003+0.5×Ti(重量%) で、更に Ni:3.0%以下 Cu:1.5%以下 の1種または2種を含有し、残部はFe及び不可避不純
    物からなる鋼を、1000℃以上に加熱した後熱間圧延
    し、続いてAc3 変態点〜1000℃の温度域に再加熱
    した後、該温度から冷却するに際して700℃〜300
    ℃の温度域の平均冷却速度が0.1℃/s以上となるよ
    うに冷却し、次いで450℃〜Ac1 変態点+50℃の
    温度で焼き戻すことを特徴とする溶接熱影響部靱性の優
    れた高マンガン超高張力鋼の製造方法。
  5. 【請求項5】 重量%で C :0.01〜0.06% Si:0.01〜1.0% Mn:6〜15% S :0.01%以下 Ti:0.005〜0.05% Al:0.005〜0.1% B :0.0003〜0.010% N :0.010%以下 を含有し、不純物としてのP量が、 P(重量%)≦0.003+0.5×Ti(重量%) で、更に Ni:3.0%以下 Cu:1.5%以下 の1種または2種を含有し、残部はFe及び不可避不純
    物からなる鋼を、950℃〜1150℃に加熱し、90
    0℃以下での圧下率が10〜50%で、仕上げ温度が7
    50℃〜850℃である熱間圧延を施し、圧延後の冷却
    に際して700℃〜300℃の温度域の平均冷却速度が
    0.1℃/s以上となるように冷却することを特徴とす
    る溶接熱影響部靱性の優れた高マンガン超高張力鋼の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 重量%で C :0.01〜0.06% Si:0.01〜1.0% Mn:6〜15% S :0.01%以下 Ti:0.005〜0.05% Al:0.005〜0.1% B :0.0003〜0.010% N :0.010%以下 を含有し、不純物としてのP量が、 P(重量%)≦0.003+0.5×Ti(重量%) で、更に Ni:3.0%以下 Cu:1.5%以下 の1種または2種を含有し、残部はFe及び不可避不純
    物からなる鋼を、950℃〜1150℃に加熱し、90
    0℃以下での圧下率が10〜50%で、仕上げ温度が7
    50℃〜850℃である熱間圧延を施し、圧延後の冷却
    に際して700℃〜300℃の温度域の平均冷却速度が
    0.1℃/s以上となるように冷却し、次いで450℃
    〜Ac1 変態点+50℃の温度に焼き戻すことを特徴と
    する溶接熱影響部靱性の優れた高マンガン超高張力鋼の
    製造方法。
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