JPH0519504A - 電子写真用感光体塗布溶液の処理方法 - Google Patents

電子写真用感光体塗布溶液の処理方法

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JPH0519504A
JPH0519504A JP17105191A JP17105191A JPH0519504A JP H0519504 A JPH0519504 A JP H0519504A JP 17105191 A JP17105191 A JP 17105191A JP 17105191 A JP17105191 A JP 17105191A JP H0519504 A JPH0519504 A JP H0519504A
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binder
solution
solvent
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JP17105191A
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Hiroki Kusayanagi
弘樹 草柳
Atsushi Omote
篤志 表
Yoshimasa Ito
良将 伊東
Soji Tsuchiya
宗次 土屋
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 十分な感光特性を維持したまま、溶液の管理
・保管が容易で、人体に与えられる悪影響が極力少ない
電子写真感光体塗布溶液の処理方法を得るにある。 【構成】 1種類または2種類以上のバインダ−高分子
およびX型無金属フタロシアニンを、少なくともX型無
金属フタロシアニンの一部を溶解する能力を有する1種
類または2種類以上の溶剤に混合して使用目的組成より
濃縮して作製し、使用時に同溶液を1種類または2種類
以上の前記溶剤で希釈することにより当初の目的組成と
した感光体用塗布溶液を得ることを特徴とする電子写真
用感光体塗布溶液の処理方法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電−露光−現像等の
写真プロセスに用いる、X型無金属フタロシアニンを有
する電子写真用感光体塗布溶液の処理方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】周知のように、電子写真用感光体材料と
しては、セレン、酸化亜鉛、酸化チタン、硫化カドミウ
ム等の無機光導電性物質およびフタロシアニン顔料、ジ
スアゾ系顔料等の有機光導電性物質を用いるものとが知
られているが、これらの光導電体を含む層を導電性支持
体上に形成して電子写真用感光体が構成される。
【0003】これらの電子写真用感光体の内、無機光導
電体を有するものは、熱安定性、耐久性等の点で必ずし
も満足し得るものではなく、これらは、その毒性のため
に製造上、取扱上にも問題があった。
【0004】一方、有機光導電多体を用いた感光体(O
PCと略す)は、無機感光体に比べて、分子設計により
色々な波長に高感度な材料を合成できること、無公害で
あること、生産性、経済性に優れ、安価であること等の
利点から、現在、活発な研究開発が行われている。ちな
みに、OPCは、通常の場合、光を吸収してキャリアを
発生させる電荷発生層(CGLと略す)と、生成したキ
ャリアを移動させる電荷移動層(CTLと略す)の2重
層構造で使用されるけれども、最近では、有機感光体の
問題点とされていた耐久性や感度の面でも著しい改良が
なされ、電子写真用感光体の主力となりつつある。
【0005】ところで、CGLに使用される材料(以
下、「CGM」と略す)として、従来では、各種ペリレ
ン系化合物、各種フタロシアニン系化合物、チアピリリ
ウム系化合物、アンスアンスロン系化合物、スクリリウ
ム系化合物、ビスアゾ系化合物、トリスアゾ顔料、アズ
レニウム色素等の有機材料が検討されている。
【0006】また、CTLに使用される材料(以下、
「CTM」と略す)としては、従来では、各種ヒドラゾ
ン系化合物、オキサゾ−ル系化合物、トリフェニルメタ
ン系化合物、アリ−ルアミン系化合物等が開発されてい
る。これらの材料は、バインダ−高分子、溶剤と共に比
較的簡単な塗布法でドラムやベルト等の支持体や基板上
に膜状に形成できるが、このような目的に使用されるバ
インダ−高分子としては、ポリエステル樹脂、ポリカ−
ボネ−ト樹脂、アクリル樹脂、アクリル・スチレン樹脂
等がある。一般にいって、2重層構造では、高感度化の
ためにCGLは数ミクロンの厚さで塗布され、一方CT
Lは数十ミクロンの厚さで塗布されるのが普通であるけ
れども、その強度、耐刷性等の理由から、CGLは基板
側に、CTLは表面側に形成されるのが通常である。つ
まり、このような構成においては、CTMが正孔の移動
により作動するもののみ実用化されているので、その2
重層感光体は負帯電方式となる。
【0007】しかしながら、この負帯電方式では、帯電
に用いられる負電荷の影響で空気中の酸素がオゾンにな
る(オゾンは人体に有害なだけでなく、しばしば感光体
と反応して感光体を劣化させる)、帯電が不安定であ
る、ドラム表面状態の影響を受け易い等の問題があっ
た。
【0008】したがって、最近では、負帯電方式の問題
点を解決するために、正帯電方式によるOPCの開発が
盛んに行われているけれども、正帯電方式を実現するた
めに、従来では、 (1) CGLとCTLを負帯電方式の場合と逆構成にした
逆二層構造OPC (2) CGMとCTMをバインダ−高分子中に混合分散さ
せた単層構造OPC (3) 銅フタロシアニンを高分子中に分散させた単層型O
PC等が検討されてきた。
【0009】(1) の方式による逆2層構造においては、
負帯電方式の場合と同様に製造工程の複雑さや層間剥離
等の問題が生じるとともに、本質的に薄くする必要のあ
るCGLが感光体の表面に位置されるので、摩耗等の機
械的疲労による耐印刷性が問題となるから、実用化に至
ったものはない。
【0010】また、(2) 、(3) の方式による単層型の正
帯電感光体は、多層型負帯電方式、逆層型正帯電方式に
比較して感度、残留電位、帯電特性の点で劣り、特に帯
電特性が繰り返し使用において劣化する、即ち帯電電位
が徐々に乗らなくなるという短所があった。しかし、単
層型の電子写真用感光体の場合は、層中のCGM及びC
TMの分散が均一であれば摩耗しても感光特性には影響
がないため、逆層型正帯電方式で問題となった紙やクリ
−ニングプロセスによる摩耗等の機械的疲労による耐印
刷性は、本質的に問題にはならないという長所も存在す
る。
【0011】前述したような問題を考慮して本発明者
は、単層型正帯電OPCの検討を行ない、CGMとして
X型無金属フタロシアニン(X−H2 −Pc:以下、
「X−Pc」と略す)を用い、これと適当なバインダ−
高分子の組合せからなる単層型OPCが、正帯電方式で
優れた感光特性を示すことを見出した。この新規なOP
Cの大きな特徴は耐熱性に劣るCTMが含まれていない
ことであり、以下のような長所を有する。 (1) 単層構造であるので製造工程が簡単であり、機械的
疲労に対して優れている。 (2) 従来の単層型OPCに比べはるかに高感度であり、
安定性、帯電性にも優れている。 (3) 550 〜800nm の広い波長範囲で優れた感光特性を示
す。 (4) 特に正帯電方式で優れた感光特性を示す。 (5) 熱に弱いCTMが含まれていないので、耐熱性に優
れている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この新規な
OPCは、X−Pcとバインダ−用高分子化合物と溶剤
を共に反応容器に入れ、十分に撹拌混合(混練)して分
散させることにより、実際に使用される組成の溶液を、
支持体または基板上に塗布することにより作製される。
【0013】しかしながら、このような溶液の製造方法
では、塗布に適当な組成の溶液を作製する際に、固形分
(X−Pcとバインダ−用高分子化合物を合わせた量)
に対する溶剤の比率がかなり大きくなり、一度に多量の
溶剤を使用しなければならなくなるので、以下のような
課題を伴う。 (1) 溶液の製造・保管に大きなスペ−スを確保しなけれ
ばならず、同時に多量の溶液を扱わなければならないと
いう煩雑さもある。 (2) 人体に悪影響を及ぼす可能性が大きくなる。
【0014】本発明の目的は、CGMとしてX型無金属
フタロシアニンを用い、これと適当なバインダ−高分子
の組合せからなる単層型OPCの課題に鑑み、十分な感
光特性を維持したまま、溶液の管理・保管が容易で、人
体に与えられる悪影響が極力少ない電子写真感光体塗布
溶液の処理方法を得るにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、1種類または2種類以上のバインダ−高
分子およびX型無金属フタロシアニンを、少なくともX
型無金属フタロシアニンの一部を溶解する能力を有する
1種類または2種類以上の溶剤に混合して使用目的組成
より濃縮して作製し、使用時に同溶液を1種類または2
種類以上の前記溶剤で希釈することにより当初の目的組
成とした感光体用塗布溶液を得る電子写真用感光体塗布
溶液の処理方法を提案するものである。
【0016】
【作用】つまり、本発明によれば、塗布溶液の製造開始
時に固形分に対する溶剤の比率を小さくし、使用目的の
組成よりも濃縮した状態で溶液を作製しておき、十分に
撹拌混合(混練)した後に、その溶液を溶剤で希釈する
ことにより、実際に使用する組成を実現するので、塗布
溶液製造時に使用する溶剤の量を抑えることができ、保
管や管理に要するスペースや手間を十分に削減できる。
また、本発明により得られた塗布溶液は、通常の製造方
法(最初から実際に使用する組成で塗布溶液を製造する
方法)を用いた場合に比べて、作製された感光体の特性
も優れている。
【0017】まとめると、本発明における電子写真用感
光体製造時の塗布溶液の処理方法を用いることにより、
従来の方法に比べて以下の点が改善された。 (1) 塗布溶液製造時に濃縮することにより、使用する溶
剤の量ひいては溶液の量を少なくすることができ、製造
過程や保管過程のコンパクト化、容易化を実現できる。 (2) 一度に多量の溶剤を使用しないので、人体への影響
が軽微である。 (3) 従来の方法で製造された感光体よりも優れた感度特
性を有する感光体を製造できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明による電子写真感光体塗布溶液
の処理方法の実施例の詳細を説明する。
【0019】本発明の実施例の説明に先立って、本発明
で用いるフタロシアニンについて説明しておくと、フタ
ロシアニンには、中心に金属原子を有する金属フタロシ
アニンと、金属原子を有しない無金属フタロシアニンが
ある。後者の無金属フタロシアニン(以下、Pcと略
す)には、従来では、α型とβ型の2種類が、その代表
として知られている。このPcについては、最近、ゼロ
ックス(Xerox )社が優れた電子写真特性を有するX型
Pcを開発し、その合成法、結晶型と電子写真特性との
関係、構造解析などの研究を行っている(米国特許第3,
357,989 号明細書参照)。つまり、X型Pcは、常法に
より合成したβ型Pcを硫酸処理によりα型とし、これ
を長時間ボールミリングすることにより作製する。その
結晶構造は従来のα型及びβ型と明かに異なっている。
X型PcのX線回折図(CuKα線による測定)によれ
ば、その回折線は、2θ=7.4,9.0,15.1,16.5,17.2,20.
1,20.6,20.7,21.4,22.2,23.8,27.2,28.5,30.3(単位 ゜
)に出現する。最も強度の高い回折線は、7.5゜(面間
隔d=9.8Aに相当)は、0.66である。
【0020】そして、これら以外の結晶系を持つPcと
しては、τ型Pcが知られているけれども、これはα、
β、X型結晶を摩砕助剤とともに不活性溶剤中5〜10
℃、20時間ボールミリングすることによって得られ
る。そのX線回折は本質的にX型のそれに類似してい
る。ただし、この場合は7.5゜ 付近の回折強度と9.
1゜ 付近の回折強度の比率は1:0.8になっている。
【0021】本発明においては、前述したX型PcとP
cの一部を溶解する能力のある溶媒を、必要に応じてバ
インダ−用高分子化合物と共に反応容器に入れ、十分に
撹拌混合(混練)して分散させる。この場合、安定した
溶液状態を得るためには、通常の撹拌方法で1 日以上を
要するが、撹拌混合を十分に行うと、X型Pcは微粒子
化されると同時に一部が可溶化する(粘度が上昇してい
ることから可溶化していると考えられる。)。
【0022】この場合、混合物中には粒状のPcとは異
なる分子状のPc(X型やτ型とは違う新たなPc結
晶)を生じるものと考えられる。そして、分子状のPc
の存在がCT機能をもたらしているもの考えられるが、
X型Pcを用いた場合、X線回折図は、X型Pc単独の
回折図とは明らかに異なっており、またα型およびβ型
のPcの回折図とも明らかに異なっている。詳しくいえ
ば、そのX線回折図は、X型PcのX線回折図に比べ、
2 θ=21. 4 ゜以上の回折線が消失する傾向にあり、1
6.7゜付近の回折線は増加する傾向にある。最も顕著な
変化は、Pcの最も特徴的な回折線、すなわち7.5 ゜
(d=11.8A )付近および9.1 ゜(d=9.8A)付近の2
本の回折線のうち、7.5 ゜付近の回折線のみが選択的に
低下していることである。このことから、X型Pcの少
なくとも一部が新しいものに変化したと推察される。
【0023】本発明においては、撹拌混合の程度、時
間、温度などは用いられる溶剤等によって異なるけれど
も、適切な処理の程度は、先にのべたX線回折パタ−ン
の7.5゜付近、9.1 ゜付近の回折線強度比(I11.8/I
9.8 )で見ることができる。つまり、本発明を実施する
に当たっては、この比が1 〜0.1 の間にあるようにする
のが好ましい。適切な溶剤としては、ニトロベンゼン、
クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、ジクロルメタン、
トリクロルエチレン、クロルナフタレン、メチルナフタ
レン、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフ
ラン、シクロヘキサノン、1,4 −ジオキサン、Nメチル
ピロリドン、四塩化炭素、ブロムブタン、エチレングリ
コ−ル、スルホラン、エチレングリコ−ルモノブチルエ
−テル、アセトキシエトキシエタン、ピリジン、あるい
はこれらのうちの2以上の溶剤を混合してなる混合溶剤
を挙げることができる。
【0024】本発明で用いるバインダ−用高分子化合物
は、これらの溶剤に溶解するものが好ましいが、使用さ
れるバインダ−用高分子化合物としては、例えば、ポリ
エステル、ポリカ−ボネ−ト、ポリアクリレ−ト、ポリ
酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リビニルブチラ−ル、ポリビニルアセトアセタ−ル、ポ
リスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタアクリル
酸メチル、ポリビニルカルバゾ−ル、およびこれらの共
重合体、ポリ(塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコ
−ル)、ポリ(塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン
酸)、ポリ(エチレン/酢酸ビニル)、ポリ(塩化ビニ
ル/塩化ビニリデン)、メラミン樹脂、アルキド樹脂、
セルロ−ス系高分子、各種シロキサン高分子等が例示さ
れる。勿論、2種類以上のこれらの高分子化合物を併用
することも可能である。2種類以上の溶剤を併用する場
合、1 つの溶剤でPcを溶解し、他の溶剤でバインダ−
用高分子化合物を溶解する実施形態を採用することも可
能であるが、同じバインダ−用高分子化合物であって
も、溶剤の種類によってPcの溶解量や結晶型変化の割
合が異なるのは指摘するまでもない。
【0025】前述したように、本発明においては、X型
Pcとバインダ−用高分子化合物とを溶剤に溶解し、ボ
−ルミル、アトライタ−、サンドミル、サンドグランド
などを用いた方法で混合した後、支持体または基板(ド
ラムやベルト等)表面に塗布して膜化することになるけ
れども、同塗布は、例えばバ−コ−タ−、カレンダ−コ
−タ−、スピンコ−タ−、ブレ−ドコ−タ−、ディップ
コ−タ−、グラビアコ−タ−などを用いて行なわれる。
【0026】X型Pcをバインダ−用高分子化合物およ
び溶剤と共に処理し、少なくとも一部の結晶型を変化さ
せることにより得られた本発明のOPCは、特に単層構
造が好ましいが、これに限らず、電荷移動層を積層した
り、絶縁性樹脂による表面保護層を積層したり、あるい
は感光層と基板の間にブロッキング層を設けた構造であ
ってもよい。また、本発明で得られる写真感光体は、複
写機、プリンタ−、ファクシミリなどの機器における使
用が挙げられるが、これらの用途以外にも使用できる。
【0027】次に、本発明の具体的な実施例を挙げる。 (実施例1)X型無金属フタロシアニン(X型Pc:大
日本インキ(株)製、ファストゲンブル−(Fastogen-Blu
e:8120BS))と、バインダ−用高分子化合物としてのポ
リスチレン(Pst:Aldrich-Chemical-Company,Inc.
製、Poly(styrene),averageM.W . 280,000 )とを、溶
剤としてのテトラヒドロフラン(THF:和光純薬工業
(株) 製、Tetrahydrofuran〔安定剤不含〕)に、X-Pc:P
st:THF=1:4:10 の重量比で混合し、マグネティック・ス
タ−ラ−により5日間以上撹拌を行った後、THFを用
いて、X -Pc:Pst:THF=1:4:20,1:4:30,1:4:40の重量比に
なるまで希釈し、得られた溶液をアルミニウム基板表面
にスピナ−・コ−ト法により塗布して、空気中で、150
℃、3時間の熱処理を行い、膜厚15〜20μmの単層構造
のOPCを作製した。このOPCの感光特性をペ−パ−
アナライザ−(川口電機(株) 製、ELECTROSTATIC-PAPER
-ANALYZER,MODEL:EPA-8100)を用いて、タングステンラ
ンプによる白色光照射時の正帯電における、初期の帯電
位及び光感度(半減露光量、E1/2 )を測定し、1000
回の繰り返し試験後の帯電位及び光感度も同様に測定し
た。その結果を(表1)に示す。
【0028】
【表1】
【0029】(比較例1)比較のため、(実施例1)と
同じ構成で、最初からX-Pc:Pst:THF=1:4:20,1:4:30,1:
4:40 の3種類の重量比で混合し、マグネティック・ス
タ−ラ−により5日間以上の撹拌を行った後、得られた
溶液をアルミニウム基板表面にスピナ−・コ−ト法によ
り塗布して、空気中で、150 ℃、3 時間の熱処理を行
い、膜厚15〜20μm の単層構造のOPCを作製した。こ
のOPCの感光特性をペ−パ−アナライザ−(川口電機
(株) 製、ELECTROSTATIC-PAPER-ANALYZER,MODEL:EPA-81
00)を用いて、(実施例1)と同様に測定した。その結
果を(表2)に示す。
【0030】
【表2】
【0031】(表1)と(表2)を比較すると、同じ組
成の溶液では明らかに(表1)の方が光感度が優れてお
り、本発明が非常に有効であることがわかる。
【0032】(実施例2)X型無金属フタロシアニン
(X型Pc:大日本インキ(株)製、ファストゲンブル−
(Fastogen-Blue:8120BS))と、バインダ−用高分子化
合物としてのポリカ−ボネ−ト(PC:三菱ガス化学
(株)製、ユ−ピロンZ)と、溶剤としてのテトラヒドロ
フラン(THF:和光純薬工業(株)製、Tetrahydrofura
n〔安定剤不含〕)とをX-Pc:PC:THF=1:3:10の重量比で
混合し、マグネティック・スタ−ラ−により5日間以上
撹拌を行った後、THFを用いて、X-Pc:PC:THF=1:3:2
0,1:3:30の重量比になるまで希釈し、得られた溶液をア
ルミニウム基板表面にスピナ−・コ−ト法により塗布し
て、空気中で、150 ℃、3 時間の熱処理を行い、膜厚15
〜20μm の単層構造のOPCを作製した。このOPCの
感光特性をペ−パ−アナライザ−(川口電機(株)製、EL
ECTROSTATIC-PAPER-ANALYZER,MODEL:EPA-8100 )を用い
て、(実施例1)と同様に測定した。その結果を(表
3)に示す。
【0033】
【表3】
【0034】(比較例2)比較のため、(実施例2)と
同じ構成で、最初からX-Pc:PC:THF=1:3:20,1:3:30 の2
種類の重量比で混合し、マグネティック・スタ−ラ−に
より5日間以上撹拌を行った後、得られた溶液をアルミ
ニウム基板表面にスピナ−・コ−ト法により塗布して、
空気中で、150 ℃、3時間の熱処理を行い、膜厚15〜20
μmの単層構造のOPCを作製した。このOPCの感光
特性をペ−パ−アナライザ−(川口電機( 株) 製、ELEC
TROSTATIC-PAPER-ANALYZER,MODEL:EPA-8100 )を用い
て、(実施例1)と同様に測定した。その結果を(表
4)に示す。
【0035】
【表4】
【0036】(表3)と(表4)を比較すると、同じ組
成の溶液では明らかに(表3)の方が光感度が優れてお
り、本発明が非常に有効であることがわかる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明による電子写真用
感光体塗布溶液の処理方法は、製造開始時に固形分に対
する溶剤の比率を小さくし、使用目的の組成よりも濃縮
した状態で溶液を作製しておき、十分に撹拌混合(混
練)した後に、その溶液を溶剤で希釈し、実際に使用す
る組成を実現するので、塗布溶液製造時に使用する溶剤
の量、強いては溶液の量を少なくすることができ、製造
過程や保管過程のコンパクト化、容易化の促進、人体へ
の悪影響の軽減を達成できるばかりでなく、従来の方法
で製造されたものよりも優れた感度特性を有する電子写
真用感光体を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 宗次 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1種類または2種類以上のバインダ−高
    分子およびX型無金属フタロシアニンを、少なくともX
    型無金属フタロシアニンの一部を溶解する能力を有する
    1種類または2種類以上の溶剤に混合して使用目的組成
    より濃縮して作製し、使用時に同溶液を1種類または2
    種類以上の前記溶剤で希釈することにより当初の目的組
    成とした感光体用塗布溶液を得ることを特徴とする電子
    写真用感光体塗布溶液の処理方法。
  2. 【請求項2】 X型無金属フタロシアニンとバインダ−
    高分子との混合比が2:1 〜1 :10 の範囲内で、かつ、固
    形分(X型無金属フタロシアニンとバインダ−高分子を
    合わせた量)と溶剤との混合比が2:1 〜1:4 の範囲内に
    ある感光体用塗布溶液を、固形分と溶剤の混合比が最終
    的に1:2 〜1:10の範囲内にある感光体用塗布溶液を得る
    請求項1に記載の電子写真用感光体塗布溶液の処理方
    法。
  3. 【請求項3】 単層型正帯電の電子写真用感光体を得る
    ための請求項1または2記載の電子写真用感光体塗布溶
    液の処理方法。
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