JPH05194677A - 組成物の製造方法および硬化性組成物 - Google Patents

組成物の製造方法および硬化性組成物

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JPH05194677A
JPH05194677A JP25386192A JP25386192A JPH05194677A JP H05194677 A JPH05194677 A JP H05194677A JP 25386192 A JP25386192 A JP 25386192A JP 25386192 A JP25386192 A JP 25386192A JP H05194677 A JPH05194677 A JP H05194677A
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Toshihiko Higuchi
俊彦 樋口
Shigeyuki Ozawa
茂幸 小沢
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】優れた機械物性と接着性を有しかつ作業性に優
れた、シーリング材などに使用される硬化性組成物を提
供する。 【構成】エポキシ基含有モノマーをビニル重合して得ら
れる重合体微粒子が加水分解性シリル基含有ポリエーテ
ル中に均一に分散している組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は改良された組成物の製造
方法およびその組成物を含有する硬化性組成物に関する
ものである。特に優れた機械物性、接着性を有しかつ作
業性に優れる硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】分子内に少なくとも1つの反応性シリル
基を有するポリエーテルは、硬化物がゴム弾性を有する
という特徴を生かし被覆組成物、密封組成物などの用途
に用いられているが、一般的には強度が弱い、種々の被
着体に対して接着性が不十分であるなどという欠点を有
している。
【0003】これらの欠点を改良するために、反応性ケ
イ素官能基を有するビニル系重合体を併用する方法が提
案されている(特開昭59−122541)。しかし、
シリル基を含有するポリエーテルに該ビニル系重合体が
溶解してしまう場合には硬化物のゴム弾性が低下する、
組成物の粘度が著しく増加するなどの欠点を有してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記のごと
き欠点を解決し、優れた機械物性、接着性を有し、かつ
作業性に優れた硬化性組成物を提供することを目的とす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、分子中に少な
くとも1つの反応性シリル基を有するポリエーテルと重
合性不飽和基含有モノマーの重合体からなる組成物にお
いて、重合性不飽和基含有モノマーとして上記ポリエー
テル中に溶解しない重合体微粒子を形成するものを使用
してその重合体微粒子をポリエーテル中に均一かつ安定
に分散せしめ、しかも重合性不飽和基含有モノマーの少
なくとも一部にエポキシ基含有モノマーを使用すること
によって、優れた機械物性、接着性を有し、かつ作業性
に優れた硬化性組成物が得られることを見いだしたこと
に基づきなされたものである。すなわち、本発明は下記
組成物の製造方法とその組成物を含有する硬化性組成物
である。
【0006】分子内に少なくとも1つの反応性シリル基
を含有するシリル基含有ポリエーテル中で重合性不飽和
基含有モノマーを重合して重合性不飽和基含有モノマー
の重合体微粒子がシリル基含有ポリエーテル中に分散し
た組成物を製造する方法において、重合性不飽和基含有
モノマーの過半重量が高凝集性モノマーであり、高凝集
性モノマーとはその単独重合体がシリル基含有ポリエー
テルに溶解しない重合体微粒子を形成しうるモノマーで
あり、しかも高凝集性モノマーの少なくとも一部または
他の重合性不飽和基含有モノマーの少なくとも一部がエ
ポキシ基含有モノマーであることを特徴とする重合体微
粒子がシリル基含有ポリエーテル中に分散した組成物の
製造方法。
【0007】本発明においては、組成物中重合性不飽和
基含有モノマーの重合体微粒子が、シリル基含有ポリエ
ーテル中に均一かつ安定に分散していることおよびエポ
キシ基を有していることが肝要であり、これによって初
めて目的とする優れた機械物性、接着性を有し、かつ作
業性に優れた硬化性組成物が得られる。
【0008】本発明における分子内に少なくとも1つの
反応性シリル基を含有するシリル基含有ポリエーテル
は、1分子中1個以上の反応性シリル基を有し、主鎖が
実質的にポリエーテル鎖からなる重合体である。
【0009】例えば特開平3−43449、特開平3−
47825、特開平3−72527、特開平3−796
27、特公昭46−30711、特公昭45−3631
9、特公昭46−17553等に提案されている重合体
であり、主鎖骨格が本質的にポリエーテルからなるもの
が好ましい。このような重合体の製法は、上記の文献中
に例示されている。なお、反応性シリル基とは、シラノ
ール基や加水分解性シリル基のごとく、湿分や硬化剤な
どにより縮合反応をおこしてポリエーテルの高分子量化
を促進し得るものである。反応性シリル基としては、特
にジあるいはトリアルコキシシリルである加水分解性シ
リル基が好ましい。
【0010】ポリエーテルは、アルカリ金属触媒、複合
金属シアン化物錯体触媒、金属ポルフィリンなど触媒の
存在下少なくとも1個の水酸基を有するヒドロキシ化合
物などの開始剤にアルキレンオキシドなどのモノエポキ
シドなどを反応させて製造する水酸基末端のものなど反
応性シリル基を導入しうる官能基を有するポリエーテル
である。官能基は特に水酸基が好ましく、官能基を有す
るポリエーテルの官能基数は2以上が好ましく、特に、
2または3が好ましい。特に好ましいポリエーテルはポ
リオキシプロピレンジオールとポリオキシプロピレント
リオールである。また、下記(I)の方法に用いる場
合、アリル末端ポリオキシプロピレンモノオールなどの
オレフィン末端のポリエーテルも使用できる。
【0011】反応性シリル基としては、一般式(1)で
表されるシリル基がよい。 −SiXa3-a ・・・(1) 式中Rは1価の炭化水素基(炭素数20以下)あるいは
ハロゲン化炭化水素基(炭素数20以下)であり、好ま
しくは炭素数6以下のアルキル基やフルオロアルキル基
である。特に好ましくは、メチル基やエチル基などの低
級アルキル基である。
【0012】Xは水酸基または加水分解性基であり、た
とえばハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキシ基、ア
ミド基、アミノ基、アミノキシ基、ケトキシメート基な
どがある。これらのうち炭素原子を有する加水分解性基
の炭素数は6以下が好ましく、特に4以下が好ましい。
好ましい加水分解性基は炭素数4以下の低級アルコキシ
基、特にメトキシ基やエトキシ基である。aは1、2ま
たは3であり、特に2または3であることが好ましい。
【0013】一般式(1)で表される反応性シリル基は
シリル基含有ポリエーテル全末端基中で平均して50%
以上、特には70%以上含有することが好ましい。
【0014】一般式(1)で表される反応性シリル基の
ポリエーテルへの導入の方法は特には限定されないが、
例えば以下の方法で導入することができる。 (I)ポリエーテルの末端不飽和基と一般式(2)で表
されるヒドロシリル化合物を反応させる方法。 HSiXa3-a ・・・(2) (式中R、X、aは前記に同じ)
【0015】ここでオレフィン基を導入する方法として
は、不飽和基および官能基を有する化合物をポリエーテ
ルの末端水酸基に反応させて、エーテル結合、エステル
結合、ウレタン結合、カーボネート結合などにより結合
させる方法、あるいはアルキレンオキシドを重合する際
に、アリルグリシジルエーテルなどのオレフィン基含有
エポキシ化合物を添加して共重合させることにより側鎖
にオレフィン基を導入する方法などが挙げられる。
【0016】(II)ポリエーテル末端水酸基と一般式
(3)で表される化合物を反応させる方法。 R3-a −SiXa −R1 −NCO・・・(3) (式中R、X、aは前記に同じ。R1 は炭素数1〜17
の2価炭化水素基。)
【0017】一般式(3)で表される有機ケイ素化合物
としては下記化合物が示しうる。 (C2H5O)3Si-(CH2)3-NCO (CH3O)3Si-(CH2)3-NCO (CH3)(CH3O)2Si-(CH2)3-NCO (CH3O)3Si-NCO (CH3O)2Si(NCO)2
【0018】(III)ポリエーテルの末端にトリレン
ジイソシアネートなどのポリイソシアネート化合物を反
応させてイソシアネート基末端とした後、該イソシアネ
ート基に一般式(4)で表されるケイ素化合物のW基を
反応させる方法。
【0019】R3-a −SiXa −R1 W・・・(4) (式中R、R1 、X、aは前記に同じ。Wは水酸基、カ
ルボキシル基、メルカプト基およびアミノ基(1級また
は2級)から選ばれた活性水素含有基。)
【0020】(IV)ポリエーテルの末端にオレフィン
基を導入し、そのオレフィン基と、Wがメルカプト基で
ある一般式(4)で表されるケイ素化合物のメルカプト
基を反応させる方法。
【0021】ポリエーテルへの反応性シリル基の導入は
重合性不飽和基含有モノマーの重合を行う前に行い、そ
の後シリル基含有ポリエーテル中で重合性不飽和基含有
モノマーの重合を行う。
【0022】または、ポリエーテル中で重合性不飽和基
含有モノマーを重合させた後該重合体微粒子が分散した
ポリエーテルの末端に反応性シリル基を導入する。
【0023】本発明における分散した重合体微粒子を除
くシリル基含有ポリエーテルの分子量は6000〜50
000が好ましく、より好ましくは7000〜3000
0、特に15000〜30000が好ましい。
【0024】本発明において、主要な重合性不飽和基含
有モノマーは高凝集性モノマーである必要がある。高凝
集性モノマーとはその単独重合体がシリル基含有ポリエ
ーテルに溶解しない重合体微粒子を形成しうるモノマー
である。この高凝集性モノマーは全重合性不飽和基含有
モノマーの過半重量、すなわち50〜100重量%であ
る必要がある。しかも、使用される重合性不飽和基含有
モノマーのうち少なくとも一部はエポキシ基含有モノマ
ーである必要がある。エポキシ基含有モノマーは高凝集
性モノマーの一部〜全部であってもよく、高凝集性モノ
マーでなくともよい。高凝集性モノマーの好ましい割合
は全重合性不飽和基含有モノマーに対して70〜100
重量%である。なお、高凝集性モノマーおよびエポキシ
基含有モノマーは、それぞれ2種以上を併用することが
できる。
【0025】高凝集性モノマーとしては、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、2,4−ジシアノブテン−
1などのニトリル系モノマー、炭素数2以下のアルキル
基を有するアルキルアクリレートやアルキルメタクリレ
ート、炭素数の少ない官能基含有アルキル基を有するア
ルキルアクリレートやアルキルメタクリレート、ベンジ
ル基などの芳香核を有するアルキルアクリレートやアル
キルメタクリレート、スチレン、2−メチルスチレン、
ジビニルベンゼンなどのスチレン系モノマー、塩化ビニ
ルなどのハロゲン化ビニルモノマーなどがある。上記ア
クリレートとメタクリレートのうちではメタクリレート
が好ましい。
【0026】好ましい高凝集性モノマーは、ニトリル系
モノマー、メチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、およびスチレン系モノマーであり、そのうちでもア
クリロニトリル、メチルメタクリレート、グリシジルメ
タクリレートが好ましい。これら好ましい高凝集性モノ
マーは、他の高凝集性モノマーと併用することができ
る。
【0027】エポキシ基含有モノマーとしてはグリシジ
ルメタクリレートなどのエポキシ基を含有する高凝集性
モノマーであってもよく、エポキシ基を含有する高凝集
性モノマー以外のものであってもよい。後者の場合は高
凝集性モノマーとの併用が必須である。エポキシ基含有
モノマーの割合は全重合性不飽和基含有モノマーに対し
て5〜100重量%であることが好ましく、特に30〜
100重量%であることが好ましい。
【0028】具体的なエポキシ基含有モノマーとして
は、1−ビニルシクロヘキサン−3,4−エポキシドや
ブタジエンモノオキシドなどの不飽和炭化水素オキシ
ド;ビニルグリシジルエーテルやアリルグリシジルエー
テルなどの不飽和グリシジルエーテル類;グリシジルア
クリレート、クロトン酸グリシジル、桂皮酸グリシジ
ル、ビニル安息香酸グリシジル、などの不飽和モノカル
ボン酸のグリシジルエステル類;不飽和ジカルボン酸の
モノアルキルモノグリシジルエステル類もしくはジグリ
シジルエステル類等をあげることができる。
【0029】本発明においては上記重合性不飽和基含有
モノマーとともに他のモノマーを併用することができ
る。この他のモノマーを併用する場合は、そのモノマー
の量は全重合性不飽和基含有モノマーに対して50重量
%未満、特に30重量%以下が好ましい。
【0030】上記他のモノマーとしては、エポキシ基を
有さず、しかも高凝集性モノマーではないモノマーであ
り、例えば、炭素数3以上のアルキル基を有するアルキ
ルアクリレート、炭素数4以上のアルキル基を有するア
ルキルメタクリレート、反応性シリル基を有する重合性
モノマー、オレフィン類、ジエン類、酢酸ビニルなどが
ある。
【0031】具体的な上記他のモノマーとしては、例え
ば、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルメタクリレート、エチレン、
イソブチレン、ブタジエンなどがある。また、反応性シ
リル基を有する重合性モノマーとしては、例えば、γ−
(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラ
ンなどの反応性シリル基含有(メタ)アクリロキシアル
キル化合物、およびビニルメチルジメトキシシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
ビニル(β−メトキシエトキシ)シランなどの反応性シ
リル基含有ビニル化合物がある。
【0032】これらの重合性不飽和基含有モノマーの種
類および組み合わせは、硬化物の改質目的に応じて適宜
選択しうるが、その重合物または共重合物である重合体
が微粒子状になって、反応性シリル基含有ポリエーテル
中に均一かつ安定に分散しうることが必要である。重合
体が上記ポリエーテル中に均一に溶解する場合には、硬
化物のゴム弾性の低下、組成物の粘度の上昇等の問題が
生じ、目的とする優れた機械物性、作業性の実現が困難
となる。
【0033】重合性不飽和基含有モノマーの重合は少な
くとも1つの反応性シリル基を含有するシリル基含有ポ
リエーテルまたは該ポリエーテルの製造原料である反応
性シリル基を導入しうるポリエーテルの存在下行う。ま
た、重合に当たって溶剤を使用することもできる。
【0034】前者の方法としては具体的には分子内に少
なくとも1つの反応性シリル基を含有するポリエーテル
にラジカル発生性の重合開始剤と重合性不飽和基含有モ
ノマーを添加し撹拌下加熱する方法が適用しうる。重合
開始剤と重合性不飽和基含有モノマーの添加方法は特に
限定されるものではなく、ポリエーテル、重合開始剤お
よび重合性不飽和基含有モノマーを一括混合する方法や
ポリエーテル中に重合開始剤を溶解した重合性不飽和基
含有モノマーを滴下する方法等を適宜用いることができ
る。
【0035】後者の方法すなわち反応性シリル基を導入
しうるポリエーテル中で重合を行う場合は、上記と同様
の方法で重合性不飽和基含有モノマーの重合体微粒子の
分散体を得た後、該ポリエーテルに反応性シリル基を導
入することにより目的の硬化性組成物を得ることができ
る。
【0036】重合開始剤はラジカル発生剤に限定される
ものではなく重合性不飽和基含有モノマーを重合しうる
各種化合物を使用することができ、また場合によっては
重合開始剤を用いることなく放射線や熱によって重合す
ることができる。重合開始剤としては、例えばパーオキ
シド系、アゾ系、あるいはレドックス系の重合開始剤や
金属化合物触媒などがある。具体的によく使用される重
合開始剤としては、例えばアゾビスイソブチロニトリ
ル、ベンゾイルパーオキシド、t−アルキルパーオキシ
エステル、ジクミルパーオキシド、アセチルパーオキシ
ド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、過硫酸
塩などがある。
【0037】重合反応は重合開始剤の分解温度以上、通
常は80〜160℃で行われる。モノマーの重合が終了
した後、必要に応じ通常の方法で未反応モノマーや溶媒
を除去してもよい。
【0038】反応性シリル基含有ポリエーテル中に分散
する重合性不飽和基含有モノマーの重合体の微粒子の含
有量は反応性シリル基含有ポリエーテル100重量部に
対し0.1〜100重量部の範囲が好ましい。作業性な
どの点からいって0.1〜60重量部の範囲で含有させ
るのが好ましく、特に5〜40重量部の範囲が好まし
い。
【0039】本発明の硬化性組成物は、反応性シリル基
含有ポリエーテル中の反応性シリル基の硬化反応および
エポキシ基の硬化反応によって最終的に硬化物を形成す
る。硬化性組成物の反応性シリル基含有ポリエーテル中
の反応性シリル基硬化反応はエポキシ基の架橋反応を行
った後、もしくはそれと同時に行われる。また場合によ
っては、反応性シリル基を硬化せしめた後にエポキシ基
の硬化剤または硬化促進剤によりエポキシ基の架橋反応
を行うことも可能である。
【0040】反応性シリル基含有ポリエーテル中の反応
性シリル基の硬化にあたっては反応性シリル基の硬化反
応を促進する硬化促進触媒を使用してもよい。硬化促進
触媒としては、アルキルチタン酸塩、有機ケイ素チタン
酸塩、ビスマストリス−2−エチルヘキソエート、オク
チル酸錫およびジブチル錫ジラウレートのごときカルボ
ン酸の金属塩、ジブチルアミン−2−エチルヘキソエー
ト等のごときアミン塩、ならびに他の酸性触媒および塩
基性触媒を使用しうる。
【0041】エポキシ基を硬化させるにあたっては硬化
触媒または硬化促進剤を使用する。本発明で用いること
のできるエポキシ基の硬化剤または硬化促進剤として
は、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等
の脂肪族ポリアミン類、メタフェニレンジアミン等の芳
香族ポリアミン類、2級アミン類、トリス(ジメチルア
ミノメチル)フェノール等の3級アミン類、3級アミン
塩類、酸無水物類、ポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹
脂、三フッ化ホウ素錯化合物類、イミダゾール類、ジシ
アンジアミド類などがあげられる。
【0042】本発明の組成物には更に必要であれば、補
強剤、充填剤、可塑剤、タレ止め剤などを含ませてもよ
い。補強剤としてはカーボンブラック、微粉末シリカな
どが、充填剤としては炭酸カルシウム、タルク、クレ
イ、シリカなどが、可塑剤としてはジオクチルフタレー
ト、ジブチルフタレート、ジオクチルアジペート、塩素
化パラフィンおよび石油系可塑剤などが、顔料としては
酸化鉄、酸化クロム、酸化チタンなどの無機顔料および
フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどの
有機顔料が、タレ止め剤としては有機酸処理炭酸カルシ
ウム、水添ひまし油、ステアリン酸カルシウム、ステア
リン酸亜鉛、微粉末シリカなどがあげられる。
【0043】本発明の硬化性組成物は、シーリング剤、
防水剤、接着剤、コーティング剤などに使用しうるが、
特に硬化物自体の十分な強度と被着体への接着性が要求
される用途に好適である。
【0044】以下本発明を実施例等により具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもので
はない。
【0045】
【実施例】
[ポリエーテルの製造]ポリエーテルA:ジエチレング
リコールを開始剤として亜鉛ヘキサシアノコバルテート
触媒を用いてプロピレンオキシドの重合を行い、ポリオ
キシプロピレンジオールを得た。これにイソシアネート
プロピルメチルジメトキシシランを加え、ウレタン化反
応を行い両末端の水酸基をメチルジメトキシシリル基を
含む有機基に変換し、平均分子量10000のポリエー
テルAを得た。
【0046】ポリエーテルB:グリセリンを開始剤とし
て亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒を用いてプロピレ
ンオキシドの重合を行い、ポリオキシプロピレントリオ
ールを得た。これにアリルクロリドを加えて両末端の水
酸基をアリル基に変換した。ついで得られた末端アリル
基含有ポリオキシアルキレン化合物にメチルジメトキシ
シランを白金触媒の存在下に反応させてアリル基をメチ
ルジメトキシシリルプロピル基に変換し、平均分子量が
20000のポリエーテルBを得た。
【0047】ポリエーテルC:ジエチレングリコールを
開始剤として亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒を用い
てプロピレンオキシドの重合を行いポリオキシプロピレ
ンジオールを得た。これにアリルクロリドを加えて両末
端の水酸基をアリル基に変換した。ついで得られた末端
アリル基含有ポリオキシアルキレン化合物にメチルジメ
トキシシランを白金触媒の存在下に反応させてアリル基
をメチルジメトキシシリルプロピル基に変換し、平均分
子量が17000のポリエーテルBを得た。
【0048】[実施例1〜6、比較例1〜3]ポリエー
テルA、ポリエ−テルB、またはポリエーテルC50g
を300mlの4ツ口フラスコに入れ、110℃に保ち
ながらさらに同一のポリエーテル50g、不飽和基含有
モノマーを表1記載の量、およびアゾビスイソブチロニ
トリル0.6gの混合物を窒素雰囲気下で撹拌しながら
2時間かけて滴下した。その後同温度で0.5時間撹拌
を続けた。反応終了後未反応モノマーを110℃、0.
1mmHgで2時間加熱減圧脱気にて除去し、目的の組
成物を得た。これら組成物は静置しても重合体微粒子が
沈降することなく、3か月以上安定であった。
【0049】使用したポリエーテルの種類と不飽和基含
有モノマーの種類と量(g)、得られた組成物の状態と
25℃における粘度を表1に示す。比較例として重合体
を含まないポリエーテル単独系も表1に示す。なお、表
1中ANはアクリロニトリル、GMAはグリシジルメタ
クリレート、MPSはメタクリロキシプロピルトリメト
キシシランを示し、数値は重量比を示す。
【0050】
【表1】
【0051】[応用例]実施例1〜6で得られた組成物
ならびに比較例1〜3のポリエーテルに、硬化触媒とし
てジブチル錫ジラウレートを加え、2mm厚のシートを
作成し20℃で7日、さらに50℃で7日硬化養生した
後に物性[50%モジュラス(kg/cm2 )、破断強
度(kg/cm2 )、破断伸度(%)]の測定を行っ
た。その結果を表2に示した。
【0052】
【表2】
【0053】また、実施例1〜6で得られた組成物なら
びに比較例1〜3のポリエーテルに硬化触媒としてジブ
チル錫ジラウレートを加え、JIS−A5548、5.
3.3に準拠してモルタルに対しての接着強さ(破断強
度)の測定を行った。その結果を表3に示す。
【0054】
【表3】
【0055】実施例1〜2で得られた組成物100重量
部に2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェ
ノールを2重量部加え、さらに反応性シリル基の硬化触
媒としてジブチル錫ジラウレートを1重量部加え、それ
ぞれ2mm厚のシートを作成し20℃で7日、さらに5
0℃で7日硬化養生後に物性[50%モジュラス、破断
強度、破断伸度]の測定を行った。その結果を表4に示
した。
【0056】
【表4】
【0057】
【発明の効果】以上示したように、分子中に少なくとも
1つの反応性シリル基を有するポリエーテルと重合性不
飽和基含有モノマーの重合体からなる組成物において、
上記ポリエーテル中に均一分散した重合性不飽和基含有
モノマーの重合体微粒子を形成するとともにエポキシ基
含有モノマーを使用することにより、優れた機械物性、
接着性を有し、かつ作業性に優れた硬化性組成物が得ら
れる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子内に少なくとも1つの反応性シリル基
    を含有するシリル基含有ポリエーテル中で重合性不飽和
    基含有モノマーを重合して重合性不飽和基含有モノマー
    の重合体微粒子がシリル基含有ポリエーテル中に分散し
    た組成物を製造する方法において、重合性不飽和基含有
    モノマーの過半重量が高凝集性モノマーであり、高凝集
    性モノマーとはその単独重合体がシリル基含有ポリエー
    テルに溶解しない重合体微粒子を形成しうるモノマーで
    あり、しかも高凝集性モノマーの少なくとも一部または
    他の重合性不飽和基含有モノマーの少なくとも一部がエ
    ポキシ基含有モノマーであることを特徴とする重合体微
    粒子がシリル基含有ポリエーテル中に分散した組成物の
    製造方法。
  2. 【請求項2】高凝集性モノマーが、アクリロニトリル、
    メチルメタクリレート、およびグリシジルメタクリレー
    トから選ばれた少なくとも1種のモノマーである、請求
    項1の製造方法。
  3. 【請求項3】エポキシ基含有モノマーが、グリシジルア
    クリレートおよびグルシジルメタクリレートから選ばれ
    た少なくとも1種のモノマーである、請求項1の製造方
    法。
  4. 【請求項4】組成物において、シリル基含有ポリエーテ
    ル100重量部に対し、重合性不飽和基含有モノマーの
    重合体微粒子0.1〜100重量部を含む、請求項1の
    製造方法。
  5. 【請求項5】シリル基含有ポリエーテルの分子量が60
    00〜50000である、請求項1の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜請求項5から選ばれた1の製造
    方法で得られた組成物を含有する硬化性組成物。
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JP2024019976A (ja) * 2022-08-01 2024-02-14 サイデン化学株式会社 アクリル樹脂分散液

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