JPH0519450U

JPH0519450U - コンクリ−ト破砕機

Info

Publication number: JPH0519450U
Application number: JP076287U
Authority: JP
Inventors: 恭男森川; 信行座光寺
Original assignee: 大淀ヂ−ゼル株式会社
Priority date: 1991-08-27
Filing date: 1991-08-27
Publication date: 1993-03-12
Anticipated expiration: 2004-12-07
Also published as: US5301882A; JPH0648058Y2

Abstract

(57)【要約】【目的】コンクリ−ト破砕機の横刃に耐久性を持たせ
る。【構成】上顎３と下顎２の開閉によりコンクリ−トを
破砕する破砕機において、上顎３には顎の支持ピン４に
直交した大割り刃２１を設け、下顎２にはフォ−ク状の
縦刃１０を設けてある。これらの上、下顎３，２に、複
数の角材からなる横刃１１，１２，１３，１９，２０を
並べて、顎が閉じたとき、これらの横刃１１，１２，１
３，１９，２０が互に接合するようにしている。したが
って、横刃１１，１２，１３，１９，２０を、接合する
圧潰刃に構成しても、コンクリ−トは予め大割りされて
いるので、破砕は能率よくでき、しかも、横刃１１，１
２，１３，１９，２０に無理が生じないため、耐久性を
持たすことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、コンクリ−ト破砕機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術とその課題】

一般に、ビル等の解体に際し、そのコンクリ−トを破砕するには油圧ジャッキにより開閉するチゼル（歯）によって行われている。これは、コンクリ−ト破砕機と呼ばれ、パワ−ショベル等の建設機械における駆動ア−ムの先端に取付けられた、コンクリ−トを咬み込む１対の顎と、これらの顎を開閉させる油圧シリンダ−とからなり、これらの顎の対向面にはチゼルないし圧潰刃が設けられている。

【０００３】ところが、かかるコンクリ−ト破砕機の破砕能力を増大させるには、油圧シリンダ−の出力が圧潰歯において集中荷重として作用すること、また、コンクリ− トは圧縮力に強いので、圧縮力でなく曲げモ−メントとしてコンクリ−トに折り砕し状に作用することが肝要とされている。そのため、かかる設計思想を基にして各種の提案が行われている。

【０００４】例えば、１対の顎の対向面に、それぞれ圧潰刃を設け、これらの圧潰刃を、顎の枢支ピンに平行にした複数の凸条とし、これらの凸条型圧潰刃を、対向する顎において互に喰違うように配列して、油圧シリンダ−の出力を集中荷重とし、かつ、コンクリ−トに対し曲げモ−メントを作用させることを提案している（特公昭５８−１４９０９号公報参照）。

【０００５】また、上下１対の顎の下顎の対向面には、顎の枢支ピンに直交したフォ−ク状の複数の縦刃を設け、この縦刃に直交してこれらの縦刃間に補助刃を設けて網目状刃を構成し、上顎の対向面には、枢支ピンに直交した先鋭状の大割り刃を設けると共に、前記下顎の網目状刃の網目に向け、複数の先鋭刃（チゼル）を設けている。したがって、大割り刃に集中荷重を与えて先ずコンクリ−トを大割りし、次いで、下顎の網目状刃と上顎のチゼルとによって曲げモ−メントを加えながら破砕することを提案している（特公平１−２７５０４号公報参照）。

【０００６】更に、前掲の特公平１−２７５０４号公報で示された圧潰刃において、先鋭条をなす大割り歯を省き、下顎の網目状刃の網目に対応して上顎に多数のチゼルを設けたものを提案している（実開昭６０−１７７２５８号公報、実公昭６１−２８８３９号公報参照）。しかしながら、以上述べたいずれの圧潰刃も、顎が合されたときには互に喰違うように設けられているので、咬み込まれたコンクリ−トには曲げモ−メントが作用して破砕能力が向上できるものの、圧潰刃自身では、曲げモ−メントを与えるだけに損傷が激しく、殊に、圧潰刃をチゼルに形成すれば、短期間で取換える必要がある、という問題があった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

そこで本考案は、かかる問題を解消するために案出されたもので、その要旨とするところは、枢支ピンにより互に連結され、かつ、油圧シリンダ−によって開閉される上、下１対の顎を設け、該下顎に、枢支ピンに直交したフォ−ク状の複数の縦刃を設けると共に、上顎に、枢支ピンに直交した大割り刃を設けたコンクリ−ト破砕機において、前記縦刃上に、複数の棒材からなる横刃を、前記大割り刃の降下位置を避けて設けることにより網目状刃を形成すると共に、前記上顎の対向面を板体で形成し、該板体下面における、前記大割り刃を挟んで下顎の横刃と接合する位置に、棒材からなる横刃を設けたことを特徴とするコンクリ−ト破砕機にある。

【０００８】

【実施例】

本考案の構成を作用と共に、添付図面に示す実施例により詳細に述べる。図１は本考案の実施例の分解斜視図、図２は１部切断側面図である。本実施例は、パワ−ショベルの駆動ア−ムの先端に、アタッチメントとして着脱自在に取付けられる鉄筋カッタ−付小割り専用のコンクリ−ト破砕機に好適であって、その大きさは、先端開口巾８５０mm、上顎巾３３０mm、下顎巾５６０mm 、先端破砕能力８０ton となっている。

【０００９】１はケ−ス状本体であって、これに下顎２が一体的に設けられている。そのため、下顎２は固定顎となっている。この下顎２に対向する可動顎としての上顎３は、本体１に挿入された枢支ピン４によって揺動自在に支持されている。この上顎３の上面には、本体１内にピン結合５で取付けられた油圧シリンダ−６のピストンロッド７が連結されている。したがって、パワ−ショベルに搭載された油圧ポンプ（いずれも図示せず）からの油圧によって、この油圧シリンダ−６が伸縮作動すれば、上顎３は下顎２に対し開閉作動をするようになっている。また、下顎２内の基部一側には、鉄筋切断用下刃８が設けられていると共に、上顎３には、この下刃８に対向するように上刃９が設けられている。

【００１０】以上の構成は、通常のコンクリ−ト破砕機に用いられている構成であるが、本実施例は、この構成に次のような圧潰刃を設けている。下顎２には、前方（顎の先方をいう。以下同じ）に向け、枢支ピン４に直交した４本のフォ−ク状縦刃１０，１０…を突設している。これらの縦刃１０のうち、左右両側の２本の縦刃上に、角材からなる短横刃１１，１１を、それぞれ２本設け、縦刃１０の基部側中間にも短横刃１２をそれぞれ１本設けている。更に、縦刃１０の基部には、これらの４本の縦刃１０上に渡り、１本の長横刃１３を設けている。そして、前記短横刃１１，１１の下面には、縦刃１０の間を支える間材１４を設けている。そして、この間材１４は破砕されたコンクリ−トが落下するガイドになっている。

【００１１】したがって、これらの縦刃１０と短横刃１１とで網目状刃が形成されており、また、中央２本の縦刃１０間には短横刃１１がないため、この網目状刃の網目１５より大きい長方形状の貫通孔１６が形成されている。なお、これらの縦刃１０、短、長横刃１１，１２，１３および間材１４は高張力鋼５５の鋼板を角材に切断したものを使用しており、特に、短、長横刃１１，１２，１３は摩損すれば容易に溶接により付け換えることができるようになっている。また、縦刃１０の先端は先鋭状にしており、この先鋭部には横刃を設けず、間材１７のみを介在させてコンクリ−トのすくい上げを容易にしている。上顎３には、下顎２との対抗面を板体１８で構成し、この板体１８の下面に、前記短、長横刃１１，１２，１３に対応して、短、長横刃１９，２０を設けている。また、これらの短横刃１９間には、前後方向に長寸の大割り刃２１を設けている。したがって、上、下顎３，２が閉じられると、これらの短、長横刃１１，１２，１３および１９，２０は互に接合すると共に、大割り刃２１は貫通孔１６に挿入される。

【００１２】次に、本実施例の作用を述べると、上、下顎３，２を開いた状態で、縦刃１０の先端でコンクリ−トをすくい上げる。次いで、上、下顎３，２を閉じると、先ず、大割り刃２１でコンクリ−トを大割りして後の破砕抵抗を少なくした後、この大割りしたコンクリ−トを、上、下の長、短横刃１１，１２，１３および１９，２０によって圧潰する。このとき、上、下の長、短横刃１１，１２，１３および１９，２０は接合する位置にあるので、従来の喰違い状に配置されたチゼルのように曲げモ−メントの作用はないが、コンクリ−トは大割りされているので、破砕能力を損なうことはない。そして、小割りされたコンクリ−トは、上、下顎３，２の左右側方や網目１５および貫通孔１６から落下するが、網目１５には上顎３の短横刃１９が挿入することがなく開口しているので、小割りされたコンクリ−トは速やかに落下し、その結果、上顎３の短横刃１９には破砕済のコンクリ −トによる抵抗がない。なお、本実施例の横刃は角材で構成したが、本考案はこれに限らず、他の棒材でもよい。

【００１３】

【考案の効果】

本考案によれば、上、下顎の対向面に、互に接合する凸条型の横刃を設けたので、これらの横刃の接合による圧潰によりコンクリ−トは破砕されるが、このコンクリ−トは予め大割り刃によって大割りされているので、破砕が容易に行われ、破砕能力を損なわないばかりでなく、横刃に無理な力がかからず、その耐久性を保つことができる。しかも、横刃を棒材で構成したので、摩損しても、その取換えが安価で、かつ、容易にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の分解斜視図である。

【図２】１部切断側面図である。

【符号の説明】

２…下顎、３…上顎、４…枢支ピン、６…油圧シリンダ
−、１０…縦刃、１１，１２，１９…短横刃、１３，２
０…長横刃、２１…大割り刃

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】枢支ピンにより互に連結され、かつ、油
圧シリンダ−によって開閉される上、下１対の顎を設
け、該下顎に、枢支ピンに直交したフォ−ク状の複数の
縦刃を設けると共に、上顎に、枢支ピンに直交した大割
り刃を設けたコンクリ−ト破砕機において、前記縦刃上に、複数の棒材からなる横刃を、前記大割り
刃の降下位置を避けて設けることにより網目状刃を形成
すると共に、前記上顎の対向面を板体で形成し、該板体
下面における、前記大割り刃を挟んで下顎の横刃と接合
する位置に、棒材からなる横刃を設けたことを特徴とす
るコンクリ−ト破砕機。