JP2004187535A - 樹木切断機 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹木及びその切り株,根っこ等の伐採,さらに伐採された樹木を細かく切断して運搬に適した状態にする作業を極めて効率的に行うことができ、特に樹木の切断において僅かな切り残しの部分が生じることがない、確実な切断ができる樹木切断機を提供すること。
【解決手段】山形状刃部6を備えた可動切断体Bと、該可動切断体Bを揺動自在に支持するとともに前記山形状刃部6が挿入自在とした挿入部3aを有する切断支持部3を備えた固定顎Aとからなること。前記切断支持部3には前記挿入部3aの上辺3aを頂部としてその幅方向両側に下り勾配状の傾斜支持部3b,3bが形成されること。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹木及びその切り株,根っこ等の伐採,さらに伐採された樹木を細かく切断して運搬に適した状態にする作業を極めて効率的に行うことができ、特に樹木の切断において僅かな切り残しの部分が生じることがない、確実な切断ができる樹木切断機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、山間部における道路建設,宅地造成及びその他の建設,土木工事等の開発工事において、まず樹木が伐採される。その伐採された樹木を他の場所へ搬出するために、運搬車両の荷台の大きさに合わせて、適宜の長さとなるように切断する必要がある。この樹木の伐採と、その伐採された樹木を運搬に適した長さに切断する作業は、チェーンソーにより行われる。チェーンソーは、切断作業に時間がかかり、また切断するにつれて、樹木側の抵抗も増加し、作業効率が次第に低下してゆくことになる。
【0003】
さらに、最近では、下記特許文献1に開示されているように、油圧ショベル等の建設土木車両のブーム先端に装着されるタイプのものが存在する。この種のものでは、特許文献1に記載されているように、回転機構により駆動する丸形鋸を備えた装置がブーム先端に装着されるものがある。或いは、可動顎と固定顎とが相対的且つ挟み状に可動する仕組みで、いずれかの側(主に可動顎側)に回動切断刃が装着され、両顎の挟持動作により、樹木の伐採が行われたり、伐採された樹木が適宜の長さとなるように切断されるものもある。この種の切断機では、固定顎と可動顎本体との挟持力が回動切断刃に伝わり、該回動切断刃が樹木に食い込むときの剪断により切断作業が行われる。
【0004】
【特許文献1】
実開昭64−56647号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献のように、建設土木車両のブーム先端に装着されるタイプのものにおいて、固定顎と可動顎本体との挟持力は、油圧出力等を強化すれば、切断力を強力なるものにできるが、回動切断刃が樹木を切断するために食い込むと、その食い込む深さが深くなるにつれて樹木側からの切断抵抗が次第に増加する。即ち、切断しようとする回動切断刃の両側面に樹木側からの押圧力が切断作業とともに同時にかかり、これが切断時における摩擦となり、さらに切断抵抗となる。この切断抵抗は極めて大きく、伐採しようとする樹木又は伐採された樹木の直径が太いものであればあるほど、その切断抵抗は増加し、やがては、回動切断刃が進まず停止し、それ以上は切断ができなくなることがある。
【0006】
上記の点を克服するために、切断機の油圧機構における出力をより一層大きくする等して解決されるが、これによって、油圧ショベル車両も大型のものが必要となる。ところが、山中,森林における伐採現場は、地形が劣悪であり、また、周囲に伐採されていない樹木が多数散在しているために、油圧ショベル車両に与えられた作業スペースが極めて小さく限定される。また、機動性の観点からしても、大型の車両を持ち込むことは到底できないものである。また、多少の無理をしてでも、大型車両を持ち込むことは、必要以上に時間がかかるし、また同時に環境の破壊にもつながりかねない。
【0007】
さらに、樹木を切断する作業では、まず樹木を切断機の固定刃と可動刃で挟み、切断するものであるが、樹木に対して刃の切断が樹木の直径方向内に進行するにしたがい、残り少ない樹肉は柔軟となり、食い込む刃とともに変形しはじめ、その刃に馴染んでしまい、樹木を最後まで確実に切断させることができないことがある。すなわち、樹木の樹皮の厚みの部分だけ、どうしても切り残しが出てしまうことがあり、これらは、別の鋸等の切断具を用いて切断することになり、樹木切断作業の大きな障害となるおそれがある。本発明は、以上に述べたような、樹木の切断時における諸々の問題点を解消することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、本発明を、山形状刃部を備えた可動切断体と、該可動切断体を揺動自在に支持するとともに前記山形状刃部が挿入自在とした挿入部を有する切断支持部を備えた固定顎とからなり、前記切断支持部には前記挿入部の上辺を頂部としてその幅方向両側に下り勾配の傾斜支持部が形成されてなる樹木切断機としたことにより、切断作業において樹木を掴むときに、樹木が両切断刃から脱落することを防止し、伐採された樹木を極めて効率的に切断することができ、上記課題を解決したものである。
【0009】
【作用】
まず、可動切断体Bと固定顎Aとで樹木Wを挟み、樹木Wを切断支持部3にて支持する。次に、図4(A)に示すように、可動切断体Bを固定顎Aに対して閉じるように作動させ、山形状刃部6を樹木Wに切り込ませる。その山形状刃部6は、次第に樹木Wに食い込み、図4(B)に示すように、山形状刃部6の刃先が挿入部3aの上辺3aに近接すると、樹木Wは直径方向においてほぼ半分付近まで切断された状態となる。
【0010】
前記切断支持部3は、挿入部3aを中心にして、その両側に下り勾配とした傾斜支持部3b,3bが形成されているので、樹木Wがその自重にて「へ」字形状に折れ曲がると、その折曲中心より両側部位が前記傾斜支持部3b,3bに支持される。すなわち、前記樹木Wの切断による折れ曲がり箇所は、図4(C)に示すように、山形状刃部6側に向かって凸状となっているので、さらに山形状刃部6が挿入部3aに挿入する状態となったときには、樹木Wの僅かに切断されずに残っている薄い部分も確実且つ完全に切断されるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明の構成は、図1,図3等に示すように、主に固定顎Aと可動切断体Bと駆動部筺体Cとから構成される。前記固定顎Aは、駆動部筺体Cと接続しており、また可動切断体Bは前記駆動部筺体Cに揺動自在に枢支され、前記可動切断体Bが前記固定顎A上を開閉自在な構造となっている。その可動切断体Bの操作の動力源としては、駆動部筺体C内に装着された油圧シリンダ12であり、該油圧シリンダ12のピストンロッド12bの先端が前記可動切断体Bと連結している〔図3(B)参照〕。
【0012】
まず、固定顎Aは、図1,図2(A),図3等に示すように、主に顎部1と,切断支持部3とから構成されたものである。その顎部1の形状は、前記駆動部筺体Cとの接続側から、先端に向かうにしたがい、次第に断面積が小さくなって、細くなるように形成されたものである。その顎部1において、可動切断体Bとの対向する面,すなわち、前記可動切断体Bとともに樹木Wを切断する面を切断作業面1aと称する。
【0013】
前記顎部1が前記可動切断体B及び山形状刃部6とともに樹木Wを挟持且つ切断するにおいて、顎部1側の樹木Wを支持する範囲における面を切断作業面1aと称する。該切断作業面1aには、図1(B)に示すように、切断支持部3が設けられている。該切断支持部3は、本装置にて樹木Wを切断するときに、該樹木Wを支持する役目をなす部位である。その切断支持部3は、前記山形状刃部6と対応する位置に装着され、可動切断体Bが顎部1に閉じた状態で、その山形状刃部6が切断支持部3に形成されている(後述の)挿入部3aに挿入する状態となる。
【0014】
その切断支持部3は、図1,図3に示すように、前記切断作業面1aの表面から前記可動切断体B側に向かって突出するようにして形成されたものであり、その頂部箇所から固定顎Aの長手方向(前後方向ともいう)に沿って線状又は筋状に挿入部3aが形成されている。該挿入部3aは、その切断作業面1a側における開口箇所を上辺3aと称する。また上辺3aは具体的には、後述する両傾斜支持部3b,3bの対向する上端縁箇所である。
【0015】
そして、挿入部3aは、その開口箇所とした上辺3aから固定顎Aの下方側に向かって溝穴状又は貫通孔状に形成されたものである。特に、挿入部3aを貫通孔状とした場合には、固定顎Aの切断作業面1a側から固定顎Aの外面側に向かって貫通するようにしたものである。さらに挿入部3aは、固定顎Aの長手(前後)方向に沿って、前記山形状刃部6の刃渡り方向に対応する位置に線状又は筋状に形成されたものである。
【0016】
その挿入部3aは、幅方向(固定顎Aの幅方向に等しい)における貫通孔又は溝の幅寸法は、前記山形状刃部6の刃先が適正な隙間を有して挿入することができる程度とすることが好適である。最も好ましくは、山形状刃部6の刃先が挿入部3aの上辺3aから挿入しはじめた状態で樹木Wの切断された残り部分が山形状刃部6と上辺3aの開口縁との間に挟まりながら、山形状刃部6の刃先とともに挿入部3aに入り込んだ樹木Wの部位が容易に切断される程度の幅としたものである。
【0017】
その挿入部3aには、挿入部3aの上辺3aが頂部となるようにして、該上辺3aの幅方向両側(固定顎Aの幅方向に等しい)から下り勾配となる傾斜支持部3b,3bが形成されている。その挿入部3aの上辺3aは、固定顎Aの長手方向沿って直線状であり、且つ高さ方向において、均一となるように形成されている。その傾斜支持部3b,3bは、図2(B)に示すように、幅方向において左右対称の下り勾配となるように形成されている。
【0018】
また、両傾斜支持部3b,3bの下り勾配におけるそれぞれの傾斜角度θは、水平線に対して僅かに傾斜していればよいが、あまり急傾斜とならないほうが好ましい。適正な傾斜角度θとしては、約5°乃至約45°程度であり、さらに約10°乃至約30°程度が好適であり、さらに好適なものとして約10°乃至約15°程度である。また、傾斜支持部3bの傾斜角度θは、後述する山形状刃部6の刃先縁6tの角度の約半分程度とするのが好適である。すなわち、刃先縁6tの刃渡り方向に直交する断面の角度は2θとなる。その傾斜支持部3b,3bは、勾配方向に沿って断面形状が直線となっている。或いは、その傾斜支持部3b,3bは、僅かに膨らみ状又は凹み状の円弧形状面とすることもある。
【0019】
切断支持部3における、両傾斜支持部3b,3bは、種々のタイプが存在するが、その第1タイプとしては、複数の凸形支持条3b,3b,…から構成されるものである。該凸形支持条3bは、断面長方形,正方形等の方形状或いは台形状等とした角軸状に形成されたもので、前記顎部1の切断作業面1a上に、その長手方向に沿って複数の凸形支持条3b,3b,…が配置形成されたものである。具体的には、顎部1と凸形支持条3b,3b,…とは別部材とし、顎部1の切断作業面1a上に凸形支持条3b,3b,…を溶接等にて固着したものである。
【0020】
或いは顎部1の切断作業面1aに凸形支持条3b,3b,…が一体的に形成されるように切削加工又は鋳造により形成されることもある。顎部1の幅方向において隣接する凸形支持条3b,3b間には、溝形状の溝形支持条3b12,3b12,…が形成される。すなわち、凸形支持条3bと溝形支持条3b12とが交互に形成されるものである。図1(B),図2(B)では、凸形支持条3bの数は4本であるが、特にその凸形支持条3bの本数は限定されるものではなく、6本或いは8本等としてもよい。ただし、凸形支持条3b,3b,…の数が増えるのに応じて凸形支持条3bの幅寸法も小さく、前述した溝形支持条3b12が形成されるようにするものである。
【0021】
また、凸形支持条3bは前記切断支持部3の幅方向両側において下り勾配に沿う高さとなるようにしている。すなわち、隣接配置された凸形支持条3b,3bのそれぞれの頂面3b11,3b11,…が下り勾配の傾斜角度θに沿って位置するように、それぞれの凸形支持条3bの高さが決定される。具体的には、前述した両傾斜支持部3b,3bのそれぞれ傾斜角度θに合わせて、前記凸形支持条3bの頂面3b11が、図2(B)に示すように、傾斜角度θの下り勾配に沿った傾斜面として形成されている。
【0022】
そして、顎部1の挿入部3aを中心としてその幅方向両側にて隣接する凸形支持条3b,3b,…は、その頂面3b11,3b11,…同士が前記傾斜角度θの傾斜を示す仮想傾斜線L上に一致するようになっている。該仮想傾斜線Lは、傾斜角度θを表すために、図面上においてのみ記載されるものであって、図1(B),図2(B),(C)等に記載されている。このように、適宜の間隔をおいて隣接する凸形支持条3b,3b,…は、常に傾斜角度θを構成しながら断続状の傾斜面を有する傾斜支持部3bを構成するものといえる。
【0023】
また、このような凸形支持条3b,3b,…の変形例としては、図2(B)に示すように、中空角材を長手方向に沿って適宜に切断して、その長手方向に直交する断面がコ字形状となるように形成し、これを顎部1の切断作業面1aに固着するものである。この場合には、中空角材の辺が各凸形支持条3b,3b,…としての役目をなす。この第1タイプの変形例の各凸形支持条3b,3b,…の頂部も前述したように、傾斜角度θの仮想傾斜線L上に一致するように形成される。また、第1タイプの変形例における各凸形支持条3b,3b,…の頂面3b11,3b11,…は、図2(C)に示すように、その幅が極めて狭いので、その頂面3b11,3b11,…を傾斜角度θなる傾斜面とすることは必ずしも必要はない。また前記溝形支持条3b12は、凸形支持条3b,3b,…間に必然的に形成される。
【0024】
次に、切断支持部3の傾斜支持部3bの第2タイプとしては、図5(A),(B)に示すように、その表面が平坦面状とした平坦支持面3bとして形成されたものである。両平坦支持面3b,3bは、具体的には顎部1の幅方向において、前記挿入部3aを中心として、その幅方向両側端に向かってそれぞれ下り勾配となるようにしたものである。この第2タイプにおける平坦支持面3b,3bのそれぞれの傾斜角度θも前記第1タイプと同様の角度に設定されるものである。
【0025】
また、切断支持部3の傾斜支持部3b,3bの第3タイプとして、図6(A),(B)に示すように、挿入部3aの上辺3aが山形状刃部6の刃渡り方向における刃先形状とほぼ同等形状となるように凹み状となるように凹み状支持面3b,3bが形成されたものである。この凹み状支持面3b,3bは、具体的には、上辺3aが長手方向に沿って湾曲状に凹むようにして形成されたものであり、また両凹み状支持面3b,3bは、幅方向に沿って直線状の下り勾配となり〔図6(C)参照〕、且つ固定顎Aの長手方向(前後方向)においては、上辺3aに倣って湾曲状に形成されている。その下り勾配の傾斜角度θは前記第1,第2タイプと同様の角度に設定される。このように上辺3aを長手方向に沿って山形状刃部6の刃先形状に合わせた形状とすることで、切断支持部3は樹木Wをしっかりと保持し易くなり、ひいては切断作業を安定した状態で行いやすくするものである。
【0026】
その顎部1の先端箇所には、固定先端刃4が形成されている。該固定先端刃4は、前記顎部1の長手方向にほぼ直交して装着された板状材であり、その幅方向中央箇所は、可動切断体B側に向かってほぼV字形状に切除された切欠溝4aが形成されている〔図1(A),(B)参照〕。また、固定先端刃4の頂部付近は先鋭状に尖っている。該固定先端刃4は、前記固定顎Aと可動切断体Bとで切断作業を行うときに、樹木Wが固定顎Aと可動切断体Bとの間からこぼれ落ちることを防止するもである。
【0027】
次に、可動切断体Bは、図1,図3等に示すように、切断本体部5,山形状刃部6と補助刃部7及び可動フレーム8等から構成されている。また、前記切断本体部5には、厚さ方向に偏平溝状の凹みを形成して補強部としたり、或いは必要に応じてリブ等の補強材が形成されることもある。その切断本体部5には、山形状刃部6及び補助刃部7とを一体的且つ連続的に形成されており、これらによって切断の役目をなす部位を構成している。その切断本体部5の外周箇所は、可動フレーム8のフレーム本体部8aにより囲まれている。その可動フレーム8は、切断作業に十分に耐えうるように、極めて強固に形成されており、該可動フレーム8に形成された揺動基部8bが前記駆動部筺体Cに枢支連結される。その枢支箇所を枢支部Sと称する。
【0028】
また、前記可動フレーム8には、シリンダ連結部8cが形成されており、該シリンダ連結部8cが油圧シリンダ12に枢支連結し、該油圧シリンダ12を駆動源として可動切断体Bが揺動操作される。そのシリンダ連結部8cと油圧シリンダ12との連結箇所を枢支部Sと称する。さらに、可動フレーム8の自由先端には、先端爪部8dが形成され、該先端爪部8dによって切断作業時に、固定顎Aと可動切断体Bとの間から樹木Wが脱落することを防止する。
【0029】
また、前記固定顎Aと可動切断体Bとの枢支部S箇所には、補助カッタ13が装着され、鉄筋等の硬質材が切断することができるようになっている。該補助カッタ13は、固定顎A側に形成された固定カッタ部13aと、可動切断体B側に形成された可動カッタ部13bとからなり、可動切断体Bが可動することにより、固定カッタ部13aと可動カッタ部13bとが交差して、小枝,鉄筋,鉄骨等を切断することができ、山林のみならず、ビル等の解体による鉄筋の切断及び植樹の伐採の両方で使用可能となる。
【0030】
次に山形状刃部6は、前記固定顎A側に向かって突出状に形成されたものであり、且つ前述したように前記挿入部3aに挿入又は貫入する部位である。その山形状刃部6の刃先縁6tは、刃先に向かって次第に厚さが薄くなるように形成されているが、その刃先縁6t,すなわち、先端箇所の形状は、刃渡り方向に直交する断面形状がほぼ半円状となるように形成されている。
【0031】
その山形状刃部6には、形状に複数のタイプがあり、その第1タイプは、弧状とした弧状山形状刃部6aである。具体的には、刃渡り方向(刃の長手方向)に沿って、その中央箇所が最も膨らむように偏平弧状に形成されたものである〔図1(A),図3等参照〕。このタイプの山形状刃部6は、刃渡り方向に沿って弧状であるために、刃渡り方向に沿って角部が存在せず、刃渡り方向のいずれの箇所でもその剪断力は均一となる。
【0032】
次に、山形状刃部6の形状の第1タイプは、図7(A)に示すように、ほぼ半月多角形状に形成された多角山形状刃部6bである。該多角山形状刃部6bは、異なる傾斜の直線刃先部が複数連続したものである。このタイプの山形状刃部6は、隣り合う直線刃先部6b,6b同士が適宜の角度をなして連続するものである。図示された実施形態では、4つの直線刃先部6b,6b,…が連続形成されており、それぞれの隣接する直線刃先部6b,6b間に3個の角部が存在する。この多角山形状刃部6bは、複数の直線刃先部6b,6b,…の集合で、これらがなす複数の角部との構成により、樹木Wの切断を行うものである。
【0033】
次に、山形状刃部6の形状の第2タイプは、図7(B)に示すように、ほぼ三角形状に形成された三角山形状刃部6cとしたものである。該三角山形状刃部6cは、その頂角6c箇所における刃先縁6tが最も鋭利となっており、その頂角6c箇所の刃先縁6tによって、上記他の2タイプの山形状刃部6よりも樹木Wに対して食い込み易くなっている。
【0034】
その切断本体部5には、前記山形状刃部6とともに、該山形状刃部6と隣接し且つ可動切断体Bの揺動中心側寄りの位置に補助刃部7が形成されている。該補助刃部7は、刃渡り方向に沿って直線状の刃先縁6tを有しており、前記可動切断体Bに貫入するものではないが、前記切断作業面1aにおいて切断支持部3の挿入部3a以外の箇所にはみ出した樹木Wの切断を行うものである。
【0035】
次に、駆動部筺体Cは、筺体部9と、連結部10とから構成される。前記筺体部9内には、油圧シリンダ12が装着されている。また連結部10は、油圧ショベル等の建設用車両のブームの先端に装着する役目をなすものである。前記固定顎Aに対する可動切断体Bの揺動動作は、油圧シリンダ12によって行われる。具体的には、前記駆動部筺体Cに油圧シリンダ12のシリンダ部12aとが揺動自在に枢支部Sにて枢支連結されている。また、前記可動切断体Bの可動フレーム8に形成されたシリンダ連結部8cが前記油圧シリンダ12のピストンロッド12b側が枢支部Sにて枢支連結され、油圧シリンダ12のシリンダ部12aからピストンロッド12bが突出入することにより、前記固定顎Aに対して前記可動切断体Bが揺動する。
【0036】
【発明の効果】
請求項1の発明は、山形状刃部6を備えた可動切断体Bと、該可動切断体Bを揺動自在に支持するとともに前記山形状刃部6が挿入自在とした挿入部3aを有する切断支持部3を備えた固定顎Aとからなり、前記切断支持部3には前記挿入部3aの上辺3aを頂部としてその幅方向両側に下り勾配状の傾斜支持部3b,3bが形成されてなる樹木切断機としたことにより、樹木Wの切断作業を切り残しが生じないように確実且つ効率的に行うことができる。
【0037】
上記効果を詳述すると、固定顎Aに形成された切断支持部3は、その挿入部3aの幅方向両側に傾斜支持部3b,3bが形成されたものである。挿入部3aは頂部の位置となるので、樹木Wはその挿入部3aで支持され、山形状刃部6が樹木Wの切断を行うことにより、樹木Wの直径方向に山形状刃部6が食い込んでゆく。
【0038】
そして、樹木Wが部分的に切断されるとともに、樹木Wの切断箇所を中心として、挿入部3aの幅方向両側に形成された傾斜支持部3b,3bに樹木Wが接近し、切断箇所を中心として樹木Wが山形状に折れ曲がり、樹木Wの切断の最後の部分が挿入部3aにより支えられることになる。これによって、挿入部3aに挿入しようとする山形状刃部6の刃先が樹木Wを最後まで確実に切断することができ、切り残しの部分が生じないようにすることができ、切断作業の効率を向上させることができる。
【0039】
請求項2の発明は、請求項1において、前記傾斜支持部3b,3bは、勾配方向を直線状に形成されてなる樹木切断機としたことにより、切断支持部3の構造を極めて簡単にすることができる。上記効果を詳述すると、幅方向の中心位置に挿入部3aが形成され、且つ該挿入部3aが長手方向に沿って直線状にしているので、挿入部3aの幅方向両側に形成された傾斜支持部3b,3bも平坦状にすることが容易にできるもので、製造及び構造が簡単なものにできる。
【0040】
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記山形状刃部6は、その刃渡り方向に沿ってほぼ多角形状に形成されてなる樹木切断機としたことにより、樹木Wの切断作業効率を向上させることができる。
【0041】
請求項4の発明は、請求項1又は2において、前記山形状刃部6は、その刃渡り方向に沿ってほぼ三角形状に形成されてなる樹木切断機としたことにより、前記山形状刃部6は、その刃渡り方向に沿ってほぼ三角形状に形成されたもので、最も鋭利な角部を形成し、これによって樹木Wへの切り込みをより一層良好にすることができ、極めて柔軟な種類の樹木の切断ができるものである。
【0042】
請求項5の発明は、請求項1,2,3又は4において、前記切断支持部3の挿入部3aは長手方向に沿ってほぼ直線状に形成されてなる樹木切断機としたことにより、樹木Wの切断において、極めて強力なる切断荷重を得ることができる。
【0043】
請求項6の発明は、請求項1,2,3又は4において、前記切断支持部3の挿入部3aは前記山形状刃部6の刃先形状とほぼ同等の凹み弧状に形成されてなる樹木切断機としたことにより、樹木Wの切断作業時において、樹木Wを切断支持部3により安定した状態で切断することができる。
【0044】
請求項7の発明は、請求項1,2,3,4,5又は6において、前記傾斜支持部3b,3bは、固定顎Aの長手方向に沿って設けられた複数の凸形支持条3b,3b,…からなり、該凸形支持条3b,3b,…は前記切断支持部3の幅方向両側において下り勾配に沿う高さとなる樹木切断機としたことにより、樹木切断機の重量を軽減することができ、また樹木Wの切断作業において樹木Wを安定した状態で切断することができる等の効果を奏する。
【0045】
上記効果を詳述すると、切断支持部3を複数の凸形支持条3b,3b,…にて形成し、各凸形支持条3bの頂面3b11を前後方向に直交する断面にて下り勾配状となるようにすることで、前記切断支持部3の肉厚を部分的に薄くすることができる。すなわち、切断支持部3を複数の凸形支持条3b,3b,…にて構成することで、これによって切断支持部3は必要最小限の支持面積を得ることができるとともに、隣接する凸形支持条3b,3bの間に溝状の隙間が形成されることで軽量化を図ることができるものである。
【0046】
また、複数の凸形支持条3b,3b,…により、樹木Wを切断するときに、可動切断体Bの切断力が樹木Wを切断支持部3側に向かって押圧することとなり、その樹木Wが隣接する凸形支持条3b,3b間に食い込むようにして支持される状態となり、切断作業時における樹木Wを安定した状態で支持し、確実なる切断を行うことができる。
【0047】
請求項8の発明は、請求項1,2,3,4,5又は6において、前記傾斜支持部3b,3bは、平坦支持面3b,3bとしてなる樹木切断機としたことにより、切断作業において、固定顎A側に切り屑やゴミ等が溜まりにくいものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は第1タイプの切断支持部を設けた本発明の斜視図
(B)は第1タイプの切断支持部を設けた固定顎の要部斜視図
【図2】(A)は第1タイプの切断支持部を設けた固定顎の縦断側面図
(B)は第1タイプの切断支持部を設けた固定顎及び山形状刃部の縦断正面図(C)は第1タイプの切断支持部の変形例を設けた固定顎及び山形状刃部の縦断正面図
【図3】(A)は可動切断体と固定顎とが開いた状態の側面図
(B)は可動切断体と固定顎とが閉じた状態の一部断面にした側面図
【図4】(A)は樹木切断初期状態の工程図
(B)は樹木切断中期状態の工程図
(C)は樹木切断完了状態の工程図
【図5】(A)は第2タイプの切断支持部を設けた本発明の斜視図
(B)は第2タイプの切断支持部を設けた固定顎の要部斜視図
(C)は第2タイプの切断支持部を設けた固定顎及び山形状刃部の縦断正面図
【図6】(A)は第3タイプの切断支持部を設けた固定顎の縦断側面図
(B)は第3タイプの切断支持部を設けた固定顎の要部斜視図
(C)は第3タイプの切断支持部を設けた固定顎及び山形状刃部の縦断正面図
【図7】(A)は山形状刃部を多角形状とした側面図
(B)は山形状刃部を三角形状とした側面図
【符号の説明】
A…固定顎
B…可動切断体
3…切断支持部
3a…挿入部
3a…上辺
3b…傾斜支持部
3b…凸形支持条
3b11…頂面
3b…平坦支持面
6…山形状刃部

Claims (8)

  1. 山形状刃部を備えた可動切断体と、該可動切断体を揺動自在に支持するとともに前記山形状刃部が挿入自在とした挿入部を有する切断支持部を備えた固定顎とからなり、前記切断支持部には前記挿入部の上辺を頂部としてその幅方向両側に下り勾配状の傾斜支持部が形成されてなることを特徴とする樹木切断機。
  2. 請求項1において、前記傾斜支持部は、勾配方向を直線状に形成されてなることを特徴とする樹木切断機。
  3. 請求項1又は2において、前記山形状刃部は、その刃渡り方向に沿ってほぼ多角形状に形成されてなることを特徴とする樹木切断機。
  4. 請求項1又は2において、前記山形状刃部は、その刃渡り方向に沿ってほぼ三角形状に形成されてなることを特徴とする樹木切断機。
  5. 請求項1,2,3又は4において、前記切断支持部の挿入部は長手方向に沿ってほぼ直線状に形成されてなることを特徴とする樹木切断機。
  6. 請求項1,2,3又は4において、前記切断支持部の挿入部は前記山形状刃部の刃先形状とほぼ同等の凹み弧状に形成されてなることを特徴とする樹木切断機。
  7. 請求項1,2,3,4,5又は6において、前記傾斜支持部は、固定顎の長手方向に沿って設けられた複数の凸形支持条からなり、該凸形支持条は前記切断支持部の幅方向両側において下り勾配に沿う高さとなるようにしたことを特徴とする樹木切断機。
  8. 請求項1,2,3,4,5又は6において、前記傾斜支持部は、平坦支持面としてなることを特徴とする樹木切断機。
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