JPH05194422A - 新規なフッ素化シクロアルカンチオンカルボン酸誘導体及びそれを有効成分とする除草剤 - Google Patents

新規なフッ素化シクロアルカンチオンカルボン酸誘導体及びそれを有効成分とする除草剤

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JPH05194422A
JPH05194422A JP836592A JP836592A JPH05194422A JP H05194422 A JPH05194422 A JP H05194422A JP 836592 A JP836592 A JP 836592A JP 836592 A JP836592 A JP 836592A JP H05194422 A JPH05194422 A JP H05194422A
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compound
formula
lower alkyl
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active ingredient
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JP836592A
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Atsushi Go
敦 郷
Takako Aoki
孝子 青木
Keiji Endo
恵次 遠藤
Shinji Kawaguchi
真二 川口
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、Yは低級アルコキシ基、基−N(R1
(R2 )を示す。ここでR1 およびR2 はそれぞれ独立
して水素原子、低級アルキル基を示す。Xはハロゲン原
子、低級アルキル基を示し、R3 は低級アルキル基を示
す。nは0または1の整数を示す。)で表されるフッ素
化シクロアルカンチオンカルボン酸誘導体およびそれを
有効成分とする除草剤。 【効果】 この化合物は殺草効果が高く、殺草スペクト
ラムが広く、作物に対する安全性が高いので、除草剤と
して有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、文献未記載の新規なフ
ッ素化シクロアルカンチオンカルボン酸誘導体およびそ
れを有効成分として含有する除草剤に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平3−128362号公報にはシク
ロアルカンカルボン酸部と、4位と6位に特定の置換基
が結合しているピリミジン環部が、酸素原子又は硫黄原
子を介して結合した構造を有するシクロアルカンカルボ
ン酸誘導体およびそれを含む除草剤が記載されている。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
文献中記載の化合物は除草スペクトラム、投下薬量、選
択性等の面で改善すべき点が多く、さらに優れた除草剤
の開発が望まれている。本発明者らは除草スペクトラム
が広く、除草効果が高く、作物に対する安全性の優れた
化合物を開発すべく鋭意研究した結果、特定の位置がフ
ッ素化されたシクロアルカンチオンカルボン酸部と、4
位と6位に特定の置換基が結合しているピリミジン環部
が酸素原子を介して結合した構造を有するフッ素化シク
ロアルカンチオンカルボン酸誘導体は新規であり、この
化合物は一年生はもとより多年生雑草に対して優れた除
草効果を示すとともに、ある種の作物に対して高い安全
性を有することを見い出し本発明を完成するに至った。
【0004】即ち、本発明は、下記一般式(1)
【0005】
【化3】
【0006】(式中、Yは低級アルコキシ基、基−N
(R1 )(R2 )を示す。ここでR1 およびR2 はそれ
ぞれ独立して水素原子、低級アルキル基を示す。Xはハ
ロゲン原子、低級アルキル基を示し、R3 は低級アルキ
ル基を示す。nは0または1の整数を示す。)で表され
るフッ素化シクロアルカンチオンカルボン酸誘導体およ
びそれを有効成分として含有する除草剤を提供するもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の化合物は、下記
一般式(1)
【0008】
【化4】
【0009】(式中、Yは低級アルコキシ基、基−N
(R1 )(R2 )を示す。ここでR1 およびR2 はそれ
ぞれ独立して水素原子、低級アルキル基を示す。Xはハ
ロゲン原子、低級アルキル基を示し、R3 は低級アルキ
ル基を示す。nは0または1の整数を示す。)で表され
るフッ素化シクロアルカンチオンカルボン酸誘導体であ
る。
【0010】前記一般式(1)におけるそれぞれの基の
具体例を下記に示す。低級アルコキシ基; たとえばメトキシ、エトキシ、n−
プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブト
キシ、第二ブトキシ、第三ブトキシ基の炭素数4以下の
アルコキシ基、低級アルキル基; たとえばメチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、第二ブチル基、第三ブチル基の炭素数4以下のアル
キル基、 ハロゲン原子; たとえば塩素、フッ素、臭素。
【0011】また、前記一般式(1)においてnは0ま
たは1を示し、0のときは、結合手を表わすものとす
る。勿論、前記一般式(1)で表わされる化合物の光学
活性体は本発明の範囲内にあることを理解すべきであ
る。前記一般式(1)で表わされる本発明化合物を第1
表に例示する。
【0012】なお、本発明の前記一般式(1)で表わさ
れる化合物には、飽和環上の立体異性が存在し、以下、
一般式(1)の1位CSY基を基準とした時に2位置換
基がシス配置をとる化合物をシス体、また1位CSY基
を基準とした時に2位置換基がトランス配置をとる化合
物をトランス体と称する。
【0013】
【表1】
【0014】本発明化合物はたとえば下記に示す方法に
より製造することができる。
【0015】
【化5】
【0016】(式中、Y、R3 、Xおよびnは前記と同
じ意味を示し、Zはハロゲン原子、低級アルキルスルホ
ニル基またはアリールアルキル基を示す。) 上記反応式Aにおいて、式(3)で表される化合物は、
上記式(2)のフッ素化シクロアルカノール誘導体を無
溶媒ないし適当な溶媒の存在下、適当な塩基を用いて、
−78℃ないし溶媒の沸点の温度範囲において、上記式
(4)の置換ピリミジンと、1〜24時間反応させるこ
とにより製造することができる。
【0017】この反応において溶媒を使用する場合、そ
の例としては、たとえば、ベンゼン、トルエンまたはキ
シレン等の炭化水素系溶媒;ジクロルメタンまたはクロ
ロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒;ジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフランま
たは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒;アセトン
またはメチルエチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸メチ
ルまたは酢酸エチル等のエステル系溶媒;ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシドまたはジメチルアセト
アミド等の非プロトン性極性溶媒;アセトニトリルまた
は水などを挙げることができる。
【0018】また、塩基としては、炭酸ナトリウムまた
は炭酸カリウム等の炭酸塩類;水酸化ナトリウムまたは
水酸化カリウム等の水酸化金属類;ナトリウムメチラー
トまたはナトリウムエチラート等の金属アルコラート
類;水素化ナトリウムまたは水素化カリウム等の水素化
アルキル金属類;リチウムジエチルアミド、リチウムジ
イソプロピルアミドまたはリチウムビストリメチルシリ
ルアミド等のリチウムアミド類を挙げることができる。
【0019】原料となる前記式(2)のフッ素化シクロ
アルカノール誘導体は、たとえば、テトラヘドロン・レ
ターズ第27巻、37号、4465ページ〜4468ペ
ージ(1986年)に記載される方法を参考にして製造
できるフッ素化シクロアルカノン誘導体を、たとえば、
ジャーナル・オブ・オーガニックケミストリー第27
巻、4141ページ(1962年)に記載される方法を
参考にして還元することにより製造することができる。
【0020】
【化6】
【0021】(式中、Y、R3 、Xおよびnは前記と同
じ意味を示す。) 上記反応式Bにおいて式(1)で表される化合物は、上
記式(3)のフッ素化シクロアルカンカルボン酸誘導体
をローソン試薬(p−メトキシフェニルチオノフォスフ
ィンスルフィドと、適当な溶媒の存在下、室温ないし溶
媒の沸点の温度範囲内において、4ないし90時間反応
させることにより製造することができる。反応に用いる
ローソン試薬の使用量は特に厳密に制限されるものでは
ないが、通常式(3)化合物1当量に対して0.5〜1
0当量、好ましくは0.5〜2当量の範囲内を例示する
ことができる。また反応は、アルゴン、窒素等の不活性
ガス雰囲気下で行うのが好ましい。
【0022】反応に用いられる溶媒としては、例えばベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の不活性有機溶媒が挙げ
られる。反応終了後は、溶媒を留去した後、カラムクロ
マト等の手段に従って処理することにより、本発明の目
的とする式(1)化合物を単離することができる。次に
実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
【0023】
【実施例】実施例1:1−フルオロ−2−(4,6−ジメトキシピ
リミジン−2−オキシ)−1−シクロヘキサンチオンカ
ルボン酸エチルのトランス体(化合物番号1a)の合成 まず、テトラヘドロン・レターズ第27巻、37号、4
465〜4468ページ(1986年)に記載される方
法を参考にして、2−オキソシクロヘキサンカルボン酸
エチルから1−フルオロ−2−オキソシクロヘキサンカ
ルボン酸エチルを製造した。この化合物をジャーナル・
オブ・オーガニックケミストリー第27巻、4141ペ
ージ(1962年)に記載される方法を参考にして還元
し1−フルオロ−2−ヒドロキシシクロヘキサンカルボ
ン酸エチルの立体異性体混合物を製造した。このアルコ
ール1.8g(10mmol)を40mlのジメチルホ
ルムアミドに溶解し、その溶液中に水素化ナトリウム
(鉱物油中60%懸濁物)0.4g(10mmol)お
よび4,6−ジメトキシ−2−メチルスルホニルピリミ
ジン2.2g(10mmol)を加え、室温で5時間攪
拌した。反応液を150mlの水中に注加し、50m
l)の酢酸エチルで3回抽出し、得られた有機層を水洗
して無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して
粗生成物3.0gを得た。これをシリカゲルクロマトグ
ラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=10/
1)で精製して、1−フルオロ−2−(4,6−ジメト
キシピリミジニル−2−オキシ)−1−シクロヘキサン
カルボン酸エチルのシス体1.24g(収率:41.7
%)、およびトランス体0.57g(収率:19.2
%)を得た。
【0024】上記で合成した1−フルオロ−2−(4,
6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)−1−シク
ロヘキサンカルボン酸エチルのトランス体0.5g
(1.52mmol)の無水トルエン溶液10mlにp
−メトキシフェニルチオノフォスフィンスルフィド0.
37g(0.91mmol)を加え100℃で3時間加
熱した。溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=
4/1)で精製して目的の1−フルオロ−2−(4,6
−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)−1−シクロ
ヘキサンチオンカルボン酸エチルのトランス体(化合物
番号1a)0.33g(収率63%)を得た。
【0025】同様の方法により、前記第1表記載の化合
物を合成した。第2表にそれらの化合物のNMRデータ
を示す。
【0026】
【表2】
【0027】本発明の除草剤は、前記一般式(1)の化
合物を有効成分として含有している。本発明の前記化合
物を除草剤として用いる場合には、担体もしくは希釈
剤、添加剤、及び補助剤等と公知の手法で混合して、通
常農薬として用いられる製剤形態、例えば粉剤、粒剤、
水和剤、乳剤、水溶剤、フロアブル剤等に調製して使用
される。また他の農薬、例えば殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ
剤、除草剤、植物生長調節剤、肥料及び土壌改良剤等と
混合又は併用して使用することができる。
【0028】特に他の除草剤と混合使用することによ
り、使用薬量を減少させ、また省力化をもたらすのみな
らず、両薬剤の共力作用による殺草スペクトラムの拡大
及び相乗作用による一層高い効果も期待できる。製剤に
際して用いられる担体もしくは希釈剤としては、一般に
使用される固体ないしは液体の担体が挙げられる。
【0029】固体担体としては、例えば、カオリナイト
群、モンモリロナイト群、イライト群あるいはポリグロ
スカイト群等で代表されるクレー類、詳しくはパイロフ
ィライト、アタパルジャイト、セピオライト、カオリナ
イト、ベントナイト、バーミキュライト、雲母、タルク
等;石膏、炭酸カルシウム、ドロマイト、けいそう土、
マグネシウム石灰、りん灰石、ゼオライト、無水ケイ
酸、合成ケイ酸カルシウム等のその他無機物質;大豆
粉、タバコ粉、クルミ粉、小麦粉、木粉、でんぷん、結
晶セルロース等の植物性有機物質;クマロン樹脂、石油
樹脂、アルキッド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアルキレ
ングリコール、ケトン樹脂、エステルガム、コーバルガ
ム、ダンマルガム等の合成又は天然の高分子化合物;カ
ルナウバロウ、蜜ロウ等のワックス類あるいは尿素等が
例示できる。
【0030】適当な液体担体としては、例えば、ケロシ
ン、鉱油、スピンドル油、ホワイトオイル等のパラフィ
ン系又はナフテン系炭化水素;キシレン、エチルベンゼ
ン、クメン、メチルナフタリン等の芳香族炭化水素;ト
リクロルエチレン、モノクロルベンゼン、オルトクロル
トルエン等の塩素化炭化水素;ジオキサン、テトラヒド
ロフランのようなエーテル類;アセトン、メチルエチル
ケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセ
トフェノン、イソホロン等のケトン類;酢酸エチル、酢
酸アミル、エチレングリコールアセテート、ジエチレン
グリコールアセテート、マレイン酸ジブチル、コハク酸
ジエチル等のエステル類;メタノール、n−ヘキサノー
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、シク
ロヘキサノール、ベンジルアルコール等のアルコール
類;エチレングリコールエチルエーテル、ジエチレング
リコールブチルエーテル等のエーテルアルコール類;ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶
媒あるいは水等が挙げられる。
【0031】その他に本発明の化合物の乳化、分散、湿
潤、展着、拡展、結合、崩壊性調節、有効成分安定化、
流動性改良、防錆、凍結防止等の目的で界面活性剤その
他の補助剤を使用することもできる。使用される界面活
性剤の例としては、非イオン性、陰イオン性、陽イオン
性及び両性イオン性のいずれも使用しうるが、通常は非
イオン性及び(又は)陰イオン性のものが使用される。
適当な非イオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリ
ルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコ
ール等の高級アルコールにエチレンオキシドを重合付加
させた化合物;ブチルナフトール、オクチルナフトール
等のアルキルナフトールにエチレンオキシドを重合付加
させた化合物;パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン
酸等の高級脂肪酸にエチレンオキシドを重合付加させた
化合物;ソルビタン等の多価アルコールの高級脂肪酸エ
ステル及びそれにエチレンオキシドを重合付加させた化
合物等が挙げられる。
【0032】適当な陰イオン性界面活性剤としては、例
えば、ラウリル硫酸ナトリウム、オレイルアルコール硫
酸エステルアミン塩等のアルキル硫酸エステル塩、スル
ホこはく酸ジオクチルエステルナトリウム、2−エチル
ヘキセンスルホン酸ナトリウム等のアルキルスルホン酸
塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム、メ
チレンビスナフタレンスルホン酸ナトリウム、リグニン
スルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム等のアリールスルホン酸塩等が挙げられる。
【0033】更に、本発明の除草剤には、製剤の性状を
改善し、効果を高める目的で、カゼイン、ゼラチン、ア
ルブミン、ニカワ、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチ
ルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール等の高分子化合物や他
の補助剤を併用することもできる。上記の担体及び種々
の補助剤は製剤の剤系、適用場面等を考慮して、目的に
応じてそれぞれ単独あるいは組み合わせて適宜使用され
る。
【0034】このようにして得られた各種製剤形におけ
る本発明化合物有効成分含有率は製剤形により種々変化
するものであるが、通常0.1〜99重量%が適当であ
り、好ましくは1〜80重量%が最も適当である。水和
剤の場合は、例えば有効成分化合物を通常25〜90%
含有し、残部は固体担体及び分散湿潤剤であって、必要
に応じて保護コロイド剤、消泡剤等が加えられる。
【0035】粒剤の場合は、例えば有効成分化合物を通
常1〜35重量%含有し、残部は固体担体及び界面活性
剤である。有効成分化合物は固体担体と均一に混合され
ているか、あるいは固体担体の表面に均一に固着又は吸
着されており、粒の径は約0.2ないし1.5mmであ
る。乳剤の場合は、例えば有効成分化合物を通常5〜3
0重量%含有しており、これに約5ないし20重量%の
乳化剤が含まれ、残部は液体担体であり、必要に応じて
展着剤及び防錆剤等が加えられる。
【0036】フロアブル剤の場合は、例えば有効成分化
合物を通常5〜50重量%含有しており、これに3ない
し10重量%の分散湿潤剤が含まれ、残部は水であり必
要に応じて保護コロイド剤、防腐剤、消泡剤等が加えら
れる。本発明の前記一般式(1)の化合物は、化合物そ
のまま、あるいは上述した様な任意の製剤形態で除草剤
として使用することができる。
【0037】本発明の組成物は、水田及び、畑地等の農
耕地並びに非農耕地に生育する発生前から生育期までの
諸雑草に適用できる。その施用量は有効成分量として1
ha当たり、0.1〜10,000g程度、好ましくは
1〜5,000g程度である。またその施用量は、目的
とする雑草の種類、生育段階、施用場所、天候等によっ
て、適宜に選択変更できる。
【0038】次に、本発明の化合物を用いた製剤例の数
様態を示す。なお、下記製剤中の「部」は重量基準であ
る。製剤例1 (粒剤) 化合物番号1a 5部 ベントナイト 40部 タルク 52部 リグニンスルホン酸ソーダ 2部 ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル 1部 以上を充分に混合した後、適量の水を加えて混練し、造
粒機を用いて造粒して粒剤100部を得た。
【0039】製剤例2 (水和剤) 化合物番号1b 20部 ケイソウ土 60部 ホワイトカーボン 15部 リグニンスルホン酸ソーダ 3部 ジアルキルナフタレンスルホン酸ソーダ 2部 以上を混合し、ジェットミルで均一に混合粉砕して水和
剤100部を得た。
【0040】製剤例3 (乳剤) 化合物番号1a 30部 キシレン 55部 シクロヘキサノン 10部 ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 3部 ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル 2部 以上を均一に混合溶解して乳剤100部を得た。
【0041】製剤例4 (フロアブル剤) 化合物番号1b 10部 スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルエステルナトリウム塩 2部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 2部 消泡剤 0.1部 水 85.9部 以上を湿式ボールミルで均一に粉砕混合し、フロアブル
剤100部を得た。上述の製剤例に準じて本発明の化合
物を用いた除草剤がそれぞれ製剤できる。
【0042】
【発明の効果】本発明の前記一般式(1)で表されるフ
ッ素化シクロアルカンチオカルボン酸誘導体は、文献未
記載の新規な化合物である。本発明の化合物及び除草剤
は、水田に発生するノビエ、コナギ、キカシグサ、タマ
ガヤツリ、アゼナ、アブノメ等の一年生雑草から、ヘラ
オモダカ、ウリカワ、ミズガヤツリ、シズイ、クログワ
イ等の多年生雑草の発生前から生育期にわたる広い範囲
で極めて高い除草効果を発揮すると同時に、水稲に対し
ては高い安全性を有する。また、畑地においても問題と
なる諸雑草、例えばノビエ、エノコログサ、メヒシバ、
スズメノテッポウ、野生エンバク、ジョンソングラス等
の一年生及び多年生イネ科雑草をはじめ、アオビユ、シ
ロザ、イチビ、オナモミ、タデ等の広葉雑草、ハマス
ゲ、キハマスゲ、ヒメクグ、コゴメカヤツリ等の一年生
及び多年生カヤツリグサに対して高い除草効果を示すと
同時にトウモロコシ、大豆、棉、小麦、シュガービート
等の畑作物に対し高い安全性を示す。
【0043】次に除草効果を試験例をあげて説明する。試験例1 (畑茎葉処理) 角型ポット(16×20×5cm)に畑土壌を充填し、
第3表に示す各雑草種子を一定量ずつ播種し、各雑草が
1.5〜2葉期になるまで温室内で生育させた。第3表
に示す本発明化合物を製剤例2に準じて水和剤に調製
し、その水希釈液を第3表に示す有効成分量を散布水量
500L/ha相当で各雑草の茎葉部分にむらなく噴霧
処理した。薬剤散布を行ってから21日後に各種雑草へ
の除草効果を下記の基準に従って判別した。その結果を
第3表に示す。
【0044】 評価基準 (11段階) 評点 除草効果:無処理区に 作物薬害:無処理区に対 対する殺草率(%) する薬害被害率(%) 0 0 1 0を越え〜 10 同 左 2 10を越え〜 20 〃 3 20を越え〜 30 〃 4 30を越え〜 40 〃 5 40を越え〜 50 〃 6 50を越え〜 60 〃 7 60を越え〜 70 〃 8 70を越え〜 80 〃 9 80を越え〜 90 〃 10 90を越え〜100 〃 (枯死)
【0045】
【表3】
【0046】試験例2 (畑発芽前土壌処理) 角型ポット(16×20×5cm)に畑土壌を充填し、
第4表に示す各種雑草種子を一定量ずつ播種した。翌
日、第4表に示す本発明化合物を製剤例2に準じて水和
剤に調製し、その希釈液を第4表に示す有効成分量とな
るように500L/haの散布水量で土壌表面にむらな
く噴霧散布した。薬剤散布を行ってから21日後に各種
雑草への除草効果を試験例1の基準にしたがって判別し
た。その結果を第4表に示す。
【0047】
【表4】
【0048】試験例3 (水田茎葉処理) 角型ポット(16×20×5cm)に水田土壌を充填
し、代掻後、第5表に示す各種雑草種子を一定量ずつ播
種した後、2葉期のイネを移植した。各植物が1.5〜
2葉期になるまで温室内で生育させ、第5表に示す本発
明化合物を製剤例2に準じて水和剤に調製し、その水希
釈液を第5表に示す有効成分量になるように滴下散布し
た。薬剤散布を行ってから21日後に各種雑草への除草
効果及びイネの薬害程度を試験例1の基準に従って判別
した。その結果を第5表に示す。
【0049】
【表5】
【0050】試験例4 (水田発芽前土壌処理) 角型ポット(16×20×5cm)に水田土壌を充填
し、代掻後、第6表に示す各種雑草種子を一定量ずつ播
種した後、2葉期のイネを移植した。翌日、第6表に示
す本発明化合物を製剤例2に準じて水和剤に調製し、そ
の希釈液を第6表に示す有効成分量となるように滴下散
布した。薬剤散布を行ってから21日後に各種雑草への
除草効果及びイネの薬害程度を試験例1の基準にしたが
って判別した。その結果を第6表に示す。
【0051】
【表6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 真二 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱油化株式会社筑波総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、Yは低級アルコキシ基、基−N(R1
    (R2 )を示す。ここでR1 およびR2 はそれぞれ独立
    して水素原子、低級アルキル基を示す。Xはハロゲン原
    子、低級アルキル基を示し、R3 は低級アルキル基を示
    す。nは0または1の整数を示す。)で表されるフッ素
    化シクロアルカンチオンカルボン酸誘導体。
  2. 【請求項2】 下記一般式(1) 【化2】 (式中、Yは低級アルコキシ基、基−N(R1
    (R2 )を示す。ここでR1 およびR2 はそれぞれ独立
    して水素原子、低級アルキル基を示す。Xはハロゲン原
    子、低級アルキル基を示し、R3 は低級アルキル基を示
    す。nは0または1の整数を示す。)で表されるフッ素
    化シクロアルカンチオンカルボン酸誘導体を有効成分と
    して含有する除草剤。
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