JPH05194097A - 薄膜電気伝導体の製造方法 - Google Patents

薄膜電気伝導体の製造方法

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JPH05194097A
JPH05194097A JP4007447A JP744792A JPH05194097A JP H05194097 A JPH05194097 A JP H05194097A JP 4007447 A JP4007447 A JP 4007447A JP 744792 A JP744792 A JP 744792A JP H05194097 A JPH05194097 A JP H05194097A
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JP
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electric conductor
thin film
atomic layer
strontium
film electric
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JP4007447A
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Toshifumi Sato
利文 佐藤
Hideaki Adachi
秀明 足立
Kentaro Setsune
謙太郎 瀬恒
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 無限層状構造を有するSr−Cu−O系酸化
物電気伝導薄膜の再現性のよい製造方法を提供する。 【構成】 Srの金属蒸発源11とCuの金属蒸発源12を
用い、各蒸発源上のシャッター17、18の開閉を交互に制
御して、且つ酸素ラジカルビーム発生源15より酸素ラジ
カルビームを照射しながら、基体13上にMBE法により
Srを含む原子層とCuを含む酸化物からなる原子層と
を交互に45層基体13上に結晶性の被膜として付着させ
る。この際、9周期に1回の割合で、シャッター17の開
いている時間を短くして、Srの含有量の少ない原子層
とした。約30分間の蒸着により250オングストロー
ムの無限層状構造薄膜を作製した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気伝導薄膜の製造方
法に関するものである。特に、Sr−Cu−O系層状構
造の薄膜電気伝導体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高温超伝導体として、Muller等によりペ
ロブスカイト類型構造の酸化物超伝導体が発見された。
それ以後、種々の酸化物系で超伝導性の確認が為され、
アルカリ土類金属層が、銅酸化物層で挟まれた無限層状
構造のセラミックが提案された。[T.Siegrist, S.M.Zah
urak, D.W.Murphy and R.S.Roth, ネイチャ- (Nature), Vo
l.334, 231-232 (1988).] その後、この無限層状構造からなる超伝導体は、90K
程度の超伝導臨界温度をもつということが発見された。
[M.Takano, M.Azuma, Z.Hiroi, Y.Bando and Y.Takeda,
Physica C176, 441-444 (1991).] 無限層状構造の酸化物超伝導体は、従来の高温酸化物超
伝導体に含まれていた希土類元素を全く含まない超伝導
体であり、しかも、より単純な結晶構造のため、作製時
の取扱が容易であり、実用化に向けて期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】Sr−Cu−O系の材
料は、現在の技術では高圧焼結という過程でしか形成で
きないため、セラミックの粉末あるいはブロックの形状
でしか得られない。一方、この種の材料を実用化する場
合、例えばジョセフソン素子、スクイッド、高周波素子
その他の各種デバイスへの適用など具体的な応用には、
薄膜状に加工することが強く要望されている。
【0004】様々な方法を用いて、酸化物電気伝導体の
薄膜化が行われているが、Sr−Cu−O系電気伝導体
の場合、他の電気伝導体と違い、上述したように超高
圧、強還元雰囲気で作成されていたので、この様な条件
では薄膜にすることが非常に困難とされていた。
【0005】本発明は、構造が単純で無限層状構造を有
するSr−Cu−O系酸化物電気伝導薄膜の再現性のよ
い製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の薄膜電気伝導体の製造方法は、加熱した基
体上に、少なくともストロンチウム(Sr)を含む物質
からなる原子層と、銅(Cu)を含む酸化物からなる原
子層とを交互に繰り返し積層させて無限層状構造とする
薄膜電気伝導体の製造方法において、前記少なくともス
トロンチウム(Sr)を含む物質からなる原子層の代わ
りに周期的にストロンチウム(Sr)の含有量が少ない
原子層を積層することを特徴とする前記薄膜電気伝導体
の製造方法においては、少なくともストロンチウム(S
r)を含む物質からなる原子層に、更にストロンチウム
以外のアルカリ土類元素を含ませておくことが好まし
い。
【0007】また、前記薄膜電気伝導体の製造方法にお
いては、積層が分子線エピタキシー法(MBE法)によ
り各原子層を交互に周期的に積層させて無限層状構造と
することが好ましい。
【0008】
【作用】図2は本発明方法で得られるSr−Cu−O系
電気伝導体の断面構造を示す模式図である。図2に示す
ようにこの電気伝導体物質は少なくともSrを含む原子
層21と少なくともCuを含む酸化物からなる原子層2
2が交互に積層した周期的構造の中に、周期的にSrの
含有量が少ない原子層23が積層された無限層状構造に
なっている。
【0009】本発明の薄膜電気伝導体の製造方法は、加
熱した基体上に、少なくともストロンチウム(Sr)を
含む物質からなる原子層と、銅(Cu)を含む酸化物か
らなる原子層とを交互に繰り返し積層させて無限層状構
造とする薄膜電気伝導体の製造方法において、前記少な
くともストロンチウム(Sr)を含む物質からなる原子
層の代わりに周期的にストロンチウム(Sr)の含有量
が少ない原子層を積層することからなるので、各1原子
に相当する厚さの少なくともストロンチウム(Sr)を
含む物質からなる原子層21と、銅(Cu)を含む酸化
物からなる原子層22とを交互に繰り返し積層された構
造の中に、前記少なくともストロンチウム(Sr)を含
む物質からなる原子層21の代わりに周期的にストロン
チウム(Sr)の含有量が少ない原子層23、すなわち
Sr原子層の中にベーキャンシー(vacancy )が存在す
る原子層とが結晶構造を構築しつつ、図2で示した構造
のように積層されながら膜成長がなされるので、良質の
Sr−Cu−O系薄膜電気伝導体を容易に得ることがで
きるものと推定される。そして周期的にSr原子層の中
にベーキャンシー(vacancy )が存在する原子層が存在
することにより、ホール効果が得られ、超伝導性を示す
臨界温度が向上するなどの電気特性の向上した良質のS
r−Cu−O系薄膜電気伝導体を容易に得ることができ
るものと推定される。
【0010】また、前記薄膜電気伝導体の製造方法にお
いては、少なくともストロンチウム(Sr)を含む物質
からなる原子層に、更にストロンチウム以外のアルカリ
土類元素を含ませておくこと結晶の格子定数を変化させ
ることが可能となり、例えば超伝導の臨界温度を変化さ
せることができるなど、伝導体の特性を変えることがで
きるので好ましい。
【0011】また、前記薄膜電気伝導体の製造方法にお
いては、積層が分子線エピタキシー法(MBE法)によ
り各原子層を交互に周期的に積層させて無限層状構造と
することによると、MBE法においては、背圧が超高真
空となるので、雰囲気ガスとして含まれる不純物を少な
くすることができ、従って薄膜電気伝導体への不純物の
混入が避けられ、周期的積層方法で形成することによ
り、より再現性良く良質で高性能の薄膜電気伝導体を得
ることが可能となり、好ましい。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこの実施例の記載のみに限定されるものではな
い。
【0013】本発明方法においては、真空容器内におい
てSr金属原料からなる蒸発源とCu金属原料からなる
蒸発源とを交互に蒸発させ、Sr金属を含む原子層とC
u金属を含む原子層を例えばNO2 ガスやO2 ガスなど
で蒸発源付近のガス圧で測定して10-4〜10-6Tor
r程度の圧力に保って供給し、Cu金属を酸化させて、
加熱した種々の基体上に周期的に積層させた。金属蒸発
源の蒸発レートを例えば各蒸発源上のシャッターの開閉
をコントロールすることなどにより、適宜に調節して、
それぞれ1原子層成長させることにより、Sr−Cu−
O系電気伝導体の無限層状構造が形成されることがわか
った。また、この際に周期的にSr金属原料の含有量の
少ない原子層、つまり1原子層に相当する量よりも少な
い量のSrを蒸発積層させた。こうすることにより、同
時にSrとCuを蒸発させた場合には形成できなかった
無限層状構造を有する薄膜が、再現性よく形成できた。
【0014】基体温度は、特に600℃〜700℃程度
が好ましく、結晶性が非常に良好なSr−Cu−O系薄
膜電気伝導体が再現性よく得られた。また、従来の電気
伝導体の形成方法と比べ、制御性、例えば、組成の制
御、結晶性の制御などの制御性に優れた形成方法が実現
できた。基体温度が、750℃以上の場合には、基体上
で堆積された原子が動きやすく上下の層の原子が入れ替
わったりするためか、周期的な無限層状積層構造になら
なかった。
【0015】本発明方法で得られる無限層状構造からな
る薄膜電気伝導体は、結晶構造が従来の超伝導体にくら
べ、単純な構造をしているため、他の金属などとの積層
を作る場合にも向いているため、デバイス化に最適の製
造方法である。
【0016】Srを含む物質と、Cuを含む物質とを周
期的に積層させる方法としては、いくつか考えられる。
特に、EB蒸着法(エレクトロンビーム蒸着法)やスパ
ッタ法などが考えられる。しかし、この種の酸化物層の
積層には前述したように従来MBE法は不向きとみられ
ていた。この理由は、成膜中の酸化能力の高さに起因す
ると考えられている。すなわちMBE法ではこれまで酸
化物の作成の実績があまりなく、また、酸化させるため
のガスの導入によって圧力が高くなるため不向きと考え
られていた。しかしながら、本発明者らは、このSr−
Cu酸化物電気伝導体に対してMBE法により異なる薄
い酸化物層の積層を行なったところ、意外にも良好な積
層膜の作製が可能なことを見出だした。
【0017】MBE法で蒸発原料を酸化させる方法とし
ては、オゾン、NO2 ガスを導入する方法があるが、特
に酸素をラジカルビーム状にして照射する方法は、酸化
能力が高く、組成などの制御性に優れ好ましい方法であ
る。酸素をラジカルにするには、例えば高周波放電管の
中に酸素ガスを導入して放電させることにより容易に得
ることができる。
【0018】尚、MBE法を採用する場合には、通常基
体温度が600〜700℃程度が好ましく、また、真空
室内圧力は、蒸発源付近の圧力で10-4〜10-6Tor
r程度が好ましく用いられる。
【0019】以下本発明の内容がさらに深く理解される
ように、具体的な実施例を挙げて説明する。図1は本発
明の一実施例を説明するための用いた装置の主要部を示
す概略概念図である。
【0020】図1に示したように、Kセル(クヌードソ
ンセル)中に入れられたSr金属原料からなる蒸発源11
とCu金属原料からなる蒸発源12の2種類の蒸発源を用
い、チタン酸ストロンチウム単結晶(100)面を基体
13として、MBE法により、真空蒸着して、上記基体13
上に結晶性の被膜として付着させた。
【0021】Srの金属蒸発源11のKセル温度は575
℃に、また、Cuの金属蒸発源12のKセル温度は115
0℃に加熱され、基体13をヒータ14で約675℃に加熱
し、酸素ラジカルビーム発生源15より酸素ラジカルビー
ムを照射して、各蒸発源の蒸着を行なった。各蒸発源の
加熱電力を前記Kセルの温度を保つために電流を2〜5
アンペアの範囲で適宜制御し、シャッター17、18の開閉
を制御して交互に積層を行なうとともに、9周期に1回
の割合でシャッター17の開いている時間を短くして、周
期的にSr含有量の少ない原子層を積層した。
【0022】シャッター17、18の開閉の制御はシャッタ
ー18を閉じた状態でシャッター17を開き10秒間Srを
蒸発させ、次にシャッター17、18を共に閉じた状態で1
0秒間放置し、次いでシャッター17を閉じた状態でシャ
ッター18を開き10秒間Cuを蒸発させ、更にシャッタ
ー17、18を共に閉じた状態で10秒間放置し、この繰り
返しを45回行った。この時、9周期に1回の割合で、
シャッター17の開いている時間を8秒間として、Srの
含有量の少ないベーキャンシー(vacancy )を有する原
子層を作成した。
【0023】約30分間の蒸着により250オングスト
ローム程度の結晶性の良い薄膜を作製することができ
た。この薄膜はこのままの状態で、従来の酸化物薄膜の
ように酸素中熱処理を行なうとことなく非常に再現性良
く良質の無限層状構造薄膜を作製することができた。図
2は、形成された無限層状構造の薄膜電気伝導体の断面
の模式図であり、21はSrを含む原子層、22はCu
を含む酸化物からなる原子層、23はSr含有量が少な
い原子層を示している。
【0024】また、膜の組成としては、Srの蒸発の際
にSr以外のアルカリ土類(IIa族)元素(Ca、B
a、Mg、Be、Ra)のうち少なくとも一種以上の元
素を併用しても同様に電気伝導を示した。特にCaを併
用した場合には、超伝導の臨界温度を下げることがで
き、また、Baを併用した場合には上げる事ができた。
【0025】尚、前記ストロンチウム以外のアルカリ土
類元素の混入割合は原子数で20%以下程度が好まし
く、また、Ca、Baが好ましく、特にCaが好まし
い。以上の実施例では、MBE法を例として説明した
が、EB法、スパッタ法などを用いても同様に形成でき
る。
【0026】以上のように、本発明の薄膜電気伝導体の
製造方法は、構造の単純な無限層状構造のSr−Cu−
O系酸化物電気伝導薄膜の再現性のよい作製方法を提供
するものであり、工業上極めて大きな価値を有するもの
である。
【0027】
【発明の効果】本発明の薄膜電気伝導体の製造方法によ
れば、良質のSr−Cu−O系薄膜電気伝導体を再現性
よく容易に得ることができる。
【0028】また、前記本発明の薄膜電気伝導体の製造
方法において、ストロンチウム(Sr)を含む物質から
なる原子層に、少なくともストロンチウム以外のアルカ
リ土類元素を更に含ませておくことによって、結晶の格
子定数を変化させることが可能となり、例えば超伝導の
臨界温度を変化させることができるなど、伝導体の特性
を変えることができる。
【0029】また、前記本発明の薄膜電気伝導体の製造
方法において、積層が分子線エピタキシー法(MBE
法)により各原子層を交互に周期的に積層させて無限層
状構造とすることにより、不純物の混入の少ない薄膜電
気伝導体を得ることができ、より再現性良く良質で高性
能の薄膜電気伝導体を得る方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で用いた装置の主要部を示す
概略概念図。
【図2】本発明の一実施例の薄膜電気伝導体の断面模式
図。
【符号の説明】
11 Sr金属蒸発源 12 Cu金属蒸発源 13 基体 14 ヒーター 15 酸素ラジカルビーム発生源 17、18 シャッター 21 Srよりなる原子層 22 Cu、Oよりなる原子層 23 Sr含有量の少ない原子層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱した基体上に、少なくともストロン
    チウム(Sr)を含む物質からなる原子層と、銅(C
    u)を含む酸化物からなる原子層とを交互に繰り返し積
    層させて無限層状構造とする薄膜電気伝導体の製造方法
    において、前記少なくともストロンチウム(Sr)を含
    む物質からなる原子層の代わりに周期的にストロンチウ
    ム(Sr)の含有量が少ない原子層を積層することを特
    徴とする薄膜電気伝導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくともストロンチウム(Sr)を含
    む物質からなる原子層に、更にストロンチウム以外のア
    ルカリ土類元素を含ませてなる請求項1記載の薄膜電気
    伝導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 積層が分子線エピタキシー法(MBE
    法)により各原子層を交互に周期的に積層させて無限層
    状構造とすることからなる請求項1または2のいずれか
    に記載の薄膜電気伝導体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6531408B2 (en) * 2000-08-28 2003-03-11 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Method for growing ZnO based oxide semiconductor layer and method for manufacturing semiconductor light emitting device using the same

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6531408B2 (en) * 2000-08-28 2003-03-11 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Method for growing ZnO based oxide semiconductor layer and method for manufacturing semiconductor light emitting device using the same

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