JPH05193653A - 合成樹脂製パレット - Google Patents

合成樹脂製パレット

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JPH05193653A
JPH05193653A JP333692A JP333692A JPH05193653A JP H05193653 A JPH05193653 A JP H05193653A JP 333692 A JP333692 A JP 333692A JP 333692 A JP333692 A JP 333692A JP H05193653 A JPH05193653 A JP H05193653A
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JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
pallet
polyethylene terephthalate
synthetic resin
Prior art date
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Pending
Application number
JP333692A
Other languages
English (en)
Inventor
Takazo Ebina
隆蔵 海老名
Satoshi Ishido
怜 石堂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、曲げ強度、耐衝撃性、寸法安定性、
均一発泡性等に優れた合成樹脂性パレットを提供するこ
とを目的とする。 【構成】 ポリエチレンテレフタレート、ガラス繊維、
無機粉末、有機カルボン酸の金属塩、少なくとも1つの
末端がメチル基あるいはフェニル基であるポリエチレン
グリコールを含有する組成物を原料とし射出成形により
形成した合成樹脂製パレット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、曲げ強度、耐衝撃性、
寸法安定性、均一発泡性等に優れた合成樹脂性パレット
に関する。
【0002】
【従来技術】近年、製品輸送、保管等の方法としてパレ
ットを用いることが多い。これは多量の製品を一括して
取扱うことができるメリットのためであり、現代の物流
システムにはなくてはならないものとなっている、パレ
ットとしては製造のし易さ、衛生性等から合成樹脂製パ
レットが多く用いられている。合成樹脂製パレットも種
々あるが代表的な合成樹脂製パレットとしては、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等を原料とし射出成形によって
形成したパレットが多く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等を原料とした合成樹脂製パレットは、衛生
性、成形性等に優れ実用上大変有用であるが、一方、そ
の材質上、強度的には限界があり耐衝撃性、曲げ強度等
に問題を残している。そして、より重い荷物を取り扱う
ための、更に強度に優れた合成樹脂製パレットが望まれ
ていた。本発明者等は種々検討の結果、合成樹脂製パレ
ットを構成する樹脂組成を特殊の組成とすることにより
問題を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
【課題を解決するための手段】
【0004】本発明の要旨は、固有粘度が0.4〜1.
2のポリエチレンテレフタレート100重量部に対し、
ガラス繊維5〜45重量部、平均粒径50μ以下の無機
粉末0.05〜10重量部、有機カルボン酸の金属塩
0.1〜5重量部、少なくとも1つの末端がメチル基あ
るいはフェニル基である分子量が1500〜20000
のポリエチレングリコール0.1〜5重量部を含有する
組成物を原料とし射出成形により形成した合成樹脂製パ
レットに存する。
【0005】本発明のパレットについて説明する。本発
明のパレットはベース樹脂としてポリエチレンテレフタ
レートを用いる。ポリエチレンテレフタレートはフイル
ム、ボトル等に多く用いられており、成形時に延伸、熱
処理を加えることにより分子鎖を配向、結晶させ強度を
付与し、後結晶による寸法変化を防止している。ポリエ
チレンテレフタレートは結晶化速度の遅い樹脂であり溶
融状態から固化させる場合、分子鎖は完全に結晶しない
状態で凍結される。この状態では成形品を後で熱処理し
た場合結晶化が進行し、寸法が変化する。フイルムやボ
トルの分野では成形時に延伸し、分子鎖を配向させ、次
いで熱処理を加えることにより、結晶化させ寸法安定性
を付与している。しかし、本発明においては射出成形に
よりパレット形成するものであるから、延伸、熱処理を
加えることはできず、従って樹脂組成を調節して射出成
形時の金型内で充分結晶化させることが必要である。
【0006】ポリエチレンテレフタレートとしては固有
粘度[η]が0.4〜1.2のものを用いる。固有粘度
がこれ以下では強度が不足し、固有粘度がこれ以上では
流動性が極端に悪くなり成形性が極端に低下する。固有
粘度の測定はポリエチレンテレフタレートをフェノール
とテトラクロルエタンとの1:1溶液にポリマー濃度1
g/100mlとなるように加え、110℃の温度下に
攪拌しつつ溶解する、完全に溶解後30°Cまで冷却し
ウベローデ粘度計を用いて落下時間を測定する。別に溶
媒のみの落下時間を測定し、下記式から固有粘度を計算
する。
【数1】ηrel=t/t0 t:試料溶液の落下時間 t0:溶媒の落下時間
【数2】ηsp=ηrel−1
【数3】[η]=(1+4kηsp)0.5/2kC k:ハギンス定数(0.33) C:溶液濃度[g/100ml]
【0007】ポリエチレンテレフタレートに添加する添
加物は、数μ〜数cm程度の長さのガラス単繊維、平均
粒径50μ以下の無機粉末、有機カルボン酸の金属塩、
少なくとも1つの末端がメチル基あるいはフェニル基で
ある分子量が1500〜20000のポリエチレングリ
コールである。ガラス繊維としては通常エンジニアプラ
スチックの分野で用いられるガラス単繊維が用いられ
る。ガラス繊維の太さとしては通常5〜13μ程度のも
のがよく、長さは通常数百μ〜数十mm程度のものが、
好ましくは1000μ〜20mm程度のものが用いられ
る。ガラス繊維はシランカップリング剤によっ表面処理
されているものがよい。また、ガラス繊維をエポキシ系
樹脂又はウレタン系樹脂によって収束したものも用いら
れ、これらはポリエチレンテレフタレート中での分散性
に優れる。添加量はポリエチレンテレフタレート100
重量部に対し、ガラス繊維5〜45重量部程度である。
少なすぎれば所望の強度が出ず、多すぎても更なる強度
の向上は望めない。
【0008】無機粉末(核剤)としてはタルク、マイ
カ、カオリン、シリカ、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシ
ウム、クレー、ケイソウ土、アルミナ、酸化チタン等の
一般的に合成樹脂の充填剤として用いられるものであれ
ばいずれでも良く、単独もしくは混合して用いられる。
無機粉末はポリエチレンテレフタレートの結晶化を促進
する働きをするものであり、これが結晶の核となり結晶
化を促進する。従って無機粉末は結晶核となりやすい粒
径、すなわち50μ以下の平均粒径のものが用いられ
る。無機粉末の添加量は0.05〜10重量部が好まし
い。
【0009】有機カルボン酸の金属塩としては、金属塩
がナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩であること
が好ましく、有機カルボン酸は炭素数7〜30のものが
好ましい。特に安息香酸のジナトリウム塩が好ましい。
有機カルボン酸の金属塩は無機粉末と共に使用すること
によってポリエチレンテレフタレートの結晶化を促進す
るために添加されるものであり、少なすぎれば促進効果
が不十分となり、多すぎれば樹脂が分解を起こし好まし
くない。有機カルボン酸の金属塩の添加量は0.1〜5
重量部が好ましい。
【0010】ポリエチレングリコールとしては、少なく
とも1つの末端がメチル基あるいはフェニル基である分
子量が1500〜20000のポリエチレングリコール
が用いられる。ポリエチレングリコールは可塑剤として
添加されるものであり、ポリエチレンテレフタレートの
ガラス転移温度を若干低下させ成形性を向上すると共に
製品の表面光沢を向上させる。添加量が少なすぎれば効
果が十分でなく、多すぎれば成形時にポリエチレングリ
コールが分解しガスが発生し好ましくない。ポリエチレ
ングリコールは末端がメチル基あるいはフェニル基で封
鎖されていると分解しにくく好適である。ポリエチレン
グリコールの添加量は0.1〜5重量部が好ましい。
【0011】上述した組成に加えエラストマーを添加す
ることにより、耐衝撃性を更に改良することができる。
エラストマーとしてはアクリル酸エステル系エラストマ
ー、オルガノシロキサンが共重合されたアクリル酸エス
テル系エラストマー等が好適に用いられる。エラストマ
ーを添加する場合の添加量は3〜20重量部が好まし
い。更に、一般的に用いられている熱安定剤や耐候剤を
原料100重量部に対し、0.01〜1.0重量部程度
用いても良いことは勿論、一般的に用いられている他の
添加剤、着色剤等を混入しても良い。上述した組成の合
成樹脂を射出成形して、パレットを得る。射出成形条件
は、通常の条件でよく、例えば、溶融温度(樹脂温度)
270〜310°C、金型温度80〜110°C、射出
率2000〜5000cc/sec程度の条件が選ばれ
る。
【0012】上述した組成の合成樹脂を射出成形すれば
通常は無発泡の成形品となるが、パレットの用途によっ
ては、僅かに発泡させることも考えられる。この場合に
は、発泡剤を0.1〜1.2重量部程度混合すれば、発
泡倍率1.05〜4倍程度、好ましくは1.2〜2倍程
度の成形品が得られる。発泡剤としては分解温度240
°C以上の発泡剤が好ましく、例えば、ジイソプロピル
ヒドラゾジカルボキシレート、5−フェニルテトラゾー
ル、トリヒドラジノトリアジン、バリウムアゾジカルボ
キシレート、ヒドラゾジカルボンアミド等が上げられ
る。
【0013】パレットの形状、構造は、用途、必要強度
等によって種々の構造とされるが、例えば上下のデッキ
ボードと該デッキボード同士を接続する脚部材が射出成
形により一体に形成された構造、デッキボードと脚部材
等を分割して形成し、これを嵌合、接着剤による接着、
高周波や超音波による溶着等の手段を用いて組み立てた
もの等任意である。
【0014】
【実施例】
実施例1 固有粘度が0.65のポリエチレンテレフタレート10
0重量部、平均太さ13μで平均長さ3mmのチョップ
ドストランド状ガラス繊維(日本板硝子(株)製、RE
S03TP−71)30重量部、平均粒径3μのタルク
1重量部、安息香酸のジナトリウム塩0.3重量部、末
端に1個のメチル基を有する分子量が2500のポリエ
チレングリコール2重量部を混合し、二軸押出機を用い
てペレット化した。得られたペレットを樹脂温度300
°C、金型温度100°C、射出率2100cc/se
cで射出成形し、1100X1100X140cmの大
きさのパレットを形成した。曲げ強度、耐衝撃性等につ
き次の方法で測定した。 曲げ強度:圧縮速度12mm/min、間隔900m
m、温度23°Cで測定。 耐衝撃性:パレットを0.5mの高さから落下させ、パ
レットの対角線の長さの変化率を測定。 結果は下記の通りであり性能的に極めて優れたパレット
が得られた。 曲げ強度:荷重500kgでのたわみ量・・・1.4m
m 荷重1000kgでのたわみ量・・2.9mm 荷重1500kgでのたわみ量・・4.5mm 耐衝撃性:変化なし。
【0015】実施例2 実施例1の組成に、発泡剤ジイソプロピルヒドラゾジカ
ルボキシレートを1.0重量部加えて実施例1と同様に
して射出成形した。曲げ強度、耐衝撃性を測定した結果
は下記の通りであり性能的に極めて優れたパレットが得
られた。 曲げ強度:荷重500kgでのたわみ量・・・1.8m
m 荷重1000kgでのたわみ量・・3.8mm 荷重1500kgでのたわみ量・・5.7mm 耐衝撃性:変化なし。
【0016】実施例3 実施例1の組成に、アクリル酸エステル系エラストマー
(呉羽化学(株)製、商品名パラロイドEXL231
1)を5重量部加えて実施例1と同様にして射出成形し
た。曲げ強度、耐衝撃性を測定した結果は下記の通りで
あり性能的に極めて優れたパレットが得られた。 曲げ強度:荷重500kgでのたわみ量・・・1.6m
m 荷重1000kgでのたわみ量・・3.3mm 荷重1500kgでのたわみ量・・5.0mm 耐衝撃性:変化なし。
【0017】
【発明の効果】このようにして得られたパレットは、耐
衝撃性、剛性、寸法安定性等に優れた合成樹脂性パレッ
トであり実用上優れたものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固有粘度が0.4〜1.2のポリエチレ
    ンテレフタレート100重量部に対し、ガラス繊維5〜
    45重量部、平均粒径50μ以下の無機粉末0.05〜
    10重量部、有機カルボン酸の金属塩0.1〜5重量
    部、少なくとも1つの末端がメチル基あるいはフェニル
    基である分子量が1500〜20000のポリエチレン
    グリコール0.1〜5重量部を含有する組成物を原料と
    し射出成形により形成した合成樹脂製パレット。
  2. 【請求項2】 原料100重量部に対し、発泡剤0.1
    〜1.2重量部を加え、発泡倍率1.05〜4倍の射出
    成形品としたことを特徴とする請求項1に記載の合成樹
    脂製パレット。
JP333692A 1992-01-10 1992-01-10 合成樹脂製パレット Pending JPH05193653A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104177794A (zh) * 2014-09-17 2014-12-03 周东明 一种托盘及其制备方法
CN115286903A (zh) * 2022-07-29 2022-11-04 维赛(江苏)复合材料科技有限公司 一种纤维增强高性能高倍率pet泡沫材料及其制备方法

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