JPH05193250A - 感圧複写紙用原紙 - Google Patents

感圧複写紙用原紙

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JPH05193250A
JPH05193250A JP4006166A JP616692A JPH05193250A JP H05193250 A JPH05193250 A JP H05193250A JP 4006166 A JP4006166 A JP 4006166A JP 616692 A JP616692 A JP 616692A JP H05193250 A JPH05193250 A JP H05193250A
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JP
Japan
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paper
base paper
sheet
organic chlorine
pulp
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JP4006166A
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English (en)
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Masaru Tsuji
勝 辻
Hiroshi Kumamoto
寛士 熊本
Shigehiro Fukuda
繁宏 福田
Osamu Kitao
修 北尾
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Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】感圧複写紙に用いる原紙の改良によって、感圧
複写紙の発色能力を低下させることなく印字の保存性を
改良し、且つ印刷時の印刷適性を良くする。さらに再生
パルプ化の際には排水や廃棄スラッジ中の有機塩素化合
物量を低く押さえた、環境に優しい原紙を提供する。 【構成】原紙中の有機塩素化合物に係る塩素の量が40
0ppm以下で、且つ原紙の紙層間強度が100×10
-3〜300×10-3ft・lb/in2 である感圧複写
紙用原紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感圧複写紙用原紙に関
し、特に感圧複写の発色能力を低下させることなく印字
の保存性を改良し、且つ印刷適性の良い感圧複写紙に用
いる原紙に関する。
【0002】
【従来技術】一般に、感圧複写紙用原紙は目的とする品
質に応じてLBKP、NBKP、LBSP、NBSP等
のケミカルパルプ、メカニカルパルプ、古紙より造られ
た再生パルプ等が適宜配合され、更に、各種填料、サイ
ズ剤、歩留向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤、染料、
その他の抄紙用内添助剤が必要に応じて適宜添加され、
長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、丸網抄紙機、ヤン
キー抄紙機等によってシートが形成、乾燥されることに
よって得られる。
【0003】この得られた原紙の片面に電子供与性染料
を含有するマイクロカプセルを含む層を塗布した「上葉
紙」、電子供与性染料と接触反応して呈色する電子受容
性化合物(顕色剤)を含む層を塗布した「下葉紙」、原
紙の片面にマイクロカプセルを含む層を塗布し、他面に
顕色剤を含む層を塗布した「中葉紙」、更には原紙の同
一面にマイクロカプセルと顕色剤を積層又は混在させた
「自己発色紙」等の感圧複写紙が知られており、これら
を適宜組み合わせて使用されている。
【0004】しかし、これらの感圧複写紙には実用面で
なお改良の余地が残されている。その一つは筆記やタイ
プライター等の打圧によって印字された発色体が光によ
つて褪色して、文字等が読みにくくなるという欠点であ
る。そのため、電子供与性染料を含有するマイクロカプ
セルを含む層や電子供与性染料と接触反応して呈色する
電子受容性化合物(顕色剤)を含む層に紫外線吸収剤等
を添加しているが未だ十分な効果が得られず、尚一層の
改良が望まれているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は感圧複写紙の
発色能力を低下させることなく、印字の保存性を改良
し、且つ印刷時の印刷適性が良く、更には、再生パルプ
化の際に離解可能で排水や廃棄スラッジ中の有機塩素化
合物量が低い、環境に優しい感圧複写紙用原紙を提供す
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子供与性染
料と電子受容性化合物の呈色反応を利用した感圧複写紙
に用いる原紙において、原紙中に含有する有機塩素化合
物に係る塩素の量が400ppm以下であり、且つ原紙
の紙層間強度(TAPPI−RC308)が100×1
-3〜300×10-3ft・lb/in2 であることを
特徴とする感圧複写紙用原紙。
【0007】
【作用】本発明者等は感圧複写紙の欠点である印字の保
存性の改良について、種々検討した結果、印字の保存性
が原紙中の有機塩素化合物に係る塩素の量(以下、有機
塩素量と記す。)に起因していることを見出した。即
ち、原紙中の有機塩素量が多くなると印字の保存性が悪
くなり、原紙中の有機塩素量が少なくなると印字の保存
性が良くなる。
【0008】この理由はさだかではないが、筆記やタイ
プライター等の打圧によって印字した際、マイクロカプ
セルが破壊され電子供与性染料を溶解しているオイルが
原紙中の有機塩素化合物を溶解するため、オイルに溶解
された有機塩素化合物が印字の褪色を加速しているもの
と推定される。
【0009】本発明で言う、原紙中の有機塩素量とは原
紙を燃焼して得られるガスを活性炭に吸着させた後、こ
の活性炭をAOX(Adsorbable organ
ichalogens)分析装置を用いて分析して得ら
れる全塩素量から、原紙を熱水抽出し、抽出液をイオン
クロマトグラフで分析して得られる塩素量を差し引いた
ものである。
【0010】因みに、従来の感圧複写紙用原紙には原紙
中の有機塩素量が450〜950ppmと多く含まれて
いる。これは、感圧複写紙用原紙を構成するパルプ繊維
が広葉樹、針葉樹等の木材やケナフ、竹、麻、ミツマタ
等の非木材を原料として製造される過程において、塩素
系漂白薬品を多く使用しており、この塩素系漂白薬品が
木材や非木材中のリグニンや樹脂等と反応して、種々の
有機塩素化合物を生成することによる。
【0011】通常のKPやSPでの漂白方法では塩素
(C)−苛性ソーダ(E)−次亜塩素酸ソーダ(H)−
二酸化塩素(D)、C−E−D−E−D等の塩素系薬品
の多段処理であり、得られたパルプ繊維中には有機塩素
量が500〜1000ppm存在する。
【0012】本発明では、感圧複写紙の欠点である印字
の保存性を改良するために、原紙中の有機塩素量を40
0ppm以下、好ましくは200ppm以下にするもの
である。因みに、原紙中の有機塩素量が400ppmを
越える従来の感圧複写紙用原紙では印字の保存性が悪
い。
【0013】尚、原紙中の有機塩素量を400ppm以
下にするためには、原紙を構成するパルプ繊維の有機塩
素量を少なくする必要があり、化学パルプ化法では蒸解
後酸素系の漂白剤(酸素、オゾン、過酸化水素等)によ
り、一段或いは多段処理された後、塩素、二酸化塩素、
次亜塩素酸ソーダ、苛性ソーダ、酸素、オゾン、過酸化
水素等の薬品を適宜組み合わせ、多段処理して得る。漂
白薬品の組み合わせ、処理段数は、所望のパルプ白色度
により適宜選択すれば良く、例えば、O−C/D−EO
−H−D、O−D−EO −D−P、O−Z−EO −D−
P等が挙げられる。特に限定するものではない。なお、
上記O、C/D、EO 、D、H、P、Zは、それぞれ酸
素脱リグニン処理、塩素と二酸化塩素混合処理、酸化的
アルカリ処理、二酸化塩素処理、ハイポ処理、過酸化水
素処理、オゾン処理である。
【0014】又、機械パルプ化法では塩素、二酸化塩
素、次亜塩素酸ソーダ等の塩素系漂白薬品は使用せず
に、酸素、オゾン、過酸化水素等の酸素系薬品やソジウ
ムハイドロサルファイト、ジンクハイドロサルファイト
等の還元剤の一段或いは多段処理して得る。漂白薬品の
組み合わせと処理段数は、所望のパルプ白色度により適
宜選択されれば良く、特に限定するものではない。
【0015】その他にも、有機塩素化合物の量が400
ppm以下のパルプ繊維から構成された古紙を原料と
し、再生パルプ化工程で酸素系薬品を使用した再生パル
プも挙げられる。これらのパルプは、所望する品質に応
じて、適宜選択、配合して使用することが可能である。
【0016】しかしながら、パルプ繊維中の有機塩素量
が400ppm以下にするために、塩素系漂白薬品から
酸素系漂白薬品に変更して、得られたパルプ繊維で抄紙
して得た原紙を使用した感圧複写紙は印字の保存性を改
良するが、印刷時にピッキングを起こす問題が発生し、
製品価値が低下した。
【0017】このため、本発明者等は、印刷時にピッキ
ングを起こす原因について検討した結果、印刷時のピッ
キングは原紙層の層間強度の強さに左右され、即ち、層
間強度が弱いと、印刷時にピッキングを起こしやすく、
層間強度が強いと印刷時にピッキングを起こさないこと
を見出した。この主因として、酸素系漂白薬品によるパ
ルプ繊維へのアタックが強く、パルプ繊維が脆くなって
いるものと推測される。又、酸素系漂白薬品で漂白され
た機械パルプ繊維や再生パルプ繊維を使用した感圧複写
紙原紙も層間強度が弱く、印刷時にピッキングを起こし
た。
【0018】このため、本発明では、原紙の層間強度が
100×10-3ft・lb/in2 以上、300×10
-3ft・lb/in2 以下にする。因みに、原紙の層間
強度が100×10-3ft・lb/in2 未満では印刷
時に原紙層からピッキングを起こす問題が発生する。
又、原紙の層間強度が300×10-3ft・lb/in
2 を越えると、通常行われている抄紙工程や塗工工程等
で発生する半製品(損紙)を再生パルプ化する際に損紙
の離解が困難になり、再生バルプ化が出来なくなるとい
う問題が発生する。
【0019】本発明の原紙の特定層間強度を得る方法と
しては抄紙に際して、紙力増強剤等を内添又は/及び表
面加工の種類及びその使用量を調節することによつて得
ることができる。この場合の紙力増強剤としては、尿素
・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド
樹脂、ポリアミド・ポリアミン・エピクロルヒドリン樹
脂、ポリアクリルアミド樹脂、エチレンイミン、グリオ
キザール、ポリビニルアルコール、マレイン酸系コポリ
マー、アクリル酸系コポリマー、スチレン系コポリマ
ー、スルホン酸系コポリマー、澱粉、酸化澱粉、変性澱
粉、セルロース誘導体等が挙げられる。所望する製品品
質に応じて、適宜選択すればよく、特に、限定するもの
でない。
【0020】本発明における抄紙方法は所謂酸性抄紙、
中性抄紙と限定することなく全ての抄紙方法が対象とな
り得る。また抄紙時には、抄紙用填料、サイズ剤、内添
歩留向上剤、染料、バンド、消泡剤などの各種助剤も添
加することが出来る。
【0021】この原紙を使用して得られた感圧複写紙
は、使用された古紙が回収され再生パルプ化が行われ
る。例えば、一般的な再生パルプ化工程は古紙を離解し
てパルプ懸濁液を得る離解工程、パルプ懸濁液中の異物
を分離する粗選及び精選工程、パルプ懸濁液を脱水する
濃縮工程、機械的剪断力を与えて印刷インキをパルプ繊
維から遊離させるニーディング工程、遊離された印刷イ
ンキを分離する脱墨工程、色を白くする漂白工程等を経
て再生パルプ化が行われる。この再生パルプ化工程から
は濃縮や洗浄で汚い排水が発性する。この汚い排水を綺
麗にするための排水処理、例えば、凝集沈澱や生物処理
又は、これらの組合せの処理が行われている。このよう
な処理をしても放流排水や廃棄沈澱スラッジ中には有機
塩素が含まれるため環境問題となっている。
【0022】この放流排水や廃棄沈澱スラッジ中の有機
塩素は古紙中に含まれる有機塩素量に起因し、古紙中に
含まれる有機塩素量が多いと放流排水や廃棄沈澱スラッ
ジ中の有機塩素量が多くなり、古紙中に含まれる有機塩
素量が少ないと放流排水や廃棄沈澱スラッジ中の有機塩
素量が少なくなる。
【0023】本発明の様に、原紙中の有機塩素量が従来
の原紙に比べて少ないと、放流排水や廃棄沈澱スラッジ
中の有機塩素量が少なくなり、環境問題が緩和される。
【0024】かくして得られた原紙には、常法に従って
マイクロカプセル含有塗液や顕色剤含有塗液が塗布され
「上葉紙」「下葉紙」「中葉紙」「自己発色紙」等とし
て仕上げられるが、例えばエアーナイフコーター、ロー
ルコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、カー
テンコーターなど適当な塗被装置によって乾燥重量2〜
10g/m2程度の塗液が塗布される。
【0025】マイクロカプセル含有塗液は、一般的に
は、トリアリールメタンラクトン類、スピロピラン類、
フルオラン類、ジフェニルメタン類、アジン類などの塩
基性染料をアルキル化ナフタレン、アルキル化ジフェニ
ル、アルキル化ジフェニルメタン、アルキル化ターフェ
ニルなどの合成油、木綿油、ヒマシ油などの植物油、動
物油、鉱物油或いはこれらの混合物などからなる溶媒に
溶解し、コアセルベーション法、界面重合法、in−situ
法などの各種カプセル製造法によりマイクロカプセル中
に含有させ、バインダー中に分散させる方法などで調製
される。
【0026】また、顕色剤含有塗液は、一般的には、酸
性白土、活性白土、アタパルガイトなどの無機顕色剤、
各種脂肪族カルボン酸、安息香酸、p −tert−ブチル安
息香酸、フタル酸、没食子酸、サリチル酸、3−イソプ
ロピルサリチル酸、3−フェニルサリチル酸、3−シク
ロヘキシルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリ
チル酸、3−メチル−5−ベンジルサリチル酸、3−フ
ェニル−5−(α、α−ジメチルベンジル)サリチル
酸、3,5−ジ−(α−メチルベンジル)サリチル酸、
2−ヒドロキシ−1−ベンジル−3−ナフトエ酸、3−
ドデシルサリチル酸、3−ドデシルー5−メチルサリチ
ル酸、3,5−ジードデシルサリチル酸、3−ノニルサ
リチル酸、3−ノニルー5−メチルサリチル酸、3,5
−ジーノニルサリチル酸、ピネン化サリチル酸、ベンジ
ル化スチレン化サリチル酸などの芳香族カルボン酸、p
−フェニルフェノール−ホルマリン樹脂、p−ブチルフ
ェノール−アセチレン樹脂などのフェノール樹脂の如き
有機顕色剤、さらにはこれら有機顕色剤と例えば亜鉛、
マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マ
ンガン、スズ、ニッケルなどの多価金属との塩などの各
種顕色剤をバインダー中に分散させる方法などで調製さ
れる。
【0027】なお、バインダーとしては例えばデンプン
類、セルロース類、蛋白質類、アラビアゴム、ポリビニ
ルアルコール、スチレン−無水マレイン酸共重合体塩、
スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン、酢ビ−無
水マレイン酸共重合体塩、ポリアクリル酸塩などが適宜
選択して用いられる。
【0028】感圧複写紙については、例えば米国特許第
2,505,470 号、同 2,505,471号、同 2,505,489号、同
2,548,366号、同 2,712,507号、同 2,730,456号、同
2,730,457号、同 3,418,250号、同 3,924,027号、同 4,
010,038号などに記載されているように種々の形態のも
のがあり、本発明はこれら各種の形態の感圧複写紙に適
用出来る物である。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、勿論これらに限定されるものではない。また例
中の「部」及び「%」は特に断らないかぎり、それぞれ
「重量部」及び「重量%」を示す。
【0030】実施例1 〔原紙の調製〕O−C/D−EO −H−Dシーケンスよ
り造られたLBKP(フリーネス450ml)80部と
O−C/D−EO −H−D−Dのシーケンスより造られ
たNBKP(フリーネス450ml)20部を配合して
得た紙料に、タルク(NK−80:中央カオリン社製)
を紙灰分が6%となるように添加し、更にロジンサイズ
(SPE:荒川化学社製)を絶乾パルプに対し1.4%
添加した。この紙料のpHを硫酸バンドで4.6に調節
した後、長網抄紙機で抄紙し、抄紙機内にあるサイズプ
レス装置で酸化澱粉(エースA:王子コーンスターチ社
製)の水溶液を1.5g/m2 となるようにサイズプレ
スを行い、マシンキャレンダーに通紙し、坪量40g/
2 の原紙を得た。この得られた原紙の有機塩素量は3
50ppm、層間強度(TAPPI STANDARD
S RC METHODS RC308)は200×1
-3ft・lb/in2 であった。
【0031】〔上葉紙の作成〕ビニルスルホン酸15モ
ル%、スチレン5モル%、アクリル酸70モル%、アク
リル酸エチル10モル%から成る共重合体の20%水溶
液37.5部に水112.5部を加え、20%NaOH
水溶液でpH4.6に調節したものをカプセル製造用水
性媒体とした。これにクリスタルバイオレットラクトン
5部を溶解したジイソプロピルナフタレン(商品名;K
−113,呉羽化学社製)105部を添加し、平均粒径
が5μmとなるように乳化分散した後、乳化液の温度を
70℃に昇温した。次に系中にメチル化メチロールメラ
ミン初期縮合物(商品名;ベッカミンAPM,80%濃
度,大日本インキ化学社製)20部を加え、攪拌を継続
しながら系の温度を70℃で1時間保持した後冷却して
乳白色のカプセル分散液を得た。このカプセル分散液に
小麦デンプン70部、溶解酸化デンプン20部(固形
分)を加えて調製したカプセル塗布液を前記の原紙に乾
燥重量が4g/m2 となるように塗布乾燥して感圧複写
紙の上葉紙を作成した。
【0032】〔下葉紙と中葉紙の作成〕水酸化アルミニ
ウム65部、酸化亜鉛20部、3,5−ジ(α−メチル
ベンジル)サリチル酸亜鉛とα−メチルスチレン・スチ
レン共重合体との混融物(混融比80/20)15部、
ポリビニルアルコール水溶液5部(固形分)及び水30
0部をボールミルで24時間粉砕して得た分散液にカル
ボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス2
0部(固形分)を加えて調整した顕色剤塗液を前記の原
紙に乾燥重量が4g/m2 となるように塗布乾燥し、さ
らにカレンダー処理して感圧複写紙の下葉紙を作成し
た。
【0033】次に上記下葉紙の顕色剤塗布面の反対面に
前記カプセル塗布液を4g/m2 となるように塗布乾燥
して感圧複写紙の中葉紙を作成した。
【0034】かくして得られた上葉紙、中葉紙、下葉紙
を用いて性能比較テストを行い、その結果を表に記載し
た。
【0035】実施例2 O−D−EO −D−Pのシーケンスより造られたLBK
P(フリーネス450ml)80部とO−D−EO −D
−Pのシーケンスより造られたNBKP(フリーネス4
50ml)20部を配合して得た紙料に、タルク(NK
−80:中央カオリン社製)を紙灰分が6%となるよう
に添加し、更にロジンサイズ(SPE:荒川化学社製)
を絶乾パルプに対し1.4%添加した。この紙料のpH
を硫酸バンドで4.6に調節した後、長網抄紙機で抄紙
し、抄紙機内にあるサイズプレス装置で酸化澱粉(エー
スA:王子コーンスターチ社製)の水溶液を2g/m2
となるようにサイズプレスを行い、マシンキャレンダー
に通紙し、坪量40g/m 2 の原紙を得た。この得られ
た原紙の有機塩素量は180ppm、層間強度は150
×10-3ft・lb/in2 であった。
【0036】この原紙を使用した以外は実施例1と同様
にして上葉紙、中葉紙、下葉紙を作成し、その性能比較
テストを行って結果を表に記載した。
【0037】実施例3 O−Z−EO −D−Pのシーケンスより造られたLBK
P(フリーネス450ml)80部とO−Z−EO −D
−Pのシーケンスより造られたNBKP(フリーネス4
50ml)20部を配合して得た紙料に、タルク(NK
−80:中央カオリン社製)を紙灰分が6%となるよう
に添加し、ロジンサイズ(SPE:荒川化学社製)を絶
乾パルプに対し1.4%添加し、更に、両性澱粉(CA
TO−3210:王子ナショナルスターチ社製)を絶乾
パルプに対し0.4%を添加した。この紙料のpHを硫
酸バンドで4.6に調節した後、長網抄紙機で抄紙し、
抄紙機内にあるサイズプレス装置で酸化澱粉(エース
A:王子コーンスターチ社製)の水溶液を2g/m2
なるようにサイズプレスを行い、マシンキャレンダーに
通紙し、坪量40g/m2 の原紙を得た。この得られた
原紙の有機塩素量は90ppm、層間強度は120×1
-3ft・lb/in2 であった。この原紙を使用した
以外は実施例1と同様にして上葉紙、中葉紙、下葉紙を
作成し、その性能比較テストを行って結果を表に記載し
た。
【0038】実施例4 O−D−EO −D−Pのシーケンスより造られたLBK
P(フリーネス450ml)20部、O−D−EO −D
−Pのシーケンスより造られたNBKP(フリーネス4
50ml)20部と過酸化水素で漂白した再生パルプ
(フリーネス200ml)60部を配合して得た紙料
に、タルク(NK−80:中央カオリン社製)を紙灰分
が6%となるように添加し、ロジンサイズ(SPE:荒
川化学社製)を絶乾パルプに対し1.4%添加し、更
に、両性澱粉(CATO−3210:王子ナショナルス
ターチ社製)を絶乾パルプに対し0.4%を添加した。
この紙料のpHを硫酸バンドで4.6に調節した後、長
網抄紙機で抄紙し、抄紙機内にあるサイズプレス装置で
酸化澱粉(エースA:王子コーンスターチ社製)の水溶
液を2g/m2 となるようにサイズプレスを行い、マシ
ンキャレンダーに通紙し、坪量40g/m2 の原紙を得
た。この得られた原紙の有機塩素量は80ppm、層間
強度は250×10-3ft・lb/in2 であった。こ
の原紙を使用した以外は実施例1と同様にして上葉紙、
中葉紙、下葉紙を作成し、その性能比較テストを行って
結果を表に記載した。
【0039】実施例5 O−D−EO −D−Pのシーケンスより造られたLBK
P(フリーネス450ml)20部、O−D−EO −D
−Pのシーケンスより造られたNBKP(フリーネス4
50ml)20部と過酸化水素で漂白したBCTMP
(フリーネス180ml)60部を配合して得た紙料
に、タルク(NK−80:中央カオリン社製)を紙灰分
が6%となるように添加し、ロジンサイズ(SPE:荒
川化学社製)を絶乾パルプに対し1.4%添加し、更
に、ポリアクリルアミド樹脂(KW−678:荒川化学
社製)を絶乾パルプに対し0.7%を添加した。この紙
料のpHを硫酸バンドで4.6に調節した後、長網抄紙
機で抄紙し、抄紙機内にあるサイズプレス装置で酸化澱
粉(エースA:王子コーンスターチ社製)の水溶液を2
g/m2 となるようにサイズプレスを行い、マシンキャ
レンダーに通紙し、坪量40g/m2 の原紙を得た。こ
の得られた原紙の有機塩素量は80ppm、層間強度は
280×10-3ft・lb/in2 であった。この原紙
を使用した以外は実施例1と同様にして上葉紙、中葉
紙、下葉紙を作成し、その性能比較テストを行って結果
を表に記載した。
【0040】実施例6 O−D−EO −Pのシーケンスより造られたNBSP
(フリーネス400ml)20部、O−Z−EO −D−
Pのシーケンスより造られたNBKP(フリーネス40
0ml)20部とO−Z−EO −D−Pのシーケンスよ
り造られたLBKP(フリーネス400ml)60部を
配合して得た紙料に、重質炭酸カルシウム(ソフトンー
1200:備北粉化工業社製)を紙灰分が6%となるよ
うに添加し、硫酸バンドを絶乾パルプに対し0.5%、
カチオン性澱粉(BMB:日産エカノーベル社製)を絶
乾パルプに対し0.7%、アルキルケテンダイマー(S
PK−902:荒川化学社製)を絶乾パルプに対し0.
1%及びコロイダルシリカ(BMA:日産エカノーベル
社製)を絶乾パルプに対し0.2%を添加した。更に、
ポリアクリルアミド樹脂(KW−678:荒川化学社
製)を絶乾パルプに対し0.2%を添加した。この紙料
のpHを硫酸バンドで4.6に調節した後、長網抄紙機
で抄紙し、抄紙機内にあるサイズプレス装置で酸化澱粉
(エースA:王子コーンスターチ社製)の水溶液を2g
/m2 となるようにサイズプレスを行い、マシンキャレ
ンダーに通紙し、坪量40g/m2 の原紙を得た。この
得られた原紙の有機塩素量は80ppm、層間強度は2
00×10-3ft・lb/in2 であった。この原紙を
使用した以外は実施例1と同様にして上葉紙、中葉紙、
下葉紙を作成し、その性能比較テストを行って結果を表
に記載した。
【0041】比較例1 C−E−H−D−Dのシーケンスより造られたLBKP
(フリーネス450ml)80部とC−E−H−D−D
のシーケンスより造られたNBKP20部を配合して得
た紙料に、タルク(NK−80:中央カオリン社製)を
紙灰分が6%となるように添加し、更にロジンサイズ
(SPE:荒川化学社製)を絶乾パルプに対し1.4%
添加した。この紙料のpHを硫酸バンドで4.6に調節
した後、長網抄紙機で抄紙し、抄紙機内にあるサイズプ
レス装置で酸化澱粉(エースA:王子コーンスターチ社
製)の水溶液を1.5g/m2 となるようにサイズプレ
スを行い、マシンキャレンダーに通紙し、坪量40g/
2 の原紙を得た。この得られた原紙の有機塩素量は6
00ppm、層間強度は230×10-3ft・lb/i
2 であった。この原紙を使用した以外は実施例1と同
様にして上葉紙、中葉紙、下葉紙を作成し、その性能比
較テストを行って結果を表に記載した。
【0042】比較例2 O−Z−EO −D−Pのシーケンスより造られたLBK
P(フリーネス450ml)80部とO−Z−EO −D
−Pのシーケンスより造られたNBKP20部を配合し
て得た紙料に、タルク(NK−80:中央カオリン社
製)を紙灰分が6%となるように添加し、ロジンサイズ
(SPE:荒川化学社製)を絶乾パルプに対し1.4%
添加した。この紙料のpHを硫酸バンドで4.6に調節
した後、長網抄紙機で抄紙し、抄紙機内にあるサイズプ
レス装置で酸化澱粉(エースA:王子コーンスターチ社
製)の水溶液を1.0g/m2 となるようにサイズプレ
スを行い、マシンキャレンダーに通紙し、坪量40g/
2 の原紙を得た。この得られた原紙の有機塩素量は9
0ppm、層間強度は70×10-3ft・lb/in 2
であった。この原紙を使用した以外は実施例1と同様に
して上葉紙、中葉紙、下葉紙を作成し、その性能比較テ
ストを行って結果を表に記載した。
【0043】比較例3 O−D−EO −D−Pのシーケンスより造られたLBK
P(フリーネス450ml)80部、O−D−EO −D
−Pのシーケンスより造られたNBKP(フリーネス4
50ml)20部を配合して得た紙料に、タルク(NK
−80:中央カオリン社製)を紙灰分が6%となるよう
に添加し、ロジンサイズ(SPE:荒川化学社製)を絶
乾パルプに対し0.4%添加し、更に、ポリアクリルア
ミド樹脂(KW−678:荒川化学社製)を絶乾パルプ
に対し1.0%、両性澱粉(CATO−3210:王子
ナショナルスターチ社製)を絶乾パルプに対し1.0%
を添加した。この紙料のpHを硫酸バンドで4.6に調
節した後、長網抄紙機で抄紙し、抄紙機内にあるサイズ
プレス装置で酸化澱粉(エースA:王子コーンスターチ
社製)の水溶液を2.5g/m2 となるようにサイズプ
レスを行い、マシンキャレンダーに通紙し、坪量40g
/m2 の原紙を得た。この得られた原紙の有機塩素量は
80ppm、層間強度は350×10-3ft・lb/i
2 であった。この原紙を使用した以外は実施例1と同
様にして上葉紙、中葉紙、下葉紙を作成し、その性能比
較テストを行って結果を表に記載した。
【0044】〔離解性のテスト〕得られた原紙を小片
(1×1cm)にして、パルプ離解機で固形分濃度2
%、20分間離解して判定した。「評価基準」○;離解
されている。×;離解されていない。
【0045】〔印字保存テスト〕上葉紙のカプセル塗布
面と中葉紙の顕色剤塗布面が対向するように、上葉紙と
中葉紙を重ね合わせ、600kg/cm2 の荷重をかけ
て発色像を形成させ、太陽光に10時間曝した。この太
陽光の前後の発色像の濃度をマクベス濃度計(RD−9
14型, フィルタービジュアル)で測定し、この前後の
濃度比率で判定した。数値が100に近い程印字保存性
が良好である。
【0046】印字保存性=D1 /D0 ×100(%) D0 :太陽光曝しの前の発色像の濃度 D1 :太陽光に10時間曝した後の発色像の濃度
【0047】〔印刷ピッキング強度のテスト〕上葉紙の
原紙面に明製作所製RI印刷適性試験機を用いて東華色
素化学社製のSDスーパーデラックス50の赤インクを
0.5cc印刷をし、下記の評価基準で目視評価をした。
「評価基準」◎;極めて良好。○;良好。×;悪い。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】実施例および表1の結果から明らかなよ
うに、本発明の原紙を用いた感圧複写紙は発色能力を低
下させることなく、印字保存性や印刷時のピッキング強
度に優れた感圧複写紙であった。さらに、回収古紙の再
生パルプ化の際に再離解性に優れ、排水や廃棄スラッジ
中の有機塩素含有量が少ない原紙および感圧複写紙であ
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北尾 修 兵庫県尼崎市常光寺4丁目3番1号 神崎 製紙株式会社神崎工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子供与性染料と電子受容性化合物の呈色
    反応を利用した感圧複写紙に用いる原紙において、原紙
    中に含有する有機塩素化合物に係る塩素の量が400p
    pm以下であり、且つ原紙の紙層間強度(TAPPI−
    RC308)が100×10-3〜300×10-3ft・
    lb/in2 であることを特徴とする感圧複写紙用原
    紙。
  2. 【請求項2】有機塩素化合物に係る塩素の量が200p
    pm以下である請求項1記載の感圧複写紙用原紙。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997011226A1 (en) * 1995-09-06 1997-03-27 The Procter & Gamble Company Paper product comprising adhesively joined plies
US5858554A (en) * 1995-08-25 1999-01-12 The Procter & Gamble Company Paper product comprising adhesively joined plies
JP2010222754A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Daio Paper Corp 感圧複写紙用原紙

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