JPH0519321U - ヘルメツトにおけるハンモツクの係着構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヘルメットに対してハンモックを方向性を付
与して安定した状態で係着内装することができると共に
係合を離脱するおそれの全くないヘルメットにおけるハ
ンモックの係着構造を提供する。 【構成】 ヘルメット本体１の内側面における所定箇所
には、截断面２を形成した軸部３及び膨径頭部４からな
る係合突起５を一体的に突設すると共にヘルメット本体
１に内装するハンモックと一体或は結合一体化する可撓
性ある強靭な合成樹脂製の取付部所に、前記係合突起５
の膨径頭部４が貫通し得る貫通孔７及び係合突起５の軸
部３が係合し得る係合孔８を連通状態にて穿設し、貫通
孔７には、係合孔８内に係合突起５の軸部３が係合した
状態下において、該係合突起５の截断面２に面接合し得
る先端平坦面１０を有する可撓舌片９を一体に突設した
ことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ヘルメット本体に内装材たるハンモッグ体を着脱可能且つ強固に係 着するためのヘルメットにおけるハンモックの係着構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種のヘルメットにおけるハンモックの係着構造として、実公昭５５− ４１７９２号公報には、ハンモック片の端部に、係止用のボタン又はリベットの 頭部が通る大きさとした貫通孔及び該ボタン又はリベットの軸部が嵌合する係止 孔とを連通して穿設すると共に前記貫通孔に離脱防止用カバーを設け、ボタン又 はリベットで離脱防止用カバーを変形して開き貫通孔に挿入した後、該ボタン又 はリベットの軸部を貫通孔から係止孔に移行して係合させると、離脱防止用カバ ーがボタン又はリベットが貫通孔へ移動して離脱するのを防止する構成が開示さ れている。

【０００３】 かかる構成のものは、ヘルメット本体へのハンモックの組付け完了の係着状態 において、離脱防止用カバーがボタン又はリベットの浮き上がりを防止して、係 止孔に係合したボタン又はリベットの軸部が不用意に貫通孔に移行してその係合 を離脱しないようになしてはいるが、然しながら、かかる組付け後の係着状態に おいて、ガタが発生しやすく、ボタン又はリベットに係合する係止孔即ちハンモ ック側は、ボタン又はリベットを中心として回転可能であって取付方向を変動さ せ得る不安定状態にあり、無理な力が作用して係合を離脱するおそれがあると共 にハンモックをヘルメットに対し方向を安定して係着内装することはできなかっ た。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、ヘルメットに対してハンモックを方向性を付与して安定した状態で 係着内装することができると共に係合を離脱するおそれの全くないヘルメットに おけるハンモックの係着構造を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するための本考案の構成を、実施例に対応する図面を用いて 説明すると、本考案にかかるヘルメットにおけるハンモックの係着構造は、ヘル メット本体１の内側面における所定箇所には、截断面２を形成した軸部３及び膨 径頭部４からなる係合突起５を一体的に突設すると共にヘルメット本体１に内装 するハンモックと一体或は結合一体化する可撓性ある強靭な合成樹脂製の取付部 位に、前記係合突起５の膨径頭部４が貫通し得る貫通孔７及び係合突起５の軸部 ３が係合し得る係合孔８を連通状態にて穿設し、貫通孔７には、係合孔８内に係 合突起５の軸部３が係合した状態下において、該係合突起５の截断面２に面接触 し得る先端平坦面１０を有する可撓舌片９を一体に突設したことを特徴とするも のである。

【０００６】

【作用】

上記の手段によって、貫通孔７にヘルメット本体１の内側面における係合突起 ５を挿入すると、貫通孔７に突設した可撓舌片１０は内側方に押圧変形して貫通 孔７を開き、係合突起５の挿入を許し、貫通孔７に挿入した係合突起５は、その 軸部３を係合孔８内に移行させると、前記の可撓舌片９は係合突起５による押圧 から開放されて原形状に復帰する。

【０００７】 原形状に復帰した可撓舌片９は、図３に示す如く、その先端平坦面１０が係合 孔８に係合している係合突起５の截断面２に面接触する。これにより、可撓舌片 ９は係合突起５に対しての相対位置を規制されるので、貫通孔７及び係合孔８並 びに可撓舌片９を構成してなる取付部位は、ヘルメット本体１の内側面における 係合突起５に方向性を持って確実にしかもガタなく係着される。

【０００８】

【実施例】

本考案の実施例を図面に基ずき説明すると、先ず、ヘルメット本体１の内側面 における所定箇所には、図４に示す如く截断面２を形成した軸部３及び膨径頭部 ４からなる係合突起５を一体的に突設する。該係合突起５は、ヘルメット本体１ の成形時に一体成形したもの、或は、別体で成形しリベット止め等の結合手段で 一体化したものいずれであってもよい。

【０００９】 次に、図１及び図２に示す如くヘルメット本体１に内装するハンモックの取付 部と係合一体化し得る可撓性ある強靭な合成樹脂製の係着具６に、前記係合突起 ５の膨径頭部４が貫通し得るに充分な内径寸法の貫通孔７及び係合突起５の軸部 ３が係合し得る内径寸法の係合孔８を連通状態にて穿設すると共に貫通孔７には 係合孔８に対向する可撓舌片９を一体に突設する。該可撓舌片９は、係合孔８内 に係合突起５の軸部３が係合した状態下において、該係合突起５の截断面２に面 接触し得る先端平坦面１０を有する。

【００１０】 図中の１１は肉薄とした折曲げ線であって、係着具６を図２の矢印に示す如く 折曲して使用する。１２及び１３はハンモックを構成する帯布１４を掛通するた め係着具６に穿設した一対の掛通孔、１５は係着具６に一体に突設したボタンで あって、該ボタン１５を用いて係着具６に帯環状の鉢巻体１６を結合一体化する ものである。

【００１１】 本実施例においては、貫通孔７及び係合孔８を連通して穿設すると共に貫通孔 ７に可撓舌片９をその先端平坦面１０が係合突起５の截断面２に面接触するよう に突設するのにその対象部材を係着具６となし、該係着具６を介してハンモック を間接的にヘルメット本体１の係合突起５に係着するよう構成したが、直接にハ ンモックの取付端部を対象として該取付端部に貫通孔７及び係合孔８並びに可撓 舌片９を構成するようになしてもよく、いずれも本考案の範囲内に包含されるも のである。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は以上の如くなり、可撓舌片９の先端平坦面１０が係合孔８に係合する 係合突起５の截断面２に面接触することから、ハンモックをヘルメット本体１の 内側面における係合突起５に方向性を持って確実にしかもガタなく安定した状態 で係着することができる実用的効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】係着具の正面図である。

【図２】図１Ａ−Ａ線断面図である。

【図３】ヘルメット本体への係着状態を示す断面図であ
る。

【図４】係合突起の斜視図である。

【符号の説明】

１ ヘルメット本体 ２ 截断面 ３ 軸部 ４ 膨径頭部 ５ 係合突起 ６ 係着具 ７ 貫通孔 ８ 係合孔 ９ 可撓舌片 １０ 先端平坦面 １１ 折曲げ線 １２ 掛通孔 １３ 掛通孔 １４ ハンモック １５ ボタン １６ 鉢巻体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ヘルメット本体１の内側面における所定
   箇所には、截断面２を形成した軸部３及び膨径頭部４か
   らなる係合突起５を一体的に突設すると共にヘルメット
   本体１に内装するハンモックと一体或は結合一体化する
   可撓性ある強靭な合成樹脂製の取付部所に、前記係合突
   起５の膨径頭部４が貫通し得る貫通孔７及び係合突起５
   の軸部３が係合し得る係合孔８を連通状態にて穿設し、
   貫通孔７には、係合孔８内に係合突起５の軸部３が係合
   した状態下において、該係合突起５の截断面２に面接合
   し得る先端平坦面１０を有する可撓舌片９を一体に突設
   したことを特徴とするヘルメットにおけるハンモックの
   係着構造。