JPH0540867Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は刃体をセツトしたヘツドをホルダに
装着してなるＴ型剃刀に関するものである。

［従来の技術］ 従来、この種のＴ型剃刀として、例えば実公昭
53−13589号公報及び実公昭53−13590号公報に開
示されたものが知られている。

前記両Ｔ型剃刀では、第５，６に示すように、
曲げ形成したホルダ２１の下板部２２の前部、又
は刃体をセツトしたヘツド２３の後部の何れか一
方に係止部２４つき両突板２５を設け、他方にそ
の係止部２４つき両突板２５に対応する嵌通孔２
６を設け、同嵌通孔２６内に係止部２４つき両突
板２５を挿入し、嵌挿せしめた両係止部２４を嵌
通孔２６の両側部２７に係合させてヘツド２３を
ホルダ２１に装着し刃体を固定するようにしてい
た。これによつて、ホルダ２１に対してヘツド２
３を適確に装着し刃体の固定を確実することがで
き、全体の組立を便利にすることができた。

又、前記両Ｔ型剃刀では、ヘツド２３をホルダ
２１に装着した状態において、両突板２５と嵌通
孔２６との係合によりヘツド２３とホルダ２１の
下板部２２とを結合させることができた。これに
よつて、ヘツド２３の先端部２３ａが不用意に上
方へ引つ張られても、ホルダ２１が無理に拡開さ
れることがなく、ホルダ２１の変形を未然に防止
することができた。

［考案が解決しようとする課題］ ところが、従前のＴ型剃刀では、両突板２５の
両係止部２４を嵌通孔２６の両側部２７に係合さ
せるために、嵌通孔２６の横幅を両突板２５間の
横幅よりも小さく設定していた。このため、ヘツ
ド２３をホルダ２１に装着するときに、両突板２
５間の中心を嵌通孔２６の横幅中心に正確に位置
決めしなければ両突板２５を挿入することができ
ず、ヘツド２３の装着が容易ではなかつた。

この考案は前述した事情に鑑みてなされたもの
であつて、その目的は、ホルダに対するヘツドの
装着を極めて容易且つ適確に行い刃体の固定を確
実に行うことが可能で、更にはヘツドの先端部が
不用意に上方へ引つ張られてもホルダを変形させ
ることがないＴ型剃刀を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記の目的を達成するためにこの考案において
は、曲げ形成したホルダの下板部の前側両側に一
対の嵌挿孔を設けると共に同嵌挿孔に対応して下
板部の両側に一対の係合孔を設け、刃体をセツト
したヘツドの裏面両側に両嵌挿孔に嵌挿可能な一
対の嵌挿舌片を設けると共に両嵌挿舌片の嵌挿方
向側を先端へ収束する形状とし、更に両嵌挿舌片
の内側に両係合孔に係合可能な係合凸部をそれぞ
れ設け、両嵌挿舌片を両嵌挿孔内に嵌挿した状態
で嵌挿舌片の内面を下板部の外面に係合可能に設
け、両嵌挿舌片を両嵌挿孔内に挿入して貫通させ
たときに両係合凸部を両係合孔に係合させてヘツ
ドをホルダに装着し、刃体を固定するように構成
している。

［作用］ 従つて、ヘツドをホルダに装着するときには、
ヘツドをホルダの装着方向へ大まかに移動させる
だけで、先端へ収束する形状の嵌挿舌片嵌挿方向
側が嵌通孔内に対して裕度をもつて挿入され、両
嵌挿舌片と両嵌通孔との係合によりヘツドの移動
が適確に案内される。そして、両嵌通孔を貫通し
た両嵌挿舌片の係合凸部がホルダの両係合孔に係
合して、ヘツドがホルダに装着されて刃体が固定
される。

又、ヘツドをホルダに装着した状態において、
両嵌挿舌片の内面と下板部の外面とが係合してヘ
ツドとホルダの下板部とが結合しているので、ヘ
ツドの先端部が不用意に上方へ引つ張られても、
ホルダが無理に拡開されることはない。

［実施例］ 以下、この考案を具体化して一実施例を図面に
基いて詳細に説明する。

第１図に示すように、曲げ形成したホルダ１は
上板部２と下板部３を備えている。下板部３の前
側中央には一方へ延びるハンドル４が一体成形さ
れている。又、下板部３の前側両側には一対の嵌
挿孔５が切欠形成され、両嵌挿孔５に対応して下
板部３の両側には一対の係合孔６が切欠形成され
ている。

第１〜３図に示すように、刃体７をセツトした
ヘツド８の裏面８ａの両側には、前記嵌挿孔５に
嵌挿可能な一対の嵌挿舌片９が設けられている。
両嵌挿舌片９の嵌挿方向側９ａの内側には、前記
両係合孔６に係合可能な係合凸部１０がそれぞれ
設けられている。

両嵌挿舌片９はその嵌挿方向側９ａが先端へ収
束する形状となつている。即ち、第２図に示すよ
うに、各嵌挿舌片９は平面形状において嵌挿方向
側９ａが先端へ収束する形状となつており、先端
は円弧状になつている。又、第３図に示すよう
に、各嵌挿舌片９はヘツド８の裏面８ａからわず
かに離間して形成されている。そして、各嵌挿舌
片９を各嵌挿孔５内に嵌挿したときに、下板部３
の一部３ａが各嵌挿舌片９とヘツド８との間に嵌
合され、その一部３ａの外面３ｂが各嵌挿舌片９
の内面９ｂに係合可能になつている。

更に、両嵌挿孔５内に挿入して貫通させること
により、両嵌挿舌片９の係合凸部１０をホルダ１
の両係合孔６に係合させてヘツド８をホルダ１に
装着させ、刃体７を固定するようになつている。

従つて、ヘツド８をホルダ１に装着するために
ヘツド８を装着方向に大まかに移動させると、各
嵌挿舌片９の嵌挿方向側９ａが各嵌挿孔５内に対
して裕度をもつて挿入されることになる。即ち、
嵌挿方向側９ａは先端へ収束する形成となつてい
るので、各嵌挿舌片９の中心と各嵌挿孔５の中心
とが相互に多少ずれていても、嵌挿方向側９ａが
嵌挿孔５内に挿入される。

この結果、両嵌挿舌片９を両嵌挿孔５に極めて
容易に嵌挿させて、ヘツド８の装着方向への移動
案内を適確に行うことができる。

そして、両嵌挿孔５を貫通した両嵌挿舌片９は
その内面９ｂが下板部３の一部３ａの外面３ｂに
係合し、このとき両嵌挿舌片９の係合凸部１０は
ホルダ１の両係合孔６に係合し、ヘツド８がホル
ダ１に装着されて刃体７が固定される。

又、第３図に示すようにヘツド８をホルダ１に
装着した状態において、両嵌挿舌片９の内面９ｂ
と下板部３の外面３ｂとの係合により、ヘツド８
とホルダ１の下板部３とを結合させることができ
る。

この結果、ヘツド８の先端部８ｂを第３図の上
方へ不用意に引つ張つても、ホルダ１が無理に拡
開されることはなく、ホルダ１の変形を未然に防
止することができる。

尚、この考案は前記実施例に限定されるもので
なく、考案の趣旨を逸脱しない範囲において構成
の一部を適宜に変更して実施することもできる。

［考案の効果］ 以上詳述したようにこの考案によれば、ホルダ
に対するヘツドの装着を極めて容易且つ適確に行
うことができて刃体の固定を確実に行うことがで
き、更にはヘツドの先端部が不用意に上方へ引つ
張られてもホルダの変形を未然に防止することが
できるという優れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図はこの考案を具体化した一実施
例を示す図面であつて、第１図はホルダとヘツド
とを分離させた状態を示すＴ型剃刀の斜視図、第
２図は嵌通孔への嵌挿舌片の嵌挿を説明する部分
破断平面図、第３図はヘツドをホルダに装着した
状態を示す縦断面図である。第４，５図は従来例
のＴ型剃刀においてホルダとヘツドとを分離させ
た状態を示す斜視図である。 図中、１はホルダ、３は下板部、３ｂは外面、
５は嵌通孔、６は係合孔、７は刃体、８はヘツ
ド、８ａは裏面、９は嵌挿舌片、９ａは嵌挿方向
側、９ｂは内面、１０は係合凸部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 曲げ形成したホルダ１の下板部３の前側両側に
   一対の嵌通孔５を設けると共に両嵌通孔５に対応
   して下板部３の両側に一対の係合孔６を設け、刃
   体７をセツトしたヘツド８の裏面８ａ両側に前記
   両嵌通孔５に嵌挿可能な一対の嵌挿舌片９を設け
   ると共に両嵌挿舌片９の嵌挿方向側９ａを先端へ
   収束する形状とし、更に前記両嵌挿舌片９の内側
   に前記両係合孔６に係合可能な係合凸部１０をそ
   れぞれ設け、前記両嵌挿舌片９を前記両嵌通孔５
   内に嵌挿した状態で嵌挿舌片９の内面９ｂを前記
   下板部３の外面３ｂに係合可能に設け、前記両嵌
   挿舌片９を前記両嵌通孔５内に挿入して貫通させ
   たときに前記両係合凸部１０を前記両係合孔６に
   係合させてヘツド８をホルダ１に装着し、刃体７
   を固定するように構成したことを特徴とするＴ型
   剃刀。