JPH05192A - 安全かみそり刃組立体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 使用中、刃が皮膚の凹凸に応じて、ガード部
に対し相対的に可動な安全かみそりを、簡単な構造で実
現する。 【構成】 刃８，１０を刃台部２に固着し、弾性部３を
介して刃支持体１に対し可動にする。刃支持体１と弾性
部３及び刃台部２は一体に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は安全かみそりの柄に取り
付けられる安全かみそり刃組立体であって、使用中に刃
がガード部に対して相対的に可動なものの改良に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の安全かみそり刃組立体であって、
使用中に刃がガード部に対して相対的に可動なものの構
造は、刃台を兼ねる刃支持体の上面に刃が可動に係止さ
れ、刃支持体と刃との間には別体の弾性部材が介在して
いて、使用中に皮膚からの圧力によって刃が動くもので
あった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】使用中に刃が動く従来
の安全かみそり刃組立体は前述した通りのものであっ
て、刃支持体と弾性部材と刃とが固着的に結合されてお
らず、刃は刃支持体に可動となるように係止され同時に
弾性部材とも結合されている構成であった。したがっ
て、小さな安全かみそり刃組立体には別体の弾性部材を
装着するための構造を要し、且つ刃を刃支持体に可動に
係止するための構造をも必要とするために全体の構造は
きわめて複雑となり、コストが高くなるという欠点があ
った。

【０００４】本発明は、使用中に皮膚の凹凸に呼応して
刃が前後及び上下に自由に動くことができる安全かみそ
り刃組立体であって、コストの安いものを提供すること
を目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の構成は、少なく
とも刃及び合成樹脂で形成された刃支持体とから成り、
刃支持体１は刃台部２と弾性部３と及びそれら以外の刃
支持体本体とから成り、刃支持体本体は四角形の枠を基
本とし、前記刃台部２と弾性部３はこの四角形の枠内に
存在しており、刃台部２は刃支持体１のなす平面とほぼ
平行に延びる細長い前記弾性部３を介して前記刃支持体
本体と一体に結合され、前記四角形の枠のうち一方の長
枠４をガード部５とし、前記刃が前記刃台部２に固着さ
れ、該刃台部２を支持する弾性部３の作用により、刃が
前記カード部５に対して可動であることを特徴とするも
のである。

【０００６】

【実施例】図１及び図２は第一の実施例であって、刃支
持体１の四角い枠内に、２個の板状刃台部２，２がクラ
ンク状に曲がった細長い弾性部３，３を介して長枠に一
体に結合されている。各刃台部２，２にはそれぞれ２個
ずつの刃取り付け孔７，７が設けられている。

【０００７】２個の刃台部２，２の上に下から順に下刃
８，スペーサー９，上刃１０及び天板１１が重ねられ、
天板裏面に設けられた４個の突起１２が、下刃，スペー
サー及び上刃にそれぞれ４個ずつ設けられた通孔１３，
１４，１５と刃台部の刃取り付け孔７を貫通し、各突起
１２の先端をプレスすることにより、刃台部２に下刃
８，スペーサー９，上刃１０及び天板１１が固着され
る。したがって、下刃８，スペーサー９，上刃１０及び
天板１１は刃台部２と共に枠に対し相対的に動くことが
できる。

【０００８】図３乃至図５は第二の実施例であって、前
方刃１６と後方刃１７の２枚の刃が前後にずらして刃台
部２に結合されているものである。両刃１６，１７はそ
の両端が下方に屈曲され、その屈曲部１８，１９に四角
形の係止孔２０，２１が設けられている。他方、刃台部
２の外側面には４個の係止弾性片２２が上向きに設けら
れ、この係止弾性片２２の内面に係止突部２３が一体に
設けられている。この係止弾性片２２と刃台部２の外側
面とのすき間に刃の屈曲部１８，１９を挿し入れ、係止
孔２０，２１に係止突部２３を係止することにより両刃
１６，１７は刃台部２に結合される。

【０００９】刃台部２はＦ字形の弾性部３を介してガー
ド部裏面に一体に結合されている。

【００１０】図６及び図７は第三の実施例であって、刃
台部２，２は中央で段差を有して、その段差を境にして
後方部が前方部よりも高く位置している。この刃台部
２，２の上に、刃台部と同じく中央で段差を有して後方
部が前方部よりも高い刃受板２４がのせられている。刃
受板２４の段差部分には多数の孔部２５が設けられ、髭
かす排出口として作用する。また、刃受板２４の前方部
及び後方部のそれぞれの両端には４個の通孔２６が設け
られている。刃受板２４と両刃１６，１７の固着方法は
スポット溶接による。

【００１１】更に、刃受板２４の前方部及び後方部には
それぞれ前方刃１６及び後方刃１７がのせられ、小さな
刃押さえ２７，２７の裏面に設けられた突起３１が両刃
１６，１７の両端に設けられた通孔２８，２９、及び刃
台部２，２に設けられた刃取り付け孔３０を貫通し、突
起３１の先端をプレスすることにより刃受板２４、両刃
１６，１７は刃台部２に固着される。刃台部２，２は長
枠４，４の内面からそれと一体に延びる弾性部３を介し
て枠に結合されている。

【００１２】図８及び図９は第四の実施例を示したもの
であって、長枠４，４の中央で両枠を結ぶ補強枠６が一
体に設けられ、弾性部３，３はこの補強枠６から四角形
の枠の両端に向かって延び、補強枠６の端部に刃台部
２，２が一体に設けられたものである。

【００１３】刃台部２，２の上に、下から順に下刃８、
スペーサー９及び上刃１０が重ねられ、前記第三の実施
例と同様の方法でこれらは結合される。

【００１４】図１０及び図１１は第五の実施例を示すも
のであって、使用中に皮膚の当たる面を集合的に構成す
る多数の三角突起３２がスペーサー９の上面に一体に設
けられ、これらの三角突起３２が貫通する角孔３３が上
刃１０に設けられているものである。

【００１５】

【発明の効果】本発明は以上の如き構成であって、刃支
持体１はその基本が四角形の枠によって構成されてい
る。すなわち、刃支持体１は従来品と異なり底のない形
状であって、外形をなす四角形の枠内に刃台部２を有
し、この刃台部２は刃支持体１のなす平面とほぼ平行に
延びる弾性部３を介して枠に一体に結合されている。し
たがって、刃支持体１は射出成型によって合成樹脂で一
体に成型することができるから、製造が容易でコストを
安くすることができる。

【００１６】従来の刃支持体は枠状でなく板状であった
から、この板の上に弾性部を介して刃台部を設けたもの
を一体に成型することは不可能であった。したがって、
従来品は前述の如く構成が複雑なために値段の高い製品
となっていた。本発明は刃支持体を枠状とすることによ
り、使用中に刃が自由に動く安全かみそりを安価に供給
することができる。本発明は特に使い捨ての安全かみそ
りに利用するために考え出されたものであって、従来品
とは異なりコストを大幅に引き下げることが可能とな
り、十分に使い捨て安全かみそりに利用することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施例の分解図

【図２】図１の完成斜視図

【図３】本発明の第二実施例の分解図

【図４】刃の取り付け方法を示す一部斜視図

【図５】図３の完成斜視図

【図６】本発明の第三実施例の分解図

【図７】図６の完成斜視図

【図８】本発明の第四実施例の分解図

【図９】図８の完成斜視図

【図１０】本発明の第五実施例の分解図

【図１１】図１０の完成斜視図

【符号の説明】

１ 刃支持体 ２ 刃台部 ３ 弾性部 ４ 長枠 ５ ガード部 ６ 補強枠 ７ 刃取り付け孔 ８ 下刃 １０ 上刃 １１ 天板

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも刃及び合成樹脂で形成された
   刃支持体とから成り、刃支持体１は刃台部２と弾性部３
   と及びそれら以外の刃支持体本体とから成り、刃支持体
   本体は四角形の枠を基本とし、前記刃台部２と弾性部３
   はこの四角形の枠内に存在しており、刃台部２は刃支持
   体１のなす平面とほぼ平行に延びる細長い前記弾性部３
   を介して前記刃支持体本体と一体に結合され、前記四角
   形の枠のうち一方の長枠４をガード部５とし、前記刃が
   前記刃台部２に固着され、該刃台部２を支持する弾性部
   ３の作用により、刃が前記カード部５に対して可動であ
   ることを特徴とする安全かみそり刃組立体
2. 【請求項２】 刃支持体本体は、その中央に２つの長枠
   ４，４を結ぶ補強枠６を有し、該補強枠６に刃台部２付
   き弾性部３が一体に結合されている請求項１に記載の安
   全かみそり刃組立体