JPS631897Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は椅子の座体下部構造を要部とする新規
な考案である。

すなわち、支脚を有した椅子の座体を上下に接
近接合するようにして各椅子を積重ねることがで
きる構造の椅子において、各椅子の座体上面を傷
つけることなく多数を安定良く積重ねて便利に格
納したりすることができ、しかも座体の下面側を
被覆化粧することもでき、簡単な構造にして好適
に実施できるよう提供するものである。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図は椅子全体の側面図を示し、前方の両支
脚１，１の上端から水平方向に屈折延長する両水
平杆１ａ，１ａの後端をさらに上方に屈折延長し
て両縦杆１ｂ，１ｂを形成するとともに両縦杆１
ｂ，１ｂの上端を横杆１ｃにより連結するように
して１本の杆より形成し、両水平杆１ａ，１ａに
またがつて板製座体Ａを取付け、該座体Ａと一体
に形成する背体ａを両縦杆１ｂ，１ｂにまたがつ
て取付け、両縦杆１ｂ，１ｂの下部に両後方支脚
２，２の上部を連設するが、両後方支脚２，２の
間隔は座体Ａの横幅よりやや長くなるようにして
構成する。

Ｂはパン形状の支持板体で、前記座体Ａの下方
を広く被覆でできるように形成し、上方周囲に形
成した縁面３の前後部分における左右には切欠溝
４をそれぞれ形成し、座体Ａの両側部の下方に接
する両水平杆１ａ，１ａの下方に両側縁面３を接
合するようにして座体Ａから水平杆１ａに挿通さ
せる取付ねじ５をそれぞれ切欠溝４に取付けて支
持板体Ｂを取付けるように装設し、支持板体Ｂの
下方に少しく出張るよう膨出形成する底面ｂは前
後左右方向に長く広面となつて下方椅子の座体Ａ
上面に前後左右にわたり広く接触できる平面状に
形成して構成する。

したがつて、座体Ａの下面側は支持板体Ｂによ
り被覆化粧することができ、従来椅子のように裏
面側に合板芯の裏をそのまま露出している構造の
ものに対しても着用して化粧することができる、
また支持板体Ｂの取付は該板体の縁帯状外周縁３
の前後縁の左右に形設せる切欠溝４，４，４，４
を左右水平杆１ａ，１ａの下面に突出する取付ね
じ５，５，５，５に嵌合係着する丈で極めて容易
に座体下面に取り付けることが出来る。

而して各椅子を積重ねて格納するような場合
は、第６図に示すように順次積重ねると、上下の
椅子は上方椅子の支持板体Ｂの底面ｂが下方椅子
の座体Ａ上面に接合するだけとなつて下方椅子の
座体Ａ等が傷つけられるようなことなく積重ねら
れる。

また、その状態で、支持板体Ｂの底面ｂが座体
Ａ上面に広く接合して、下方椅子の座体Ａに広面
にわたり均等に圧力がかかり荷くずれを生じるよ
うなことなく安定良く順次積重ねることができ
る。

なお本考案のパン形状の支持板体Ｂの構成材料
としてはプラスチツク、紙、合成樹脂含浸紙、薄
鋼板等の適宜な材料を用うるものであつて第５図
示の如き状態に成型するものである。

このように本考案は、支脚を有した椅子の座体
を上下に接近接合するようにして各椅子を積重ね
ることができる構造の椅子において、座体の下面
には該座体の下方を被覆できるパン形状の支持板
体を装設し、下方に少しく出張る支持板体の底面
を前後左右方向に長く広面となつて下方椅子の座
体上面に前後左右にわたり広く接触できるよう形
成して構成したから、上下の椅子は支持板体の底
面と座体上面との接触だけとなつて座体等を傷つ
けることなく積重ねることができるとともに、座
体と支持板体底面との広面接触により多数を安定
良く積重ねて便利に格納したりすることができ、
しかも座体の下面側を支持板体により良好に被覆
化粧することができるものであり、先記した様に
二本のパイプを屈曲し連結する丈で椅子全体のフ
レームは構成され、その上に載置する背当体と座
体とは一体のものであり更に座体の下面を広く覆
う支持板体も切欠溝と取付ねじ杆との係着のみで
容易に取付けることを得るなど量産に適し簡単な
構造であり容易に実施し得る特長を有するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は椅子全
体の側面図、第２図はその斜視図、第３図は第２
図の一部を外した状態の斜視図、第４図は第１図
の一部の側断面図、第５図は支持板体の斜視図、
第６図は積重ねた状態の側面図を示す。 １，２……支脚、Ａ……座体、Ｂ……支持板
体、ｂ……底面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前方の両支脚１，１の上端から水平方向に屈折
   延長する両水平杆１ａ，１ａの後端をさらに上方
   に屈折延長して両縦杆１ｂ，１ｂを形成するとと
   もに、両縦杆１ｂ，１ｂの上端は内方に直角に折
   り曲げて連結せる横杆１ｃとなせるフレームを一
   本の金属パイプより形成し、この両縦杆１ｂ，１
   ｂの下方部に対し一本の金属パイプを状に折り
   曲げて形成せる後方支脚２，２の上部を連設して
   椅子全体のフレームを構成し、前記水平杆１ａ，
   １ａ及び縦杆１ｂ，１ｂ上にまたがつて一体状に
   形成した座体Ａ及び背体ａを取付け、更にこの水
   平杆１ａ，１ａの下面で座体Ａより垂下し水平杆
   を挿通せる取付ねじ５に座体Ａより横幅の長い支
   持板体Ｂを取付ける様構成せる椅子に於て、該支
   持板体Ｂは座体Ａの下面を被覆し得る広さで全体
   が方形のパン形状をなすものとし、その底面ｂは
   鍋底状に下方に膨出させ且つ外周縁には縁帯状の
   縁面３を形成し、更に縁面３の前後部分における
   左右には切欠溝４，４，４，４を形設しこれに先
   記左右の水平杆１ａ，１ａの下面に突出する取付
   ねじ５，５，５，５を係着せしめた椅子の座体下
   部構造。