JPH0519158A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JPH0519158A
JPH0519158A JP19714191A JP19714191A JPH0519158A JP H0519158 A JPH0519158 A JP H0519158A JP 19714191 A JP19714191 A JP 19714191A JP 19714191 A JP19714191 A JP 19714191A JP H0519158 A JPH0519158 A JP H0519158A
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lens
focus detection
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data
light
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JP19714191A
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English (en)
Inventor
Naoshi Okada
尚士 岡田
Junji Hashimura
淳司 橋村
Kazuo Kimura
和夫 木村
Osamu Hatamori
修 畑森
Yoshinobu Kudo
吉信 工藤
Yukio Maekawa
幸男 前川
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0519158A publication Critical patent/JPH0519158A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】トリミング可能なカメラにおいて、トリミング
時の自動合焦(AF)の精度をあげ、トリミング撮影の
ときも高画質の写真が得られるようにする。 【構成】AFに際しての光学ズームの情報は、撮影レン
ズ内のメモリーに記憶されている。トリミング(電子ズ
ーム)に関する情報も同様に前記メモリーに記憶させて
おき、電子ズームが行なわれた際に撮影レンズのデフォ
ーカス量を補正する。例えば、図において、焦点検出領
域FA 、FA1、FA2は、電子ズーム(EZ)1.4倍の
ときは全て有効であるが、1.7倍のとき有効となるの
はFA のみである。前記メモリーに書き込まれた、この
ような情報に基づいてAF動作を行なえばよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トリミング可能なカメ
ラに関し、さらに詳しくはレンズ交換可能なトリミング
カメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】トリミングシステムは、図1(a)に示
すフィルム10の像形成領域B内の所定の範囲、即ち一部
の領域Aを特定する情報をフィルム10の乳剤面の所定部
分11に写し込んでおくことにより、プリントの際に領域
Aを引き延ばして同図(b)に示す印画紙12の領域A’
にプリントできるようにしたシステムである。具体的に
いえば、トリミングモード撮影のときコード信号の形で
トリミング情報がフィルム10の所定部分11にコード写し
込みユニットにて記録され、プリントの際には読み取り
装置によって、この情報が読み取られ、その情報に応じ
てプリント装置で拡大ズーミングが行なわれるのであ
る。尚、トリミング情報は、図1の(c)に示すように
コード信号に基づいて点灯する発光ダイオードLED1〜LE
D3の光をシャッタレリーズ時に光ファイバ13、14、15を
介してフィルム10の所定の部分に導き、所定部分11を露
光することによりフィルム10に写し込まれる。本明細書
では、このトリミング情報による拡大ズーミングを「電
子ズーム」といい、このようなトリミングシステムに対
応したカメラを「トリミングカメラ」ということにす
る。そして、フィルムの対角線長に対する電子ズームに
よって特定される領域の対角線長の比をトリミング倍率
ということにする。
【0003】一方、撮影レンズが変倍機能を持っている
場合、その撮影レンズの変倍を「光学ズーム」というこ
とにする。この撮影レンズによるズーミングに関して
は、撮影レンズあるいは倍率による自動合焦(以下「A
F」と云う)のための固有の情報が、撮影レンズ内のメ
モリーに記憶されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような光学ズー
ムと電子ズームが両方可能なカメラでは、撮影レンズの
メモリーに記憶されている情報即ち光学ズームの情報だ
けでは、電子ズームを行なった場合AFの状態が満足で
きないことがあった。つまり、撮影レンズに記憶されて
いる情報は光学ズームのみを使用する場合についての情
報であるため、電子ズームを用いた場合、フィルム上で
の活用される有効な領域が異なるからである。本発明
は、このような問題を解決し、電子ズームを使用した場
合の画質をよりよくすることができるカメラを提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のカメラは、トリミング可能でかつレンズ交
換可能なカメラ本体と、前記カメラ本体に着脱可能な撮
影レンズと、前記撮影レンズに設けられた、前記撮影レ
ンズの光学ズームに関する情報とトリミングに関する情
報が書き込まれたメモリーと、前記カメラ本体に設けら
れ、前記撮影レンズを通過する光によって焦点検出を行
なう焦点検出手段と、前記カメラ本体に設けられ、前記
メモリーに書き込まれている前記撮影レンズの光学ズー
ムに関する情報とトリミングに関する情報に基づいて、
前記焦点検出手段で得られたディフォーカス量の補正を
行なう制御手段と、を有する構成となっている。
【0006】
【作用】このような構成によると、撮影レンズに設けら
れたメモリー内の光学ズームの情報に対して、同様に前
記メモリー内に記憶されている電子ズーム用の情報を使
用することで、電子ズームを考慮したAFを行なうこと
ができるので、電子ズームを行なった場合も高画質の写
真が得られる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図2は、本発明の一実施例の全体回路構成を示
すブロック図である。同図において、カメラ本体内回路
20と撮影レンズ内回路21との間はマウント部22に設けら
れた接点群231〜236、及び241〜246により電気的に接続
されている。マイクロコンピュータ(以下「マイコン」
と云う)25は、本システムを制御する制御手段であり、
以下に述べる諸回路は全てこのマイコン25の下で動作す
るようになっている。電源26がマイコン25及びカメラ本
体内回路20の諸回路、さらに撮影レンズ内回路21に定電
圧を供給する。測光回路30は、TTL測光を行なう測光
素子(不図示)による測光光電変換値(被写体輝度相
当)をA/D変換して被写体輝度BVに関する情報(正
確にはBV−AV0:AV0は撮影レンズの開放絞り値)
としてマイコン25へ送る。露出制御回路31は、マイコン
25からの命令で撮影レンズの絞り機構(不図示)及びカ
メラのシャッタ機構(不図示)の制御を行なう。AF回
路32は、焦点検出を行なう焦点検出回路(不図示)と、
レンズの駆動を行なうレンズ駆動制御回路(不図示)か
ら成る。表示回路33は、カメラの露出モード、露出制御
値(絞り値及びシャッタスピード値)、フレームカウン
タ値、合焦/非合焦などの撮影情報を表示する。補助光
回路34は、可視光下での焦点検出時に焦点検出が不可能
な場合点灯される。フィルム感度情報回路35は、カメラ
に装填されたフィルムのフィルムパトローネから読み取
ったDXコードに基づいてフィルム感度情報をマイコン
25に送る。スイッチS1はレリーズボタン(不図示)の一
段押し込みでONし、スイッチS2はレリーズボタンの二
段押し込みでONする。発振回路36は、マイコン25へパ
ルスを供給する。また、フィルムメモリー37は、フィル
ム10(図1)にトリミング情報等を記憶させるものであ
る。ファインダ制御回路38は、マイコン25の命令により
ファインダ駆動用のファインダモータの回転方向及び駆
動量を制御する。次にマウント部22について説明する。
マウント部22はカメラ本体側マウント23と撮影レンズ側
マウント24から成り、本実施例では6対の電気接点群23
1〜236及び241〜246が設けられ、以下に述べるような回
路接続によってカメラ本体とレンズの間でシリアルな交
信ができるようになっている。カメラ本体内のマイコン
25は、シリアル入出力用のクロック出力端子SCK 、撮影
レンズからの出力データをシリアルに読み込む入力端子
SIN 、撮影レンズ内回路21の駆動時期を指令する出力端
子CS及び撮影レンズ内回路21のズーミング制御回路46
(後述)に焦点距離信号を伝達するSOUTを備えており、
カメラ本体側マウント部23の接点232 はクロック出力端
子SCK に、マウント接点233 は入力端子SIN に、マウン
ト接点234 は出力端子CSに、マウント接点235 は出力端
子SOUTにそれぞれ接続されている。マウント接点231 は
短絡保護用の抵抗27を介して電源26に接続されており、
マウント接点236 はカメラ本体内回路20のアースライン
に接地されている。
【0008】撮影レンズはズームレンズであるとする。
撮影レンズ内回路21のRFエンコーダ40は、撮影者によ
って操作設定される焦点距離、即ちリザルタント焦点距
離(RF)を検出する。ズームエンコーダ41は、撮影レ
ンズの焦点距離を検出する。デコーダ42は、マイコン25
のクロック出力端子SCK からのクロックパルスをカウン
トしてデコードする。アドレス指定回路43は、前記RF
エンコーダ40、ズームエンコーダ41及びデコーダ42から
の信号を選択し、後述のROM44の番地を指定する。R
OM44には、このROM44が搭載されている撮影レンズ
に関する固有情報が各番地毎にあらかじめ記憶されてい
る。前記アドレス指定回路43によってROM44の番地が
指定されると、その番地に記憶されている情報がROM
44よりパラレルに出力される。P/S変換回路45は、こ
のROM44から送られてきたパラレル信号をシリアル信
号に変換して、マウント接点243、233を介してマイコン
25の入力端子SIN に出力する。ズーミング制御回路46
は、撮影レンズのズーム用モータの回転方向及び駆動量
を制御する。撮影レンズ内回路21には、マウント接点24
1 を介して定電圧VCC が、マウント接点246 を介してア
ースラインが接続されている。
【0009】図3は、本発明に用いられている焦点検出
用光学装置の概略の構成を示す分解斜視図である。同図
において、TL1 とTL2 は異なる2つの撮影レンズの
射出瞳位置をそれぞれ示したものである。また、射出瞳
位置TL1 、TL2 は予定結像面FPからそれぞれ距離
PZ1、PZ2の位置にある。そして、前記予定結像面FP
の近傍に視野マスクFMを配置している。視野マスクF
Mの中央部には横長の矩形開口部E0 を設け、一方両側
には縦長の矩形開口部E01、E02を設けている。視野マ
スクFMの各矩形開口部E0 、E01、E02を通過した光
束は、コンデンサレンズLO 、L01、L02をそれぞれ通
過して集束される。再結像レンズ板Lは、中央部に横方
向に配列された再結像レンズ対L1 、L2と、両側にそ
れぞれ縦方向に配列された再結像レンズ対L3 、L4 及
びL5 、L6 を備えている。再結像レンズL1 〜L6
は、全て同一の曲率半径の平凸レンズである。絞りマス
クAMには再結像レンズL1 〜L6 に対応した位置に絞
り開口部A1〜A6を設けている。この絞りマスクAM
は、再結像レンズ板Lの直前に、再結像レンズ板Lの平
坦部に密着するように配置されている。CCDラインセ
ンサP0 は基板の中央部に横長に、CCDラインセンサ
P01、P02は前記基板の両側に縦長にそれぞれ配置され
ており、再結像レンズ板L上の再結像レンズ対の配列方
向と、前記CCDラインセンサの方向とが同一になるよ
うにしている。CCDラインセンサ(以下「AFセン
サ」と云う)P0 、P01、P02は、それぞれ第1、第2
の2つの受光素子列を有しており、再結合レンズ対によ
ってAFセンサ上に再結像された2つの像を別々に光電
変換するようにしている。図中点線で囲んだブロックA
Fは、AFセンサモジュールを示している。上述の構成
の焦点検出用光学装置は、以下に説明するようにして焦
点位置を検出する。主光線h3 、h4 を含む撮影レンズ
の光軸外の領域にある被写体からの光軸外焦点検出用光
束が、光軸に対して所定の角度で光軸から離れるように
視野マスクFMに入射して矩形開口部E01を通過し、コ
ンデンサレンズL01に入射する。コンデンサレンズL01
に入射した光軸外焦点検出用光束は、コンデンサレンズ
L01によって光軸側に曲げられるとともに集束され、絞
りマスクAMの絞り開口部A3 、A4 を経て再結像レン
ズL3 、L4 に入射される。再結像レンズL3、L4 に
入射された光軸外焦点検出用光束は、この再結像レンズ
L3 、L4 によってAFセンサP01へ集束され、AFセ
ンサP01上に一対の像が再結像される。同様に、主光線
h5 、h6 を含む光軸外焦点検出用光束は、所定の角度
で光軸から離れるように視野マスクFMに入射し、矩形
開口部E02、コンデンサレンズL02、絞り開口部A5 、
A6 及び再結像レンズL5 、L6 を経て、前記AFセン
サP02上に集束され、このAFセンサP02上に一対の像
が再結像される。一方、主光線h1 、h2 を含み撮影レ
ンズの光軸を含む領域にある被写体からの光軸上焦点検
出用光束は、光軸上の矩形開口部E0 、コンデンサレン
ズL0 、絞り開口部A1 、A2 及び再結像レンズL1 、
L2 を経て、前記AFセンサP0上に集束され、このA
FセンサP0 上に一対の像が再結像される。このように
してAFセンサP0 、P01及びP02上に結ばれた3対の
再結像の対をなす像の位置関係を求めることによって、
撮影レンズの被写体に対する焦点位置が検出される。
【0010】図3と、図4に示すファインダ内から見た
図とを対応させると、AFセンサP0 は軸上焦点検出領
域FA に、AFセンサP01及びP02はそれぞれ光軸外焦
点検出領域FA1、FA2に対応している。同図において、
破線で電子ズームによるトリミング範囲を示している。
【0011】図3で、前記射出瞳TL1 上に破線で示し
たA11、A21、A31、A41、A51及びA61と、射出瞳T
L2 上に破線で示したA12、A22、A32、A42、A52及
びA62とは、それぞれ絞りマスクAMの絞り開口部A1
、A2 、A3 、A4 、A5 及びA6 が、コンデンサレ
ンズL0 、L01、L02によって逆投影された場合の像を
示す。即ち、絞り開口部A1 、A2 、A3 、A4 、A5
及びA6 を通過する焦点検出用光束が、射出瞳TL1 及
びTL2 を通過する範囲を示す。従って、この逆投影像
A11、A21、A31、A41、A51及びA61あるいは、A1
2、A22、A32、A42、A52及びA62が、撮影レンズの
射出瞳TL内に収まっていれば、AFセンサP0 、P0
1、P02に入射する光束が、撮影レンズに対してケラれ
ることがなく、高い合焦精度を得ることができるのであ
る。本発明では、後述するように種々のレンズ固有の情
報として、前記のどのAFセンサP0 、P01、P02がケ
ラれないで使用可能であるか不可能であるかをAF可否
信号として、それぞれのレンズのROMに記憶させてい
る。
【0012】図5は、種類の異なる撮影レンズの射出瞳
面に対する前記絞りマスクAMの絞り開口部A1 、A2
、A3 、A4 、A5及びA6 の、コンデンサレンズL0
、L01、L02による逆投影像A12、A22、A32、A4
2、A52及びA62を示す図である。図5(a)は、射出
瞳の大きいレンズの場合を示す。射出瞳が大きいため全
ての逆投影像が射出瞳内を通ることができ、AFセンサ
P0 、P01、P02に入射する焦点検出用光束は全て撮影
レンズに対してケラれることがなく使用可能である。即
ち図4に示す全ての焦点検出領域FA 、FA1、FA2で焦
点検出を行なうことができる。これは、後記の表1の
「射出瞳の大きいレンズ」に示されている。図5(b)
は、射出瞳の小さいレンズの場合であり、例えばテレコ
ンバータを装着した撮影レンズ等がこの場合にあたる。
射出瞳が小さいため、撮影レンズにケラれることなくA
Fセンサに入射することができる光束は、光軸上焦点検
出用光束だけであり、焦点検出を行なうことができるの
は図4の焦点検出領域FA だけである(表1「射出瞳の
小さいレンズ」参照)。図5(c)は、シフトレンズ等
のように射出瞳位置が光軸と垂直な方向に変化するレン
ズの場合(図はシフトレンズである)を示す。シフト量
が0のときは焦点検出で有効になる焦点検出領域はFA
だけであるが、シフト量がX1 、X2 (0<X1 <X2
)と増加するにつれて有効な焦点検出領域も変化する
(表1「シフトレンズ」参照)。図5(d)は、反射望
遠レンズのように射出瞳が異形のレンズの場合である。
斜線部は反射鏡(副鏡)のために光束がケラれる部分で
あり、光軸上の焦点検出用光束はAFセンサP0 に入射
することができず、焦点検出領域FA で焦点検出を行な
うことは不可能である(表1「反射望遠レンズAタイ
プ」参照)。これに対して、図5(e)に示す反射望遠
レンズは反射鏡によって光束がケラれる部分が小さいの
で、光軸上焦点検出用光束はAFセンサP0 に入射する
ことができる(表1「反射望遠レンズBタイプ」参
照)。上述のように、焦点検出時にどの焦点検出領域が
有効となるのかは、撮影レンズの種類によってそれぞれ
異なっているので、レンズ固有の情報(AF可否信号)
としてレンズ内のROMに記憶されている。また、この
情報とは別に電子ズーム使用時はAF可否信号採用/不
採用の判定がなされる。これは、撮影レンズ自体は光軸
外焦点検出用光束をケルことはないが、電子ズームを行
なったために光軸外の測距データが不要になった場合、
そのデータを無視するかどうかの指示を行なうものであ
る。
【0013】表1は、撮影レンズの種類による有効な焦
点検出領域(FA 、FA1、FA2)即ち有効なAFセンサ
(P0 、P01、P02)と、AF可否信号を示している。
電子ズームの部分は、電子ズームを使用した場合の撮影
レンズと電子ズーム(EZ)の倍率による情報である。
表中「○」で表わされている焦点検出領域とそれに対応
して配置されたAFセンサは焦点検出に用いることがで
きる。AF可否信号は8ビットのデータで、表中16進
(Hex)で表わしている。
【0014】図6は、像面ベスト位置とAFセンサの可
視光下及び近赤外光下における焦点検出結果との関係を
示したものである。横軸Xは光軸に沿った軸で左側が撮
影レンズ方向(+方向)、右側がフィルム面方向(−方
向)であり、縦軸Yは像高を表わす。図中軸上と示され
ている位置は軸上光(光軸に対して平行な入射光)によ
って形成される像の結像性能が最も良い位置であるが、
カメラにおいてフィルム面がこの位置にあるようにする
と、軸外光(光軸に対して傾いた入射光)に対する収差
性能が悪くなる。そこで、軸上光、軸外光を考慮して、
軸よりわずかにずれた位置(像面ベスト位置)にフィル
ム面が位置するように構成する。画像として示されてい
る収差曲線は、実際の撮影レンズ透過光による画像コン
トラストの最も良い位置を示している。一方、AFセン
サは、上述のように光軸上焦点検出用光束あるいは光軸
外焦点検出用光束のみを用いて焦点検出を行なうので、
結果として撮影レンズの絞り値が大きくなるのと同等の
効果が生じ、AFセンサ上の収差性能は撮影レンズ全体
の収差性能よりも良くなる。このAFセンサによる焦点
検出結果は、可視光下あるいは近赤外光下として示した
グラフ上で、●印(光軸上焦点検出領域)及び▲印(光
軸外焦点検出領域)にて示してある。近赤外光下におけ
る焦点検出とは、可視光による焦点検出が不可能な場
合、カメラ本体に設けられた補助光回路34(図2)から
近赤外光が投光されるが、その近赤外光投光下での焦点
検出の結果である。この補助光回路34は、カメラ外部の
装置、例えば電子閃光装置に設けてもよい。このよう
に、AFセンサによる焦点検出結果位置と像面ベスト位
置との間にはズレが存在し、さらに像高によってズレ量
が変化する。そこで本発明では、図中に示すズレ量△S
BON、△SBOFF 、△sbOFF 、△IRON、△IROFF
、△irOFF を上述のAF可否信号と同様に、撮影レ
ンズ内のROMに記憶して像面ベスト位置(電子ズーム
1.0)への補正を行なうようにしている。添字の「ON」
は光軸上焦点検出用光束を用いて焦点検出を行なう焦点
検出領域FA に関する補正量であり、添字の「OFF」 は光
軸外焦点検出用光束を用いて焦点検出を行なう焦点検出
領域FA1、FA2に関する補正量である。領域FA1、FA2
は、光軸に対して対称な位置にあるので同一の補正デー
タを用いて補正を行なうことができる。△SBは可視光
下におけるAFセンサによる焦点検出結果と像面ベスト
位置のディフォーカス量のズレ量であり、△sbOFF は
可視光下における光軸上と光軸外でのAFセンサによる
焦点検出結果の差である。△IRは近赤外光下における
AFセンサによる焦点検出結果と可視光下におけるAF
センサによる焦点検出結果とのズレ量であり、△irOF
F は近赤外光下における光軸上と光軸外でのAFセンサ
による焦点検出結果の差である。これらのズレ量(△S
B、△IR)は撮影レンズのズーミングあるいはフォー
カシングによって変化するので、ズーミングやフォーカ
シングに応じたズレ量が補正量としてレンズ内のROM
に記憶されている。しかし、光軸上と光軸外のAFセン
サによる焦点検出結果の差(△sbOFF 、△irOFF )
はズーミングやフォーカシングによって殆ど変化しない
ので、この値は固定値としてレンズ内のROMに記憶さ
れている。ここで、図中の矢印に従って、△SBON、△
SBOFF 、△IRON、△IROFF は正の補正値、△sb
OFF 、△irOFF は負の補正値とする。尚、フォーカシ
ングによって補正値(△SB、△IR)を可変とする場
合は、図2のズームエンコーダ41と同様に距離のエンコ
ーダを撮影レンズ内回路21に持ち、このエンコーダの出
力とデコーダ42の出力よりROMの番地を指定するよう
にすればよい。
【0015】また、電子ズームが行なわれたときも、通
常のズームが行なわれたときとほぼ同様のことが起こ
る、つまり電子ズームによりトリミングが行なわれると
像高の低い部分しかプリントされないことになるので、
本来なら像高の高い部分までを含めて決められている像
面ベスト位置と電子ズームが行なわれているときの像面
ベスト位置がずれることになる。そこで、電子ズームが
行なわれているときも通常のズーミングが行なわれてい
るときと同様に補正量を可変データとしてレンズ内に持
つ必要がある。例えば、図6で電子ズームの倍率が上が
ると、像面ベスト位置がマイナス側に移動(例として、
電子ズーム 1.7のものを図6中に示す)し、△SBON
は小さくなる。△IRONは変わらない。さらに、電子ズ
ームが行なわれているとき、撮影レンズによっては性能
を上げるため(電子ズームが行なわれるときは、プリン
ト時に通常の場合よりも拡大してプリントされるため高
画質の描写が望まれる)や、被写界深度をコントロール
するために、絞りを絞り込んで撮影することが行なわれ
る場合がある。その場合もAFセンサによる焦点検出結
果と像面ベスト位置との差である△SBの値が変化す
る。
【0016】以下図7から図15のフローチャートを参照
してカメラ本体内回路のマイコン25(図2)の制御動作
について説明する。まず、図7はマイコン25の制御のメ
インルーチンを示したフローチャートである。レリーズ
ボタンの1段押し込みでスイッチS1がONすると、ステ
ップ#100からプログラムが起動される。マイコン25がO
Nして初めてのROMデータの読み込みであるので、ス
テップ#105でROMデータ読み込みフラグF1を1にセッ
トする。ステップ#110で、レンズデータ読み込みサブル
ーチンを実行する。このレンズデータ読み込みサブルー
チンでは、撮影レンズのROMデータの読み込み、レン
ズ装着/非装着の判定等が行なわれる。ステップ#115で
電子ズーム及び光学ズームの倍率データを算出する電子
ズームサブルーチンを実行し、ステップ#120で被写体の
焦点検出を行ないレンズを駆動して合焦状態になす自動
焦点検出サブルーチン(以下「AFサブルーチン」と云
う)を実行する。ステップ#125でカメラ本体に挿入され
ているフィルムカートリッジのフィルム感度データをフ
ィルム感度情報回路35から読み込み、ステップ#130で測
光回路30により被写界輝度の測光、A/D変換を行な
い、輝度値データを得る。ステップ#135では以上のデー
タをもとに公知の露出演算を行ない、得られた露出関係
の値をステップ#140で表示回路に送り表示する。次に、
ステップ#145でスイッチS1がまだONであるかどうかを
判定し、OFFになっているときはステップ#175に移行
して表示を消灯し、ステップ#180で読み込みフラグF1を
0にして、ステップ#185でスリープ状態に入る。ステッ
プ#145でスイッチS1がONであれば、ステップ#150でス
イッチS2のON/OFF状態を判定する。S2がレリーズ
ボタンの2段押し込みによりONになっているときはス
テップ#155で公知のレリーズ動作を行ない、ステップ#1
60で図1に示すようにフィルム上にステップ#115で演算
されたEZ(電子ズーム)倍率に対応する情報を書き込
む。ステップ#170でスイッチS1がOFFになるのを待っ
て、上述のステップ#175以降を実行する。ステップ#150
でS2がOFFであればステップ#110に戻り、再度レンズ
データの読み込み動作以降のフローを繰り返す。
【0017】図8は、図7のステップ#110のレンズデー
タ読み込みルーチンのフローチャートである。レンズデ
ータが格納されているレンズ内のROMは、8ビット構
成である。ステップ#205で読み込みデータ数としてシリ
アルデータカウンタ(N)に所定値nをセットし、ステ
ップ#210で後述のカメラ本体内のRAMへの書き込みサ
ブルーチンに従って、ズーミングあるいはフォーカシン
グによる現在のレンズ状態を示している1バイト(8ビ
ット)分のROMデータをn個カメラ本体内に設けられ
たRAMに書き込む。これで1回目の読み込みが終了し
たのでステップ#215で読み込みフラグF1は0にリセット
される。ROMの先頭番地には、レンズ装着/非装着識
別用データICPが格納されている。ステップ#220で前
記識別用データを判定し、レンズが装着されていればス
テップ#225でレンズフラグF3を1にして、ステップ#230
でリターンする。レンズが装着されていなければステッ
プ#235でレンズフラグF3を0にし、ステップ#240でAF
フラグ(FAF) をAF動作が行なわれていないことを示
す1にして、リターンする。
【0018】図9は、図8のステップ#210のカメラ本体
RAMへの書き込みルーチンのフローチャートである。
これは、レンズ内ROMのデータを読み込み、カメラ本
体内のRAMに書き込むルーチンである。まず、ステッ
プ#305でRAMのアドレスポインタ(M)にROMデー
タ格納先頭番地m0 をセットする。カメラ本体のRAM
もレンズ側のROMと同様に8ビットの構成になってい
る。ステップ#315でシリアルカウンタにビット数8をセ
ットする。ステップ#320で、マイコン25の出力端子CSが
Lにされるとカメラ本体とレンズ間でシリアル交信が可
能となる。ステップ#325でシリアルポートコントロール
レジスタ(SCKC)に1が設定されると、マイコン25のク
ロック出力端子SCKからクロックパルスが出力し始め
る。RAMに8ビットのシリアルデータが読み込まれる
と、ステップ#330でシリアルデータカウンタ(N)から
1を引き、ステップ#335でNの値が0であるかを判定す
る。N=0であれば、シリアルデータカウンタにセット
された数にあたるROMデータは全て読み込まれ、カメ
ラ本体のRAMへの書き込みが終了したので、ステップ
#340で出力端子CSをHにしてリターンする。RAMへの
書き込みが終了していない場合は、ステップ#325に戻り
次のROMデータを読み込む。
【0019】後記の表2は、レンズ内ROMから読み込
まれカメラ本体のRAMに書き込まれたレンズ情報を、
実施例に使用されるデータに限って示したものであり、
番地は便宜的に付してある。(可変)とある情報はその
データがズーミングやフォーカシング、及び電子ズーム
により変化する可変データであることを示しており、
(固定)とある情報はそのデータが固定値であることを
示している。RAMアドレス1のレンズ情報は、上述の
レンズ装着/非装着情報ICPであり、RAMアドレス
2のレンズ情報は、開放F値AV0 である。RAMアド
レス3及び4のレンズ情報は、図6で説明したAFのた
めのズレの補正量である。RAMアドレス5の変換係数
Kはレンズ駆動量をディフォーカス量で割ったもので、
後述する焦点検出動作によって得られるレンズ制御用デ
ィフォーカス量から合焦に必要なレンズ駆動量を算出す
るのに使用される。RAMアドレス(i+1)のレンズ
情報は、上述の3つのAFセンサの使用の可否を示すA
F可否信号が書き込まれている。RAMアドレス(i+
2)と(i+3)は、それぞれ図6の可視光下と近赤外
光下におけるAFのための補正量である。RAMアドレ
ス(i+4)のレンズ情報は、シフトレンズのシフト量
であるが、レンズがシフトレンズでない場合シフト量0
に固定されている。RAMアドレス(i+5)の電子ズ
ーム可否信号は、撮影レンズが何倍までの電子ズームが
可能であるかが書き込まれている。例えば、この値が0
であれば電子ズーム不可であり、1.4であれば1.4倍
までの電子ズームが可能である。また、ある特定の値で
あればカメラ本体で可能な最大の倍率で常に固定とす
る。このようにすると、常に電子ズームが最大倍率でし
か用いられない撮影レンズを設計することができるた
め、通常の撮影レンズと比べて非常にコンパクトな撮影
レンズを装着することが可能となる。RAMアドレス
(i+6)の電子ズーム対応F値は、電子ズームを行な
ったときにF値が可変となる撮影レンズの場合、対応す
るF値が書き込まれている。また、RAMアドレス(i
+7)の電子ズーム対応露出データは、電子ズームを行
なったとき電子ズームを行なわないときの露出のままで
は露出が合わない、あるいは分割測光を行なっていると
き関係のない周辺の露出に引きずられないように周辺の
露出を無視する等のデータが書き込まれている。RAM
アドレス(i+8)のレンズ情報は、電子ズームの倍率
を制限するための電子ズーム使用制限係数が書き込まれ
ている。コンバータ50は、図16に示すようにカメラ本体
側マウント23と撮影レンズ側マウント24の間に設けら
れ、信号線SIN 上に演算回路51を、また前記演算回路51
に接続してROM52を有している。コンバータ50は、撮
影レンズとカメラ本体の間に装着することによって、焦
点距離を変える目的のレンズ系である。コンバータ50内
のROM52にはコンバータ50の固有情報が書き込まれて
いる。例えば、電子ズームが2倍まで可能なトリミング
カメラがあり、それぞれの撮影レンズにマッチするよう
に撮影レンズのROM44に表3のデータのうちのいずれ
かが記憶されている。撮影レンズを直接カメラに装着し
た場合、ROM44に記憶されたデータによって電子ズー
ムの可能範囲を制限する。撮影レンズとカメラ本体の間
に、前記コンバータ50が装着された場合は、コンバータ
50内のROM52には、表4のデータのうちのいずれかの
データが記憶されているので、その演算回路51によって
それぞれのレンズが持つ表3のデータにその係数を掛け
て、結果を電子ズーム可能範囲としてカメラ本体に伝達
する。また、表3、表4による電子ズームの使用可能範
囲の制限だけでなく、撮影レンズの絞りを絞り込んで開
放F値を暗くすることによって性能を向上させるように
してもよい。その場合も、コンバータ50により変更され
た開放F値の情報をカメラ本体側に伝達する。
【0020】図10は、図7のステップ#115の電子ズーム
ルーチンのフローチャートである。この電子ズームサブ
ルーチンは、撮影者が設定したリザルタント焦点距離
(ファインダに設定されている)から所定の電子ズーム
倍率と光学ズームの焦点距離を演算し、撮影レンズをズ
ーミングするものである。フローチャートで用いられて
いる光学ズーム倍率データOZと電子ズーム倍率データ
EZは、0〜1の値で、OZ=0は撮影レンズの焦点距
離がワイド端例えば24mmであることを示し、OZ=1は
撮影レンズの焦点距離がテレ端例えば48mmであることを
示す。また、EZ=0はトリミング倍率が等倍(全画面
プリント)、即ち電子ズームによる疑似的な撮影倍率を
設定しないことを示し、EZ=1はトリミング倍率が2
倍(全画面の1/4の領域を2倍に引き伸ばしてプリン
ト)であることを示す。また、同様にフローチャート内
で用いられている倍率データRZは、OZ及びEZと同
じ意味を持つデータであり、手動設定された焦点距離で
あるリザルタント焦点距離RFに対応して0〜2の値を
とる。例えば、RF=24mmではRZ=0、RF=48mmで
はRZ=1、RF=96mmではRZ=2である。まずステ
ップ#405とステップ#406で倍率データOZ及びEZを0
に初期設定する。ステップ#410でRFエンコーダ40から
リザルタント焦点距離RF、即ち手動設定された焦点距
離を検出する。ステップ#415では、このリザルタント焦
点距離RFから前記倍率データRZが決定される。ステ
ップ#420では、決定された倍率データRZをもとに倍率
データOZ、EZをそれぞれOZ=EZ=RZ/2とし
て演算する。ステップ#425で電子ズーム倍率データEZ
がその撮影レンズにとって使用可能な範囲であるかを撮
影レンズ(あるいはコンバータ)から入力されたデータ
を用いてチェックし、OKならばOZ、EZの値はその
ままで、OKでないならステップ#430でその撮影レンズ
で使用可能な電子ズームの最大倍率をEZに設定し、ス
テップ#435でOZをOZ=RZ−EZの演算で設定し直
す。続いてステップ#445では、撮影レンズのズーミング
を開始する。ステップ#455で、ズームエンコーダ41で検
出された撮影レンズの現在の焦点位置を示す信号ZLが
光学ズーム倍率データOZに一致しているかを判定す
る。一致するまで待って一致すれば、ステップ#465で前
記モータに10ms間ブレーキをかけた後、ステップ#475で
モータの電源をOFFして、ステップ#480でリターンす
る。
【0021】図11は、図7のステップ#120のAFルーチ
ンのフローチャートである。まず、ステップ#505でAF
フラグFAF が0であるかどうかを判別している。FAF
は、図8に示したレンズデータ読み込みルーチンのステ
ップ#240で撮影レンズが非装着のとき、もしくは後述の
ようにレンズが合焦状態あるいは焦点検出不能状態にな
ったとき1にセットされるフラグである。つまり、フラ
グFAF が1のときは、レンズが装着されていないか、す
でに合焦状態あるいは焦点検出不能状態であるかのどち
らかなので焦点検出動作は行なわれず、ステップ#585で
リターンする。ステップ#505でAFフラグFAF が0の場
合、ステップ#510で補助光フラグF5が1であるかを見
る。補助光フラグF5が1のときは補助光を用いた焦点検
出動作を行なうためステップ#540に進み、F5が0のとき
はステップ#520以降に進む。ステップ#520で各AFセン
サP0 、P01、P02での積分が公知の方法で行なわれ、
ステップ#522で積分データがダンプされる。ステップ#5
24で前記積分データを用いた焦点検出演算(後述)のサ
ブルーチンが実行される。ステップ#530で前記焦点検出
演算サブルーチンで決定された全領域にわたった焦点検
出可/不可判断のためのローコンフラグFLC を見る。ス
テップ#530でFLC が1ならばどの領域においても焦点検
出が行なえないということなので、ステップ#532で補助
光フラグF5を1にセットした後ステップ#540以降で補助
光を用いた焦点検出動作を行なう。ステップ#530でFLC
が1でなければ、ステップ#535で可視光下におけるディ
フォーカス量演算サブルーチン(後述)を実行する。上
述の焦点検出演算によって焦点検出が不可能と判断され
るのは、被写体のコントラストが極端に低いか、被写体
の輝度が極端に低いかのどちらかであることが多いの
で、補助光を用いた焦点検出動作ではまずステップ#540
でカメラ本体内蔵の補助光を発光して、ステップ#542で
AFセンサの受光積分を行なう。その後、ステップ#544
で補助光を消灯してからステップ#546で積分データをダ
ンプする。ステップ#548の焦点検出演算と、ステップ#5
50のローコンフラグFLC の判定は上述のステップ#524、
ステップ#530と同様である。補助光を用いても焦点検出
動作が行なえない場合はステップ#552において表示回路
33で焦点検出が不可能であることの警告表示を行ない、
ステップ#580でAFフラグFAF を1にしてリターンす
る。ステップ#550でフラグFLC が1でない場合はステッ
プ#555で補助光を用いたディフォーカス量演算サブルー
チン(後述)を実行する。このようにして可視光下、補
助光下のいずれかでディフォーカス量が演算できると、
ステップ#560でステップ#535または#555で得られた複数
のディフォーカス量からレンズ駆動に必要なディフォー
カス量を演算するレンズ制御用ディフォーカス量演算サ
ブルーチン(後述)を実行する。ステップ#570ではステ
ップ#560で得られたディフォーカス量をもとにして現在
のレンズ位置が合焦状態にあるか否かを判定して、合焦
状態であればステップ#576へ進む。合焦状態でない場合
は、ステップ#572で、前記ディフォーカス量とROMに
記憶されている変換係数Kより必要なレンズ駆動量を算
出し、ステップ#574でレンズを駆動して合焦状態にす
る。ステップ#576では表示回路33に合焦状態であること
を示す表示を行なった後、ステップ#580でAFフラグFA
F を1にしてリターンする。
【0022】図12は、図11のステップ#524及びステップ
#548の焦点検出演算ルーチンのフローチャートである。
まず、ステップ#605で図4に示す焦点検出領域FA 、F
A1、FA2ごとでの焦点検出演算を行なう。このFA 、F
A1、FA2に対応するAFセンサP0 、P01、P02にはそ
れぞれ参照部と基準部の2つの受光素子列が形成されて
おり、焦点検出演算は、これらの受光素子列の信号を用
いて被写体のコントラストの演算や相関演算等を行な
い、焦点検出に必要なデータであるディフォーカス量に
関するデータや焦点検出の信頼性を示すデータ等を作成
するものである。尚、より詳しい制御については、本出
願人が例えば特開昭60−4914号公報において出願してい
る方法を用いればよい。続いて、ステップ#607では4種
類のローコンフラグFLC 、FLC1、FLC2、FLC3をそれぞれ
リセットする。ローコンフラグは、焦点検出演算の結果
に基づいて焦点検出が可能か不可能かを示すフラグであ
り、1なら焦点検出が不可能、0なら焦点検出が可能な
状態を示す。これに対し、上述のレンズ内ROMに記憶
されたAF可否信号は、焦点検出演算の結果いかんにか
かわらず、レンズの形状により使用可能な焦点検出領域
を指定する信号である。ステップ#610では焦点検出領域
FA1に対応して配置されているAFセンサP01に対する
焦点検出演算の結果に基づいて焦点検出領域FA1におけ
る焦点検出の可/不可を判断し、焦点検出が可能ならそ
のまま、焦点検出が不可能ならステップ#611でFA1に対
するローコンフラグFLC1を1にする。ステップ#615、#6
16は領域FA の、ステップ#620、#621は領域FA2の焦点
検出可/不可の判断及びローコンフラグ設定のフローで
ある。次に、ステップ#625でカメラ本体内のRAMに格
納されているレンズ情報のうち、AF可否信号を見て、
データが「00H」ならステップ#630へ、「01H」な
らステップ#640へ、「02H」ならステップ#650へ、
「03H」ならステップ#660へ、「04H」ならステッ
プ#670へ進む(表1参照)。それぞれのフローでは、A
F可否信号が有効であると指定する領域において、その
領域に対するローコンフラグを参照して焦点検出が可能
であったか不可能であったかを見て、もしAF可否信号
によって指定される焦点検出領域全てで焦点検出演算に
よる焦点検出が不可能ならばローコンフラグFLC を1に
セットしてリターンする。これに対し、1つでも焦点検
出可能な領域が存在すると、そのまま(FLC=0 のまま)
リターンする。例えば、AF可否信号が「02H」であ
るとき、焦点検出領域としてFA とFA2が指定されてい
ることになり、ローコンフラグFLC2とFLC3をもとに焦点
検出演算による焦点検出の可/不可を判断する。ステッ
プ#650でFLC2が0であると判断されると少なくとも焦点
検出領域FA では焦点検出が可能であるということなの
で、そのままリターンする。ステップ#650でFLC2が1で
もステップ#652でFLC3が0ならば、少なくともFA2では
焦点検出が可能なのでそのままリターンする。どちらの
領域のローコンフラグも1の場合は、全領域にわたって
焦点検出が不可能ということなのでステップ#654でロー
コンフラグFLC を1にしてリターンする。他のAF可否
信号の場合も同様である。
【0023】図13は、図11のステップ#535の可視光下に
おけるディフォーカス量演算ルーチンのフローチャート
である。本ルーチンでは、上述の各焦点検出領域におけ
るディフォーカス量の算出を順に行なっている。ステッ
プ#710〜#720では焦点検出領域FA1でのディフォーカス
量を算出している。ステップ#710でFA1に対応するロー
コンフラグFLC1を見て、FLC1が1ならばFA1での焦点検
出、即ちディフォーカス量の算出は不可能なのでステッ
プ#730へ進む。FLC1が1でないなら、ステップ#715では
焦点検出演算の結果に基づきディフォーカス量△ε1 を
算出する。図6を用いて説明したように、実際のフィル
ム面である像面ベスト位置とAFセンサでの焦点検出結
果との間には、あるズレが存在する。従って、AFセン
サの出力に基づく焦点検出演算の結果により得られたデ
ィフォーカス量△ε1 は正確に像面ベスト位置を示すこ
とができない。そこでステップ#720で像面ベスト位置に
ピントを合わすための補正演算を行なっている。即ち、
以下の演算 △ε1'=△ε1 +△SBON+△sbOFF … (1) によって補正が行なわれる。ここで、△SBON、△sb
OFF は、図6で説明した補正値である。同様に、ステッ
プ#730〜#740は焦点検出領域FA でのディフォーカス量
の算出フローであり、焦点検出演算の結果に基づいて得
られたディフォーカス量△ε2を以下の演算によって補
正している。 △ε2'=△ε2 +△SBON … (2) 領域FA は、光軸上焦点検出用光束を用いた焦点検出な
ので△SBONのみを用いて補正を行なう。△SBONは可
変データである。また、ステップ#750〜#760は焦点検出
領域FA2でのディフォーカス量の算出フローで、補正演
算としては(1)式と同様であり、次のようになる。 △ε3'=△ε3 +△SBON+△sbOFF … (3)
【0024】図14は、図11のステップ#555の補助光を用
いたディフォーカス量演算ルーチンのフローチャートで
ある。フローは、図13の可視光下におけるディフォーカ
ス量演算ルーチンと同一なので、補正演算に限って説明
する。補助光として近赤外光を被写体に投射し、被写体
から反射してくる近赤外光を受光して焦点検出を行なう
場合にはレンズの色収差のために可視光下における焦点
検出時のディフォーカス量の補正とは異なる補正が必要
となる(図6参照)。光軸上の焦点検出用光束を用いる
焦点検出領域FA で得られた焦点検出演算によるディフ
ォーカス量△ε2 の補正は次式によって行なわれる。 △ε2'=△ε2 +△SBON+(a×△IRON+b) … (4) ここで、△IRONは電子ズームでは固定データである
が、ズーミングあるいはフォーカシングによって可変な
データである。aは、本実施例で使用される補助光(近
赤外光)の波長における補正量△IR0N’と波長800nm
の赤外光を用いたときの補正量△IRONとの比を示す補
正係数である。レンズ情報として記憶されている補正量
△IRONは800nm での補正量であるので、波長800nm 以
外の波長を持つ補助光を投射した場合は、その波長に見
合う補正が必要となる。補正係数aとして△IRON’と
△IRONの比を持つのは、赤外波長域では撮影レンズの
色収差が線型的に変化し、またこの比率がズーミングあ
るいはフォーカシングによってもあまり変化しないから
である。bは、本実施例で使用されるAFセンサモジュ
ール(図3の点線のブロックAF部分)の使用近赤外波
長における赤外光特性、即ちAFセンサモジュールの△
IR補正値である。このa、bの補正係数あるいは補正
値は、カメラ本体内のE2PROM (不図示)に記憶さ
れている。これに対し、光軸外焦点検出用光束を用いる
焦点検出領域FA1とFA2で得られたディフォーカス量△
εの補正は以下のようになる。 △ε'=△ε+△SBON+(a×△IRON+b+△irOFF) … (5) △irOFF は、ズーミングあるいはフォーカシング、電
子ズームによって変化しない固定データである。
【0025】図15は、図11のステップ#560のレンズ制御
用ディフォーカス量演算ルーチンのフローチャートであ
る。まず、ステップ#905でカメラ本体のRAMに格納さ
れているレンズ情報のうちAF可否信号を受け取り、そ
のデータに応じてそれぞれのフローへ移行する。例え
ば、AF可否信号が「00H」であった場合はステップ
#910の△ε=f(△ε1',△ε2',△ε3')によってレンズ
制御用ディフォーカス量が演算される。関数fは、復数
の焦点検出領域のディフォーカス量△ε1'、△ε2'、△
ε3'から有効なディフォーカス量だけを選び、所定の評
価アルゴリズムに従ってレンズ制御用ディフォーカス量
を算出するが、本発明の要旨とは関係ないので詳述はし
ない。AF可否信号が「01H」である場合はステップ
#920で焦点検出領域FA で検出されたディフォーカス量
がそのままレンズ制御用のディフォーカス量とされる。
AF可否信号が「02H」、「03H」、「04H」の
場合もそれぞれのフローに従ってレンズ制御用ディフォ
ーカス量が算出される。詳しくは、本出願人がすでに出
願した例えば特開昭61-55618号公報に述べられている。
【0026】本実施例では、撮影レンズ交換式カメラに
基づいて説明したが、撮影レンズを介して焦点検出を行
なうLSカメラであってもよい。また、撮影レンズが電
子ズームに対応した情報を有していない場合にも対応で
きるように、それらのレンズ個々の情報をコンバータ内
に記憶しておき、コンバータを介してそれらのレンズが
装着された場合に、コンバータから情報を出力するよう
にしてもよい。(以下余白)
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
交換可能な撮影レンズのメモリーには光学ズームの情報
だけでなく、電子ズームを行なう場合の情報も記憶され
ている。そのため、記憶された電子ズーム用の補正値を
使ってAFを行なうことで、トリミング時にも高画質な
写真を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 トリミングシステムを説明するための図。
【図2】 カメラの全体回路構成を示すブロック図。
【図3】 焦点検出用光学装置の概略斜視図。
【図4】 ファインダ内から見た焦点検出領域を示す
図。
【図5】 各種撮影レンズの絞り開口とコンデンサレン
ズの逆投影像を示す図。
【図6】 像面ベスト位置とAFセンサによる焦点検出
結果の関係を示す図。
【図7】 制御のメインルーチンのフローチャートを示
す図。
【図8】 レンズデータ読み込みルーチンのフローチャ
ートを示す図。
【図9】 カメラ本体RAMへの書き込みルーチンのフ
ローチャートを示す図。
【図10】 電子ズームルーチンのフローチャートを示す
図。
【図11】 AFルーチンのフローチャートを示す図。
【図12】 焦点検出演算ルーチンのフローチャートを示
す図。
【図13】 可視光下におけるディフォーカス量演算のフ
ローチャートを示す図。
【図14】 補助光を用いたディフォーカス量演算のフロ
ーチャートを示す図。
【図15】 レンズ制御用ディフォーカス量演算のフロー
チャートを示す図。
【図16】 カメラ本体と撮影レンズの間のコンバータを
示す図。
【符号の説明】
10 フィルム 20 カメラ本体内回路 21 撮影レンズ内回路 22 マウント 25 マイコン 30 測光回路 31 露出制御回路 32 AF回路 33 表示回路 34 補助光回路 35 フィルム感度情報回路 40 RFエンコーダ 41 ズームエンコーダ 42 デコーダ 43 アドレス回路 44 ROM 46 ズーミング制御回路 50 コンバータ P0、P01、P02 AFセンサ FA、FA1、FA2 焦点検出領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 和夫 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタカメラ株式会社内 (72)発明者 畑森 修 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタカメラ株式会社内 (72)発明者 工藤 吉信 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタカメラ株式会社内 (72)発明者 前川 幸男 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタカメラ株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 トリミング可能でかつレンズ交換可能な
    カメラ本体と、 前記カメラ本体に着脱可能な撮影レンズと、 前記撮影レンズに設けられた、前記撮影レンズの光学ズ
    ームに関する情報とトリミングに関する情報が書き込ま
    れたメモリーと、 前記カメラ本体に設けられ、前記撮影レンズを通過する
    光によって焦点検出を行なう焦点検出手段と、 前記カメラ本体に設けられ、前記メモリーに書き込まれ
    ている前記撮影レンズの光学ズームに関する情報とトリ
    ミングに関する情報に基づいて、前記焦点検出手段で得
    られたディフォーカス量の補正を行なう制御手段と、 から成ることを特徴とするカメラ。
JP19714191A 1991-07-10 1991-07-10 カメラ Pending JPH0519158A (ja)

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