JPH05191108A - 静磁波素子およびその製造方法 - Google Patents

静磁波素子およびその製造方法

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JPH05191108A
JPH05191108A JP648392A JP648392A JPH05191108A JP H05191108 A JPH05191108 A JP H05191108A JP 648392 A JP648392 A JP 648392A JP 648392 A JP648392 A JP 648392A JP H05191108 A JPH05191108 A JP H05191108A
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JP
Japan
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film
magnetic
thin film
magnetostatic wave
magnetic thin
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JP648392A
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English (en)
Inventor
Hisao Matsudera
久雄 松寺
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
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Publication of JPH05191108A publication Critical patent/JPH05191108A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体ICのような小型で薄型形状であり、
回路基板上に半導体素子と同様にマウントできるギガヘ
ルツ帯のフィルタあるいは共振器等の機能を有する静磁
波素子を提供する。 【構成】 磁性ガーネット膜を伝搬する静磁波の性質に
より、ギガヘルツ帯のフィルタや共振器等の機能を構成
する静磁波素子において、磁性ガーネット膜チップの両
面に膜面に垂直方向の容易磁化方向を有するハード磁性
薄膜およびハード磁性薄膜に接し、かつ2層のハード磁
性薄膜が磁気回路を形成するように膜面内に容易磁化方
向を有する軟磁性膜から構成される。 【効果】 バイアス磁界発生用の永久磁石板を設置する
必要が無いため、部品材料コストが大幅に低減されるだ
けでなく、組立コストも低減する。さらに、素子形状が
飛躍的に薄形にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はギガヘルツ帯の高周波素
子に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】最近、ギ
ガヘルツ(GHz)帯域のフィルタ等各種の高周波素子
の開発が各所で盛んに行われている。現在数百メガヘル
ツ帯域で使用されている高周波素子である表面弾性波素
子(SAWデバイス)の性能をギガヘルツ帯域まで上昇
させるには素子製造工程において、現在の微細加工技術
の限界を越えた技術が必要となるため、ギガヘルツ帯域
のアナログフィルタとして他の方式の素子、例えば磁性
体を使用した静磁波素子(MSW素子)が有望視されて
きている。静磁波素子はギガヘルツ帯の広い領域で動作
することや、この周波数範囲で直接信号処理できること
等から通信機器への応用が期待されている。
【0003】しかしながら、これまで開発されている静
磁波素子は挿入損失が大きい、あるいは高次モードが現
れる、あるいは素子の小型化がされていない、等の欠点
があり、これらの欠点が解決された静磁波素子が期待さ
れている。このような、従来の静磁波素子の欠点の中で
も、高周波通信機器がボード化される趨勢であることか
ら、素子の小型化に対する要求は従来以上に非常に大き
くなっている。
【0004】静磁波素子の内、静磁前進体積波(MSF
VW)共振器を用いた従来の静磁波素子の一例を図3に
示す。図中、1はGGG基板、2は磁性ガーネット膜、
3は導体パタンによるトランスデューサー、4は誘電体
膜、8は永久磁石板である。図から明らかなように素子
の主要部は平面化され、充分小型化に適した形態である
が、2枚の永久磁石板8を素子主要部の上下にマウント
し、素子面に垂直方向の外部磁界を印加している。この
磁石板の厚さは3mm以上要し、素子形状の小型化の限
界となっていた。
【0005】本発明の目的はこのような従来の問題点を
除去したもので、従来の磁石板の代りに、高残留磁束密
度,高抗磁力を併せもつハード磁性薄膜を用い、かつ充
分な磁界を発生せしめる構造により、素子形状が飛躍的
な小型,薄型化が実現される上、従来、製造コスト上昇
の原因となっていた永久磁石が不要となるため、大幅な
コストダウンが可能な静磁波素子およびその製造方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は磁性ガー
ネット膜中を伝搬する静磁波によりフィルタ,共振器等
の機能を生じさせる静磁波素子において、磁性ガーネッ
ト膜の膜面に垂直な静磁界を印加する手段として、磁性
ガーネット膜の両面に垂直な磁気異方性を有するハード
磁性薄膜とハード磁性薄膜に接して膜面内に磁化容易軸
方向を有する軟磁性薄膜を磁性ガーネット膜の両面に設
け、かつ2層の軟磁性薄膜が磁気的に結合するように形
成させたことを特徴とする静磁波素子であり、ハード磁
性薄膜としてNd−Fe−B薄膜等をスパッタ法で、軟
磁性薄膜を無電界メッキ法で形成するか、あるいはハー
ド磁性薄膜および軟磁性薄膜をポリエチレンテレフタレ
ート等の有機薄膜上に形成し、磁性ガーネット膜による
素子を包むように装着したことを特徴とする静磁波素子
である。
【0007】即ち、本発明では、バイアス磁界発生手段
として従来の静磁波素子で採用していた図3のような2
枚の永久磁石板の代りに、図1のように膜面に垂直方向
の磁気異方性を有する2層のハード磁性薄膜を用いるこ
とにより素子形状を飛躍的に薄型化できる。
【0008】図中、1はGGG基板、2は磁性ガーネッ
ト膜、3は導体パタンによるトランスデューサー、4は
誘電体膜、5はハード磁性薄膜、6は軟磁性薄膜であ
る。
【0009】更に、ハード磁性薄膜化することによる反
磁界の影響を削減するために、ハード磁性薄膜に接して
膜面内に容易磁化方向を有する軟磁性薄膜を形成し、か
つ軟磁性薄膜を磁気的に連結し磁気的にできるだけ閉回
路状に近い状態にすることにより、強いバイアス磁界を
発生させることができる。このような手段を設けること
により、永久磁石板が不要となるため、素子厚さは飛躍
的に薄くなるため小型化が可能となり、ボード等への搭
載が可能となるばかりでなく、素子製造コスト上昇の原
因であった部品点数を減少させることができる。
【0010】
【実施例】以下では本発明による素子薄型化を、マキシ
マリーフラット形静磁波共振器フィルタによる実施例
で、より詳細に説明する。 (実施例1)図4のように厚さ0.35mmのGGG基
板1上に液相エピタキシャル成長された長さ25μmの
YIG薄膜2上をフォトリソグラフィにより加工し、互
いに50μm離れた2個の矩形状共振器を形成する。Y
IG矩形片上に直接金膜をフォトリソグラフィにより加
工し、幅400μmのトランスデューサー3を形成しチ
ップを形成する。
【0011】さらに、プラズマCVD法によりSiO2
膜を0.2μmの厚さで形成した上にスパッタ法で膜面
に垂直な磁気異方性を有するハード磁性膜であるNd−
Fe−B薄膜(図示せず)をスパッタ法により50μm
の厚さに形成した。さらにNd−Fe−B薄膜を形成し
たチップの上下及び側面に膜厚50μm厚のCoB薄膜
(図示せず)を無電解メッキ法により形成し、バイアス
磁界発生層を構成した。Nd−Fe−B薄膜の残留磁束
密度は9kG、抗磁力Hcはほぼ7kOeであった。こ
のCoB薄膜の飽和磁束密度は11,000G、抗磁力
は1.90eであった。最後にチップ面に垂直方向に2
0kOeの磁界を印加し、ハード磁性膜の磁化の方向を
一方向に揃えた。
【0012】このような磁界発生用磁石の薄膜化によ
り、従来、磁石間距離が1mm以上要したものがYIG
およびGGG基板の厚さの和程度の0.5mm程度に短
くできる。
【0013】図5は2枚の磁石板間距離が1mm及び
0.5mmの場合について、磁石板がフェライト磁石の
場合とNd−Fe−B磁石の場合について、厚さを変化
させた場合に発生する磁界値を示したものである。この
ように、磁石間の距離を0.5mmにし、Nd−Fe−
B膜厚を変化させた時、○印で示すように磁石厚さを5
0μm程度まで減少させても、従来の場合の、磁石間の
距離が1mmとし、3mm厚さのフェライト磁石を使用
した場合(●印で示す)と同程度の磁界値、2kOe程
度の磁界を発生させることができる。更に、軟磁性薄膜
層を設けることにより、磁石の中央部と周辺部との発生
磁界の均一性も飛躍的に改善される。
【0014】本実施例ではハード磁性薄膜としてNd−
Fe−B薄膜を使用したが、他の垂直異方性を有する高
残留磁化,高抗磁力を有するCoPtB−O系等のハー
ド膜でも同様な効果が得られる。またハード磁性薄膜の
形成法についてもスパッタ法に限定しなければならない
理由はない。蒸着法等、他の方法によってもよい。軟磁
性膜についても成膜法は無電解メッキ法に限定しなけれ
ばならない理由はない。蒸着法等、あるいはスパッタ法
等の方法によってもよい。無電解メッキ法による軟磁性
薄膜についても、CoB以外のNiFeP等のメッキ膜
でも同様な効果が得られる。 (実施例2)実施例1と同様に図4のように厚さ0.3
5mmのGGG基板1上に液相エピタキシャル成長され
た厚さ25μmのYIG薄膜2上をフォトリソグラフィ
により加工し、互いに50μm離れた2個の矩形状共振
器を形成する。YIG矩形片上に直接金膜をフォトリソ
グラフィにより加工し、幅400μmのトランスデュー
サー3を形成しチップを形成する。
【0015】一方、厚さ50μmのポリエチレンテレフ
タレート有機膜6の全面に10μm厚さのNiFe合金
をスパッタ法で形成した上に、膜面に垂直な磁気異方性
を有するハード磁性膜であるCoPtB−O系薄膜をス
パッタ法により30μmの厚さに形成した後、磁石部と
なる分を残し、CoPtB−O系膜を除去する。NiF
e薄膜の飽和磁束密度は10,000G、抗磁力は0.
4Oeであり、今回成膜したCoPtB−O系薄膜の飽
和磁束密度は12kG、抗磁力はほぼ3kOeであっ
た。
【0016】以上のように形成した膜を、図2に示すよ
うに、チップを包むようにチップに接着し、最後にチッ
プ面に垂直方向に20kOeの磁界を印加し、ハード磁
性膜5の磁化の方向を一方向に揃えた。以上の方式にお
いても、実施例1と同様に磁界発生用ハード磁性膜を構
成でき、実施例1と同様な磁界を発生できる。ここでは
有機膜としてポリエチレンテレフタレートを使用したが
ハード磁性膜、あるいは軟磁性膜の成膜時の温度上昇に
耐え得るポリイミド系フィルム等の有機膜でもよい。ハ
ード磁性薄膜としてCoPtB−O系薄膜を使用した
が、他の垂直異方性を有する高残留磁化,高抗磁力を有
するNd−Fe−B等のハード膜でもよい。またハード
磁性薄膜および軟磁性膜の形成法についてもスパッタ法
に限定しなければならない理由はない。実施例1の場合
と同様に蒸着法,塗布法によってもよい。
【0017】以上の各実施例により詳細に説明したよう
に、本発明により、従来の静磁波素子において、厚い磁
石板を使用した場合と同程度の磁界を均一性良く発生さ
せることができる上、従来例と比較して素子の厚さを飛
躍的に薄くすることができるため、回路基板上に半導体
素子と共に搭載することができる。その上、素子材料コ
ストの大きな部分を占めていた永久磁石材料の材料コス
トおよび永久磁石の組立コストを省くことができ、大幅
なコストダウンが実現する。以上の実施例はマキシマリ
ーフラット形フィルタの実施例で説明したが、他の方式
の静磁波素子でも素子面に垂直な方向に磁界を印加する
形式の素子であれば同様に本発明を適用できる。
【0018】以上説明したように、本発明は、従来と比
較し、飛躍的に薄型でかつ安価な静磁波素子を提供する
ことができ、通信用等の高周波素子の実用化に資するこ
と大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による静磁波素子の構造を示す断面図で
ある。
【図2】本発明の他の構造を示す図である。
【図3】従来例による静磁波素子の構造を示す断面図で
ある。
【図4】実施例の静磁波素子の素子部の構造を示す図で
ある。
【図5】本発明による磁界発生の大きさを示す図であ
る。
【符号の説明】
1 GGG基板 2 磁性ガーネット膜 3 導体パタンによるトランスデューサー 4 誘電体膜 5 ハード磁性薄膜 6 軟磁性薄膜 7 有機膜 8 永久磁石板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項9
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項10
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項11
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項13
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】本発明の目的はこのような従来の問題点を
除去したもので、従来の磁石板の代りに、高残留磁束密
度,高抗磁力を併せもつハード磁性薄膜を用い、かつ充
分な磁界を発生せしめる構造により、あるいは、磁石板
間が磁気回路を形成するように膜面内に容易磁化方向を
有する軟磁性膜構成により素子形状が飛躍的な小型,薄
型化が実現される上、従来、製造コスト上昇の原因とな
っていた永久磁石が不要となるため、大幅なコストダウ
ンが可能な静磁波素子およびその製造方法を提供するこ
とにある。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は磁性ガー
ネット膜中を伝搬する静磁波によりフィルタ,共振器等
の機能を生じさせる静磁波素子において、磁性ガーネッ
ト膜の膜面に垂直な静磁界を印加する手段として、磁性
ガーネット膜の両面に垂直な磁気異方性を有するハード
磁性薄膜とハード磁性薄膜に接して膜面内に磁化容易軸
方向を有する軟磁性膜を磁性ガーネット膜の両面に設
け、かつ2層の軟磁性膜が磁気的に結合するように形成
させたことを特徴とする静磁波素子であり、ハード磁性
薄膜としてNd−Fe−B薄膜等をスパッタ法で、軟磁
性膜を無電界メッキ法で形成するか、あるいはハード磁
性薄膜および軟磁性膜をポリエチレンテレフタレート等
の有機薄膜上に形成し、磁性ガーネット膜による素子を
包むように装着したことを特徴とする静磁波素子であ
る。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】図中、1はGGG基板、2は磁性ガーネッ
ト膜、3は導体パタンによるトランスデューサー、4は
誘電体膜、5はハード磁性薄膜、6は軟磁性膜である。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】更に、ハード磁性薄膜化することによる反
磁界の影響を削減するために、ハード磁性薄膜に接して
膜面内に容易磁化方向を有する軟磁性膜を形成し、かつ
軟磁性膜を磁気的に連結し磁気的にできるだけ閉回路状
に近い状態にすることにより、強いバイアス磁界を発生
させることができる。このような手段を設けることによ
り、永久磁石板が不要となるため、素子厚さは飛躍的に
薄くなるため小型化が可能となり、ボード等への搭載が
可能となるばかりでなく、素子製造コスト上昇の原因で
あった部品点数を減少させることができる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】図5は2枚の磁石板間距離が1mm及び
0.5mmの場合について、磁石板がフェライト磁石の
場合とNd−Fe−B磁石の場合について、厚さを変化
させた場合に発生する磁界値を示したものである。この
ように、磁石間の距離を0.5mmにし、Nd−Fe−
B膜厚を変化させた時、○印で示すように磁石厚さを5
0μm程度まで減少させても、従来の場合の、磁石間の
距離が1mmとし、3mm厚さのフェライト磁石を使用
した場合(●印で示す)と同程度の磁界値、2kOe程
度の磁界を発生させることができる。更に、軟磁性膜層
を設けることにより、磁石の中央部と周辺部との発生磁
界の均一性も飛躍的に改善される。一方、従来例である
CoB薄膜を設けず、2枚のフェライト磁石板のみから
構成した場合、発生するバイアス磁界値が小さいのみな
らず、その磁界均一性が極端に悪くなり、正常な素子動
作ができない。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】本実施例ではハード磁性薄膜としてNd−
Fe−B薄膜を使用したが、他の垂直異方性を有する高
残留磁化,高抗磁力を有するCoPtB−O系等のハー
ド膜でも同様な効果が得られる。またハード磁性薄膜の
形成法についてもスパッタ法に限定しなければならない
理由はない。蒸着法等、他の方法によってもよい。軟磁
性膜についても成膜法は無電解メッキ法に限定しなけれ
ばならない理由はない。蒸着法等、あるいはスパッタ法
等の方法によっても同様な効果が得られる。軟磁性膜と
して薄板状のNiFe等を用いても同様な効果が得られ
ることは云うまでもない。無電解メッキ法による軟磁性
についても、CoB以外のNiFeP等のメッキ膜で
も同様な効果が得られる。 (実施例2)実施例1と同様に図4のように厚さ0.3
5mmのGGG基板1上に液相エピタキシャル成長され
た厚さ25μmのYIG薄膜2上をフォトリソグラフィ
により加工し、互いに50μm離れた2個の矩形状共振
器を形成する。YIG矩形片上に直接金膜をフォトリソ
グラフィにより加工し、幅400μmのトランスデュー
サー3を形成しチップを形成する。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】一方、厚さ50μmのポリエチレンテレフ
タレート有機膜6の全面に10μm厚さのNiFe合金
をスパッタ法で形成した上に、膜面に垂直な磁気異方性
を有するハード磁性膜であるCoPtB−O系薄膜をス
パッタ法により30μmの厚さに形成した後、磁石部と
なる分を残し、CoPtB−O系膜を除去する。NiF
e膜の飽和磁束密度は10,000G、抗磁力は0.4
Oeであり、今回成膜したCoPtB−O系薄膜の飽和
磁束密度は12kG、抗磁力はほぼ3kOeであった。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による静磁波素子の構造を示す断面図で
ある。
【図2】本発明の他の構造を示す図である。
【図3】従来例による静磁波素子の構造を示す断面図で
ある。
【図4】実施例の静磁波素子の素子部の構造を示す図で
ある。
【図5】本発明による磁界発生の大きさを示す図であ
る。
【符号の説明】 1 GGG基板 2 磁性ガーネット膜 3 導体パタンによるトランスデューサー 4 誘電体膜 5 ハード磁性薄膜 6 軟磁性膜 7 有機膜 8 永久磁石板

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性ガーネット膜の両面に設置した2枚の
    磁石板により前記磁性ガーネット膜の膜面に垂直な静磁
    界を印加せしめ、前記磁性ガーネット膜中を伝搬する静
    磁波によりフィルタ,共振器等の機能を生じさせる静磁
    波素子において、膜面内に磁化容易軸方向を有する軟磁
    性膜が2枚の前記磁石板面の前記性ガーネット膜とは逆
    側面に接し、かつ前記軟磁性膜が磁気的に結合されてい
    ることを特徴とする静磁波素子。
  2. 【請求項2】磁性ガーネット膜の両面に設置した2枚の
    磁石板により前記磁性ガーネット膜の膜面に垂直な静磁
    界を印加せしめ、前記磁性ガーネット膜中を伝搬する静
    磁波によりフィルタ,共振器等の機能を生じさせる静磁
    波素子において、前記磁性ガーネット膜の膜面に垂直な
    静磁界を印加するための磁石板の代りに、前記磁性ガー
    ネット膜の両面に接して、あるいは近接して垂直な磁気
    異方性を有するハード磁性薄膜が設けられていることを
    特徴とする静磁波素子。
  3. 【請求項3】磁性ガーネット膜の両面に設置した2枚の
    磁石板により前記磁性ガーネット膜の膜面に垂直な静磁
    界を印加せしめ、前記磁性ガーネット膜中を伝搬する静
    磁波によりフィルタ,共振器等の機能を生じさせる静磁
    波素子において、前記磁性ガーネット膜面に垂直な静磁
    界を印加するための磁石板の代りに、前記磁性ガーネッ
    ト膜に接して、あるいは近接して前記磁性ガーネット膜
    膜の両面に2枚の垂直な磁気異方性を有するハード磁性
    薄膜が設けられ、さらに前記ハード磁性薄膜に接して膜
    面内に磁化容易軸方向を有する軟磁性薄膜が設けられ、
    かつ前記軟磁性薄膜が磁気的に結合するように形成され
    ていることを特徴とする静磁波素子。
  4. 【請求項4】請求項2または3記載の静磁波素子を製造
    するにあたり、前記磁性ガーネット膜の両面に前記ハー
    ド磁性薄膜を成膜した後、前記磁性ガーネット膜の素子
    主要部のみを残しあとは除去することにより、前記磁性
    ガーネット膜膜の両面に、前記磁性ガーネット膜に接し
    て、あるいは近接して設けられている2枚の垂直な磁気
    異方性を有するハード磁性薄膜を形成することを特徴と
    する静磁波素子の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項3記載の静磁波素子を製造するにあ
    たり、前記軟磁性薄膜を前記ハード磁性薄膜形成後に形
    成することを特徴とする静磁波素子の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項2または3記載の静磁波素子を製造
    するにあたり、前記ハード磁性薄膜をスパッタ法で形成
    することを特徴とする静磁波素子の製造方法。
  7. 【請求項7】前記ハード磁性薄膜としてNd−Fe−B
    薄膜あるいはCoPtB−O系薄膜を用いたことを特徴
    とする請求項2または3記載の静磁波素子。
  8. 【請求項8】請求項1または3記載の静磁波素子を製造
    するにあたり、前記軟磁性薄膜を無電解メッキ法で形成
    することを特徴とする静磁波素子の製造方法。
  9. 【請求項9】前記軟磁性薄膜としてCoBあるいはNi
    FePを用いたことを特徴とする請求項1または3記載
    の静磁波素子。
  10. 【請求項10】請求項3記載の静磁波素子を製造するに
    あたり、有機膜上に前記ハード磁性薄膜、さらにその上
    に該軟磁性薄膜を形成し、前記ハード磁性薄膜および前
    記軟磁性薄膜が形成された前記有機膜を前記磁性ガーネ
    ット膜による素子を包むように装着することを特徴とす
    る静磁波素子の製造方法。
  11. 【請求項11】磁性ガーネット膜の両面に設置した2枚
    の磁性薄膜により前記磁性ガーネット膜の膜面に垂直な
    静磁界を印加せしめ、前記磁性ガーネット膜中を伝搬す
    る静磁波によりフィルタ,共振器等の機能を生じさせる
    静磁波素子において、有機膜上に前記ハード磁性薄膜、
    さらにその上に軟磁性薄膜を形成し、前記ハード磁性薄
    膜および前記軟磁性薄膜が形成された前記有機膜を前記
    磁性ガーネット膜による素子を包むように装着したこと
    を特徴とする静磁波素子。
  12. 【請求項12】ハード磁性薄膜としてNd−Fe−B薄
    膜あるいはCoPtB−O系薄膜を用いたことを特徴と
    する請求項11記載の静磁波素子。
  13. 【請求項13】軟磁性薄膜としてNiFe薄膜を用いた
    ことを特徴とする請求項11記載の静磁波素子。
  14. 【請求項14】前記有機膜としてポリエチレンテレフタ
    レート膜あるいはポリイミド系膜を用いたことを特徴と
    する請求項11記載の静磁波素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5701108A (en) * 1993-08-03 1997-12-23 Murata Manufacturing Co., Ltd. Magnetostatic wave device with a magnetic field applied parallel to an axis of easy magnetization
US9379685B2 (en) 2012-09-19 2016-06-28 Murata Manufacturing Co., Ltd. Built-in-circuit substrate and composite module

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