JP3360961B2 - 弾性表面波装置とその周波数特性調整方法 - Google Patents

弾性表面波装置とその周波数特性調整方法

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JP3360961B2 JP03865195A JP3865195A JP3360961B2 JP 3360961 B2 JP3360961 B2 JP 3360961B2 JP 03865195 A JP03865195 A JP 03865195A JP 3865195 A JP3865195 A JP 3865195A JP 3360961 B2 JP3360961 B2 JP 3360961B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性表面波フィルタ等
の弾性表面波装置とその周波数特性調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に弾性表面波装置は、電気信号に
基づいて弾性表面波(Surface Acoustic Wave ;以下、
SAWという)を励振するためのすだれ状のトランスデ
ューサ(Interdigital Transducer ;以下、IDTとい
う)を有している。そのIDTに対する加工によって、
弾性表面波装置における種々の特性と機能がもたらされ
る。従来、弾性表面波装置と言えば、主に弾性表面波フ
ィルタを示していたが、現在では弾性表面波共振子も多
く利用されるようになり、表面弾性波装置の範囲も広く
なっている。この他に、弾性表面波コンボルバもIDT
を有しているので、弾性表面波装置の一つである。図2
は、従来の弾性表面波装置を示す構造図であり、例とし
て弾性表面波共振子が示されている。この弾性表面波共
振子は、LiTaO3 やLiNbO3 等の圧電基板1を
有している。圧電基板1上にはアルミニウム或いはアル
ミニウムを主材料とする薄膜の下敷き2が形成され、そ
の下敷き2の上に入力端子3及び出力端子4が形成され
ている。入力端子3及び出力端子4は、金の薄膜のボン
ディングパッドである。入力端子3及び出力端子4は、
下敷き2を介してSAW励振用のIDT5にそれぞれ接
続されている。IDT5は、入力端子3に接続された電
極指5aと出力端子4に接続された電極指5bとで構成
されている。IDT5は下敷き2と同時に作製されたも
のであり、そのIDT5の膜厚と材質は下敷き2と同じ
である。IDT5の両側には、反射器6が形成されてい
る。反射器6もIDT5と同時に作製され、反射器6の
膜厚と材質はIDT5と同じである。反射器6は、アル
ミニウムパターン7を介してアース線用金薄膜のボンデ
ィングパッド8にそれぞれ接続されている。用途によっ
ては反射器6が不要となる場合もある。また、使用目的
によってIDT5の形状や配置は様々であり、多少のバ
リエーションはあるが、他の表面弾性波装置の構成も図
2と基本的に同じ構造である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
弾性表面波装置では、次のような課題があった。一般的
に、各種弾性表面波装置は、特定の周波数帯域において
機能するように設計されている。その周波数帯域の中心
周波数Fc は、電極指5a,5bのピッチ、即ち電極指
間の間隔と、その膜厚と、圧電基板1上のSAWの伝搬
速度とで決まってくる。使用する圧電基板1の種類(例
えば、LiTaO3 ,LiNbO3 、水晶等)とIDT
5の材質が決まってくると、およそ電極間の間隔と、そ
の膜厚も自然に決まってくる。製造工程において、それ
らIDT5の電極指5a,5bの間隔は膜厚より先に決
められるので、最終的に中心周波数Fc を左右するのは
各IDT5の膜厚となる。IDT5の膜厚が設計値より
も厚くなると、SAWの伝搬速度が遅くなり、中心周波
数Fc が低域側に移動する。逆に設計値よりも薄くなる
と、SAWの伝搬速度が速くなり、中心周波数Fc が高
域側に移動する。したがって、所望の中心周波数Fc
得るためには、IDT5の膜厚をいかに正確に形成でき
るかに、かかってくる。
【0004】従来の弾性表面波装置において、IDT5
は蒸着で形成される場合が、ほとんどである。また、ス
パッタリングで形成される場合もある。蒸着でIDT5
を形成した方が、スパッタリングで形成するよりも膜厚
の精度が高い上に膜質もよい。現在、市場で出回ってい
る蒸着機のうちで高性能なものは、5パーセント程度の
精度でIDT5を成膜できる。例えば、36゜YXcu
tのLiTaO3 の圧電基板1上に、主材料をアルミニ
ウムとしたIDT5を形成する場合、その蒸着装置を用
いても所望の中心周波数Fc が835MHzに対して、8
35±2MHzの中心周波数の弾性表面波装置しか得られ
ない。この精度が許容される場合はよいが、そうでない
場合には、周波数特性を調整する必要がある。周波数特
性の調整方法には、基本的に二通りの方法がある。即
ち、中心周波数Fc が低域に移動している場合に用いら
れる方法か、または中心周波数Fc が高域に移動してい
る場合に用いられる方法かによって、周波数特性の調整
が行われる。
【0005】中心周波数Fc が低域に移動している場合
IDT5の膜厚が設計値よりも厚いので、ドライエッチ
ングで膜厚を少しずつ減じ、中心周波数Fc を所望の値
に調整する。中心周波数Fc が高域に移動している場
合、IDT5の膜厚が設計値よりも薄いので、まず、I
DT5上にスパッタリング等で絶縁膜の例えばSiO2
やZnOをやや厚目に堆積する。そして、ドライエッチ
ングまたはウェットエッチングで、その絶縁膜を削り、
中心周波数Fc を所望の値に調整する。ただし、ウェッ
トエッチングの場合、エッチング速度が速いので、ID
T5がエッチングされないような注意が必要である。い
ずれにしても、これら二通りの周波数特性の調整方法に
は手間と時間がかかり、弾性表面波装置のコストの上昇
が避けられなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、上記課題
を解決するために、圧電基板上にすだれ状に形成され、
与えられた高周波信号に基づきSAWを励振するIDT
を備えた弾性表面波装置において、前記IDTの上に堆
積された絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成され所定の残留
磁気と保磁力を有する強磁性体の薄膜とを、設けてい
る。第2の発明は、第1の発明における弾性表面波装置
を所定の残留磁気と保磁力を有する強磁性体の板、膜ま
たはステム上に搭載し、圧電基板に垂直方向の静磁界を
かけて前記板、膜またはステムと前記強磁性体の薄膜を
永久磁石化して前記圧電基板の表面圧力を一定にするよ
うにして、弾性表面波装置の周波数特性調整を行う。第
3の発明は、第1の発明の弾性表面波装置の前記圧電基
板の下側に、所定の残留磁気と保磁力を有する強磁性体
の薄膜を形成している。第4の発明は、第3の発明の弾
性表面波装置の圧電基板に垂直方向の静磁界をかけて、
前記圧電基板の上下の強磁性体の薄膜を永久磁石化して
前記圧電基板の表面圧力を一定にすることで弾性表面波
装置の周波数特性調整を行う。
【0007】第5の発明は、圧電基板上にすだれ状に形
成され、与えられた高周波信号に基づくSAWを励振す
るIDTを備えた弾性表面波装置において、前記IDT
の上に堆積された絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成され残
留磁気と保磁力のない強磁性体の薄膜とを、設けてい
る。第6の発明は、第5の発明の弾性表面波装置を残留
磁気と保磁力のない強磁性体の板、膜またはステム上に
搭載し、前記圧電基板に垂直方向の可変静磁界をかけて
前記板、膜またはステムと前記強磁性体の薄膜を磁化し
て前記圧電基板の表面圧力を調整し弾性表面波装置の周
波数特性調整を行う。第7の発明は、第5の発明の弾性
表面波装置の前記圧電基板の下側に、残留磁気と保磁力
のない強磁性体の薄膜を形成している。第8の発明は、
第7の発明の弾性表面波装置の圧電基板に垂直方向の可
変静磁界をかけて、前記圧電基板の上下の強磁性体の薄
膜を磁化して前記圧電基板の表面圧力を調整し、弾性表
面波装置の周波数特性調整を行うようにしている。
【0008】
【作用】弾性表面波装置の周波数特性である中心周波数
c 等は、IDTの膜厚が設計値よりも厚くなると低域
側に移動し、薄くなると高域側に移動する。IDTによ
って励振されたSAWの伝搬速度が変化することが、中
心周波数Fc 等の移動の原因である。即ち、IDTの膜
厚が厚くなると、圧電基板の表面圧力が増加してSAW
の伝搬速度が遅くなり、SAWの伝搬速度に反比例して
中心周波数Fc 等が低域側に移動する。同様に、IDT
の膜厚が薄くなると、圧電基板の表面圧力が減少してS
AWの伝搬速度が速くなり、中心周波数Fc 等が高域側
に移動する。換言すれば、圧電基板におけるSAWの伝
搬する領域の表面圧力が、弾性表面波装置の中心周波数
c 等を左右するといっても、過言ではない。第1〜第
4の発明によれば、以上のように弾性表面波装置とその
周波数特性調整方法を構成しているので、IDTの上に
絶縁膜を介して形成された強磁性体の薄膜は、残留磁気
と保磁力を有している。そのため、圧電基板に垂直方向
の静磁界をかけることにより、強磁性体の薄膜が永久磁
石化される。この永久磁石化された強磁性体の薄膜と、
弾性表面波装置を搭載する強磁性体の板、膜もしくはス
テム、または圧電基板下側に形成された強磁性体の薄膜
との間の磁気引力によって、弾性表面波装置の表面圧力
が増加する。また、強磁性体の薄膜が永久磁石化されて
いるので、静磁界から解放した後もその表面圧力が常に
一定となる。すなわち、静磁界のかけ方で、弾性表面波
装置の中心周波数Fc を所望の値にすることができ、か
つ、その値が常に一定に保たれる。第5〜第8の発明に
よれば、圧電基板に垂直方向の可変静磁界をかけること
により、IDTの上に絶縁膜を介して形成された強磁性
体の薄膜と、弾性表面波装置を搭載する強磁性体の板、
膜もしくはステム、または圧電基板下側に形成された強
磁性体の薄膜とが磁化される。これらの間の磁気引力に
よって、弾性表面波装置の表面圧力が変化する。即ち、
可変静磁界のかけ方で、弾性表面波装置の中心周波数F
c を任意の値に変化させることができる。従って、前記
課題を解決できるのである。
【0009】
【実施例】第1の実施例 図1(1)〜(3)は、本発明の第1の実施例を示す弾
性表面波共振子の構造図であり、同図(1)は上面図、
同図(2)は同図(1)のA−A断面図、同図(3)は
拡大断面図である。この弾性表面波装置は弾性表面波共
振子であり、材質がLiTaO3 やLiNbO3 等で構
成された圧電基板11を有している。圧電基板11上に
はアルミニウム或いはアルミニウムを主材料とする薄膜
の下敷き12が形成され、その下敷き12の上に入力端
子13及び出力端子14が形成されている。入力端子1
3及び出力端子14は、金の薄膜のボンディングパッド
である。入力端子13及び出力端子14は、下敷き12
を介してすだれ状のSAW励振用のIDT15にそれぞ
れ接続されている。IDT15の膜厚と材質は下敷き1
2と同じである。IDT15の両側には、反射器16が
形成されている。反射器16もIDT15と同時に作製
され、反射器16の膜厚と材質はIDT15と同じであ
る。各反射器16は、アルミニウムパターン17を介し
てアース線用金薄膜のボンディングパッド18にそれぞ
れ接続されている。
【0010】IDT15の電極指の間と上部には、絶縁
膜20となる誘電体薄膜或いは圧電体薄膜が、図1の
(2)および(3)のように形成されている。絶縁膜2
0の上部には強磁性体の薄膜21が形成されている。I
DT15及びアースと薄膜21とは、電気的に完全に独
立している。強磁性体にはいろいろな種類があるが、薄
膜21の材料の選択条件としては、腐食しにくいもの
で、密度が低くIDTに不要な表面圧力を加えないもの
が適切である。この選択条件に該当するものには、例え
ば、純ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、これら金
属を主材料とする合金、または鉄(Fe)を主材料とす
る合金等の強磁性体がある。強磁性体については下記文
献にも簡単に述べられている。Feを主材料とする強磁
性体の中には、硬鉄(Hard iron )と軟鉄(Softiron
)とがある。硬鉄における残留磁気と保磁力は大き
く、軟鉄の残留磁気と保磁力は零で、ヒステリシス損が
ほとんど存在しない。NiまたはCo系の強磁性体の磁
気的性質も、硬鉄とよく似ている。本実施例では、薄膜
21の材料として、Niを主材料とする合金を使用して
いる。 文献;卯本重郎著、“電磁気学”(昭52)昭晃堂、P.
232 図3は、図1の製造工程を示す断面図であり、この図を
参照しつつ、弾性表面波共振子の製造工程を説明する。
【0011】第1ステップにおいて、圧電基板11上に
図1における下敷き12、IDT15、反射器16、パ
ターン17を成膜して形成する。これらの膜の標準膜厚
は、例えば、1000Åとする。第2ステップにおい
て、下敷き12、IDT15、反射器16、及びパター
ン17の成膜された圧電基板11の上にレジスト22を
全面に塗布する。第3ステップで、マスクパターン23
を通して露光を行う。第4ステップで、不要なレジスト
を除去することで、パターンを形成する。続いて、第5
ステップでは第4ステップで得られた試料の上に、絶縁
膜20の例えばSiO2 、ZnOまたはSi3 4 を堆
積する。絶縁膜20の膜厚は、IDT15の約1.5〜
2.0倍程度であり、該絶縁膜20の成膜方法はスパッ
タリング法でよい。第6ステップにおいて、絶縁膜20
の上にNi合金の強磁性体の膜21を、蒸着またはスパ
ッタリング法等で積層する。次の第7ステップにおい
て、不要なレジスト22のパターン、不要な絶縁膜2
0、不要な強磁性体の膜21をリフトオフで除去するこ
とにより、IDT15の上部にのみに、絶縁膜20とそ
の上の強磁性体の膜21を形成することができる。第7
ステップの後、入力端子13、出力端子14、アース線
用ボンディングパッド等が形成される。
【0012】以上の工程によって図1の弾性表面波共振
子の構造は完成する。ここで、弾性表面波共振子の中心
周波数Fc が、所望の値によりも高い場合、次の方法に
よって調整を行う。弾性表面波共振子のチップをパッケ
ージに実装するとき、単独用パッケージの中でも共用パ
ッケージの中でも、下敷きの金属薄膜または金属板が必
要である。弾性表面波共振子の中心周波数Fc を調整す
る本実施例において、その金属薄膜あるいは金属板に
は、硬鉄と類似する性質の強磁性体を用いる必要があ
る。そして、その面積は、弾性表面波共振子のチップよ
りも広ければよい。以下、この金属膜あるいは金属板を
強磁性体膜Bという。
【0013】図4は、図1の磁化作業を示す略図であ
る。強磁性体膜BとIDT15上の強磁性体の薄膜21
とに、電磁石30の磁極を用いて図4のような垂直の静
磁界をかければ、強磁性体膜Bと強磁性体の薄膜21と
の間に静磁気力が働き、互いに引き合うようになる。電
磁石30の磁極間の静磁界の強さは、電気的に調整が可
能である。電磁石30の両磁極は任意であり、片方がN
極であれば他方はS極である。静磁界をかけることによ
り、薄膜21及び強磁性体膜Bは、それぞれ磁化され
る。そのため、電磁石30の磁極を遠ざけてもも、薄膜
21及び強磁性体膜Bには強力な残留磁気が残り、外部
から強力な磁気的影響を与えないかぎり永久磁石とな
る。また、図4のように磁化を行うと、強磁性体の薄膜
21の表面はS極、圧電基板11側の面はN極になる。
一方、強磁性体膜Bの圧電基板11側はS極、下の表面
はN極になる。したがって、両永久磁石間では、端部を
除いてほぼ一様の磁界ができ、IDT15に一定の表面
圧力がかかることになる。即ち、IDT15の膜厚が増
加したのと、同じ効果が得られる。
【0014】図5(1),(2)は、ステムに搭載した
図1の弾性表面波共振子を示す図であり、同図(1)は
平面図、同図(2)は同図(1)のA−A断面図であ
る。弾性表面波共振子のチップは、ステム40に搭載さ
れる。ステム40は入力端子41及び出力端子42を有
している。各端子41,42は、ガラス43で囲まれ、
ステム40の本体とは絶縁されている。入力端子41が
弾性表面波共振子の入力端子13にボンディングワイヤ
44で接続され、出力端子42が弾性表面波共振子の出
力端子14にボンディングワイヤ45で接続されてい
る。一方、弾性表面波共振子のアース線用ボンディング
パッド18は、ボンディングワイヤ46でステム40の
本体に接続され、そのステム40の本体に形成されたア
ース端子47が外部に導出されている。また、ステム4
0の上部は、金属の蓋48でカバーされ、弾性表面波共
振子のチップが密閉される構造である。ステム40の材
料は、強磁性体であり、前述の磁化における強磁性体膜
Bとして利用することができる。金属の蓋48も強磁性
体で形成されている。
【0015】次に、図1及び図5に示された弾性表面波
共振子の動作を説明する。入力端子41を介して数MHz
以上の高周波信号が入力端子13に入力されると、電気
的に該入力端子13に接続された電極指15aに高周波
電圧がかかる。このとき、電極指15aに隣接して出力
端子14に接続された電極指15bには、誘導的に高周
波電圧が発生するが、位相的に遅れているので、入力端
子13と出力端子14間には、電位差が生じる。これに
よって、電極指下の圧電基板11の表面が歪み、入力信
号と同じ周波数のSAWが励振する。SAWの励振で電
極指15aと電極指15bの結合はいっそう強まり、出
力端子14からある帯域の高周波信号が出力される。出
力端子14から出力される高周波信号の帯域は、励振し
たSAWの伝搬速度に左右されることは、すでに述べて
いる。本実施例の重点は、SAWの伝搬速度を磁気的に
制御することである。その圧電基板11のSAWの伝搬
する表面の圧力が増すと、該SAWの伝搬速度は低下
し、弾性表面波装置の中心周波数Fc が低域側に移動す
る。従来、この表面圧力をIDTの膜厚またはIDTを
形成する材料の選択で制御していたが、本実施例では弾
性表面波共振子を挟む磁化した強磁性体膜Bと強磁性体
の薄膜21間の磁気引力で、圧電基板11の表面に圧力
を加え、所望の中心周波数Fc を得ている。中心周波数
c を所望の値にするためには、強磁性体膜Bと強磁性
体の薄膜21を磁化させるときの、電磁石30の静磁界
の強さを制御すればよい。即ち、必要な静磁界の強さを
実験的に求めておいてから、電磁石30のコイルに流れ
る電流を制御することで、適切な静磁界の強さが得られ
る。結果的に、強磁性体膜Bと強磁性体の薄膜21とは
永久磁石となるので、圧電基板11の表面には、常に安
定した表面圧力がかけられ続け、中心周波数Fc の値
は、外部からの磁気的影響がない限り所望の値で安定す
る。
【0016】以上のように、本実施例にでは、SAWの
伝搬速度を磁気的に制御するので、弾性表面波共振子の
中心周波数Fc を連続的に微調整できるという利点があ
る。図6(1)(2)は、図1の弾性表面波共振子の周
波数特性を示す図であり、同図(1)は静磁気力と中心
周波数の関係、同図(2)は静磁気力による周波数特性
の変動を示している。強磁性体の薄膜21と強磁性体膜
Bの間に働く静磁気力Mが零のとき、弾性表面波共振子
の中心周波数Fc の値はF0 である。弾性表面波共振子
に静磁界をかける前は、中心周波数がF0 である。図6
(1)中のF1 は中心周波数Fc が所望の中心周波数で
あり、M1 はその時の静磁気力Mの値である。静磁気力
Mを連続的に上げると中心周波数Fc は連続的に下が
る。ただし、強磁性体の薄膜21と強磁性体膜Bが硬鉄
と類似する性質の強磁性体で構成しているので、残留磁
気が簡単には低下しない。よって、静磁界をかけるとき
にはかけ過ぎの内容に、注意する必要がある。図6
(2)は弾性表面波共振子の挿入損失の周波数特性を示
している。静磁気力Mをかける前の弾性表面波共振子の
周波数特性は、特性曲線50であり、中心周波数がF0
である。静磁気力M1 をかけると周波数特性が特性曲線
51のようになり、中心周波数がF1 となる。理論的に
は、かける静磁気力Mが高くなればなるほど、中心周波
数Fc が低下する。しかし、残留磁気には飽和値があ
り、一定以上の静磁気力Mをかけても意味がない。その
残留磁気の飽和値は、強磁性体の材料によって異なるの
で、強力な静磁気力を必要とする場合、飽和値の高いも
のを選定すればよい。
【0017】ここで、図6(1),(2)で示すよう
に、所望の中心周波数Fc は、必ず静磁気力Mが零の時
の中心周波数F0 以下になるように、弾性表面波共振子
を製造しなくてはならない。つまり、静磁気力Mで中心
周波数Fc を中心周波数F0 より低くすることはできる
が、その逆はできない。したがって、例えばIDT15
を蒸着で形成する時に、蒸着機の成膜精度を考慮して、
中心周波数F0 を所望の中心周波数F1 の値よりも高い
ように成膜する必要がある。中心周波数F0 が中心周波
数F1 に近ければ近いほど、静磁気力M1 が低くて済
む。即ち、本実施例では静磁界をかける必要はあるが、
弾性表面波共振子の中心周波数Fc を確実に所望の値F
1 に調整することが可能であり、設計の自由度と製造歩
留まりが大きく改善される。特に高精度の中心周波数を
必要とする弾性表面波共振子には、非常に有効である。
また、本実施例の弾性表面波共振子は強磁性体のパッケ
ージ内に実装されるので、パッケージが磁気シールの役
割を果たし、外部からの磁気的悪影響から守られる。
【0018】第2の実施例 本実施例は、図1及び図4における強磁性体の薄膜21
と、強磁性体膜Bに相当するステム40を、軟鉄と同様
に残留磁気と保磁力のない強磁性体で構成し、他は第1
の実施例の同じ構成の弾性表面波共振子である。即ち、
静磁界をかけたときのみ、強磁性体の薄膜21と強磁性
体膜Bとが、磁気引力で引き合い、圧電基板11の表面
圧力が増加する構成となっている。静磁界から解放する
と圧電基板11の表面圧力は元の値に戻る。図7(1)
(2)は、本発明の第2の実施例の弾性表面波共振子の
周波数特性を示す図であり、この図を参照しつつ、第2
の実施例の弾性表面波共振子の周波数特性調整方法を説
明する。図7の(1)のような周期Tで、圧電基板11
に垂直方向の静磁界をかける。即ち、時刻tが0とT1
(0<t<T1 )のとき静磁界が0、時刻tがT1 とT
2 (T1 <t<T2 )のとき静磁界がM1 、時刻tがT
2 とT3 (T2 <t<T3 )のとき静磁界がM2 であ
る。このような静磁界をかけることにより、弾性表面波
共振子の挿入損失の周波数特性は図7の(2)ようにな
る。即ち、静磁界の値によって弾性表面波共振子の中心
周波数Fc が変化する。時刻tが0とT1 の間(0<t
<T1 )における周波数特性は特性曲線70となり、中
心周波数はF0 となる。時刻tがT1 とT2 の間(T1
<t<T2 )における周波数特性は特性曲線71とな
り、中心周波数はF1 となる。時刻tがT2 とT3 の間
(T2 <t<T3 )のときの周波数特性は特性曲線72
となり、中心周波数はF2 となる。以上のように、本実
施例では、静磁界を制御することで、一つの弾性表面波
共振子に、いろいろな周波数特性を持たせることが可能
となっている。与えている静磁界を消せば初期の周波数
特性に戻すことができる。
【0019】なお、本発明は、上記実施例に限定されず
種々の変形と応用が可能である。その変形例及び応用例
としては、例えば次のようなものがある。 (i) 第1,第2の実施例では、弾性表面波共振子の
例を示しているが、本発明は、IDTを有する全ての弾
性表面波装置の周波数特性を調整することが可能であ
る。よって、特に弾性表面波共振子を用いて帯域フィル
タを構成するときに、弾性表面波共振子同士の共振周波
数と反共振周波数の精度をよく合わすことが、簡単にな
る。また、共振周波数と反共振周波数を制御すること
で、帯域フィルタの帯域幅を広げたり狭めたりすること
も可能である。 (ii) 弾性表面波共用器では、分波回路と周波数帯域
の隣接する送信用弾性表面波フィルタと受信用弾性表面
波フィルタが用いられている。各弾性表面波フィルタの
中心周波数Fc は、互いに約30MHz離れている。ここ
で、第2の実施例で説明したような中心周波数の調整方
法を用いれば、送信用弾性表面波フィルタと受信用弾性
表面波フィルタだけで、分波回路の不要な弾性表面波共
用器が構成できる。即ち、送信用弾性表面波フィルタが
正常に作動するときに、受信用弾性表面波フィルタの中
心周波数Fc1を該送信用弾性表面波フィルタに悪影響を
与えない方に移動させ、逆に、受信用弾性表面波フィル
タが正常に作動するとき、送信用弾性表面波フィルタの
中心周波数Fc2を移動させる。このようにすることで分
波回路が不要となると共に、分波回路を用いた場合より
も低損失の弾性表面波共用器を構成することができる。
【0020】(iii) 第1,第2の実施例では、強磁性
体膜Bに相当する部分をステム40に設定しているが、
圧電基板11の下側に強磁性体の薄膜を形成しておき、
それを強磁性体の膜Bとする構成としてもよい。この場
合、ステム材質の選定の自由度が上がる。 (iv) 第1の実施例では、強磁性体の薄膜21と強磁
性体膜Bの両方を永久磁石化して磁気引力を強めている
が、強磁性体の材料でよいものがあれば、強磁性体の薄
膜21のみに残留磁気と保磁理力を持たせる構成として
も、第1の実施例と同様の効果が期待できる。
【0021】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1〜第4
の発明によれば、IDTの上に絶縁膜と残留磁気と保磁
力を有した強磁性体の薄膜とを設けているので、静磁界
をかけることにより、強磁性体の薄膜が永久磁石化され
る。この永久磁石化された強磁性体の薄膜と、弾性表面
波装置を搭載する強磁性体の板、膜もしくはステム、ま
たは圧電基板下側に形成された強磁性体の薄膜との間の
磁気引力によって、弾性表面波装置の表面圧力が増加
し、弾性表面波装置の中心周波数を所望の値にすること
ができる。また、強磁性体の薄膜が永久磁石化されてい
るので、静磁界から解放した後も、弾性表面波装置の中
心周波数を所望の値にすることがでる。第5〜第8の発
明によれば、IDTの上に絶縁膜と残留磁気及び保磁力
のない強磁性体の薄膜とを設けているので、可変磁界を
かけることにより、IDTの上に絶縁膜を介して形成さ
れた強磁性体の薄膜と、弾性表面波装置を搭載する強磁
性体の板、膜もしくはステム、または圧電基板下側に形
成された強磁性体の薄膜とが磁化される。これらの間の
磁気引力によって、弾性表面波装置の表面圧力が変化す
る。即ち、可変静磁界のかけ方で、弾性表面波装置の中
心周波数を任意の値に変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す弾性表面波共振子
の構造図である。
【図2】従来の弾性表面波共振子を示す構造図である。
【図3】図1の製造工程を示す断面図である。
【図4】図1の磁化作業を示す略図である。
【図5】ステムに搭載された図1の弾性表面波共振子を
示す図である。
【図6】図1の弾性表面波共振子の周波数特性を示す図
である。
【図7】本発明の第2の実施例の弾性表面波共振子の周
波数特性を示す図である。
【符号の説明】
11 圧電基板 12 下敷き 13 入力端子 14 出力端子 15 IDT 20 絶縁膜 21 強磁性体の薄膜 30 電磁石 40 ステム B 強磁性体膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 3/10 H03H 9/145 H03H 9/25

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板上にすだれ状に形成され、与え
    られた高周波信号に基づき弾性表面波を励振するトラン
    スデューサを備えた弾性表面波装置において、 前記トランスデューサの上に堆積された絶縁膜と、前記
    絶縁膜上に形成され所定の残留磁気と保磁力を有する強
    磁性体の薄膜とを、設けたことを特徴とする弾性表面波
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の弾性表面波装置を所定の
    残留磁気と保磁力を有する強磁性体の板、膜またはステ
    ム上に搭載し、請求項1記載の圧電基板に垂直方向の静
    磁界をかけて前記板、膜またはステムと請求項1記載の
    強磁性体の薄膜を永久磁石化して前記圧電基板の表面圧
    力を一定にすることを特徴とする弾性表面波装置の周波
    数特性調整方法。
  3. 【請求項3】 前記圧電基板の下側に、所定の残留磁気
    と保磁力を有する強磁性体の薄膜を形成したことを特徴
    する請求項1記載の弾性表面波装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の圧電基板に垂直方向の静
    磁界をかけて、前記圧電基板の上下の強磁性体の薄膜を
    永久磁石化して前記圧電基板の表面圧力を一定にするこ
    とを特徴とする弾性表面波装置の周波数特性調整方法。
  5. 【請求項5】 圧電基板上にすだれ状に形成され、与え
    られた高周波信号に基づく弾性表面波を励振するトラン
    スデューサを備えた弾性表面波装置において、 前記トランスデューサの上に堆積された絶縁膜と、前記
    絶縁膜上に形成され残留磁気と保磁力のない強磁性体の
    薄膜とを、設けたことを特徴とする弾性表面波装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の弾性表面波装置を残留磁
    気と保磁力のない強磁性体の板、膜またはステム上に搭
    載し、請求項5記載の圧電基板に垂直方向の可変静磁界
    をかけて前記板、膜またはステムと請求項5記載の強磁
    性体の薄膜を磁化して前記圧電基板の表面圧力を調整す
    ることを特徴とする弾性表面波装置の周波数特性調整方
    法。
  7. 【請求項7】 前記圧電基板の下側に、残留磁気と保磁
    力のない強磁性体の薄膜を形成したことを特徴する請求
    項5記載の弾性表面波装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の圧電基板に垂直方向の可
    変静磁界をかけて、前記圧電基板の上下の強磁性体の薄
    膜を磁化して前記圧電基板の表面圧力を調整することを
    特徴とする弾性表面波装置の周波数特性調整方法。
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