JPH05189786A - 対物レンズアクチュエータ - Google Patents

対物レンズアクチュエータ

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JPH05189786A
JPH05189786A JP324692A JP324692A JPH05189786A JP H05189786 A JPH05189786 A JP H05189786A JP 324692 A JP324692 A JP 324692A JP 324692 A JP324692 A JP 324692A JP H05189786 A JPH05189786 A JP H05189786A
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JP
Japan
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movable body
fixed
objective lens
magnetic field
light
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Application number
JP324692A
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English (en)
Inventor
Takehide Ono
武英 大野
Shuichi Honda
修一 本多
Susumu Katagiri
片桐  進
Hideaki Kibune
英明 木船
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易に高精度の組立が可能で、しかも制御動
作時の共振の抑制を可能にする。 【構成】 対物レンズ1を搭載したボビン2を支持する
4本の板バネである変形部5aを、同一平面内に配置さ
れた2本の変形部5aを連結部5eで連結した1枚の板バ
ネ体5から形成し、板バネ体5を板バネ固定部材18に固
定した後に前記連結部5eを切断して変形部5aを独立さ
せる。各変形部5aを介してフォーカシング用コイル3
とトラッキング用コイル4に給電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報の記録,再生のた
めに光束を光記録媒体に集光する対物レンズを駆動する
対物レンズアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】特開平2−226522号公報に示された光学
系駆動装置のように、対物レンズを保持する保持部材を
振動吸収用の薄いダンピングゴムで被覆した4本の板バ
ネで可動に支持し、保持部材の側部に設けられたトラッ
キングコイルとフォーカシングコイルとによる電磁作用
によって、対物レンズのトラッキング制御,フォーカシ
ング制御を行う装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の装置で
は、4本の板バネが独立しており、組立が煩雑になり、
支持精度も低い。また板バネは、薄く細いものであるの
で、大きなダンピング材が設けられず、良好なダンピン
グ効果が得にくいため、板バネによる共振の振幅が大き
く制御動作に支障をきたすことがある。
【0004】また保持部材における板バネを固定する部
分は、外方に突設されていて強度が小さく、共振が発生
するおそれがある。
【0005】本発明の目的は、容易に高精度の組立が可
能で、しかも制御動作時の共振を抑制できる対物レンズ
アクチュエータを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、情報の記録,再生のために光束を光記録媒体の記録
面に集光する対物レンズと、対物レンズを搭載した可動
体と、一端が可動体にかつ他端が固定部材に固定されて
フォーカシング方向及びトラッキング方向に弾性変形す
る4本の板バネと、前記固定部材を含む固定体に設けら
れた磁界発生手段と、可動体に固定されて前記磁界発生
手段が発生する磁界との電磁作用により可動体をフォー
カシング方向に駆動するフォーカシング用コイルと、可
動体に固定されて前記磁界発生手段が発生する磁界との
電極作用により可動体をトラッキング方向に駆動するト
ラッキング用コイルとを有する対物レンズアクチュエー
タにおいて、本発明の第1の手段は、前記4本の板バネ
を光記録媒体の記録面に平行な2つの平面内に2本ずつ
配置するようにし、かつ同一平面内に配置された2本の
板バネを少なくとも前記固定部材側に設けられた連結部
で連結した1枚の板バネ体から形成し、前記連結部を固
定部材に固定した後に切り離して4本の板バネを介して
フォーカシング用コイルとトラッキング用コイルに給電
したことを特徴とする。
【0007】また第2の手段は、上記の第1の手段にお
いて、切り離された前記連結部の端部に給電線を接続し
たことを特徴とする。
【0008】また第3の手段は、上記の対物レンズアク
チュエータにおいて、4本の板バネの可動体と固定部材
とに固定される固定部を弾性変形する変形部よりも幅を
広くし、また前記固定部から変形部と平行に突設を設
け、変形部よりも幅の広いダンピング部材を前記変形部
と突起とに貼着したことを特徴とする。
【0009】さらに第4の手段は、上記の対物レンズア
クチュエータにおいて、固定体に設けられた発光素子
と、可動体に取付けられて発光素子からの出射光の一部
を通過させる遮光板と、固定体に設けられて前記遮光板
を通過した前記発光素子からの出射光を受光して可動体
のトラッキング方向の位置を検出するための受光素子か
らなるレンズ位置センサと、遮光板とのバランスをとる
ために可動体に取付けられるバランサとを備え、前記可
動体のトラッキング方向の両側面における対物レンズの
光軸方向に離隔させた位置に板バネを固定する支持部を
2箇所ずつ突設し、前記遮光板とバランサをそれぞれ可
動体の相対向する前記支持部で挟持固定したことを特徴
とする。
【0010】
【作用】上記の第1の手段によれば、4本の板バネは光
記録媒体に平行な2つの平面内に2本ずつ配置され、ま
た同一平面内に配置された2本の板バネは、固定部材側
に設けられた連結部でつながった1枚の板バネ体から構
成されるものであり、固定部材に固定した後に、連結部
を切り離し、4本の板バネを通してフォーカシング用コ
イルとトラッキング用コイルに給電したので、複雑な配
線処理のいらない対物レンズアクチュエータを容易に精
度良く組立てることができる。
【0011】また第2の手段によれば、切り離された連
結部の端部に給電線を接続したので、固定部側の結線部
をなくすことができて、対物レンズアクチュエータを小
型化できる。
【0012】また第3の手段によれば、4本の板バネの
可動体と固定部材に固定される固定部は弾性変形する変
形部よりも幅が広く、固定部から変形部と平行に突設を
設け、変形部よりも幅の広いダンピング部材を変形部と
突起とに貼着したので、容易に大きなダンピング効果が
得られ、板バネによる共振の振幅を抑えることができ
る。
【0013】さらに第4の手段によれば、可動体のトラ
ッキング方向の両側面に2箇所ずつ、対物レンズの光軸
方向に離隔された位置に板バネを固定する支持部を突設
させ、遮光板とバランサを、それぞれ可動体のトラッキ
ング方向の両側面に支持部に挟持されて接するように取
り付けるので、遮光板とバランサが支持部の補強とな
り、しかも対物レンズ駆動時の不要な共振を防ぐことが
できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0015】図1は本発明の対物レンズアクチュエータ
ユニットの一実施例を示す分解斜視図、図2は対物レン
ズ取付部を一部断面した斜視図、図3は図2の対物レン
ズ取付時の状態の断面図、図4は図2の接着部分の斜視
図である。
【0016】同図において、対物レンズ1を搭載した可
動体であるボビン2には、フォーカシング用のコイル3
が巻回され、さらに両側にトラッキング用のコイル4が
接着固定されている。またボビン2は、フォーカシング
方向とトラッキング方向の両方に変形可能な後述する板
バネ5で上下左右4箇所支持されており、駆動手段を構
成するフォーカシング用,トラッキング用のコイル3,
4に流す電流を制御することによって磁界発生手段であ
る磁気回路(後述する)による一定磁界との電磁作用でフ
ォーカシング方向,トラッキング方向に駆動制御され
る。
【0017】前記ボビン2には、対物レンズ1が載置さ
れて光軸方向の位置決めをする対物レンズ載置面6と、
対物レンズ1の外径の位置決めをする対物レンズ嵌合部
7と、対物レンズ載置面6から一段下がった位置に対物
レンズ1に入射する光束の径を決める円筒状のアパーチ
ャ8が形成されている。そのため対物レンズ1の光束透
過面がボビン2に接触することが無く、組立時に誤って
対物レンズ1を傾けて載置してしまった時に対物レンズ
1を傷つけてしまうのを防ぐことができる。前記アパー
チャ8の円筒面には、対物レンズ側の径が大きくなるよ
うに射出成形時の抜き勾配が付けられており、対物レン
ズ1と反対側の最小径部がアパーチャ径となっている。
これにより、対物レンズ嵌合部7とアパーチャ8が一体
の型で成形できるため、対物レンズ1とアパーチャ8の
同軸度が高精度で実現でき、収差の発生を抑えてより理
想に近い光スポットを図示しない光ディスク記録面上に
形成することができる。またアパーチャ8の対物レンズ
側に面取り9を設けることによりアパーチャ8の最小径
部と対物レンズ1との距離を短くして、アパーチャ8の
最小径部のエッジで生じる回折を最小限に抑えられる。
【0018】前記対物レンズ嵌合部7には対物レンズ1
を挟むようにしてトラッキング方向の両側に切り欠き10
が設けられていて、この切り欠き10と対物レンズ1の側
面で形成される凹部に接着剤11を付けることにより、接
着剤11が対物レンズ1の上面や下面に流れ込んでしまう
ことなく、確実に対物レンズ1をボビン2に固定するこ
とができる。切り欠き10は、本実施例で例示した位置か
ら光軸まわりに90°回転した位置に2箇所設けてもよ
く、また3箇所以上でもよい。さらにボビン2の下部に
は、対物レンズ1とバランスをとるために対物レンズバ
ランサBが設けられている。ボビン2の材質は、繊維強
化プラスチックや液晶ポリマ等の高強度材料からなり、
対物レンズ駆動時の不要な共振を防いでいる。
【0019】図5は板バネ取付部の分解斜視図、図6
(a),(b)は板バネの一方端の固定方法の説明図、図7
(a),(b)は板バネの他方端の固定方法の説明図であり、
ボビン2を支持する弾性支持部材は、厚さ数十ミクロン
の2枚の板バネ体5からなり、各板バネ体5の板バネ部
分である変形部5aは幅が厚さの数倍程度で、フォーカ
シング方向とトラッキング方向の両方に変形する。一対
の変形部5aは、固定部側接着部5bでつながっている。
上2本,下2本の4本の変形部5aは、平行に配置さ
れ、かつボビン2をフォーカシング方向とトラッキング
方向に平行移動可能に支持しており、変形部5aの両端
には板バネ体5の固定部である前記固定側接着部5bと
可動部側接着部5cから変形部5aと平行に突起5dが出
ており、変形部5aより幅の広いダンピング部材15が貼
着されている。ダンピング部材15は、ブチルゴム等の粘
弾性材料からなり、変形部5aによる共振の振幅を抑え
る作用をする。
【0020】前記ボビン2の板バネ支持部16には、板バ
ネ固定ピン17が入る孔が形成され、可動部側接着部5c
を板バネ固定ピン17で挟むようにして接着固定する。ボ
ビン2の一側に設置される板バネ固定部材18の接着面18
aと固定部側接着部5bは、板バネ固定バー19に設けられ
た2本のピン19aに対応する位置に丸孔18bと長孔18cを
有し、板バネ固定バー19で位置決めをしながら固定部側
接着部5bを挟むようにして接着固定する。接着固定
後、固定部側接着部5bに突設された連結部5eを図5の
2点鎖線部分で切断する。
【0021】上下2本の変形部5aをそれぞれ1枚の板
バネ体5から作っているので、容易に精度良く組立るこ
とができる。また前記板バネ固定ピン17と板バネ固定バ
ー19は、それぞれ上下共通部品であって、板バネ体5も
上下共通となっており、さらに板バネ固定部材18と板バ
ネ固定バー19は非導電性材料、例えばプラスチックから
なっている。
【0022】また板バネ体5の固定方法は、図6,図7
のように、ボビン2の板バネ支持部16と板バネ固定部材
18の接着面16a,18aにピン20a,20bを形成しておき、板
バネ5の孔5f,5gにそのピン20a,20bを通して熱カシ
メまたは超音波溶着でピン20a,20bの頭部をつぶして固
定しても良い。
【0023】前記のように、フォーカシング用,トラッ
キング用の各コイル3,4の端子は板バネ体5の可動部
側接着部5cにハンダ付けされ、固定部側接着部5bは給
電線であるアクチュエータ用フレキシブルケーブル21の
アクチュエータ側ランド部にハンダ付けされる。アクチ
ュエータ用フレキシブルケーブル21は板バネ固定部材18
を巻くように両面テープ等で貼着され、その際、板バネ
固定部材18には段差18dが設けられているので、アクチ
ュエータ用フレキシブルケーブル21の位置決めができる
と同時に、アクチュエータ用フレキシブルケーブル21が
キャリッジベース22の壁面に接触するのを防ぐことがで
きる。そしてキャリッジ側ランド部はキャリッジベース
22に取り付けられたアクチュエータ用フレキシブルケー
ブル21のランド部に接続される。板バネ体5の前記連結
部5eを切断してあるので、フォーカシング用,トラッ
キング用の各コイル3,4に独立に給電が可能である。
【0024】また図5に示したように、ボビン2には後
述するレンズ位置センサ用の遮光板23と、この遮光板23
とバランスをとるための遮光板バランサ24が取り付けら
れている。遮光板23と遮光板バランサ24は、それぞれ上
下の板バネ支持部16に挟持されて接しており、板バネ支
持部16の補強となって対物レンズ駆動時の不要な共振を
防いでいる。
【0025】図8は板バネとアクチュエータ用フレキシ
ブルケーブルとの電気的接続方法の他の例を示す要部の
斜視図であり、上下の板バネ体5の切断された連結部5
eに、アクチュエータ用フレキシブルケーブル21のラン
ド部21aをハンダ付けする。板バネ固定部材18のアクチ
ュエータ用フレキシブルケーブル21が通る部位には、傾
斜面18eを形成し、この傾斜面18eで両面粘着テープを用
いて接着する等、アクチュエータ用フレキシブルケーブ
ル21の固定をし易くしている。
【0026】前記連結部5eを利用することで板バネ体
5のアクチュエータ用フレキシブルケーブル21の接続部
を特別設ける必要がなくなり、その分、省スペース化が
図れ、アクチュエータを小型化できる。
【0027】図9はアクチュエータベースの一部を切断
して示した斜視図、図10はボビンとキャリッジベースと
の支持機構部分の断面図であり、固定体であるアクチュ
エータベース25は、内ヨーク26と外ヨーク27が一体に設
けられており、外ヨーク27には永久磁石28が接着され、
さらに前記板バネ固定部材18の下面には丸穴と長穴が穿
設されていて、板バネ固定部材18がアクチュエータベー
ス25に設けられた位置決めピン29との嵌合で位置決めさ
れて図1に示したネジN1で固定される。また上ヨーク
30が内ヨーク26と外ヨーク27の上端をつなぐように取付
けられ、上ヨーク30,内ヨーク26,外ヨーク27,アクチ
ュエータベース25,永久磁石28とで磁気回路が構成され
る。
【0028】図9,図10において、アクチュエータベー
ス25の下面には、対物レンズ1の主点Xを中心とする球
面の一部からなる球面座31を設け、この球面座31がキャ
リッジベース22に設けられた環状座32に接するようにア
クチュエータベース25がキャリッジベース22上に載置さ
れる。図示しない固定光学系からキャリッジベース22に
搭載された三角プリズム33へ光束が入射してくる側の球
面座31は切り欠かれており、球面座31で入射光が遮られ
ることがない。
【0029】またアクチュエータベース25は、キャリッ
ジベース22の裏から2本の調整ネジ35と付勢バネ36で付
勢された付勢ネジ37とでネジ孔25aで止められており、
2本の調整ネジ35で対物レンズ1の光軸とディスク面と
が垂直になるように傾き調整される。球面座31の中心が
対物レンズ1の前記主点Xと一致しているので、アクチ
ュエータベース25を傾けても光軸がずれることがない。
図1に示したように、2本の調整ネジ35と1本の付勢ネ
ジ37を通すためにキャリッジベース22に設けられた3個
の通孔22a〜22cのうち、2個は22a,22bはバカ孔であっ
て1個22cは付勢ネジ37の外径と略等しい幅の長孔とな
っていて、対物レンズアクチュエータが光軸のまわりに
回転してしまうことがない。また傾き調整する時には、
付勢ネジ37は前記環状座32の半径方向に動かなければな
らないため、長孔22cの長さ方向を環状座32の半径方向
と一致させている。
【0030】図11はレンズ位置センサSの分解斜視図、
図12は図11のハウジングの底面を示す斜視図、図13は遮
光板の取付けを説明するための斜視図、図14は遮光板の
取付けを説明するための一部断面図、図15(a),(b)はレ
ンズ位置センサの検出感度の説明図であり、ボビン2に
取付けられた前記遮光板23には、フォーカシング方向に
長いスリット23aが設けられていて、発光素子40からこ
のスリット23aを通過した光が、トラッキング方向に2
分割された受光面41aを持つ受光素子41に入射する。ス
リット23aは、前記受光面41aのフォーカシング方向Fの
寸法とボビン2のフォーカシング方向Fの可動ストロー
クの和より長くしてある。
【0031】本実施例では、発光素子40として発光ダイ
オード、受光素子41としてフォートダイオードを用い
る。受光素子41は、受光量に応じた電気信号を出力し、
左右の受光面41aの出力の差によってボビン2,対物レ
ンズ1のトラッキング方向の位置を検出することができ
る。図13,14に示したように、遮光板23は、ボビン2の
対物レンズ載置面6に垂直に形成された位置決め面6a
に基準面23bが取付けられ、基準面23bと平行にスリット
23aが形成されているので、対物レンズ1の光軸とスリ
ット23aとの平行度は高精度に保たれている。またスリ
ット23aのフォーカシング方向Fの長さは、受光素子41
の受光面41aのフォーカシング方向の寸法とボビン2の
フォーカシング方向の可動ストロークの和よりも長くと
ってあるので、スリット23aを通過した光は、常に受光
面41aのフォーカシング方向全体に当り、受光素子41が
傾いていても、ボビン2がフォーカシング方向に移動し
た時に検出位置がずれることがない。
【0032】上記のように検出された位置信号は、対物
レンズ1と受光素子41=キャリッジベース22=三角プリ
ズム33との相対的な変位を表すので、この変位をゼロに
するようにキャリッジベース(=受光素子41=三角プリ
ズム33)22を移動させることによって、常に三角プリズ
ム33から対物レンズ1に入射する光束と対物レンズ1の
光軸とを一致させておくことができる。上記のレンズ位
置検出部はアクチュエータべース25のディスク外周側
(固定光学系側)に設けられ、これによってレンズ位置セ
ンサSと図示しないスピンドルモータとが干渉しないよ
うにできるので、ディスク内周側のアクセス可能範囲が
広がる。
【0033】上記のレンズ位置検出部を組立てるに際し
ては、まず、発光素子40に取付けられたガイドプレート
45が、保持体であるハウジング46に設けられた受光素子
41の受光面41aに平行なガイド面46aに接するように発光
素子40をスライドさせて、左右の受光面41aの受光量が
等しくなるように(左右の受光面の出力の差がゼロとな
るように)調整して固定する。アクチュエータベース25
に、図9のように、トラッキング方向に並べて設けられ
た2本のガイドピン47と、ハウジング46の下面に受光面
41aと平行に設けられたガイド溝48によってハウジング4
6がトラッキング方向に案内されており、ハウジング46
をスライドさせて、対物レンズ1がトラッキング方向の
中立位置にある時に遮光板23のスリット23aを通過した
光の左右の受光面41aの受光量が等しくなるように(左右
の受光面の出力の差がゼロとなるように)調整して、図
1のように、アクチュエータベース25の下面から貫通長
孔25bを通してネジN2でネジ止めする。ネジN2の位
置はピックアップユニットからの光束を遮らないように
ずらしてある。
【0034】ところで、図15(a)に示したように、一般
に殆どの発光素子の光量分布は、中心部が強く、周辺部
にいくほど弱くなる。発光素子の調整を行うと、受光面
A,Bの入射する光量分布Fhは左右均等になり、スリ
ットSLの中心と分割線Cが一致した時に左右の受光面
A,Bの出力の差がゼロとなる。図15(b)のように、遮
光板(=対物レンズ)のスリットSLが右(または左)に
a′(b′)分移動すると、光は全て受光面A(またはB)
に入射するようになり、それ以上の位置検出はできな
い。つまり検出可能範囲はa′,b′である。発光素子
の受光分布Fh′がずれていると、スリットSLの中心
が分割線からずれた位置で左右の受光面の出力が差がゼ
ロとなる。この時の検出可能範囲は左右不均等になり、
片側の検出可能範囲が狭くなってしまう。また光量分布
の中心と分割線Cが一致していた方が、受光量が多いの
で検出感度が高く、光量分布がフラットなので感度のバ
ラツキも小さい。このため上記の受光量調整が必要とな
る。
【0035】また図1に示したように、前記発光素子40
と受光素子41へはレンズ位置センサ用フレキシブルケー
ブル50を通して給電される。レンズ位置センサ用フレキ
シブルケーブル50はハウジング46を巻くように両面テー
プ等で貼着され、キャリッジ側ランド部は板バネ固定部
材18に取り付けられたアクチュエータ用フレキシブルケ
ーブル21のランド部に接続される。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の手
段は、同一平面内の2本の板バネは、1枚の板バネ体が
固定された後に切断することで形成されるので固定が容
易かつ確実であり、しかも各板バネを利用してフォーカ
シング用コイルとトラッキング用コイルに給電できるの
で配線処理が容易になり、また第2の手段は、板バネ体
の切り離された連結部の端部に給電線を接続したので、
結線部の構成を簡素化できて小型化が図れ、また第3の
手段は、各板バネに変形部と平行に突起を設けて、変形
部と突起とにより幅広いダンピング部材を設置できるこ
とになるので、板バネに対して良好なダンピング作用を
生じさせることができ、さらに第4の手段は、可動体の
両側面に設けれた板バネの各支持部でレンズ位置センサ
の遮光板と、遮光板とのバランスをとるためのバランサ
とをそれぞれ挟持固定することで、遮光板とバランサと
が支持部の補強となって駆動時の不要な共振を防止でき
るため、容易に高精度の組立が可能で、しかも制御動作
時の共振を抑制できて正確な駆動がなされる対物レンズ
アクチュエータを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対物レンズアクチュエータの一実施例
を示す分解斜視図である。
【図2】対物レンズ取付部を一部断面した斜視図であ
る。
【図3】図2の対物レンズ取付時の状態の断面図であ
る。
【図4】図2の接着部分の斜視図である。
【図5】板バネ取付部の分解斜視図である。
【図6】板バネの一方端の固定方法の説明図である。
【図7】板バネの他方端の固定方法の説明図である。
【図8】板バネとアクチュエータ用フレキシブルケーブ
ルとの電気的接続方法の他の例を示す要部の斜視図であ
る。
【図9】アクチュエータベースの一部を切断して示した
斜視図である。
【図10】ボビンとキャリッジベースとの支持機構部分
の断面図である。
【図11】レンズ位置センサの分解斜視図である。
【図12】図11のハウジングの底面を示す斜視図であ
る。
【図13】遮光板の取付けを説明するための斜視図であ
る。
【図14】遮光板の取付けを説明するための一部断面図
である。
【図15】レンズ位置センサの検出感度の説明図であ
る。
【符号の説明】
1…対物レンズ、 2…ボビン(可動体)、 3…フォー
カシング用コイル、4…トラッキング用コイル、 5…
板バネ体、 5a…変形部(板バネ)、 5b…固定部側接
着部(固定部)、 5c…可動部側接着部(固定部)、 5d
…突起、5e…連結部、 15…ダンピング部材、 16…
板バネ支持部、 18…板バネ固定部材、 21…アクチュ
エータ用フレキシブルケーブル(給電線)、 21a…ラン
ド部、 23…遮光板、 24…遮光板バランサ、 26…内
ヨーク、 27…外ヨーク、28…永久磁石、 30…上ヨー
ク、 40…発光素子、 41…受光素子、 S…レンズ位
置センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木船 英明 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報の記録,再生のために光束を光記録
    媒体の記録面に集光する対物レンズと、対物レンズを搭
    載した可動体と、一端が可動体にかつ他端が固定部材に
    固定されてフォーカシング方向及びトラッキング方向に
    弾性変形する4本の板バネと、前記固定部材を含む固定
    体に設けられた磁界発生手段と、可動体に固定されて前
    記磁界発生手段が発生する磁界との電磁作用により可動
    体をフォーカシング方向に駆動するフォーカシング用コ
    イルと、可動体に固定されて前記磁界発生手段が発生す
    る磁界との電極作用により可動体をトラッキング方向に
    駆動するトラッキング用コイルとを有する対物レンズア
    クチュエータにおいて、前記4本の板バネを光記録媒体
    の記録面に平行な2つの平面内に2本ずつ配置するよう
    にし、かつ同一平面内に配置された2本の板バネを少な
    くとも前記固定部材側に設けられた連結部で連結した1
    枚の板バネ体から形成し、前記連結部を固定部材に固定
    した後に切り離して4本の板バネを介してフォーカシン
    グ用コイルとトラッキング用コイルに給電したことを特
    徴とする対物レンズアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 切り離された前記連結部の端部に給電線
    を接続したことを特徴とする請求項1の対物レンズアク
    チュエータ。
  3. 【請求項3】 情報の記録,再生のために光束を光記録
    媒体の記録面に集光する対物レンズと、対物レンズを搭
    載した可動体と、一端が可動体にかつ他端が固定部材に
    固定されてフォーカシング方向及びトラッキング方向に
    弾性変形する4本の板バネと、前記固定部材を含む固定
    体に設けられた磁界発生手段と、可動体に固定されて前
    記磁界発生手段が発生する磁界との電磁作用により可動
    体をフォーカシング方向に駆動するフォーカシング用コ
    イルと、可動体に固定されて前記磁界発生手段が発生す
    る磁界との電極作用により可動体をトラッキング方向に
    駆動するトラッキング用コイルとを有する対物レンズア
    クチュエータにおいて、前記4本の板バネの可動体と固
    定部材とに固定される固定部を弾性変形する変形部より
    も幅を広くし、また前記固定部から変形部と平行に突設
    を設け、変形部よりも幅の広いダンピング部材を前記変
    形部と突起とに貼着したことを特徴とする対物レンズア
    クチュエータ。
  4. 【請求項4】 情報の記録,再生のために光束を光記録
    媒体の記録面に集光する対物レンズと、対物レンズを搭
    載した可動体と、一端が可動体にかつ他端が固定部材に
    固定されてフォーカシング方向及びトラッキング方向に
    弾性変形する4枚の板バネと、前記固定部材を含む固定
    体に設けられた磁界発生手段と、可動体に固定されて前
    記磁界発生手段が発生する磁界との電極作用により可動
    体をフォーカシング方向に駆動するフォーカシング用コ
    イルと、可動体に固定されて前記磁界発生手段が発生す
    る磁界との電磁作用により可動体をトラッキング方向に
    駆動するトラッキング用コイルとを有する対物レンズア
    クチュエータにおいて、前記固定体に設けられた発光素
    子と、可動体に取付けられて発光素子からの出射光の一
    部を通過させる遮光板と、固定体に設けられて前記遮光
    板を通過した前記発光素子からの出射光を受光して可動
    体のトラッキング方向の位置を検出するための受光素子
    からなるレンズ位置センサと、遮光板とのバランスをと
    るために可動体に取付けられるバランサとを備え、前記
    可動体のトラッキング方向の両側面における対物レンズ
    の光軸方向に離隔させた位置に板バネを固定する支持部
    を2箇所ずつ突設し、前記遮光板とバランサをそれぞれ
    可動体の相対向する前記支持部で挟持固定したことを特
    徴とする対物レンズアクチュエータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6683839B1 (en) 1999-02-12 2004-01-27 Fujitsu Limited Storage apparatus offering improved precision in positioning carriage relative to disk
US6807670B2 (en) 2000-05-31 2004-10-19 Fujitsu Limited Objective lens driving mechanism in optical storage device

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US6683839B1 (en) 1999-02-12 2004-01-27 Fujitsu Limited Storage apparatus offering improved precision in positioning carriage relative to disk
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