JP3087144B2 - 対物レンズアクチュエータ - Google Patents

対物レンズアクチュエータ

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JP3087144B2
JP3087144B2 JP04003243A JP324392A JP3087144B2 JP 3087144 B2 JP3087144 B2 JP 3087144B2 JP 04003243 A JP04003243 A JP 04003243A JP 324392 A JP324392 A JP 324392A JP 3087144 B2 JP3087144 B2 JP 3087144B2
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修一 本多
片桐  進
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報の記録,再生のた
めに光束を光記録媒体に集光する対物レンズを駆動する
対物レンズアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】対物レンズアクチュエータにおいて、対
物レンズを可動体であるボビンに予め設定された状態で
良好かつ強固に固定するために種々の方法が提案され、
実施されている。
【0003】例えば実開昭62−195217号公報には、レン
ズの入射面側と出射面側とを間違えないようにホルダに
挿入して固定するためのレンズ取付装置が示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来のレンズ取
付装置では、レンズの挿入側の光透過面がホルダに接触
する構成であるので、組立時にレンズを誤って傾けてホ
ルダに挿入してしまうと、光透過面に傷を付けてしまう
おそれがある。
【0005】また、通常、レンズをホルダに固定するた
め接着剤が用いられるが、組立時に接着剤の一部が固定
部以外へ流出し、時としてレンズの光透過面にまで流れ
てレンズ性能を劣化させるという問題がある。
【0006】本発明の目的は、対物レンズを光学的性能
を劣化させることなく、容易かつ確実に固定できる対物
レンズアクチュエータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、情報の記録,再生のために光束を光記録
媒体に集光する対物レンズと、対物レンズが搭載され、
かつ少なくとも記録媒体に対して接離する方向に移動自
在に支持された可動体と、可動体を駆動して対物レンズ
の焦点制御を行う駆動手段とを有する対物レンズアクチ
ュエータにおいて、前記可動体に、対物レンズが載置さ
れて可動体に対する対物レンズの光軸方向の位置決めを
する対物レンズ載置面と、対物レンズの外径の位置決め
をする対物レンズ嵌合部と、対物レンズ載置面から距離
をおいて対物レンズに入射する光束の径を決定する円筒
状のアパーチャを形成し、前記対物レンズ嵌合部の少な
くとも2箇所に対物レンズの光軸に対して対称に切欠部
を設け、この切欠部と対物レンズの側面で形成される凹
部に接着剤を設けて対物レンズを前記可動部に固定し
ことを特徴とする。
【0008】
【0009】
【0010】さらに前記対物レンズ載置面の外周に凹欠
部を設け、さらに前記対物レンズ嵌合部の切欠部を対物
レンズ載置面より低い位置まで形成したことを特徴とす
る。
【0011】
【作用】上記の手段によれば、可動体に、対物レンズが
載置されて可動体に対する対物レンズの光軸方向の位置
決めをする対物レンズ載置面と、対物レンズの外径の位
置決めをする対物レンズ嵌合部と、対物レンズ載置面か
ら一段下がった位置に対物レンズに入射する光束の径を
決める円筒状のアパーチャを形成したので、対物レンズ
の光束透過面が可動体に接触することがなく、組立時に
誤って対物レンズを傾けて載置してしまった場合でも対
物レンズを傷つけてしまうのを防ぐことができる。
【0012】
【0013】また対物レンズ嵌合部に、2箇所以上の切
欠部を対物レンズの光軸に対して対称な位置に設け、切
欠部と対物レンズの側面で形成される凹部に接着剤を付
けて対物レンズを可動体に固定したので、接着剤が対物
レンズの上面や下面に流れ込んでしまうことなく、確実
に対物レンズを可動体に固定することができる。
【0014】さらに対物レンズ載置面の外周に凹欠部を
設け、対物レンズ嵌合部の前記切欠部を対物レンズ載置
面より低い位置まで設けたので、対物レンズの全周を接
着することができ、接着強度がさらに増す。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0016】図1は本発明の対物レンズアクチュエータ
ユニットの一実施例を示す分解斜視図、図2は対物レン
ズ取付部を一部断面した斜視図、図3は図2の対物レン
ズ取付時の状態の断面図、図4は図2の接着部分の斜視
図である。
【0017】同図において、対物レンズ1を搭載した可
動体であるボビン2には、フォーカシング用のコイル3
が巻回され、さらに両側にトラッキング用のコイル4が
接着固定されている。またボビン2は、フォーカシング
方向とトラッキング方向の両方向に変形可能な弾性支持
手段である板バネ5で上下左右4箇所支持されており、
駆動手段を構成するフォーカシング用,トラッキング用
のコイル3,4に流す電流を制御することによって磁気
回路による一定磁界との電磁作用でフォーカシング方
向,トラッキング方向に駆動制御される。
【0018】前記ボビン2には、対物レンズ1が載置さ
れて光軸方向の位置決めをする対物レンズ載置面6と、
対物レンズ1の外径の位置決めをする対物レンズ嵌合部
7と、対物レンズ載置面6から距離をおいて、一段下が
った位置に対物レンズ1に入射する光束の径を決める円
筒状のアパーチャ8が形成されている。そのため対物レ
ンズ1の光束透過面がボビン2に接触することが無く、
組立時に誤って対物レンズ1を傾けて載置してしまった
時に対物レンズ1を傷つけてしまうのを防ぐことができ
る。前記アパーチャ8の円筒面には、対物レンズ側の径
が大きくなるように射出成形時の抜き勾配(傾斜面)が
付けられており、対物レンズ1と反対側の最小径部がア
パーチャ径となっている。これによって、対物レンズ嵌
合部7とアパーチャ8が後述する一体の型で成形できる
ため、対物レンズ1とアパーチャ8の同軸度が高精度で
実現でき、収差の発生を抑えてより理想に近い光スポッ
トを図示しない光ディスク記録面上に形成することがで
きる。またアパーチャ8の対物レンズ側に面取り9を設
けることによりアパーチャ8の最小径部と対物レンズ1
との距離を短くして、アパーチャ8の最小径部のエッジ
で生じる回折を最小限に抑えられる。
【0019】前記対物レンズ嵌合部7には対物レンズ1
を挟むようにしてトラッキング方向の両側に切り欠き10
が設けられていて、この切り欠き10と対物レンズ1の側
面で形成される凹部Oに接着剤11を付けることにより、
接着剤11が対物レンズ1の上面や下面に流れ込んでしま
うことなく、確実に対物レンズ1をボビン2に固定する
ことができる。切り欠き10は、本実施例で例示した位置
から光軸まわりに90°回転した位置に2箇所設けてもよ
く、また3箇所以上でもよい。さらにボビン2の下部に
は、対物レンズ1とバランスをとるために対物レンズバ
ランサBが設けられている。ボビン2の材質は、繊維強
化プラスチックや液晶ポリマ等の高強度材料からなり、
対物レンズ駆動時の不要な共振を防いでいる。
【0020】図5は図2のアパーチャ部分の成形方法の
説明図であり、12は成形型であって、前記対物レンズ
載置面6に対応する成形部分12aと、前記対物レンズ
嵌合部7に対応する成形部分12bと、前記アパーチャ
8に対応する成形部分12cと、前記面取り9に対応す
る傾斜部分12dとが一体になっている。
【0021】前記成形型12で成形することによって、ボ
ビン2の対物レンズ嵌合部7部分とアパーチャ8を別型
で成形するよりも精度の高い同軸度が得られる。尚、成
形後にアパーチャ8の下端部aにバリが生じた場合には
面取り処理を施す。
【0022】図6はボビンにおける対物レンズ取付部の
他の例を示す平面図、図7は図6のx−x線断面図であ
り、この例では、図2〜図4に基づいて説明した対物レ
ンズ載置面6の最外周部に凹欠部6aを形成し、さらに
図2,図4に基づいて説明した対物レンズ嵌合部7の切
り欠き10を対物レンズ載置面6より低い位置まで形成し
ており、図8に示したように、接着剤11が前記凹欠部6
aに回り込んで対物レンズ1の下側部全周がボビン2に
接着されることになり、接着強度を増すことができ、前
記凹欠部6aを通して切り欠き10から固定に関与しない
余分な接着剤11が逃げるので、対物レンズ1の内周側
に接着剤11が流れ込んでしまうことはなくなる。
【0023】図9は板バネ取付部の分解斜視図、図10
(a),(b)は板バネの一方端の固定方法の説明図、
図11(a),(b)は板バネの他方端の固定方法の説
明図であり、ボビン2を支持する弾性支持部材である板
バネは、厚さ数十ミクロンの2枚の板材からなり、変形
部5aは幅が厚さの数倍程度で、フォーカシング方向と
トラッキング方向の両方向に変形する。一対の変形部5
aは、固定部側接着部5bでつながっている。上2本,
下2本の4本の変形部5aは、平行に配置され、かつボ
ビン2をフォーカシング方向とトラッキング方向に平行
移動可能に支持しており、変形部5aの両端には前記
定部側接着部5bと可動部側接着部5cから突起5dが
出ており、変形部5aより幅の広いダンピング部材15
が貼着されている。ダンピング部材15は、ブチルゴム
等の粘弾性材料からなり、板バネ5による共振の振幅を
抑える作用をする。
【0024】前記ボビン2の板バネ支持部16には、板バ
ネ固定ピン17が入る孔が形成され、可動部側接着部5c
を板バネ固定ピン17で挟むようにして接着固定する。ボ
ビン2の一側に設置される板バネ固定部材18の接着面18
aと板バネ15の固定部側接着部5bは、板バネ固定バー19
に設けられた2本のピン19aに対応する位置に丸孔18bと
長孔18cを有し、板バネ固定バー19で位置決めをしなが
ら板バネ5の固定部側接着部5bを挟むようにして接着
固定する。接着固定後、固定部側接着部5bに突設され
た連結部5eを図9の2点鎖線部分で切断する。
【0025】上下2本の変形部5aをそれぞれ1枚の板
バネから作っているので、容易に精度良く組立ることが
できる。また前記板バネ固定ピン17と板バネ固定バー19
は、それぞれ上下共通部品であって、板バネ5も上下共
通となっており、さらに板バネ固定部材18と板バネ固定
バー19は非導電性材料、例えばプラスチックからなって
いる。
【0026】また板バネ5の固定方法は、図10,図11の
ように、ボビン2の板バネ支持部16と板バネ固定部材18
の接着面16a,18aにピン20a,20bを形成しておき、板バ
ネ5の孔5f,5gにそのピン20a,20bを通して熱カシメ
または超音波溶着でピン20a,20bの頭部をつぶして固定
しても良い。
【0027】前記フォーカシング用,トラッキング用の
各コイル3,4の端子は板バネ5の可動部側接着部5c
にハンダ付けされ、板バネ5の固定部側接着部5bはア
クチュエータ用フレキシブルケーブル21のアクチュエ
ータ側ランド部にハンダ付けされる。アクチュエータ用
フレキシブルケーブル21は板バネ固定部材18を巻く
ように両面テープ等で貼着され、その際、板バネ固定部
材18には段差18dが設けられているので、アクチュ
エータ用フレキシブルケーブル21の位置決めができる
と同時に、アクチュエータ用フレキシブルケーブル21
がキャリッジベース22の壁面に接触するのを防ぐこと
ができる。そしてキャリッジ側ランド部はキャリッジベ
ース22に取り付けられた図示しないフレキシブルケー
ルのランド部に接続される。板バネ5の前記連結部5
eを切断してあるので、フォーカシング用,トラッキン
グ用の各コイル3,4に独立に給電が可能である。
【0028】また図9に示したように、ボビン2には後
述するレンズ位置センサ用の遮光板23と、この遮光板
23とバランスをとるための遮光板バランサ24が取り
付けられている。遮光板23と遮光板バランサ24は、
それぞれ上下の板バネ支持部16には挟持されて接して
おり、板バネ支持部16の補強となって対物レンズ駆動
時の不要な共振を防いでいる。
【0029】図12はアクチュエータベースの一部を切断
して示した斜視図、図13はボビンとキャリッジベースと
の支持機構部分の断面図であり、固定体であるアクチュ
エータベース25は、内ヨーク26と外ヨーク27が一体に設
けられており、外ヨーク27には永久磁石28が接着され、
さらに前記板バネ固定部材18の下面には丸穴と長穴が穿
設されていて、板バネ固定部材18がアクチュエータベー
ス25に設けられた位置決めピン29との嵌合で位置決めさ
れて図1に示したネジN1で固定される。また上ヨーク
30が内ヨーク26と外ヨーク27の上端をつなぐように取付
けられ、上ヨーク30,内ヨーク26,外ヨーク27,アクチ
ュエータベース25,永久磁石28とで磁気回路が構成され
る。
【0030】図12,図13において、アクチュエータベー
ス25の下面には、対物レンズ1の主点Xを中心とする球
面の一部からなる球面座31を設け、この球面座31がキャ
リッジベース22に設けられた環状座32に接するようにア
クチュエータベース25がキャリッジベース22上に載置さ
れる。図示しない固定光学系からキャリッジベース22に
搭載された三角プリズム33へ光束が入射してくる側の球
面座31は切り欠かれており、球面座31で入射光が遮られ
ることがない。
【0031】またアクチュエータベース25は、キャリッ
ジベース22の裏から2本の調整ネジ35と付勢バネ36で付
勢された付勢ネジ37とでネジ孔25aで止められており、
2本の調整ネジ35で対物レンズ1の光軸とディスク面と
が垂直になるように傾き調整される。球面座31の中心が
対物レンズ1の前記主点Xと一致しているので、アクチ
ュエータベース25を傾けても光軸がずれることがない。
図1に示したように、2本の調整ネジ35と1本の付勢ネ
ジ37を通すためにキャリッジベース22に設けられた3個
の通孔22a〜22cのうち、2個は22a,22bはバカ孔であっ
て、1個22cは付勢ネジ37の外径と略等しい幅の長孔と
なっていて、対物レンズアクチュエータが光軸のまわり
に回転してしまうことがない。また傾き調整する時に
は、付勢ネジ37は前記環状座32の半径方向に動かなけれ
ばならないため、長孔22cの長さ方向を環状座32の半径
方向と一致させている。
【0032】図14はレンズ位置センサSの分解斜視図、
図15は図14のハウジングの底面を示す斜視図、図16は遮
光板の取付けを説明するための斜視図、図17は遮光板の
取付けを説明するための一部断面図、図18(a),(b)はレ
ンズ位置センサの検出感度の説明図であり、ボビン2に
取付けられた前記遮光板23には、フォーカシング方向に
長いスリット23aが設けられていて、発光素子40からこ
のスリット23aを通過した光が、トラッキング方向に2
分割された受光面41aを持つ受光素子41に入射する。ス
リット23aは、前記受光面41aのフォーカシング方向Fの
寸法とボビン2のフォーカシング方向Fの可動ストロー
クの和より長くしてある。
【0033】本実施例では、発光素子40として発光ダ
イオード、受光素子41としてフォトダイオードを用い
る。受光素子41は、受光量に応じた電気信号を出力
し、左右の受光面41aの出力の差によってボビン2,
対物レンズ1のトラッキング方向の位置を検出すること
ができる。図16,17に示したように、遮光板23
は、ボビン2の対物レンズ載置面6に垂直に形成された
位置決め面6aに基準面23bが取付けられ、基準面2
3bと平行にスリット23aが形成されているので、対
物レンズ1の光軸とスリット23aとの平行度は高精度
に保たれている。またスリット23aのフォーカシング
方向Fの長さは、受光素子41の受光面41aのフォー
カシング方向の寸法とボビン2のフォーカシング方向の
可動ストロークの和よりも長くとってあるので、スリッ
ト23aを通過した光は、常に受光面41aのフォーカ
シング方向全体に当り、受光素子41が傾いていても、
ボビン2がフォーカシング方向に移動した時に検出位置
がずれることがない。
【0034】上記のように検出された位置信号は、対物
レンズ1と受光素子41=キャリッジベース22=三角プリ
ズム33との相対的な変位を表すので、この変位をゼロに
するようにキャリッジベース(=受光素子41=三角プリ
ズム33)22を移動させることによって、常に三角プリズ
ム33から対物レンズ1に入射する光束と対物レンズ1の
光軸とを一致させておくことができる。上記のレンズ位
置検出部はアクチュエータべース25のディスク外周側
(固定光学系側)に設けられ、これによってレンズ位置セ
ンサSと図示しないスピンドルモータとが干渉しないよ
うにできるので、ディスク内周側のアクセス可能範囲が
広がる。
【0035】上記のレンズ位置検出部を組立るに際して
は、まず、発光素子40に取付けられたガイドプレート45
が、保持体であるハウジング46に設けられた受光素子41
の受光面41aに平行なガイド面46aに接するように発光素
子40をスライドさせて、左右の受光面41aの受光量が等
しくなるように(左右の受光面の出力の差がゼロとなる
ように)調整して固定する。アクチュエータベース25
に、図12のように、トラッキング方向に並べて設けられ
た2本のガイドピン47と、ハウジング46の下面に受光面
41aと平行に設けられたガイド溝48によってハウジング4
6がトラッキング方向に案内されており、ハウジング46
をスライドさせて、対物レンズ1がトラッキング方向の
中立位置にある時に遮光板23のスリット23aを通過した
光の左右の受光面41aの受光量が等しくなるように(左右
の受光面の出力の差がゼロとなるように)調整して、図
1のように、アクチュエータベース25の下面から貫通長
孔25bを通してネジN2でネジ止めする。ネジN2の位
置はピックアップユニットからの光束を遮らないように
ずらしてある。
【0036】ところで、図18(a)に示したように、
一般に殆どの発光素子の光量分布は、中心部が強く、周
辺部にいくほど弱くなる。発光素子の調整を行うと、受
光面A,Bの入射する光量分布Fhは左右均等になり、
スリットSLの中心と分割線Cが一致した時に左右の受
光面A,Bの出力の差がゼロとなる。遮光板(=対物レ
ンズ)のスリットSLが右(または左)に)分移
動すると、光は全て受光面A(またはB)に入射するよ
うになり、それ以上の位置検出はできない。つまり検出
可能範囲はである。図18(b)のように、発光
素子の受光分布Fh′がずれていると、スリットSLの
中心が分割線からずれた位置で左右の受光面の出力
がゼロとなる。この時の検出可能範囲a,bは左右
不均等になり、片側の検出可能範囲が狭くなってしま
う。また光量分布の中心と分割線Cが一致していた方
が、受光量が多いので検出感度が高く、光量分布がフラ
ットなので感度のバラツキも小さい。このため上記の受
光量調整が必要となる。
【0037】また前記発光素子40と受光素子41へは
図1のレンズ位置センサ用フレキシブルケーブル50を
通して給電される。レンズ位置センサ用フレキシブルケ
ーブル50はハウジング46を巻くように両面テープ等
で貼着され、キャリッジ側ランド部はキャリッジベース
22に取り付けられた図示しないフレキシブルケーブ
ランド部に接続される。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
可動体に対して対物レンズは光軸方向と外径の位置決め
がなされ、アパーチャ周部と対物レンズの光束透過面が
接触しないので、組立時に誤って対物レンズを傾けて載
置してしまっても対物レンズに損傷を与えることが防止
され、また対物レンズ嵌合部の切欠部と対物レンズの側
面で形成される凹部に接着剤を付けて対物レンズを可動
体に固定したので、接着剤が対物レンズの上下面へ流れ
込むことなく確実な固定ができ、さらに対物レンズ載置
部の外周の凹欠部によって接着剤が対物レンズの全周に
回り込んで接着強度をより増すことができるため、対物
レンズを、光学的性能を劣化させることなく、容易かつ
確実に固定できる対物レンズアクチュエータを提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対物レンズアクチュエータの一実施例
を示す分解斜視図である。
【図2】対物レンズ取付部を一部断面した斜視図であ
る。
【図3】図2の対物レンズ取付時の状態の断面図であ
る。
【図4】図2の接着部分の斜視図である。
【図5】図2のアパーチャ部分の成形方法の説明図であ
る。
【図6】ボビンにおける対物レンズ取付部の他の例を示
す平面図である。
【図7】図6におけるx−x線断面図である。
【図8】図6,図7の対物レンズ取付部の接着部分の説
明図である。
【図9】板バネ取付部の分解斜視図である。
【図10】板バネの一方端の固定方法の説明図である。
【図11】板バネの他方端の固定方法の説明図である。
【図12】アクチュエータベースの一部を切断して示し
た斜視図である。
【図13】ボビンとキャリッジベースとの支持機構部分
の断面図である。
【図14】レンズ位置センサの分解斜視図である。
【図15】図14のハウジングの底面を示す斜視図であ
る。
【図16】遮光板の取付けを説明するための斜視図であ
る。
【図17】遮光板の取付けを説明するための一部断面図
である。
【図18】レンズ位置センサの検出感度の説明図であ
る。
【符号の説明】
1…対物レンズ、 2…ボビン(可動体)、 3,4…コ
イル(駆動手段)、 6…対物レンズ載置面、 6a…凹
欠部、 7…対物レンズ嵌合部、 8…アパーチャ、
9…面取り(傾斜面)、 10…切り欠き(切欠部)、 11…
接着剤、 12…成形型、 O…凹部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木船 英明 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭64−46241(JP,A) 実開 平1−162114(JP,U) 実開 昭63−24515(JP,U) 実開 昭63−8710(JP,U) 実開 昭62−42122(JP,U) 実開 平1−170330(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/08 G11B 7/09 - 7/095 G11B 7/12 - 7/135 G11B 7/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報の記録,再生のために光束を光記録
    媒体に集光する対物レンズと、対物レンズが搭載され、
    かつ少なくとも記録媒体に対して接離する方向に移動自
    在に支持された可動体と、可動体を駆動して対物レンズ
    の焦点制御を行う駆動手段とを有する対物レンズアクチ
    ュエータにおいて、前記可動体に、対物レンズが載置さ
    れて可動体に対する対物レンズの光軸方向の位置決めを
    する対物レンズ載置面と、対物レンズの外径の位置決め
    をする対物レンズ嵌合部と、対物レンズ載置面から距離
    をおいて対物レンズに入射する光束の径を決定する円筒
    状のアパーチャを形成し、前記対物レンズ嵌合部の少な
    くとも2箇所に対物レンズの光軸に対して対称に切欠部
    を設け、この切欠部と対物レンズの側面で形成される凹
    部に接着剤を設けて対物レンズを前記可動部に固定し
    ことを特徴とする対物レンズアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記対物レンズ載置面の外周に凹欠部を
    設け、さらに前記対物レンズ嵌合部の切欠部を対物レン
    ズ載置面より低い位置まで形成したことを特徴とする請
    求項1記載の対物レンズアクチュエータ。
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