JPH05188604A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH05188604A
JPH05188604A JP226592A JP226592A JPH05188604A JP H05188604 A JPH05188604 A JP H05188604A JP 226592 A JP226592 A JP 226592A JP 226592 A JP226592 A JP 226592A JP H05188604 A JPH05188604 A JP H05188604A
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JP
Japan
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formula
photosensitive layer
polygermane
photosensitive
layer
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP226592A
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English (en)
Inventor
Koji Tsukamoto
浩司 塚本
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 感光体表面の耐摩耗性を改良し、感度および
耐刷性の秀れた電子写真感光体を提供する。 【構成】 導電性支持体および感光層から成る電子写真
感光体において、感光層が(I)で示されるポリゲルマ
ン化合物の硬化反応物を含有するように構成する。 (式中、RおよびRは同一もしくは異っていてもよ
く、互いに独立にアルキル、フェニル、ビニル、アリ
ル、アクリル、メタクリル又はヒドロキシを表わし、n
は10〜1000の整数を表わす。但し、R又はR
の少なくとも一方はビニル、アリル、アクリル、メタク
リルおよびヒドロキシから選ばれる反応性有機基であ
る)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関し、
更に詳しくは感光層中に反応性有機基を有するポリゲル
マン化合物の硬化反応物を含有する新規電子写真感光体
に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体は、電子写真方式を応用
した複写機、プリンタなどに広く適用されてきている。
電子写真方式としては、帯電、露光、現像、転写および
定着の各工程の繰り返しによって印刷物を得る方法が一
般的である。帯電プロセスでは、光導電性を有する感光
体の表面に正または負の均一静電荷を施す。続く露光プ
ロセスでは、レーザ光などを照射して特定部分の表面電
荷を消去することによって感光体上に画像情報に対応し
た静電潜像を形成する。次に、この潜像をトナーという
粉体インクによって静電的に現像することにより感光体
上にトナーによる可視像を形成する。最後に、このトナ
ー像を記録紙上に静電的に転写し、熱、光、および圧力
などによって融着させることにより印刷物を得る。
【0003】ところで光導電性を有する感光体として、
セレン系に代表される無機感光体が広く使用されてい
た。この無機感光体は感度が高い上に機械的摩耗に強
く、高速・大型の複写機、プリンタに適しているという
特長を有する反面、真空蒸着法で製造しなければならな
いこと、人体に有害であるため回収する必要があること
などの理由によりコストが高く、メインテナンスフリー
の小型・低価格機への適用が困難であるという問題点を
有していた。無機感光体に代わるものとして開発された
のが有機感光体である。これは塗布法によって製造でき
るため量産によるコスト低減が容易であること、セレン
などの無機物を用いる無機感光体に比べて材料選択範囲
が広いため有害性の無い化合物を選ぶことができ、ユー
ザ廃棄によるメインテナンスフリー化も可能であるこ
と、などという特長を持つ。特に、電荷発生層と電荷輸
送層を積層した機能分離積層型感光体(図1)が現在主
流となっている。図1中、1は感光層、2は電荷輸送
層、3は電荷発生層、4は導電性支持体である。
【0004】ところで電荷発生層は入射光を吸収して電
子・正孔ペア(キャリアペア)を発生させる機能を有
し、電荷輸送層はその表面に帯電電荷を保持すると共
に、電荷発生層で発生したキャリアの片方を感光体表面
まで輸送して静電潜像を形成させる機能を持つ。このよ
うな積層型感光体の感度特性を支配する因子には、電
荷発生層でのキャリアの発生効率、電荷発生層から電
荷輸送層へのキャリアの注入効率、電荷輸送層でのキ
ャリアの移動度などが考えられる。電荷発生層は、光を
吸収してキャリアペアを発生させる電荷発生物質を蒸着
膜にするか、あるいはバインダ樹脂中に分散させて薄膜
とすることによって形成する。電荷発生物質としてはア
ゾ系顔料やフタロシアニンなどが知られており、バイン
ダ樹脂としてはポリエステルやポリビニルブチラールな
どが用いられている。電荷輸送層は、キャリア輸送能を
有する電荷輸送物質をバインダ樹脂中に相溶させて形成
する。電荷輸送物質としては電子を輸送する性質を持つ
トリニトロフルオレノンやクロラニルなどの電子輸送性
電荷輸送物質と、正孔を輸送する性質を有するヒドラゾ
ンやピラゾリンなどの正孔輸送性電荷輸送物質があり、
バインダー樹脂としてはポリカーボネートやスチレン−
アクリルなどが使用される。
【0005】しかしながらこれらの有機感光体について
もセレンなどの従来の無機系感光体に比べると多くの問
題があるため、高速・大型の複写機、プリンタへの適用
は困難である。たとえば、これまで用いられてきた電荷
輸送物質はキャリアの移動度が小さく、潜像形成に時間
がかかるため、有機感光体の適用範囲は低速・小型機に
限られているのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の有機
感光体もセレンなど従来の無機系感光体に比べると耐摩
耗性は未だ低く、高い耐刷性が要求される高速・大型機
への適用は未だ困難であった。すなわち、トナーによる
現像、紙との摩擦などによって多数の傷が表面に発生
し、その結果、印字品位が著しく低下することになる。
また、クリーニング時の摩擦によって感光体表面が摩耗
し、通常、ブレードクリーニング方式のプロセスの場合
は、1万枚程度の印刷を行うと感光体表面が数μm摩耗
し、帯電能が低下するため、印刷にかぶりやかすれを生
じるようになる。従って、それ以上の印刷を行う場合に
は感光体の交換を余儀無くされている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
することをその目的とするものであり、かかる目的達成
のため、本発明の電子写真感光体は導電性支持体および
感光層を有する電子写真感光体において、該感光層が反
応性有機基を有するポリゲルマン化合物の硬化反応物を
少なくとも含有することを特徴とする。
【0008】すなわち、本発明は導電性支持体および感
光層から成る電子写真感光体において、該感光層が次式
I:
【化5】 (式中、R1 およびR2 は同一もしくは異っていてもよ
く、互いに独立にアルキル、フェニル、ビニル、アリ
ル、アクリル、メタクリル又はヒドロキシを表わし、n
は10〜1000の整数を表わす。但し、R1 又はR2
の少なくとも一方はビニル、アリル、アクリル、メタク
リルおよびヒドロキシから選ばれる反応性有機基であ
る)で表わされるポリゲルマン化合物の硬化反応物を含
有することを特徴とする。
【0009】また、本発明は導電性支持体および感光層
から成る電子写真感光体において、該感光層が次式II:
【化6】 (式中、R1 およびR2 は同一もしくは異っていてもよ
く、互いに独立にアルキル、フェニル、又はフッ素化ア
ルキルを表わし、nは10〜1000の整数を表わす。
但し、R1 又はR2 の少なくとも一方はフッ素化アルキ
ルである)で表わされるポリゲルマン化合物の硬化反応
物を含有することを特徴とする。
【0010】更に、本発明は導電性支持体および感光層
から成る電子写真感光体において、該感光層が次式III
【化7】 (式中、R1 およびR2 は同一もしくは異っていてもよ
く、互いに独立にアルキル、フェニル、ビニル、アリ
ル、アクリル、メタクリル又はヒドロキシを表わし、n
は10〜1000の整数を表わす。但し、R1 又はR2
の少なくとも一方はビニル、アリル、アクリル、メタク
リルおよびヒドロキシから選ばれる反応性有機基であ
る)で表わされるポリゲルマン化合物の硬化反応物を含
有することを特徴とする。
【0011】更にまた、本発明は導電性支持体および感
光層から成る電子写真感光体において、該感光層が次式
IV:
【化8】 (式中、R1 およびR2 は同一もしくは異っていてもよ
く、互いに独立にアルキル、フェニル、又はフッ素化ア
ルキルを表わし、nは10〜1000の整数を表わす。
但し、R1 又はR2 の少なくとも一方はフッ素化アルキ
ルである)で表わされるポリゲルマン化合物の硬化反応
物を含有することを特徴とする。
【0012】更に本発明における感光層は電荷発生層お
よび電荷輸送層からなる積層構造を有する。このように
本発明においては、感光層に所定のポリゲルマン化合物
の硬化反応物を含有せしめることにより前記課題を解決
できたものである。
【0013】即ち、該ポリゲルマン化合物の硬化反応物
は従来用いられている未硬化の高分子化合物より表面硬
度が高いため、耐摩耗性に優れた電子写真感光体を得る
ことができる。これは、式Iのポリゲルマン化合物にお
いては該硬化反応物の架橋密度が高いことに起因すると
考えられる。また、式IIのポリゲルマン化合物において
は、該フッ化アルキル基の有する低摩擦性や非粘着性に
起因すると考えられる。また式IIのポリゲルマン化合物
においては、該硬化反応物の架橋構造およびハシゴ型構
造に起因するものと考えられる。更に式IVのポリゲルマ
ン化合物においては、該フッ素化アルキル基の有する低
摩擦性および非粘着性並びにハシゴ型構造による高硬度
性に起因すると考えられる。尚、前記式Iおよび式III
において、反応性有機基としてビニル基、アリル基、ア
クリル基又はメタクリル基などの炭素−炭素二重結合を
有する官能基がより有効であるが、水酸基、アミノ基、
カルボキシル基などでもよい。また前記式IIおよび式IV
において、フッ素化アルキル基としてトリフロロエチル
基やパーフロロオクチル等がより有効であるが、炭素−
フッ素結合を有する有機基であれば如何なる構造の基で
もよい。
【0014】本発明において、導電性支持体としては感
光体をアースし得るものなら何でもよく、各種金属円
筒、導電性を施した樹脂や紙などの円筒、絶縁性円筒表
面に金属を蒸着したもの、あるいは絶縁性円筒上に金属
膜や導電性を有する有機膜を施したもの、および上記と
同様の構成を有するフィルムなどを用いることができ
る。電荷発生層を構成する、あるいは電荷発生層に含有
される電荷発生物質としてはアゾ系、フタロシアニン
系、インジゴ系、ペリレン系、スクアリリウム系、キノ
ン系など各種の染料、顔料を使用できるが、特にフタロ
シアニン系顔料を用いると良好な感度を得ることができ
る。フタロシアニンとしては無金属フタロシアニン、銅
フタロシアニン、塩化アルミニウムフタロシアニン、チ
タニルフタロシアニン、バナジルフタロシアニン、イン
ジウムフタロシアニンなど各種の金属フタロシアニンを
用いることができる。電荷発生層は支持体上にこれらの
電荷発生物質を蒸着するか、あるいはバインダ樹脂と共
に溶媒中に分散させたものを塗布・乾燥させることによ
り形成する。バインダ樹脂としてはポリエステル、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリアミ
ド、エポキシ、シリコーンなど各種の樹脂、あるいはカ
ゼインなどの成膜性を有する各種有機化合物を用いるこ
とができ、下地への密着性や電荷発生物質の分散性など
を考慮して選択する。溶媒は用いる電荷発生物質とバイ
ンダ樹脂に合わせて選択するが、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、メタノール、エタノール、ヘキサン、エー
テル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ベンゼン、ト
ルエン、クロロベンゼン、キシレン、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、酢酸エチルなど各種有機溶媒を
単独あるいは混合して用いることができる。支持体への
塗布方法としては浸漬コート、スプレーコート、ワイヤ
ーバーコート、ドクターブレードコートなどがある。膜
厚は0.01〜3μm程度であるが、より好ましくは1
μm以下である。電荷輸送層は、本発明のポリゲルマン
化合物を主成分とする組成物を塗布することによって形
成する。該ポリゲルマン化合物は公知の方法(J.P.Wesss
on,T.C.Williams,J.Polym.Sci,Polym,Chem. ,Ed.18,959
(1980)) によって容易に合成できる。例えば下記の合成
経路に従って行うことができる。
【0015】すなわち、前記式Iおよび式IIのポリゲル
マン化合物の合成は次式で示される重縮合反応によって
得られる:
【化9】 前記式中、Xはハロゲンを表わし、R1 およびR2 は前
記式Iおよび式IIでそれぞれ定義された意味を有する。
【0016】更に前記式III および式IVのポリゲルマン
化合物の合成は次式で示される重縮合反応によって得ら
れる:
【化10】 前記式中、Xはハロゲンを表わし、R1 およびR2 は前
記式III および式IVでそれぞれ定義された意味を有す
る。
【0017】なお、感光層に含まれる他の成分として、
該ポリゲルマン化合物の反応性有機基と反応し得る化合
物を加えてもよい。具体的な代表例としては、スチレ
ン、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、酢酸ビ
ニルなどを上げることができる。さらに、機械的強度の
改良などの目的でポリカーボネート、ポリエステル、ポ
リスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル−ス
チレン、ポリスルホン、ポリビニルアセタール、ポリア
ミド、エポキシのような樹脂やコロイダルシリカのよう
なフィラー成分および公知の各種添加剤を加えてもよ
い。また、溶媒は電荷発生層の塗布の場合と同様に適宜
選択する。塗布方法は電荷発生層の場合と同様の方法を
用いることができる。膜厚は好ましくは5〜50μmで
あるが、より好ましくは10〜30μmである。また、
感光層は、電荷発生層と電荷輸送層の積層順序が反対で
も良く、さらに感光層は電荷の発生と輸送が単層中で行
われる単層型であっても良い。導電性支持体と感光層の
間には、接着性の改良、支持体表面の平坦化、支持体表
面の欠陥被覆、ホットキャリアの注入制御、帯電受容性
や帯電保持率の改良などの目的で下引層を設けても良
い。下引層の構成材料としては、電荷発生層や電荷輸送
層に用いられる各種バインダ樹脂やカゼインなどのよう
に成膜性を有する材料単独、あるいはそれらの中に導電
性物質を含有させて抵抗値を1014Ω・cm以下に調整し
たものなどを用いることができる。下引層の抵抗値を調
整する場合の導電性物質としては、各種金属粉、導電性
金属酸化物粉、カーボンなど、導電性を有するものなら
その種類を問わない。以下、更に実施例により本発明を
説明するが本発明がこれらの実施例に限定されないこと
はもとよりである。
【0018】
【実施例】
合成例 ポリゲルマン化合物の合成 合成例1 ビニルフェニルジクロルゲルマン3重量部および金属ナ
トリウム1重量部をトルエン100重量部に加えた後、
80℃で10時間加熱攪拌した。反応生成物をエタノー
ルに投入し、沈澱物を濾別した後、洗浄、再沈澱を繰り
返し、目的のポリゲルマン化合物(1)を得た。構造式
および物体結果を第1表に示す。 合成例2〜5 合成例1において、ビニルフェニルジクロルゲルマンの
代わりに、1表に示した原料化合物を用いた以外は合成
例1と同様にして合成を行い、目的のポリゲルマン化合
物(2)〜(5)を得た。構造式および物性結果を第1
表に示す。なお合成例5で得られたポリゲルマン化合物
(5)は本発明の範囲外のポリゲルマン化合物である。
【表1】 合成例6 トリフロロエチルフェニルジクロルゲルマン3重量部お
よび金属ナトリウム1重量部をトルエン100重量部に
加えた後、80℃で10時間加熱攪拌した。反応生成物
をエタノールに投入し、沈澱物を濾別した後、洗浄、再
沈澱を繰り返し、目的のポリゲルマン化合物(6)を得
た。構造式および物性結果を第1表に示す。 合成例7〜9 合成例6において、トリフロロエチルフェニルジクロル
ゲルマンの代わりに、表2に示した原料化合物を用いた
以外は合成例6と同様にして合成を行い、目的のポリゲ
ルマン化合物(7)〜(9)を得た。構造式および物性
結果を第2表に示す。
【表2】
【0019】合成例10 第1表に示した原料化合物(10)3重量部および金属
ナトリウム1重量部をトルエン100重量部に加えた
後、80℃で10時間加熱攪拌した。反応生成物をエタ
ノールに投入し、沈澱物を濾別した後、洗浄、再沈澱を
繰り返し、第3表に示したポリゲルマン化合物(10)
を得た。結果を第3表に示す。 合成例11〜13 合成例10において、原料化合物(1)の代わりに、第
3表に示した原料化合物(11)〜(13)を用いた以
外は合成例10と同様にして合成を行い、第3表に示す
ポリゲルマン化合物(11)〜(14)を得た。結果を
第3表に示す。
【0020】
【表3】
【表4】
【0021】合成例14 第4表に示した原料化合物(14)3重量部および金属
ナトリウム1重量部をトルエン100重量部に加えた
後、80℃で10時間加熱攪拌した。反応生成物をエタ
ノールに投入し、沈澱物を濾別した後、洗浄、再沈澱を
繰り返し、第4表に示したポリゲルマン化合物(14)
を得た。 合成例15〜17 合成例14において、原料化合物(14)の代わりに、
第4表に示した原料化合物(15)〜(17)を用いた
以外は合成例14と同様にして合成を行い、第4表に示
したポリゲルマン化合物(15)〜(17)を得た。物
性結果を第4表に示す。
【0022】
【表5】
【表6】
【0023】実施例1 酸化チタンフタロシアニン1重量部、ポリエステル1重
量部、テトラヒドロフラン38重量部を硬質ガラスボー
ルと硬質ガラスポットを用いて24時間分散混合したも
のをアルミシリンダ上に浸漬塗布し、100℃で1時間
乾燥させて膜厚約0.3μmの電荷発生層を形成した。
次に、合成例1で得られたポリゲルマン化合物1重量部
および過酸化ベンゾイル0.01重量部をトルエン9重
量部に溶解させ、前記電荷発生層上に浸漬塗布し、12
0℃で2時間加熱硬化させて膜厚約20μmの電荷輸送
層を形成した。こうして実施例1の感光体を得た。
【0024】実施例2〜4 ポリゲルマン化合物として、構造式(1)で表される化
合物の代わりに構造式(2)〜(4)で表される化合物
を用い、かつ必要に応じて硬化条件を調整した以外は実
施例1と同様にして実施例2〜4の感光体を得た。 比較例1 ポリゲルマン化合物として、構造式(1)で表される化
合物の代わりに合成例5で得られた化合物を用い、かつ
熱硬化を行わなかった以外は実施例1と同様にして比較
例1の感光体を得た。
【0025】比較例2 酸化チタンフタロシアニン1重量部、ポリエステル1重
量部、テトラヒドロフラン38重量部を硬質ガラスボー
ルと硬質ガラスポットを用いて24時間分散混合したも
のをアルミシリンダ上に浸漬塗布し、100℃で1時間
乾燥させて膜厚約0.3μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記構造式(V)で表されるヒドラゾン誘導体1
重量部、ポリカーボネート1重量部をテトラヒドロフラ
ン9重量部に溶解させ、前記電荷発生層上に浸漬塗布
し、70℃で2時間乾燥させて膜厚約20μmの電荷輸
送層を形成した。こうして比較例2の感光体を得た。
【化11】 上記6種の感光体を耐刷性を調べるために、ブレードク
リーニング方式のプリンタにこれらの感光体を取りつ
け、5万枚の印刷試験を行うと共に電位特性の測定を行
った。また、感光体の表面強度を調べるために、表面の
鉛筆硬度を測定した。これらの結果を第5表に示す。比
較例1および比較例2の感光体では、約1万枚の印刷で
感光体表面に多数の傷が発生し、表面層の摩耗も見られ
た。また、印刷には感光体の傷によるすじ状のパターン
が発生し、白紙部の汚れも見え始めた。さらに、第5表
からわかるように、電位特性も初期に比べて大きく変動
していた。以上のことから、この感光体の耐刷性を1万
枚程度と判定された。実施例1〜4の感光体では、5万
枚の印刷を行った後も感光体表面には傷がまったく見ら
れず、印刷も良好な印字品位を保持していた。さらに、
第5表からわかるように電位特性も比較的安定してい
た。以上のことから、これらの感光体の耐刷性は5万枚
以上と判定された。また、鉛筆硬度も4Hと、比較例1
および比較例2の鉛筆硬度のBに比べて著しく向上して
いた。
【0026】
【表7】
【0027】実施例5 酸化チタンフタロシアニン1重量部、ポリエステル1重
量部、テトラヒドロフラン38重量部を硬質ガラスボー
ルと硬質ガラスポットを用いて24時間分散混合したも
のをアルミシリンダ上に浸漬塗布し、100℃で1時間
乾燥させて膜厚約0.3μmの電荷発生層を形成した。
次に、合成例6で得られたポリゲルマン化合物1重量部
をクロロホルム9重量部に溶解させ、前記電荷発生層上
に浸漬塗布し、80℃で2時間加熱乾燥して膜厚約20
μmの電荷輸送層を形成した。こうして実施例5の感光
体を得た。 実施例6〜8 ポリゲルマン化合物として、合成例6で得られた化合物
(6)の代わりに合成例7〜9で得られた化合物(7)
〜(9)を用いた以外は実施例5と同様にして実施例6
〜8の感光体を得た。
【0028】上記4種の感光体の耐刷性を調べるため
に、ブレードクリーニング方式のプリンタにこれらの感
光体を取りつけ、5万枚の印刷試験を行うと共に電位特
性の測定を行った。また、感光体の表面強度を調べるた
めに、表面の鉛筆硬度を測定した。これらの結果を第6
表に示す。実施例5〜8の感光体では、5万枚の印刷を
行った後も感光体表面には傷がまったく見られず、印刷
も良好な印字品位を保持していた。さらに、第6表から
わかるように電位特性も比較的安定していた。以上のこ
とから、これらの感光体の耐刷性は5万枚以上と判定さ
れた。
【0029】
【表8】
【0030】実施例9 酸化チタンフタロシアニン1重量部、ポリエステル1重
量部、テトラヒドロフラン38重量部を硬質ガラスボー
ルと硬質ガラスポットを用いて24時間分散混合したも
のをアルミシリンダ上に浸漬塗布し、100℃で1時間
乾燥させて膜厚約0.3μmの電荷発生層を形成した。
次に、合成例10で合成したポリゲルマン化合物(1
0)1重量部および過酸化ベンゾイル0.01重量部を
クロロホルム9重量部に溶解させ、前記電荷発生層上に
浸漬塗布し、120℃で2時間加熱硬化させて膜厚約2
0μmの電荷輸送層を形成した。こうして実施例9の感
光体を得た。 実施例10〜12 実施例9における、ポリゲルマン化合物(10)の代わ
りに合成例11〜13で合成したポリゲルマン化合物
(11)〜(13)を用いた以外は実施例9と同様にし
て、実施例10〜12の感光体を得た。
【0031】上記4種の感光体の耐刷性を調べるため
に、先の実施例と同様にブレードクリーニング方式のプ
リンタにこれらの感光体を取りつけ、5万枚の印刷試験
を行うと共に電位特性の測定を行った。また、感光体の
表面強度を調べるために、表面の鉛筆硬度を測定した。
これらの結果を第7表に示す。実施例10〜12の感光
体では、5万枚の印刷を行った後も感光体表面には傷が
まったく見られず、印刷も良好な印字品位を保持してい
た。さらに、第6表からわかるように電位特性も比較的
安定していた。以上のことから、これらの感光体の耐刷
性は5万枚以上と判定された。また、鉛筆硬度も4H
と、著しく向上していた。
【0032】
【表9】 実施例13 酸化チタンフタロシアニン1重量部、ポリエステル1重
量部、テトラヒドロフラン38重量部を硬質ガラスボー
ルと硬質ガラスポットを用いて24時間分散混合したも
のをアルミシリンダ上に浸漬塗布し、100℃で1時間
乾燥させて膜厚約0.3μmの電荷発生層を形成した。
次に、合成例14で合成したポリゲルマン化合物(1
4)1重量部をクロロホルム9重量部に溶解させ、前記
電荷発生層上に浸漬塗布し、80℃で2時間加熱乾燥し
て膜厚約20μmの電荷輸送層を形成した。こうして実
施例13の感光体を得た。 実施例14〜16 実施例13における、ポリゲルマン化合物(14)の代
わりに合成例15〜17で合成したポリゲルマン化合物
(15)〜(17)を用いた以外は実施例13と同様に
して、実施例14〜16の感光体を得た。
【0033】上記4種の感光体の耐刷性を調べるため
に、先の実施例と同様にブレードクリーニング方式のプ
リンタにこれらの感光体を取りつけ、5万枚の印刷試験
を行うと共に電位特性の測定を行った。これらの結果を
第8表に示す。実施例13〜16の感光体では、5万枚
の印刷を行った後も感光体表面には傷がまったく見られ
ず、印刷も良好な印字品位を保持していた。さらに、第
8表からわかるように電位特性も比較的安定していた。
以上のことから、これらの感光体の耐刷性は5万枚以上
と判定された。
【0034】
【表10】
【0035】
【発明の効果】以上、説明したように本発明は構成され
るものであるから、表面の耐摩耗性が改良され、感度お
よび耐刷性の優れた電子写真感光体を得る効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例の機能分離型感光体の構成例を示
す構成図である。 1…感光層 2…電荷輸送層 3…電荷発生層 4…導電性支持体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体および感光層から成る電子
    写真感光体において、該感光層が次式I: 【化1】 (式中、R1 およびR2 は同一もしくは異っていてもよ
    く、互いに独立にアルキル、フェニル、ビニル、アリ
    ル、アクリル、メタクリル又はヒドロキシを表わし、n
    は10〜1000の整数を表わす。但し、R1 又はR2
    の少なくとも一方はビニル、アリル、アクリル、メタク
    リルおよびヒドロキシから選ばれる反応性有機基であ
    る)で表わされるポリゲルマン化合物の硬化反応物を含
    有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 導電性支持体および感光層から成る電子
    写真感光体において、該感光層が次式II: 【化2】 (式中、R1 およびR2 は同一もしくは異っていてもよ
    く、互いに独立にアルキル、フェニル、又はフッ素化ア
    ルキルを表わし、nは10〜1000の整数を表わす。
    但し、R1 又はR2 の少なくとも一方はフッ素化アルキ
    ルである)で表わされるポリゲルマン化合物の硬化反応
    物を含有することを特徴とする電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 導電性支持体および感光層から成る電子
    写真感光体において、該感光層が次式III : 【化3】 (式中、R1 およびR2 は同一もしくは異っていてもよ
    く、互いに独立にアルキル、フェニル、ビニル、アリ
    ル、アクリル、メタクリル又はヒドロキシを表わし、n
    は10〜1000の整数を表わす。但し、R1 又はR2
    の少なくとも一方はビニル、アリル、アクリル、メタク
    リルおよびヒドロキシから選ばれる反応性有機基であ
    る)で表わされるポリゲルマン化合物の硬化反応物を含
    有することを特徴とする電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 導電性支持体および感光層から成る電子
    写真感光体において、該感光層が次式IV: 【化4】 (式中、R1 およびR2 は同一もしくは異っていてもよ
    く、互いに独立にアルキル、フェニル、又はフッ素化ア
    ルキルを表わし、nは10〜1000の整数を表わす。
    但し、R1 又はR2 の少なくとも一方はフッ素化アルキ
    ルである)で表わされるポリゲルマン化合物の硬化反応
    物を含有することを特徴とする電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 感光層が電荷発生層および電荷輸送層か
    らなる積層構造を有する請求項1〜4のいずれか1項記
    載の電子写真感光体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7943721B2 (en) 2005-10-05 2011-05-17 Kovio, Inc. Linear and cross-linked high molecular weight polysilanes, polygermanes, and copolymers thereof, compositions containing the same, and methods of making and using such compounds and compositions
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