JPH05187303A - 車両の高度判定装置 - Google Patents

車両の高度判定装置

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JPH05187303A
JPH05187303A JP2181792A JP2181792A JPH05187303A JP H05187303 A JPH05187303 A JP H05187303A JP 2181792 A JP2181792 A JP 2181792A JP 2181792 A JP2181792 A JP 2181792A JP H05187303 A JPH05187303 A JP H05187303A
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JP
Japan
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intake air
altitude
correction coefficient
calculated
air mass
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Application number
JP2181792A
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English (en)
Inventor
Norihisa Nakagawa
徳久 中川
Hiroki Matsuoka
廣樹 松岡
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPH05187303A publication Critical patent/JPH05187303A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン回転数NEおよびスロットル弁開度
TAに基づいて求めた算出吸入空気質量QNTAと実測
吸入空気質量QNFWDとの差に基づいて高度を算出し
て高度判定を行う際の判定精度を高める。 【構成】 ステップS45およびS46により、更新間
隔β内における基準補正係数Kshift(=算出吸入空気質
量QNTA/実測吸入空気質量QNFWD)の変化幅A
を予め定められた基準値α1 と比較し、変化幅Aが基準
値α1 以下の場合はその間の基準補正係数Kshift が高
度に対応するものと判断して、そのときのデータに基づ
いて高度補正係数KGHACを更新するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両の高度判定装置に係
り、特に、高い精度で高度判定できる信頼性の高い高度
判定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高地では空気が薄くなるため、同じスロ
ットル弁開度でも実質的な吸入空気量は低地に比較して
少なくなり、空燃比が変化したりエンジンの出力トルク
が低下したりする。この対策として、(a)エンジンの
回転数およびスロットル弁開度に基づいて、予め定めら
れたデータマップから標準高度における吸入空気量を算
出する吸入空気量算出手段と、(b)エンジンへの実質
的な吸入空気量を測定する吸入空気量測定手段と、
(c)前記吸入空気量算出手段によって算出した算出吸
入空気量と前記吸入空気量測定手段によって測定した実
測吸入空気量との差に基づいて高度を算出する高度算出
手段とを備えた高度判定装置により高度判定を行い、そ
の高度に応じて、エンジンの燃料噴射量や点火時期、吸
排気弁の開閉タイミング、アイドル回転数制御弁、自動
変速機の変速制御などを補正することが考えられてい
る。上記吸入空気量測定手段によって測定される実質的
な吸入空気量は、吸入空気質量であっても良いし、標準
高度(例えば1気圧)の場合に換算した吸入空気容量で
あっても良く、吸入空気質量を用いて演算する場合は上
記データマップとして吸入空気質量で求めたものを用い
れば良いし、標準高度に換算した吸入空気容量を用いて
演算する場合は上記データマップとして吸入空気容量で
求めたものを用いれば良い。特開平2−266155号
公報に記載されている装置は、このような高度判定装置
の一例である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の高度判定装置においては必ずしも正確な高度
判定ができなかった。すなわち、高地走行状態でアクセ
ルペダルを踏込み操作したときのタイムチャートの一例
を図15に示すように、スロットル弁開度(TA)に応
じて算出される算出吸入空気質量(QNTA)はスロッ
トル弁開度変化に速やかに追従して変化するものの、エ
ンジンへの実質的な吸入空気量すなわち実測吸入空気質
量(QNFWD)はスロットル弁開度変化よりも遅れて
変化するため、加減速時などでスロットル弁開度が変化
した場合、実際には高度変化がなくても算出吸入空気質
量と実測吸入空気質量との間に一時的に大きな差が生
じ、実測吸入空気質量の応答過渡期においては間違った
高度判定が為されるという問題があった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、スロットル弁開度に
基づいて算出した算出吸入空気量と実測吸入空気量との
差に基づいて高い精度で高度を判定できる信頼性の高い
高度判定装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めには、算出吸入空気量と実測吸入空気量との差が標準
高度との高度差によるものか否かを判断するようにすれ
ば良く、本発明は、図1のクレーム対応図に示されてい
るように、前記(a)吸入空気量算出手段と、前記
(b)吸入空気量測定手段と、前記(c)高度算出手段
とを備えた車両の高度判定装置において、(d)前記算
出吸入空気量と前記実測吸入空気量との差が前記標準高
度との高度差によって生じたものであるか否かを実質的
に判断し、高度差によって生じたものと判断した場合に
前記高度算出手段によって算出された高度を有効とする
差原因判断手段を設けたことを特徴とする。
【0006】なお、上記差原因判断手段としては、高度
算出手段によって算出された高度のばらつきが車両の登
坂能力などを考慮して予め定められた所定の高度変化幅
の範囲内か否か、スロットル弁開度の変化に対する実測
吸入空気量の変化遅れによりその実測吸入空気量と算出
吸入空気量との間に差が殆ど生じない程度にスロットル
弁開度の変化量が小さいか否か、実測吸入空気量と算出
吸入空気量との間に差が生じない程度にそれ等の実測吸
入空気量や算出吸入空気量の変化量が小さいか否か、或
いは、アイドル回転数制御機構などのようにスロットル
弁開度が一定であっても実質的な吸入空気量を変化させ
る吸入空気量可変機構を備えた車両においては、その吸
入空気量可変機構の作動状態によっても算出吸入空気量
と実測吸入空気量との間に差が生じるため、その吸入空
気量可変機構が予め定められた標準状態であるか否かな
ど、算出吸入空気量と実測吸入空気量との差が標準高度
との高度差によって生じたものであるか否かを実質的に
判断できる種々の手段を採用できる。
【0007】
【作用および発明の効果】このような車両の高度判定装
置においては、差原因判断手段により算出吸入空気量と
実測吸入空気量との差が標準高度との高度差によって生
じたものであるか否かが判断され、高度差によって生じ
たものと判断された場合には、高度算出手段によって算
出された高度が有効とされる。したがって、例えばスロ
ットル弁開度変化に起因して算出吸入空気量と実測吸入
空気量との間に異常な差が生じた場合には、高度算出手
段によって算出された高度が差原因判断手段により無効
とされるなど、常に高い精度で高度判定が為されるよう
になって高度判定装置としての信頼性が向上する。
【0008】
【実施例】以下、本発明のいくつかの実施例を図面に基
づいて詳細に説明する。
【0009】図2は本発明の高度判定装置を備えた車両
におけるガソリンエンジン10および自動変速機68の
要部構成を示す図である。図において、ガソリンエンジ
ン10の燃焼室12内には、エアクリーナ14,熱線式
流量計16,吸気通路18,スロットル弁20,サージ
タンク24,インテークマニホルド26,および吸気弁
28を介して空気が吸入されるとともに、その空気に
は、インテークマニホルド26に設けられた燃料噴射弁
30から噴射される燃料ガスが混合されるようになって
いる。熱線式流量計16は、実質的な吸入空気量として
の吸入空気質量を測定するためのもので、例えば空気流
路において電熱線の前後に配置した一対の感温抵抗線か
ら検出される温度差により空気の質量流量を計測するよ
うになっている。そして、この熱線式流量計16は、吸
入空気質量Qmを表す吸入空気質量信号SQmをエンジ
ン制御用コンピュータ32およびトランスミッション制
御用コンピュータ34に供給する。スロットル弁20
は、図示しない自動車のアクセルペダルに機械的に連結
されており、その操作量に対応して開閉されることによ
り吸入空気量を連続的に変化させるようになっていると
ともに、そのスロットル弁20にはスロットルポジショ
ンセンサ36が設けられて、スロットル弁開度TAを表
すスロットル弁開度信号STAをエンジン制御用コンピ
ュータ32およびトランスミッション制御用コンピュー
タ34に供給するようになっている。上記燃料噴射弁3
0は、エンジン制御用コンピュータ32によってその噴
射タイミングや噴射量が制御される。なお、上記熱線式
流量計16の上流側には吸入空気の温度を測定する吸気
温センサ40が設けられ、その吸気温を表す信号をエン
ジン制御用コンピュータ32に供給するようになってい
る。
【0010】エンジン10は、吸気弁28,排気弁4
2,ピストン44,および点火プラグ46を備えて構成
されており、点火プラグ46は、エンジン制御用コンピ
ュータ32によって制御されるイグナイタ48からディ
ストリビュータ50を介して供給される高電圧によって
点火火花を発生し、燃焼室12内の混合ガスを爆発させ
てピストン44を上下動させることによりクランク軸を
回転させる。吸気弁28および排気弁42は、クランク
軸の回転に同期して回転駆動されるカムシャフトにより
開閉されるようになっている。そして、燃焼室12内で
燃焼した排気ガスは、排気弁42からエキゾーストマニ
ホルド54,排気通路56,触媒装置58を経て大気に
排出される。エンジン10にはエンジン冷却水温を測定
する水温センサ60が設けられており、そのエンジン冷
却水温を表す信号をエンジン制御用コンピュータ32に
供給するようになっているとともに、エキゾーストマニ
ホルド54には排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素セ
ンサ62が設けられており、その酸素濃度を表す信号を
エンジン制御用コンピュータ32に供給するようになっ
ている。また、ディストリビュータ50にはクランク軸
の回転に同期してパルスを発生する回転角センサが設け
られており、そのパルス信号をエンジン制御用コンピュ
ータ32に供給するようになっているとともに、そのパ
ルス信号はエンジン10の回転数NEを表すエンジン回
転数信号SNEとしてトランスミッション制御用コンピ
ュータ34にも供給されるようになっている。
【0011】上記のエンジン制御用コンピュータ32お
よびトランスミッション制御用コンピュータ34は、何
れもCPU,RAM,ROM,入出力インタフェース回
路,A/Dコンバータ等を備えて構成されており、RA
Mの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶された
プログラムに従って信号処理を行うものである。トラン
スミッション制御用コンピュータ34には、前記した信
号の他、前記エンジン10の回転速度を例えば前進4段
および後進1段で変速する自動変速機68の出力軸の回
転速度すなわち車速Vを表す車速信号SVが車速センサ
72から供給されるようになっている。自動変速機68
は、遊星歯車装置や油圧式摩擦係合装置などを備えたよ
く知られたもので、油圧回路が切り換えられて油圧式摩
擦係合装置の係合状態が変更されることにより、上記前
進4段および後進1段が成立させられるように構成され
ている。なお、両制御用コンピュータ32と34との間
でも必要な情報が授受されるようになっており、前記吸
入空気質量信号SQm,スロットル弁開度信号STA,
およびエンジン回転数信号SNEは、少なくとも何れか
の制御用コンピュータ32または34に供給されるよう
になっておれば良い。また、例えばブレーキペダルのO
N,OFFやステアリングホイールの操舵角、路面の勾
配、排気温度など、自動車の運転状態を表す他の種々の
信号を取り込んでエンジン制御やトランスミッションの
変速制御に用いることも可能である。
【0012】そして、上記エンジン制御用コンピュータ
32は、前記吸入空気質量Qmやスロットル弁開度T
A,エンジン回転数NE,エンジン10の冷却水温度,
吸入空気温度,排気通路56内の酸素濃度などに応じ
て、例えば必要なエンジン出力を確保しつつ燃費や有害
排出ガスを低減するように予め定められたデータマップ
や演算式などに基づいて、前記燃料噴射弁30による燃
料ガスの噴射量や噴射タイミング、およびイグナイタ4
8による点火時期などを制御する。また、トランスミッ
ション制御用コンピュータ34は、吸入空気質量Qmや
スロットル弁開度TA,エンジン回転数NE,車速V,
自動変速機68の変速段,シフトレバー操作位置などに
応じて、予め定められた変速条件に従って自動変速機6
8の変速段を切換制御する。以下、前進4段で変速が行
われる場合の変速制御について、図3乃至図7のフロー
チャートを参照しつつ具体的に説明する。
【0013】先ず、図3のフローチャートにおけるステ
ップS1で、自動変速機68の現在の変速段が「1s
t」,「2nd」,「3rd」,および「4th」の何
れであるかを、変速段を切り換える切換信号の出力状態
などから読み込むとともに、ステップS2においてスロ
ットル弁開度TAを表すスロットル弁開度信号STAお
よび車速Vを表す車速信号SVを読み込む。続くステッ
プS3では、上記ステップS1で読み込んだ現在の変速
段が「4th」であるか否かが判断され、YESの場合
にはアップシフトの可能性がないため直ちにステップS
8以下のダウンシフトに関する各ステップを実行する
が、NOの場合にはステップS4以下のアップシフトに
関する各ステップを実行する。ステップS4では、図8
に示されているように車速Vおよびスロットル弁開度T
Aを変速パラメータとして予め記憶された3種類のアッ
プシフト側変速マップ、すなわち「1st→2nd」,
「2nd→3rd」,および「3rd→4th」に関す
る変速マップの中から、現在の変速段からアップシフト
する場合の変速マップを選択する。例えば現在の変速段
が「3rd」の場合には、(c)の「3rd→4th」
に関する変速マップが選択される。また、ステップS5
では、その選択した変速マップとステップS2で読み込
んだスロットル弁開度信号STAが表す現在のスロット
ル弁開度TAとからシフトアップ車速Vuを求め、ステ
ップS6において、高度補正係数KGHACと加速補正
係数KSFTAとを加算した値をそのシフトアップ車速
Vuに掛算することにより補正シフトアップ車速MVu
を算出する。そして、次のステップS7では、その補正
シフトアップ車速MVuと前記ステップS2で読み込ん
だ車速信号SVが表す現在の車速Vとを比較して、MV
u≦Vであるか否かによりアップシフトを行うか否かを
判断し、MVu≦VであればステップS13において自
動変速機68の変速段を切り換えてアップシフトさせる
が、V<MVuの場合にはステップS8以下を実行す
る。
【0014】ステップS8では、前記ステップS1で読
み込んだ現在の変速段が「1st」であるか否かが判断
され、YESの場合にはダウンシフトの可能性がないた
め直ちに終了してステップS1以下の実行を繰り返す
が、NOの場合にはステップS9において、図9に示さ
れているように車速Vおよびスロットル弁開度TAを変
速パラメータとして予め記憶された3種類のダウンシフ
ト側変速マップ、すなわち「2nd→1st」,「3r
d→2nd」,および「4th→3rd」に関する変速
マップの中から、現在の変速段からダウンシフトする場
合の変速マップを選択する。例えば現在の変速段が「3
rd」の場合には、(b)の「3rd→2nd」に関す
る変速マップが選択される。また、ステップS10で
は、その選択した変速マップとステップS2で読み込ん
だスロットル弁開度信号STAが表す現在のスロットル
弁開度TAとからシフトダウン車速Vdを求め、ステッ
プS11において、高度補正係数KGHACと加速補正
係数KSFTAとを加算した値をそのシフトダウン車速
Vdに掛算することにより補正シフトダウン車速MVd
を算出する。そして、次のステップS12では、その補
正シフトダウン車速MVdと前記ステップS2で読み込
んだ車速信号SVが表す現在の車速Vとを比較して、V
≦MVdであるか否かによりダウンシフトを行うか否か
を判断し、V≦MVdであればステップS13において
自動変速機68の変速段を切り換えてダウンシフトさせ
るが、MVd<Vの場合にはステップS1以下の実行を
繰り返す。
【0015】ここで、上記補正係数(KGHAC+KS
FTA)が 1.0より大きい場合には、前記補正シフトア
ップ車速MVuや補正シフトダウン車速MVdは高車速
側に移動してダウンシフトし易くなる一方、補正係数
(KGHAC+KSFTA)が1.0より小さい場合に
は、前記補正シフトアップ車速MVuや補正シフトダウ
ン車速MVdは低車速側に移動してアップシフトし易く
なる。
【0016】上記高度補正係数KGHACは、低地と高
地とにおける大気圧差により、スロットル弁開度TAが
同じであってもエンジン10の燃焼室12内に吸入され
る空気質量は変化し、そのスロットル弁開度TAおよび
車速Vに関して定められた前記変速マップのみでは適切
な変速制御を行うことができないため、高度に応じて前
記シフトアップ車速Vuやシフトダウン車速Vdを補正
することにより、変速制御の適正化を図るためのもので
あり、例えば図4のフローチャートに従って算出される
基準補正係数Kshift に基づいて、図5のフローチャー
トに従って算出される。基準補正係数Kshift を算出す
る図4のフローチャートは、所定のサイクルタイム、例
えば32msecの時間間隔で繰り返し実行されることによ
り逐次更新され、まず、ステップS21,S22,S2
3ではそれぞれスロットル弁開度信号STA,エンジン
回転数信号SNE,吸入空気質量信号SQmを読み込
み、ステップS24において、スロットル弁開度信号S
TAが表すスロットル弁開度TAおよびエンジン回転数
信号SNEが表すエンジン回転数NEに基づいて、例え
ば図10に示されているような予め定められたデータマ
ップや演算式等から予め定められた標準高度、言い換え
れば標準大気圧状態におけるクランク軸1回転当たりの
算出吸入空気質量QNTAを算出する。本実施例では、
トランスミッション制御用コンピュータ34による一連
の信号処理のうち上記ステップS24を実行する部分が
吸入空気量算出手段に相当する。そして、次のステップ
S25において、上記吸入空気質量信号SQmが表す吸
入空気質量Qmに基づいて算出された推定吸入空気質量
QNFWDで上記算出吸入空気質量QNTAを割算する
ことにより、基準補正係数Kshift を算出する。
【0017】上記推定吸入空気質量QNFWDは例えば
図6のフローチャートに従って算出される。先ず、ステ
ップS61において、熱線式流量計16による吸入空気
質量Qmをエンジン回転数NEで割算してクランク軸1
回転当たりの吸入空気質量QNを算出する。続いて、ス
テップS62において高度補正係数KGHACを読み込
むとともに、ステップS63ではその高度補正係数KG
HACで算出吸入空気質量QNTAを割算して補正した
補正算出吸入空気質量CQNTAを算出する。また、ス
テップS64において、上記補正算出吸入空気質量CQ
NTAに基づいて予め定められた一次遅れの時定数TI
MCAに関するデータマップから、マップ補間により一
次遅れの時定数TIMCAを算出する。そして、ステッ
プS65においては、次式(1)に従って補正算出吸入
空気質量CQNTAの一次遅れ処理値QNCRTを算出
する。(1)式のQNCRTbは前回のサイクル時の一
次遅れ処理値QNCRTである。続くステップS66で
は、後述する吸入空気質量QNのなまし値QNSMと同
じ応答性を有する値として、一次遅れ処理値QNCRT
を次式(2)により更に一次遅れ処理したなまし値QN
CRT4を算出する。(2)式のQNCRT4bは前回
のサイクル時のなまし値QNCRT4であり、KLは、
熱線式流量計16がスロットル弁20の上流側にある分
の応答遅れ量を補正するための係数である。
【0018】
【数1】 QNCRT=QNCRTb +(CQNTA−QNCRTb)×TIMCA ・・・(1) QNCRT4=QNCRT4b +(QNCRT−QNCRT4b)×KL ・・・(2)
【0019】次のステップS67では、エンジン回転数
NEに応じて予め定められた一次元マップから時定数T
IMCをマップ補間により算出し、ステップS68で
は、次式(3)に従って吸入空気質量QNのなまし値Q
NSMを算出する。このなまし値QNSMは、時定数T
IMCによりエンジン回転数NEに応じた応答性をもつ
ように補正されている。(3)式のQNSMbは前回の
サイクル時のなまし値QNSMである。
【0020】
【数2】 QNSM=QNSMb+(QN−QNSMb)×TIMC ・・・(3)
【0021】ステップS69では、現時点から吸入予測
時点すなわち燃焼室12内への吸入空気質量が確定する
吸気弁28の閉弁時点までの時間Taを算出し、ステッ
プS70では、かかるQNFWD算出ルーチンの実行周
期をΔt(本実施例では32msec)とすると、Ta/Δ
tで表される演算回数だけ次式(4)の演算を繰り返し
実行する。(4)式のtZbは、前回のサイクル時のな
まし値tZであり、初期値tZ0 はQNCRTである。
そして、最後のステップS71では、Ta/Δt回計算
後のなまし値tZを用いて、次式(5)により吸気弁2
8の閉弁時における推定吸入空気質量QNFWDを算出
する。
【0022】
【数3】 tZ=tZb+TIMCA×(CQNTA−tZb) ・・・(4) QNFWD=QNSM+(tZ−QNCRT4) ・・・(5)
【0023】かかる推定吸入空気質量QNFWDは、熱
線式流量計16によって測定された吸入空気質量Qmに
基づいて、実際にエンジン10の燃焼室12内に吸入さ
れる空気質量を予想して算出したもので、本実施例で
は、この推定吸入空気質量QNFWDが実測吸入空気量
に相当する。また、トランスミッション制御用コンピュ
ータ34による一連の信号処理のうち推定吸入空気質量
QNFWDを求める上記の各ステップを実行する部分が
熱線式流量計16と共に吸入空気量測定手段を構成して
いる。なお、この推定吸入空気質量QNFWDの代わり
に、吸入空気質量Qmやクランク軸1回転当たりの吸入
空気質量QNを実測吸入空気量として用いて、前記基準
補正係数Kshift を算出することも可能である。
【0024】ここで、上記推定吸入空気質量QNFWD
は、スロットル弁開度TAおよびエンジン回転数NEが
一定であっても高度が高くなって空気が薄くなると、そ
れに伴って小さくなるが、スロットル弁開度TAおよび
エンジン回転数NEに従って算出される算出吸入空気質
量QNTAは高度変化に拘らず一定であり、それらの比
QNTA/QNFWDである前記基準補正係数Kshift
は、算出吸入空気質量QNTAの算出の基準となってい
る標準高度では略 1.0となるが、高度が高くなって推定
吸入空気質量QNFWDが小さくなるに伴って 1.0より
大きくなる。すなわち、基準補正係数Kshift は、算出
吸入空気質量QNTAと推定吸入空気質量QNFWDと
の差、言い換えれば高度に応じて変化し、前記標準高度
に対する高度を表しているのである。なお、前記図10
のデータマップは、標準高度(例えば1気圧)における
実際の吸入空気質量Qmをエンジン回転数NEおよびス
ロットル弁開度TAに応じて予め実験等によって求め、
その実際の吸入空気質量Qmの値を用いて推定吸入空気
質量QNFWDを算出して作成されたものであり、標準
高度においては、算出吸入空気質量QNTAは推定吸入
空気質量QNFWDと一致するのである。本実施例で
は、トランスミッション制御用コンピュータ34の一連
の信号処理のうち前記ステップS25を実行する部分が
高度算出手段に相当する。
【0025】一方、上記基準補正係数Kshift に基づい
て高度補正係数KGHACを算出する図5のフローチャ
ートにおいては、先ずステップS41において、基準補
正係数Kshift のこれまでの最大値Kmax と今回の基準
補正係数Kshift との大小が比較され、今回の基準補正
係数Kshift の方が大きい場合はステップS42で最大
値Kmax が今回の基準補正係数Kshift に入れ替えられ
る。今回の基準補正係数Kshift が最大値Kmax 以下で
ある場合には、ステップS43において今回の基準補正
係数Kshift とこれまでの最小値Kmin との大小が比較
され、今回の基準補正係数Kshift の方が小さい場合は
ステップS44で最小値Kmin が入れ替えられる。そし
て、次のステップS45において、最大値Kmax と最小
値Kminとの差から現在までの基準補正係数Kshift の
最大変化幅Aが求められ、続くステップS46では、そ
の変化幅Aが予め定められた基準値α1 よりも大きいか
否かが判断される。
【0026】上記基準値α1 は、高度変化に伴う通常の
基準補正係数Kshift の変化量よりも大きい値で、車両
の登坂能力などを考慮して予め定められている。これ
は、例えばアクセルペダルが踏込み操作されてスロット
ル弁開度TAが急激に変化した場合、図15に示されて
いるように算出吸入空気質量QNTAはスロットル弁開
度TAの変化に応じて速やかに変化するのに対し、推定
吸入空気質量QNFWDはその変化が遅れるため、一時
的に基準補正係数Kshift は大きくなるが、この時の基
準補正係数Kshift は高度を表すものではなく、その変
化は高度変化による基準補正係数Kshift の変化幅より
も充分に大きいため、変化幅Aが基準値α1 よりも大き
い場合には、その時の基準補正係数Kshift を高度補正
係数KGHACを算出する際のデータから除外するため
である。
【0027】そして、変化幅Aが基準値α1 を超えてい
る場合は、基準補正係数Kshift のばらつきが高度変化
によって生じたものでないと判断し、ステップS47お
よびステップS48において最大値Kmax および最小値
Kmin が今回の基準補正係数Kshift の値にそれぞれ更
新される。また、変化幅Aが基準値α1 以下である場合
には、ステップS49においてタイマCTIMEの内容
が予め定められた更新間隔βより大きいか否かが判断さ
れ、その判断が否定されると元に戻ってステップS41
以下が繰り返し実行される。
【0028】タイマCTIMEの内容が予め定められた
更新間隔βを超えるまで前記最大変化幅Aが基準値α1
以下の状態、すなわち基準補正係数Kshift の値が高度
に対応するものと判断できる状態が継続した場合には、
ステップS50において最大値Kmax と最小値Kmin と
の平均値Bが算出され、続くステップS51においてそ
の平均値Bと高度補正係数KGHACとの大小が比較さ
れる。KGHAC<Bの場合はステップS52において
前回の高度補正係数KGHACbに予め定められた所定
値εを加算した値に高度補正係数KGHACが更新さ
れ、KGHAC>Bの場合はステップS53において前
回の高度補正係数KGHACbから所定値εを差し引い
た値に高度補正係数KGHACが更新される。また、K
GHAC=Bの場合には高度補正係数KGHACは更新
されない。上記所定値εや前記更新間隔βは、測定誤差
や算出誤差により高度補正係数KGHACが高度変化と
無関係に頻繁に微小変化することを防止するとともに、
高度変化に対しては適度な応答性が得られるように設定
されている。そして、前記ステップS46の判断が否定
されたときと同様にステップS47およびS48で最大
値Kmax および最小値Kmin が今回の基準補正係数Ksh
ift の値にそれぞれ更新されたあと、ステップS54に
おいてタイマCTIMEの内容が零にリセットされる。
【0029】このようにして上記の各ステップが繰り返
されることにより、基準補正係数Kshift の変化幅Aが
基準値α1 以下の状態が更新間隔βより長い時間継続す
る毎に高度補正係数KGHACの更新が行われ、アクセ
ルペダルの操作等に起因して異常値を示すことなく高度
判定が行われる。なお、計算当初における高度補正係数
KGHACの初期値は 1.0とされている。本実施例で
は、トランスミッション制御用コンピュータ34内の上
述した図4、図5、図6の各ステップを実行する部分が
高度判定装置に相当するとともに、その一連の信号処理
のうち上記ステップS45およびステップS46を実行
する部分が差原因判断手段に相当する。
【0030】一方、図3の前記ステップS6およびS1
1における加速補正係数KSFTAは、運転者の加速に
対する要求量に応じてダウンシフトし易いようにするた
めのものであり、例えば図7のフローチャートにより決
定されるとともに、このフローが前記図5のフローと略
同じサイクルタイムで繰り返し実行されることにより逐
次更新される。かかる図7において、ステップS31で
は、スロットル弁開度信号STAが表す今回のスロット
ル弁開度TAと前回のスロットル弁開度TAbとの変化
量ΔTA(=TA−TAb)を算出する。次のステップ
S32においては、上記変化量ΔTAに基づいて例えば
図11に示されているような予め定められたデータマッ
プや演算式等から補正値k2を算出する。この補正値k
2を求めるためのデータマップや演算式等は、変化量Δ
TAが零の時には補正値k2も略零となり、変化量ΔT
Aが大きくなる程補正値k2も大きくなるように定めら
れている。そして、ステップS33において補正値k2
と前回のサイクル時の加速補正係数KSFTAbから一
定値γを差し引いた値(KSFTAb−γ)とを比較
し、k2<KSFTAb−γの場合にはステップS34
において加速補正係数KSFTAとしてKSFTAb−
γが設定され、k2≧KSFTAb−γの場合にはステ
ップS35において加速補正係数KSFTAとしてk2
が設定される。
【0031】上記ステップS33〜S35は、アクセル
ペダルの踏込みが完了してスロットル弁開度TAの変化
量ΔTAが略零になると、図11のデータマップから補
正値k2も零となるが、アクセルペダルの踏込み状態が
継続している間は運転者の加速要求は継続していると考
えられるため、加速補正係数KSFTAを予め定められ
た変化率γ(1サイクル当たりの減衰量)で減衰させる
ことにより、変化量ΔTAが零となった後も運転者の加
速要求が加速補正係数KSFTAに反映されるようにす
るためのもので、アクセルペダルが一定の踏込み位置に
ある状態では加速補正係数KSFTAは徐々に小さくな
る。
【0032】ここで、本実施例では前記高度補正係数K
GHACの算出に際して、図5のフローチャートにおけ
るステップS45およびS46により基準補正係数Ksh
iftの最大変化幅Aが基準値α1 を超えているか否かが
判断され、基準値α1 以下の場合にはその基準補正係数
Kshift の変化は高度変化によって生じたものと判断し
て高度補正係数KGHACを更新するようにしているた
め、常に高い精度で高度判定が為されて高度判定装置と
して高い信頼性が得られるようになり、自動変速機68
の変速制御に際してアクセルペダルを踏込み操作した場
合などに誤った高度補正が為されることが回避される。
【0033】特に、本実施例では所定の更新間隔β内の
補正係数Kshift の変化幅Aに基づいて、その間の補正
係数Kshift が高度に対応するものであるか否かを判断
するようにしているため、その判断がより正確に為され
るとともに、高度補正係数KGHACの更新に際しては
所定値εずつ変化させるようにしているため、高度補正
係数KGHACの信頼性が一層向上するのである。
【0034】また、基準補正係数Kshift の算出に際し
て、熱線式流量計16により計測された吸入空気質量Q
mをそのまま用いず、その吸入空気質量Qmに基づき空
気吸入経路における吸入応答遅れなどを考慮に入れてエ
ンジン10の燃焼室12内に吸入される空気質量を予想
して算出した推定吸入空気質量QNFWDを用いている
ことから、より一層正確に基準補正係数Kshift が算出
され、高度判定の精度が高められる。
【0035】なお、上例では、自動変速機68の変速制
御を高度補正係数KGHACによって補正する場合につ
いて説明したが、前記エンジン10の燃料噴射量や点火
時期などの制御には、高度補正係数KGHACによって
高度補正が為された推定吸入空気質量QNFWDが用い
られ、高度変化に拘らず常に適切なエンジン制御が為さ
れるようになっており、この場合にも上記変速制御と同
様にスロットル弁開度TAの変化時などにおける誤った
高度補正が防止される。
【0036】次に、本発明の他の実施例を説明する。
【0037】図12に示すフローチャートは、図5のフ
ローチャートにおけるステップS45およびステップS
46に替えて用いられるステップである。ステップS8
1において、図7のフローチャートで算出された加速補
正係数KSFTAが読み込まれるとともに、ステップS
82においては、その加速補正係数KSFTAが予め定
められた基準値α2 よりも大きいか否かが判断される。
この基準値α2 は、例えばアクセルペダルが踏込み操作
されることによりスロットル弁開度TAが急激に変化
し、算出吸入空気質量QNTAと推定吸入空気質量QN
FWDとの差が高度と無関係に拡大して基準補正係数K
shift が大きくなるような場合の加速補正係数KSFT
Aの値に予め定められている。そして、加速補正係数K
SFTAが基準値α2 以下である場合には、そのときの
基準補正係数Kshift の値は高度に対応するものと判断
して前記ステップS49以下を実行する一方、加速補正
係数KSFTAが基準値α2 を超えている場合は、基準
補正係数Kshift の値は高度に対応するものでないと判
断して前記ステップS47以下を実行する。本実施例で
は上記ステップS81およびステップS82が差原因判
断手段に相当する。
【0038】また、図13に示すフローチャートも上記
と同様に前記ステップS45およびステップS46に替
えて用いられるステップである。ステップS91におい
ては、今回の算出吸入空気質量QNTAと前回の算出吸
入空気質量QNTAbとの変化量ΔQNTA(=QNT
A−QNTAb)が算出されるとともに、ステップS8
2においては、その変化量ΔQNTAが予め定められた
基準値α3 よりも大きいか否かが判断される。この基準
値α3 は、例えばアクセルペダルが踏込み操作されるこ
とによりスロットル弁開度TAが急激に変化し、算出吸
入空気質量QNTAと推定吸入空気質量QNFWDとの
差が高度と無関係に拡大して基準補正係数Kshift が大
きくなるような場合の算出吸入空気質量QNTAの変化
量ΔQNTAの値に予め定められている。そして、変化
量ΔQNTAが基準値α3 以下である場合には、そのと
きの基準補正係数Kshift の値は高度に対応するものと
判断してステップS49以下を実行する一方、変化量Δ
QNTAが基準値α3 を超えている場合は、基準補正係
数Kshift の値は高度に対応するものでないと判断して
ステップS47以下を実行する。本実施例では上記ステ
ップS91およびステップS92が差原因判断手段に相
当する。
【0039】なお、上記算出吸入空気質量QNTAの変
化量ΔQNTAに替えて、推定吸入空気質量QNFWD
の変化量ΔQNFWDや吸入空気質量Qm,QNの変化
量ΔQm,ΔQNなどを用いることも可能である。
【0040】さらに、図14に示すフローチャートも前
記ステップS45およびステップS46に替えて用いら
れるステップである。ステップS101においては、図
6のフローチャートで算出された補正算出吸入空気質量
CQNTAと推定吸入空気質量QNFWDとが読み込ま
れ、その補正算出吸入空気質量CQNTAと推定吸入空
気質量QNFWDとの差Dが算出される。この差Dはス
ロットル弁開度TAが変化しない非過渡期においては高
度変化に拘らず略零となるものであり、続くステップS
102において、差Dが予め定められた基準値α4 より
も大きいか否かが判断される。この基準値α4 は、測定
誤差や算出誤差を考慮して略零に近い値に予め定められ
ている。そして、上記差Dが基準値α4 以下である場合
には、基準補正係数Kshift の値は高度に対応するもの
と判断してステップS49以下を実行する一方、差Dが
基準値α4 を超えている場合は高度に対応するものでな
いと判断してステップS47以下を実行する。上記ステ
ップS101およびS102が差原因判断手段に相当す
る。
【0041】以上、本発明のいくつかの実施例を図面に
基づいて詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施す
ることもできる。
【0042】例えば、前記実施例では吸入空気量測定手
段として熱線式流量計16が用いられていたが、質量流
量を計測可能な他のエアフローメータを採用することも
できる。
【0043】また、前述の実施例では、吸入空気量算出
手段において算出吸入空気質量QNTAを図10のデー
タマップから求める一方、吸入空気量測定手段において
エンジンへの実質的な吸入空気量として熱線式流量計1
6により吸入空気質量Qmを測定するとともに推定吸入
空気質量QNFWDを実測吸入空気量として求め、それ
らQNTAとQNFWDから高度を表す基準補正係数K
shift を算出していたが、これに替えて、吸入空気量算
出手段において空気容量で表されたデータマップから算
出吸入空気容量を求める一方、吸入空気量測定手段にお
いて上記吸入空気質量Qmまたは推定吸入空気質量QN
FWDを標準高度での空気容量に換算(例えば1気圧で
の空気密度で除算)した吸入空気容量を実測吸入空気量
として求め、それらの比〔算出吸入空気容量/実測吸入
空気容量〕を高度を表す値として用いても良い。
【0044】また、前記第1実施例では、更新間隔β内
の基準補正係数Kshift の変化幅Aに基づいてその間の
基準補正係数Kshift が有効か否かを判断するようにし
ていたが、前回と今回との基準補正係数Kshift の変化
量ΔKに基づいて今回の基準補正係数Kshift が有効か
否かを判断することもできる。
【0045】また、前記実施例では高度補正係数KGH
ACを所定値εずつ変化させるようにしていたが、平均
値Bをそのまま高度補正係数KGHACに設定したり、
1サイクル毎に基準補正係数Kshift の有効または無効
の判断を行う場合には、有効とされた今回の基準補正係
数Kshift をそのまま高度補正係数KGHACに設定し
たりすることもできる。
【0046】また、前記実施例では算出吸入空気質量Q
NTAと推定吸入空気質量QNFWDとの比QNTA/
QNFWDを基準補正係数Kshift としていたが、算出
吸入空気質量QNTAから推定吸入空気質量QNFWD
を差し引いた値(QNTA−QNFWD)を高度に対す
る基準補正係数Kshift としても良い。
【0047】また、前記実施例では高度補正係数KGH
ACを変速制御やエンジン制御に利用した場合について
説明したが、スロットル弁20が電子制御される場合に
は、そのスロットル弁制御にも利用できるなど、その他
の種々の車両制御等に高度補正係数KGHACを用いる
ことが可能である。
【0048】また、前記実施例ではトランスミッション
制御用コンピュータ34が高度判定装置として機能して
いたが、別体の高度判定装置が設けられても良いし、エ
ンジン制御用コンピュータ32を含めてそれらが単一の
コンピュータにて構成されても構わない。
【0049】また、前記実施例ではアイドル回転数制御
弁や可変バルブタイミング機構などの可変機構を備えて
いない場合であったが、それらを含めて実質的な吸入空
気量に影響を及ぼす他の可変機構を備えた車両において
は、それらの可変機構が標準状態であることを条件とし
て高度判定を行うようにしたり、それらの可変機構の作
動状態に応じて高度を補正するようにしたりしても良
い。
【0050】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】本発明の一実施例である高度判定装置を備えた
自動変速機およびエンジン等の構成を説明する図であ
る。
【図3】図2の実施例における自動変速機の変速段を切
り換える際の作動を説明するフローチャートである。
【図4】図2の実施例において高度補正係数KGHAC
を算出する基礎となる基準補正係数Kshift を求めるた
めのフローチャートである。
【図5】基準補正係数Kshift に基づいて高度補正係数
KGHACを算出するためのフローチャートである。
【図6】図4のステップS25で基準補正係数Kshift
を算出する際に用いられる推定吸入空気質量QNFWD
を求めるためのフローチャートである。
【図7】図3のステップS6,S11において用いられ
る加速補正係数KSFTAを求めるためのフローチャー
トである。
【図8】図3のフローチャートの実行に際して用いられ
るアップシフト側変速マップの一例を示す図である。
【図9】図3のフローチャートの実行に際して用いられ
るダウンシフト側変速マップの一例を示す図である。
【図10】図4のステップS24においてエンジン回転
数NEおよびスロットル弁開度TAから算出吸入空気質
量QNTAを求めるためのデータマップの一例である。
【図11】図7のステップS32においてスロットル弁
開度TAから補正値k2を求めるためのデータマップの
一例である。
【図12】本発明の他の実施例の要部を示すフローチャ
ートで、図5におけるステップS45,S46の替わり
に用いられるものである。
【図13】本発明の更に別の実施例の要部を示すフロー
チャートで、図5におけるステップS45,S46の替
わりに用いられるものである。
【図14】本発明の更に別の実施例の要部を示すフロー
チャートで、図5におけるステップS45,S46の替
わりに用いられるものである。
【図15】従来の高度判定装置における問題点を説明す
るためのタイムチャートの一例である。
【符号の説明】
10:エンジン 16:熱線式流量計(吸入空気量測定手段) 20:スロットル弁 34:トランスミッション制御用コンピュータ(高度判
定装置) 36:スロットルポジションセンサ TA:スロットル弁開度 NE:エンジン回転数 QNTA:算出吸入空気質量(算出吸入空気量) QNFWD:推定吸入空気質量(実測吸入空気量) Kshift :基準補正係数(高度) KGHAC:高度補正係数 ステップS24:吸入空気量算出手段 ステップS25:高度算出手段 ステップS45,S46:差原因判断手段 ステップS61〜S71:吸入空気量測定手段 ステップS81,S82:差原因判断手段 ステップS91,S92:差原因判断手段 ステップS101,S102:差原因判断手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの回転数およびスロットル弁開
    度に基づいて、予め定められたデータマップから標準高
    度における吸入空気量を算出する吸入空気量算出手段
    と、 エンジンへの実質的な吸入空気量を測定する吸入空気量
    測定手段と、 前記吸入空気量算出手段によって算出した算出吸入空気
    量と前記吸入空気量測定手段によって測定した実測吸入
    空気量との差に基づいて高度を算出する高度算出手段と
    を備えた車両の高度判定装置において、 前記算出吸入空気量と前記実測吸入空気量との差が前記
    標準高度との高度差によって生じたものであるか否かを
    実質的に判断し、高度差によって生じたものと判断した
    場合に前記高度算出手段によって算出された高度を有効
    とする差原因判断手段を設けたことを特徴とする車両の
    高度判定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012046053A (ja) * 2010-08-26 2012-03-08 Toyota Motor Corp 車両用動力伝達装置用制御装置
CN115288867A (zh) * 2022-08-18 2022-11-04 奇瑞汽车股份有限公司 海拔修正系数的确定方法及装置

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JP2012046053A (ja) * 2010-08-26 2012-03-08 Toyota Motor Corp 車両用動力伝達装置用制御装置
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