JPH05186963A - スパッター蒸着布帛の製造方法 - Google Patents

スパッター蒸着布帛の製造方法

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JPH05186963A
JPH05186963A JP4020589A JP2058992A JPH05186963A JP H05186963 A JPH05186963 A JP H05186963A JP 4020589 A JP4020589 A JP 4020589A JP 2058992 A JP2058992 A JP 2058992A JP H05186963 A JPH05186963 A JP H05186963A
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JP
Japan
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deposited
fabric
cloth
sputter
present
Prior art date
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Pending
Application number
JP4020589A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsunekatsu Furuta
常勝 古田
Kenichi Kamemaru
賢一 亀丸
Hiroyoshi Nakamura
裕義 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐摩耗性と光沢の優れたスパッタリング布帛
を得る方法を提供する。 【構成】 スパッター蒸着した布帛をカンレダー処理し
た後,その蒸着面にウレタン樹脂を薄くコーティングす
る。 【効果】 従来のスパッター布帛に比べて光沢に優れ,
かつ耐摩耗性に優れたスパッター布帛を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,布帛の表面にスパッタ
ー蒸着された物質の剥離を防止した,耐摩耗性の良好
な,しかも光沢の優れたスパッタリング布帛の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属の光沢や金属化合物の光沢を有する
布帛を得るためには,その付着物質のフィルムや薄膜状
のものをバインダー等により布帛に貼り合わせる方法が
用いられてきた。しかし,この方法によって得られる布
帛は,洗濯や摩耗による膜の剥離が生じ,耐久性に乏し
い布帛であった。また,薄膜状にて加工できる物質が一
部の金属等に限定される欠点もあった。
【0003】一方,スパッタリング蒸着法によって形成
した膜は,表面に何の処理も施さなくても,前述の箔ラ
ミネート法に比べると多少は布帛との密着性がよくなる
ものの,蒸着物が直接露出しているために外部との摩擦
や洗濯等に対して耐剥離強度等が弱い欠点を有してい
た。しかもこの方法では,基布の凹凸に対して蒸着物が
そのまま付着するため,表面の凹凸による光の乱反射が
生じ,蒸着物自身が保有する光沢等の性質が失われてし
まうことが多い。そして,このような欠点を補う布帛の
加工処理方法は,未だ確立されていないのが実状であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,このような
現状に鑑みて行われたもので,スパッター蒸着した布帛
の表面をカレンダー処理により平滑にして光の乱反射を
防ぐことによって,本来蒸着物質自身がもつ光沢を生か
し,かつスパッター蒸着面を樹脂コーティングすること
によって蒸着物質の密着性を強化し,耐摩耗性の良好な
スパッター布帛を得ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は,上記目的を達
成するもので,次の構成よりなるものである。すなわち
本発明は,「金属あるいはそれらの化合物をスパッター
蒸着させた布帛を,その布帛の構成繊維の融点以下の温
度にてカレンダー処理を行い,しかる後にその蒸着面に
ポリウレタン樹脂を皮膜の厚さが0.5〜10μmになる
ようにコーティングすることを特徴とする耐摩耗性と光
沢の良好なスパッター蒸着布帛の製造方法」を要旨とす
るものである。以下,本発明を詳細に説明する。
【0006】本発明方法では,まず,金属あるいはそれ
らの化合物をスパッター蒸着させた布帛を用いる。本発
明に用いる蒸着物質としては,アルミニウム,チタン,
ステンレス,ニッケル,クロム,金,銀,銅等の金属
や,それらの金属の酸化物,窒化物,塩化物等の化合物
を挙げることができる。腐食されやすいものや化学変化
を起こしやすいものは好ましくない。
【0007】本発明で使用される布帛としては,ナイロ
ン6やナイロン66で代表されるポリアミド系合成繊
維,ポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエス
テル系合成繊維,ポリアクリロニトリル系合成繊維等か
ら構成された織物,編物等,さらには,ナイロン6/木
綿,ポリエチレンテレフタレート/木綿から構成された
織物,編物等を挙げることができる。
【0008】上述の布帛にスパッター蒸着を行うには,
イオンビームあるいはマグネトロン式スパッタリング装
置により,10-2〜10-4Torrの減圧下において,印可
電圧200〜800V,印可電流5〜20Aのスパッタ
リング条件で行う。また,ターゲット材料としては,ア
ルミニウム,チタン,ステンレス,ニッケル,クロム,
金,銀,銅,またはこれらの金属の酸化物,窒化物,塩
化物等の化合物を挙げることができるが,腐食されやす
いものや化学変化を起こしやいものは好ましくない。
【0009】本発明方法では,スパッター蒸着された布
帛にカレンダー処理を行う。カレンダー処理方法につい
ては,カレンダーロールの少なくとも1本は表面が鏡面
加工されたものを用い,材質は,セラミックス等の硬い
物質と接触する場合もあるため,硬質のものが望まし
い。カレンダー処理温度は高いほど効果があるが,布帛
を構成する繊維自身の溶融の問題もあるので,一般には
150〜180℃の範囲が好ましい。また,ローラーの
ニップ圧については,特に限定するものではないが,高
圧であるほうが表面を平滑にするうえで効果的であり,
カレンダーロールの速度については,その効果を十分発
揮するために5〜50m/分程度が望ましい。
【0010】本発明方法では,カレンダー処理後,蒸着
面にポリウレタン樹脂を皮膜の厚さが0.5〜10μmに
なるようにコーティングする。ポリウレタン樹脂につい
ては,形成される皮膜が耐摩耗を有すること,あまり硬
くないこと,そして十分な透明性を有していることが望
ましい。その理由として,スパッター蒸着物質自身のも
つ光沢を生かしながら,摩耗に対して強い性能を有する
と同時に,ソフトな風合ももたせるためである。
【0011】本発明で用いるポリウレタン樹脂は,ポリ
イソシアネートとポリオールを反応せしめて得られる重
合物であり,ポリイソシアネートとしては,公知の脂肪
族並びに芳香族ポリイソシアネートが使用でき,例え
ば,ヘキサメチレンジイソシアネート,キシレンジイソ
シアネート,トルエンジイソシアネートおよびこれらの
過剰と多価アルコールとの反応生成物が挙げられる。ポ
リオールとしては,ポリエーテルあるいはポリエステル
等,通常のポリウレタン製造樹脂に使用される公知のも
のが使用可能である。ポリエステルとしては,例えば,
エチレングリコール,ジエチレングリコールまたは1・
4−ブタンジオール等の多価アルコールとアジピン酸,
シュウ酸またはセバシン酸等の多塩基性カルボン酸の反
応物が挙げられる。ポリエーテルとしては,例えば,エ
チレングリコール,プロピレングリコール等の多価アル
コールにエチレンオキシド,プロピレンオキシド,ブチ
レンオキシド等のアルキレンオキシドの1種または2種
以上を付加させたものが挙げられる。
【0012】本発明では,上述のポリウレタン系樹脂を
トルエン,メチルエチルケトン等の1種あるいは2種以
上の有機溶媒に溶解し,その溶液をスパッター蒸着面に
薄くコーティングするのであるが,コーティングに際し
ては,ナイフオーバーロールコーター,コンマダイレク
トコーター,コンマリバースコーター等を用いてコーテ
ィングを行う。コーティング皮膜の厚みは0.5〜10μ
m,好ましくは1〜5μmがよい性能をもたらし,0.5
μmより薄すぎるとコーティング膜の耐摩耗性効果がな
く,10μmより厚すぎると風合が悪くなると同時に,
透明性や通気性も失われてしまうので望ましくない。本
発明は,以上の構成よりなるものである。
【0013】
【作 用】本発明方法のごとく,金属のスパッター蒸着
後,樹脂コーティングに際して予めカレンダー処理を行
うと,蒸着された布帛の金属面が平滑化されるととも
に,金属が布帛と強く密着するので,蒸着面の光沢が良
好になると同時に,蒸着面の耐久性が向上し,このよう
な状態で蒸着面にポリウレタン樹脂コーティングを行う
と,蒸着面が形成された皮膜によって保護されるので,
その耐摩耗性が著しく向上するようになる。
【0014】
【実施例】次に,実施例により本発明を具体的に説明す
るが,実施例における布帛の性能の測定,評価は,下記
の方法によって行った。 (1)耐摩耗性 学振摩耗 JIS L−1084(A−1
法)による。 スコット摩耗 JIS K−6772による。 (2)光 沢 肉眼判定により,次の3段階評価を行った。 ○ : 良 好 △ : 普 通 × : 不
【0015】実施例1 まず基布して経糸,緯糸の双方にポリエステル75デニ
ール/48フィラメントを用いた経糸密度115本/イ
ンチ,緯糸密度95本/インチの平織物(タフタ)を用
意し,通常の方法にて精練,染色,仕上げセットを行っ
た後,これにイオンビーム式スパッタリング装置にてス
テンレス(SUS304)をターゲット物質に用いてス
パッター蒸着した。次に,鏡面ロールをもつカレンダー
加工機を用いて,温度170℃,圧力300kg/cm,速
度20m/分の条件にてカレンダー処理を行い,続い
て,下記処方1に示すウレタン樹脂塗布液をナイフオー
バーロールコーターを使用して皮膜が5μmになるよう
に塗布し,80℃で2分間乾燥を行い,樹脂を固化させ
て耐摩耗性の良好なスパッター蒸着布帛を製造した。
【0016】処方1 レザミンNE−8850 100部 (大日精化株式会社製,ポリウレタン樹脂) イソプロピルアルコール 20部 トルエン 30部
【0017】本発明法との比較のため,本実施例におい
てカレンダー処理を省くほかは,本実施例と全く同一の
方法により比較用のスパッター蒸着布帛(比較例1)を
得た。また,本発明法との比較のため,本実施例におい
てカレンダー処理とウレタン樹脂コーティング加工を除
くほかは,本実施例と全く同一の方法により比較用のス
パッター蒸着布帛(比較例2)を得た。
【0018】本発明および比較用のスパッター蒸着布帛
の性能を評価し,その結果を合わせて表1に示した。
【表1】
【0019】表1より明らかなごとく,本発明のスパッ
ター蒸着布帛は,光沢,耐摩耗性のいずれにおいても優
れており,かなり過酷な条件においても蒸着金属層の剥
離は認められなかった。
【0020】
【発明の効果】本発明方法によれば,蒸着面の光沢が良
好で,しかも蒸着物質の剥離しにくいスパッター蒸着布
帛を得ることができる。本発明によるスパッター布帛
は,現在,金属箔をラミネート加工して金属光沢を付与
している衣料用布帛にとって代わることが期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 15/564 D06M 15/564

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属あるいはそれらの化合物をスパッタ
    ー蒸着させた布帛を,その布帛の構成繊維の融点以下の
    温度にてカレンダー処理を行い,しかる後にその蒸着面
    にポリウレタン樹脂を皮膜の厚さが0.5〜10μmにな
    るようにコーティングすることを特徴とする耐摩耗性と
    光沢の良好なスパッター蒸着布帛の製造方法。
JP4020589A 1992-01-08 1992-01-08 スパッター蒸着布帛の製造方法 Pending JPH05186963A (ja)

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JPH05186963A true JPH05186963A (ja) 1993-07-27

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ID=12031428

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010037681A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Toyobo Specialties Trading Co Ltd 衣料用織編物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010037681A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Toyobo Specialties Trading Co Ltd 衣料用織編物

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