JPH05186731A - 水性硬化性樹脂組成物 - Google Patents

水性硬化性樹脂組成物

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JPH05186731A
JPH05186731A JP483392A JP483392A JPH05186731A JP H05186731 A JPH05186731 A JP H05186731A JP 483392 A JP483392 A JP 483392A JP 483392 A JP483392 A JP 483392A JP H05186731 A JPH05186731 A JP H05186731A
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JP
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meth
fluororesin
various
group
aqueous dispersion
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JP483392A
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English (en)
Inventor
Shinichi Kuwamura
慎一 桑村
Yoshinobu Deguchi
義信 出口
Fumio Yoshino
文夫 吉野
Hiroo Tanaka
博夫 田中
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】たとえば、一分子中にラジカル反応性の異な
る、少なくとも2種類の不飽和基を有する多官能性不飽
和基含有単量体を用いて得られるものであるとか、何ら
の硬化部位をも有しないフッ素樹脂の水性分散体を、ラ
ジカル硬化が可能なる、不飽和二重結合を有する化合物
で以て変性せしめることによって得られるものであると
か、あるいは、一分子中にラジカル反応性を有する、少
なくとも2種類の不飽和基を有する官能性不飽和基含有
単量体の組み合わせのうちの、いずれか一方の官能基を
ブロックせしめた形の単量体を用いて得られるものなど
のような、いわゆる自己硬化性の部位を有するフッ素樹
脂の水性分散体を含んで成る、水性硬化性樹脂組成物。 【効果】いままで困難であったフルオロオレフィン系乳
化共重合体の室温付近の温度での硬化性を可能とし、し
かも、耐汚染性を損なうことも無く、とりわけ、長期間
に亘る耐候性を有する塗膜を与えるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規にして有用なる水性
硬化性樹脂組成物に関する。さらに詳細には、本発明
は、自己硬化可能なるフッ素樹脂水性分散体を含有する
ことから成る、常温硬化性に優れる水性硬化性樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】金属やセメントなどのアルカリ性無機硬
化体、あるいはプラスチックなどの表面を塗料によって
被覆する目的は、基材の耐候性、耐薬品性ならびに耐水
性などの耐久性を向上させるためと、保護ならびに美装
とのために行われている。
【0003】ところで、近年、特に建築外装材や産業資
材などの屋外に曝露されるものの塗装剤は、耐久性に優
れた長期間メンテナンスフリーのものが要求されてい
る。そうした中にあって、フルオロオレフィン系共重合
体は、高耐候性と高耐薬品性を有するバインダーとして
公知であり、有機溶剤溶液の形態のものが市販されてい
る。
【0004】しかしながら、有機溶剤を多量に含むため
に、火災の危険性、有害性ならびに大気の汚染などの問
題がある処から、水性のフルオロオレフィン系バインダ
ーが要求されている。
【0005】これまでにも、テトラフルオロエチレン、
フッ化ビニリデンまたはヘキサフルオロプロピレンなど
のフルオロオレフィン・ポリマーの水分散体が、すで
に、提唱されては居る。
【0006】しかし、これまでのものは、いずれも、造
膜過程において、高温での焼付けが必要である。すなわ
ち、たとえば、特開昭57−38845号公報に記載さ
れている発明を見ても、フッ化ビニリデンとヘキサフル
オロプロピレン共重合体の場合には、180℃〜230
℃という温度での焼付けを必要としている。
【0007】このような高温焼付けは、現場での塗装に
用いられる常乾塗料の分野では、およそ、不可能である
し、一方、加熱乾燥が主体である工場ライン塗装におい
ても、経済的に不利である。
【0008】別に、特開昭61−261367号公報に
は、このような問題点の解決方法として、フルオロオレ
フィン、アルキルビニルエーテルおよびカルボン酸ビニ
ルエステルからなる乳化重合体ベースの塗料組成物が開
示されており、造膜性が大幅に改善されている。
【0009】しかしながら、屋外に曝露される被塗物の
塗装剤は、耐久性のみならず、媒煙などによる塗膜の汚
染に基づく外観低下を来たさないことも、重要である。
一般に、低温での造膜性を得るためには、樹脂のガラス
転移点や最低造膜温度を下げなければならず、その結
果、得られた塗膜が軟質になり、ひいては、耐汚染性を
欠如するという結果を生じる。
【0010】したがって、低温での造膜が可能で、しか
も、耐候性、耐薬品性、耐水性、耐沸水性ならびに耐ア
ルカリ性などの、いわゆる塗膜の耐久性と、耐汚染性と
の両者の性能を、充分に、満足させる水系の塗装剤が、
切望されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とする処
は、室温のような低温下における造膜が可能であって、
耐候性、耐薬品性、耐水性、耐沸水性ならびに耐アルカ
リ性などの、トータルな塗膜耐久性と、そして、耐汚染
性に優れる、極めて実用性の高い、水系フルオロオレフ
ィン系の塗装剤を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述したような従来技術における長所ならびに短所に鑑
み、トータルな塗膜耐久性と、耐汚染性とに優れる、極
めて実用性の高い、水系フルオロオレフィン系の塗装剤
を求めて、鋭意、検討を重ねた結果、分子内はもとよ
り、分子間での架橋化を実現させ得るフッ素樹脂の水性
分散体、すなわち、自己硬化性部位を有するフッ素樹脂
の水性分散体が、見事に、上記の課題を解決し得ること
を見い出すに及んで、ここに、本発明を完成させるに到
った。
【0013】すなわち、本発明は、自己硬化性部位を有
するフッ素樹脂水性分散体を必須の成分として含んで成
る、極めて実用性の高い水性硬化性樹脂組成物を提供し
ようとするものである。
【0014】ここで言う「自己硬化性」とは、一般的な
形の、いわゆる、主剤と硬化剤との組み合わせになる樹
脂組成物とは異なり、主剤それ自体に、架橋し得る官能
基あるいは官能基群を具備せしめたものであって、専
ら、主剤自体が硬化し得るというものであり、かかる硬
化形式を有するものを指称する。
【0015】したがって、基本的に、硬化剤なる試剤
(reagent)などの第2ないしは第3の成分を含
有しないという処から、フッ素樹脂本来の性能を損なう
ことなく、当該樹脂の性能を、十二分に、発揮せしめる
ことが出来る。
【0016】本発明を実施するに当たり、こうした自己
硬化性の部位を導入する方法としては、次のような手法
が利用できるが、勿論、それらの手法のみに限定される
ものでは無い。
【0017】第1の方法としては、乾燥工程におけるラ
ジカル硬化が可能な、不飽和の二重結合(以下、不飽和
基ともいう。)を、本発明組成物の必須成分たるフッ素
樹脂の水性分散体中に導入せしめるという方法である。
【0018】その具体的な導入方法としては、かかるフ
ッ素樹脂水性分散体の調製に要する単量体原料中に、一
分子中にラジカル反応性の異なる、少なくとも2種類の
不飽和基を有する多官能性不飽和基含有単量体を共存さ
せて、フルオロオレフィン系単量体およびその他の共重
合性単量体(共単量体)と共重合せしめるという方法も
あれば、
【0019】一旦、フッ素樹脂水性分散体が得られたの
ちに、ラジカル硬化が可能な不飽和の二重結合含有化合
物によって、当該分散体を修飾(変性)せしめるという
方法などもある。
【0020】これらのうち、反応の制御のし易さや、硬
化性などの観点からは、前者の方法のよるのが望まし
い。当該方法の実施態様の一例として利用できる、一分
子中にラジカル反応性の異なる、少なくとも2種類の不
飽和基を有する、多官能性不飽和基含有単量体の例とし
ては、およそ、次のようなものである。
【0021】すなわち、(1)不飽和基含有カルボン酸
類と、不飽和基含有アルコール類とのエステル化物が挙
げられ、具体的なる一例としては、(メタ)アクリル酸
の如き、各種の不飽和カルボン酸類と、アリルアルコー
ルの如き、各種のアルケニルアルコール類とのエステル
化物;
【0022】または脂肪酸類と、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレ−トの如き、各種のヒドロキシアルキ
ル(メタ)アクリレート類とのエステル化物のような形
の、ラジカル反応性の異なる不飽和二重結合を、一分子
中に2個以上有する化合物である。
【0023】(2)不飽和基含有アルコール類と酸無水
基含有単量体類との付加物:− 一例としては、ヒドロキシブチルビニルエーテルの如
き、各種のヒドロキシアルキルビニルエーテル類と無水
(メタ)アクリル酸との付加物;または2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレ−トの如き、各種のヒドロキシ
アルキル(メタ)アクリレート類と無水マレイン酸との
付加物のような形の、ラジカル反応性の異なる不飽和二
重結合を、一分子中に2個以上有する化合物である。
【0024】(3)不飽和基含有アルコール類とエポキ
シ基含有単量体類との付加物:− 一例としては、ヒドロキシアルキルビニルエーテル類と
(メタ)アクリル酸グリシジルとの付加物;または2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−トの如き、各種の
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類とアリルグ
リシジルエーテルとの付加物のような形の、ラジカル反
応性の異なる不飽和二重結合を、一分子中に2個以上有
する化合物である。
【0025】(4)不飽和基含有アルコール類と脂肪酸
残基含有、片末端エポキシ化合物との付加物:− 一例としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテル
の如き、多官能エポキシ化合物類と脂肪酸類との付加物
をはじめとする、いわゆる脂肪酸残基含有片末端エポキ
シ化合物と、ヒドロキシアルキルビニルエーテルとの付
加物のような形の、ラジカル反応性の異なる不飽和二重
結合を、一分子中に2個以上有する化合物である。
【0026】(5)イソシアネート基含有単量体類と活
性水素基含有単量体類との付加物:− 一例としては、イソシアネートエチル(メタ)アクリレ
ートの如き、各種のイソシアネート基含有単量体類と、
かかるイソシアネート基と反応し得る活性水素を有する
単量体類、すなわち、アリルアルコールの如き、各種の
不飽和アルコール類や、(メタ)アクリル酸または脂肪
酸の如き、各種の不飽和カルボン酸などとの付加物のよ
うな形の、ラジカル反応性の異なる不飽和二重結合を、
一分子中に2個以上有する化合物である。
【0027】以上は、例示に過ぎないものであり、本質
は、ラジカル反応性の異なる2種類の不飽和二重結合を
利用することによって、以下に述べるような、フルオロ
オレフィンとラジカル反応性のある二重結合分子中に2
個以上有する単量体類とを共重合させ、ラジカル反応性
の低い二重結合をポリマー中に残存させることにより、
最終の利用場面において、架橋反応に利用させようとす
るものである。したがって、本質的に、こうした機能を
有する化合物は、いずれも、本発明に包含されるものと
理解されたい。
【0028】つまり、基本的には、以上に述べて来たよ
うな、ラジカル反応性の異なる不飽和二重結合を、分子
中に2個以上有する単量体類を、フルオロオレフィンと
共重合せしめ、それによって、不飽和二重結合を導入せ
しめるという方法が例示できる。
【0029】ここで、先に述べた脂肪酸とは、勿論、こ
うしたラジカル反応性の異なる不飽和二重結合を、分子
中に2個以上有する化合物の一例であって、具体的に
は、桐油、アマニ油、サフラワー油、大豆油、脱水ヒマ
シ油またはトール油などから調製される、各種の化合物
を指称するものである。
【0030】得られたフッ素樹脂水性分散体には、以下
に示すような硬化触媒である金属ドライヤーを配合する
ことによって、乾燥時に、当該フッ素樹脂水性分散体中
に残存している不飽和二重結合が、分子内はもとより、
分子間で酸化重合が進行し、かくして、目的とする架橋
反応を行うことが出来る。
【0031】その際に用いられる金属ドライヤーの具体
例としては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナフ
テン酸ジルコニウム、ナフテン酸マンガンまたはナフテ
ン酸カルシウムなどが特に代表的なものであり、好まし
くは、当該金属ドライヤーを、分散剤で、水性媒体中に
分散させた形の金属ドライヤーの水性化物であって、使
用時には、それらの1種または2種以上の混合物として
使用できる。
【0032】使用量としては、樹脂固形分100重量部
当たり、金属量として、0.05〜0.5部なる範囲内
が適切である。第2の方法としては、相互に反応し得
る、少なくとも2種類の異なる官能基の組み合わせにお
いて、その一方を、適当な保護基でブロックし、塗装後
の乾燥工程で、保護基を脱離して、硬化反応を行わせる
という方法である。
【0033】この方法においては、相互に反応し得る官
能基を有する単量体類の組み合わせのうち、少なくとも
一方の官能基をブロックし、フルオロオレフィン系単量
体およびその他の共単量体類と共重合せしめることによ
って行なうという方法が適切である。
【0034】この方法では、媒体が水である処から、水
によって、容易に、保護基が脱離するようなものの使用
は、適切ではない。好ましくは、水性媒体中で安定であ
り、かつ、pHの変化や、乾燥工程での揮発分の揮散に
よって、保護基が脱離するような系が適切である。
【0035】当該方法の実施態様の一例としては、クロ
トン酸の如き、各種のカルボン酸含有単量体類中の該カ
ルボン酸に、ブロック剤としてのエチルビニルエーテル
を付加せしめるという手法が挙げられる。
【0036】次いで、かくして得られる付加物と、エポ
キシ基含有単量体であるアリルグリシジルエーテルの如
き、各種のグリシジル基含有単量体類とを、フルオロオ
レフィンと共重合させる系が例示できる。
【0037】このようにして得られたフッ素樹脂水性分
散体は、中性領域では安定であるが、乾燥時に、pHを
酸側にシフトさせることによって、ブロック剤であるエ
チルビニルエーテルが脱離して、カルボン酸が再生さ
れ、エポキシ基との架橋反応を行うことが出来るような
なる。
【0038】以上に掲げられた例示の中で用いられる、
不飽和基含有アルコール類として特に代表的なもののみ
を例示するにとどめれば、ヒドロキシエチルビニ−ルエ
−テル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテルの如き、
各種のヒドロキシアルキルビニルエーテルのような水酸
基含有ビニルエ−テル類;2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレ−ト、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
−ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、4−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレ−ト、3−クロロ−2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレ−トまたはポリエチ
レングリコ−ルモノ(メタ)アクリレ−トの如き、(メ
タ)アクリル酸の各種ヒドロキシアルキルエステル類な
どである。
【0039】本発明の水性硬化性樹脂組成物を調製する
には、以上に述べた自己硬化性部位を形成する単量体類
を、全単量体原料中、1〜35重量%なる範囲内で使用
し、下記するフルオロオレフィン系単量体を、全単量体
原料中、30〜70重量%なる範囲内で使用し、そし
て、50重量%を超えない範囲で、その他の共重合性単
量体類(共単量体類)を重合させればよい。
【0040】ここにおいて、その他の共単量体として特
に代表的なもののみを例示するにとどめれば、エチレン
もしくはプロピレンの如き、各種のオレフィン類;また
は酢酸ビニルもしくはバーサテイック酸ビニルの如き、
カルボン酸のビニルエステル類などであり、より好まし
くは、これらのほかに、酸性基含有単量体類、ならびに
粒子内の架橋を、予め、行うための架橋性単量体類を併
用することであり、かくして、良好なる結果がもたらさ
れる。
【0041】本発明で用いるフルオロオレフィン系単量
体として特に代表的なもののみを例示するにとどめれ
ば、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロ
エチレン、ヘキサフルオロプロピレン、1,1,3,
3,3−ペンタフルオロプロピレン、2,2,3,3−
テトラフルオロプロピレン、1,1,2−トリフルオロ
プロピレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、ク
ロロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレ
ン、1−クロロ−1,2−ジフルオロエチレンまたは
1,1−ジクロロ−2,2−ジフルオロエチレンなどで
ある。
【0042】就中、ヘキサフルオロプロピレン、クロロ
トリフルオロエチレンまたはフッ化ビニリデンなどを使
用するのが望ましい。より好ましくは、重合時の反応制
御の点から、クロロトリフルオロエチレンが使用され
る。
【0043】その他の共単量体として特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、エチレン、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、プロピレンもしくはブテン−1の如
き、各種の(ハロゲン置換)オレフィン類;または酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビ
ニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサチ
ック酸ビニル(ネオノナン酸ビニルもしくはネオデカン
酸ビニル)、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、
シクロヘキサンカルボン酸ビニル、p−tーブチル安息
香酸ビニルもしくは「ベオバ」(シェル社製のビニルエ
ステル)の如き、各種のカルボン酸のビニルエステル類
などである。
【0044】これらのうち、カルボン酸のビニルエステ
ル類中のカルボン酸は、炭素数が5以上なる、直鎖ない
しは分岐状の、あるいは環状のカルボン酸であること
が、皮膜の耐候性などを高めるためには、一層、望まし
く、さらに好ましくは、炭素数が6以上のものがよい。
【0045】すなわち、炭素数が5以上なる、直鎖状な
いしは分岐状の、あるいは環状のカルボン酸のビニルエ
ステル類は、分子構造上、バルキーなアルキル基を有す
るものである処から、最終的に得られる塗膜の撥水性を
向上させ、たとえば、高温の水や、塩基性物質によるエ
ステル結合の加水分解を抑制するという効果がある。
【0046】したがって、当該単量体類を使用すること
により、造膜させたのちの長期に亘る耐沸水性や、高温
での耐アルカリ性などを、一層、満足させ得る性能が得
られる。
【0047】酸基含有単量体類として特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、(メタ)アクリル酸、ク
ロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラ
コン酸、無水マレイン酸もしくは無水イタコン酸の如
き、各種の酸無水基含有単量体類と、グリコ−ル類との
付加物のような不飽和基含有ヒドロキシアルキルエステ
ルモノカルボン酸類に代表されるカルボキシル基含有単
量体類、あるいはジカルボン酸類とか、2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸の如き、各種のス
ルホン酸基含有単量体類などである。
【0048】就中、クロトン酸またはイタコン酸の使用
が、共重合性の点から好ましい。酸基含有単量体類を導
入する目的は、反応点として利用する場合のほかに、水
性分散体の安定性を向上させるためと、最終的に利用さ
れる場面での、基材に対する密着性を向上させるためで
ある。
【0049】酸基含有単量体類の使用量は、先述した如
き、自己硬化に用いる架橋点として利用する量を除き、
概ね、全単量体中の5重量%未満、好ましくは、3重量
%未満が適切である。
【0050】このほかに、さらに最終皮膜性能を向上さ
せるために、予め、樹脂分散体の粒子内の架橋を目的と
して、次に示すような架橋性単量体類を利用することも
出来る。その一例としては、ヘキサジエン、オクタジエ
ン、デカジエン、テトラデカジエン、2−メチル−オク
タジエン、デカトリエン、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アク
リレ−ト、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼンもし
くはジアリルフタレートの如き、分子中にラジカル反応
性差の無い重合性不飽和基を2個以上有する単量体類;
【0051】ビニルトリエトキシシラン、トリメトキシ
シリルビニルエーテル、γ−(メタ)アクリロイルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロ
イルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、
γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエト
キシシランもしくはトリス(2−メトキシエトキシ)ビ
ニルシランの如き、各種の加水分解性シリル基含有単量
体類などである。
【0052】これらのうち、ヘキサジエン、オクタジエ
ン、デカジエン、テトラデカジエン、2−メチル−オク
タジエンおよびデカトリエンよりなる群から選ばれる1
種もしくは2種以上の混合物;および/またはビニルト
リエトキシシラン、トリメトキシシリルビニルエーテ
ル、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオ
キシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリ
ロイルオキシプロピルメチルジエトキシシランもしくは
トリス(2−メトキシエトキシ)ビニルシランの如き、
加水分解性シリル基含有単量体類の使用が、安定な水性
分散体が得られることからも、望ましい。
【0053】粒子内架橋の目的は、耐水性、耐アルカリ
性ならびに耐溶剤性などの耐久性を向上させるためであ
り、あるいは、低いガラス転移点の重合体で、しかも、
その重合体から得られる皮膜に、靱性を持たせるためで
ある。
【0054】勿論、これらの耐久性が不要なる場合に
は、使用する必要は無い。架橋性単量体類の使用量とし
ては、概ね、全単量体中の3重量%未満、好ましくは、
2重量%未満の量が好適である。
【0055】そのほか、使用可能なる単量体を例示する
と、トリフルオロメチルビニルエーテル、1,1,1−
トリフルオロエチルビニルエーテル、2,2−ジフルオ
ロエチルビニルエーテル、テトラフルオロエチルビニル
エーテル、パーフルオロプロピルビニルエーテル、パー
フルオロブチルビニルエーテル、パーフルオロヘキシル
ビニルエーテル、パーフルオロオクチルビニルエーテ
ル、パーフルオロドデシルビニルエーテル、2,2,
3,3−テトラフルオロプロピルビニルエーテル、2,
2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル
ビニルエーテル、2,2,3,3,4,4,5,5,
6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロ
ノニルビニルエーテル、パーフルオロメチルビニルエー
テル、パーフルオロエチルビニルエーテル、パーフルオ
ロプロピルビニルエーテル、パーフルオロオクチルビニ
ルエーテルもしくはパーフルオロシクロヘキシルビニル
エーテルの如き、各種の(パー)フルオロアルキルビニ
ルエーテル類とか;水素原子の一部をフッ素原子で置換
した、炭素数が3〜12なるフルオロアルキル基を有す
るビニルエーテル類とか;
【0056】あるいは、「ビスコ−ト 8F,8FM,
3Fもしくは3FM」〔大阪有機化学(株)製の含フッ
素(メタ)アクリル単量体〕またはパ−フルオロシクロ
ヘキシル(メタ)アクリレ−トもしくはN−i−プロピ
ルパーフルオロオクタンスルホンアミドエチル(メタ)
アクリレートの如き、各種の(パー)フルオロアルキル
基含有アルコール類と(メタ)アクリル酸とのエステル
化反応によって得られる(メタ)アクリル酸エステル類
とか;
【0057】さらには、トリフルオロ酢酸ビニルエステ
ルもしくはジーパーフルオロシクロヘキシルフマレート
の如き、各種の(パー)フルオロアルキル基含有ビニル
エステル類とか;またはメチル−、エチル−、n−プロ
ピル−、イソプロピル−、n−ブチル−、イソアミル
−、n−ヘキシル−、n−オクチル−もしくは2−エチ
ルヘキシルービニルエーテルの如き、各種の直鎖状ない
しは分岐状アルキル基含有アルキルビニルエーテル類な
どが挙げられる。
【0058】また、シクロペンチルビニルエーテル、シ
クロヘキシルビニルエーテルもしくはメチルシクロヘキ
シルビニルエーテルの如き、各種の(アルキル置換され
た)環状のアルキル基含有シクロアルキルビニルエーテ
ル類;ベンジルビニルエーテルもしくはフェネチルビニ
ルエーテルの如き、各種のアラルキルビニルエーテル
類;
【0059】マレイン酸もしくはフマル酸の如き、多価
カルボン酸のジ−ヒドロキシアルキルエステル類のよう
な、各種の不飽和基含有ポリヒドロキシアルキルエステ
ル類;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メ
タ)アクリルアミド、N−アルコキシメチル化(メタ)
アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドまたはN−
メチロール(メタ)アクリルアミドなどで代表されるカ
ルボン酸アミド基含有単量体類;
【0060】p−スチレンスルホンアミド、N−メチル
−p−スチレンスルホンアミドまたはN,N−ジメチル
−p−スチレンスルホンアミドなどで代表される、各種
のスルホン酸アミド基含有単量体類;N,N−ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリレートなどで代表される、
各種のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アク
リレート類;無水マレイン酸の如き、各種の多価カルボ
ン酸無水基含有単量体類と反応しうる活性水素基と第3
級アミノ基とを併有する化合物との付加物などで代表さ
れる、各種の第3級アミノ基含有単量体類;
【0061】(メタ)アクリロニトリルなどで代表され
るシアノ基含有単量体類;(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シアルキルエステル類の如き、各種のα,β−エチレン
性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類
と、リン酸エステル類との縮合反応によって得られる、
各種のリン酸エステル基含有単量体類;メチル(メタ)
アクリレ−ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、ブチル
(メタ)アクリレ−ト、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレ−ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレ−トの如
き、C1 〜C8 なる直鎖状ないしは分岐状、あるいは環
状のアルキル基を有する各種の(メタ)アクリル酸アル
キルエステル類;
【0062】スチレン、α−メチルスチレン、p−te
rt−ブチル−スチレンもしくはp−メチルスチレンの
如き、スチレンまたはその誘導体類などに代表される、
各種の芳香族ビニル化合物;ベンジル(メタ)アクリレ
−トなどに代表される、各種の(置換)芳香核含有(メ
タ)アクリル酸エステル類;あるいは、マレイン酸、フ
マル酸もしくはイタコン酸などに代表される、各種の不
飽和ジカルボン酸と1価アルコ−ル類とのジエステル類
などである。
【0063】これらの単量体類は、最終的に得られる共
重合体のガラス転移点や、最低造膜温度を調節するため
に、適宜、選択して使用され、これらは単独使用でも2
種類以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0064】本発明の水性硬化性樹脂組成物を構成する
当該フッ素樹脂水性分散体は、以上に述べられたよう
な、種々の単量体類を、乳化剤の存在下に、水性媒体中
で、共重合せしめることによって、容易に、得られるも
のである。
【0065】ここで言う乳化剤とは、上述した如き各種
の単量体類を、水性媒体中に、安定に分散させ、かつ、
最終の利用態様において、塗膜性能を充分に発揮させる
ために利用されるものであり、アニオン性乳化剤および
/またはノニオン性乳化剤が、いずれも使用できる。そ
れらの具体例としては、次のようなものが、特に代表的
な化合物である。
【0066】アニオン性乳化剤(反応性乳化剤をも含
む。)として特に代表的なもののみを例示するにとどめ
れば、アルキル(ベンゼン)スルホン酸塩、アルキルサ
ルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフェノール
サルフェート塩、スチレンスルホン酸塩もしくはビニル
サルフェート塩、またはこれらの誘導体類などである。
【0067】ここで言う塩とは、アルカリ金属の水酸化
物による塩類;あるいは、アンモニアやトリエチルアミ
ンなどのような、揮発性塩基による塩類を指称するもの
である。これらのうち、(置換)アルキル(ベンゼン)
スルホン酸塩およびビニルスルホン酸塩よりなる群から
選ばれる、少なくとも1種以上の化合物の使用が望まし
い。
【0068】ノニオン性乳化剤(反応性乳化剤をも含
む。)として特に代表的なもののみを例示するにとどめ
れば、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレン高級脂肪酸エステルもしくはエチレンオキサイ
ドープロピレンオキサイドブロック共重合体、またはこ
れらの誘導体類などであり、これらは単独使用でも2種
以上の併用でもよくいことは、勿論である。これらのう
ち、ポリオキシエチレン(置換)アルキル(フェニル)
エーテルの使用が、最終的に得られる皮膜物性の観点か
らは、望ましい。
【0069】そのほかに、パーフルオロオクタン酸塩な
どで代表される、各種のフルオロアルキルカルボン酸塩
類や、フルオロアルキル硫酸塩などで代表される、各種
のフッ素原子含有乳化剤類の併用も出来る。
【0070】これらの乳化剤の使用量としては、アニオ
ン系とノニオン系乳化剤とを合わせて、単量体総量に対
して、0.5〜10重量%なる範囲内が適切である。さ
らに、これらの乳化剤との併用の形で、ポリカルボン酸
およびスルホン酸塩よりなる群から選ばれる、各種の水
溶性オリゴマー類や、ポリビニルアルコールもしくはヒ
ドロキシエチルセルロースなどで代表される、各種の水
溶性高分子物質を、保護コロイドとして用いることが出
来る。
【0071】重合開始剤としては、乳化重合に一般的に
使用されているものであれば、特に限定されないが、そ
れらのうちでも特に代表的なもののみを例示するにとど
めれば、過酸化水素の如き、各種の水溶性無機過酸化
物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムもしくは過硫
酸ナトリウムの如き、各種の過硫酸塩類;
【0072】クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイ
ルパーオキサイドもしくはt−ブチルハイドロパーオキ
サイドの如き、各種の有機過酸化物類;またはアゾビス
イソブチロニトリルもしくはアゾビスシアノ吉草酸の如
き、各種のアゾ系開始剤類などであり、これらは単独使
用でも2種以上の併用でもよいことは勿論である。
【0073】使用量としては、総単量体量に対して、
0.1〜2重量%なる範囲内が適切である。なお、これ
らの重合開始剤と、金属イオンおよび還元剤との併用に
よる、いわゆるレドックス重合法によっても良いこと
は、勿論である。
【0074】かかる還元剤として特に代表的なもののみ
を例示するにとどめれば、ナトリウムビサルファイト、
ナトリウムメタビサルファイト、ナトリウムビチオサル
フェート、ナトリウムハイドロサルフェート、スルホキ
シル酸ホルムアルデヒドナトリウムまたは還元糖などで
ある。
【0075】また、上記金属イオンとして特に代表的な
もののみを例示するにとどめれば、硫酸銅、塩化第2
鉄、硫酸第2鉄または硝酸銀などである。さらに、各種
の連鎖移動剤をも使用できることは、勿論である。
【0076】本発明の水性硬化性樹脂組成物を調製する
に当たっては、水性媒体中で、好ましくは、イオン交換
水と乳化剤との共存下で、単量体類を、各別にそのま
ま、あるいは乳化した状態で、一括ないしは分割で、あ
るいは連続的に、反応容器中に滴下し、前記した重合開
始剤の存在下において、ゲージ圧を約1kg/cm2
100kg/cm2なる範囲にして、約50℃〜150
℃なる反応温度で以て、重合反応を行えば良い。
【0077】場合によっては、これ以上の圧力条件下、
あるいは、これ以下の温度条件での重合反応であって
も、一向に、差し支えは無い。総単量体類と水との比率
は、最終固形分量が1〜60重量%なる範囲内、好まし
くは、15〜55重量%なる範囲内になるように、設定
すべきである。
【0078】また、乳化重合をするに当たって、粒子径
を成長させ、あるいは制御させるために、予め、水相中
に、エマルジョン粒子を存在させて重合させるという、
いわゆるシード重合法によっても良いことは、勿論であ
る。
【0079】ここで用いる水性媒体中の水は、基本的に
は、イオン交換水を用いるが、その量としては、水性媒
体中の70重量%以上となるような範囲が適切である。
ここで、残りの30重量%未満を、有機溶剤との併用と
してもよい。
【0080】ここで言う有機溶剤としては、特に限定さ
れるものではなく、汎用の有機溶剤であれば、いずれの
ものも使用できるが、それらのうちでも特に代表的なも
ののみを例示するにとどめれば、アセトン、メチルエチ
ルケトンもしくはメチルアミルケトンの如きケトン系;
酢酸エチルもしくは酢酸ブチルの如きエステル系;また
はベンゼン、トルエンもしくはキシレンの如き芳香族炭
化水素系;あるいは、
【0081】ヘキサンもしくはヘプタンの如き脂肪族炭
化水素系;メタノール、エタノール、イソプロパノール
もしくはブタノールの如きアルコール系;または四塩化
炭素、メチレンジクロリドもしくはヘキサフルオロイソ
プロパノールの如き、フロン系溶剤を含む含ハロゲン系
有機溶剤などである。
【0082】これらのうち、水に対する親和性が大き
く、あるいはオレフィン類や、フルオロオレフィン類
を、水性媒体中で、溶解する能力が大きい有機溶剤の使
用が好適である。
【0083】すなわち、特に推奨できる有機溶剤として
は、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノールの如き親水性溶剤や、ヘキサ
フルオロイソプロパノールの如きフロン系溶剤などであ
る。
【0084】ここで、四塩化炭素やヘプタンなどは、テ
ロゲンとして作用する場合があるので、分子量を調節す
る際には、その使用量を注意して使用すべきである。こ
うした重合反応は、かかる重合反応中における架橋反応
が進行しないような条件で、実施されなければいけな
い。
【0085】たとえば、その一つとしてのpHは、燐酸
2ナトリウム、ボラックス、炭酸水素ナトリウムまたは
アンモニアの如き、各種のpH緩衝剤を用いて、調節さ
れればよい。
【0086】特に、ビニルエーテル系の単量体を共重合
反応に利用する際には、低pH領域、あるいは高pH領
域で、副反応を惹起することがあるので、この場合に
は、pHが4〜10なる条件下で行うべきである。
【0087】温度についても、重合性二重結合(重合性
不飽和基)を残存させる場合には、その重合を抑制し得
るような、一層、低温での重合とすべきである。このよ
うにして、本発明組成物の必須成分たるフッ素樹脂水性
分散体が得られるが、反応終了後の系中の状態として
は、エマルジョン粒子中に、未反応のガス状単量体類
が、極く、一部ながら残存している。
【0088】残存している単量体類の大部分は、未反応
のフルオロオレフィンであるが、このエマルジョンを破
壊しないように、安定に、当該ガス状単量体を除去する
ために、次のような操作を行うことを推奨する。
【0089】すなわち、得られた分散体中に酸性基を有
する場合には、塩基性物質で重合体に転化された酸基含
有単量体類の酸性基の全部あるいは一部分を中和してか
ら、未反応の単量体類を除去したり、あるいはシリコン
系および/または鉱油系化合物を添加したのちに、未反
応の単量体類を除去するという方法が挙げられる。
【0090】ここで言う塩基性物質とは、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムの如き、無機のアルカリ金属の水
酸化物類、あるいはトリエチルアミンの如き、各種の有
機アミン類や、アンモニアなどを指称するものである。
就中、トリエチルアミンなどの有機アミン類や、アンモ
ニアなどの揮発性塩基物質の使用が望ましい。
【0091】シリコン系および/または鉱油系化合物と
しては、市販されているような、公知慣用の水性用消泡
剤を利用すればよい。未反応の単量体類を除去する方法
としては、室温から100℃以下なる加温の条件下に、
常圧ないしは減圧下で、未反応のガス状単量体類を除去
したり、あるいは、水蒸気蒸留法などを利用することが
出来る。
【0092】このときに、窒素ガスなどの不活性ガス
を、系中にバブリングさせて、未反応のガス状単量体類
の除去を促進させることも出来る。本発明の水性硬化性
樹脂組成物を構成する当該フッ素樹脂水性分散体として
は、該分散体粒子内の架橋性単量体類を何ら含有しない
状態に換算して、概ね、数平均分子量が5,000〜
1,000,000なる範囲内で、かつ、重量平均分子
量が10,000〜3,000,000なる範囲内であ
って、しかも、最低造膜温度が約−10℃〜+60℃な
る範囲内にあるのが望ましい。
【0093】また、その粒子径としては、概ね、0.0
2〜0.5ミクロン(μm)なる範囲内が適切である。
当該フッ素樹脂水性分散体は、酸化チタン、マイカ、タ
ルク、クレー、沈降性硫酸バリウム、シリカ末、炭酸カ
ルシウム、酸化鉄、酸化亜鉛、アルミ末もしくはカーボ
ンの如き、各種の無機顔料類;アゾ系、フタロシアニン
系もしくはキナクリドン系の如き、各種の有機顔料類;
または各種のプラスチック顔料類;あるいは、これらを
乳化剤や分散剤などで、水中に分散せしめた形の、いわ
ゆる分散顔料類の使用が可能であり、それぞれの最終目
的に応じて、適宜、選択されて使用される。
【0094】また、塗料化に必要なる各種添加剤類、た
とえば、分散剤、湿潤剤、造膜助剤、増粘剤、チクソ化
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、撥水剤、凍結防止剤、
防腐・防ばい剤または消泡剤などの使用は、得られる塗
膜の性能を考慮しつつ、適宜、選択使用される。
【0095】得られた分散体を含有する組成物で以て被
覆される基材としては、金属、プラスチック、木材、ガ
ラス、セメント基材、紙または繊維などが特に代表的な
ものである。
【0096】被覆する方法としては、刷毛塗り、スプレ
ー塗装、ロールまたはフローコーターによる塗装である
とか、あるいはデッピングなどの浸漬塗装などが挙げら
れるが、被覆後において、必要に応じて、セッテイング
時間を経た上で、低温での加熱乾燥を行なうとか、ある
いは常温で乾燥させるとかして、硬化皮膜を得ることが
出来る。
【0097】加熱乾燥させる場合には、120℃以下の
任意の温度で、任意の時間を、かかる乾燥に当てれば良
い。当該フッ素樹脂水性分散体は、高度なる塗膜の耐候
性、耐薬品性ならびに耐汚染性、さらには、長期間に亘
る耐沸水性や、高温での耐アルカリ性などに優れるとい
う特徴から、外装ないしは内装用の水性塗料組成物とし
て、さらには、金属、プラスチック、木材、無機基材、
紙または繊維などに対する被覆剤として、あるいは処理
剤として、広範に、利用することが出来るものであり、
したがって、こうした低温硬化性を得意とする当該フッ
素樹脂水性分散体を、必須の構成成分とする本発明の水
性硬化性樹脂組成物もまた、上記したような種々の用途
に利用されるものである。
【0098】
【実施例】次に、参考例、実施例、比較例、応用例およ
び比較応用例により、本発明を一層、具体的に説明す
る。以下において、部および%は、特に断りの無い限
り、すべて重量基準であるものとする。
【0099】参考例 1(分子中にラジカル反応性の異
なる、少なくとも2種類の不飽和基を有する多官能性不
飽和基含有単量体類の調製例) 攪拌装置、温度計およびデカンターを備えた1リットル
の3口フラスコに、桐油脂肪酸の283g、2−ヒドロ
キシエチルメタアクリレートの130g、ハイドロキノ
ンモノメチルエーテルの2gおよびトリイソプロポキシ
チタネートの2gを仕込み、攪拌を開始し、マントルヒ
ーターを用いて昇温する。
【0100】系内は、内容物の還流と共に、エステル化
が進行するが、反応の進行と共に、系内温度を徐々に昇
温させる。反応の進行は、内容物の酸価を測定すること
によって確認し、酸価が1以下になった処で、冷却して
取り出す。かくして得られる生成物(A−1)は、ガー
ドナー色数が7で、かつ、酸価が1.5の液体である。
【0101】参考例 2(同上) 攪拌装置および温度計を備えた1リットルの3口フラス
コに、無水メタアクリル酸の154g、ヒドロキシブチ
ルビニルエーテルの116gおよびハイドロキノンモノ
メチルエーテルの2gを仕込み、攪拌を開始して、マン
トルヒーターにより昇温する。
【0102】系内は、内容物の還流と共に、付加反応
(エステル化)が進行する。なお、フラスコ内には、エ
ステル化の進行に伴って副製するメタアクリル酸を中和
除去するために、20gのアルミン酸ケイ酸マグネシウ
ムの顆粒を、予め、仕込んでおく。反応は、約2時間で
以て定量的に進行するが、その後は、内容物を200メ
ッシュ・スクリーンで濾過して取り出す。かくして得ら
れる生成物(A−2)は、ガードナー色数が1以下で、
かつ、酸価が1以下の液体である。
【0103】参考例 3(同上) 攪拌装置および温度計を備えた1リットルの3口フラス
コに、2−ヒドロキシエチルメタアクリレートの130
g、アリルグリシジルエーテルの114g、ハイドロキ
ノンモノメチルエーテルの2gおよび2−メチルイミダ
ゾールの0.5gを仕込んで攪拌を開始し、マントルヒ
ーターを用いて昇温した。
【0104】系内は、内容物の還流と共に、付加反応
(エーテル化)が進行するが、かかる反応は約2時間で
定量的に進行するので、その後は、内容物を冷却して取
り出した。生成物(A−3)は、ガードナー色数が1以
下で、かつ、酸価が1以下なる液体である。
【0105】参考例 4(同上) 攪拌装置および温度計を備えた1リットルの3口フラス
コに、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの340
gと、アマニ油脂肪酸の283gと、ハイドロキノンモ
ノメチルエーテルの3gと、2−メチルイミダゾールの
3gを仕込み、攪拌下に、120℃で、内容物の酸価が
2以下になるまで反応させた。
【0106】次いで、内容物を100℃以下にまで冷却
し、ヒドロキシブチルビニルエーテルの116gを加え
て昇温した。系内は、内容物の還流と共に、付加反応
(エーテル化)が進行し、かかる反応は、約2時間で定
量的に進行するが、その後は、内容物を冷却して取り出
す。かくして得られる生成物(A−4)は、ガードナー
色数が8以下で、かつ、酸価が1以下なる、粘調な液体
であった。
【0107】参考例 5(同上) 攪拌装置および温度計を備えた1リットルの3口フラス
コに、イソシアネートエチルメタアクリレートの155
g、アリルアルコールの58g、ジブチル錫ジオクテー
トの10mgおよびハイドロキノンモノメチルエーテル
の2gを仕込んだ。
【0108】次いで、攪拌下に、60℃で反応させた。
系内は、内容物の還流と共に、付加反応(ウレタン化)
が進行して、この反応は約2時間で定量的に行なわれる
が、冷却後に、内容物を取り出した。
【0109】生成物(A−5)は、ガードナー色数が2
以下で、かつ、イソシアネート価が1以下なる液体であ
った。なお、この(A−5)の生成は、ウレタン結合由
来の赤外線吸収スペクトル分析によって確認した。
【0110】参考例 6(カルボキシル基を、有機基で
保護した不飽和基含有単量体の調製例) 攪拌装置および温度計を備えた1リットルの3口フラス
コに、クロトン酸の86gとエチルビニルエーテルの7
2gとを仕込む。
【0111】次いで、攪拌下に、40℃で反応させる。
系内は、内容物の還流と共に、付加反応(エステル化)
が進行する。反応は、約2時間で定量的に進行し、冷却
後に、その内容物を取り出す。
【0112】かくして得られる生成物(A−6)は、ガ
ードナー色数が1以下なる液体である。なお、この(A
−6)の生成は、エステル結合由来の赤外線吸収スペク
トル分析により確認した。
【0113】実施例1(フッ素樹脂水性分散体の合成
例) 攪拌装置、窒素導入管、温度計および温度調節装置を備
えた2リットルのステンレス製耐圧反応容器(オートク
レーブ)を、窒素ガスで、系内を充分に置換し、イオン
交換水の800g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
の20g、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
の20g、pH緩衝剤としてのボラックスの10gを加
えて均一に溶解させる。
【0114】次いで、酢酸ビニルの365g、クロトン
酸の15g、(A−1)の50gおよび液化捕集したク
ロロトリフルオロエチレンの500gを仕込む。しかる
のち、エチレンガスを15kg/cm2 になるまで圧入
する。
【0115】オートクレーブの内温を、80℃になるま
で昇温する。このさい、反応時の系内圧力が、ほぼ30
kg/cm2 になるように、エチレンガスを調節する。
次いで、同温度で、過硫酸カリウムの5gを、200g
のイオン交換水に溶解した触媒水溶液を、反応容器中
に、3時間に亘って圧入する。
【0116】触媒水溶液の添加後も、同温度に10時間
保持して重合反応を続行させる。反応中のpHは3.5
で推移し、そのまま、反応が進行した。反応中に、単量
体類の消費に伴って、系中の圧力が下降して行くが、そ
の都度、エチレンの導入によって、反応系の圧力を、常
時、30kg/cm2 に保持するようにした。
【0117】反応終了後は、室温にまで冷却して、14
%アンモニア水を、pHが、ほぼ7.5になるまで添加
し、さらに、「ノプコ 8034L」〔サンノプコ社製
のシリコン系消泡剤〕の5%水分散液の1gを添加し、
よく攪拌する。
【0118】次いで、未反応のガスを、系中から徐々に
取り出して、系内圧力を常圧まで戻す。しかるのち、減
圧下に、分散体中に溶解している未反応のガスを留去す
る。
【0119】かくして得られた分散体は、不揮発分が4
8%で、pHが7.2で、最低造膜温度が42℃で、か
つ、平均粒子径が80ナノメートル(nm)なる、白色
の水性分散体であった。以下、これを(B−1)と称す
る。
【0120】実施例 2〜6(同上) 単量体類の仕込み組成を、第1表に示されるように変更
した以外は、実施例1と同様の操作で、各種のフッ素樹
脂水性分散体を合成した。
【0121】なお、これらの各実施例の場合も、エチレ
ンの供給条件は、実施例1と同様である。各実施例にお
ける単量体類の仕込み組成と、得られた分散体の分析値
とを、併せて、同表に示す。
【0122】比較例 1〜3(対照用フッ素樹脂水性分
散体の合成例) 単量体類の仕込み組成を、第1表に示されるように変更
した以外は、実施例1と同様の操作で、各種の対照用フ
ッ素樹脂水性分散体(R−1〜R−3)を合成した。
【0123】なお、これらの各比較例の場合も、エチレ
ンの供給条件は、実施例1と同様である。各比較例にお
ける単量体類の仕込み組成と、得られた分散体の分析値
とを、併せて、同表に示す。なお、比較例1は実施例1
に、比較例2は実施例4に、そして、比較例3は実施例
6に、それぞれ、対応するものである。
【0124】応用例 1〜6(水性塗料組成物の配合) 実施例1〜5で得られた各種のフッ素樹脂水性分散液
(B−1〜B−5)を、不揮発分が45%となるように
希釈し、ナフテン酸コバルトの水分散液を、フッ素樹脂
水性分散液に対して2%となるような割合で添加し、さ
らに、テキサノールをフッ素樹脂水性分散液に対して2
%となるような割合で添加して、各種の水性組成物を得
た。
【0125】次いで、それぞれの水性組成物を、ガラス
板上に、3ミル・アプリケーターで以て塗布し、室温で
1週間乾燥させて、各種の評価試験に供した。また、実
施例6で得られたフッ素樹脂水性分散液(B−6)にあ
っては、不揮発分を45%に希釈したのち、カーボンブ
ラックの分散顔料を1%添加し、さらに、ナフテン酸コ
バルトの水分散液を2%、そして、ブチルカルビトール
アセテートを2%、それぞれ、添加して着色された水性
組成物を得た。
【0126】それぞれの着色水性組成物を、ガラス板上
に、3ミル・アプリケーターで以て塗布し、室温で1週
間乾燥させて、各種の評価試験に供した。それらの結果
は、まとめて、第2表に示す。
【0127】比較応用例 1〜3(同上) 比較例1および2で得られた、それぞれの対照用フッ素
樹脂水性分散液(R−1)および(R−2)を、不揮発
分が45%となるように希釈し、テキサノールを、各々
2%添加して、水性組成物を得た。
【0128】次いで、それぞれの水性組成物を、ガラス
板上に、3ミル・アプリケーターで以て塗布し、室温で
1週間乾燥させて、各種の評価試験に供した。また、比
較例3で得られたフッ素樹脂水性分散液(R−3)にあ
っては、不揮発分を45%に希釈したのち、カーボンブ
ラックの分散顔料を1%添加し、さらに、ナフテン酸コ
バルトの水分散液を2%、そして、ブチルカルビトール
アセテートを2%、それぞれ、添加して着色された水性
組成物を得た。
【0129】この着色水性組成物を、ガラス板上に、3
ミル・アプリケーターで以て塗布し、室温で1週間乾燥
させて、各種の評価試験に供した。それらの結果は、ま
とめて、第2表に示す。
【0130】<試験項目および試験結果> ゲル分率………ガラス板上に得られた乾燥フイルム
を剥離し、アセトンに24時間浸漬せしめたのち、アセ
トン中に溶解しないで残存したフイルムのゲル分を秤量
し、初期の乾燥フイルムの重量に対する百分率で以て表
示した。
【0131】 耐汚染性………ガラス板上に得られた
乾燥フイルム上に、1cm×1cmのカーボン紙を乗
せ、その上に、ガラス板を置いて2kgの分銅を乗せ
る。
【0132】次いで、80℃の乾燥機に入れて20分間
放置する。しかるのち、取り出して乾燥フイルムにおけ
るカーボン紙の汚れの付着状態を観察した。
【0133】◎………全く、汚れの無いもの ○………僅かに、汚れが認められるもの ×………全面的に、汚れが付着しているものとか、ある
いは、カーボン紙が乾燥フイルムから剥がれない状態の
もの
【0134】 促進耐候性……デユーパネル光コント
ロールウェザーメーターにて、3,000時間の曝露試
験を行なったのち、それぞれの塗膜の外観を目視により
判定した。 ◎………乾燥フイルムに、変色や、剥がれなどの異状が
全く、認められないもの ○………僅かに、ブリスタや剥がれなどの異状が認めら
れるもの ×………全面的に、ブリスタが発生して、劣化が著しい
もの
【0135】
【表1】
【0136】《第1表の脚注》 CTFE :クロロトリフルオロエチレン HFP :ヘキサフルオロプロピレン VAc :酢酸ビニル VV−10:炭素数が10なるバーサティック酸のビニ
ルエステル BVE :ブチルビニルエーテル CrA :クロトン酸 AGE :アリルグリシジルエーテル NV :不揮発分(%) pH :pH MFT :最低造膜温度(℃) Dia :平均粒子径(nm)
【0137】
【表2】
【0138】
【表3】
【0139】
【表4】
【0140】
【表5】
【0141】フッ素樹脂水性分散体から成る、本発明の
水性硬化性樹脂組成物を用いて得られる塗膜は、いずれ
の試験においても、卓越した性能を示すものであること
が知れよう。
【0142】
【発明の効果】自己硬化部位含有フッ素樹脂水性分散体
という特定の成分を含有した、本発明の水性硬化性樹脂
組成物は、いままでの処、頗る困難であったフルオロオ
レフィン系乳化共重合体の、室温付近の温度での硬化性
を可能にし、併せて、耐汚染性を損なうことなく、長期
間に亘る耐候性をも有する塗膜を与えるものであり、し
たがって、本発明の水性硬化性樹脂組成物は、極めて実
用性の高いものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自己硬化性部位を有するフッ素樹脂の水
    性分散体を、必須の成分として含有することを特徴とす
    る、水性硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記した自己硬化性部位を有するフッ素
    樹脂の水性分散体が、一分子中にラジカル反応性の異な
    る、少なくとも2種類の不飽和基を有する多官能性不飽
    和基含有単量体を用いて得られるものである、請求項1
    に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記した自己硬化性部位を有するフッ素
    樹脂の水性分散体が、この自己硬化性部位を有しない、
    フッ素樹脂の水性分散体を、ラジカル硬化が可能なる、
    不飽和二重結合を有する化合物で以て変性せしめること
    によって得られるものである、請求項1に記載の組成
    物。
  4. 【請求項4】 前記した自己硬化性部位を有するフッ素
    樹脂の水性分散体が、一分子中にラジカル反応性を有す
    る、少なくとも2種類の不飽和基を有する官能性不飽和
    基含有単量体の組み合わせのうちの、いずれか一方の官
    能基をブロックせしめた形の単量体を用いて得られるも
    のである、請求項1に記載の組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002072727A1 (fr) * 2001-03-09 2002-09-19 Daikin Industries, Ltd. Composition hydrophobe et oleophobe avec comportement ameliore par durcissement a froid
WO2003093389A1 (fr) * 2002-04-30 2003-11-13 Daikin Industries, Ltd. Structure superficielle de glace et de neige facile a enlever

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