JPH05186437A - 縮合ピリミジン誘導体 - Google Patents

縮合ピリミジン誘導体

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JPH05186437A
JPH05186437A JP4217670A JP21767092A JPH05186437A JP H05186437 A JPH05186437 A JP H05186437A JP 4217670 A JP4217670 A JP 4217670A JP 21767092 A JP21767092 A JP 21767092A JP H05186437 A JPH05186437 A JP H05186437A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗腫瘍活性を有する新規なピリミジン誘導
体、その製造方法及び該化合物を有効成分とする医薬組
成物を提供する。 【構成】 一般式(1) で表されるピリミジン誘導体また
はその薬理学的に許容される塩、及びこの化合物を有効
成分とする抗腫瘍剤。 【化1】 〔式中、R1は水酸基またはアミノ基、R2はフェニレン
基、ピリジンジイル基、チエンジイル基、フランジイル
基またはチアゾールジイル基、式−CO2R3 および−CO2R
4 は保護基を有していてもよいカルボキシル基、式>X-
Y-Z-は>N-CH2-CH2-、>N-CH=CH- または>CH-CH2-CH2
- 、A は酸素原子、式 【化2】 (式中、R5およびR6は水素原子、ハロゲン原子または炭
化水素基、あるいはR5とR6が合体して形成されるアルキ
リデン基)で示される基、または式 【化3】 (式中、R7は水素原子または炭化水素基)で示される
基、nは1〜3の整数を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はグルタミン酸結合の縮合
ピリミジン誘導体、その製造法、およびその用途に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】メトトレキセート(MTXと称される)
は葉酸拮抗系抗腫瘍剤として現在、臨床的に使用されて
いる唯一の薬物である。単独で絨毛膜癌、骨肉腫および
急性リンパ性白血病を中心に使用されるほか、他の抗腫
瘍剤との併用療法や新しい投与法の導入によって適用範
囲を拡大してきた。MTXはジヒドロ葉酸還元酵素(D
HFR)に強い阻害活性を示す。しかし、DHFRは腫
瘍組織および正常な宿主組織に存在し、これらの両方に
影響をおよぼす。したがって、MTXは強い副作用を示
し、これは臨床使用上の制約になっている。さらに、一
般に固形腫瘍にたいする治療効果は強くない欠点があ
る。また、一定期間の使用によって腫瘍細胞は抵抗性を
獲得し、薬効は著しく低下する等の欠点がある。これら
の不満足な性質は使用上の大きな制約要因となり、MT
Xの臨床的価値をさげている。
【0003】過去40年来、この分野における研究、とく
に、アナログ合成と薬理学的研究によって多数の葉酸拮
抗物質が登場し、報告されてきた。一般に葉酸拮抗物質
の分子構造は便宜上ヘテロ環部、bridge部、安息香酸
部、アミノ酸部の4つの部分に分けられる。ヘテロ環部
については葉酸、MTXなどにみられるごとくプテリジ
ン環が代表的構造であり、実際、この範疇にはいる葉酸
拮抗物質は数多く知られている。比較的最近、種々のデ
アザプテリジン化合物、例えば、5−デアザプテリジン
化合物、8−デアザプテリジン化合物、10−デアザプテ
リジン化合物、5,8 −ジデアザプテリジン化合物、5,10
−ジデアザプテリジン化合物、またはこれらのジヒドロ
あるいはテトラヒドロ体が葉酸拮抗物質として研究さ
れ、多数公表されてきた。これら化合物の葉酸関連酵素
に対する阻害や腫瘍細胞増殖阻害、さらに、担癌マウス
を使って抗腫瘍効果などが測定され、今日まで構造−活
性相関ならびに構造−毒性相関に関する情報が集積され
てきた。これらは例えば、Andre RosowskyによるProgre
ss in Medicinal Chemistry, 26, 1-252(1989)、Elsevi
er SciencePublishersに包括的かつ詳細に記載されてい
る。これら葉酸拮抗物質の構造的特徴の第一はヘテロ環
部にあり、既知の葉酸拮抗体についてみると大多数は、
プテリジン環のごとく、6員環が2ケ縮合した2環性ヘ
テロ環構造を有する点にある。一方、5員環と6員環の
縮合によって形成される2環性ヘテロ環構造を有する葉
酸拮抗物質については従来あまり知られていない。L.T.
WeinstockによるJour-nal Medicinal Chemistry, 13, 9
95(1970)にはプテリジン環をプリン環に変換した類縁化
合物の記載があるがDHFR阻害や抗腫瘍作用は認めら
れなかったと報告されている。このため葉酸拮抗作用を
発揮できる構造要因としてプテリジンまたはその近縁構
造が必要であると考えられていた。しかし、最近、Miwa
らのJournal Medicinal Chemistry, 34, 555-560(1991)
には下式構造を有するピロロ〔2,3 −d〕ピリミジン環
を有するベンゾイルグルタミン酸誘導体が葉酸拮抗作用
を持ち、ヒト腫瘍細胞の増殖に対しMTXより高い阻害
活性を示すことが記載されている。しかし、臨床応用の
可能性については不明である。
【0004】
【化16】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のごとく、この分
野の最近の学問的進歩にも拘わらず、MTX以後、医薬
品として実用化され、臨床の場に提供されたものは未だ
存在しない。開発途上のものについても抗腫瘍スペクト
ルが比較的狭いことや癌患者におよぼす副作用の強さな
どの点で十分な水準にあるとは言い難く、従って、この
分野の化合物については腫瘍組織にたいする選択毒性を
備え、治療効果を備えたものを発明し、有用な制癌剤と
して臨床の場に提供することが現在なお強く要望されて
いる。上記実状に鑑み、本発明は優れた抗腫瘍活性を有
する新規なピリミジン誘導体の提供を目的とする。また
該化合物の製造方法および該化合物を有効成分とする医
薬組成物をも提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究の結果、グルタミン酸結合の縮合ピ
リミジン誘導体が構造新規であり、有用な抗腫瘍剤にな
りうることを見いだし本発明を完成した。すなわち本発
明は、一般式(1) で表されるピリミジン誘導体またはそ
の薬理学的に許容される塩を提供するものである。
【0007】
【化17】
【0008】〔式中、R1は水酸基またはアミノ基を、R2
はフェニレン基、ピリジンジイル基、チエンジイル基、
フランジイル基またはチアゾールジイル基を、式−CO2R
3 および−CO2R4 は同一もしくは異なる保護基を有して
いてもよいカルボキシル基を、式>X-Y-Z-は>N-CH2-CH
2-、>N-CH=CH- または>CH-CH2-CH2- をそれぞれ示
す。A は酸素原子、式
【0009】
【化18】
【0010】(式中、R5およびR6は同一もしくは異なる
水素原子、ハロゲン原子または置換基を有してもよい炭
化水素基を示すか、あるいはR5とR6が合体して形成され
る置換基を有してもよいアルキリデン基を示す。)で示
される基、または式
【0011】
【化19】
【0012】(式中、R7は水素原子または炭化水素基を
示す。)で示される基を示す。nは1〜3の整数を示
す。〕また、本発明は一般式(3)
【0013】
【化20】
【0014】(式中、 R1,R2,A,X,Y,Zおよびnは前記と
同じ意味を示す。)で表される化合物またはそのカルボ
キシル基における反応性誘導体と、 一般式(4)
【0015】
【化21】
【0016】(式中、R3およびR4は前記と同じ意味を示
す。)で表される化合物とを反応させることを特徴とす
る前記一般式(1) で表されるピリミジン誘導体またはそ
の薬理学的に許容される塩の製造法を提供するものであ
る。また本発明は、一般式(2) で表される化合物または
その塩を提供するものである。
【0017】
【化22】
【0018】(式中、 R1,R2,A,X,Y,Zおよびnは前記と
同じ意味を示し、式−CO2R8 は保護基を有していてもよ
いカルボキシル基を示す。) 更に本発明は、前記一般式(1) で表されるピリミジン誘
導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とす
る抗腫瘍剤を提供するものである。更に本発明は、前記
一般式(1) で表されるピリミジン誘導体またはその薬理
学的に許容される塩を有効量含有し、かつ賦形剤を含有
する医薬組成物を提供するものである。更に本発明は、
抗腫瘍剤の投与が有効な疾患に罹患している患者に有効
量の前記一般式(1) で表されるピリミジン誘導体または
その薬理学的に許容される塩を投与する疾患の治療方法
を提供するものである。
【0019】上記式中においてR1が水酸基である場合
は、化合物(1) 、(2) および(3) はケト型−エノール型
の互変異性体が平衡状態で存在する。本明細書では表示
の便宜上、エノール型(水酸基型)が記載され、それに
対する命名がなされているが、何れの場合においても本
発明化合物はエノール型と共にケト型(オキソ体、即ち
アミド型)も包含するものとする。また、本発明化合物
(1) はL−グルタミン酸部の不斉中心のほかに、ヘテロ
環部の5位不斉炭素およびR5とR6のつけ根の炭素原子に
不斉中心が存在する可能性があるが、グルタミン酸部の
不斉炭素原子の絶対配置がS(L型)である以外は、他
の不斉中心の絶対配置はR,SまたはRSの混合物の何
れであってもよい。この場合、(1) はジアステレオアイ
ソマーとして或いはそれらジアステレオアイソマー混合
物として得られ、これらは、必要に応じて各成分を分別
結晶やクロマトグラフィーなど慣用的な方法によって容
易に分離精製する事が出来る。分離される何れのジアス
テレオアイソマーも本発明の範囲内に属する。本発明化
合物(1) は一般に粉末、結晶性固体または結晶として得
られる。
【0020】以下に本発明の詳細な説明を述べる。上記
一般式(1) においてR5、R6およびR7の炭化水素基として
は、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニ
ル基等が挙げられ、低級アルキル基としては炭素数1〜
6の直鎖もしくは分枝状のアルキル基で、例えばメチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、sec −ブチル基、tert−ブチ
ル基、n−ペンチル基(アミル基)、イソペンチル基、
1−メチルブチル基、1,2 −ジメチルプロピル基、n−
ヘキシル基、イソヘキシル基、1−メチルペンチル基、
3−メチルペンチル基、1,2 −ジメチルブチル基、2,3
−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、1,1,2 −ト
リメチルプロピル基、1−エチル−1−メチルプロピル
基、1−エチル−2−メチルプロピル基などが挙げられ
る。これらのうち好ましい基としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基などを挙げることが
でき、これらのうち、さらに好ましい基としてはメチル
基、エチル基を挙げることができる。また、低級アルケ
ニル基としては、炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝状の
アルケニル基で、例えばエテニル基(ビニル基)、1−
プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2
−ブテニル基、2−メチルプロペニル基、3,3 −ジメチ
ル−1−ブテニル基、4−メチル−2−ペンテニル基な
どが挙げられる。これらのうち好ましい基としては、1
−プロペニル基、2−プロペニル基などを挙げることが
できる。更に低級アルキニル基としては、エチニル基、
1−プロピニル基、2−プロピニル基(プロパルギル
基)、ブチニル基、ヘキシニル基、ペンチニル基などが
挙げられる。これらのうち好ましい基としては、プロパ
ルギル基などを挙げることができる。また、置換基を有
する炭化水素基としては、上記の低級アルキル基、低級
アルケニル基、低級アルキニル基のハロゲン、水酸基、
ケトン基置換体が挙げられる。
【0021】また、R5とR6が合体して形成されるアルキ
リデン基としては、メチレン基、エチリデン基、イソプ
ロピリデン基などが挙げられる。また、R5およびR6で示
されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
【0022】また、−CO2R3,−CO2R4 および−CO2R8
示される保護基を有していてもよいカルボキシル基にお
いて、カルボキシ基の保護基としては、炭素数1〜5の
アルキル基、置換基を有していてもよいベンジル基、置
換基を有していてもよいフェニル基、または三置換シリ
ル基などが挙げられる。ここでいうアルキル基としては
例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、ターシャリーブチル基、
ペンチル基などが、置換基を有していてもよいベンジル
基としてはベンジル基、ニトロベンジル基、メトキシベ
ンジル基などが、さらに置換基を有していてもよいフェ
ニル基としてはフェニル基、メトキシフェニル基、ニト
ロフェニル基などが、三置換シリル基としてはターシャ
リーブチルジメチルシリル基、ターシャリーブチルジフ
ェニルシリル基などが挙げられる。
【0023】上記目的化合物および製造過程において得
られる中間化合物においては、不斉炭素原子および/ま
たは2重結合の存在に基づく光学異性体および/または
幾何異性体が存在することがあるが、これらの異性体も
この発明の範囲に含まれる。合成法により異性体混合物
として得られた場合は、必要に応じ各成分を分別結晶や
クロマトグラフィーなどの慣用的方法に従い分離精製し
て用いることができる。
【0024】本発明の化合物は有機酸または無機酸と製
薬的に許容しうる塩を生成する。塩生成に好適な酸の例
としては、塩酸、硫酸、燐酸、酢酸、クエン酸、マロン
酸、サリチル酸、リンゴ酸、フマル酸、マレイン酸、コ
ハク酸、アスコルビン酸、メタンスルホン酸等である。
有機酸塩及び無機酸塩は通常の方法で遊離塩基型のもの
に必要量の酸を加えることにより調製される。遊離塩基
は有機酸及び無機酸の塩を塩基で処理することにより再
生しうる。塩基としては、水酸化ナトリウム、炭酸カリ
ウム、アンモニア、重炭酸ナトリウムの水溶液がこの目
的に好適である。また、本発明の化合物は好適な塩基を
一種以上の遊離カルボキシル基と反応させることにより
薬理学的に許容可能なカルボン酸塩を生成する。好適な
塩基としてはアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水
酸化物または炭酸塩、例えば水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム及び相当する炭酸塩、ならびにアンモニア、ト
リエチルアミン等のアルキルアミンのごとき窒素塩基が
挙げられる。
【0025】次に、本発明化合物(1) の製造法について
説明する。下記反応式に示すように、式(3) で示される
カルボン酸またはその反応性誘導体に対し、式(4')で示
されるグルタミン酸誘導体を縮合させて式(1')で表され
るカルボン酸エステル体を得、次いでこのものを酸また
はアルカリの存在下に加水分解するかまたは接触還元を
含む水素化分解などの方法によってカルボキシ基の保護
基を除くことにより、式(1")で表される遊離のカルボン
酸誘導体を得る。
【0026】
【化23】
【0027】〔一連の式中、R1,R2,A,X,Y,Z およびnは
前記と同じ意味を示し、R3'およびR4'はカルボキシル基
の保護基を示す。〕 このような化合物(3) と化合物(4')の縮合反応から各官
能基の脱保護に至る反応は公知反応からなり、当業者で
あれば容易に実施できるはずであるが、以下具体的にそ
の製法について示す。なお、本発明はこれらの製法に限
定されるものでないことは当然である。上記式(1) 中に
おいて、A が式
【0028】
【化24】
【0029】(式中、R5およびR6は前記と同じ意味を示
す。)で示される基で、式>X-Y-Z-が>CH-CH2-CH2- で
ある化合物について具体的に述べる。
【0030】本発明の目的化合物の一つである一般式
(5) で表される 6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ
〔d〕ピリミジン誘導体は、下記反応式に示すように式
(6) で示されるカルボン酸またはその反応性誘導体に対
し、式(4')で示されるグルタミン酸誘導体を縮合させて
式(7) で表されるカルボン酸エステル体を得、次いでこ
のものを加水分解または水素化分解などの方法によって
カルボキシ基の保護基を除くことにより得られる。
【0031】
【化25】
【0032】〔一連の式中、R1,R2,R3',R4',R5,R6およ
びnは前記と同じ意味を示す。〕 上記縮合の方法としてはペプチド形成の慣用的合成技術
を適用する事ができる。例えば化合物(6) にクロル炭酸
エステル類、有機酸無水物類、ジフェニルホスホリルア
チド、ジエチルホスホロシアニデート、カルボニルジイ
ミダゾール、クロルリン酸エステル類あるいはカルボジ
イミド類などカルボン酸の活性化試薬を塩基の存在下ま
たは非存在下で作用させ、次いで化合物(4')を反応させ
ることによって化合物(7) を得ることが出来る。活性化
試薬の化合物(6) に対する使用量は1〜25モル当量であ
り、好ましくは1〜5モル当量から選ばれる。活性化試
薬として用いるクロル炭酸エステル類としてはクロル炭
酸メチルまたはクロル炭酸エチルが、有機酸無水物類と
しては無水酢酸、無水クロル酢酸または混合酸無水物法
などの応用が、クロルリン酸エステル類としてはジフェ
ニルクロロホスフェイト、ジエチルクロロホスフェイト
などが使用できる。また、カルボジイミド類としては実
用上ジシクロヘキシルカルボジイミドが好ましく、その
ほかにジフェニルカルボジイミド、1,3 −ジパラトリル
カルボジイミドまたは1−シクロヘキシル−3(2−モ
ルホリノエチル)カルボジイミドなどのカルボジイミド
類の中から適宜選ぶことが出来る。
【0033】本反応は溶媒の存在下に実施するのが好ま
しく、使用される溶媒は例えば、水、アルコール類(メ
タノール、エタノール、プロパノールなど)、エーテル
類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンなど)、ニトリル類(アセトニトリル等)、芳香族炭
化水素(ベンゼン、トルエンなど)、ハロゲン化炭化水
素(ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素な
ど)、アセトン、ピリジン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシドなどから選ばれ、またこれら溶媒の
適宜混合したものも用いうる。本反応は塩基の存在下ま
たは非存在下で実施され、使用される塩基は、ナトリウ
ムメチラート、ナトリウムエチラート、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
重炭酸ナトリウムなどの無機塩基、またはトリエチルア
ミン、トリメチルアミン、ピリジン、トリエタノールア
ミンなどの有機塩基のなかから適宜選ばれる。
【0034】次に、縮合工程で得られるエステル体(7)
は加水分解または水素化分解をおこなう事によって遊離
カルボン酸となし、化合物(5) を得ることが出来る。加
水分解反応は水溶液中または場合によりメタノール、エ
タノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの水親和性の
有機溶媒中において、塩酸、硫酸、硝酸あるいはリン酸
などの水性無機酸類あるいはトリフルオロ酢酸、トリク
ロロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、メタンスルホン酸などの有機酸を用いるか、或いは
水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどの水性苛性
アルカリ類、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムなどの
炭酸アルカリ類、ナトリウムメトキシドまたはナトリウ
ムエトキシドなどの金属アルコキシド類、トリエチルア
ミン、ピリジンなどのアミン類を用いておこなう。反応
温度は氷冷下から使用溶媒の沸点、好ましくは10〜70℃
の範囲で、1時間〜約2日間反応させる事により行われ
る。アルカリまたは有機塩基が使用される場合、生成物
はグルタミン酸部分が酸性塩または中間塩として形成さ
れる。水素化分解反応はR3',R4'が置換されてもよいベ
ンジル基または置換されてもよいフェニル基の場合に好
適な手段であり、下記の如くおこなわれる。即ち、適宜
な溶媒中において、−20℃から使用溶媒の沸点、好まし
くは0〜50℃の範囲の温度で、還元触媒存在下、水素を
常圧又は加圧下で作用させ接触還元を行う。使用溶媒と
しては例えば水、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、酢酸エチル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、ジメチルホルム
アミド、ピリジンなどがあげられ、還元触媒としてはパ
ラジウム、白金、ロジウムなどの単独または担体に担持
された触媒またはラネーニッケルなどが用いられる。
【0035】次に、原料化合物(6) の製造法について説
明する。化合物(6) の内、R1がアミノ基である化合物
は、たとえば次に示す反応工程によって製造できる。
【0036】
【化26】
【0037】上記工程中、R1はアミノ基を示し、R2,R5,
R6およびnは前記と同じ意味を示し、R9はカルボキシル
基の保護基を示す。また Eは塩素原子、臭素原子、ヨウ
素原子などのハロゲン原子を示し、R10 はメチル基、エ
チル基、ベンジル基、テトラヒドロピラニル基などの一
般的なエノール保護基を示す。以下に、上記反応工程に
ついて説明する。2−シアノ−2−シクロペンテン−1
−オン(9) はシクロペンテノンにトリ低級アルキルアル
ミニウムおよびチオフェノール等の芳香族チオールある
いはバルキーな脂肪族チオール、例えば、イソプロピル
チオール等を作用させた後、トシルシアニドと反応さ
せ、次いでシリカゲルあるいは BF3−エーテル等のルイ
ス酸を作用させることによって円滑かつ好収率で合成で
きる。この場合、2−シアノ−2−シクロペンテン−1
−オン(9) は中間体3−アルキルチオ−2−シアノシク
ロペンタンを経由して生成する。
【0038】化合物(10)はω−ハロゲノアルキル結合の
サイクリックカルボン酸エステル(8) を2−シアノ−2
−シクロペンテン−1−オン(9) と反応させることによ
り合成できる。この場合、トリアルキル錫ハイドライ
ド、あるいはトリフェニル錫ハイドライド等の錫ハイド
ライドあるいはトリアルキルゲルマニウムハイドライド
とアゾビスイソブチロニトリル等のラジカル開始剤の存
在下で行われる。また一方、化合物(10)は、ヨウ化アル
キル化合物(8) より調製される有機銅化合物を、2−シ
アノ−2−シクロペンテン−1−オン(9) と反応させる
ことによっても合成できる。この場合、有機銅化合物
は、ヨウ化アルキル化合物(8) より誘導できる有機亜鉛
化合物に銅塩を加えることにより調製できる。
【0039】3−置換アルキル−2−シアノシクロペン
タン−1−オン(10)から低級アルキルエノールエーテル
(11)への変換はジアゾメタンもしくはそのアナログ、2,
2 −ジメトキシプロパンとパラトルエンスルホン酸、又
はオルトギ酸エステルなど一般的な水酸基への保護基導
入試薬を作用させることによって達成される。
【0040】1−アルコキシ−2−シアノ−3−置換ア
ルキル−1−シクロペンテン化合物(11)は常圧下または
封管中、加温下にグアニジンあるいはその塩を作用させ
ると目的の2,4 −ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−5H−シク
ロペンタ〔d〕ピリミジン化合物(12,R1=NH2)を与え
る。グアニジンはエノールエーテル(11)に対し過剰(2
〜20倍モル、好ましくは5〜10倍モル)を用い、溶媒は
プロティック溶媒、例えばメタノール、エタノール、メ
トキシエタノール、プロパノール、2−メチル−2−プ
ロパノール等の使用が好ましく、温度は50〜 200℃好ま
しくは12〜 185℃、反応時間は8〜70時間が好ましい条
件として挙げられる。但し、高温度、長時間の反応条件
下では直接カルボン酸(6) が得られる場合もある。一般
に、6,7 −ジヒドロ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジ
ン環をもつカルボン酸(6) は、対応するカルボン酸エス
テル(12)を、化合物(7) から化合物(5) の製造法に準じ
て酸またはアルカリの存在下において加水分解あるいは
接触還元を含む水素化分解することによって得られる。
【0041】次に、化合物(12)の内、R1が水酸基である
化合物は次に示す反応工程で製造出来る。
【0042】
【化27】
【0043】上記工程中、R1は水酸基を示し、R2,R5,
R6,R9,R10,nおよびE は前記と同じ意味を示し、R11
炭素数1〜4の低級アルアルキル基を示す。2−カルボ
アルコキシ−2−シクロペンテン−1−オン(13)の合成
は公知の方法で行われる。即ち、M.A.Guaciaroら Tetra
hedrons, 47, 4661(1978)の方法に従い2−シクロペン
テン−1−オンから合成するか、H.J.Reich らのJ.Am.C
hem.Soc., 97, 5434(1975)の方法に従い、2−カルボエ
トキシシクロペンタノンから合成することによって本発
明の目的に使用できる。ケト体(14)はω−ハロゲノアル
キル基結合のサイクリックカルボン酸エステル(8) を錫
ハイドライドとアゾビスイソブチロニトリルの存在下、
2−カルボアルコキシ−2−シクロペンテン−1−オン
(13)と反応させることによって合成できる。
【0044】また一方、ケト体(14)は、ヨウ化アルキル
化合物(8) より調製される有機銅化合物を、2−カルボ
アルコキシ−2−シクロペンテン−1−オン(13)と反応
させることによっても合成できる。この場合、有機銅化
合物は、ヨウ化アルキル化合物(8) より誘導できる有機
亜鉛化合物に銅塩を加えることにより調製できる。
【0045】ケト体、即ち、シクロペンタノン環含有カ
ルボン酸エステル(14)からエノールエーテル(15)への変
換はジアゾメタンもしくはそのアナログ、2,2 −ジメト
キシプロパンとパラトルエンスルホン酸、又はオルトギ
酸エステルなど一般的な水酸基への保護基導入試薬を作
用させることによって円滑に進行する。3−置換アルキ
ル−2−カルボアルコキシ−1−シクロペンタノン化合
物(14)、もしくは1−アルコキシ−3−置換アルキル−
2−カルボアルコキシ−1−シクロペンテン化合物(15)
を溶媒中グアニジンまたはその塩と反応させることによ
って2−アミノ−4−ヒドロキシピリミジン環含有アル
カンカルボン酸のエステル(12,R1=OH) に変換され
る。溶媒の種類、反応温度、時間は上述のR1がアミノ基
の場合とほぼ同様である。
【0046】また、中間体化合物ω−ハロゲノアルキル
基結合のサイクリックカルボン酸エステル(8) の合成は
以下の方法で行われる。サイクリックカルボン酸エステ
ル(8) の第1の合成法として以下の方法がある。
【0047】
【化28】
【0048】上記工程中、R2,R6,R9およびE は前記と同
じ意味を示す。有機溶媒 (アプロチック溶媒、例えば、
ジメチルホルムアミド、エーテル、テトラヒドロフラ
ン、ヘキサン等の炭化水素溶剤、またはそれら混液)
中、塩基 (t−ブトキシカリウム/テトラヒドロフラ
ン、水素化ナトリウム、水素化リチウム、1,5 −ジアザ
ビシクロ〔4.3.0 〕ノン−5−エン(DBN))の存在下
にトリアルキルホスホノアセテート(トリメチルあるい
はトリエチルホスホノアセテート等)を加えた混合液に
保護基で保護されたカルボキシル基を有する5−または
6−員環アルデヒド(16,R6=H 、R2、R9は前記と同
義;例えば、t−ブトキシカルボニル置換ベンツアルデ
ヒド、t−ブトキシカルボニル置換チエニルアルデヒ
ド、t−ブトキシカルボニル置換フラニルアルデヒド
等、置換位置は2−、3−、4−、5−のいずれでもよ
い)、あるいは保護基で保護されたカルボキシル基含有
の5−または6−員環基と結合するケトン〔16,R6=炭
化水素基;アルキル、プロパルギル、プロペニル等、具
体的には、例えば、アルキル−(t−ブトキシカルボニ
ルフェニル)ケトン、アルキル−(t−ブトキシカルボ
ニルチエニル)ケトン、アルキル−(t−ブトキシカル
ボニルフラニル)ケトン、プロパルギル−(t−ブトキ
シカルボニルフェニル)ケトン等〕をゆっくり加え、室
温または加温下に反応させると、α, β−不飽和カルボ
ン酸エステル (17,R6=H または炭化水素基、R2および
R9は前記と同義)が生成する。不飽和カルボン酸エステ
ル(17)は常圧または加圧下で接触還元をおこなうことに
よって対応する飽和カルボン酸エステル(18)となり、次
いで常法にもとずく脱エステル化によってカルボン酸基
を有する5−または6−員環誘導体〔19,R6=H または
炭化水素基、R2およびR9は前記と同義;例えばω−(4
−(t−ブトキシカルボニル)フェニル)プロピオン
酸、ω−(5−(t−ブトキシカルボニル)−2−チエ
ニル)プロピオン酸、ω−(5−(t−ブトキシカルボ
ニル)−2−フラニル)プロピオン酸等、但し、プロピ
オン酸はベンジル位に側鎖アルキル基が置換されたもの
も含む〕に変換できる。次いで、カルボキシル基の還元
反応を行ない対応するアルコール(20)に変換する。還元
剤としては例えばボランまたはボランアナログ(例えば
ボラン−ジメチルスルフィド、ボラン−テトラヒドロフ
ラン、9−ボラビシクロ〔3.3.1 〕ノナン等) が、溶媒
としては例えばテトラヒドロフラン、エーテル等が使用
できる。次に、アルコール(20)を塩基の存在下、メシル
化またはトシル化などで代表されるスルホン酸エステル
化を行ない、ついでアプロチック溶媒中、加温下にアル
カリ金属ハライドを作用させハロゲン化するとω−ハロ
ゲノアルキル基結合のサイクリックカルボン酸エステル
(8a)(化合物(8) において、R5=H 、R6=H, CH3, C2H5
等、n=2、R2, R9およびE は前記と同義のもの) が得
られる。ω−(4−(t−ブトキシカルボニル)フェニ
ル)プロピルハライド、ω−(5−(t−ブトキシカル
ボニル)−2−チエニル)プロピルハライド、ω−(5
−(t−ブトキシカルボニル)−2−フラニル)プロピ
ルハライド等がこの方法によって得られる。
【0049】サイクリックカルボン酸エステル(8) のう
ちR5=H 、R6=H または低級アルキル基、n =1、R2,
R9=前述と同義であるものは、次に示す第2の合成法で
合成できる。
【0050】
【化29】
【0051】即ち、化合物(16)(R2,R9=前述と同義、R6
=H または低級アルキル)のカルボニル基はウイッテッ
ヒ反応によってエキソメチレン基に変換でき、エキソメ
チレン基はハイドロボレーションによってヒドロキシメ
チル基に変換され、さらにハロゲナイド(8b)に導かれ
る。メチルトリフェニルホスホニウムブロミドをテトラ
ヒドロフラン中、冷時ブチルリチウムを加えてえられる
液に化合物(16)を冷時加え反応させることによってエキ
ソメチレン体(21)が得られる。次いで、(21)に水素化ホ
ウ素化合物、例えば9−ボラビシクロ〔3.3.1 〕ノナ
ン、ボラン、ジシクロヘキシルボラン、ジシアミルボラ
ン、テキシルボラン等を作用させるホウ水素化と、それ
に続く過酸化水素のアルカリ溶液を作用させると一級ア
ルコール体(22)が得られる。このものに上記反応(20)→
(8a)と同様の処理を施してω−ハロゲノアルキル化合物
(8b)(化合物(8) において、R5=H 、R6=H, CH3, C2H5
等、n=1、R2, R9およびE は前記と同義のもの) に変
換される。
【0052】以上のようにして合成される化合物(8) は
本発明の重要中間体である化合物(10)あるいは化合物(1
4)の合成に使用される。
【0053】尚、化合物(16)において、R2=チエンジイ
ル、R6=H であるものは次の方法によって合成される。
まず、市販の2−チオフェンカルボニルクロリドにアル
コキシドを冷時〜室温で作用させると2−チオフェンカ
ルボン酸エステルが得られる。2−チオフェンカルボン
酸エステルにN,N,N',N' −テトラメチルエチレンジアミ
ン等の存在下、冷時、ブチルリチウムを作用させ、次い
で無水ジメチルホルムアミドを加え反応させることによ
って2−ホルミル−5−チオフェンカルボン酸エステル
(16)が得られる。R6=メチル基またはエチル基の場合に
おける化合物(16) (R2=チエンジイル)も同様の方法で
合成出来る。即ち、上記のジメチルホルムアミドをジメ
チルアセトアミドまたはジメチルプロピオンアミドに換
えて反応を行なうことによってそれぞれメチルチエニル
ケトンまたはエチルチエニルケトン化合物が得られる。
化合物(16)において、R2=フェニレン基、R6=H である
ものはp−ホルミル安息香酸を出発物質として酸クロリ
ド化およびエステル化反応を行なうことよって合成され
る。また、化合物(16)において、R2=フェニレン基、R6
=メチル基またはエチル基であるものは、R.Joyeauらの
方法(J.Chem.Soc., Perkin Trans.I, 1899−1907(1987)
に従って合成できる。
【0054】本発明化合物(5) について具体的に例示す
ると、たとえば、 ・N−{4−〔2−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−
5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)エチ
ル〕ベンゾイル}−L−グルタミン酸 ・N−{5−〔3−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−
5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)プロピ
ル〕−2−テノイル}−L−グルタミン酸 ・N−{4−〔3 −(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−
5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)プロピ
ル〕−ベンゾイル}−L−グルタミン酸 ・N−{5−〔2−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−
5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)エチ
ル〕−2−テノイル}−L−グルタミン酸 ・N−{5−〔2−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−
5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)エチ
ル〕−2−フロイル}−L−グルタミン酸 ・N−{5−〔3−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−
5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン5−イル)プロピ
ル〕−2−フロイル}−L−グルタミン酸 ・N−{5−〔2−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−
5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)−1−
エチル−エチル〕−2−テノイル}−L−グルタミン酸 ・N−{4−〔2−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−
5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)−1−
エチル−エチル〕ベンゾイル}−L−グルタミン酸 ・N−{5−〔2−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−
5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)−1−
メチル−エチル〕−2−テノイル}−L−グルタミン酸 ・N−{4−〔2−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−
5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)−1−
メチル−エチル〕ベンゾイル}−L−グルタミン酸 ・N−{5−〔3−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−
5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)−1−
メチル−プロピル〕−2−テノイル}−L−グルタミン
酸 ・N−{4−〔3−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−
5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)−1−
メチル−プロピル〕ベンゾイル}−L−グルタミン酸 ・N−{4−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−6,7 −
ジヒドロ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イ
ル)エチル〕ベンゾイル}−L−グルタミン酸 ・N−{5−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−6,7 −
ジヒドロ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イ
ル)エチル〕−2−テノイル}−L−グルタミン酸 ・N−{5−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−6,7 −
ジヒドロ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イ
ル)エチル〕−2−フロイル}−L−グルタミン酸 ・N−{4−〔3−(2−アミノ−4−オキソ−6,7 −
ジヒドロ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イ
ル)プロピル〕ベンゾイル}−L−グルタミン酸 ・N−{5−〔3−(2−アミノ−4−オキソ−6,7 −
ジヒドロ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イ
ル)プロピル〕−2−テノイル}−L−グルタミン酸 ・N−{5−〔3−(2−アミノ−4−オキソ−6,7 −
ジヒドロ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イ
ル)プロピル〕−2−フロイル}−L−グルタミン酸 ・N−{5−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−6,7 −
ジヒドロ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イ
ル)−1−エチル−エチル〕−2−テノイル}−L−グ
ルタミン酸 ・N−{4−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−6,7 −
ジヒドロ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イ
ル)−1−エチル−エチル〕ベンゾイル}−L−グルタ
ミン酸 ・N−{5−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−6,7 −
ジヒドロ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イ
ル)−1−メチル−エチル〕−2−テノイル}−L−グ
ルタミン酸 ・N−{4−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−6,7 −
ジヒドロ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イ
ル)−1−メチル−エチル〕ベンゾイル}−L−グルタ
ミン酸 などが挙げられる。次に上記式(1) 中において、 Aが式
【0055】
【化30】
【0056】(式中、R5およびR6は前記と同じ意味を示
す。)で示される基で、式>X-Y-Z-が>N-CH=CH- であ
る化合物について具体的に述べる。
【0057】本発明の目的化合物の一つである一般式(3
0)で表されるピロロ〔3,2−d〕ピリミジン誘導体お
よびその薬理学的に許容される塩、さらにその合成中間
体は下記反応式に示されるプロセスに従って製造するこ
とができる。尚、以下のプロセスにおいて、Meはメチル
基、Etはエチル基、Buはブチル基、Acはアセチル基、Ph
はフェニル基を示す。 プロセス1
【0058】
【化31】
【0059】(上記反応式において、R1,R2,R5,R6,R3',
R4',R9およびnは前記と同じ意味を示す。) 化合物(30)またはその塩は化合物(32)の加水分解又は水
素化分解により製造することができる。加水分解は、水
溶液中、又は場合によりメタノール、エタノール、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド等
の水親和性の有機溶媒存在下で、例えば水性無機酸、あ
るいは例えはトリフルオロ酢酸のような有機酸を利用す
るか、水性水酸化アルカリ、炭酸アルカリまたは有機塩
基を利用し、常温で行われる。アルカリまたは有機塩基
が使用される場合、生成物はグルタミン酸部分の酸性
塩、または中性塩として形成される。水素化分解はR3',
R4'がベンジル基、置換ベンジル基又はフェニル基の場
合に好適な手段であり、単独または担体に担持されたパ
ラジウムのごとき適切な触媒の存在下において常圧又は
加圧下で行う事ができる。以上のごとくして得られる化
合物(30)は一般に粉末、結晶性固体または結晶である。
【0060】一方、化合物(1) のエステル体(32)はペプ
チド形成の慣用的合成技術を適用し、ピロロ〔3,2−
d〕ピリミジン環をもつ化合物(31)にクロル炭酸エステ
ル、有機酸無水物、DPPA、CDI、クロルリン酸エ
ステルあるいはDCC等カルボン酸の活性化試薬を塩基
の存在下または非存在下に作用させ、混合酸無水物ある
いは活性エステル等、カルボン酸の活性誘導体に変換し
た後、カルボン酸の保護されたグルタミン酸誘導体(4')
と結合させることによって得られる。化合物(31)は化合
物(33)の酸またはアルカリの存在下における加水分解又
は接触還元を含む水素化分解により製造することができ
る。
【0061】プロセス2 プロセス1における化合物(33)は、例えば下記に示す方
法によって製造することができる。
【0062】
【化32】
【0063】(上記反応式において、R1,R2,R5,R6,R9
よびnは前記と同じ意味を示し、R12 はカルボキシル基
の保護基、R13 はアルキル基又はフェニル基を示す。) 化合物(33)のR1がアミノ基(−NH2 )の場合は、化合物
(34)にアプロテック溶媒中、N−アシルイソチオシアネ
ート(AcylNCS, R13CO- で示されるアシル基はアセチ
ル、ベンゾイル等の脂肪族又は芳香族アシル基)を作用
させると反応は円滑に進み、化合物(35)に変換される。
化合物(35)は常法に従ってS−低級アルキル化(例えば
メチル化)を行い、次いで常圧または封管中、加温下に
NH3 を作用させると目的中間体である2,4 −ジアミノピ
リミジン化合物(33,R1=-NH2) が得られる。一方、化合
物(33)のR1が水酸基(−OH)の場合は、化合物(36)に溶
媒中室温または冷却下でN−アシルイソチオシアネート
(AcylNCS) を作用させ化合物(37)に変換した後S−低級
アルキル化、NH3 存在下、加温下における閉環反応によ
って同様に2−アミノ−4−ヒドロキシピリミジン化合
物(33,R1=-OH)に導くことができる。
【0064】プロセス3 プロセス2における化合物(34)は例えば下記に示す方法
によって製造することができる。
【0065】
【化33】
【0066】(上記反応式において、 R2,R5,R6,R9,Eお
よびnは前記と同じ意味を示す。) 3−ジメチルアミノアクリロニトリルをアミノアセトニ
トリルと反応させると化合物(38)が得られる。これに化
合物(8) を塩基(水素化アルカリ金属、DBU(1,8 −
ジアザビシクロ〔5,4,0 〕ウンデセ−7−エン)、DB
N(1,5 −ジアザビシクロ〔4,3,0 〕ノン−5−エ
ン)、DMAP(4−ジメチルアミノピリジン)等の有
機塩基)の存在下、室温または加熱下で作用させると化
合物(40)が生成する。化合物(40)は適当な溶媒中、光増
感剤(例えばメチルナフチルケトンやアセトフェノン)
の存在下、紫外線の照射により異性化し、化合物(41)を
生成する。化合物(41)は冷時、プロトン引き抜き試薬、
例えばナトリウムアルコキシド、LDA(リチウムジイ
ソプロピルアミド)あるいはリチウムヘキサメチレンジ
シラザン等の存在下で容易に閉環して化合物(34)に変換
される。
【0067】プロセス4 プロセス2においてR1が水酸基の場合の製造原料である
化合物(36)は例えば下記に示す方法によって製造するこ
とができる。
【0068】
【化34】
【0069】(上記反応式において、R2,R5,R6,R9,R12,
nおよびE は前記と同じ意味を示す。) 3−ジメチルアミノアクリロニトリルをアミノ酢酸と反
応させると化合物(42)が得られる。これにプロセス3の
記載とほぼ同様の方法で合成を進めることにより化合物
(43),(44) を経由して化合物(36)が得られる。
【0070】プロセス5 一方の中間体である化合物(8) において、R5が水素原
子、nが2である化合物(8a)は下記に示す方法により製
造することができる。
【0071】
【化35】
【0072】(上記反応式においてR2,R6,R9およびE は
前記と同じ意味を示す。) 有機溶媒(アプロチック溶媒、例えば、ジメチルホルム
アミド、エーテル、テトラヒドロフラン、またはそれら
混液)中、塩基(t−ブトキシカリウム/テトラヒドロ
フラン、水素化ナトリウム、DBNなど)の存在下にト
リアルキルホスホノアセテート(トリメチル−トリエチ
ル−ホスホノアセテート等)を滴下した後、保護基で保
護されたカルボキシル基を有する化合物(16)〔R6が水素
原子の場合、例えば、t−ブトキシカルボニル置換ベン
ツアルデヒド、t−ブトキシカルボニル置換チエニルア
ルデヒド、t−ブトキシカルボニル置換フラニルアルデ
ヒド等がある。後2者の場合、置換位置は2−,3−,
4−,5−のいずれでもよい。R6が炭化水素基の場合、
具体的には、例えば、アルキル−(t−ブトキシカルボ
ニルフェニル)ケトン、アルキル−(t−ブトキシカル
ボニルチエニル)ケトン、アルキル−(t−ブトキシカ
ルボニルフラニル)ケトン、プロパルギル−(t−ブト
キシカルボニルフェニル)ケトン等〕をゆっくり加え、
室温または加温下に反応させると化合物(17)が生成す
る。化合物(17)は常圧または加圧下で接触還元をおこな
うことによって対応する飽和エステルとなり、次いでア
ルカリ脱エステルによってカルボン酸基と保護基で保護
されたカルボキシル基 (エステル基) を有する化合物(1
9)〔例えばω−(4−(t−ブトキシカルボニルフェニ
ル)アルカン酸、ω−(5−(t−ブトキシカルボニル
チエニル−2−イル)アルカン酸、ω−(5−(t−ブ
トキシカルボニルフラン−2−イル)アルカン酸等、但
し、アルカン酸は直鎖状または分枝状〕が得られる。次
いで、カルボキシル基の還元反応を行うことによって対
応する化合物(20)に変換する。還元剤としては、例えば
ボランまたはボランアナログ(例えはボラン−ジメチル
スルフィド、ボラン−テトラヒドロフラン、9−ボラシ
クロ〔3,3,1 〕ノナン等) が、溶媒としては、例えばテ
トラヒドロフラン、エーテル等が用いられる。次に化合
物(20)を塩基の存在下、スルホンエステル化 (メシル化
など)、ついでアルカリハライドを用いるハロゲン化反
応 (アプロチック溶媒中、加温) を行うことにより化合
物(8a)〔例えばω−(4−(t−ブトキシカルボニルフ
ェニル) プロピルハライド、ω−(5−(t−ブトキシ
カルボニルチエニル)プロピルハライド、ω−(5−
(t−ブトキシカルボニルフラニル)プロピルハライド
等;Z はクロル、ブロム、ヨード〕が得られる。また、
化合物(16)のR6がメチル基である化合物(16a) をメチル
トリフェニルホスホニウムブロミドを用いてウイッテッ
ヒ反応を行いイソプロペニル体化合物(49)を得る。さら
に、このものを例えばNBS又はNCSを作用させるこ
とによりハロゲン化しイソプロペニルハライド化合物(8
b)に変換することができる。また、化合物(49)に水素化
ホウ素化合物、例えば9−ボラビシクロ〔3,3,1 〕ノナ
ン、ボラン、ジシクロヘキシルボラン、ジシアミルボラ
ン、テキシルボラン等を作用させるホウ水素化及びそれ
に続く過酸化水素のアルカリ溶液を作用させると一級ア
ルコール体(50)が得られる。このものに上記反応 (20→
8a) と同様の処理を施してω−ハロゲノアルキル化合物
(8c)に変換される。 プロセス6
【0073】
【化36】
【0074】(上記反応式においてR2,R9およびE は前
記と同じ意味を示す。) 次に、化合物(16)のR6が水素原子である化合物(16b) 、
例えばt−ブトキシカルボニルベンツアルデヒド、t−
ブトキシカルボニルフランアルデヒド、t−ブトキシカ
ルボニルチオフェンアルデヒド等をビニルマグネシウム
ハライドと反応させアリルアルコール体化合物(51)と
し、アルコールをシリルエーテル等で保護して、ホウ水
素化に付し一級アルコール体化合物(53)を得る。このも
のを上記と同様にしてハライド化合物(54)に変換するこ
とができる。この化合物(54)を用いることにより生成す
る中間体化合物(40)は第3級アミンN−原子のγ−炭素
に第2級水酸基が付与される。水酸基は公知の方法によ
り水素原子に還元され化合物(40)(この場合はR5, R6
水素原子、nは2である。) に変換できる。又、酸化に
よるカルボニル基への変換を経由して例えばウイッテッ
ヒ反応によりエキソメチレン側鎖に変換出来る。 プロセス7
【0075】
【化37】
【0076】(上記反応式においてR2,R9およびE は前
記と同じ意味を示す。) また、一級アルコール体化合物(53)に2,3 −ジヒドロフ
ランあるいは3,4 −ジヒドロ−2H−ピラン等を作用さ
せテトラヒドロフラン−2−イルあるいはテトラヒドロ
ピラン−2−イル等で保護した後、テトラブチルアンモ
ニウムブロミド等を作用させ二級アルコールを脱保護
し、次いでスワン酸化に付すとケトン体化合物(57)が得
られる。このものをウイッテッヒ反応 (Ph3P+MeBr- , B
uLi, THF)に付しエキソメチレン体化合物(58)に変換し
た後一級アルコールを脱保護し、得られるアルコール体
化合物(59)を上記と同様にして化合物(60)に変換するこ
とができる。
【0077】プロセス8 化合物(40)において、R5が水素原子で、nが1である化
合物(40a) の第2の製造方法としては下記に示す方法が
ある。
【0078】
【化38】
【0079】(上記反応式においてR2,R6, R9およびE
は前記と同じ意味を示す。) ハロゲン化アルキルと低級アルキル基及び保護されたカ
ルボキシル基を有する化合物(61)をシアノ化(DMSO中KC
N を作用)し、次いで生成する対応ニトリル体化合物(6
2)を第1級アミン化合物(63)に還元(BH3−THF)した後、
ジメチルアミノアクリロニトリルを用いて置換反応 (ア
ルコール系溶媒中AcONa の存在下または非存在下) にか
けると化合物(64)がえられる。これをシアノメチル化す
ることにより化合物(40a) が得られる。尚、化合物(61)
の合成はアルキル置換体のNBSによるブロム化または
メチロール置換体のハロゲン化によって得られる。化合
物(64)のシアノメチル化はシアン化アルカリ及びパラホ
ルムアルデヒドを酢酸中で作用させて化合物(40a) を製
造することができる。
【0080】プロセス9 化合物(40)において、R5, R6が合体してエキソメチレン
基を示し、nが1である化合物(40c) の第3の製造方法
としては下記に示す方法がある。
【0081】
【化39】
【0082】(上記反応式においてR2,R9およびE は前
記と同じ意味を示し、R14 は水素原子または低級アルキ
ル基を示す。) アルキルハライド化合物(8) を用いる代わりにエポキシ
基を有する化合物(66)を用いる方法である。化合物(16
b)(R2,R9=前述と同義)のカルボニル基はウイッテッ
ヒ反応によってエキソメチレン基に変換でき、エキソメ
チレン基は前述のごとくハイドロボレーションによって
水酸基に変換され、更にハロゲナイド(8d)に導かれる。
即ち、ウイッテッヒ反応はメチルトリフェニルホスホニ
ウムブロミドのテトラヒドロフラン懸濁液に、冷時、ブ
チルリチウムを加えて得られる溶液に化合物(16b) を加
え反応させることによってエキソメチレン体(65)が得ら
れる。エキソメチレン体(65)は前述と同様、ボランな
ど、水素化ホウ素化合物を作用させホウ水素化し、次い
で過酸化水素のアルカリ溶液を作用させ一級アルコール
体(68)に変換後、前記(20→8a) と同様に処理すること
によってω−ハロゲノアルキル化合物(8d)に変換され
る。この場合、生成する中間体ジニトリル化合物(40b)
は第3級アミンN−原子のβ−炭素に第2級水酸基が付
与される。水酸基は公知の方法により還元し水素原子に
変換できる。又、酸化による化合物(67)への変換を経由
して例えばウイッテッヒ反応によりアルキレン側鎖を有
する化合物(40c) に変換出来る。
【0083】本発明の化合物(30)について、具体的に例
示すると下記の化合物が挙げられる。 ・N−〔4−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)プロピル〕ベンゾイル〕
−L−グルタメイト ・N−〔5−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)プロピル〕−2−テノイ
ル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)プロピル〕−2−フロイ
ル〕−L−グルタメイト ・N−〔4−〔3−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)プロピル〕ベン
ゾイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔3−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)プロピル〕−2
−テノイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔3−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)プロピル〕−2
−フロイル〕−L−グルタメイト ・N−〔4−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチル−プロピ
ル〕ベンゾイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチル−プロピ
ル〕−2−テノイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチル−プロピ
ル〕−2−フロイル〕−L−グルタメイト ・N−〔4−〔3−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチル−
プロピル〕ベンゾイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔3−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチル−
プロピル〕−2−テノイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔3−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチル−
プロピル〕−2−フロイル〕−L−グルタメイト ・N−〔4−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチレン−プロピ
ル〕ベンゾイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチレン−プロピ
ル〕−2−テノイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチレン−プロピ
ル〕−2−フロイル〕−L−グルタメイト ・N−〔4−〔3−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチレン
−プロピル〕ベンゾイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔3−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチレン
−プロピル〕−2−テノイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔3−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチレン
−プロピル〕−2−フロイル〕−L−グルタメイト ・N−〔4−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチル−プロピ
ル〕ベンゾイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチル−プロピ
ル〕−2−テノイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチル−プロピ
ル〕−2−フロイル〕−L−グルタメイト ・N−〔4−〔3−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチル−
プロピル〕ベンゾイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔3−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチル−
プロピル〕−2−テノイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔3−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチル−
プロピル〕−2−フロイル〕−L−グルタメイト ・N−〔4−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)エチル〕ベンゾイル〕−
L−グルタメイト ・N−〔5−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)エチル〕−2−テノイ
ル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)エチル〕−2−フロイ
ル〕−L−グルタメイト ・N−〔4−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)エチル〕ベンゾ
イル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)エチル〕−2−
テノイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)エチル〕−2−
フロイル〕−L−グルタメイト ・N−〔4−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチル−エチル〕
ベンゾイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチル−エチル〕
−2−テノイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチル−エチル〕
−2−フロイル〕−L−グルタメイト ・N−〔4−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチル−
エチル〕ベンゾイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチル−
エチル〕−2−テノイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチル−
エチル〕−2−フロイル〕−L−グルタメイト ・N−〔4−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチル−エチル〕
ベンゾイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチル−エチル〕
−2−テノイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチル−エチル〕
−2−フロイル〕−L−グルタメイト ・N−〔4−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチル−
エチル〕ベンゾイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチル−
エチル〕−2−テノイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチル−
エチル〕−2−フロイル〕−L−グルタメイト ・N−〔4−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチレン−エチ
ル〕ベンゾイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチレン−エチ
ル〕−2−テノイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチレン−エチ
ル〕−2−フロイル〕−L−グルタメイト ・N−〔4−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチレン
−エチル〕ベンゾイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチレン
−エチル〕−2−テノイル〕−L−グルタメイト ・N−〔5−〔2−(2−アミノ−4−オキソ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチレン
−エチル〕−2−フロイル〕−L−グルタメイト
【0084】
【発明の効果】本発明化合物の効果を記述するため以下
に薬理実験例を示す。実験例1 ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)阻害
活性 測定方法は基本的にはD.K.Misra らの方法(Nature, 18
9, 39−42(1961)) に準拠した。また、DHFRはマウ
ス白血病細胞P388細胞より調製した。調製法は J. M.Wh
iteleyらの方法(Arch.Biochem.Biophys., 150, 15 −22
(1972)) に準拠した。方法はリン酸カリウム緩衝液 (pH
7.5 、75mM) 、メルカプトエタノール(7.5mM)、NAD
PH(0.25mM) からなる溶液に精製したDHFR液を加
えて全量を0.57mlとする。これに本発明化合物の系列希
釈液を各々0.015ml 加え37℃で5分間の予備加温を行
う。次にジヒドロ葉酸の25μM 溶液0.015ml を加え、37
℃で5分間の反応を行う。1分間あたりの339nm の吸光
度の減少を測定しテトラヒドロ葉酸の生成量を求め、対
照液 (本発明化合物は加えない) との比較のもとに、各
化合物の50%DHFR阻害濃度 (IC50) を算出する。結
果を表1に示す。
【0085】
【表1】
【0086】実験例2 腫瘍細胞増殖阻害活性 腫瘍細胞はマウス白血病細胞P388細胞、マウス結腸癌細
胞Colon 38細胞、ヒト鼻咽空癌細胞KB細胞、ヒト肺癌細
胞A549細胞を用いた。RPM1-1640 培地 (10%牛胎児血
清) に調整された上記各癌細胞液をピペットを使い、一
定量ずつ96穴マイクロプレートに入れる。これらを5%
CO2 含有の炭酸ガス培養器に入れ、37℃、1日培養す
る。本発明化合物をDMSOで溶解後、培養液を加え系
列希釈液を調製する。これらの液を培養細胞の入った各
穴に一定量ずつ加えた後、37℃で3日間培養する。生細
胞をMTT法で測定し、50%細胞増殖抑制濃度 (IC50)
を求める。測定方法はM.C.Alleyらによる方法(Cancer R
esearch, 48, 589−601(1988))に準拠した。結果を表2
および表3に示す。MTXは対照化合物として検体に含
めた。
【0087】
【表2】
【0088】
【表3】
【0089】実験例3 マウス移植実験腫瘍に対する薬
効試験 (1) マウスP388白血病 CDF1マウス(7週令、雌性)の腹空内に1×106
のP388を接種し、翌日より1日1回4日間被験薬物を投
与した。被験薬物の溶液は4%NaHCO3 Saline に溶解ま
たは懸濁し腹空内投与し、対照群には4%NaHCO3 Salin
e のみ投与した。対照群は一群10匹で薬物投与群は一群
6匹で実施した。抗腫瘍効果の判定は以下の式によりT/
C 値をもとめた。 T/C (%)=薬物投与マウスの平均生存日数×100 /対
照マウスの平均生存日数 測定方法はR.I.Geranらによる方法(Cancer Chemotherap
y Reports(Part3), 31(1972)) に準拠した。MTXは対
照化合物として検体に含めた。結果を表4および表5に
示す。
【0090】
【表4】
【0091】
【表5】
【0092】上記実験例によって本発明化合物はジヒド
ロ葉酸還元酵素(DHFR)阻害作用を有し、マウス白
血病細胞P388、マウス結腸癌細胞Colon38 、ヒト非小細
胞性肺癌細胞A549、ヒト類表皮癌細胞KB等に明確な増殖
阻害を示す。さらに、白血病細胞あるいはある種の固形
腫瘍細胞を移植されたマウスに対し延命作用または腫瘍
組織の増殖抑制作用等の治療効果をもたらし、本発明化
合物はヒト腫瘍の治療または維持療法に利用価値がある
と期待できる。従来MTXで治療されてきた絨毛癌、白
血病のほか、女性胸部の腺癌、頭頸部表皮癌、偏平上皮
又は小細胞肺癌および各種リンパ肉腫をはじめとする腫
瘍について治療または維持療法のため単独又は他抗腫瘍
剤との組み合わせで使用することができる。
【0093】本発明化合物の特徴の一つとしてMTXに
比べ毒性が少なく、抗腫瘍実験において薬効が高く、有
効投与量幅が広い点が挙げられる。また本発明の化合物
は前記Miwaらの報告したピロロ〔3,2−d〕ピリミジ
ン化合物に比べin vivo における薬効スペクトルが広
く、毒性が低い傾向にある。本発明化合物はMTX感受
性腫瘍に対する最少有効量はMTXのそれとほぼ同じオ
ーダーの値を示す。担癌マウス(CDF1)に対する最
低有効量と最大有効量の比はMTXにおける値に比べ高
値を示す。MTX等では10倍弱を示すにすぎないが、実
施例2および9ではともに数十倍(約60倍) に達する。
【0094】本発明化合物を医薬として使用する場合
は、そのまま又は薬理学的に許容可能なカルボン酸塩又
は酸付加塩の形態にて経口投与もしくは非経口投与によ
り投与される。投与量は病状の程度;患者の体重、年
令、性別、感受性差;投与方法(ルート)、投与間隔
(スケジュール);有効成分の種類;医薬製剤の種類、
性質等によって異なり、特に限定されない。しかし、通
常1日あたりの投薬量は60kg(1.62m2/man) の体重の
被験者に対し1mg〜2000mg/man 、好ましくは10mg〜10
00mg/man であり、1日1回の連投、または週1〜3回
の間欠投与が行なわれる。
【0095】経口用製剤を調製する場合は、主薬に賦形
剤、更に必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色
剤、矯味矯臭剤などを加えた後、常法により錠剤、バッ
カル剤、トローチ、顆粒剤、散剤、カプセル剤、懸濁
液、シロップなどとする。活性化合物の賦形剤に対する
各製剤中の比率(%)は投薬単位の約0.5 〜50%の重量
であることが便利である。このような活性化合物の量は
好適な投薬量が得られるような量である。
【0096】賦形剤としては、例えは乳糖、コンースタ
ーチ、白糖、ブドウ糖、ソルビット、結晶セルロース、
二酸化ケイ素などが、結合剤としては、例えばポリビニ
ルアルコール、ポリビニルエーテル、エチルセルロー
ス、メチルセルロース、アラビアゴム、トラガント、ゼ
ラチン、シェラック、ヒドロキシプロピルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クエン酸カルシ
ウム、デキストリン、ペクチン等が、滑沢剤としては、
例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレ
ングリコール、シリカ、硬化植物油等が、着色剤として
は医薬品に添加することが許可されているものが、矯味
矯臭剤としては、ココア末、ハッカ脳、芳香酸、ハッカ
油、龍脳、桂皮末等が用いられる。これらの錠剤、顆粒
剤には糖衣、ゼラチン衣、その他必要により適宜コーテ
ィングすることは勿論差し支えない。
【0097】非経口投与剤としては注射剤、分散液、乳
化剤等がある。注射剤を調製する場合には、主薬に必要
によりpH調整剤、緩衝剤、懸濁化剤、溶解補助剤、安定
化剤、等張化剤、保存剤などを添加し、常法により静
脈、皮下、筋肉内注射剤とする。注射剤は無菌の水性溶
液または分散液、および注射溶液の用時調製用−無菌粉
末を含む。担体は水、エタノール、グリセロール、ポリ
オールそれらの混合物および植物油を含む溶媒であって
もよい。分散液はグリセロール、液体ポリエチレングリ
コール及びそれらの混合物を含む水中および油中で調製
される。注射溶液の用時調製用−無菌粉末の好ましい調
製方法は滅菌濾過された溶液について減圧濃縮乾燥また
は凍結乾燥を行ない、所望の活性成分とする方法であ
る。
【0098】懸濁剤としての例を挙げれば、例えばメチ
ルセルロース、ポリソルベート80、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アラビアゴ
ム、トラガント末、カルボキシメチルセルロースナトリ
ウム、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートな
どを挙げることができる。溶解補助剤としては、例えば
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリソルベート80、
ニコチン酸アミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
ラウレート、マグロゴール、ヒマシ油脂肪酸エチルエス
テルなどを挙げることができる。また安定化剤として
は、例えば亜硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸ナトリウム、
エーテル等が、保存剤としては、例えばパラオキシ安息
香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、ソルビン酸、
フェノール、クレゾール、クロロクレゾールなどを挙げ
ることができる。
【0099】
【実施例】次に製造例および実施例により本発明をさら
に具体的に説明するが、本発明は以下の製造例及び実施
例に限定されるものではない。
【0100】製造例1 3−(N−シアノメチル)アミノアクリロニトリル(化
合物(38)) アミノアセトニトリル塩酸塩(26.5g、0.28 mol)、酢
酸ナトリウム(34.8g、0.42 mol)及び3−ジメチルア
ミノアクリロニトリル(13.8g、0.1mol)をメタノール
(300 ml)−水(20ml)混液に加え、この反応混合物を
24時間室温で攪拌した。次に反応液に水を加え酢酸エチ
ルで抽出し、溶媒留去後、得られる残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付した。溶媒(酢酸エチル−
ヘキサン=1−1)で溶出し、目的とする標題化合物を
9.3 g(63%)得た。
【0101】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :4.0(2H×2/3,d,
J=7Hz,N-CH2-CN,E体), 4.14(2H×1/3 +1H×1/3,m,N-CH
2-CN,オレフィンプロトン,Z体), 4.3 (1H×2/3,d,J=17H
z, オレフィンプロトン,E体), 6.6 (1H×1/3,dd,J=11H
z,2Hz,オレフィンプロトン,Z体), 7.5 (1H×2/3,dd,J=1
7Hz,8Hz,オレフィンプロトン,E体)製造例2 t−ブチル 4−(3−ヨードプロピル)ベンゾエイト 〔化合物(8) において、n=2、R2=フェニレン基、R5
=H 、R6=H 、R9=t-Bu、E =I〕 ジエチルホスホノ酢酸エチル(19ml、0.075mol)のTHF
(200ml) 溶液にt-BuOK(8.4 g、0.075mol) を加え30分
間室温で撹拌した。t−ブチル p−ホルミルベンゾエ
イト(10.3g、50mmol) のTHF(20ml) 溶液を加え室
温で30分間撹拌した。反応液を飽和NH4Cl 水溶液に注ぎ
エーテルで抽出した。溶媒を留去して得られる残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、溶媒(酢酸
エチル−ヘキサン=1−10) で溶出しエチル 4−(t
−ブトキシカルボニル)フェニルアクリレイトを得た。
次にこのものを10%Pd−C (0.5g) を用いメタノール(2
00ml) 溶媒中で接触還元を行い、さらに1N NaOH水溶液
(100ml) −メタノール(100ml) 混液に加え室温で2時間
撹拌した。反応終了後1N HCl 水溶液を加え反応液を弱
酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。溶媒留去後ショ
ートシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し4−
(t−ブトキシカルボニル)フェニルプロピオン酸を得
た。このものをTHF(100ml) に溶解し氷冷下1M BH3
THF(100ml) を滴下して室温で1時間撹拌した。反応
終了後反応液を飽和NH4Cl 水溶液に注ぎ酢酸エチルで抽
出した。溶媒を留去後残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、溶媒(酢酸エチル−ヘキサン=1−
1) で溶出して4−(t−ブトキシカルボニル)フェニ
ルプロパノールを得た。次にこのものをエーテル(300m
l) に溶解し、氷冷下トリエチルアミン (21ml) および
メタンスルホニルクロライド(5.8ml) を加え30分間撹拌
した。反応終了後、反応液を飽和NH4Cl 水溶液に注ぎエ
ーテルで抽出した。溶媒を留去し4−(t−ブトキシカ
ルボニル)フェニルプロピルメシレイトを得た。さらに
このものをアセトン(300ml) に溶解し、NaI(30g) を加
え一時間加熱還流した。反応終了後反応液を飽和NH4Cl
水溶液に注ぎエーテルで抽出した。溶媒を留去し得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し
た。溶媒(エーテル−ヘキサン=1−10) で溶出し、目
的とする標題化合物を無色油状物として14.5g (84%)
得た。
【0102】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :2.06−2.15(2H,
m,I-CH2-CH2-CH2-Ar), 2.76(2H,t,J=7.2Hz,I-CH2-CH 2-C
H2 -Ar), 3.14(2H,t,J=7.2Hz, I-CH2 -CH2-CH2-Ar), 7.24
(2H,d,J=8.4Hz 、ArH), 7.92(2H,d,J=8.4Hz,ArH) 製造例3 t−ブチル 4−〔3−(3−アミノ−2−シアノピロ
ール−1−イル)プロピル〕ベンゾエイト 〔化合物(34)において、n=2、R2=フェニレン基、R5
=H、R6=H、R9=t-Bu〕製造例1で得られた3−(N−
シアノメチル)アミノアクリロニトリル(1g、9.3mmo
l)をTHF(20ml)−DMF(4ml) 混液に溶解し、氷
冷下60%NaH(0.45g) を加え撹拌した。次に製造例2で
得られたt−ブチル 4−(3−ヨードプロピル)ベン
ゾエイト(3.2g) のTHF(10ml) 溶液を滴下し、室温
で1時間撹拌した。反応終了後反応液を飽和NH4Cl 水溶
液に注ぎ酢酸エチルで抽出した。溶媒を留去し、得られ
る残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し
た。溶媒(酢酸エチル−ヘキサン=1−2)で溶出し、
(E) −t−ブチル 4−〔3−(N−シアノメチル−N
−p−シアノビニルアミノ)プロピル〕ベンゾエイトを
2.5 g得た。
【0103】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.56(9H,s,t-B
u), 1.87 −1.97(2H,m,N-CH2-CH2-CH2-Ar), 2.64(2H,t,
J=7.2Hz,N-CH2-CH 2-CH2 -Ar), 3.17(2H,t,J=7.2Hz, N-CH
2 -CH2-CH2-Ar), 3.94(2H,s,N-CH2- CN), 4.0(1H,d,J=18H
z, NC-CH=CH-N),6.85(1H,d,J=18Hz,NC-CH=CH-N),7.21(2
H,d,J=8Hz,ArH), 7.92(2H,d,J=8Hz,ArH) 次にこのE体を500ml のエーテルに溶解し、アセトフェ
ノン(2.0ml) 存在下4時間光照射(高圧水銀灯)した。
溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し、溶媒(エーテル−ヘキサン=2−1)で溶
出して(Z) −t−ブチル 4−〔3−(N−シアノメチ
ル−N−p−シアノビニルアミノ)プロピル〕ベンゾエ
イト(1.0g) を単離することができた。
【0104】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.57(9H,s,t-B
u), 1.97 −2.05(2H,m,N-CH2-CH2-CH2-Ar), 2.71(2H,t,
J=7.2Hz,N-CH2CH2-CH2-Ar), 3.39(2H,t,J=7.2Hz,N-CH2 -
CH2-CH2-Ar), 3.93(1H,d,J=10Hz, NC-CH=CH-N), 4.25(2
H,s, N-CH2-CN), 6.23(1H,d,J=10Hz, NC-CH=CH-N),7.24
(2H,d,J=8Hz,ArH), 7.91(2H,d,J=8Hz,ArH) さらにこのZ体(1.0g)をTHF(50ml) に溶解し、−
78℃でLDA−THF(3.75mmol) を滴下し撹拌した。
反応終了後反応液に飽和NH4Cl 水溶液を加えエーテルで
抽出した。溶媒を留去し得られる残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーに付した。溶媒 (エーテル−ヘキ
サン=1−1)で溶出し目的とする標題化合物(1g、
33%) を得た。
【0105】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.6(9H,s,t-B
u), 2.08−2.17(2H,m,N-CH2-CH2-CH2-Ar), 2.64(2H,t,
J=7.2Hz,N-CH2CH 2CH2-Ar), 3.86(2H,t,J=7.2Hz,N-CH2 -C
H2-CH2-Ar), 5.64(1H,d,J=3Hz,ピロール4-H), 6.51(1H,
d,J=3Hz,ピロール5-H), 7.21(2H,d,J=8Hz,ArH), 7.91(2
H,d,J=8Hz,ArH) ・質量スペクトル:FAB-MS m/z:325(M+)実施例1 t−ブチル 4−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ
〔3, 2−d〕ピリミジン−5−イル)プロピル〕ベン
ゾエイト
【0106】
【化40】
【0107】〔化合物(33)においてn=2、R1=NH2
R2=フェニレン基、R5=H 、R6=H 、R9=t-Bu〕 製造例3で得られたt−ブチル 4−〔3−(3−アミ
ノ−2−シアノピロール−1−イル)プロピル〕ベンゾ
エイト(2.35g、7.2mmol)をCH2Cl2(30ml)に溶解し、ベ
ンゾイルイソチオシアネイト(1.14ml 、8.6mmol)を氷冷
下滴下した。氷冷下1時間撹拌した後溶媒を留去し得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し
た。溶媒(エーテル−ヘキサン=1−1)で溶出しチオ
ウレアを得た。次にこのものをCH2Cl2(70ml)に溶解しD
BN(1.07ml、8.6mmol)およびヨウ化メチル(1.34ml 、
21.6mmol) を加え、室温で1時間撹拌した。反応終了後
反応液を水に注ぎCH2Cl2で抽出した。溶媒を留去し得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し
た。溶媒(エーテル−ヘキサン=1−1)で溶出し、S
−メチルチオウレア体を得た。さらにこのものをアンモ
ニア−メタノール50ml (氷冷下で飽和させたもの)に溶
解し、オートクレーブで90℃24時間加熱した。反応終了
後反応液を濃縮し得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付した。溶媒 (酢酸エチル−ヘキサン
=1−1)で溶出しt−ブチル 4−〔3−(4−アミ
ノ−2−メチルチオピロロ〔3, 2−d〕ピリミジン−
5−イル)プロピル〕ベンゾエイトを得た。さらに溶媒
(酢酸エチル−メタノール−酢酸=8−1−1)で溶出
して目的とする標題化合物(1.32g、50%) を得た。
【0108】・NMR(CD3OD+CDCl3) δ(ppm) :1.58(9H,
s,t-Bu), 2.07 −2.17(2H,m,N-CH2-CH2-CH2-Ar), 2.62
(2H,t,J=7.2Hz,N-CH2CH2-CH2-Ar), 4.25(2H,t,J=7.2Hz,
N-CH2 -CH2-CH2-Ar), 6.08(1H,d,J=3Hz,7-H),7.18(1H,d,
J=3Hz,6-H), 7.23(2H,d,J=8Hz,ArH), 7.88(2H,d,J=8Hz,
ArH) ・質量スペクトル:FAB-MS m/z:368(M+H+)実施例2 N−〔4−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3,2−
d〕ピリミジン−5−イル)プロピル〕ベンゾイル〕−
L−グルタメイト
【0109】
【化41】
【0110】〔化合物(30)においてn=2、R1=NH2
R2=フェニレン基、R5=H 、R6=H 〕実施例1で得られ
たt−ブチル 4−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)プロピル〕ベン
ゾエイト(1g、2.7mmol)をジオキサン (50ml) と1N H
Cl水溶液 (50ml) の混液に加え90℃で1時間撹拌した。
反応終了後反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付した。溶媒 (酢酸エチル−メタノール−
酢酸=7−1−1)で溶出し、4−〔3−(2,4−ジア
ミノ−ピロロ〔3, 2−d〕ピリミジン−5−イル)プ
ロピル〕ベンゾイックアシッドを0.81g得た。次にこの
ものと塩酸L−グルタミン酸ジエチル(1.61g) および
アジ化ジフェニルホスホリル(DPPA)(1.65ml) を
DMF(35ml) に加え、氷冷下トリエチルアミン(2.2m
l) を滴下した。反応混合物を氷冷下で撹拌したのち室
温で4時間撹拌した。反応終了後反応液を濃縮し、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付した。溶媒(酢酸
エチル−メタノール−酢酸=8−1−1)で溶出しアミ
ド体を得た。さらにこのものをメタノール(15ml) に溶
解し、1N NaOH 水溶液 (30ml) を滴下した。この反応混
合物を室温で5時間撹拌し、反応終了後1N HCl水溶液で
中和した。反応液を濃縮しシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付した。溶媒(酢酸エチル−メタノール−酢
酸=5−1−1)で溶出し得られた固体をエタノールお
よび少量のメタノールで洗浄し、淡黄白色の結晶物質を
得た(0.72g) 。再結晶して目的とする標題化合物を0.
35g (28%) 得た。
【0111】・融点 189−193℃ ・分子式 C21H24N6O5・5/4H2O ・元素分析 計算値(%) 実験値(%) C 54.48 C 54.64 H 5.77 H 5.55 N 18.15 N 17.87 ・質量スペクトル:FAB-MS m/z:441(M+H+) ・NMR(DMSO-d6+CDCl3) δ(ppm) :1.9−2.07(4H,m,9-C
H2,21-CH2), 2.25(2H,t,J=7.2Hz,22-CH2),4.2−4.4(3H,
m,8-CH2,19-CH), 6.01(1H,d,J=3Hz,7-CH), 7.20(2H,d,J
=8Hz,12-CH,16-CH),7.32(1H,d,J=3Hz,6-CH) 7.78(2H,d,
J=8Hz,13-CH,15-CH)製造例4 t−ブチル 4−(3−ヨード−1−メチル−プロピ
ル)ベンゾエイト 〔化合物(8) においてn=2、R2=フェニレン基、R5
H 、R6=Me、R9=t-Bu、E =I 〕 t−ブチル p−アセチルベンゾエイト(10g、48mmo
l) を出発原料とし製造例2と同様な手法を用いて目的
とする標題化合物を8.5 g (49%) 得た。
【0112】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.28(3H,d,J=7.
2Hz,-Me), 1.58(9H,s,t-Bu), 2.06 −2.13(2H,m,I-CH2-
CH2-CH-Ar), 2.87−2.98(2H,m,I-CH2-CH2-CH-Ar),3.05
−3.12(1H,m,I-CH2-CH2-CH-Ar), 7.25(2H,d,J=8Hz,Ar
H), 7.93(2H,d,J=8Hz,ArH)製造例5 (E) −t−ブチル 4−〔4−(N−シアノメチル)−
N−β−シアノビニルアミノ〕ブタン−2−イル〕ベン
ゾエイト 〔化合物(40)において、n=2、R2=フェニレン基、R5
=H 、R6=Me、R9=t-Bu〕 3−(N−シアノメチル)アミノアクリロニトリル(2.
57g、24mmol) と製造例4で得られたt−ブチル 4−
(3−ヨード−1−メチル−プロピル)ベンゾエイト
(8.5g、24mmol) とを用いてN−アルキル化反応を製造
例3と同様な手法により行った。これにより目的とする
標題化合物を6.5 g (81%) 得た。
【0113】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.31(3H,d,J=7.
2Hz,Me), 1.60(9H,s,t-Bu),1.87−2.04(2H,m,N-CH2-CH2
-CH-Ar), 2.73 −2.82(1H,m,N-CH2-CH2-CH-Ar), 3.01−
3.14(2H,m,N-CH2-CH2-CH-Ar), 3.87(2H,s,N-CH2-CN),
3.95(1H,d,J=14Hz,N-CH=CH-CN), 6.73(1H,d,J=14Hz,N-C
H=CH-CN), 7.22(2H,d,J=8Hz,ArH), 7.97(2H,d,J=8Hz,Ar
H)製造例6 t−ブチル 4−〔3−(3−アミノ−2−シアノ−ピ
ロール−1−イル)−1−メチル−プロピル〕ベンゾエ
イト 〔化合物(34)において、n=2、R2=フェニレン基、R5
=H 、R6=Me、R9=t-Bu〕 製造例5で得られた(E) −t−ブチル 4−〔4−(N
−シアノメチル)−N−β−シアノビニルアミノ〕ブタ
ン−2−イル〕ベンゾエイト(4.5 g) を製造例3の手
法に従い光異性化により(Z) −t−ブチル 4−〔4−
(N−シアノメチル)−N−β−シアノビニルアミノ〕
ブタン−2−イル〕ベンゾエイトを得た。
【0114】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.31(3H,d,J=7.
2Hz,Me), 1.58(9H,s,t-Bu),1.92−2.09(2H,m,N-CH2-CH2
-CH-Ar), 2.81 −3.37(3H,m,N-CH2-CH2-CH-Ar), 3.94(1
H,d,J=10Hz,N-CH=CH-CN),4.19(2H,q,N-CH2CN), 6.07(1
H,d,J=10Hz,N-CH=CH-CN), 7.24(2H,d,J=8Hz,ArH), 7.94
(2H,d,J=8Hz,ArH) 得られたZ体を製造例3と同様な手法によりピロールに
閉環し、目的とする標題化合物を1.5 g (33%) 得た。
【0115】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.26(3H,d,J=7.
2Hz,Me) 1.58(9H,s,t-Bu),2.01−2.19(2H,m,N-CH2-CH2-
CH-Ar), 2.64−2.74(1H,m,N-CH2-CH2-CH-Ar),3.57−3.7
8(4H,m,N-CH2-CH2-CH-Ar,NH2), 5.58(1H,d,J=3Hz, ピロ
ール4-H), 6.37(1H,d,J=3Hz,ピロール5-H), 7.21(2H,d,
J=8Hz,ArH), 7.94(2H,d,J=8Hz,ArH)実施例3 t−ブチル 4−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ
〔3, 2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチル−
プロピル〕ベンゾエイト
【0116】
【化42】
【0117】〔化合物(33)において、n=2、R1=N
H2 、R2=フェニレン基、R5=H 、R6=Me、R9=t-Bu〕 製造例6で得られたt−ブチル 4−〔3−(3−アミ
ノ−2−シアノ−ピロール−1−イル)−1−メチル−
プロピル〕ベンゾエイト(1.5g、4.4mmol)を実施例1と
同様の手法により閉環反応に付し、目的とする標題化合
物を0.85g (52%) 得た。
【0118】・NMR(CD3OD+CDCl3) δ(ppm) :1.33(3H,
d,J=7.2Hz,Me), 1.64(9H,s,t-Bu),2.13−2.27(2H,m,N-C
H2-CH2-CH-Ar), 2.73 −2.82(1H,m,N-CH2-CH2-CH-Ar),
4.21−4.32(2H,m,N-CH2-CH2-CH-Ar), 6.17(1H,d,J=3Hz,
7-H), 7.25(1H,d,J=3Hz,6-H), 7.32(2H,d,J=8Hz,ArH),
7.93(2H,d,J=8Hz,ArH)実施例4 N−〔4−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3, 2−
d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチル−プロピル〕
ベンゾイル〕−L−グルタメイト
【0119】
【化43】
【0120】〔化合物(30)において、n=2、R1=N
H2 、R2=フェニレン基、R5=H 、R6=Me〕 実施例3で得られたt−ブチル 4−〔2−(2,4 −ジ
アミノ−ピロロ〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)
−1−メチル−プロピル〕ベンゾエイト(0.85g、2.3m
mol)を実施例2と同様の手法を用いてエステルを酸加水
分解した後、塩酸L−グルタミン酸ジエチルと縮合させ
アミド体とし、さらにエチルエステルを加水分解して目
的とする標題化合物を0.5 g (48%) 得た。
【0121】・分子式 C22H26N6O5・5/2H2O ・NMR(CD3OD+CDCl3) δ(ppm) :1.32(3H,d,J=7.2Hz,M
e), 2.02 −2.57(6H,m,-CH2CH2-CO2H,N-CH 2CH 2CH-Ar),
4.21−4.39(2H,m,N-CH2-CH2-CH-Ar), 4.63−4.67(1H,m,
CONHCH-CO2H), 6.13(1H,d,J=3Hz,7-H), 7.24(1H,d,J=3H
z,6-H), 7.26−7.31(2H,m,ArH), 7.78−7.83(2H,m,ArH) ・質量スペクトル:FAB-MS m/z:455 (M+H)+ 製造例7 t−ブチル 4−(3−ヨード−1−エチル−プロピ
ル)ベンゾエイト 〔化合物(8) において、n=2、R2=フェニレン基、R5
=H 、R6=Et、R9=t-Bu、E =I 〕 tブチル p−ホルミルベンゾエイト (20g、97mmol)
をエーテル(300ml) に溶解し、氷冷下エチルマグネシウ
ムブロマイド (3Mエーテル溶液、33ml) を滴下して撹拌
した。反応終了後反応液を飽和NH4Cl 水溶液に注ぎエー
テルで抽出した。溶媒を留去し得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付した。溶媒(酢酸エチ
ル−ヘキサン=1−4)で溶出しt−ブチル 4−(1
−ヒドロキシプロピル)ベンゾエイトを22.3g得た。こ
のものを石油エーテル(500ml) に溶解し活性二酸化マン
ガン(165g) を加え30時間加熱還流した。反応終了後反
応液をろ過し、ろ液を濃縮しプロピオフェノン化合物
〔化合物(16)において、R6=Et、R9=t-Bu〕を21.1g得
た。次にこのものをホーナーエモンズ反応に付した。ジ
エチルホスホノ酢酸エチル (36ml) のTHF(400ml) 溶
液にt-BuOK (19g) を加え30分間室温で撹拌した。プロ
ピオフェノン化合物 (21.1g) のTHF (40ml) 溶液を
加え55〜65℃で1.5 時間撹拌した。反応終了後反応混合
物を飽和NH4Cl水溶液に注ぎα, β−不飽和エステル体
〔化合物(17)においてR6=Et、R9=t-Bu〕を22.7g得
た。このものを10%Pd-C(0.5g) を用いメタノール(300
ml) 溶媒中で接触還元を行い、さらに1N NaOH 水溶液(1
50ml) −メタノール(150ml) 混液にエステル体を加え室
温で2時間撹拌した。反応終了後1N HCl水溶液を加え反
応液を弱酸性にした後酢酸エチルで抽出した。溶媒留去
後ショートシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し3−〔p−(t−ブトキシカルボニル)フェニル〕−
3−エチルプロピオン酸を17.7g得た。次にこのものを
THF(200ml) に溶解し氷冷下1M BH3−THF(80ml)
を滴下して室温で1時間撹拌した。反応終了後反応液を
飽和NH4Cl 水溶液に注ぎ酢酸エチルで抽出した。溶媒を
留去後残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、溶媒(酢酸エチル−ヘキサン=1−1)で溶出して
t−ブチル 4−(3−ヒドロキシ−1−エチル−プロ
ピル)ベンゾエイトを16.7g得た。このものをエーテル
(400ml) に溶解し、氷冷下トリエチルアミン (44ml) お
よびメタンスルホニルクロライド(9.8ml) を加え撹拌し
た。反応終了後反応混合物を飽和NH4Cl 水溶液に注ぎエ
ーテルで抽出した。溶媒を留去しメシル体を得た。さら
にこのものをアセトン(400ml) に溶解しNaI(40g)を加
え加熱還流した。反応終了後反応液を飽和NH4Cl 水溶液
に注ぎエーテルで抽出した。溶媒を留去し得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。溶媒
(エーテル−ヘキサン=1−15)て溶出し目的とする標
題化合物を無色油状物として20g (55%) 得た。
【0122】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :0.77(3H,t,J=7.
2Hz,-CH 2CH3), 1.58(9H,s,t-Bu), 1.57−1.76(2H,m,-CH
2CH3),2.01−2.24(2H,m,I-CH2-CH2-CH-Ar), 2.63−3.09
(3H,m,I-CH2-CH2-CH-Ar),7.22(2H,d,J=8.4Hz,ArH), 7.9
4(2H,d,J=8.4Hz,ArH)製造例8 (E) −t−ブチル 4−〔5−〔N−シアノメチル−N
−β−シアノビニルアミノ〕−ペンタン−3−イル〕ベ
ンゾエイト 〔化合物(40)において、n=2、R2=フェニレン基、R5
=H 、R6=Et、R9=t-Bu〕 3−(N−シアノメチル)アミノアクリロニトリル(7.2
g) と製造例7で得られたt−ブチル 4−(3−ヨー
ド−1−エチル−プロピル)ベンゾエイト(24.4g) と
を用いてN−アルキル化反応を製造例3と同様な手法に
より行い、目的とする標題化合物を17g (74%) 得た。
【0123】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :0.78(3H,t,J=7.
2Hz,-CH 2CH3), 1.52−1.77(2H,m,-CH2 CH3), 1.59(9H,s,
t-Bu),1.82−2.09(2H,m,N-CH2-CH2-CH-Ar), 2.42−2.54
(1H,m,N-CH2-CH2-CH-Ar),2.91−3.08(2H,m,N-CH2-CH2-C
H-Ar), 3.83(2H,s,N-CH2-CN),3.93(1H,d,J=14Hz,N-CH=C
H-CN), 6.7(1H,d,J=14Hz,N-CH=CH-CN), 7.18(2H,d,J=8.
4Hz,ArH),7.97(2H,d,J=8.4Hz,ArH)製造例9 t−ブチル 4−〔3−(3−アミノ−2−シアノ−ピ
ロール−1−イル)−1−エチル−プロピル〕ベンゾエ
イト 〔化合物(34)において、n=2、R2=フェニレン基、R5
=H 、R6=Et、R9=t-Bu〕 製造例8で得られた(E) −t−ブチル 4−〔5−〔N
−シアノメチル−N−β−シアノビニルアミノ〕−ペン
タン−3−イル〕ベンゾエイト(10g) を製造例3の手
法に従い光異性化し、(Z) −t−ブチル 4−〔5−
〔N−シアノメチル−N−β−シアノビニルアミノ〕−
ペンタン−3−イル〕ベンゾエイトを得た。
【0124】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :0.78(3H,t,J=7.
2Hz,-CH 2CH3), 1.58(9H,s,t-Bu), 1.51−1.68(2H,m,-CH
2 CH3),1.86−2.19(2H,m,N-CH2-CH2-CH-Ar), 2.53−2.62
(1H,m,N-CH2-CH2-CH-Ar),3.01−3.33(2H,m,N-CH2-CH2-C
H-Ar), 3.94(1H,d,J=10Hz,N-CH=CH-CN),4.19(2H,q,18H
z,N-CH2 -CN), 6.06(1H,d,J=10Hz, N-CH=CH-CN), 7.21(2
H,d,J=8.4Hz ,ArH), 7.94(2H,d,J=8.4Hz,ArH) 得られたZ体をピロールに閉環し、目的とする標題化合
物を4.8 g (48%)得た。
【0125】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :0.74(3H,t,J=7.
2Hz,-CH 2CH3), 1.59(9H,s,t-Bu),1.56−1.77(2H,m,-CH2
CH3),1.98−2.47(3H,m,N-CH2-CH2-CH-Ar), 3.56−3.74
(4H,m,NH2,N-CH2-CH2-CH-Ar), 5.58(1H,d,J=3Hz,ピロー
ル4-H), 6.34(1H,d,J=3Hz,ピロール5-H), 7.19(2H,d,J=
8.4Hz,ArH), 7.95(2H,d,J=8.4Hz,ArH) ・質量スペクトル:FAB-MS m/s:353(M+)実施例5 4−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3, 2−d〕ピ
リミジン−5−イル)−1−エチル−プロピル〕ベンゾ
イックアシッド
【0126】
【化44】
【0127】〔化合物(31)において、n=2、R1=N
H2 、R2=フェニレン基、R5=H 、R6=Et〕 製造例9で得られたt−ブチル 4−〔3−(3−アミ
ノ−2−シアノ−ピロール−1−イル)−1−エチル−
プロピル〕ベンゾエイト(3.4g、9.6mmol)を実施例1と
同様の手法により閉環反応に付し、t−ブチル 4−
〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3, 2−d〕ピリミ
ジン−5−イル)−1−エチル−プロピル〕ベンゾエイ
トを得た。さらにこのものを実施例2と同様に酸加水分
解し、目的とする標題化合物を1.53g (47%) 得た。
【0128】・NMR(CD3OD+CDCl3) δ(ppm) :0.76(3H,
t,J=7.2Hz,-CH 2CH3), 1.58−1.77(2H,m,-CH2 CH3), 2.09
−2.48(3H,m,N-CH2-CH2-CH-Ar), 4.14(2H,t,J=7Hz,N-CH
2-CH2-CH-Ar), 6.09(1H,d,J=2Hz,7-H), 7.04(1H,d,J=2H
z,6-H), 7.21−7.28(2H,m,ArH), 7.95−7.99(2H,m,ArH)実施例6 N−〔4−〔3−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3, 2−
d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチル−プロピル〕
ベンゾイル〕−L−グルタメイト
【0129】
【化45】
【0130】〔化合物(30)において、n=2、R1=N
H2 、R2=フェニレン基、R5=H 、R6=Et〕 実施例5で得られた4−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロ
ロ〔3, 2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチル
−プロピル〕ベンゾイックアシッド(1.53 g、4.5mmol)
を実施例2と同様な手法を用いて塩酸L−グルタミン酸
ジエチルと縮合させ、アミド体とした後、さらにエチル
エステルを加水分解して目的とする標題化合物を1.02g
(48%) 得た。
【0131】・NMR(CD3OD+CDCl3) δ(ppm) :0.71(3H,
t,J=7.2Hz,-CH 2CH3), 1.48−1.72(2H,m,-CH2 CH3), 2.08
−2.52(7H,m,N-CH2-CH2-CH-Ar, -CH 2-CH2 -CO2H), 4.11
−4.28(2H,m,N-CH2-CH2-CH-Ar),4.51−4.56(1H,m,-CONH
-CH-), 6.01−6.03(1H,m,7-H),7.11−7.16(3H,m,6-H,12
-CH,16-CH),7.68−7.73(2H,m,13-CH,15-CH) ・分子式 C23H27N6O5Na・H2O ・元素分析 計算値(%) 実験値(%) C 54.33 C 54.88 H 5.75 H 6.24 N 16.52 N 16.00 ・質量スペクトル:FAB-MS m/z:469 (M+H)+ 製造例10 t−ブチル 4−〔1−メチレン−3−ヨード−プロピ
ル〕ベンゾエイト 〔化合物(60)において、R2=フェニレン基、R9=t-Bu、
E =I 〕 t−ブチル p−ホルミルベンゾエイト(20g、97mmo
l) をエーテル(300ml)に溶解し、氷冷下ビニルマグネシ
ウムブロマイド (1M THF溶液、100ml)を滴下し撹拌
した。反応終了後反応液を水に注ぎエーテルで抽出し
た。溶媒を留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付した。溶媒 (酢酸エチル−ヘキサン
=1−4)で溶出しアリルアルコール体(化合物(51)に
おいて、R2=フェニレン基、R9=t-Bu)を22.4g得た。
このものをDMF(150ml) に溶解しイミダゾール (16.3
g) およびt−ブチルジメチルシリルクロライド (18
g) を加え完全に溶解させた後、室温に放置した。反応
終了後反応液を水に注ぎエーテルで抽出し、溶媒を留去
した。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し、溶媒 (エーテル−ヘキサン=1−5)で溶
出し O−シリル体(化合物(52)において、R2=フェニレ
ン基、R9=t-Bu)を32g得た。次にこのものをTHF(1
50ml) に溶解し1M BH3−THF(185ml) を氷冷下滴下し
た。反応液を氷冷下撹拌し、メタノール(100ml) を滴下
した。さらに1N NaOH 水溶液(100ml) および30%H2O2(1
50ml) を加え室温で撹拌した。反応混合物を飽和NH4Cl
水溶液に注ぎ酢酸エチルで抽出し、溶媒を留去した。得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、溶媒 (酢酸エチル−ヘキサン=1−4)で溶出して
t−ブチル 4−〔1−(ブチルジメチルシリロキシ)
−3−ヒドロキシ−プロピル〕ベンゾエイトを25g得
た。このものを3,4 −ジヒドロ−2H−ピラン(150ml)
に溶解しピリジニウム p−トルエンスルホネイトを触
媒量加え室温で放置した。反応終了後反応液を水に注ぎ
エーテルで抽出した。溶媒を留去し得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付した。溶媒(エー
テル−ヘキサン=1−10) で溶出し保護されたジオール
体(化合物(55)において、R2=フェニレン基、R9=t-B
u)を30g得た。このものをTHF(150ml) に溶解しテ
トラブチルアンモニウムフルオライド(1MTHF溶液、
100ml)を加え室温で撹拌した。反応終了後反応液を飽和
NH4Cl 水溶液に注ぎエーテルで抽出した。溶媒を留去し
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付した。溶媒 (酢酸エチル−ヘキサン=1−5)で溶出
しt−ブチル 4−〔(1−ヒドロキシ−3−テトラヒ
ドロピラン−2−イルオキシ)プロピル〕ベンゾエイト
を21g得た。次にこのものをswern 酸化に付した。オキ
サリルジクロライド(COCl)2(22ml)のCH2Cl2(400ml) 溶
液に−78℃でDMSO(36ml) を滴下した。次いでt−
ブチル 4−〔(1−ヒドロキシ−3−テトラヒドロピ
ラン−2−イルオキシ)プロピル〕ベンゾエイト (21
g) のCH2Cl2 (40ml) 溶液を−78℃で滴下した。反応混
合物を30分間撹拌した後、トリエチルアミン(104 ml)を
−78℃で滴下し、氷冷下に撹拌した。反応終了後反応混
合物を水に注ぎCH2Cl2で抽出した。溶媒を留去し得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し
た。溶媒 (酢酸エチル−ヘキサン=1−5)で溶出しt
−ブチル 4−〔(1−オキソ−3−テトラヒドロピラ
ン−2−イルオキシ)プロピル〕ベンゾエイトを20g得
た。さらにこのものをwitting 反応に付した。メチルト
リフェニルホスホニウムブロマイド (86g) のTHF(5
00ml) 懸濁液に−78℃でn-BuLi(2.5M ヘキサン溶液、96
ml) を滴下し、氷冷下撹拌した。次にt−ブチル 4−
〔(1−オキソ−3−テトラヒドロピラン−2−イルオ
キシ)プロピル〕ベンゾエイト(20 g) のTHF (40m
l) 溶液を滴下し、室温で撹拌した。反応混合物を飽和N
H4Cl 水溶液に注ぎエーテルで抽出し、溶媒を留去し
た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、溶媒 (酢酸エチル−ヘキサン=1−5)で溶
出してエキソメチレン体(化合物(58)において、R2=フ
ェニレン基、R9=t-Bu)を得た。このものをメタノール
(200ml) 中p−トルエンスルホン酸(触媒量)で処理し
てTHPを脱保護し、一級アルコール体(化合物(59)に
おいて、R2=フェニレン基、R9=t-Bu)を8.5 g得た。
このものをエーテル(200ml) に溶解し氷冷下トリエチル
アミン (24ml) およびメタンスルホニルクロライド(5.3
ml) を加え撹拌した。反応終了後水に注ぎエーテルで抽
出し、溶媒を留去した。得られた残渣をそのまま次の反
応に付した。得られたメシル体をアセトン(350ml) に溶
解し、NaI(16.9g) を加え加熱還流した。反応終了後反
応液を水に注ぎエーテルで抽出し、溶媒を留去した。得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、溶媒 (エーテル−ヘキサン=1−10) で溶出して目
的とする標題化合物を無色油状物として11g(31%) 得
た。
【0132】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.58(9H,s,t-B
u), 3.08(2H,t,J=7.2Hz,I-CH 2CH2-),3.19(2H,t,J=7.2H
z,I-CH2-CH2-), 5.22(1H,brs, オレフィンプロトン),
5.47(1H,brs, オレフィンプロトン), 7.41(2H,d,J=8.4H
z,ArH), 7.96(2H,d,J=8.4Hz,ArH)製造例11 t−ブチル 4−〔4−〔N−シアノメチル−N−β−
シアノビニルアミノ〕−2−ブテン−3−イル〕ベンゾ
エイト 〔化合物(40)において、n=1、R2=フェニレン基、R5
とR6が一緒になって(以下R5+R6と略記する)=エチリ
デン、R9=t-Bu〕 N−シアノメチルアミノアクリロニトリル(5g、47mm
ol) をTHF(150ml)−DMF(30ml) の混液に溶解
し、氷冷下60%NaH (1.9g、47mmol) を加えた後製造例
10で得られたt−ブチル 4−〔1−メチレン−3−ヨ
ード−プロピル〕ベンゾエイト(9g、25mmol) のTH
F(20ml) 溶液を氷冷下で滴下し、室温で1時間撹拌し
た。反応液を飽和NH4Cl 水溶液に注ぎ酢酸エチルで抽出
し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付し、溶媒 (酢酸エチル−ヘキサ
ン=1−3)で溶出して目的とする標題化合物を4g
(47%) 得た。この化合物はZ体およびE体の2種類の
異性体が生成した。各々のスペクトルデータを以下に示
す。
【0133】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.6(9H,s,t-B
u), 1.67(3H,d,J=8Hz,エチリデン-Me), 3.83(2H,s,-N-C
H2-),4.01(1H,d,J=15Hz,-N-CH=CH-CN), 4.06(2H,s,-N-C
H2-), 5.9(1H,q,J=8Hz,エチリデン-H), 6.75(1H,d,J=15
Hz, -N-CH=CH-CN), 7.18(2H,d,J=8.4Hz,ArH),8.01(2H,
d,J=8.4Hz,ArH) 1.59(9H,s,t-Bu), 1.99(3H,d,J=9Hz, エチリデン-Me),
3.75(2H,s,-N-CH2-),4.12(1H,d,J=15Hz, N-CH=CH-CN),
4.28(2H,s, N-CH2-), 6.29(1H,q,J=9Hz,エチリデン-H), 6.86
(1H,d,J=15Hz, -N-CH=CH-CN), 7.28(2H,d,J=8.4Hz,Ar
H),7.96(2H,d,J=8.4Hz,ArH) ・質量スペクトル:FAB-MS m/z:338 (M+H)+ 製造例12 t−ブチル 4−〔2−(3−アミノ−2−シアノ−ピ
ロール−1−イル)−1−エチリデン−エチル〕ベンゾ
エイト 〔化合物(34)において、n=1、R2=フェニレン基、R5
+R6=エチリデン、R9=t-Bu〕 製造例11で得られたt−ブチル 4−〔4−〔N−シ
アノメチル−N−β−シアノビニルアミノ〕−2−ブテ
ン−3−イル〕ベンゾエイト(4g)をエーテル(500m
l) に溶解し、アセトフェノン(2ml)存在下室温下光
照射(高圧水銀灯)した。溶媒を留去後残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、溶媒(エーテル−
ヘキサン=2−1)で溶出してZ体を単離することがで
きた。さらに製造例3と同様にLDAを用いて閉環し、
目的とする標題化合物を1.2 g(30%)得た。
【0134】
【化46】
【0135】実施例7 t−ブチル 4−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチリデ
ン−エチル〕ベンゾエイト
【0136】
【化47】
【0137】〔化合物(33)において、n=1、R1=N
H2 、R2=フェニレン基、R5+R6=エチリデン、R9=t-B
u〕 製造例12で得られたt−ブチル 4−〔2−(3−ア
ミノ−2−シアノ−ピロール−1−イル)−1−エチリ
デン−エチル〕ベンゾエイト(1.2g、3.6mmol)を実施例
1と同様な手法により閉環し、目的とする標題化合物を
0.71g (52%)得た。
【0138】実施例8 4−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3, 2−d〕ピ
リミジン−5−イル)−1−エチル−エチル〕ベンゾイ
ックアシッド
【0139】
【化48】
【0140】〔化合物(31)において、n=1、R1=N
H2 、R2=フェニレン基、R5=H 、R6=Et〕 実施例7で得られたt−ブチル 4−〔2−(2,4 −ジ
アミノ−ピロロ〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)
−1−エチリデン−エチル〕ベンゾエイトを10%Pd/C
(0.2g) を用い酢酸 (15ml) −メタノール(150ml) 混液
中、接触還元を行い還元体を得た。このものを1N HCl水
溶液 (50ml) および1,4 −ジオキサン(50ml)の混合液に
加え、90℃で1時間撹拌した。反応終了後反応液を濃縮
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。溶
媒 (酢酸−メタノール−酢酸エチル=1−1−5)で溶
出し目的とする標題化合物を0.5 g (83%) 得た。
【0141】・NMR(CD3OD+CDCl3) δ(ppm) :0.78(3H,
t,J=7.2Hz,-CH2CH3), 1.64−2.18(2H,m, -CH2-CH3 ),2.
96−3.02(1H,m,-N-CH 2CH-Ar), 4.31−4.72(2H,m, -N-CH
2-CH-Ar), 5.98(1H,d,J=3Hz,7-H),6.96(1H,d,J=3Hz,6-
H), 7.02−7.18(2H,m,ArH), 7.82−7.94(2H,m,ArH)実施例9 N−〔4−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロロ〔3, 2−
d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチル−エチル〕ベ
ンゾイル〕−L−グルタメイト
【0142】
【化49】
【0143】〔化合物(30)において、n=1、R1=N
H2 、R2=フェニレン基、R5=H 、R6=Et〕 実施例8で得られた4−〔2−(2,4 −ジアミノ−ピロ
ロ〔3, 2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−エチル
−エチル〕ベンゾイックアシッド (0.5g、1.6mmol) を
実施例2と同様な手法を用いて塩酸L−グルタミン酸ジ
エチルと縮合させ、さらにエチルエステルを加水分解し
て目的とする標題化合物を得た。この化合物はシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製した後、得られた固
形物をエタノールおよび少量のメタノールで洗浄し淡黄
色のパウダーとして170mg(24%)得られた。
【0144】・分子式 C22H26N6O5・2H2O ・NMR(CD3OD+CDCl3) δ(ppm) :0.71(3H,t,J=7.2Hz,CH
2 CH3), 1.62−2.22(6H,m,CH2-CH3,-CH2CH2 CO2H),2.91
−2.98(1H,m,N-CH2-CH-Ar), 4.19−4.45(2H,m,N-CH2-CH
-Ar), 4.58−4.63(1H,m, -CONHCH-), 5.91(1H,d,J=3Hz,
7H), 6.96(1H,d,J=3Hz,6H), 7.23−7.27(2H,m,ArH), 7.
76−7.81(2H,m,ArH) ・質量スペクトル:FAB-MS m/z:499(C22H24N6O5Na2
H)+ 製造例13 5−ホルミル−2−チオフェンカルボン酸 t−ブチル
エステル 〔化合物(16)において、R2=チエンジイル基、R6=H 、
R9=t-Bu〕 2−チオフェンカルボン酸 t−ブチルエステル(1.84
g、10mmol) 及びN,N,N',N' −テトラメチルエチレンジ
アミン(1.74g、15mmol)の無水テトラヒドロフラン溶
液を窒素雰囲気中、ドライアイス−アセトン冷却下、攪
拌し、t−ブチルリチウム1.7Mペンタン溶液(8.0 ml、
13.6mmol)を滴下した。約50分攪拌後、無水ジメチルホ
ルムアミド(15ml)を徐々に滴下し反応させた。液温を
室温まで上げて40分間攪拌した後、反応液をジエチルエ
ーテル:0.3N HCl混液(2:1)300 mlに注ぎ、攪拌し
た。有機層を分取し、pH=7リン酸緩衝液、食塩水で洗
浄後、脱水し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開液 n−ヘキサン−酢酸エ
チル=8−1)で分離精製し、目的とする標題化合物を
1.7 g得た。
【0145】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.59(9H,s), 7.
70(1H,d,J=4.0Hz), 7.75(1H,d,J=4.0Hz), 9.95(1H,s) ・IR(neat) ν:2981, 1713, 1682cm-1 製造例14 5−(2−エトキシカルボニル−E−エテニル)−2−
チオフェンカルボン酸t−ブチルエステル 〔化合物(17)において、R2=チエンジイル基、R6=H 、
R9=t-Bu〕 水素化ナトリウム(min.60%パラフィンディスパージョ
ン、1.88g、約47mmol)を窒素気流中、無水ヘキサンで
洗浄後、無水テトラヒドロフランに懸濁し、氷冷下、攪
拌した。これにジエチルホスホノ酢酸エチルエステル(1
0.53g、47mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液を徐々
に滴下し、室温で15分間攪拌した。次に氷冷下、製造例
13で得られた5−ホルミル−2−チオフェンカルボン酸
t−ブチルエステル(6.65g、31.3mmol)の無水テト
ラヒドロフラン溶液を徐々に滴下し、室温で30分間攪拌
した。反応液をジエチルエーテルで希釈した後、希アル
カリ、希塩酸、食塩水で洗浄し、脱水後、減圧乾固し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
液 n−ヘキサン−酢酸エチル=8−1)で分離精製
し、目的とする標題化合物を7.58g得た。
【0146】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.33(3H,t,J=7.
2Hz), 1.57(9H,s), 4.25(2H,q,J=7.2Hz), 6.33(1H,d,J=
15.6Hz), 7.18(1H,d,J=4.0Hz), 7.61(1H,d,J=4.0Hz),
7.70(1H,d,J=15.6Hz) ・IR(neat) ν:2980, 1713, 1706, 1630, 969cm -1 製造例15 5−(2−エトキシカルボニルエチル)−2−チオフェ
ンカルボン酸 t−ブチルエステル 製造例14で得られた5−(2−エトキシカルボニル−
E−エテニル)−2−チオフェンカルボン酸 t−ブチ
ルエステル(7.58g、26.8mmol)のエタノール溶液を10
%パラジウムカーボン(1.05g)存在下室温で接触還元
を行った。反応終了後、触媒を濾去し、濾液を濃縮し減
圧乾固して、目的とする標題化合物を7.6 g得た。
【0147】・NMR(neat) δ(ppm) :1.26(3H,t,J=7.
2Hz), 1.56(9H,s), 2.68(2H,t,J=7.6Hz), 3.15(2H,t.d,
J=7Hz,0.8Hz), 4.15(2H,q,J=7.2Hz), 6.79(1H,dt,J=3.6
Hz,0.8Hz), 7.54(1H,d,J=3.6Hz)製造例16 5−(3−ヒドロキシプロピル)−2−チオフェンカル
ボン酸 t−ブチルエステル 〔化合物(20)において、R2=チエンジイル基、R6=H 、
R9=t-Bu〕 製造例15で得られた5−(2−エトキシカルボニルエ
チル)−2−チオフェンカルボン酸 t−ブチルエステ
ル(7.6 g、26.8mmol)をエタノール−1N 水酸化ナト
リウム混液中、室温で部分加水分解を行い、3−(5−
t−ブトキシカルボン酸チオフェン−2−イル)プロピ
オン酸6.1 gを得た。これを無水テトラヒドロフランに
溶解後、水素化ホウ素ナトリウム(3.37g、89mmol)及
びトリフルオロボラン−ジエチルエーテル錯体(16.9
g、119 mmol)から調製したボラン−テトラヒドロフラ
ン溶液に氷冷下、約30分を要して滴下した。さらに30分
間攪拌した後、メタノールを徐々に滴下した。水素ガス
の発生がおさまった後、反応液を濾過し、濾液を乾固し
た。残渣にメタノールを加え、ホウ素化合物を共沸除去
した後、ジエチルエーテルに溶解し、希塩酸、食塩水で
洗浄後、脱水し、溶媒を留去し、残渣を減圧乾燥して、
目的とする標題化合物を6.0 g得た。
【0148】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.56(9H,s), 1.
94(2H,tt,J=7.6Hz,6.4Hz), 2.93(2H,td,J=7.6Hz,0.8H
z), 3.70(2H,t,J=6.4Hz), 6.78(1H,dt,J=3.6Hz,0.8Hz),
7.54(1H,d,J=3.6Hz) ・IR(neat) ν:3200〜3700, 2978, 2935, 1703cm -1 製造例17 5−(3−ブロモプロピル)−2−チオフェンカルボン
酸 t−ブチルエステル 〔化合物(8a)において、R2=チエンジイル基、R6=H 、
R9=t-Bu、E =Br〕 製造例2の方法に従い、製造例16で得られた5−(3−
ヒドロキシプロピル)−2−チオフェンカルボン酸 t
−ブチルエステル(6.0 g、23.9mmol)から、目的とす
る標題化合物を6.2 g得た。
【0149】・NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.56(9H,s), 2.
21(2H,tt,J=7.2Hz,6.4Hz), 3.00(2H,td,J=7.2Hz,0.8H
z), 3.42(2H,t,J=6.4Hz), 6.81(1H,dt,J=3.6Hz,0.8Hz),
7.55(1H,d,J=3.6Hz)製造例18 5−〔3−(3−アミノ−2−シアノピロール−1−イ
ル)プロピル−2−チオフェンカルボン酸 t−ブチル
エステル 〔化合物(34)において、n=2、R2=チエンジイル基、
R5=H 、R6=H 、R9=t-Bu〕 製造例3と同様にして3−(N−シアノメチル)アミノ
アクリロニトリル(2.8g)と製造例17で得られた
5−(3−ブロモプロピル)−2−チオフェンカルボン
酸 t−ブチルエステルから(E)−5−〔3−(N−
シアノメチル−N−β−シアノビニルアミノ)プロピ
ル)−2−チオフェンカルボン酸 t−ブチルエステル
を6g(70%)得た。
【0150】・NMR (CDCl3) δ(ppm) :1.57(9H,s,t-B
u), 1.98-2.07(2H,m,N-CH2-CH2-CH2-Ar),2.88(2H,t,J=
7.2Hz,N-CH2-CH2-CH2-Ar),3.27(2H,t,J=7.2Hz,N-CH2-CH
2-CH2-Ar), 3.96(2H,s,N-CH2 -CN),4.06(1H,d,J=18Hz,N-
CH=CH-CN), 6.79(1H,d,J=3.6Hz,ArH),6.83(1H,d,J=18H
z,N-CH=CH-CN), 7.56(1H,d,J=3.6Hz,ArH) 次にこのE体を製造例3と同様にして光照射して(Z)
−5−〔3−(N−シアノメチル−N−β−シアノビニ
ルアミノ)プロピル〕−2−チオフェンカルボン酸 t
−ブチルエステル〔化合物(41)において、n=2、R2
チエンジイル基、R5=H 、R6=H 、R9=t-Bu〕を 2.8g
(47%) 得た。
【0151】・NMR (CDCl3) δ(ppm) :1.56(9H,s,t-B
u), 2.04-2.13(2H,m,N-CH2-CH2-CH2-Ar),2.92(2H,t,J=
7.2Hz,N-CH2-CH2-CH2-Ar),3.44(2H,t,J=7.2Hz,N-CH2-CH
2-CH2-Ar), 4.01(1H,d,J=10Hz,N-CH=CH-CN),4.28(2H,
s,N-CH2-CN), 6.22(1H,d,J=10Hz,N-CH=CH-CN),6.79(1
H,d,J=3.6Hz,ArH), 7.54(1H,d,J=3.6Hz,ArH) さらにこのZ体(2.8g) を製造例3に従いLDAを用い
て閉環し、目的とする標題化合物を 2.4g(86%) 得
た。
【0152】・NMR (CDCl3) δ(ppm) :1.56(9H,s,t-B
u), 2.16(2H,m,N-CH 2-CH2 -CH2-Ar),2.79(2H,t,J=7.2Hz,
N-CH2-CH2-CH2-Ar),3.9(2H,t,J=7.2Hz,N-CH2 -CH2-CH2-A
r), 5.64(1H,d,J=2.8Hz,ピロール4-H),6.52(1H,d,J=2.
8Hz,ピロール5-H), 6.77(2H,d,J=3.6Hz,ArH),7.55(1H,
d,J=3.6Hz,ArH)実施例10 5−〔3−(2,4−ジアミノ−ピロロ〔3,2−d〕
ピリミジン−5−イル)プロピル〕−2−チオフェンカ
ルボン酸 t−ブチルエステル 〔化合物(33)において、n=2,R1=NH2 、R2=チエン
ジイル基、R5=H 、R6=H 、R9=t-Bu〕 製造例18で得られた5−〔3−(3−アミノ−2−シ
アノピロール−1−イル)プロピル〕−2−チオフェン
カルボン酸 t−ブチルエステル(2.4g) を実施例1と
同様にしてピロロピリミジンへ閉環し、目的とする標題
化合物 2.1g(78%) を得た。
【0153】・NMR (CD3OD) δ(ppm) :1.54(9H,s,t-B
u), 2.13-2.21(2H,m,N-CH2-CH2-CH2-Ar),2.81(2H,t,J=
7.2Hz,N-CH2-CH2-CH2-Ar),4.37(2H,t,J=7.2Hz,N-CH2-CH
2-CH2-Ar), 6.18(1H,d,J=3Hz,7-H),6.81(1H,d,J=3.8Hz,
ArH), 7.34(1H,d,J=3Hz,6-H),7.5(1H,d,J=3.8Hz,ArH)実施例11 N−〔5−〔3−(2,4−ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)プロピル〕テノイル〕−
L−グルタメイト
【0154】
【化50】
【0155】〔化合物(30)において、n=2,R2=チエ
ンジイル基, R5=H 、R6=H 〕 実施例10で得られた5−〔3−(2,4−ジアミノ−
ピロロ〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)プロピ
ル〕−2−チオフェンカルボン酸 t−ブチルエステル
(2.1g) を実施例2に従いエステルを加水分解し、DP
PAを用いてL−グルタミン酸ジエチルと縮合させ、さ
らにアルカリ加水分解して淡黄色の結晶物質として標題
化合物を0.95g(38%)得た。
【0156】・分子式 C19H22N6O5S ・質量スペクトル:FAB-MS m/z:447(M+H+) ・NMR (DMSO)δ(ppm) :1.84-2.03(4H,m,N-CH 2-CH2 -CH2
-Ar,NHCH-CH 2-CH2 -CO2H),2.24-2.28(2H,m,NHCH-CH2-CH2
-CO2H),2.68(2H,t,J=7.2Hz,N-CH2-CH2-CH2-Ar),4.21-4.
33(3H,m,-CONHCH-,N-CH2-CH2-CH2-Ar), 5.98(1H,d,J=3.
2Hz,7-H),6.67-6.83(2H,brd,NH2), 6.81(1H,d,J=3.8Hz,
ArH),7.07-7.15(2H,brd,NH2), 7.32((1H,dd,J=3,2Hz,1,
2Hz,6-H),7.61(1H,d,J=3.8Hz,ArH), 8.27(1H,d,J=8Hz,-
CONH-)製造例19 1−t−ブトキシカルボニル−3−アミノ−2−シアノ
−Δ2 −ピロリン
【0157】
【化51】
【0158】N−シアノメチル−β−アラニン エチル
エステル(36g, 0.23mol)をCH2Cl2(200ml) に溶解し、
トリエチルアミン(48ml) およびジ−t−ブチルジカル
ボネイト(55g) を加え室温で攪拌した。反応終了後、
反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。溶媒を
留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、溶媒(酢酸エチル−ヘキサン=1−3)
で溶出して、N−t−ブトキシカルボニル−N−シアノ
メチル−β−アラニン エチルエステルを22.7g得た。
次にこのものの閉環反応を行った。t-BuOK(9.9g)とト
ルエン(400ml)の混合物へ、氷冷下、N−t−ブトキシ
カルボニル−N−シアノメチル−β−アラニン エチル
エステル(22.7g) のトルエン(100ml) 溶液を滴下し、
氷冷下攪拌した。反応終了後、反応混合物をpH7.1 リン
酸緩衝液へ注ぎ、液性を弱酸性としてクロロホルムで抽
出した。溶媒を留去し、得られる残渣を、エタノール(3
00ml)に溶解し、HCO2NH4(11.3g) を加えて加熱還流す
る。反応終了後、混合物を濃縮し、飽和NH4Cl 水溶液を
加える。酢酸エチルで抽出し、溶媒を留去して得られる
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、溶
媒(酢酸エチル−ヘキサン=1−2)で溶出して、目的
とする標題化合物を 4.5g(9.6%) 得た。
【0159】・NMR (CDCl3) δ(ppm) :1.51(9H,s,t-B
u), 2.73(2H,t,J=7.4Hz,ピロリン4-H),3.77(2H,t,J=7.4
Hz,ピロリン5-H), 4.28(2H,brs,NH2)製造例20 5−t−ブトキシカルボニル−2,4−ジアミノ−6,
7−ジヒドロ−ピロロ〔3,2−d〕ピリミジン
【0160】
【化52】
【0161】製造例19で得られた1−t−ブトキシカ
ルボニル−3−アミノ−2−シアノ−Δ2 −ピロリン
(2g)をt−ブタノール(30ml) に溶解し、炭酸グア
ニジン(5.2g)を加え、ステンレスシリンダーに密閉し
て 145℃で24時間加熱してピリミジン環の閉環を行っ
た。混合物を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し、溶媒(酢酸エチル−メタノール−酢酸=20
−1−1)で溶出して、目的とする標題化合物を結晶化
合物として 1.2g(50%) 得た。
【0162】・NMR (CD3OD) δ(ppm) :1.53(9H,s,t-B
u), 2.91(2H,t,J=8.4Hz,7-H), 3.94(2H,t,J=8.4Hz,6-H)実施例12 t−ブチル N−〔4−(3−(2,4−ジアミノ−
6,7−ジヒドロ−ピロロ〔3,2−d〕ピリミジン−
5−イル)プロピル〕ベンゾエイト
【0163】
【化53】
【0164】製造例20で得られた5−t−ブトキシカ
ルボニル−2,4−ジアミノ−6,7−ジヒドロ−ピロ
ロ〔3,2−d〕ピリミジン(0.7g) を1N HCl−AcOH
(20ml) で処理し、溶媒を留去した。得られた残渣を充
分乾燥し、DMF(15ml) に溶解して酢酸ナトリウム
(0.69g) および製造例2で得られたt−ブチル 4−
(3−ヨードプロピル)ベンゾエイト(0.96g) を加
え、室温で24時間攪拌した。反応終了後溶媒を留去し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。
溶媒(酢酸エチル−メタノール−酢酸=10−1−1)で
溶出し、目的とする標題化合物を0.83g(79%)得た。
【0165】・NMR (DMSO)δ(ppm) :1.47(9H,s,t-Bu),
1.81-1.93(2H,m,N-CH2-CH2-CH2-Ar),2.62(2H,t,J=7.6H
z,N-CH2-CH2-CH2-Ar), 2.67(2H,t,J=8.4Hz,7-H),2.77(2
H,t,J=7.6Hz,N-CH2-CH2-CH2-Ar), 3.17(2H,t,J=8.4Hz,6
-H),7.27(2H,d,J=8Hz,ArH), 7.76(1H,d,J=8Hz,ArH)実施例13 N−〔4−〔3−(2,4−ジアミノ−6,7−ジヒド
ロ−ピロロ〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)プロ
ピル〕−L−グルタメイト
【0166】
【化54】
【0167】実施例12で得られたt−ブチル N−
〔4−〔3−(2,4−ジアミノ−6,7−ジヒドロ−
ピロロ〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)プロピ
ル〕ベンゾエイト(0.2g) を実施例2と同様にエステル
を加水分解し、DPPAを用いてL−グルタミン酸ジエ
チルと縮合させ、さらにアルカリ加水分解して、結晶物
質として標題化合物を50mg(22%) 得た。
【0168】・分子式 C21H26N6O5 ・質量スペクトル:FAB-MS m/z:443(M+H+) ・NMR (D2O) δ(ppm) :1.74-1.88(2H,m), 2.62-2.68(2
H,m), 2.78-2.93(4H,m), 3.31-3.47(2H,m),4.24-4.29
(1H,m), 7.26(2H,d,J=8Hz), 7.67(2H,d,J=8Hz)製造例21 t−ブチル 4−〔2−ブロモ−1−メチレン−エチ
ル〕ベンゾエイト
【0169】
【化55】
【0170】メチルトリフェニルホスホニウムブロマイ
ド(78g) のTHF(400ml) 懸濁液に−78℃でn-BuLi
(1.6Mヘキサン溶液136ml)を滴下し、氷冷下攪拌した。
次にt−ブチル p−ホルミルベンゾエイト(30g, 14
5mmol)のTHF(100ml) 溶液を滴下し、氷冷下攪拌し
た。反応混合物を飽和NH4Cl 水溶液に注ぎ、エーテルで
抽出し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、溶媒(エーテル−ヘキ
サン=1−15)で溶出して、スチレン体(23g)を得
た。このものをアセトン(300ml) に溶解し、室温攪拌
下、OsO4−t-BuOH(5mg/ml, 30ml)および4−メチル
モルホリンN−オキサイド(50%水溶液, 75ml)を加
え、室温で攪拌した。反応終了後、反応混合物を水に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。溶媒を留去し、得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。溶
媒(酢酸エチル−ヘキサン=1−2)で溶出し、ジオー
ル体を25g得た。次にこのジオール体を塩化メチレン(C
H2Cl2)(500ml) に溶解し、トリチルクロライド(88g)
、4−ジメチルアミノピリジン(12.8g) およびトリ
エチルアミン(44ml) を加えて室温で攪拌した。反応終
了後、反応混合物を飽和NH4Cl 水溶液に注ぎ、エーテル
で抽出し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、溶媒(酢酸エチル−
ヘキサン=1−10)で溶出して、一級アルコールだけを
保護した目的物を35g得た。このものを swern酸化に付
したオキザリルクロライド(COCl)(20ml) のCH2Cl2(500
ml) 溶液に−78℃でDMSO(40ml) を滴下した。次い
でt−ブチル 4−〔(1−ヒドロキシ−2−トリチロ
キシ)エチル〕ベンゾエイト(35g) のCH2Cl2(50ml)
溶液を−78℃で滴下した。反応混合物を30分間攪拌した
後、トリエチルアミン(94ml) を−78℃で滴下し、氷冷
下に攪拌した。
【0171】反応終了後、反応混合物を水に注ぎCH2Cl2
で抽出した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、溶媒(酢酸エチル−
ヘキサン=1−12)で溶出してオキソ体(34g) を得
た。次のこのものをwittig反応に付した。メチルトリフ
ェニルホスホニウムブロマイド(51g) のTHF(300m
l) 懸濁液に−78℃でn-BuLi(2.5Mヘキサン溶液、57ml)
を滴下し、氷冷下攪拌した。次にt−ブチル 4−
〔(1−オキソ−2−トリチロキシ)エチル〕ベンゾエ
イト(34g) のTHF(100ml) 溶液を滴下し、室温で攪
拌した。反応混合物を飽和NH4Cl 水溶液に注ぎ、エーテ
ルで抽出し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、溶媒(酢酸エチル
−ヘキサン=1−15)で溶出してエキソメチレン体を得
た。このものをメタノール−酢酸エチル(120ml−80ml)
中、p−トルエンスルホン酸(触媒量)で処理して、ト
リチルを脱保護し、4−〔(2−ヒドロキシ−1−メチ
レン)エチル〕ベンゾエイト(7.5g) を得た。このもの
をエーテル(200ml) に溶解し、氷冷下トリエチルアミン
(23ml) 及びメタンスルホニルクロライド(5.6ml) を加
え攪拌した。反応終了後水に注ぎ、エーテルで抽出し、
溶媒を留去した。得られた残渣をそのまま次の反応に付
した。得られたメシル体をアセトン(300ml) に溶解し、
LiBr(14g)を加え、加熱還流した。反応終了後、反応
液を水に注ぎ、エーテルで抽出し、溶媒を留去した。得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、溶媒(エーテル−ヘキサン=1−10)で溶出して、
目的とする標題化合物を淡黄色油状物として 8.8g(20
%) 得た。 ・NMR (CDCl3) δ(ppm) :
【0172】
【化56】
【0173】5.57(1H,brs,オレフィンプロトン), 5.63
(1H,brs,オレフィンプロトン)製造例22 (E)−t−ブチル 4−〔3−〔N−シアノメチル−
N−β−シアノビニルアミノ)〕−1−プロペン−2−
イル〕ベンゾエイト 〔化合物(40)において、n=1、R2=フェニレン
基、R5+R6=メチレン、R9=t-Bu〕 N−シアノメチルアミノアクリロニトリル(3.2g, 30mm
ol) と製造例21で得られたt−ブチル 4−〔2−ブ
ロモ−1−メチレン−エチル〕ベンゾエイト(8.8g, 30
mmol) から製造例3と同様にして、標題化合物を 7.5g
(77%)得た。 ・NMR (CDCl3) δ(ppm) :1.59(9H,s,t-Bu), 3.99(2H,
s,N-CH2-CN), 4.15(1H,d,J=15Hz,-N-CH=CH-CN),
【0174】
【化57】
【0175】5.41(1H,brs, オレフィンプロトン), 5.71
(1H,brs,オレフィンプロトン),6.92(1H,d,J=15Hz,-N-CH
=CH-CN), 7.38(2H,d,J=8Hz,ArH),7.99(2H,d,J=8Hz,Ar
H)製造例23 (Z)−t−ブチル 4−〔3−〔N−シアノメチル−
N−β−シアノビニルアミノ)〕−1−プロペン−2−
イル〕ベンゾエイト 製造例22で得られたE体を製造例3と同様にして光照
射して標題化合物を3g(40%)得た。 ・NMR (CDCl3) δ(ppm) :1.59(9H,s,t-Bu), 4.06(1H,
d,J=10Hz,-N-CH=CH−CN), 4.27(2H,
s,N−CHCN),
【0176】
【化58】
【0177】5.43(1H,brs,オレフィンプロ
トン), 5.7(1H,brs,オレフィンプロトン),6.29(1H,d,J=
10Hz,-N-CH=CH-CN), 7.41(2H,d,J=8Hz,ArH),7.8(2H,d,
J=8Hz,ArH)製造例24 t−ブチル 4−〔2−(3−アミノ−2−シアノピロ
ール−1−イル)−1−メチレン−エチル〕ベンゾエイ
〔化合物(34)において、n=1、R2=フェニレン基、R5
+R6=メチレン、R9=t-Bu〕 製造例23で得られたZ体を製造例3に従いLDAを用
いて閉環し、目的とする標題化合物を 0.8g(27%)得
た。 ・NMR (CDCl3) δ(ppm) :1.59(9H,s,t-Bu), 3.63(2H,b
rs,NH2),
【0178】
【化59】
【0179】5.11(1H,brs,オレフィンプロトン), 5.57
(1H,brs,オレフィンプロトン),5.61(1H,d,J=2.8Hz,ピロ
ール4-H), 6.52(1H,d,J=2.8Hz,ピロール5-H),7.38(2H,
d,J=8.4Hz,ArH), 7.96(2H,d,J=8.4Hz,ArH)実施例14 t−ブチル 4−〔2−(2,4−ジアミノ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチレン
−エチル〕ベンゾエイト 〔化合物(33)において、n=1、R2=フェニレン基、R5
+R6=メチレン、R9=t-Bu〕 製造例24で得られた化合物(0.8g)を実施例1と同様
にしてピロロピリミジンへ閉環し、目的とする標題化合
物(0.8g, 59%)を得た。 ・NMR (CD3OD) δ(ppm) :
【0180】
【化60】
【0181】5.47(1H,brs,オレフィンプロトン), 5.62
(1H,brs,オレフィンプロトン),6.18(1H,d,J=2.8Hz,7-
H), 7.39(1H,d,J=2.8Hz,6-H),7.53(2H,d,J=8.4Hz,ArH),
7.91(2H,d,J=8.4Hz,ArH)実施例15 N−〔4−〔2−(2,4−ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチレン−エチ
ル〕ベンゾイル〕−L−グルタメイト
【0182】
【化61】
【0183】実施例14で得られた化合物(0.8g) を実
施例2に従いエステルを加水分解し、DPPAを用いて
L−グルタミン酸ジエチルと縮合させ、さらにアルカリ
加水分解して結晶物質として標題化合物を0.23g(23
%)得た。
【0184】・分子式 C21H22N6O5 ・質量スペクトル:FAB-MS m/z:439(M+H+) ・NMR (DMSO-D2O)δ(ppm) :1.86-2.23(4H,m,-CONHCH-C
H2CH2-CO2H), 4.17-4.22(1H,m,-CONHCH-),
【0185】
【化62】
【0186】5.43-5.51(2H,m,オレフィンプロトン), 5.
96(1H,d,J=2.8Hz,7-H),7.25(1H,d,J=2.8Hz,6-H), 7.56
(2H,d,J=8.4Hz,ArH),7.81(2H,d,J=8.4Hz,ArH)製造例25 2−シアノ−2−シクロペンテン−1−オンの製造 p−トルエンチオール(13.7g、0.11mol)の無水塩化メ
チレン溶液を窒素気流中氷冷下に撹拌し、これにトリメ
チルアルミニウム(7.9g、0.11mol)のヘキサン溶液を加
えた後、約20分撹拌した。反応液をドライアイス−アセ
トン浴で冷却し、これに2−シクロペンテノン(8.41
g、0.10mol)の塩化メチレン溶液を滴下し、更に30分撹
拌した。反応液を無水テトラヒドロフランで希釈後、−
50℃以下で、p−トルエンスルホニルシアニド (22.9
g、0.12mol)のテトラヒドロフラン溶液を加え、約30分
撹拌した後、さらに氷浴中で約60分撹拌した。メタノー
ル約40mlを滴下した後、ジエチルエーテルを加え、これ
を塩酸水、炭酸水素ナトリウム水、及び食塩水で洗った
後、脱水し、濃縮し、濃縮液を静置するか、少量のn−
ヘキサン:酢酸エチル=1:1混液を加えて静置してお
くと、2−シアノ−3−(4−メチルフェニル)チオ−
1−シクロペンタノンの結晶粉末が析出した。収量22
g。
【0187】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.82〜2.00
(m,1H),2.37(s,3H),2.30〜2.60(m,3H),3.04(d,J=9.6Hz,
1H),3.68〜3.78(m,1H),7.20(d,J=8.4Hz,2H),7.42(d,J=
8.4Hz,2H) 先の操作で得られた化合物(10g、43mmol) をテトラヒ
ドロフランに溶解し、シリカゲルカラムに吸着させた
後、n−ヘキサン−酢酸エチル混液を展開液とするクロ
マトグラフィーを行い、目的物含有の分画を濃縮して無
色〜黄色の油状の目的化合物を得た。収量2.9 g。
【0188】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :2.55〜2.58
(m,2H), 2.90〜2.94((m,2H),8.32(t,J=2.8Hz,1H) IR(neat) ν (cm-1):2238,1728,1607製造例26 4−ビニル安息香酸 ターシャリーブチルエステルの製
メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド(18.2g、
50.9mmol) を無水テトラヒドロフランに懸濁し、窒素気
流中ドライアイス−アセトン冷却下にn−ブチルリチウ
ム1.6Mヘキサン溶液(49.7mmol)を加え、しばらく撹拌
後、氷冷下に約30分間撹拌した。これに、テレフタルア
ルデヒド酸 ターシャリーブチルエステル(10g、48.5m
mol) の無水テトラヒドロフラン溶液を加え、約40分撹
拌した。生成する沈澱物を濾去後、濾液を濃縮乾固し、
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開液 n−ヘキサン:酢酸エチル=20:1) で精製
すると目的化合物が得られた。収量8.47g。
【0189】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.59(s,9H),
5.36(d-d,J=0.8Hz,10.8Hz,1H),5.84(d-d,J=0.8Hz,17.6H
z,1H),6.74(d-d,J=10.8Hz,17.6Hz,1H),7.43(d,J=8.0Hz,
2H),7.94(d,J=8.0Hz,2H) IR(neat) ν (cm-1):2978,1710,1292,1166,916製造例27 4−(2−ヒドロキシエチル)安息香酸 ターシャリー
ブチルエステルの製造 4−ビニル安息香酸 ターシャリーブチルエステル(8.
47g、42.1mmol) の無水テトラヒドロフラン溶液に、窒
素気流中9−ボラビシクロ〔3.3.1 〕ノナン(9−BB
N、5.65g、46.3mmol) の無水テトラヒドロフラン溶液
を加え、室温で3時間撹拌した。反応液に水15ml、つい
で3N NaOH 17mlを加えた後、30%過酸化水素水を50℃以
下で滴下した。そのまま1時間撹拌した後、反応液を水
に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄
し、脱水後、溶媒留去し、得られた残渣をシリカゲルカ
ラムグラフィー (展開液 n−ヘキサン:酢酸エチル=
1:1)で精製すると目的化合物が得られた。収量8.71
g。
【0190】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.41(t,J=6.6
Hz),1.59(s,9H),2.92(t,J=6.6Hz,2H),3.88(q,J=6.6Hz,2
H),7.28(d,J=8.0Hz,2H),7.93(d,J=8.0Hz,2H) IR(neat) ν (cm-1):3150〜3700,2978,1713,1294,11
67製造例28 4−(2−ブロモエチル)安息香酸 ターシャリーブチ
ルエステルの製造 4−(2−ヒドロキシエチル)安息香酸 ターシャリー
ブチルエステル(8.7g、39.1mmlo) 及びトリエチルアミ
ン(5.9g、58.7mmol) の塩化メチレン溶液に、ドライア
イス−アセトン冷却下に、メタンスルホニルクロライド
(5.8 g、50.8mmol) の塩化メチレン溶液を滴下し、氷
冷下で30分撹拌した。反応液に0.5N亜硫酸水素ナトリウ
ム水を加え撹拌後、有機層を分取した。これを食塩水で
洗浄後、乾燥し、溶媒を留去するとメタンスルホン酸エ
ステル11.7gが得られた。これを2−ブタノンに溶解
し、臭化リチウム(5.1g、58.4mmol) を加え窒素気流中
65℃で12時間撹拌した。室温放置し生成した析出物を濾
去し、濾液を濃縮乾固後、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー (展開液 n−ヘキサン:酢酸エチル=
4:1)で精製すると目的化合物が得られた。無色〜淡
褐色の結晶9.8 gを得た。
【0191】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.59(s,9H),
3.21(t,J=7.2Hz,2H),3.58(t,J=7.2Hz,2H),7.26(d,J=8.0
Hz,2H),7.94(d,J=8.0Hz,2H)製造例29 4−〔2−(2−シアノ−1−シクロペンタノン−3−
イル)エチル〕安息香酸ターシャリーブチルエステルの
製造 4−(2−ブロモエチル)安息香酸 ターシャリーブチ
ルエステル(3.21g、11.3mmol) を無水ベンゼンに溶解
し、加熱還流下で、製造例25で得られた2−シアノ−
2−シクロペンテン−1−オン(2.41g、22.5mmol) の
無水ベンゼン溶液ならびにアゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)(0.05g、触媒量) 及びトリ−n−ブチル
チンハイドライド(3.62g、12.4mmol) の無水ベンゼン
溶液を同時に徐々に滴下した。約20分加熱還流した後、
溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにて精製すると目的物が得られた。収量0.43g。
【0192】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.59(s,9H),
1.78 〜1.96(m,1H), 2.02〜2.22(m,1H), 2.24〜2.58(m,
4H),2.76〜2.94(m,3H),7.26(d,J=8.2Hz,2H),7.93(d,J=
8.2Hz,2H) ・IR(neat) ν (cm-1):2977,2933,2246,1760,1713 ・Mass(FAB) M+H+=314製造例30 4−〔2−(2−シアノ−3−メトキシ−2−シクロペ
ンテニル)エチル〕安息香酸 ターシャリーブチルエス
テルの製造 4−〔2−(2−シアノ−1−シクロペンタノン−3−
イル)エチル〕安息香酸 ターシャリーブチルエステル
(0.43g、1.37mmol) と、N,N −ジイソプロピルエチル
アミン(0.21g、1.64mmol) をメタノール−アセトニト
リル(1:5)混液に溶解し、これに10重量%のトリメ
チルシリルジアゾメタンのヘキサン溶液3.2 gを加え室
温で2時間撹拌した。少量の酢酸を加え撹拌した後、溶
媒を留去した。残渣をジエチルエーテルに溶解し、希塩
酸、希アルカリ、食塩水で洗浄後、脱水し、濃縮乾固し
た後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製すると目的物が得られた。収量0.23g。
【0193】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.52〜1.72
(m,2H),1.59((s,9H), 2.02〜2.18(m,2H), 2.46〜2.52
(m,2H),2.62〜2.82(m,2H), 2.82〜2.94(m,1H),4.05(s,3
H),7.24(d,J=8.2Hz,2H),7.90(d,J=8.2Hz,2H) ・IR(neat) ν (cm-1):2977,2933,2203,1710,1632 ・Mass(FAB) M+H+=328製造例31 5−(2−エトキシカルボニル−E−エテニル)−2−
チオフェンカルボン酸ターシャリーブチルエステルの製
2−チオフェンカルボン酸 ターシャリーブチルエステ
ル(1.84g、10mmol)及びN,N,N',N' −テトラメチルエ
チレンジアミン (1.74g、15mmol) の無水テトラヒドロ
フラン溶液を窒素雰囲気中ドライアイス−アセトン冷却
下撹拌し、ターシャリーブチルリチウム1.7Mペンタン溶
液(8.0ml、13.6mmol) を滴下した。そのまま約50分撹拌
後、無水ジメチルホルムアミド (15ml) を徐々に滴下
し、反応させた。次にドライアイス−アセトン浴を除
き、液温を室温まで上げて40分間撹拌した後、反応液を
ジエチルエーテル:0.3N HCl混液(2:1)300 mlに注
ぎ、しばらく撹拌した。有機層を分取し、pH=7のりん
酸緩衝液、食塩水で洗浄後、脱水し、溶媒を留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液n
−ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で分離精製して5−
ホルミル−2−チオフェンカルボン酸 ターシャリーブ
チルエステルを得た。収量1.7 g。
【0194】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.59(s,9H),
7.70(d,J=4.0Hz,1H),7.75(d,J=4.0Hz,1H),9.95(s,1H) ・IR(neat) ν (cm-1):2981,1713,1682 次に水素化ナトリウム(min 60%パラフィンディスパー
ジョン、1.88g、約47mmol) を窒素気流中無水ヘキサン
で洗浄後、無水テトラヒドロフランに懸濁し氷冷下撹拌
した。これにジエチルホスホノ酢酸エチルエステル(10.
53g、47mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液を徐々に
滴下し、室温で15分撹拌した。次いで氷冷下、先の操作
で得られた5−ホルミル−2−チオフェンカルボン酸
ターシャリーブチルエステル (6.65g、31.3mmol) の無
水テトラヒドロフラン溶液を徐々に滴下し、室温で30分
撹拌した。反応液をジエチルエーテルで希釈した後、希
アルカリ、希塩酸、食塩水で洗浄し脱水後減圧乾固し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
液 n−ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で分離精製し
て目的物を得た。収量7.58g。
【0195】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.33(t,J=7.2
Hz,3H),1.57(s,9H),4.25(q,J=7.2Hz,2H),6.33(d,J=15.
6,Hz,1H),7.18(d,J=4.0Hz,1H),7.61(d,J=4.0Hz,1H),7.7
0(d,J=15.6,Hz,1H) ・IR(neat) ν (cm-1):2980,1713,1706,1630,969製造例32 5−(2−エトキシカルボニルエチル)−2−チオフェ
ンカルボン酸 ターシャリーブチルエステルの製造 製造例31で得られたα,β−不飽和エステル化合物
(7.58g、26.8mmol) のエタノール溶液を、10%パラジ
ウムカーボン (1.05g) 存在下室温で接触還元を行っ
た。反応終了後、触媒を濾去し濾液を濃縮し、減圧乾固
することにより目的物を得た。収量7.6 g。
【0196】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.26(t,J=
7.2Hz,3H),1.56(s,9H),2.68(t,J=7.6Hz,2H),3.15(t-d,J
=7.6Hz,0.8Hz,2H),4.15(q,J=7.2Hz,2H),6.79(dt,J=3.6H
z,0.8Hz,1H),7.54(d,J=3.6Hz,1H)製造例33 5−(3−ヒドロキシプロピル)−2−チオフェンカル
ボン酸 ターシャリーブチルエステルの製造 製造例32で得られたジエステル化合物(7.6g、26.8mm
ol) をエタノール−1N水酸化ナトリウム混液中室温で部
分加水分解を行い、3−(5−ターシャリーブトキシカ
ルボニルチオフェン−2−イル)プロピオン酸6.1 gを
得た。これを無水テトラヒドロフランに溶解後、水素化
ホウ素ナトリウム (3.37g、 89mmol)及びトリフルオロ
ボラン−ジエチルエーテル錯体(16.9g、119mmol)から
調製したボラン−テトラヒドロフラン溶液に氷冷下約30
分を要して滴下した。さらに30分撹拌した後、メタノー
ルを徐々に滴下した。水素ガスの発生がおさまった後、
反応液を濾過し、濾液を乾固した。残渣にメタノールを
加え、ホウ素化合物を洪沸除去した後、ジエチルエーテ
ルに溶解し、希塩酸、食塩水で洗浄後、脱水し、溶媒を
留去し、残渣を減圧乾燥すると目的物が得られた。収量
6.0 g。
【0197】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.56(s,9H),
1.94(tt,J=7.6Hz,J=6.4Hz,2H),2.93(td,J=7.6Hz,0.8Hz,
2H),3.70(t,J=6.4Hz,2H),6.78(dt,J=3.6Hz,0.8Hz,1H),
7.54(d,J=3.6Hz,1H) ・IR(neat) ν (cm-1):3200〜3700,2978,2935,1703製造例34 5−(3−ブロモプロピル)−2−チオフェンカルボン
酸 ターシャリーブチルエステルの製造 製造例28の方法に従い、製造例33で得られたアルコ
ール体(6.0g、23.9mmol) から、対応する臭化物を得
た。収量6.2 g。
【0198】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.56(s,9H),
2.21(tt,J=7.6Hz,6.4Hz,2H),3.00(td,J=7.2Hz,0.8Hz,2
H),3.42(t,J=6.4Hz,2H),6.81(dt,J=3.6Hz,0.8Hz,1H),7.
55(d,J=3.6Hz,1H)製造例35 5−〔3−(2−シアノ−1−シクロペンタノン−3−
イル)プロピル〕2−チオフェンカルボン酸 ターシャ
リーブチルエステルの製造 製造例34で得られた臭化物 (4.25g、14mmol) を出発
原料として製造例29の方法に従い対応する目的物を得
た。収量0.83g ・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.40〜1.72(m,2H),1.56(s,
9H),1.74〜1.94(m,2H),2.24〜2.56(m,4H), 2.83(d,J=12
Hz,1H),2.82〜2.94(m,2H),6.77(dt,J=3.6Hz,0.8Hz,1H),
7.55 (d,J=3.6Hz,1H) ・IR(neat) ν (cm-1):2979,2935,2246,1760,1704 ・Mass(FAB) M+H+=334製造例36 5−〔3−(2−シアノ−3−メトキシ−2−シクロペ
ンテニル)プロピル〕−2−チオフェンカルボン酸 タ
ーシャリーブチルエステルの製造 製造例35で得られた化合物(0.83g、2.5mmol)を出発
原料として製造例30の方法に従い、対応する目的物を
得た。収量0.82g。
【0199】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.40〜1.84
(m,5H),1.56(s,9H),2.02〜2.14(m,1H),2.44〜2.50(m,2
H), 2.78〜2.92(m,3H),4.04(s,3H),6.76(d,J=3.6Hz,1
H),7.54(d,J=3.6Hz,1H) ・IR(neat) ν (cm-1):2978,2936,2204,1704,1632 ・Mass(FAB) M+H+=348製造例37 4−(2−エトキシカルボニル−E−エテニル) 安息香
酸 ターシャリーブチルエステルの製造 テレフタルアルデヒド酸 ターシャリーブチルエステル
(30g、0.146 mol)について、製造例31に従い、対応
するα,β−不飽和エステルを得た。収量38.5g。
【0200】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.35(t,J=7.2
Hz,3H),1.60(s,9H),4.28(q,J=7.2Hz,2H), 6.51(d,J=16.
0Hz,1H),7.56(d,J=8.8Hz,2H),7.70(d,J=16.0Hz,1H),7.9
9(d,J=8.8Hz,2H)製造例38 4−(2−エトキシカルボニルエチル)安息香酸 ター
シャリーブチルエステルの製造 製造例37で得られたα,β−不飽和エステル (38.5
g、0.139 mol)を出発原料とし、製造例32と同様の方
法で対応する目的物を得た。収量38g。
【0201】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.23(t,J=7.2
Hz,3H),1.58(s,9H),2.63(t,J=8.0Hz,2H),2.99(t,J=8.0H
z,2H),4.12 (q,J=7.2Hz,2H),7.24(d,J=8.4Hz,2H),7.91
(d,J=8.4Hz,2H)製造例39 4−(3−ヒドロキシプロピル)安息香酸 ターシャリ
ーブチルエステルの製造 製造例38で得られたジエステル化合物 (38g、0.137
mol)を出発原料とし、製造例33と同様の方法で、対応
するアルコール化合物を得た。収量25g。
【0202】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.59(s,9H),
1.91(tt,J=8.0Hz,6.4Hz,2H),2.76(t,J=8.0Hz,2H),3.67
(t,J=6.4Hz,2H),7.24(d,J=8.4Hz,2H),7.91(d,J=8.4Hz,2
H)製造例40 4−(3−ブロモプロピル) 安息香酸 ターシャリーブ
チルエステルの製造 製造例39で得られたアルコール化合物 (25g、0.105
mol)を出発原料とし、製造例28と同様の方法で、対応
する臭化物を得た。収量25g。
【0203】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.59(s,9H),
2.1〜2.22(m,2H),2.83(t,J=7.2Hz,2H),3.38(t,J=6.4Hz,
2H),7.24(d,J=8.0Hz,2H),7.92(d,J=8.0Hz,2H)製造例41 4−〔3−(2−シアノ−1−シクロペンタノン−3−
イル)プロピル〕安息香酸 ターシャリーブチルエステ
ルの製造 製造例40で得られた臭化物(1.5g、5mmol)を出発原
料とし、製造例29と同様の方法で、対応する目的物を
得た。収量0.43g。
【0204】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.40〜1.66
(m,2H),1.59(s,9H),1.70〜1.92(m,3H), 2.20〜2.56(m,4
H),2.60〜2.80(m,2H),2.81(d,J=11.6Hz,1H),7.22(d,J=
8.0Hz,2H),7.91(d,J=8.0Hz,2H)・ IR(neat) ν (cm-1):2958,2932,2248,1760,1710 ・Mass(EI) M+=327製造例42 4−〔3−(2−シアノ−3−メトキシ−2−シクロペ
ンテニル)プロピル〕安息香酸 ターシャリーブチルエ
ステルの製造 製造例41で得られた化合物(0.41g) を出発原料と
し、製造例30と同様の方法で反応することにより目的
物が得られた。収量0.31g。
【0205】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.30〜1.41
(m,1H), 1.41〜1.55(m,1H),1.59(s,9H),1.55〜1.82(m,3
H),2.02〜2.12(m,1H),2.42 〜2.48(m,2H), 2.61〜2.76
(m,2H),2.82 〜2.91(m,1H),4.03(s,3H),7.22(d,J=8.0H
z,2H),7.90(d,J=8.0Hz,2H) ・IR(neat) ν (cm-1):2978,2935,2203,1712,1632 ・Mass(EI) M+=341製造例43 4−(1−エチル−3−ヨウドプロピル)安息香酸 タ
ーシャリーブチルエステルの製造 ターシャリーブチル p−ホルミルベンゾエイト(20
g、97mmol) をエーテル(300ml) に溶解し、氷冷下エチ
ルマグネシウムブロマイド(3M エーテル溶液、33ml) を
滴下して攪拌した。反応終了後反応液を飽和NH4Cl 水溶
液に注ぎエーテルで抽出した。溶媒を留去し得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。溶
媒 (酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で溶出して、4−
(1−ヒドロキシプロピル)安息香酸 ターシャリーブ
チルエステルを22.3g得た。次にこのものを石油エーテ
ル(500ml) に溶解し、活性二酸化マンガン(165g) を加
え30時間加熱還流した。反応終了後、反応液をろ過し、
ろ液を濃縮し4−プロピオニル安息香酸 ターシャリー
ブチルエステルを21.1g得た。次いで上記操作によって
得られたケトン体をホーナーエモンズ反応に付した。即
ち、ジエチルホスホノ酢酸エチル (36ml) のTHF(400ml)
溶液にt-BuOK (19g)を加え30分間室温で攪拌し、上記
ケトン体 (21.1g) のTHF (40ml)溶液を加え55〜65
℃で1.5 時間攪拌した。反応終了後反応混合物を飽和NH
4Cl 水溶液に注ぎ、4−(1−エチル−2−エトキシカ
ルボニル−E−エテニル)安息香酸 ターシャリーブチ
ルエステルを22.7g得た。かくして得られたα,β−不
飽和エステルを10%Pd−C(0.5 g) を用い、メタノール
(300ml) 溶媒中で接解還元を行い、4−(1−エチル−
2−エトキシカルボニルエチル)安息香酸 ターシャリ
ーブチルエステルを得た。次いで、このものを1N NaOH
水溶液(150ml) −メタノール(150ml) 混液に加え室温で
2時間攪拌した。反応終了後1N HCl水溶液を加え反応液
を弱酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。溶媒留去
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3
−(4−ターシャリーブトキシカルボニルフェニル)−
ペンタン酸を17.7g得た。次にこのカルボン酸をTHF(20
0ml)に溶解し、氷冷下1M BH3-THF(80ml)を滴下して室温
で1時間攪拌した。反応終了後、反応液を飽和NH4Cl 水
溶液に注ぎ酢酸エチルで抽出した。溶媒を留去後、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、溶媒
(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で溶出して4−(3
−ヒドロキシ−1−エチルプロピル)安息香酸 ターシ
ャリーブチルエステルを16.7g得た。さらに、このアル
コール体をエーテル(400ml) に溶解し、氷冷下トリエチ
ルアミン(4.4ml) およびメタンスルホニルクロライド
(9.8ml) を加え攪拌した。反応終了後、反応混合物を飽
和NH4Cl 水溶液に注ぎエーテルで抽出し、溶媒を留去し
メシル体を得た。さらにこのものをアセトン(400ml) に
溶解し、NaI(40g) を加え加熱還流した。反応終了後、
反応液を飽和NH4Cl 水溶液に注ぎエーテルで抽出した。
溶媒を留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、溶媒(エーテル:ヘキサン=1:1
5) で溶出し目的とする標記化合物を無色油状物として2
0g (55%)得た。
【0206】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :0.77(3H,t,J=
7.2Hz, -CH 2CH 3),1.58(9H,s, t-Bu),1.57〜1.76(2H,m,
-CH 2CH3),2.01 〜2.24(2H,m,I-CH 2CH 2CH-Ar),2.63〜3.0
9(3H,m,I-CH 2CH 2CH-Ar),7.22(2H,d,J=8.4Hz,ArH),7.94
(2H,d,J=8.4Hz,ArH)製造例44 4−(3−ヨウド−1−メチルプロピル)安息香酸 タ
ーシャリーブチルエステルの製造 パラホルミル安息香酸 ターシャリーブチルエステル(2
0 g, 97mmol)を乾燥ジエチルエーテル(300ml)に溶解
し、これに氷冷攪拌下、メチルマグネシウムブロマイド
(3Mエーテル溶液33ml) を滴下し、滴下終了後、1時間
攪拌した。反応液を飽和NH4Cl 水溶液中に注加し、エー
テルで抽出した。エーテル抽出液を水洗、乾燥後、溶媒
留去して得られた淡黄色粘稠な液体残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、溶媒(酢酸エチル:ヘ
キサン=1:4)で溶出して4−(1−ヒドロキシエチ
ル)安息香酸 ターシャリーブチルエステル21.8gを得
た。 このようにして得られたヒドロキシ体を製造例28と同
様の反応に付すことによって目的とするヨウド体を8.5
g (49%)得た。
【0207】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.28(3H,d,J=
7.2Hz,-Me),1.58(9H,s,t-Bu), 2.06〜2.13(2H,m,I-CH 2C
H 2CH-Ar),2.87 〜2.98(2H,m,I-CH 2CH2CH-Ar), 3.05〜3.
12(1H,m,I-CH2CH 2CH-Ar), 7.25(2H,d,J=8Hz,ArH),7.93
(2H,d,J=8Hz,ArH)実施例16 4−〔2−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−5H−シク
ロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)エチル〕安息香
酸 ターシャリーブチルエステルの製造 製造例30で得られた化合物(0.23g、0.7mmol)と炭酸
グアニジン(0.63g、3.5mmol) を2−メチル−2−プロ
パノールに混合し、窒素雰囲気下、耐圧反応器に入れ撹
拌下に155 ℃±3℃で8時間加熱した。炭酸グアニジン
(0.25g、1.4mmol)を追加し、更に185 ℃±3℃で17時
間加熱撹拌した。反応液を放冷し、沈澱物を濾去後、濾
液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー (展開液クロロホルム:メタノール=10:1)で分離
精製すると目的物が白色粉末として得られた。収量0.25
g。
【0208】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.59((s,9H),
1.64〜1.78(m,1H), 1.84〜1.98(m,2H), 2.16〜2.28(m,1
H),2.60〜2.71(m,2H), 2.71〜2.80(m,1H), 2.80〜2.91
(m,1H),2.95 〜3.05(m,1H), 4.40〜4.47(br,2H),4.63〜
4.70(br,2H),7.23(d,J=8.0Hz,2H),7.91(d,J=8.0Hz,2H) ・IR(neat) ν (cm-1):3330,3145,1708,1610,1584 ・Mass(FAB) M+H+=355実施例17 4−〔2−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−5H−シク
ロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)エチル〕安息香
酸の製造 実施例16で得られた化合物(0.19g、0.54mmol) をジ
オキサン−水−濃塩酸(20:5:1) 混液に溶解し、4
時間加熱還流した。反応液を濃縮し、残渣に水及び1N N
aOH を加えpH>10とした。不溶物を濾去し、濾液に1N H
Clを徐々に加え中和し、生成する白色析出物を濾取し乾
燥して、目的物を得た。収量0.08g。
【0209】・1H-NMR(CD3OD) δ(ppm) :1.66〜1.78
(m,1H), 1.94〜2.14(m,2H), 2.28〜2.42(m,1H), 2.70〜
2.84(m,3H), 2.92〜3.04(m,1H), 3.18〜3.26(m,1H),7.3
1(d,J=8.4Hz,2H),7.92(d,J=8.4Hz,2H) ・Mass(FAB) M+H+=299実施例18 N−{4−〔2−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−5H
−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)エチル〕
ベンゾイル}−L−グルタミン酸の製造 実施例17で得られた化合物(0.08g、0.27mmol) 及び
L−グルタミン酸ジエチルエステル塩酸塩(0.137g、0.
57mmol) を無水ジメチルホルムアミドに懸濁し、窒素気
流中、氷冷下撹拌した。これにトリエチルアミン (0.13
g、1.28mmol)及びジフェニルホスホリルアジド (0.16
g、0.57mmol) を加え氷冷下に約2時間、つづいて室温
で約1時間撹拌した。不溶物を濾去後、濾液を濃縮し、
得られた残渣について、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(展開液 クロロホルム:メタノール=10:1)
により分離精製した。得られたジエチルエステル化合物
をエタノール−1N NaOH 混液 (10ml−1.7ml)に溶解し、
室温で12時間撹拌した。少量の水を加え濾過した後、濾
液を濃縮し、ついで1N HClを加えると白色沈澱が生じ
た。これを濾取してシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(展開液 クロロホルム:メタノール:酢酸=10:
1:1)により分離精製した。希アルカリ溶解−希塩酸
添加による再沈澱操作により精製を行ったところ、白色
粉末の目的物を得ることができた。
【0210】・1H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm) :1.45〜1.57
(m,1H), 1.76〜2.00(m,3H), 2.00〜2.12(m,2H),2.33(t,
J=7.6Hz,2H),2.42 〜2.52(m,1H), 2.60〜2.77(m,3H),3.
01〜3.10(m,1H), 4.33〜4.41(m,1H), 6.00〜6.16(br,2
H),6.36〜6.50(br,2H),7.30(d,J=8.0Hz,2H),7.78(d,J=
8.0Hz,2H),8.43(d,J=6.8Hz,1H) ・Mass(FAB) M+H+=428実施例19 5−〔3−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−5H−シク
ロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)プロピル〕−2
−チオフェンカルボン酸の製造 製造例36で得られた化合物 (0.82g、2.35mmol) 及び
炭酸グアニジン(4.3g、23.6mmol) を2−メチル-2- プ
ロパノールに混合し、窒素雰囲気下、耐圧反応器に入れ
撹拌下に155 ±3℃に24時間、次いで180 ℃±3℃で40
時間加熱した。放冷後、反応液を濾過し、濾液を減圧乾
固し、得られた残渣をシリカゲルラカムクロマトグラフ
ィー (展開液 クロロホルム:メタノール:酢酸=20:
2:1〜10:2:1) で分離精製した。希アルカリ溶解
−希塩酸添加による再沈澱操作により精製を行い白色粉
末の目的物を得た。収量0.33g。
【0211】・1H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm) :1.2 〜1.3
(m,1H), 1.5〜1.7(m,4H), 1.9〜2.1(m,1H),2.35〜2.5
(m,1H), 2.5〜2.7(m,1H), 2.7〜2.8(m,2H), 2.9〜3.0
(m,1H), 5.9〜6.0(br,2H), 6.15〜6.3(br,2H),6.84(d,J
=3.6Hz,1H),7.45(d,J=3.6Hz,1H) ・Mass(FAB) M+H+=319実施例20 N−{5−〔3−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ
−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)プロ
ピル〕−2−テノイル}−L−グルタミン酸の製造 実施例19で得られたカルボン酸(0.30g、0.94mmol)
を用い、実施例18の方法に従い、対応するグルタミン
酸誘導体を得た。収量0.15g。
【0212】・1H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm) :1.20〜1.32
(m,1H), 1.54〜1.72(m,4H), 1.82〜2.08(m,3H), 2.24〜
2.46(m,3H), 2.56〜2.68(m,1H), 2.74〜2.82(m,2H), 2.
92〜3.01(m,1H), 4.24〜4.36(m,1H), 5.80〜5.90(br,2
H),6.10〜6.30(br,2H),6.85(d,J=3.6Hz,1H),7.65(d,J=
3.6Hz,1H),8.39(d,J=7.6Hz,1H) ・Mass(FAB) M+H+=448実施例21 4−〔3−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−5H−シク
ロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)プロピル〕安息
香酸 ターシャリーブチルエステルの製造 製造例42で得られた化合物 (1.06g、3.1mmol)を出発
原料とし、実施例16と同様の方法で対応する目的物を
得た。収量0.95g。
【0213】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.34〜1.47
(m,1H), 1.56〜1.82(m,4H),1.59(s,9H),2.10〜2.23(m,1
H), 2.56〜2.86(m,4H), 2.95〜3.02(m,1H), 4.40〜4.50
(br,2H),4.60〜4.70(br,2H),7.21(d,J=8.4Hz,2H),7.90
(d,J=8.4Hz,2H) ・Mass(FAB) M+H+=369実施例22 4−〔3−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−5H−シク
ロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)プロピル〕安息
香酸の製造 実施例21で得られた化合物(0.73g、2.0mmol)を出発
原料とし、実施例17と同様の方法で対応するカルボン
酸を得た。収量0.5 g。
【0214】・1H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm) :1.16〜1.32
(m,1H), 1.50〜1.64(m,3H), 1.64〜1.74(m,1H), 1.94〜
2.08(m,1H), 2.40〜2.52(m,1H), 2.54〜2.74(m,3H), 2.
92〜3.02(m,1H),6.20 〜6.35(br,2H),6.60〜6.76(br,2
H),7.28(d,J=8.4Hz,2H),7.83(d,J=8.4Hz,2H), ・Mass(FAB) M+H+=313実施例23 N−{4−〔3−(2,4−ジアミノ−6,7 −ジヒドロ−5H
−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)プロピ
ル〕ベンゾイル−L−グルタミン酸の製造 実施例22で得られたカルボン酸(0.1g、0.32mmol) を
出発原料とし、実施例18と同様の方法で対応するグル
タミン酸誘導体を得た。収量0.08g。
【0215】・1H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm) :1.20〜1.30
(br,1H),1.50〜1.72(m,4H), 1.88〜2.12(m,3H), 2.30〜
2.37(m,2H), 2.37〜2.50(m,2H), 2.55〜2.70(m,3H), 2.
94〜3.02(m,1H),4.30〜4.42(m,1H), 5.70〜5.85(br,2
H),6.05〜6.20(br,2H),7.27(d,J=8.0Hz,2H),7.78(d,J=
8.0Hz,2H),8.36 〜8.42(br,1H) ・Mass(FAB) M+H+=442製造例45 4−(3−ブロモ−1−メチルプロピル)安息香酸 タ
ーシャリーブチルエステル 製造例44に従い4−(3−ヒドロキシ−1−メチルプ
ロピル)安息香酸 ターシャリーブチルエステルを得
る。このもの(15.6g, 66.6mmol) を同じく製造例28
に従いブロム化することによって目的物を得た。収量2
0.5g ・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.29(3H,d,J=6.8Hz), 1.59
(9H,s), 2.12(2H,dt,J=6,8Hz,6,8Hz),3.03(1H,ddq,J=6.
8Hz,6.8Hz,6.8Hz), 3.15(1H,dt,J=10.0Hz,6.8Hz),3.31
(1H,dt,J=10.0Hz,6.8Hz), 7.25(2H,d,J=8.4Hz), 7.93(2
H,d,J=8.4Hz)製造例46 4−〔3−(2−シアノ−1−シクロペンタノン−3−
イル)−1−メチルプロピル〕安息香酸 ターシャリー
ブチルエステル 製造例45で得られた臭化物(7.9g, 25mmol) を出発原
料とし、製造例29と同様の方法で、対応する目的物を
得た。収量 1.6g ・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.20-1.85(5H,m), 1.59(9
H,s), 2.16-2.53(4H,m), 2.75(1H,d,J=12.0Hz),2.71-2.
84(1H,m), 7.23(2H,d,J=8.4Hz), 7.93(2H,d,J=8.4Hz) ・Mass(EI) M+ =341製造例47 4−〔3−(2−シアノ−3−メトキシ−2−シクロペ
ンテニル)−1−メチルプロピル〕安息香酸 ターシャ
リーブチルエステル 製造例46で得られた化合物(1.57g, 4.6mmol)を出発
原料とし、製造例30と同様の方法で、対応する目的物
を得た。収量 1.6g ・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.00-1.76(6H,m), 1.25(1H
×1/2,s), 1.27(1H×1/2,s), 1.58(9H,s),1.97-2.09(1
H,m), 2.36-2.46(2H,m), 2.68-2.85(2H,m), 3.99(3H×1
/2,s),4.01(3H,1/2,s), 7.22(2H×1/2,d,J=8.4Hz), 7.
22(2H×1/2,d,J=8.4Hz) ・Mass(EI) M+ =355製造例48 4−〔2−(2−メトキシカルボニル−1−シクロペン
タノン−3−イル)エチル〕安息香酸 ターシャリーブ
チルエステル 製造例28で得られた臭化物(5.9g, 21mmol) 及び既知
の方法で得られる2−メトキシカルボニル−2−シクロ
ペンテン−1−オン(6.4g, 41mmol) を出発原料とし
て、製造例29と同様の方法で対応する目的物を得た。
収量0.41g ・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.46-1.60(1H,m), 1.59(9
H,s), 1.70-1.82(1H,m), 1.86-1.98(1H,m),2.22〜2.52
(3H,m), 2.54-2.82(3H,m), 2.90(1H,d,J=10.8Hz), 3.76
(3H,s),7.22(2H,d,J=8.4Hz), 7.91(2H,d,J=8.4Hz)製造例49 4−(エトキシカルボニルメチルオキシ)安息香酸 エ
チルエステル 水素化ナトリウム(min.60%パラフィンディスパージョ
ン、2.95g、約74mmol) を窒素気流中、無水ヘキサンで
洗浄後、無水ジメチルホルムアミドに懸濁し、氷冷下攪
拌した。ここに4−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル
(11.2g, 67mmol) の無水ジメチルホルムアミド溶液を
滴下し、滴下終了後、室温にて30分攪拌した。再び反応
液を氷冷し、ブロモ酢酸エチルエステル(12.9g, 77mm
ol) の無水ジメチルホルムアミド溶液を滴下した後、室
温にて攪拌する。反応終了後、不溶物を濾去し、濾液を
減圧下濃縮する。残渣をジエチルエーテルに溶解し、重
曹水、食塩水で洗浄後、乾燥し、溶媒を留去した後、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製する。収量
16.8g ・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.29(3H,t,J=7.2Hz), 1.37
(3H,t,J=7.2Hz), 4.28(2H,q,J=7.2Hz),4.34(2H,q,J=7.2
Hz), 4.67(2H,s), 6.92(2H,d,J=8.8Hz),8.00(2H,d,J=8.
8Hz)製造例50 4−(2−ヒドロキシエチルオキシ)安息香酸 エチル
エステル 製造例49で得られたエステル(16.8g, 67mmol) を製
造例33と同様の反応に付すことによって、目的とする
ヒドロキシ体を得た。収量13.7g ・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.38(3H,t,J=7.2Hz), 1.74
-1.88(1H,br), 4.00(2H,t,J=4.4Hz),4.14(2H,t,J=4.4H
z), 4.35(2H,q,J=7.2Hz), 6.94(2H,d,J=9.2Hz),8.00(2
H,d,J=9.2Hz)製造例51 4−(2−ブロモエチルオキシ)安息香酸 エチルエス
テル 製造例50で得られたヒドロキシ体(13.7g, 65mmol)
を製造例28と同様の反応に付すことによって、目的と
するブロモ体を無色固体として得た。収量15.8g。
【0216】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.38(3H,t,J=
6.8Hz), 3.66(2H,t,J=6.4Hz), 4.34(2H,t,J=6.4Hz),4.3
5(2H,q,J=6.8Hz), 6.92(2H,d,J=8.8Hz), 8.00(2H,d,J=
8.8Hz) ・Mass(FAB) M+H+ =273, 275 ・分子式 C11H13O3Br ・元素分析 計算値(%) 実験値(%) C 48.37 C 48.15 H 4.80 H 4.71製造例52 4−〔2−(2−シアノ−1−シクロペンタノン−3−
イル)エチルオキシ〕安息香酸 エチルエステル 製造例51で得られた臭化物(7.7g, 28mmol) を出発原
料とし、製造例29と同様の方法で、対応する目的物を
得た。収量 1.1g ・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.38(3H,t,J=7.2Hz), 1.50
-1.78(1H,m), 2.00-2.80(7H,m),3.00(1H,d,J=12.0Hz),
4.20(2H,t,J=6.0Hz), 4.35(2H,q,J=7.2Hz),6.92(2H,d,J
=9.2Hz), 8.00(2H,d,J=9.2Hz)製造例53 4−〔2−(2−シアノ−3−メトキシ−2−シクロペ
ンテニル)エチルオキシ〕安息香酸 ターシャリーブチ
ルエステル 製造例52で得られた化合物(1.1g, 3.7mmol)を出発原
料とし、製造例30と同様の方法で、対応する目的物を
得た。収量0.78g。
【0217】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.38(3H,t,J=
7.2Hz), 1.60-1.74(1H,m), 1.76-1.90(1H,m),2.12-2.32
(2H,m), 2.46-2.54(2H,m), 3.06-4.08(1H,m),4.12(2H,
t,J=6.0Hz), 4.34(2H,q,J=7.2Hz), 6.90(2H,d,J=8.8H
z),7.99(2H,d,J=8.8Hz) ・Mass(FAB) M+H+ =316製造例54 4−(1−フルオロ−3−ブテニル)安息香酸 ターシ
ャリーブチルエステル 4−ホルミル安息香酸 ターシャリーブチルエチル(3
0.9g, 150mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液を窒
素気流中、氷冷下攪拌しつつ、アリルマグネシウムブロ
マイド 1.0Mジエチルエーテル溶液(200ml, 200ml)を滴
下した。滴下終了後、更に30分攪拌した後、氷冷した1
N塩酸 220mlを加えて激しく攪拌する。水層を更にジエ
チルエーテルで抽出し、合わせた有機層を食塩水で洗
浄、乾燥後、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにて精製し、4 −(1−ヒドロキシ−3−ブテ
ニル) 安息香酸 ターシャリーブチルエステルを得た。
収量 8.2g。
【0218】このようにして得られたヒドロキシ体(12
g, 48.3mmol) を無水塩化メチレンに溶解し、窒素雰囲
気下、ドライアイス−アセトン浴中で冷却したジエチル
アミノサルファトリフルオライド(9.0g, 56mmol) の無
水塩化メチレン溶液に滴下した。滴下終了後、室温にて
攪拌した後、リン酸緩衝液(pH=7)を加え、有機層を
分取し、食塩水で洗浄、乾燥後、溶媒を留去した。得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精
製し、目的物を得た。収量 8.5g。
【0219】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.60(9H,s),
2.50-2.78(2H,m), 5.10-5.17(2H,m),5.53(1H,ddd,J=5.2
Hz,7.6Hz,JHF=47.6Hz), 5.72-5.83(2H,m),7.37(2H,d,J=
8.0Hz), 7.99(2H,d,J=8.0Hz) ・IR(neat) ν (cm-1) :2980, 1715, 1291, 1166, 11
18製造例55 4−(1−フルオロ−3−ヒドロキシプロピル)安息香
酸 ターシャリーブチルエステル 製造例54で得られたフルオロ体(8.5g, 34mmol) 、N
−メチルモルホリン−N−オキサイド(5.0g, 44mmol)
及び四酸化オスミウム(1g/100cc t-BuOH,8.6ml, 3
3.7×1/100mmol)をアセトン−水混液に溶解し、室温で
攪拌した。反応終了後、不溶物を濾去した後、アセトン
を留去した。残渣に1N塩酸75mlを加え、酢酸エチルエ
ステルで抽出する。有機層を合わせて食塩水で洗浄、乾
燥後、減圧乾固することにより、4−(1−フルオロ−
3,4−ジヒドロキシブチル)安息香酸 ターシャリー
ブチルエステルを得た。上記操作で得られたジオールを
ジエチルエーテルに溶解し、氷冷下攪拌しつつ過ヨウ素
酸ナトリウム(11g, 51mmol) 水溶液を徐々に加える。
滴下終了後、更に2時間攪拌した。有機層を分取し、水
層を更にジエチルエーテルで抽出した。有機層を合わせ
て食塩水で洗浄後、乾燥した後、減圧乾固し、4−(1
−フルオロ−3−オキソプロピル)安息香酸 ターシャ
リーブチルエステルを得た。上記操作で得られたアルデ
ヒドをテトラヒドロフランに溶解し、氷冷下攪拌しつ
つ、水素化ホウ素ナトリウム(1.9g, 51mmol) を徐々に
加えた後、室温で攪拌する。反応終了後、ジエチルエー
テル、氷水を加え有機層を分取し、水層を更にジエチル
エーテルで抽出する。有機層を合わせて食塩水で洗浄
後、乾燥し、溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーにて精製し、目的物を得た。
収量 6.4g。
【0220】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.49-1.55(1
H,m), 1.60(9H,s), 1.96-2.28(2H,m), 3.74-3.84(1H,
m),3.84-3.95(1H,m), 5.74(1H,ddd,J=4,0Hz,8.8Hz,JHF=
48.0Hz),7.39(2H,d,J=8.0Hz), 8.00(2H,d,J=8.0Hz)製造例56 4−(3−ブロモ−1−フルオロプロピル)安息香酸
ターシャリーブチルエステル 製造例55で得られたヒドロキシ体(6.4g, 25mmol) を
製造例28と同様の反応に付すことによって、目的とす
るブロム体 7.4gを得た。
【0221】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.60(9H,s),
2.19-2.39(1H,m), 2.41-2.57(1H,m),3.40-3.47(1H,m),
3.54-3.62(1H,m),5.72(1H,ddd,J=4.0Hz,9.2Hz,JHF=48.0
Hz), 7.39(2H,d,J=8.4Hz),8.01(2H,d,J=8.4Hz) ・IR(neat) ν(cm-1) ;2979, 1715, 1291, 1166, 111
8製造例57 4−〔3−(2−シアノ−1−シクロペンテノン−3−
イル)−1−フルオロプロピル〕安息香酸 ターシャリ
ーブチルエステル 製造例56で得られた臭化物(5.2g, 16mmol) を出発原
料とし、製造例29と同様の方法で、対応する目的物を
得た。収量 0.8g。
【0222】製造例58 4−〔3−(2−シアノ−3−メトキシ−2−シクロペ
ンテニル)−1−フルオロプロピル〕安息香酸 ターシ
ャリーブチルエステル 製造例57で得られた化合物(0.8g, 2.3mmol)を出発原
料とし、製造例30と同様の方法で、対応する目的物を
得た。収量0.57g。
【0223】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.34-1.66(2
H,m), 1.60(9H,s), 1.70-2.16(4H,m), 2.42-2.52(2H,
m),2.80-2.98(1H,m), 4.03(3H×1/2,s), 4.04(3H×1/2,
s),5.51(1H,ddd,J=4.8Hz,7.6Hz,JHF=47.6Hz), 7.36(2H
×1/2,d,J=8.0Hz),7.37(2H×1/2,d,J=8.0Hz), 7.99(2H,
d,J=8.0Hz) ・IR(neat) ν(cm-1) ;2978, 2947, 2203, 1712, 162
9, 1294, 1166, 1119実施例24 4−〔3−(2,4−ジアミノ−6,7−ジヒドロシク
ロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)−1−メチルプ
ロピル〕安息香酸 製造例47で得られた化合物(1.6g, 4.5mmol)を出発原
料とし、実施例19と同様の方法で、対応する目的物を
得た。収量0.39g。
【0224】・1H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm) :0.90-1.68
(5H,m), 1.18(3H×1/2,d,J=6.8Hz), 1.20(3H×1/2,d,J=
6.8Hz),1.88-2.02(1H,m), 2.30-2.78(3H,m), 2.86-2.9
6(1H,m), 5.66-5.78(2H,br),5.92-6.06(2H,br), 7.28(2
H×1/2,d,J=8.4Hz),7.30(2H×1/2,d,J=8.4Hz), 7.84(2H
×1/2,d,J=8.4Hz),7.85(2H×1/2,d,J=8.4Hz) ・Mass(FAB) M+H+ =327実施例25 N−〔4−〔3−(2,4−ジアミノ−6,7−ジヒド
ロシクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)−1−メ
チル〕プロピル−ベンゾイル〕−L−グルタミン酸 実施例24で得られたカルボン酸(0.38g, 1.2mmol)を
出発原料とし、実施例18の方法に従い、対応するグル
タミン酸誘導体を得た。収量0.21g。
【0225】・1H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm) :0.90-1.70
(5H,m), 1.16(3H×1/2,d,J=7.2Hz), 1.18(3H×1/2,d,J=
7.2Hz),1.80-2.10(3H,m), 2.16-2.80(5H,m), 2.80-2.9
6(1H,m), 4.28-4.40(1H,m),5.78-5.90(2H,br), 6.08-
6.18(2H,br), 7.20-7.30(2H,m),7.72-7.82(2H,m), 8.32
-8.42(1H,m) ・Mass(FAB) M+H+ =456実施例26 4−〔2−(2−アミノ−3,4,6,7−テトラヒド
ロ−4−オキソ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン
−5−イル)エチル〕安息香酸 ターシャリーブチルエ
ステル 製造例48で得られた化合物(0.4g, 1.2mmol)を出発原
料とし、実施例16と同様の方法で対応する目的物を得
た。収量0.27。
【0226】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.58(9H,s),
1.62-1.84(2H,m), 2.12-2.28(2H,m), 2.56-2.85(4H,m),
3.07-3.17(1H,m), 5.38-5.60(2H,br), 7.22(2H,d,J=8.4
Hz),7.87(2H,d,J=8.4Hz), 11.70-12.10(1H,br)・ Mass(FAB) M+H+ =356 ・分子式 C20H25N3O3 ・元素分析 計算値(%) 実験値(%) C 67.58 C 67.48 H 7.09 H 7.12 N 11.82 N 11.81実施例27 4−〔2−(2−アミノ−3,4,6,7−テトラヒド
ロ−4−オキソ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン
−5−イル)エチル〕安息香酸 実施例26で得られた化合物(0.25g, 0.7mmol)を出発
原料とし、実施例17と同様の方法で、対応するカルボ
ン酸を得た。収量0.16g。
【0227】・1H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm) :1.45-1.67
(2H,m), 2.00-2.18(2H,m), 2.38-2.50(1H,m),2.52-2.72
(3H,m), 2.86-2.96(1H,m), 6.24-6.42(2H,br),7.30(2H,
d,J=8.4Hz), 7.82(2H,d,J=8.4Hz), 10.40-10.60(1H,br) ・Mass(FAB) M+H+ =300 ・分子式 C16H17N3O3・0.5H2O ・元素分析 計算値(%) 実験値(%) C 62.33 C 62.28 H 5.88 H 5.82 N 13.63 N 13.63実施例28 N−〔4−〔2−(2−アミノ−3,4,6,7−テト
ラヒドロ−4−オキソ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリ
ミジン−5−イル)エチル〕ベンゾイル〕−L−グルタ
ミン酸 実施例27で得られたカルボン酸(0.15g, 0.5mmol)を
出発原料とし、実施例18と同様の方法で、対応するグ
ルタミン酸誘導体を得た。収量0.09g。
【0228】・1H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm) :1.44-1.70
(2H,m), 1.86-2.20(4H,m), 2.28-2.35(2H,m), 2.35-2.7
2(4H,m),2.85-2.96(1H,m), 4.30-4.42(1H,m), 6.25-6.
40(2H,br),7.28(2H,d,J=8.4Hz), 7.77(2H,d,J=8.4Hz),
8.40-8.50(1H,m),10.40-10.60(1H,br)実施例29 4−〔2−(2,4−ジアミノ−6,7−ジヒドロ−5
H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)エチル
オキシ〕安息香酸 製造例53で得られた化合物(0.78g, 2.5mmol)を出発
原料として、実施例19と同様の方法で、対応する目的
物を得た。収量0.37g。
【0229】・1H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm) :1.64-1.85
(2H,m), 1.94-2.08(2H,m), 2.32-2.45(1H,m), 2.58-2.7
2(1H,m),3.00-3.12(1H,m), 4.04(2H,t,J=7.2Hz), 5.60
-5.67(2H,br),5.97-6.05(2H,br), 6.94(2H,d,J=8.8Hz),
7.84(2H,d,J=8.8Hz) ・Mass(FAB) M+H+ =315実施例30 N−〔4−〔2−(2,4−ジアミノ−6,7−ジヒド
ロ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)
エチルオキシ〕ベンゾイル〕−L−グルタミン酸 実施例29で得られたカルボン酸(0.48g, 1.5mmol)を
出発原料とし、実施例18と同様の方法で、対応する目
的物を得た。
【0230】・1H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm) :1.66-2.10
(6H,m), 2.27-2.35(2H,m), 2.36-2.50(1H,m), 2.62-2.7
4(1H,m),3.02-3.13(1H,m), 4.05(2H,t,J=6.8Hz), 4.29
-4.38(1H,m),5.81-5.98(2H,br), 6.18-6.30(2H,br), 6.
97(2H,d,J=8.8Hz),7.82(2H,d,J=8.8Hz), 8.34(1H,d,J=
7.2Hz)・ Mass(FAB) M+H+ =444実施例31 4−〔3−(2,4−ジアミノ−6,7−ジヒドロ−5
H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)−1−
フルオロプロピル〕安息香酸 ターシャリーブチルエス
テル 製造例58で得られた化合物(0.57g, 1.6mmol)を出発
原料とし、実施例16と同様の方法で、対応する目的物
を得た。収量 0.4g。
【0231】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.38-1.66(1
H,m), 1.59(9H,s), 1.68-2.04(4H,m), 2.11-2.25(1H,
m),2.57-2.68(1H,m) ,2.73-2.85(1H,m), 3.00-3.12(1
H,m),4.46-4.59(2H,br), 4.59-4.72(2H,br), 5.40-5.64
(1H,m),7.34(2H,d,J=8.4Hz), 7.99(2H,d,J=8.4Hz)実施例32 4−〔3−(2,4−ジアミノ−6,7−ジヒドロ−5
H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)−1−
フルオロプロピル〕安息香酸 実施例31で得られた化合物(0.35g, 0.91mmol) を出
発原料とし、実施例17と同様の方法で、対応するカル
ボン酸を得た。収量0.26g。
【0232】実施例33 N−〔4−〔3−(2,4−ジアミノ−6,7−ジヒド
ロ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)
−1−フルオロプロピル〕ベンゾイル〕−L−グルタミ
ン酸 実施例32で得られたカルボン酸(0.26g, 0.78mmol)
を出発原料とし、実施例18と同様の方法で、対応する
グルタミン酸誘導体を得た。収量 0.085g。
【0233】・1H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm) :1.10-2.15
(8H,m), 2.20-2.70(2H,m), 2.32(2H,t,J=7.6Hz),2.90-
3.05(1H,m), 4.32-4.40(1H,m), 5.45-5.68(1H,m), 6.00
-6.30(2H,br),6.30-6.60(2H,br), 7.41(2H,d,J=8.0Hz),
7.87(2H,d,J=8.0Hz),8.55(1H,d,J=7.2Hz) ・Mass(FAB) M+H+ =460 ・分子式 C22H26N5O5F・H2O ・元素分析 計算値(%) 実験値(%) C 55.34 C 55.05 H 5.91 H 5.80 N 14.67 N 14.54製造例59 エチル 4−N−(2−ブロモエチル)メチルアミノベ
ンゾエイト
【0234】
【化63】
【0235】4−アミノ安息香酸エチル(20g)をDM
F(200ml)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(32
ml) 及びブロモ酢酸エチル(16ml) を加え70℃で攪拌し
た。反応終了後、反応液を飽和NH4Cl 水溶液に注ぎ、酢
酸エチルで抽出した。溶媒を留去して得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。溶媒(酢
酸エチル−ヘキサン=1 −3)で溶出し、エステルを25g
得た。このものをTHF−DMF(200ml−40ml) に溶解
し、60%NaH(4.56g) を氷冷攪拌下加えた。次にヨウ化
メチル(8.8ml) を加え、室温で攪拌した。反応終了後、
反応液を飽和NH4Cl 水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た。溶媒を留去して、得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付した。溶媒(酢酸エチル−ヘキ
サン=1−3)で溶出し、N−メチル体を15g得た。次
にこのものをTHF(85ml) に溶解し、1N NaOH(85ml)
を加え、室温で2時間攪拌した。反応終了後、1N塩酸
で中和し、酢酸エチルで抽出して、モノカルボン酸を得
た。このものを充分に乾燥した後、THF(100ml) に溶
解し、1M BH3−THF(85ml) を氷冷攪拌下滴下して、
室温で5時間攪拌した。反応終了後、反応液を飽和NH4C
l 水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。溶媒を留去し
て、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付した。溶媒(酢酸エチル−ヘキサン=1−1)で
溶出して、一級アルコール体を11g得た。さらに、この
ものを製造例2と同様にしてメシル体とした後、LiBrで
処理して、標題化合物を9g(28%) 得た。
【0236】・NMR(CDCl3)δ(ppm) :1.36(3H,t,-CO2-C
H 2-CH3 ), 3.07(3H,s,-N-Me),3.46(2H,t,J=7.6Hz,Br-CH2
-CH2-N), 3.79(2H,t,J=7.6Hz,Br-CH2-CH2-N),4.32(2H,
q,-CO 2-CH2 -CH3), 6.65(2H,d,J=9.2Hz,ArH),7.92(2H,d,
J=9.2Hz,ArH)製造例60 (E)−エチル 4−N−〔2−〔3−(N−シアノメ
チル−N−β−シアノビニルアミノ)〕エチル〕メチル
アミノベンゾエイト
【0237】
【化64】
【0238】製造例3と同様にして3−(N−シアノメ
チル)アミノアクリロニトリル(0.8g)と製造例5
9で得られたエチル 4−N−(2−ブロモエチル)メ
チルアミノベンゾエイト(2g)から目的とする標題化
合物を1g(46%)得た。
【0239】・NMR(CDCl3)δ(ppm) :1.37(3H,t,CO2-CH
2-CH3 ), 3.06(3H,s,N-Me),3.47(2H,t,J=6Hz,N-CH2-CH2-
N-Ar), 3.66(2H,t,J=6Hz,N-CH 2-CH2 -N-Ar),3.94(2H,s,N
-CH2-CN), 4.07(1H,d,J=13.8Hz,N-CH=CH-CN),6.64(2H,
d,J=9.2Hz,ArH), 6.79(1H,d,J=13.8Hz,N-CH=CH-CN),7.
95(2H,d,J=9.2Hz,ArH)製造例61 (Z)−エチル 4−N−〔2−〔3−(N−シアノメ
チル−N−β−シアノビニルアミノ)〕エチル〕メチル
アミノベンゾエイト
【0240】
【化65】
【0241】製造例3と同様にして、製造例60で得ら
れたE体(3.5g)を光照射し、標題化合物を 0.7g(20
%)得た。
【0242】・NMR(CDCl3)δ(ppm) :1.37(3H,t,CO2-CH
2-CH3 ), 3.09(3H,s,N-Me),3.66(2H,t,J=6Hz,N-CH2-CH2-
N-Ar), 3.76(2H,t,J=6Hz,N-CH 2-CH2 -N-Ar),4.02(1H,d,J
=10Hz,N-CH=CH-CN), 4.25(2H,s,N-CH2-CN),4.32(2H,q,
-CO 2-CH2 -CH3), 6.16(1H,d,J=10Hz,N-CH=CH-CN),6.67
(2H,d,J=9.2Hz,ArH), 7.93(2H,d,J=9.2Hz,ArH)製造例62 エチル 4−N−〔2−(3−アミノ−2−シアノピロ
ール−1−イル)エチル〕メチルアミノベンゾエイト
【0243】
【化66】
【0244】製造例3に従い、LDAを用いて、製造例
61で得られたZ体(0.7g) を閉環し、目的とする標題
化合物を 0.2g(29%)得た。 ・NMR(CDCl3)δ(ppm) :1.36(3H,t,CO2-CH 2-CH3 ), 2.83
(3H,s,N-Me), 3.65(2H,br,NH2),
【0245】
【化67】
【0246】4.31(2H,q,CO 2-CH2 -CH3), 5.6(1H,d,J=3.2
Hz,ピロール4-H),6.36(1H,d,J=3.2Hz,ピロール5-H), 6.
56(2H,d,J=9.2Hz,ArH),7.9(2H,d,J=9.2Hz,ArH)実施例34 エチル 4−N−〔2−(2,4−ジアミノ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)エチル〕メチル
アミノベンゾエイト
【0247】
【化68】
【0248】実施例1と同様にして、製造例62で得ら
れた化合物をピロロピリミジンへ閉環し、目的とする標
題化合物を120mg(52%)得た。 ・NMR(CD3OD)δ(ppm) :1.33(3H,t, CO
−CH −CH ), 2.73(3H,s,N−
),
【0249】
【化69】
【0250】6.48(2H,d,J=9.2Hz,A
rH), 7.1(1H,d,J=2.8Hz,6−
H),7.71(2H,d,J=9.2Hz,ArH)実施例35 4−N−〔2−(2,4−ジアミノ−ピロロ〔3,2−
d〕−ピリミジン−5−イル)エチル〕メチルアミノベ
ンゾイックアシッド
【0251】
【化70】
【0252】実施例34で得られた化合物(120mg)をエ
タノール(10ml)に溶解して、1N NaOH(5ml) を加え、加
熱還流した。反応終了後、1N HClで中和し、溶媒を留去
した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し、溶媒(酢酸エチル−メタノール−酢酸=8
−1−1)で溶出して、目的とする標題化合物を100mg
(90%)得た。 ・NMR(CD3OD)δ(ppm) :2.75(3H,s,N-Me),
【0253】
【化71】
【0254】6.15(1H,d,J=2.8Hz,7-H), 6.49(2H,d,J=9.
2Hz,ArH),7.14(1H,d,J=2.8Hz,6-H), 7.76(2H,d,J=9.2H
z,ArH),実施例36 N−〔4−N−〔2−(2,4−ジアミノ−ピロロ
〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)エチル〕メチル
アミノベンゾイル〕−L−グルタメイト
【0255】
【化72】
【0256】実施例35で得られたカルボン酸(100mg)
を実施例2に従いDPPAを用いてL−グルタミン酸ジ
エチルと縮合させ、アルカリ加水分解して、結晶物質と
して標題化合物を31mg(21 %)得た。 ・分子式 C21H25N7O5 ・NMR(CD3OD)δ(ppm) :1.98-2.37(2H,m,NH-CH-CH2 -CH2
-CO2H),2.39-2.54(2H,m,NH-CH-CH 2-CH2 -CO2H), 2.78(3
H,s,N-Me),
【0257】
【化73】
【0258】6.08(1H,d,J=2.8Hz,7-H), 6.48(2H,d,J=9.
2Hz,ArH),7.16(1H,d,J=2.8Hz,6-H), 7.61(2H,d,J=9.2H
z,ArH),製造例63 安息香酸 2−(2−シアノ−1−シクロペンタノン−
3−イル)エチルエステル
【0259】
【化74】
【0260】安息香酸 2−ブロモエチルエステル(7.9
g, 34mmol) を出発原料とし、製造例29と同様の方法
で、対応する目的物を得た。
【0261】製造例64 安息香酸 2−(2−シアノ−3−メトキシ−2−シク
ロペンテニル)エチルエステル
【0262】
【化75】
【0263】製造例63で得られた化合物(2.6g, 10mm
ol) を出発原料とし、製造例30と同様の方法で、対応
する目的物を得た。収量 1.4g。
【0264】・NMR(CDCl3)δ(ppm) :1.61-1.73(1H,m),
1.73-1.86(1H,m), 2.13-2.32(2H,m), 2.46-2.56(2H,
m),3.01-3.12(1H,m), 4.05(3H,s), 4.41(2H,t,J=6.4H
z), 7.40-7.48(2H,m),7.53-7.60(1H,m), 8.01-8.07(2H,
m)製造例65 1−シアノ−5−(2−ヒドロキシエチル)−2−メト
キシ−1−シクロペンテン
【0265】
【化76】
【0266】製造例64で得られた化合物(1.4g, 5mmo
l)のメタノール溶液に1N水酸化ナトリウム6mlを加
え、室温で攪拌する。反応終了後、メタノールを留去
し、残渣を酢酸エチルに溶解する。炭酸水素ナトリウム
水溶液及び食塩水で洗った後、硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を留去することによって目的物を得た。収量0.
82g。
【0267】・NMR(CDCl3)δ(ppm) :1.50-1.70(3H,m),
1.96-2.06(1H,m), 2.10-2.20(1H,m), 2.42-2.57(2H,
m),2.98-3.07(1H,m), 3.69-3.84(2H,m), 4.05(3H,s)製造例66 1−シアノ−5−(2−ヨードエチル)−2−メトキシ
−1−シクロペンテン
【0268】
【化77】
【0269】製造例65で得られたアルコール体(0.82
g, 4.9mmol)を出発原料とし、製造例28において臭素
化リチウムに代わってヨウ素化ナトリウムを用いること
によって、対応するヨード体を得た。収量 1.3g。
【0270】・NMR(CDCl3)δ(ppm) :1.44-1.60(1H,m),
1.78-1.90(1H,m), 2.08-2.20(1H,m), 2.23-2.34(1H,
m),2.45-2.53(2H,m), 2.93-3.03(1H,m), 3.12-3.20(1
H,m), 3.23-3.32(1H,m),4.05(3H,s)製造例67 4−〔N−ベンゾイル−N−〔2−(2−シアノ−3−
メトキシ−2−シクロペンテニル)エチル〕アミノ〕安
息香酸エチルエステル
【0271】
【化78】
【0272】水素化ナトリウム(min 60%パラフィンデ
ィスパージョン、0.14g、3.5mmol)を窒素気流下無水ヘ
キサンで洗った後、無水ジメチルホルムアミドに懸濁す
る。ここに4−ベンゾイルアミノ安息香酸エチルエステ
ルを加え、室温で30分攪拌した後、製造例66で得られ
たヨード体(0.72g, 3.2mmol)の無水ジメチルホルムア
ミド溶液を加え、60℃で1時間攪拌する。溶媒を留去し
た後、残渣を酢酸エチルに溶解し、食塩水で洗浄後、乾
燥し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すこと
により目的物を得た。収量0.62g。
【0273】・1H-NMR(CDCl3) δ(ppm) :1.36(3H,t,J=
7.2Hz), 1.60-1.75(2H,m), 2.00-2.11(1H,m),2.14-2.25
(1H,m), 2.47-2.54(2H,m), 2.85-2.96(1H,m), 4.39-4.4
2(2H,m),4.02(3H,s), 4.33(2H,q,J=7.2Hz), 7.08(2H,
d,J=8.8Hz), 7.28-7.60(5H,m),7.90(2H,d,J=8.8Hz) ・IR(neat) ν (cm-1) :2983, 2946, 2203, 1716, 16
47, 1604, 1275, 1104実施例37 4−〔N−〔2−(2,4−ジアミノ−6,7−ジヒド
ロ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)
エチル〕−N−ベンゾイルアミノ〕安息香酸
【0274】
【化79】
【0275】製造例67で得られた化合物(0.61g, 1.
45mmol) を出発原料とし、実施例19と同様の方法で、
対応する目的物を得た。収量0.11g。
【0276】・NMR(DMSO-d6)δ(ppm) :1.42-1.54(1H,
m), 1.63-1.85(2H,m), 1.91-2.04(1H,m), 2.32-2.67(2
H,m),2.90-3.00(1H,m), 3.80-3.96(2H,m), 5.77-5.87
(2H,br),6.07-6.15(2H,br), 7.15-7.28(7H,m), 7.75(2
H,d,J=8.4Hz)実施例38 4−〔N−〔2−(2,4−ジアミノ−6,7−ジヒド
ロ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5−イル)
エチル〕〕アミノ安息香酸
【0277】
【化80】
【0278】実施例37で得られたカルボン酸(0.11
g, 0.26mmol) 及び水酸化リチウム・一水和物(0.11
g, 2.6mmol)を蒸留水に溶解し、80℃にて加熱攪拌す
る。反応終了後、1N塩酸を加えて酸性とし、クロロホ
ルムを加えて激しく攪拌する。生じた沈澱を濾取し、ク
ロロホルムで洗浄した後、1N水酸化ナトリウムと1N
塩酸から再沈澱することによって、目的物を得た。収量
70mg。
【0279】・NMR(DMSO-d6)δ(ppm) :1.39-1.51(1H,
m), 1.71-1.92(2H,m), 1.94-2.07(1H,m), 2.40-2.50(1
H,m),2.63-2.74(1H,m), 2.98-3.15(3H,m), 5.88-6.03
(2H,br),6.37(1H,t,J=4.8Hz), 6.34-6.50(2H,br), 6.54
(2H,d,J=8.4Hz),7.64(2H,d,J=8.4Hz)実施例39 N−〔4−〔N’−〔2−(2,4−ジアミノ−6,7
−ジヒドロ−5H−シクロペンタ〔d〕ピリミジン−5
−イル)エチル〕〕アミノ〕ベンゾイル−L−グルタミ
ン酸
【0280】
【化81】
【0281】実施例38で得られたカルボン酸(65mg,
0.21mmol) を出発原料とし、実施例18と同様の方法
で、対応する目的物を得た。収量10mg。
【0282】・NMR(DMSO-d6)δ(ppm) :1.36-1.51(1H,
m), 1.69-2.07(5H,m), 2.21-2.52(3H,m), 2.59-2.72(1
H,m),3.00-3.16(3H,m), 4.26-4.35(1H,m), 5.75-5.90
(2H,br),6.15(1H,t,J=4.8Hz), 6.15-6.35(2H,br), 6.34
(2H,d,J=8.4Hz),7.64(2H,d,J=8.4Hz), 8.02(1H,d,J=7.2
Hz) ・Mass (FAB) M+H+ =443製造例68 3−(N−カルボエトキシメチル)アミノアクリロニト
リル
【0283】
【化82】
【0284】グリシンエチルエステル塩酸塩(36g)、
酢酸ナトリウム(32g)及び3−ジメチルアミノアクリ
ロニトリル(12.5g)をエタノール−H2O (300ml−20m
l)混液に加え、室温で攪拌する。反応終了後、水を加
え、酢酸エチルで抽出し、溶媒留去後、得られる残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付す。溶媒(酢
酸エチル−ヘキサン=1−3)で溶出し、目的物を27.8
g(69%) 得た。
【0285】・NMR(CDCl3)δ(ppm) :1.29(3H,t,CO2-CH
2-CH3 ), 3.71(2H,d,J=3Hz,N-CH2 -CO2Et),3.88(1H,d,J=1
6Hz,オレフィンプロトン), 4.29(2H,q,CO 2-CH2 -CH3),5.
29(br,NH), 7.07(1H,dd,J=8Hz,16Hz,オレフィンプロト
ン)製造例69 (E)−t−ブチル 4−〔3−〔3−(N−カルボエ
トキシメチル)−N−β−シアノビニルアミノ〕プロピ
ル〕ベンゾエイト
【0286】
【化83】
【0287】製造例3と同様にして、製造例68で得ら
れた3−(N−カルボエトキシメチル)アミノアクリロ
ニトリル(4.5g) と製造例2で得られたt−ブチル 4
−(3−ヨードプロピル)ベンゾエイト(10.1g) から
目的とする標題化合物を(4.8g, 44%) 得た。
【0288】・NMR(CDCl3)δ(ppm) :1.28(3H,t,CO2-CH
2-CH3 ), 1.59(9H,s,t-Bu),1.86-1.96(2H,m,N-CH 2-CH2 -C
H2-Ar),2.68(2H,t,J=7.6Hz,N-CH2-CH2-CH2-Ar),3.18(2
H,t,J=7.6Hz,-N-CH2 -CH2-CH2-Ar),3.76(1H,d,J=13.6Hz,
-N-CH=CH-CN), 3.77(2H,s,N-CH2-CO2Et),4.21(2H,q,CO
2-CH2-CH3), 6.89(1H,d,J=13.6Hz,N-CH=CH-CN),7.21(2
H,d,J=8.4Hz,ArH), 7.93(2H,d,J=8.4Hz,ArH)製造例70 (Z)−t−ブチル 4−〔3−〔3−(N−カルボエ
トキシメチル)−N−β−シアノビニルアミノ〕プロピ
ル〕ベンゾエイト
【0289】
【化84】
【0290】製造例3と同様にして、製造例69で得ら
れたE体(4.8g)を光照射し、標題化合物を1.48g(31
%)得た。
【0291】・NMR(CDCl3)δ(ppm) :1.29(3H,t,CO2-CH
2-CH3 ), 1.59(9H,s,t-Bu),1.89-1.97(2H,m,N-CH 2-CH2 -C
H2-Ar),2.72(2H,t,J=7.6Hz,N-CH2-CH2-CH2-Ar),3.34(2
H,t,J=7.6Hz,N-CH2 -CH2-CH2-Ar),3.75(1H,d,J=10Hz,N-C
H=CH-CN), 4.08(2H,s,N-CH2-CO2Et),4.24(2H,q,CO2-CH
2-CH3), 6.24(1H,d,J=10Hz,N-CH=CH-CN),7.22(2H,d,J=
8.4Hz,ArH), 7.9(2H,d,J=8.4Hz,ArH)製造例71 t−ブチル 4−〔3−(3−アミノ−2−カルボエト
キシピロール−1−イル)プロピル〕ベンゾエイト
【0292】
【化85】
【0293】製造例70で得られたZ体(0.9 g)をト
ルエン(5ml)に溶解し、t-BuOK(0.3 g)のトルエン
(20ml)懸濁液に氷冷攪拌下滴下した。反応終了後、反
応液を飽和NH4Cl 水溶液に注ぎ、トルエンで抽出した。
溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付した。溶媒(酢酸エチル−ヘキサン=1−3)
で溶出し、標題化合物を0.6 g(67%)得た。
【0294】・NMR(CDCl3)δ(ppm) :1.35(3H,t,CO2-CH
2-CH3 ), 1.58(9H,s,t-Bu),1.99-2.07(2H,m,N-CH 2-CH2 -C
H2-Ar),2.61(2H,t,J=7.2Hz,N-CH2-CH2-CH2-Ar),4.13(2
H,t,J=7.2Hz,N-CH2 -CH2-CH2-Ar),4.3(2H,q,CO2-CH2-C
H3), 5.6(1H,d,J=2.8Hz, ピロール-4H),6.53(1H,d,J=2.
8Hz,ピロール-5H), 7.19(2H,d,J=8.4Hz,ArH),7.89(2H,
d,J=8.4Hz,ArH)実施例40 t−ブチル 4−〔3−(2−アミノ−4−ヒドロキシ
−ピロロ〔3,2−d〕−ピリミジン−5−イル)プロ
ピル〕ベンゾエイト
【0295】
【化86】
【0296】実施例1と同様にして、製造例71で得ら
れた化合物をピロロピリジンへ閉環し、標題化合物を0.
5 g(85%)得た。
【0297】・分子式 C20H24N4O3 ・FAB-MS m/z:369(M+H+) ・NMR(CD3OD)δ(ppm) :1.57(9H,s,t-Bu),2.11-2.19(2
H,m,N-CH 2-CH2 -CH2-Ar),2.65(2H,t,J=7.2Hz,N-CH2-CH2-
CH2-Ar),4.33(2H,t,J=7.2Hz,N-CH2 -CH2-CH2-Ar),6.02(1
H,d,J=2.8Hz,7H),7.17(1H,d,J=2.8Hz,6H),7.24(2H,d,J=
8.4Hz,ArH), 7.83(2H,d,J=8.4Hz,ArH)実施例41 N−〔4−〔3−(2−アミノ−4−ヒドロキシ−ピロ
ロ〔3,2−d〕ピリミジン−5−イル)プロピル〕ベ
ンゾイル〕−L−グルタメイト
【0298】
【化87】
【0299】実施例40で得られた化合物を、実施例2
に従いDPPAを用いてL−グルタミン酸と縮合させ、
標題化合物を得た。
【0300】・分子式 C21H23N5O6 製造例72 5−(1−t−ブチルジフェニルシリロキシメチル−3
−ヨウドプロピル)−2−チオフェンカルボン酸 t−
ブチルエステル
【0301】
【化88】
【0302】製造例10に従い、5−ホルミル−2−チ
オフェンカルボン酸 t−ブチルエステル(20g)より
同様な中間体である一級アルコールをTHPで保護した
エキソメチレン体(化合物(58)において、R2=チエンジ
イル基、R9=t-Bu) を5.5 g得た。このものをTHF
(50ml)に溶解し、1M BH3-THF(32ml) を0℃で
加え、攪拌した。反応終了後、メタノール(50ml) を加
えた後、1N NaOH(100ml)および30%H2O2(150ml) を加
え、室温で攪拌した。反応終了後、反応混合物を飽和NH
4Cl 水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。溶媒を留去
し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、溶媒(酢酸エチル−ヘキサン=1−2)で溶
出して、ヒドロキシメチル体を得た。次にこのものをD
MF(50ml)に溶解し、イミダゾール(3.7g) およびt-B
uPh2SiCl(5.8ml)を加え、室温で放置した。反応終了
後、反応液を飽和NH4Cl 水溶液に注ぎ、エーテルで抽出
した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付し、溶媒(酢酸エチル−ヘキサ
ン=1−8)で溶出して、シリルエーテル体を得た。さ
らに製造例10と同様にしてTHPを脱保護し、ヨウド
体で導き、標題化合物を5g(8.6%) 得た。
【0303】・NMR(CDCl3)δ(ppm) :1.05(9H,s,Si-t-B
u), 1.56(9H,s,t-Bu), 2.06-2.15(1H,m),2.31-2.41(1H,
m), 2.91-2.98(1H,m), 3.16-3.29(2H,m), 3.73-3.81(2
H,m),6.83(1H,d,J=3.6Hz,チオフェン-H), 7.34-7.46(6
H,m,ArH),7.56-7.62(5H,m,ArH)製造例73 (E)−5−〔1−t−ブチルジフェニルシリロキシメ
チル−3−(N−シアノメチル−N−β−シアノビニル
アミノ)プロピル〕−2−チオフェンカルボン酸t−ブ
チルエステル
【0304】
【化89】
【0305】製造例3と同様にして3−(N−シアノメ
チル)アミノアクリロニトリル(0.86g)と、製造例7
2で得られたヨウド体(5g)から目的とする標題化合
物を3.3g(69%) 得た。 ・NMR(CDCl3)δ(ppm) :1.06(9H,s,Si-t-Bu), 1.57(9H,
s,t-Bu),1.81-1.92(1H,m,N-CH 2-CH2 -CH-), 2.15-2.24(1
H,m,N-CH 2-CH2 -CH-),2.94-3.18(3H,m,N-CH2 -CH2-CH-),
3.75(2H,d,J=6Hz,t-BuPh2SiO-CH2-),3.83(2H,brs,N-CH2
-CN), 3.98(1H,d,J=14Hz,N-CH=CH-CN),6.69(1H,d,J=14
Hz,N-CH=CH-CN), 6.77(1H,d,J=3.6Hz,チオフェン-H),
7.34-7.48(6H,m,ArH), 7.54-7.61(5H,m,ArH)製造例74 (Z)−5−〔1−t−ブチルジフェニルシリロキシメ
チル−3−(N−シアノメチル−N−β−シアノビニル
アミノ)プロピル〕−2−チオフェンカルボン酸t−ブ
チルエステル
【0306】
【化90】
【0307】製造例3と同様にして製造例73で得られ
たE体(3.3g)を光照射し、目的とする標題化合物を
1.6g(48%)得た。 ・NMR(CDCl3)δ(ppm) :1.06(9H,s,Si-t-Bu), 1.56(9H,
s,t-Bu), 1.87-1.99(1H,m,N-CH 2-CH2 -CH-),2.21-2.31(1
H,m,N-CH 2-CH2 -CH-), 3.05-3.13(1H,m,N-CH2-CH2-CH-),
3.2-3.36(2H,m,N-CH2-CH2-CH-), 3.72-3.79(2H,m,t-BuP
h2SiO-CH2-),3.95(1H,d,J=10Hz,N-CH=CH-CN), 4.21(2
H,s,N-CH2-CN),6.07(1H,d,J=10Hz,N-CH=CH-CN), 6.78
(1H,d,J=3.6Hz,チオフェン-H),7.33-7.46(6H,m,ArH),
7.53-7.59(5H,m,ArH)製造例75 5−(3−(3−アミノ−2−シアノピロール−1−イ
ル)−1−t−ブチルジフェニルシリロキシメチルプロ
ピル〕−2−チオフェンカルボン酸 t−ブチルエステ
【0308】
【化91】
【0309】製造例74で得られたZ体(1.6g) を製造
例3に従いLDAを用いて閉環し、目的とする標題化合
物を1g(63%) 得た。
【0310】・NMR(CDCl3)δ(ppm) :1.05(9H,s,Si-t-B
u), 1.57(9H,s,t-Bu), 1.97-2.08(1H,m,N-CH 2-CH2 -CH
-),2.36-2.46(1H,m,N-CH 2-CH2 -CH-), 2.88-2.95(1H,m,N
-CH2-CH2-CH-),3.61(2H,brs,NH2), 3.66-3.89(3H,m,N-C
H2 -CH2-CH-,t-BuPh2SiO-CH2-),5.6(1H,d,J=2.4Hz,ピロ
ール4-H), 6.38(1H,d,J=2.4Hz,ピロール5-H),6.77(1H,
d,J=3.6Hz,チオフェン-H), 7.32-7.43(6H,m,ArH),7.52-
7.59(5H,m,ArH)実施例42 5−〔1−t−ブチルジフェニルシリロキシメチル−3
−(2,4−ジアミノ−ピロロ〔3,2−d〕ピリミジ
ン−5−イル)プロピル〕−2−チオフェンカルボン酸
t−ブチルエステル
【0311】
【化92】
【0312】製造例75で得られた化合物(1g)を実
施例1と同様にしてピロロピリミジンへ閉環し、目的と
する標題化合物を 0.6g(55%) 得た。
【0313】・NMR(CD3OD)δ(ppm) :0.96(9H,s,Si-t-B
u), 1.54(9H,s,t-Bu), 2.05-2.16(1H,m,N-CH 2-CH2 -CH
-),2.37-2.47(1H,m,N-CH 2-CH2 -CH-), 2.79-2.86(1H,m,N
-CH2-CH 2-CH-),3.6-3.69(2H,m,t-BuPh2SiO-CH2-), 4.13
-4.21(1H,m,N-CH2 -CH2-CH-),4.34-4.42(1H,m,N-CH2-CH2
-CH-), 6.13(1H,d,J=2.8Hz,7-H),6.79(1H,d,J=4Hz,チオ
フェン-H), 7.1(1H,d,J=2.8Hz,6-H),7.31-7.54(11H,m,A
rH)実施例43 N−〔5−〔3−(2,4−ジアミノ−ピロロ〔3,2
−d〕ピリミジン−5−イル)−1−ヒドロキシメチル
−プロピル〕テノイル〕−L−グルタメイト
【0314】
【化93】
【0315】実施例42で得られたピロロピリミジン体
(200mg) をテトラブチルアンモニウムフルオライドで処
理してヒドロキシメチル体とした後、実施例2に従いエ
ステルを加水分解し、DPPAを用いてL−グルタミン
酸ジエチルと縮合させ、さらにアルカリ加水分解し、結
晶物質として標題化合物を35mg(24%)得た。
【0316】・NMR(CD3OD)δ(ppm) :2.06-2.56(7H,m,N
-CH 2-CH2-CH-,-CH2-CH2-CO2H), 3.21-3.28(2H,m,-CH2 O
H),4.12-4.31(2H,m,N-CH2 -CH2-CH-), 4.57-4.62(1H,m,-
CONHCH-),6.13(1H,d,J=2.8Hz,7-H), 6.91(1H,d,J=3.6H
z,チオフェン-H),7.16(1H,d,J=2.8Hz,6-H), 7.62(1H,d,
J=3.6Hz,チオフェン−H)

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 〔式中、R1は水酸基またはアミノ基を、R2はフェニレン
    基、ピリジンジイル基、チエンジイル基、フランジイル
    基またはチアゾールジイル基を、式−CO2R3 および−CO
    2R4 は同一もしくは異なる保護基を有していてもよいカ
    ルボキシル基を、式>X-Y-Z-は>N-CH2-CH2-、>N-CH=
    CH- または>CH-CH2-CH2- をそれぞれ示す。A は酸素原
    子、式 【化2】 (式中、R5およびR6はそれぞれ同一もしくは異なっても
    よい水素原子、ハロゲン原子または置換基を有してもよ
    い炭化水素基を示すか、あるいはR5とR6が合体して形成
    される置換基を有してもよいアルキリデン基を示す。)
    で示される基、または式 【化3】 (式中、R7は水素原子または炭化水素基を示す。)で示
    される基を示す。nは1〜3の整数を示す。〕で表され
    るピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される
    塩。
  2. 【請求項2】 R1がアミノ基であり、R2がフェニレン基
    である請求項1記載のピリミジン誘導体またはその薬理
    学的に許容される塩。
  3. 【請求項3】 R1がアミノ基であり、R2がチエンジイル
    基である請求項1記載のピリミジン誘導体またはその薬
    理学的に許容される塩。
  4. 【請求項4】 R1が水酸基であり、R2がフェニレン基で
    ある請求項1記載のピリミジン誘導体またはその薬理学
    的に許容される塩。
  5. 【請求項5】 R1が水酸基であり、R2がチエンジイル基
    である請求項1記載のピリミジン誘導体またはその薬理
    学的に許容される塩。
  6. 【請求項6】 A が式 【化4】 (式中、R5およびR6は前記と同じ意味を示す。)で示さ
    れる基である請求項1記載のピリミジン誘導体またはそ
    の薬理学的に許容される塩。
  7. 【請求項7】 A が式 【化5】 (式中、R7は前記と同じ意味を示す。)で示される基で
    ある請求項1記載のピリミジン誘導体またはその薬理学
    的に許容される塩。
  8. 【請求項8】 一般式(1) で表されるピリミジン誘導体
    が、一般式(1-1) 【化6】 (式中、 R1,R2,R3,R4,Aおよびnは前記と同じ意味を示
    す。)で表されるピロロ〔3,2−d〕ピリミジン誘導
    体である請求項1記載のピリミジン誘導体またはその薬
    理学的に許容される塩。
  9. 【請求項9】 一般式(1) で表されるピリミジン誘導体
    が、一般式(1-2) 【化7】 (式中、 R1,R2,R3,R4,Aおよびnは前記と同じ意味を示
    す。)で表される6,7−ジヒドロ−5H−シクロペン
    タ〔d〕ピリミジン誘導体である請求項1記載のピリミ
    ジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
  10. 【請求項10】 R2がフェニレン基であり、式>X-Y-Z-
    が>N-CH2-CH2-である請求項1記載のピリミジン誘導体
    またはその薬理学的に許容される塩。
  11. 【請求項11】 R2がフェニレン基であり、式>X-Y-Z-
    が>N-CH=CH- である請求項1記載のピリミジン誘導体
    またはその薬理学的に許容される塩。
  12. 【請求項12】 R1がアミノ基であり、R2がフェニレン
    基であり、式>X-Y-Z-が>N-CH=CH- である請求項1記
    載のピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される
    塩。
  13. 【請求項13】 R1がアミノ基であり、R2がフェニレン
    基であり、R3,R4がともに水素原子であり、式>X-Y-Z-
    が>N-CH=CH- であり、n=1であり、A が式 【化8】 で示される基である請求項1記載のピリミジン誘導体ま
    たはその薬理学的に許容される塩。
  14. 【請求項14】 R1がアミノ基であり、式>X-Y-Z-が>
    CH-CH2-CH2- である請求項1記載のピリミジン誘導体ま
    たはその薬理学的に許容される塩。
  15. 【請求項15】 R1がアミノ基であり、R2がフェニレン
    基であり、式>X-Y-Z-が>CH-CH2-CH2- である請求項1
    記載のピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容され
    る塩。
  16. 【請求項16】 R1がアミノ基であり、R2がチエンジイ
    ル基であり、式>X-Y-Z-が>CH-CH2-CH2- である請求項
    1記載のピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容さ
    れる塩。
  17. 【請求項17】 R2がフェニレン基であり、式>X-Y-Z-
    が>CH-CH2-CH2- であり、A が-NH-である請求項1記載
    のピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される
    塩。
  18. 【請求項18】 R2がフェニレン基であり、式>X-Y-Z-
    が>CH-CH2-CH2- であり、A が式 【化9】 で示される基である請求項1記載のピリミジン誘導体ま
    たはその薬理学的に許容される塩。
  19. 【請求項19】 R2がフェニレン基であり、式>X-Y-Z-
    が>N-CH=CH- であり、A が-NH-である請求項1記載の
    ピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
  20. 【請求項20】 R2がフェニレン基であり、式>X-Y-Z-
    が>N-CH=CH- であり、A が式 【化10】 で示される基である請求項1記載のピリミジン誘導体ま
    たはその薬理学的に許容される塩。
  21. 【請求項21】 R1がアミノ基であり、A がメチレン基
    であり、n=1である請求項1記載のピリミジン誘導体
    またはその薬理学的に許容される塩。
  22. 【請求項22】 R1が水酸基であり、A がメチレン基で
    あり、n=1である請求項1記載のピリミジン誘導体ま
    たはその薬理学的に許容される塩。
  23. 【請求項23】 R1がアミノ基であり、R2がフェニレン
    基であり、R3,R4がともに水素原子であり、式>X-Y-Z-
    が>CH-CH2-CH2- であり、n=2であり、Aがメチレン
    基である請求項1記載のピリミジン誘導体またはその薬
    理学的に許容される塩。
  24. 【請求項24】 R1がアミノ基であり、R2がチエンジイ
    ル基であり、R3,R4がともに水素原子であり、式>X-Y-
    Z-が>CH-CH2-CH2- であり、n=2であり、A がメチレ
    ン基である請求項1記載のピリミジン誘導体またはその
    薬理学的に許容される塩。
  25. 【請求項25】 R1がアミノ基であり、R2がフェニレン
    基であり、R3,R4がともに水素原子であり、式>X-Y-Z-
    が>CH-CH2-CH2- であり、n=2であり、Aが式 【化11】 で示される基である請求項1記載のピリミジン誘導体ま
    たはその薬理学的に許容される塩。
  26. 【請求項26】 R1がアミノ基であり、R2がフェニレン
    基であり、R3,R4がともに水素原子であり、式>X-Y-Z-
    が>CH-CH2-CH2- であり、n=2であり、Aが式 【化12】 で示される基である請求項1記載のピリミジン誘導体ま
    たはその薬理学的に許容される塩。
  27. 【請求項27】 一般式(2) 【化13】 (式中、 R1,R2,A,X,Y,Zおよびnは前記と同じ意味を示
    し、式−CO2R8 は保護基を有していてもよいカルボキシ
    ル基を示す。)で表される化合物またはその塩。
  28. 【請求項28】 式>X-Y-Z-が>N-CH=CH- である請求
    項27記載の化合物またはその塩。
  29. 【請求項29】 式>X-Y-Z-が>CH-CH2-CH2- である請
    求項27記載の化合物またはその塩。
  30. 【請求項30】 一般式(3) 【化14】 (式中、 R1,R2,A,X,Y,Zおよびnは前記と同じ意味を示
    す。)で表される化合物またはそのカルボキシル基にお
    ける反応性誘導体と、 一般式(4) 【化15】 (式中、R3およびR4は前記と同じ意味を示す。)で表さ
    れる化合物を反応させることを特徴とする請求項1記載
    のピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩
    の製造法。
  31. 【請求項31】 請求項1記載のピリミジン誘導体また
    はその薬理学的に許容される塩を有効成分とする抗腫瘍
    剤。
  32. 【請求項32】 請求項2〜26のいずれか一項に記載
    のピリミジン誘導体またはその薬理学的に許容される塩
    を有効成分とする抗腫瘍剤。
  33. 【請求項33】 請求項1記載のピリミジン誘導体また
    はその薬理学的に許容される塩を有効量含有し、かつ賦
    形剤を含有する医薬組成物。
  34. 【請求項34】 抗腫瘍剤の投与が有効な疾患に罹患し
    ている患者に有効量の請求項1記載のピリミジン誘導体
    またはその薬理学的に許容される塩を投与する疾患の治
    療方法。
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