JP2014504258A - 選択的プロトン共役葉酸輸送体および葉酸受容体ならびにGARFTaseおよび/または他の葉酸代謝酵素のインヒビター化合物、ならびにその使用方法 - Google Patents

選択的プロトン共役葉酸輸送体および葉酸受容体ならびにGARFTaseおよび/または他の葉酸代謝酵素のインヒビター化合物、ならびにその使用方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、その互変異性体ならびに薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物および水和物を包含する、縮合環式ピリミジン化合物を有する、選択的プロトン共役葉酸輸送体および葉酸受容体ならびにグリシンアミドリボヌクレオチドホルミル転移酵素および/または他の葉酸代謝酵素のインヒビターを提供する。これらの化合物は、がんを処置する方法、プロトン共役葉酸輸送体、葉酸受容体アルファおよび/または葉酸受容体ベータ経路を介してがん性細胞を選択的に標的とする方法、がん性細胞中のGARFTaseおよび/または他の葉酸代謝酵素を阻害する方法、ならびに関節リウマチなどの自己免疫疾患を有する患者において活性化マクロファージを選択的に標的とする方法において有用である。

Description

関連出願への相互参照
この実用特許出願は、2008年10月1日に出願された米国特許出願番号第12/242,988号の一部継続特許出願であり、米国特許出願番号第12/242,988号への優先権の利益を主張する。米国特許出願番号第12/242,988号の全容は、本明細書に参考として援用される。
政府の権利
本発明は、契約番号R01 CA125153のもとで、米国保健社会福祉省・国立衛生研究所によって一部支援された。政府は本発明において一定の権利を有する場合がある。
発明の分野
本発明は、選択的プロトン共役葉酸輸送体(PCFT)およびアルファ葉酸受容体(FRアルファ)、ベータ葉酸受容体(FRベータ)ならびにグリシンアミドリボヌクレオチドホルミル転移酵素(GARFTase)酵素のインヒビター化合物と、それらの使用方法とに関する。好ましくは、これらの化合物は、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート置換基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート置換基を有する。経口活性な選択的抗腫瘍薬を提供するために、本発明の化合物を水溶性の塩にすることができる。
公知のがん化学療法薬は、正常細胞およびがん性腫瘍細胞の両方を標的とする。腫瘍細胞についてのこの選択性の欠如が、正常細胞に対して細胞毒性をもたらし、がん治療における化学療法の失敗の主な原因の1つである。さらに、進行段階の腫瘍および化学療法薬に耐性のある腫瘍は、例えばこれらに限られないが、カルボプラチンまたはパクリタキセル(ドシタキセル(docitaxel))などの公知の化学療法薬を用いて治療することが困難なことがある。
葉酸は、ヌクレオチド前駆体、セリンおよびメチオニンを1炭素移動反応で合成するための補因子であるビタミンB群のメンバーである。哺乳動物は、葉酸をデノボ合成することができないので、これらの誘導体の細胞内取り込みは、細胞増殖および組織再生に不可欠である。その親水性陰イオン性の性質を反映して、葉酸は、拡散だけでは生体膜を通過することはない。したがって、哺乳動物細胞では、葉酸の蓄積を促進するための精巧な膜輸送系が進化した。
遍在的に発現される還元葉酸キャリア(RFC)は、哺乳動物細胞における葉酸のための主な輸送系であり、葉酸基質の集中的な取り込みを媒介する。RFCは、輸送体の主なファシリテータースーパーファミリーのメンバーであり、その生理学的基質である5−メチルテトラヒドロフォレートについてマイクロモル親和性を有する内在性膜貫通タンパク質である。重要なことに、RFCはまた、メトトレキサート(MTX)、ラルチトレキセド(ZD1694、Tomudex)(RTX)およびペメトレキセド(LY231514、Alimta)(PMX)を包含する、がんで使用される臨床関連抗葉酸薬の主な輸送体でもある。RFCレベルまたは機能の低下は、抗葉酸耐性の共通する様式である。以前には認知されていなかったプロトン共役葉酸輸送体(PCFT)が、十二指腸での葉酸吸収に寄与することが最近報告されたが、その組織特異性および葉酸ホメオスターシスにおける全体的な役割はまだ明確ではない。
葉酸受容体(FR)のファミリーは、哺乳動物細胞内への葉酸取り込みについてさらに他の様式を示す。FRは、第11染色体のq13.3〜q13.5に位置決定されており、FRアルファ、FRベータおよびFRガンマと称される3種の別個の遺伝子によってコードされる高親和性葉酸結合タンパク質である。RFCおよびPCFTとは対照的に、FRアルファおよびFRベータは、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカーによって形質膜にアンカーされている。FRガンマはGPIアンカーを含有せず、分泌される。FRアルファおよびFRベータは、受容体媒介性細胞内取り込み作用によって低い(ナノモル)濃度で葉酸の細胞内蓄積を媒介する(FRガンマは媒介しない)のに対して、これらの相同タンパク質は、還元葉酸基質についての結合親和性において差違を示す。
その限局的組織発現パターンおよび機能から、高親和性FRは、有望な選択的腫瘍標的化手段を提示する。例えば、FRアルファは、腎臓、胎盤および脈絡叢などの正常組織の頂端膜表面で発現される一方で、FRベータは、胎盤、脾臓および胸腺で発現される。重要なことに、FRアルファは、卵巣がんのうちの90%までを包含するいくつかのがん腫において過剰発現される。FRアルファ発現レベルと、卵巣腫瘍の悪性度および分化状態との間には、緊密な関連性が報告された。正常組織では(腫瘍とは異なり)、FRアルファは循環には到達し得ないことが報告されている。FRベータは、広範な骨髄性白血病細胞で発現される。正常造血(hematopoetic)細胞内のFRベータは、葉酸リガンドに結合できないことにおいて白血病細胞内のFRベータとは異なる。
葉酸コンジュゲートされている細胞毒素、リポソームもしくは放射性核種または細胞毒性抗葉酸は全て、FRを標的とするために使用されている。残念なことに、古典的抗葉酸(RTX、PMXおよびロメテレキソール(LMX)を包含)などのほとんどの葉酸ベースの治療薬では、腫瘍選択性が失われている。それというのも、FRと遍在的に発現されるRFCとの間で基質が共有されているためである。実際にこのことによって、LMXを用いてのフェーズ1試験において遭遇する重度の骨髄機能抑制が説明され得る。
FR標的化リガンド自体が、RFC活性を有することなく細胞毒性であるとしたら、選択的腫瘍標的化が起こるであろう。CB3717、さらに最近では、シクロペンタ[g]キナゾリン抗葉酸BGC638およびBGC945を包含する、RFCよりもFRを選択的に標的とする抗葉酸が記載されており、それらは全て、細胞内でチミジル酸シンターゼ(TS)を強力に阻害する。BGC945をマウスで試験したところ、体重減少に反映されるとおり、正常組織に対しては毒性が存在せず、また、主な臓器に対する毒性の肉眼的徴候も何ら存在せず、このことは、FR標的化が高度に選択的であるという仮定と一致した。
当業者に公知であるとおり、FRアルファおよびFRベータなどのFRは、いくつかの種類のがん性腫瘍のかなりな量の特定の表面で過剰発現される。FRアルファは、卵巣、子宮内膜、腎臓、肺、中皮腫、乳房および脳の腫瘍において過剰発現されることが公知である。FRベータは、急性骨髄性白血病において過剰発現されることが公知である。
ほとんどの正常細胞には、FRは存在しない。ほとんどの正常細胞では、葉酸は還元葉酸キャリア(RFC)系によって取り込まれない。組織および腫瘍による葉酸および抗葉酸の取り込みは主に、遍在的に発現されるRFC系による。葉酸の特異性を考慮して、毒素、リポソーム、画像診断薬および細胞毒性薬をFR発現腫瘍に選択的に送達するために、葉酸のコンジュゲートが使用されている。葉酸コンジュゲートの主な限界は、例えば細胞毒性薬を放出するためには、それらが葉酸部分から切断されることが必要とされることである。葉酸コンジュゲートからの細胞毒性薬部分の切断は多くの場合に、達成が困難であり、細胞毒性薬を放出することができないこと、またはその低い放出能の結果として、抗腫瘍活性は妨害されるか、または存在しない。葉酸コンジュゲートの他の限界は、輸送中およびがん性腫瘍に達する前に、細胞毒性薬が早期放出されることを必然的に伴うことである。したがってその早期放出によって、正常細胞に望ましくない毒性がもたらされる。
FRアルファおよびベータは、他の様式の葉酸取り込みを示し、当業者によって選択的腫瘍取り込みのための有望な化学療法標的であるとみなされている。2008年2月21日に公開された特許文献1(Aleem Gangjee)は、がん腫瘍を治療するための化合物を記載しており、そこでは、縮合環式ピリミジンを使用して、FRアルファおよびFRベータを発現しており、グリシンアミドリボヌクレオチドホルミル転移酵素(GARFTase)酵素を阻害しているがん性腫瘍のFRを選択的に標的とする。その化合物は、RFC系を使用して、細胞または組織によって有意に取り込まれない。
米国特許出願公開第2008/0045710号明細書
がん性細胞のFRアルファおよびFRベータを選択的に標的化し、がん性細胞中のGARFTaseを阻害し、RFCについては無視できるほどの基質活性を有する強力な抗腫瘍活性を有する単独の化合物が必要とされている。
本発明は、選択的プロトン共役葉酸輸送体(PCFT)ならびにアルファおよびベータFR、ならびにGARFTase酵素および/または他の葉酸代謝酵素のインヒビター化合物を提供することによって上記の必要性を満たすものである。他の葉酸代謝酵素は、例えばこれらに限られないが、チミジル酸シンターゼ(TS)、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)およびAICARFTase(5−アミノ−4−イミダゾールカルボキサミドリボヌクレオチドホルミル転移酵素)などである。
本発明は、式Iを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、Rは、(a)水素(H)、(b)OH、(c)CHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)ならびに(b)および(d)の互変異性体のうちの1つを含み;Rは、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つを含み;Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つを含み;5〜6位の結合は、単結合または二重結合のいずれであってもよく;5員環の5、6または7位に側鎖が結合しており、前記側鎖の結合が7位にある場合、Aは、(a)CR’および(b)Nのうちの1つを含み、場合によって、5および6位の炭素原子に独立に、(a)炭素原子5と6との間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを包含し;Rは、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つを含み;Xは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基、ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基または水素(H)のいずれかであり、ここで、Xが水素である場合、Rは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基である場合、Rは水素または結合であり;Rは、Rが結合ではないこと以外はRと同じであり;yは0から7以下の範囲の整数であり;zは、0から7以下の範囲の整数であり、ここで、整数yおよびzの合計は7以下である]。
本発明の他の実施形態は、側鎖の結合が炭素原子6位に位置し、AがCR’R”であり、5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合している、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物を含む。
本発明の他の実施形態では、側鎖の結合が炭素原子6位にあり、AがNR’(ここで、R’は、水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを含む、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物を提供する。
本発明のさらに他の実施形態では、前記側鎖の結合が炭素原子5位にあり、AがCR’R”であり、6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを含む、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物を提供する。
本発明の他の実施形態は、側鎖の結合が炭素原子5位にあり、AがNR’(ここで、R’は、水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを含む、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物を提供する。
本発明の他の実施形態では、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物は、1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)および(C)の炭素原子の間に有する側鎖を含む。
本発明の好ましい実施形態では、AがNR’であり、R’が水素原子であり、yが1から6個の炭素原子であり、zが0であり、RおよびRがそれぞれ、水素原子であり、Xが、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基およびヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択されることを含む、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物を提供する。ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基は、ジヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、モノヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基およびピペリジル−カルボニル−L−グルタメート基ならびにそれらの立体異性体からなる群より選択される。ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基は、チオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、フラン−カルボニル−L−グルタメート基、ピロール−カルボニル−L−グルタメート基およびピリジン−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択される。
本発明の他の実施形態では、式Iの側鎖が、E異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含む、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物を提供する。
本発明の他の実施形態は、環系の二重結合が切れている場合の本発明の複素環式化合物のRおよびS光学異性体を提供する。
本発明の他の実施形態は、治療有効量の、本明細書に記載されているとおりの式Iを含む化合物および式Iを含む化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物を有する医薬組成物を提供する。
本発明のさらなる実施形態は、がんを治療する方法、プロトン共役葉酸輸送体経路を介してがん性細胞を標的とする方法、がん性細胞中のGARFTaseを阻害する方法および関節リウマチなどの自己免疫疾患を有する患者において活性化マクロファージを選択的に標的とする方法を提供する。
本発明の好ましい実施形態は、式IIを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、Rは、水素(H)または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のうちの1つであり;
は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;
Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;
5〜6位の結合は二重結合であり;
式IIの複素環の5員環の6位に側鎖が結合しており、場合によって、5位および6位の炭素原子に独立に、(a)1個の水素原子、または(b)1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、およびその組合せが結合していることを包含し;
は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;
Bは、(a)硫黄(S)原子、(b)酸素(O)原子、(c)CHまたは(d)NR’のうちの1つであり;
yは、0から8以下の範囲の整数であり、
式IIの側鎖の(CH)は、式IIの側鎖の5員環に式IIの側鎖の5員環の2、3、4および5位(式IIの側鎖の5員環の元素Bを1位として時計回りに番号付けして)のうちのいずれか1つで結合しており、式IIの側鎖のカルボニル−L−グルタメート置換基は、式IIの側鎖の5員環に2、3、4および5位のうちのいずれか1つで結合しているが、但し、(CH)およびカルボニル−L−グルタメートは、式IIの側鎖の5員環の異なる位置で結合している(即ち、CH基およびカルボニル−L−グルタメート置換基は、どのような所定の組合せにおいても同じ位置を占めることは決してない)]。
本発明の他の実施形態では、本明細書に記載されているとおりの式IIの化合物は、式IIの側鎖が1つまたは複数の炭素−炭素二重結合または三重結合を(C)y1〜8の炭素原子の間に有することを包含する。
本発明の他の実施形態は、式IIの側鎖がE異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含む場合を包含する式IIの化合物を提供する。
本発明のさらに他の実施形態は、式IIの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物を提供する。
本発明の他の実施形態は、式IIの複素環の互変異性体を包含する式IIの化合物を提供する。これらの互変異性体には、例えば化合物のケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態などが包含される。
本発明の他の実施形態は、式IIの位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体を包含する式IIの化合物を提供する。
本発明の他の実施形態は、式IIIを含む化合物を包含する:
Figure 2014504258
[式中、Rは、水素(H)または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のうちの1つを含み;Rは、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つを含み;Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つを含み;5〜6位の結合は二重結合であり;式IIIの複素環の5員環の6位に側鎖が結合しており、場合によって、5位および6位の炭素原子に独立に、(a)1個の水素原子、または(b)1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、およびその組合せが結合していることを包含し;Rは、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つを含み;Bは、(a)硫黄(S)原子、(b)酸素(O)原子、(c)CHまたは(d)NR’のうちの1つであり;yは、0から8以下の範囲の整数であり、式IIIの側鎖の(CH)は、式IIIの側鎖の5員環に式IIIの側鎖の5員環の2、3、4および5位(式IIIの側鎖の5員環の元素Bを1位として時計回りに番号付けして)のうちのいずれか1つで結合しており、式IIIの側鎖のカルボニル−L−グルタメート置換基は、式IIIの側鎖の5員環に前記2、3、4および5位のうちのいずれか1つで結合しているが、但し、(CH)およびカルボニル−L−グルタメートは、式IIIの側鎖の5員環の異なる位置で結合している(即ち、CH基およびカルボニル−L−グルタメート置換基は、どのような所定の組合せにおいても同じ位置を占めることは決してない)。
本発明の他の実施形態は、側鎖が1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)y1〜8の炭素原子の間に有し;式IIIの側鎖が、E異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含む式IIIの化合物を提供し;ここで、式IIIの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物を提供し;例えばこれらに限られないが、式IIIのケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態を包含する式IIIの複素環の互変異性体を提供し;式IIIの位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体を提供し;治療有効量の式IIIの化合物を含む医薬組成物を提供する。
本発明の別の実施形態は、式IVを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、Rは、水素(H)または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のうちの1つであり;Rは、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つを含み;Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;5〜6位の結合は二重結合であり;
式IVの複素環の5員環の6位に側鎖が結合しており、場合によって、5位および6位の炭素原子に独立に、(a)1個の水素原子、または(b)1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、およびその組合せが結合していることを包含し;Rは、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;Bは、(a)硫黄(S)原子、(b)酸素(O)原子、(c)CHまたは(d)NR’のうちの1つであり;yは、0から8以下の範囲の整数であり、式IVの側鎖の(CH)は、式IVの側鎖の5員環に式IVの側鎖の5員環の2、3、4および5位(式IVの側鎖の5員環の元素Bを1位として時計回りに番号付けして)のうちのいずれか1つで結合しており、式IVの側鎖のカルボニル−L−グルタメート置換基は、式IVの側鎖の5員環に前記2、3、4および5位のうちのいずれか1つで結合しているが、但し、前記(CH)およびカルボニル−L−グルタメートは、式IVの側鎖の5員環の異なる位置で結合している(即ち、CH基およびカルボニル−L−グルタメート置換基は、どのような所定の組合せにおいても同じ位置を占めることは決してない)。
本発明の他の実施形態は、側鎖が1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)y1〜8の炭素原子の間に有し;式IVの側鎖が、E異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数有することを包含する式IVの化合物を提供し;式IVの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物のうちの1つを提供し;例えば式IVの化合物のケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態などを包含する式IVの化合物の複素環の互変異性体を提供し;式IVの化合物の位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体を提供し;治療有効量の式IVの化合物を含む医薬組成物を提供する。
本発明のさらに他の実施形態では、式Vを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、XはNまたはCHであり;XがCHである場合、YはNであり、XがNである場合、YはCHであり;RはHである]。他の実施形態は、式Vの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物;例えばこれらに限られないが、ケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態の互変異性体などを包含する式Vの化合物の複素環の互変異性体;式Vの化合物の位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体;ならびに治療有効量の式Vの化合物を含む医薬組成物を提供する。
他の実施形態は、式VIを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、RはHである]。他の実施形態は、式Vの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物;例えばこれらに限られないが、ケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態の互変異性体などを包含する式VIの複素環の互変異性体;式VIの化合物の位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体;ならびに治療有効量の式VIの化合物を含む医薬組成物を提供する。
他の実施形態は、式VIIを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、RはHである]。他の実施形態は、式VIIの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物;例えばこれらに限られないが、ケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態の互変異性体などを包含する式VIIの化合物の複素環の互変異性体;式VIIの化合物の位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体;ならびに治療有効量の式VIIの化合物を含む医薬組成物を提供する。
本発明のさらに他の実施形態では、式VIIIを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、XはCHまたはSであり;XがCHである場合、YはSであり、XがSである場合、YはCHであり;RはHである]。他の実施形態には、式VIIIの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物;例えばこれらに限られないが、ケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態などを包含する式VIIIの化合物の複素環の互変異性体;式VIIIの化合物の位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体;ならびに治療有効量の式VIIIの化合物を含む医薬組成物が包含される。
他の実施形態は、式IXを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、XはCHまたはSであり;XがCHである場合、YはSであり、XがSである場合、YはCHであり;RはHである]。他の実施形態は、式IXの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物;例えばこれらに限られないが、ケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態の互変異性体などを包含する式IXの化合物の複素環の互変異性体;式IXの化合物の位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体;ならびに治療有効量の式IXの化合物を含む医薬組成物を提供する。
本発明の他の実施形態は、式Xを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、XはNまたはCHであり;XがNである場合、YはCHであり、XがCHである場合、YはNであり;RはHである]。他の実施形態は、式Xの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物;例えばこれらに限られないが、ケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態の互変異性体などを包含する式Xの化合物の複素環の互変異性体;式Xの化合物の位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体;ならびに治療有効量の式Xの化合物を含む医薬組成物を提供する。
下記の好ましい実施形態の記載を添付の図面と併せ読むことで、本発明を完全に理解することができる。
図1は、本発明の化合物例、即ち、試料ID G104、G106、G108、G119、G120、G121、G122およびG123の化学構造を示している。 図2は、本発明の化合物例、即ち、試料ID G105、G107、G109、G114、G115、G116、G117およびG118の化学構造を示している。 図3は、本発明の化合物例、即ち、試料ID G150およびG154の化学構造を示している。 図4は、本発明の化合物例、即ち、試料ID G152およびG155の化学構造を示している。 図5は、hRFC、hPCFTおよびFR発現細胞系に対する本発明の化合物G104〜G109の生物学的効果を示している。 図6は、hRFC、hPCFTおよびFR発現細胞系に対する本発明の化合物G114〜G123の生物学的効果を示している。 図7は、hRFC、hPCFTおよびFR発現細胞系に対する本発明の化合物G150、G152、G154およびG155の生物学的効果を示している。
本発明は、式Iを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、Rは、(a)水素(H)、(b)OH、(c)CHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)ならびに(b)および(d)の互変異性体のうちの1つを含み;Rは、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つを含み;Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つを含み;5〜6位の結合は、単結合または二重結合のいずれであってもよく;5員環の5、6または7位に側鎖が結合しており、前記側鎖の結合が7位にある場合、Aは、(a)CR’および(b)Nのうちの1つを含み、場合によって、5および6位の炭素原子に独立に、(a)炭素原子5と6との間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを包含し;Rは、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つを含み;Xは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基、ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基または水素(H)のいずれかであり、ここで、Xが水素である場合、Rは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基である場合、Rは水素または結合であり;Rは、Rが結合ではないこと以外はRと同じであり;yは0から7以下の範囲の整数であり;zは、0から7以下の範囲の整数であり、ここで、整数yおよびzの合計は7以下である]。
本発明の他の実施形態は、側鎖の結合が炭素原子6位に位置し、AがCR’R”であり、5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合している、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物を含む。
本発明の他の実施形態では、側鎖の結合が炭素原子6位にあり、AがNR’(ここで、R’は、水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを含む、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物を提供する。
本発明のさらに他の実施形態では、前記側鎖の結合が炭素原子5位にあり、AがCR’R”であり、6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを含む、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物を提供する。
本発明の他の実施形態は、側鎖の結合が炭素原子5位にあり、AがNR’(ここで、R’は、水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを含む、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物を提供する。
ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基は、ジヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、モノヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基およびピペリジル−カルボニル−L−グルタメート基ならびにそれらの立体異性体からなる群より選択される。
ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基は、チオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、フラン−カルボニル−L−グルタメート基、ピロール−カルボニル−L−グルタメート基およびピリジン−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択される。
本発明の他の実施形態では、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物は、1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)および(C)の炭素原子の間に有する側鎖を含む。
本発明の好ましい実施形態では、AがNR’であり、R’が水素原子であり、yが1から7個の炭素原子であり、zが0であり、RおよびRがそれぞれ、水素原子であり、Xが、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基およびヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択されることを含む、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物を提供する。
本発明の他の実施形態では、式Iの側鎖が、E異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含む、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物を提供する。
本発明の他の実施形態は、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物を提供する。
本発明のさらに他の実施形態では、治療有効量の式Iを含む化合物を含む医薬組成物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、Rは、(a)水素(H)、(b)OH、(c)CHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)ならびに(b)および(d)の互変異性体のうちの1つであり;Rは、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;5〜6位の結合は、単結合または二重結合のいずれであってもよく;5員環の5、6または7位に側鎖が結合しており、前記側鎖の結合が7位にある場合、Aは、(a)CR’および(b)Nのうちの1つであり、場合によって、5および6位の炭素原子に独立に、(a)炭素原子5と6との間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを包含し;Rは、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;Xは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基または水素(H)のいずれかであり、ここで、Xが水素である場合、Rは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基である場合、Rは水素または結合であり;Rは、Rが結合ではないこと以外はRと同じであり;yは0から7以下の範囲の整数であり;zは、0から7以下の範囲の整数であり、ここで、整数yおよびzの合計は7以下である]。
本発明の他の実施形態では、医薬組成物は、側鎖の結合が炭素原子6位にあり、AがCR’R”であることを含み、5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることをさらに含む。
本発明の他の実施形態では、式Iの医薬組成物は、側鎖の結合が炭素原子6位にあり、AがNR’(ここで、R’は水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを含む。
本発明の他の実施形態は、側鎖の結合が炭素原子5位にあり、AがCR’R”であることを含み、6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることをさらに含む、式Iの医薬組成物を提供する。
本発明のさらなる実施形態は、側鎖の結合が炭素原子5位にあり、AがNR’(ここで、R’は水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを含む、式Iの医薬組成物を提供する。
本発明の他の実施形態は、1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)および(C)の炭素原子の間に有する側鎖を含む、式Iの医薬組成物を提供する。
本発明の好ましい実施形態では、式Iの医薬組成物は、AがNR’であり、R’が水素原子であり、yが1から7個の炭素原子であり、zが0であり、RおよびRがそれぞれ水素原子であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基およびヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択されることを含む。
本発明の他の実施形態では、式Iの医薬組成物は、式Iの前記側鎖が、E異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含むことを含む。
本発明は、本明細書に記載されているとおり、式Iの医薬組成物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物を提供する。
本発明では、がんと診断された患者を治療する方法であって、患者に、治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法を提供する
Figure 2014504258
[式中、Rは、(a)水素(H)、(b)OH、(c)CHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)ならびに(b)および(d)の互変異性体のうちの1つであり;Rは、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;5〜6位の結合は、単結合または二重結合のいずれであってもよく;5員環の5、6または7位に側鎖が結合しており、前記側鎖の結合が7位にある場合、Aは、(a)CR’および(b)Nのうちの1つであり、場合によって、5および6位の炭素原子に独立に、(a)炭素原子5と6との間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを包含し;Rは、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;Xは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基、ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基または水素(H)のいずれかであり、ここで、Xが水素である場合、Rは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基である場合、Rは水素または結合であり;Rは、Rが結合ではないこと以外はRと同じであり;yは0から7以下の範囲の整数であり;zは、0から7以下の範囲の整数であり、ここで、整数yおよびzの合計は7以下である]。
本発明の他の実施形態では、がんを有する患者を治療する方法は、本明細書に記載されているとおり、側鎖の結合が炭素原子6位にあり、AがCR’R”であることを含み、5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることをさらに含む式Iの化合物を患者に投与することを包含する。
本発明の他の実施形態は、本明細書に記載されているとおり、がんを有する患者を治療する方法を提供し、その方法は、側鎖の結合が炭素原子6位にあり、AがNR’(ここで、R’は水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを含む式Iの化合物を患者に投与することを包含する。
本発明の他の実施形態では、本明細書に記載されているとおり、がんを有する患者を治療する方法は、側鎖の結合が炭素原子5位にあり、AがCR’R”であり、6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることをさらに含む、式Iの化合物を患者に投与することを包含する。
本発明の他の実施形態では、本明細書に記載されているとおり、がんを有する患者を治療する方法は、側鎖の結合が炭素原子5位にあり、AがNR’(ここで、R’は水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合している式Iの化合物を患者に投与することを包含する。
本明細書に記載されているとおり、がんを有する患者を治療する方法は、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基が、ジヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、モノヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基およびピペリジル−カルボニル−L−グルタメート基ならびにそれらの立体異性体からなる群より選択されること、およびヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基が、チオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、フラン−カルボニル−L−グルタメート基、ピロール−カルボニル−L−グルタメート基およびピリジン−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択されることを包含する。
本明細書に記載されているとおり、がんを有する患者を治療する方法は、側鎖が1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)および(C)の炭素原子の間に有する式Iの化合物を有効量で、患者に投与することを包含する。
好ましくは、本明細書に記載されているとおり、がんを有する患者を治療する方法は、本明細書に記載されているとおり、AがNR’であり、R’が水素原子であり、yが1から7個の炭素原子であり、zが0であり、RおよびRがそれぞれ水素原子であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択される式Iの化合物を有効量で患者に投与することを包含する。本明細書に記載されているとおり、がんを有する患者を治療する方法は、式Iの側鎖がE異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含む式Iの化合物を有効量で患者に投与することを包含する。
本明細書に記載されているとおり、がんを有する患者を治療する方法は全て、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物または本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物もしくは水和物を有効量で患者に投与することを包含する。
プロトン共役葉酸輸送体経路を介してがん性細胞を標的とする方法であって、
(a)式Iを含む化合物を得るステップと、
Figure 2014504258
[式中、Rは、(a)水素(H)、(b)OH、(c)CHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)ならびに(b)および(d)の互変異性体のうちの1つであり;
は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;
Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;
5〜6位の結合は、単結合または二重結合のいずれであってもよく;
5員環の5、6または7位に側鎖が結合しており、前記側鎖の結合が7位にある場合、Aは、(a)CR’および(b)Nのうちの1つであり、場合によって、5および6位の炭素原子に独立に、(a)炭素原子5と6との間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを包含し;
は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;
Xは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基、ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基または水素(H)のいずれかであり、ここで、Xが水素である場合、Rは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基である場合、Rは水素または結合であり;
は、Rが結合ではないこと以外はRと同じであり;
yは0から7以下の範囲の整数であり;
zは、0から7以下の範囲の整数であり、ここで、整数yおよびzの合計は7以下である];
(b)ヒトプロトン共役葉酸輸送体(PCFT)を発現するがん性細胞を前記式Iの化合物に供するステップと;
(c)前記式Iの化合物と前記ヒトPCFTとの選択的結合を確立するステップと;
(d)前記ヒトPCFTに結合している前記式Iの化合物の、標的がん性細胞に対する選択的輸送を生じさせるステップであって、前記式Iの化合物が、前記標的がん性細胞の増殖インヒビターとして作用し、前記標的がん性細胞内でGARFTaseを阻害する、ステップと
を含む方法を提供する。
本明細書に記載されているとおり、本発明のがん性細胞を標的とするこの方法の他の実施形態は、式Iの化合物が、発現しているがん性細胞に関連しているFRアルファの受容体およびヒトPCFTについて選択的であることを包含する。がん性細胞を標的とするこの方法では、式Iの化合物は、還元葉酸キャリア(RFC)システムを使用して、組織または細胞によって有意に取り込まれない。
がん性細胞を標的とするこの方法の他の実施形態は、本明細書に記載されているとおりの様々な式Iの化合物または式Iの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物もしくは水和物のうちの任意のものを使用することを含み、したがって、本明細書に記載されているとおり、いずれの位置での側鎖の結合も、本発明の実施形態であることは、当業者であれば理解するであろう。がん細胞を標的とするこれらの方法は、その化合物が、卵巣、乳房、子宮頚部および腎臓、脳腫瘍からなる群より選択されるがん性細胞を標的とすることを包含する。
がん性細胞中のGARFTaseを阻害する方法であって、
(a)細胞毒性効果を有する式Iの化合物を得るステップと、
Figure 2014504258
[式中、Rは、(a)水素(H)、(b)OH、(c)CHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)ならびに(b)および(d)の互変異性体のうちの1つであり;
は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;
Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;
5〜6位の結合は、単結合または二重結合のいずれであってもよく;
5員環の5、6または7位に側鎖が結合しており、前記側鎖の結合が7位にある場合、Aは、(a)CR’および(b)Nのうちの1つであり、場合によって、5および6位の炭素原子に独立に、(a)炭素原子5と6との間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを包含し;
は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;
Xは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基、ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基または水素(H)のいずれかであり、ここで、Xが水素である場合、Rは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基である場合、Rは水素または結合であり;
は、Rが結合ではないこと以外はRと同じであり;
yは0から7以下の範囲の整数であり;
zは、0から7以下の範囲の整数であり、ここで、整数yおよびzの合計は7以下である];
(b)前記化合物を前記がん性細胞に選択的に送達するステップと;
(c)前記がん性細胞中への前記化合物の進入を生じさせるステップと;
(d)前記化合物とGARFTase酵素との結合を生じさせるのに十分な時間、前記化合物を前記がん性細胞内に保持するステップと;
(e)前記化合物と前記GARFTase酵素との前記結合および前記がん性細胞のDNA複製の阻害を介して、前記がん性細胞を溶解するステップと
を含む方法を提供する。
好ましくは、本明細書に記載されているとおり、GARFTaseを阻害する本発明の方法は、式Iの化合物または式Iの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物もしくは水和物が、発現しているがん性細胞に関連しているFRアルファの受容体について選択的であることを含む。
本明細書に記載されているとおり、GARTaseを阻害する本発明の他の実施形態は、本明細書に記載されているとおり、側鎖の結合を5、6または7位の様々な位置に含むことを包含する、本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物の様々な実施形態または薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物もしくは水和物のうちのいずれか1種を使用することを包含する。
本発明の他の実施形態は、式Iの化合物においてAが硫黄原子に等しい場合には、AICARFTaseの阻害を提供する。
関節リウマチは、世界中で数百万人の患者の生活の質に影響を及ぼしている自己免疫疾患である。関節リウマチは、患者の関節の炎症ならびに患者の軟骨および骨の破壊によって特徴付けられる。関節リウマチの病理は複雑であるが、患者の罹患関節の滑膜内への破壊性炎症性メディエイタの放出と共に、免疫細胞の浸潤および活性化を伴うことが公知である。Paulos, Chrystal M.ら、「Folate receptor−mediated targeting of therapeutic and imaging agents to activated macrophages in rheumatoid arthritis」、Advanced Drug Delivery Reviews、56巻、1205〜1217頁(2004年)は、自然に関節リウマチを生じている患者モデル(ヒトおよび動物)における活性化マクロファージ細胞上での葉酸受容体発現の発見を記載しており、特にセクション3、1208頁およびセクション5、1212〜1214頁が参照によって本明細書に組み込まれる。
本発明は、自己免疫疾患を有する患者において活性化マクロファージを選択的に標的とする方法であって、
(a)式Iを含む化合物を得るステップと、
Figure 2014504258
[式中、Rは、(a)水素(H)、(b)OH、(c)CHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)ならびに(b)および(d)の互変異性体のうちの1つであり;
は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;
Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;
5〜6位の結合は、単結合または二重結合のいずれであってもよく;
5員環の5、6または7位に側鎖が結合しており、前記側鎖の結合が7位にある場合、Aは、(a)CR’および(b)Nのうちの1つであり、場合によって、5および6位の炭素原子に独立に、(a)炭素原子5と6との間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを包含し;
は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;
Xは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基、ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基または水素(H)のいずれかであり、ここで、Xが水素である場合、Rは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基である場合、Rは水素または結合であり;
は、Rが結合ではないこと以外はRと同じであり;
yは0から7以下の範囲の整数であり;
zは、0から7以下の範囲の整数であり、ここで、整数yおよびzの合計は7以下である];
(b)葉酸受容体(FR)を発現する活性化マクロファージを前記式Iの化合物に供するステップと;
(c)前記式Iの化合物と前記FRとの選択的結合を確立するステップと;
(d)前記FRに結合している前記式Iの化合物の、前記自己免疫疾患の標的活性化マクロファージに対する選択的輸送を生じさせるステップであって、前記式Iの化合物が、前記活性化マクロファージによる破壊性炎症性メディエイタ放出のインヒビターとして作用する、ステップと
を含む方法を提供する。
活性化マクロファージを選択的に標的とする本発明の方法は、式Iの化合物が、発現しているマクロファージ細胞に関連しているFRアルファおよびヒトプロトン共役葉酸輸送体(PCFT)の受容体について選択的であることを包含する。
好ましくは、本明細書に記載されているとおり、自己免疫疾患を有する患者において活性化マクロファージを選択的に標的とする方法は、FRを発現する活性化マクロファージ細胞が関節リウマチであることを包含する。
自己免疫疾患を有する患者において活性化マクロファージ細胞を標的とする方法の他の実施形態は、式Iの化合物または式Iの化合物の薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物が、本明細書に記載されているとおりに、5、6または7位のいずれかに側鎖の結合を包含する本明細書に記載されているとおりの式Iの化合物の様々な実施形態のいずれかを包含することを包含する。
好ましくは、関節リウマチである自己免疫疾患を有する患者において活性化マクロファージを選択的に標的とする方法は、式Iの化合物または式Iの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物もしくは水和物を、患者の関節または滑液への注射によって送達することを包含する。
本発明の好ましい実施形態は、式IIを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、Rは、水素(H)または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のうちの1つであり;
は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;
Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;
5〜6位の結合は二重結合であり;
複素環の5員環は、6位に結合している側鎖を有し、場合によって、5位および6位の炭素原子に独立に、(a)1個の水素原子、または(b)1から6個の炭素原子を有するアルキル基ならびにその組合せが結合していることを包含し;
は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;
Bは、(a)硫黄(S)原子、(b)酸素(O)原子、(c)CHまたは(d)NR’のうちの1つであり;
yは、0から8以下の範囲の整数であり、
式IIの側鎖の(CH)は、式IIの側鎖の5員環に式IIの側鎖の5員環の2、3、4および5位(式IIの側鎖の5員環の元素Bを1位として時計回りに番号付け)のうちのいずれか1つで結合しており、式IIの側鎖のカルボニル−L−グルタメート置換基は、式IIの側鎖の5員環に2、3、4および5位のうちのいずれか1つで結合しているが、但し、(CH)およびカルボニル−L−グルタメートは、式IIの側鎖の5員環の異なる位置で結合している(即ち、側鎖の5員環に結合しているCH基の炭素原子およびカルボニル−L−グルタメート置換基の炭素原子は、どのような所定の組合せにおいても5員環上の同じ位置でそれぞれ結合していることは決してない)。式IIは、側鎖の5員環の置換基結合は、例えばこれらに限られないが、2および5位で(「B」を1位として時計回りに番号付け)、2および3位で、2および4位で、3および4位で、3および5位で、ならびに4および5位でなど、多くの可能な位置的組合せにあることを示している]。
本発明の他の実施形態は、側鎖が1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)y1〜8の炭素原子の間に有することを含む式IIの化合物を提供する。本発明の他の実施形態では、式IIの化合物は、側鎖がE異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含むことを含む。他の実施形態は、薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物のうちの1つを含む式IIの化合物を提供する。治療有効量の式IIの化合物を含む医薬組成物もまた提供する。本発明の他の好ましい実施形態は、式IIの化合物を、式Iの化合物によって得られる好ましい互変異性体として使用して、本明細書に記載されているとおりのがんを治療する方法、プロトン共役葉酸輸送体、葉酸受容体アルファおよび/または葉酸受容体ベータ経路を介してがん性細胞を選択的に標的とする方法、がん性細胞中のGARFTaseを阻害する方法ならびに自己免疫疾患を有する患者において活性化マクロファージを選択的に標的とする方法を提供する。
本発明の他の実施形態は、式IIの複素環の互変異性体を包含する式IIの化合物を提供する。これらの互変異性体には、例えば化合物のケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態などが包含される。
本発明の他の実施形態は、式IIの位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体を包含する式IIの化合物を提供する。
本発明の他の実施形態は、式IIIを含む化合物を包含する:
Figure 2014504258
[式中、Rは、水素(H)または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のうちの1つであり;
は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;5〜6位の結合は二重結合であり;
式IIIの複素環の5員環の6位に側鎖が結合しており、場合によって、5位および6位の炭素原子に独立に、(a)1個の水素原子、または(b)1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、およびその組合せが結合していることを包含し;Rは、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;Bは、(a)硫黄(S)原子、(b)酸素(O)原子、(c)CHまたは(d)NR’のうちの1つであり;yは、0から8以下の範囲の整数であり、式IIIの側鎖の(CH)は、式IIIの側鎖の5員環に式IIIの側鎖の5員環の2、3、4および5位(式IIIの側鎖の5員環の元素Bを1位として時計回りに番号付けして)のうちのいずれか1つで結合しており、式IIIの側鎖のカルボニル−L−グルタメート置換基は、式IIIの側鎖の5員環に前記2、3、4および5位のうちのいずれか1つで結合しているが、但し、(CH)およびカルボニル−L−グルタメートは、式IIIの側鎖の5員環の異なる位置で結合している(即ち、側鎖の5員環に結合しているCH基の炭素原子およびカルボニル−L−グルタメート置換基の炭素原子は、どのような所定の組合せにおいても5員環の同じ位置でそれぞれ結合していることは決してない)。式IIIは、側鎖の5員環の置換基結合は、例えばこれらに限られないが、2および5位で(「B」を1位として時計回りに番号付け)、2および3位で、2および4位で、3および4位で、3および5位で、ならびに4および5位でなど、多くの可能な位置的組合せにあることを示している]。
本発明の他の実施形態は、側鎖が1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)y1〜8の炭素原子の間に有し;式IIIの側鎖が、E異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含む式IIIの化合物を提供し;ここで、式IIIの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物を提供し;例えばこれらに限られないが、式IIIのケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態を包含する式IIIの複素環の互変異性体を提供し;式IIIの位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体を提供し;治療有効量の式IIIの化合物を含む医薬組成物を提供する。
本発明の他の実施形態は、式(IV)を含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、Rは、水素(H)または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のうちの1つであり;Rは、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つを含み;Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;5〜6位の結合は二重結合であり;
式IVの複素環の5員環は、6位に結合している側鎖を有し、場合によって、5位および6位の炭素原子に独立に、(a)1個の水素原子、または(b)1から6個の炭素原子を有するアルキル基ならびにその組合せが結合していることを包含し;Rは、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;Bは、(a)硫黄(S)原子、(b)酸素(O)原子、(c)CHまたは(d)NR’のうちの1つであり;yは、0から8以下の範囲の整数であり、式IVの側鎖の(CH)は、式IVの側鎖の5員環に式IVの側鎖の5員環の2、3、4および5位(式IVの側鎖の5員環の元素Bを1位として時計回りに番号付け)のうちのいずれか1つで結合しており、式IVの側鎖のカルボニル−L−グルタメート置換基は、式IVの側鎖の5員環に前記2、3、4および5位のうちのいずれか1つで結合しているが、但し、(CH)およびカルボニル−L−グルタメートは、式IVの側鎖の5員環の異なる位置で結合している(即ち、側鎖の5員環に結合しているCH基の炭素原子およびカルボニル−L−グルタメート置換基の炭素原子は、どのような所定の組合せにおいても5員環上の同じ位置でそれぞれ結合していることは決してない)。式IVは、側鎖の5員環の置換基結合は、例えばこれらに限られないが、2および5位で(「B」を1位として時計回りに番号付け)、2および3位で、2および4位で、3および4位で、3および5位で、ならびに4および5位でなど、多くの可能な位置的組合せにあることを示している]。
本発明の他の実施形態は、側鎖が1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)y1〜8の炭素原子の間に有し;式IVの側鎖が、E異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数有することを包含する式IVの化合物を提供し;式IVの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物のうちの1つを提供し;例えば式IVの化合物のケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態などを包含する式IVの化合物の複素環の互変異性体を提供し;式IVの化合物の位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体を提供し;治療有効量の式IVの化合物を含む医薬組成物を提供する。
本発明のさらに他の実施形態では、式Vを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、XはNまたはCHであり;XがCHである場合、YはNであり、XがNである場合、YはCHであり;RはHである]。他の実施形態は、式Vの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物;例えばこれらに限られないが、ケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態の互変異性体などを包含する式Vの化合物の複素環の互変異性体;式Vの化合物の位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体;ならびに治療有効量の式Vの化合物を含む医薬組成物を提供する。
他の実施形態は、式VIを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、RはHである]。他の実施形態は、式Vの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物;例えばこれらに限られないが、ケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態の互変異性体などを包含する式VIの複素環の互変異性体;式VIの化合物の位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体;ならびに治療有効量の式VIの化合物を含む医薬組成物を提供する。
他の実施形態は、式VIIを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、RはHである]。他の実施形態は、式VIIの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物;例えばこれらに限られないが、ケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態の互変異性体などを包含する式VIIの化合物の複素環の互変異性体;式VIIの化合物の位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体;ならびに治療有効量の式VIIの化合物を含む医薬組成物を提供する。
本発明のさらに他の実施形態では、式VIIIを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、XはCHまたはSであり;XがCHである場合、YはSであり、XがSである場合、YはCHであり;RはHである]。他の実施形態には、式VIIIの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物;例えばこれらに限られないが、ケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態などを包含する式VIIIの化合物の複素環の互変異性体;式VIIIの化合物の位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体;ならびに治療有効量の式VIIIの化合物を含む医薬組成物が包含される。
他の実施形態は、式IXを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、XはCHまたはSであり;XがCHである場合、YはSであり、XがSである場合、YはCHであり;RはHである]。他の実施形態は、式IXの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物;例えばこれらに限られないが、ケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態の互変異性体などを包含する式IXの化合物の複素環の互変異性体;式IXの化合物の位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体;ならびに治療有効量の式IXの化合物を含む医薬組成物を提供する。
他の実施形態は、式Xを含む化合物を提供する:
Figure 2014504258
[式中、XはNまたはCHであり;XがNである場合、YはCHであり、XがCHである場合、YはNであり;RはHである]。他の実施形態は、式Xの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物;例えばこれらに限られないが、ケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態の互変異性体などを包含する式Xの化合物の複素環の互変異性体;式IXの化合物の位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体;ならびに治療有効量の式Xの化合物を含む医薬組成物を提供する。
本明細書で使用される場合、「患者」という用語は、これに限られないが、ヒトを包含する動物界のメンバーを意味する。本明細書で使用される場合、「がんを有する」という用語の意味は、その患者ががんと診断されていることを意味する。
本明細書で使用される場合、「治療有効量」という用語は、患者において所望の効果をもたらすのに必要な本化合物のいずれかの量を指す。所望の効果は、治療される疾病に応じて変わるはずである。例えば、所望の効果は、腫瘍サイズの縮小、がん性細胞の破壊、および/または転移の予防であってもよく、それらのうちのいずれか1つが、所望の治療的応答であってもよい。その最も基本的なレベルでは、治療有効量は、がん性細胞の有糸分裂を阻害するのに必要な量である。
式IからIXおよび薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物に及ぶ本発明の化合物はまた、1種または複数の追加の治療剤、即ち、化学療法薬と共に投与することができる。追加の化学療法薬に適した候補には、例えばこれらに限られないが、パクリタキセル、ドセタキセル、ビンカアルカロイド、コルヒチン、コルセミド、シスプラチンおよびノカダゾール(nocadazol)が包含される。
本明細書で使用される場合、「低級アルキル」基という用語は、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチルまたはシクロブチルメチル基などの1から約10個までの炭素原子を有する低級アルキル基を指す。共通して1から約6個の炭素原子を有するアルキル基が好ましい。これらの低級アルキル基は、直鎖、分岐鎖または環式(脂環式炭化水素)の配置である。これらの直鎖、分岐鎖または環式配置されたアルキル基の炭素原子は、炭素原子に結合している水素の代わりに1個または複数の置換基を有してもよい。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアルキル」という用語は、炭素のうちの1個または複数が窒素、酸素または硫黄で置き換えられている1から約3個の原子のアルキル鎖を指す。したがって、当業者には明らかであるとおり、「ヘテロアルキル」基には例えば、
Figure 2014504258
および他の様々な組合せが包含される。上記のリストは、排他的であることを意味するものではなく、多くの組合せが本発明の範囲内で企図される。
「アリール」基という用語は、本明細書で使用される場合、ベンゼンの6炭素環などの芳香環構造か、または他の芳香族誘導体の縮合6炭素環などの縮合もしくは非縮合のいずれかの多環をその分子が有する化合物を指す。「アリール」という用語にはまた、それぞれ2個、3個またはそれ以上の環を有するであろうジアリール、トリアリールおよびポリアリール基も包含されると定義される。したがって、適切なアリール基には例えば、フェニル、ビフェニル、ナフチル、フェナントレン、アントラセン基およびアリールオキシアリール基が包含されるであろう。このリストは、排他的であることを意味するものではなく、これらの用語が上記で定義され、当技術分野で一般的に認められるとおり、任意のアリール基が、本発明の範囲内である。
「ヘテロアリール」という用語は、酸素、窒素または硫黄などの、炭素ではない少なくとも1個の原子を環中に有する芳香環構造を指す。他にも「ヘテロアリール」は本明細書で使用される場合、縮合でも非縮合でもよく、環のうちの1個は上記のとおりである2員または3員環系などのより大きな環構造の一部である芳香環構造も指す。したがって、「ヘテロアリール」は、1個または複数の環はヘテロ原子を含有し、1個または複数の環はヘテロ原子を含有しない環系を指す。このリストは、排他的であることを意味するものではなく、これらの用語が上記で定義され、当技術分野で一般的に認められるとおり、任意のヘテロアリール基が本発明の範囲内であることは理解されるであろう。ヘテロアリール環系は、縮合環系または非縮合環系であってよい。ヘテロアリール環系の例には例えばこれらに限られないが、ピリジン、キノリン、イソキノロイン(isoquinoloine)、ピロール、チオフェン、フラン、イミダゾールなど、さらに、ベンゾフラン、インドール、プリンなどの種々のサイズの環を有する縮合環構造などが包含される。
他にも、その用語が当技術分野で理解されるとおりの脂環式基および複素環式基が、本発明の範囲内に包含される。本明細書で使用される場合、「複素環式基」という用語は、1個または複数の環員が、炭素ではなく、例えば酸素、硫黄または窒素である非芳香族環式置換基を指す。
「アルキルアリール」(または「アルカリール」)または「アルキルヘテロアリール」という用語は本明細書で使用される場合、アリールまたはヘテロアリール環に結合しているアルキル部分を有する基を指す。アルキル部分は好ましくは、1から約6個の炭素原子を有する直鎖、分岐または環式アルキル基である。このアルキル部分はまた、酸素、窒素または硫黄も含有してよく、したがって、アルコキシ基であることもある。アルキルアリール基のアリールまたはヘテロアリール部分は、これらの用語が上記で定義されているとおり、置換または非置換アリールまたはヘテロアリール基である。本明細書で使用される場合、「アルキルアリール」または「アルキルヘテロアリール」という用語はまた、それらの用語が当技術分野で理解されるとおり、アリールアルキル基またはヘテロアリールアルキル基を指すためにも使用され、その基のアルキルまたはアリール部分のいずれかにそのような置換基が結合していることを示している。したがって、例えばベンジル基は、「アルキルアリール」という用語に内包されるであろう。
アリール、ヘテロアリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、脂環式または複素環式基などの上記の環式置換基はいずれも、上記で列挙されているとおりの1個または複数の置換基で場合によって置換されていてもよい。1個超の置換基の場合には、置換基は独立に選択される。「アルコキシ基」および「アルキル基」には、約10員までを有する直鎖または分岐鎖が包含される。「ハロゲン」は、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素を指す。「アリールおよびヘテロアリール基」は上記のとおりである。カルボン酸が置換基である場合、その部分は安息香酸などの酸を表すことは理解されるであろう。本明細書で使用される場合、それらの用語が当業者によって理解されるとおり、ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基という用語は例えば、チオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、フラン−カルボニル−L−グルタメート基、ピロール−カルボニル−L−グルタメート基およびピリジン−カルボニル−L−グルタメート基を包含することができ、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基という用語は例えば、ジヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、モノヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基およびピペリジル−カルボニル−L−グルタメート基ならびにその立体異性体を包含することができる。
本明細書で使用される場合、p−アロイル−L−グルタメートという用語の範囲内で使用される場合など、「アロイル」または「ヘテロアロイル」という用語は、それらの用語が当業者によって理解されるとおり、ベンゾイル、ナフトイル、チオフェノイル、フロフェノイル、ピロイルおよび任意の他の「アロイル」または「ヘテロアロイル」を指す。「アロイル」および「ヘテロアロイル」は一般に当技術分野では、カルボニル部分を有する芳香族またはヘテロ芳香族化合物として定義される。本明細書で使用される場合、「グルタメート」という用語は、エステル形態(グルタミン酸エステル)および酸形態(グルタミン酸)の両方を表すと理解されるであろう。
当業者であれば、式IIの化学構造は、本発明の好ましい一例であり、式IIは、式Iの化合物の実施形態の互変異性体であることを理解するはずである。当業者であれば、化学構造は多くの場合に、他はさしおいて1つの互変異性形態として図示されていることを理解する。本発明は、式IからXの記載によってカバーされるとおりの数種の互変異性形態を提供する。本発明の式IからXによって教示される互変異性形態は、当業者によって認められるであろういくつかの構造的実施形態を提供する。
本発明の方法によって治療することができる増殖性疾患および/または障害には、限定ではないが、卵巣がん、子宮内膜および子宮頸のがん、腎臓がん、および乳がんならびに例えば関節リウマチなどの自己免疫疾患が包含される。
投与の容易さおよび投薬量の均一性のために、非経口組成物を投薬単位形態で製剤化することは、特に有利である。投薬単位形態は、本明細書で使用される場合、治療される患者にとっての単位投薬量として適した物理的に別個の単位を指し、その際、それぞれの単位は、所望の効果を生ずるために予め決定された量または有効量の本発明の化合物を医薬担体と共に含有する。本発明の投薬単位形態の特定は、具体的な化合物および達成されることが望ましい具体的な効果または治療的応答によって規定され、それらに直接的に依存する。
式IからXの化合物または薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物もしくは水和物は、非経口、経口または腹腔内を包含する様々な経路を介して患者(動物またはヒト)に投与することができる。非経口投与には、胃腸管(消化管)外;静脈内;筋肉内;組織間腔、動脈内;皮下;眼内;頭蓋内;脳室内;滑液包内;経皮、吸入を介しての肺、眼、舌下および頬側を包含する経上皮;皮膚、眼、直腸または吸入もしくは噴霧を介しての経鼻吸入を包含する局所である経路が包含される。具体的な投与様式は、適応症に左右されるはずである。具体的な投与経路および用量レジームの選択は、臨床家が、臨床家に公知の方法に従って、最適な臨床応答が得られるように調節または用量設定すべきである。投与される化合物の量は、治療上有効な量である。患者に投与される投薬量は、例えばこれらに限られないが、患者の年齢、体重、健康状態を包含する治療される患者の特徴ならびに、もし存在するならば、任意の他の化学療法薬(複数可)の同時治療の種類および頻度に左右されるはずであり、それらは全て、臨床家が当業者として決定する。
経口投与される式IからXの化合物または薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物は、硬質または軟質シェルゼラチンカプセルに封入するか、または圧縮して錠剤にすることができる。化合物はまた、添加剤と混合して、経口摂取可能な錠剤、バッカル錠、トローチ剤、カプセル剤、サシェ剤、ロゼンジ剤、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ剤、ウェハ剤などの形態で使用することができる。式IからXの化合物は、散剤もしくは顆粒剤、水性液体もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁剤の形態で、または水中油型乳剤であり得る。
錠剤、トローチ剤、丸剤、カプセル剤などは他にも、例えば、ゴムトラガカント、アラビアゴム、コーンスターチなどの結合剤;リン酸二カルシウムなどのゲル化賦形剤;コーンスターチ、バレイショデンプン、アルギン酸などの崩壊剤;ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤;スクロース、ラクトースまたはサッカリンなどの甘味剤;または香味剤を含有することができる。投薬単位形態がカプセル剤である場合、これは、上記の物質に加えて、液体担体を含有することができる。様々な他の物質が、コーティングとして、または別段に、投薬単位の物理的形態を調整するために存在することができる。例えば、錠剤、丸剤またはカプセル剤を、シェラック、糖またはその両方でコーティングすることができる。シロップ剤またはエリキシル剤は、活性化合物、甘味剤としてのスクロース、保存剤としてのメチルおよびプロピルパラベン、染料ならびに香味剤を含有することができる。任意の投薬単位形態を調製する際に使用される物質はいずれも、薬学的に純粋で、実質的に非毒性であるべきである。加えて、式I〜Xの化合物または式IからXの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物を、持続放出調製物および製剤に組み込むことができる。
式IからXの化合物または薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物もしくは水和物を、中枢神経系、非経口または腹腔内に投与することができる。遊離塩基または薬学的に許容される塩としての化合物の溶液は、ヒドロキシプロピルセルロースなどの適切な界面活性剤と混合された水中で調製することができる。分散剤はまた、グリセロール、液体ポリエチレングリコールおよびそれらの混合物中で、オイル中で調製することができる。通常の貯蔵および使用条件下では、微生物の増殖または化学的変性を防ぐために、これらの調製物は、保存剤および/または抗酸化剤を含有することができる。
注射用途に適した医薬形態には、限定ではないが、滅菌水性液剤または分散剤および滅菌注射用液剤または分散剤を即時調製するための滅菌散剤が包含される。全ての場合において、形態は、滅菌されているべきであり、易注射可能性が存在する程度には流動性であるべきである。これは、製造および貯蔵条件下で安定的であり得、細菌および真菌などの微生物の汚染作用に対して保護されていなければならない。
本発明の化合物は、特定の望ましい投与経路に従って患者に投与するために適した(許容される)医薬担体の中に含有されても、それと混合されても、またはそれに結合させてもよい。適切な、または許容される医薬担体は、本発明の化合物を溶解し、不相容性の問題を起こさない任意の医薬担体を指し、それには、任意および全ての溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張化剤、吸収遅延剤などが包含される。そのような適切か、または許容される医薬担体の使用は、当業者には周知である。好ましい担体には、滅菌水、生理食塩水および水中5パーセントのデキストロースが包含される。他の適切か、または許容される医薬担体の例には、これらに限られないが、エタノール、ポリオール(プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコールなど)、その適切な混合物または植物油が包含される。例えば、レシチンなどのコーティングを使用することによって、必要な粒径を維持することによって(分散剤の場合において)、界面活性剤を使用することによって、適正な流動性を維持することができる。様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどによって、微生物の作用を予防することができる。多くの場合に、等張化剤、例えば、糖または塩化ナトリウムを包含することが好ましい。
必要な量の式I〜Xの化合物を適切な溶媒中で、必要とされる上記で列挙された様々な他の成分と混合し、続いて減菌濾過することによって、滅菌注射用液剤を調製する。一般に、式I〜Xのいずれかの滅菌された化合物を、塩基性分散媒体および上記で列挙されたものからの任意の他の成分を含有する滅菌ビヒクルに混合することによって、分散剤を調製する。滅菌注射用液剤を調製するための滅菌散剤の場合には、好ましい調製方法は、真空乾燥および凍結乾燥である。
鼻腔および口腔に投与するのに適した医薬組成物には、限定ではないが、エアロゾール、アトマイザーおよびネブライザーなどの自己噴射製剤および噴霧製剤が包含される。
本明細書に記載されているとおりの治療用の式IからXの化合物は患者に、単独で、または薬学的に許容される担体と組み合わせて、または薬学的に許容されるその塩、溶媒和物または水和物として投与することができ、その割合は、化合物の溶解性および化学的性質、患者への投与に選択された経路ならびに標準的な医薬実施によって決定される。
本発明を次の非限定的実施例でより詳細に記載するが、これは、その実施例における多数の変更形態および変形形態が当業者には明らかなとおり、実例としてのみ意図されたものである。
図5、6および7は、様々な本発明の化合物、即ち、試料:G105、G107、G109、G104、G106、G108、G114〜G123およびG150、G152、G154およびG155の生物学的効果を示している。これらの化合物を一揃いの細胞系、即ち、FRおよびRFC、PC43−10を発現するKBヒト腫瘍細胞ならびにRFCを発現するチャイニーズハムスター卵巣(CHO)およびFRは発現するがRFCは発現しないRT16チャイニーズハムスター卵巣細胞に対する細胞毒性について評定した。図5、6および7は、それぞれのがん細胞系に対する本発明の化合物試料それぞれのIC50を示している。IC50は、細胞増殖の50パーセント阻害を実行するのに必要なインヒビター濃度である。
ヒト還元葉酸キャリア(hRFC)による輸送が低レベルであるFR標的化治療薬を同定するための、抗葉酸であるMTX、PMX、RTX、LMTX GW1843U89(Glaxo Wellcome)およびPT523の発明者による当初研究の後に(Dengら、2008年)、本発明の化合物、即ち、実施例化合物1G104〜G109、G114〜G123およびG150、G152、G154およびG155をKBヒト腫瘍細胞で試験した(図5、6および7を参照されたい)。蛍光ベース(「Cell Titer−blue」)の細胞毒性スクリー(scree)を使用して、FRアルファおよびhRFCは発現するが、ヒトプロトン共役葉酸輸送体(hPCFT)は非有意なレベルでしか発現しないKBヒト腫瘍細胞に対するその増殖阻害効果について、化合物を初めに試験した。KB細胞では、化合物G107、G117、G118およびG150から、0.68、0.14、0.13および0.31nMのIC50が測定された。これらの予期せぬ結果は、本発明の化合物が、MTX、RTX、PMXおよびLMTXなどの臨床実施で現在使用されている化合物のIC50に対して10から20倍の上昇、一部の場合には100倍の上昇を有することを示している。葉酸(200nM)と同時処理することによって、FR標的化活性を確認したが、その葉酸は、これらの薬剤の増殖阻害を完全に逆転させた。化合物を他にも、ヒトFR−(RT16)またはhRFC(PC43−10)を発現するように操作されている同質遺伝子型のチャイニーズハムスター卵巣(CHO)亜系統で試験した。PC43−10では、結果を、それらが由来するhRFC−およびFR−ヌルR2CHO細胞についての結果と比較する一方で、RT16細胞での結果を、KB細胞と同様に、高濃度の葉酸の存在下で並行してインキュベーションした場合の結果と比較した。図5〜7に示されているデータは、2〜10の実験についての平均値である(括弧内にプラス/マイナスSEM)。結果は、薬物(抗葉酸化合物)を伴わずにインキュベートされた細胞に対して増殖を50%阻害する濃度に対応するIC50値として表されている。増殖阻害アッセイを、輸送体ヌル[R2、R2(VC)]CHO細胞と比較するために、hRFC(PC43−10)、FR(RT16、D4)またはhPCFT(R2/hPCFT4)を発現するように操作されたCHO亜系統で、KBおよびIGROV1(卵巣)腫瘍亜系統(hRFC、FRRおよびhPCFTを発現)で行った。FR実験では、増殖阻害アッセイを、200nMの葉酸(FA)の存在および不在下で行った。
図5
図5は、化合物G104〜G109(G108以外)は、ヒトFRα(葉酸受容体α)を葉酸/抗葉酸の唯一の輸送体として含有する細胞(RT16)を選択的に輸送および阻害することを示している。1.25〜215nMの範囲の値および化合物G105、G106およびG107は、公知の臨床化合物MTX、PMXなどよりもかなり良好なインヒビターである。化合物G107は、KB腫瘍細胞において評定される最も効力のある類似体であり、PMX(ペメトレキセド)よりも100倍効力がある。加えて、LMTXを除いて、G105およびG107は両方とも、KB腫瘍細胞に対して、MTX、PMX、RTX、GW1843U89およびPT523よりも良好である。これらの化合物は、RFCのみを含有するPC43−10細胞によっては輸送されず、したがって、G104〜G109(G108以外)は、葉酸受容体αおよびβを発現する腫瘍細胞を選択的に阻害すると期待される。
図6
図6は、化合物G114〜G123が、葉酸/抗葉酸輸送体を含有するPC43−10(RFC)に対しては活性ではないが、G116〜G118およびG122〜G123が、FRα(RT16)を含有する細胞に対しては有意に効力があり、G117およびG118もまた、PCFT発現細胞に対して効力があることを示している。したがってG116〜G118およびG122〜G123は、葉酸/抗葉酸輸送体を発現する腫瘍に対して選択的である。標準的な化合物MTX、PMX、RTXは、hRFCを発現する細胞(PC43−10細胞)に対して活性であるので、選択的ではない。化合物G116〜G118、特にG117およびG118は、標準と比較してKB腫瘍細胞および卵巣がん細胞(IGROV1)に対して有意により効力がある。したがってG117〜G118は、RFCを発現する正常細胞には非毒性であり、MTX、PMXおよびRTXは、この選択性を持たない。
図7
図7は、化合物G150が、標準化合物MTX、PMX、RTXなどよりもかなり効力のあるKB細胞のインヒビターであることを示している。これはまた、hRFC(PC43−10)よりもhFRα(RT16)について約100倍選択的である。化合物は、PCFTを介しての輸送も有する。
マウスでの本発明の化合物の先行(1週)インビボ研究評価によって、対照(化合物投与なし)と比較して、本発明の化合物が腫瘍増殖を抑制すること、および本発明の化合物が腫瘍増殖に対して阻害効果を有することが裏付けられる。したがって、マウスに本発明の化合物を投与して最初の1週後には、有意な抗腫瘍活性が検出された。
hPCFTによって選択的に輸送される本発明の式IからXの化合物などの新規な小分子細胞毒素の開発は、充実性腫瘍標的化について刺激的で新規な治療適用を提供する。このことは、本発明の細胞毒性化合物を選択的に送達するために、充実性腫瘍に必須の生物学的特徴、即ちその酸性微細環境を有効に「ハイジャック」するという考えに基づく。
化合物の合成
化学
Figure 2014504258
1.ピリドイル側鎖(4炭素橋)を有する2−アミノ−4−オキソ−ピロロ[2,3−d]ピリミジンの合成
Figure 2014504258
スキーム1 古典的2−アミノ−4−オキソ−6−置換−ピロロ[2,3−d]ピリミジンG104〜G109の合成
条件:(a)319〜321、CuI、Pd(0)(PPh、EtN、DMF、室温、12時間;(b)10%Pd/C、H、55psi、2時間;(c)i.1NのNaOH、室温、6時間;ii.1NのHCl。
Figure 2014504258
スキーム2 中間体319〜321の合成
条件:(a)N−メチルモルホリン、2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン、L−グルタメートジエチルエステルヒドロクロリド、DMF、室温、12時間。
目的化合物G104〜G109(スキーム1)の合成を、報告されている中間体303から開始した。303を319〜321と薗頭カップリングさせて、322〜324を収率54〜57%で得た。続いて322〜324を水素化およびけん化して、それぞれ目的化合物G105、G107およびG109を得た。中間体322〜324を直接加水分解して、G104、G106およびG108を収率95%で得た。市販のブロモ−置換ピリド−カルボン酸316〜318をL−グルタメートジエチルエステルヒドロクロリドとペプチドカップリングさせることによって、化合物319〜321(スキーム2)を合成した。
Figure 2014504258
2.チエノイル側鎖(4炭素橋)を有する2−アミノ−4−オキソ−ピロロ[2,3−d]ピリミジンの合成
Figure 2014504258
スキーム3 古典的2−アミノ−4−オキソ−6−置換−ピロロ[2,3−d]ピリミジンG114〜G123の合成
条件:(a)333〜337、CuI、Pd(0)(PPh、EtN、DMF、室温、12時間;(b)10%Pd/C、H、55psi、2時間;(c)i.1NのNaOH、室温、6時間;ii.1NのHCl。
Figure 2014504258
スキーム4 中間体333〜337の合成
条件:(a)N−メチルモルホリン、2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン、L−グルタメートジエチルエステルヒドロクロリド、DMF、室温、12時間。
目的化合物G114〜G123(スキーム3)の合成を、報告されている中間体303から開始した。303を333〜337と薗頭カップリングさせて、338〜342を収率50〜56%で得た。続いて338〜342を水素化およびけん化して、目的化合物G114〜G118を得た。中間体338〜342を直接加水分解して、G119〜G123を収率95%で得た。市販のブロモ−置換チオフェン−カルボン酸328〜332をL−グルタメートジエチルエステルヒドロクロリドとペプチドカップリングさせることによって、化合物333〜337(スキーム4)を合成した。
3. チエノイル側鎖(3炭素橋)を有する2−アミノ−4−オキソ−ピロロ[2,3−d]ピリミジンの合成
Figure 2014504258
スキーム5 古典的な2−アミノ−4−オキソ−6−置換−ピロロ[2,3−d]ピリミジンG150およびG154および2,4−ジアミノ−5−置換−フロ[2,3−d]ピリミジンG152およびG155の合成
条件:(a)4−ブロモ−チオフェン−2−カルボン酸メチルエステルまたは5−ブロモ−チオフェン−3−カルボン酸メチルエステル、CuI、PdCl、PPh、EtN、CHCN、100℃、6時間;(b)10%Pd/C、H、55psi、MeOH、4時間;(c)2.2当量のHIO、2mol%のPCC、CHCN、0℃、1時間;(d)塩化オキサリル、CHCl、還流、1時間;(e)ジアゾメタン、EtO、室温、1時間;f.濃HCl、還流、1.5時間;g.24、DMF、60℃、3日間;(h)i.1NのNaOH、室温、12時間;ii.1NのHCl;(i)N−メチルモルホリン、2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン、L−グルタメートジエチルエステルヒドロクロリド、DMF、室温、12時間。
目的化合物の合成をスキーム5に示した。4−ブロモ−チオフェン−2−カルボン酸メチルエステルまたは5−ブロモ−チオフェン−3−カルボン酸メチルエステルをブタ−3−イン−1−オール、280とパラジウム触媒薗頭カップリングさせて、チオフェンブチニルアルコール408〜409を得、これを接触水素化させて、飽和アルコール410〜411を得た。続いて、過ヨウ素酸(perioidic acid)およびPCCを酸化剤として使用して410〜411を酸化させて、カルボン酸412〜413を得、これを酸塩化物414〜415に変換し、ジアゾメタンと、続いて濃HClと直ちに反応させて、所望のα−クロロメチルケトン418〜419を得た。2,6−ジアミノ−3H−ピリミジン−4−オン、24を418〜419と60℃で3日間縮合させて、2−アミノ−4−オキソ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン420〜421および2,4−ジアミノ−フロ[2,3−d]ピリミジン422〜423をそれぞれ得た。420〜421および422〜423を加水分解して、対応する遊離酸424〜425および426〜427を得た。続いて、2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジンを活性化剤として使用して、L−グルタメートジエチルエステルとカップリングさせて、ジエステル428〜429および430〜431を得た。ジエステルを最後にけん化して、目的化合物G150、G152、G154およびG155を得た。
実験
全ての蒸発を、真空中で回転蒸発器を用いて実施した。分析試料をCHEM−DRY乾燥装置内、P上、60℃で真空乾燥(0.2mmHg)させた。FLUKE 51 K/J電子温度計を備えたMEL−TEMP II融点装置で、融点を決定し、補正していない。プロトンについての核磁気共鳴スペクトル(H NMR)をBruker Avance II 400(400MHz)および500(500MHz)分光計で記録した。化学シフト値は内部標準としてのテトラメチルシランに対するppm(百万分率)で表されている:s、一重項;d、二重項;t、三重項;q、四重項;m、多重項;br、ブロードの一重項。薄層クロマトグラフィー(TLC)をWhatman Sil G/UV254シリカゲルプレート上で蛍光インジケーターを用いて行い、スポットを254および366nmの照明下で可視化した。TLCで使用される溶媒の割合は体積による。カラムクロマトグラフィーを230〜400メッシュシリカゲル(Fisher、Somerville、NJ)カラムで行った。カラムクロマトグラフィーでのシリカゲルの量(重量)は、分離される粗製化合物の量(重量)の50〜100倍の範囲であった。別段に規定されていない限り、カラムをドライパックした。元素分析はAtlantic Microlab,Inc.、Norcross、GAが行った。元素組成は、算出値の±0.4%の範囲内である。抗葉酸の一部の分析試料において多くの場合に見出される水または有機溶媒のモル分率は、24〜48時間の真空乾燥にもかかわらず防ぐことができず、可能な場合には、H NMRスペクトルにおけるその存在によって確認された。高分解能質量分析法(HRMS)は、Waters Q−TOF(API−US)で、Department of Chemistry、University of Pittsburgh、Pittsburgh、PAが行った。全ての溶媒および化学薬品をAldrich Chemical Co.およびFisher Scientificから購入し、受け取ったままで使用した。
化合物322〜324を合成する一般的手順
電磁式攪拌機およびガス入口を備えた250mL丸底フラスコに、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(370mg、0.32mmol)、トリエチルアミン(2.02g、20mmol)、319、320または321(1.13g、3mmol)および無水DMF(20mL)の混合物を加えた。撹拌混合物にN下で、ヨウ化銅(I)(61mg、0.32mmol)および303(404mg、2mmol)を加えた。次いで、反応混合物を室温で一晩(17〜18時間)撹拌した。反応熟成物にシリカゲル(1g)を加え、溶媒を減圧蒸発させた。生じたプラグをシリカゲルカラム(2×12cm)に載せ、CHClで、続いてCHCl中3%のMeOH、次いでCHCl中5%のMeOHで溶離した。所望のR(TLC)を有するフラクションを貯留し、蒸発させて、322〜324を得た。
(S)−2−({6−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブタ−1−イニル]−ピリジン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(322):322を調製するために記載された一般的な方法を使用して、303(404mg、2mmol)および(S)−2−[(6−ブロモ−ピリジン−3−カルボニル)−アミノ]−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル、319(1.16g、3mmol)から、化合物322を調製して、559mg(55%)の322を茶色の粉末として得た。融点81〜82℃;TLC R0.53(CHCl/MeOH 5:1);H NMR (DMSO−d): δ 1.15−1.18 (m, 6H, COOCHCH), 1.97−2.10 (m, 2H, β−CH), 2.42−2.46 (m, 2H, γ−CH), 2.80 (m, 4H, CHCH), 4.01−4.13 (m, 4H, COOCHCH), 4.44 (m, 1H, α−CH), 6.01 (s, 3H, C5−CH, 2−NH, 交換性), 7.53−7.55 (d, J = 8.0 Hz, 1H, Ar), 8.16−8.18 (d, J = 8.0 Hz, 1H, CONH, 交換性), 8.93−8.97 (m, 2H, Ar), 10.16 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.90 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
(S)−2−({5−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブタ−1−イニル]−ピリジン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(323):322〜324を調製するために記載された一般的な方法を使用して、303(404mg、2mmol)および(S)−2−[(5−ブロモ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル、320(1.16g、3mmol)から、化合物323を調製して、579mg(57%)の323を茶色の粉末として得た。融点79〜80℃;TLC R0.53(CHCl/MeOH 5:1);H NMR (DMSO−d): δ1.12−1.18 (m, 6H, COOCHCH), 2.03−2.17 (m, 2H, β−CH), 2.33−2.38 (m, 2H, γ−CH), 2.79 (m, 4H, CHCH), 3.97−4.13 (m, 4H, COOCHCH), 4.46−4.52 (m, 1H, α−CH), 6.01 (s, 3H, C5−CH, 2−NH, 交換性), 7.96 (s, 2H, Ar), 8.62 (s, 1H, Ar), 8.98−9.00 (d, J = 7.6 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.15 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.89 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
(S)−2−({6−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブタ−1−イニル]−ピリジン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(324):322〜324を調製するために記載された一般的な方法を使用して、303(404mg、2mmol)および(S)−2−[(6−ブロモ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル、321(1.16g、3mmol)から、化合物24を調製して、548mg(54%)の324を茶色の粉末として得た。融点80〜81℃;TLC R0.52(CHCl/MeOH 5:1);H NMR (DMSO−d): δ1.14−1.21 (m, 6H, COOCHCH), 2.07−2.22 (m, 2H, β−CH), 2.36−2.39 (t, J = 8.0 Hz, 2H, γ−CH), 2.80−2.85 (m, 4H, CHCH), 4.00−4.05 (q, J = 7.0 Hz, 2H, COOCHCH), 4.10−4.16 (m, 2H, COOCHCH), 4.52−4.56 (m, 1H, α−CH), 6.01 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 6.04 (s, 1H, C5−CH), 7.65−7.67 (m, 1H, Ar), 7.95−8.0 (m, 2H, Ar), 8.83−8.85 (d, J = 8.0 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.16 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.91 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
化合物325〜327を合成するための一般的手順
Parrフラスコに、322、323または324(200mg、0.39mmol)、活性炭上10%のパラジウム(100mg)およびMeOH(50mL)を加えた。水素化をH55psiで4時間実施した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOH(100mL)で洗浄し、減圧下で濃縮して、325〜327を得た。
(S)−2−({6−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブチル]−ピリジン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル325):325〜327を調製するために記載された一般的方法を使用して、322(200mg、0.40mmol)から化合物325を調製して、G115mg(95%)の325を薄黄色の粉末として得た。融点81〜82℃;TLC R0.54(CHCl/MeOH 5:1);H NMR (DMSO−d): δ1.17−1.20 (m, 6H, COOCHCH), 1.60 (m, 2H, CH), 1.71 (m, 2H, CH), 2.01−2.11 (m, β−CH), 2.44−2.47 (m, 2H, γ−CH), 2.53 (m, 2H, CH), 2.86−2.89 (m, 2H, CH), 4.03−4.13 (m, 4H, COOCHCH), 4.46 (m, 1H, α−CH), 5.91 (s, 1H, C5−CH), 6.46 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.55 (d, J = 8.0 Hz, 1H, Ar), 8.31 (d, J = 8.0 Hz, 1H, CONH, 交換性), 8.99 (m, 2H, Ar), 10.57 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 11.07 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
(S)−2−({5−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブチル]−ピリジン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(326):325〜327を調製するために記載された一般的方法を使用して、323(200mg、0.40mmol)から化合物326を調製して、G115mg(95%)の326を薄黄色の粉末として得た。融点77〜78℃;TLC R0.53(CHCl/MeOH 5:1);H NMR (DMSO−d): δ1.10−1.19 (m, 6H, COOCHCH), 1.60 (m, 4H, CHCH), 2.03−2.17 (m, 2H, β−CH), 2.34−2.38 (t, J = 8.0 Hz, 2H, γ−CH), 2.52−2.54 (m, 2H, CH), 2.69−2.72 (m, 2H, CH), 3.97−4.13 (m, 4H, COOCHCH), 4.48−4.53 (m, 1H, α−CH), 5.92 (s, 1H, C5−CH), 6.53 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.81−7.83 (dd, J = 2.0 Hz, J = 8.0 Hz, 1H, Ar), 7.92−7.94 (d, J = 8.0 Hz, 1H, Ar), 8.51 (s, 1H, Ar), 8.88−8.90 (d, J = 8.0 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.61 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 11.09 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
(S)−2−({6−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブチル]−ピリジン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(327):325〜327を調製するために記載された一般的方法を使用して、324(200mg、0.40mmol)から化合物327を調製して、G115mg(95%)の327を薄黄色の粉末として得た。融点80〜81℃;TLC R0.54(CHCl/MeOH 5:1);H NMR (DMSO−d): δ1.11−1.14 (m, 6H, COOCHCH), 1.62−1.79 (m, 4H, CHCH), 2.05−2.22 (m, 2H, β−CH), 2.37−2.40 (t, J = 8.0 Hz, 2H, γ−CH), 2.53−2.56 (t, J = 7.5 Hz, 2H, CH), 2.84−2.87 (t, J = 7.5 Hz, 2H, CH), 3.99−4.03 (q, J = 7.0 Hz, 2H, COOCHCH), 4.10−4.17 (m, 2H, COOCHCH), 4.52−4.57 (m, 1H, α−CH), 5.87 (s, 1H, C5−CH), 5.99 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.49−7.50 (d, J = 7.5 Hz, 1H, Ar), 8.83−7.92 (m, 2H, Ar), 8.77−8.79 (d, J = 8.0 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.14 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.81 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
化合物G104〜G109を合成するための一般的手順
322〜327(100mg、0.19mmol)のMeOH(10mL)中の溶液に、1NのNaOH(5mL)を加え、混合物をN下、室温で16時間撹拌した。TLCは、出発物質の消失(R0.54、CHCl/MeOH 5:1)および起点に1つの大きなスポットを示した。反応混合物を減圧下で乾燥するまで蒸発させた。残渣を水(10mL)に溶かし、生じた溶液を氷浴中で冷却し、1NのHClを滴加することで、pHを3〜4に調節した。生じた懸濁液をドライアイス−アセトン浴中で凍結させ、冷蔵庫中で4〜5℃まで解凍し、濾過した。残渣を少量の冷水で洗浄し、Pを使用して真空中で乾燥させて、G104〜G109を得た。
(S)−2−({6−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブチル]−ピリジン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G105):G104〜G109を調製するために記載された一般的方法を使用して、325(100mg、0.19mmol)から化合物G105を調製して、82mg(95%)のG105を薄黄色の粉末として得た。融点177〜178℃;H NMR (DMSO−d): δ1.54−1.71 (m, 4H, CHCH), 1.90−2.12 (m, 2H, β−CH), 2.33−2.37 (t, J = 7.6 Hz, 2H, γ−CH), 2.51 (m, 2H, CH), 2.77−2.81 (m, 2H, CH), 4.37−4.42 (m, 1H, α−CH), 5.83 (s, 1H, C5−CH), 5.95 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.34−7.36 (d, J = 8.4 Hz, 1H, Ar), 8.10−8.12 (d, J = 8.4 Hz, 1H, Ar), 8.72−8.74 (d, J = 7.2 Hz, 1H, CONH, 交換性), 8.91 (s, 1H, Ar), 10.11 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.78 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.44 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C2124・0.7HO)についての計算値:C、53.77;H、5.46;N、17.92;実測値:C、53.81;H、5.50;N、17.82。
(S)−2−({5−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブチル]−ピリジン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G107):G104〜G109を調製するために記載された一般的方法を使用して、326(100mg、0.19mmol)から化合物G107を調製して、82mg(95%)のG107を薄黄色の粉末として得た。融点178〜179℃;H NMR (DMSO−d): δ1.56 (m, 4H, CHCH), 1.97−2.14 (m, 2H, β−CH), 2.25−2.29 (t, J = 7.6 Hz, 2H, γ−CH), 2.51 (m, 2H, CH), 2.68−2.71 (m, 2H, CH), 4.41−4.46 (m, 1H, α−CH), 5.85 (s, 1H, C5−CH), 5.95 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.34−7.36 (d, J = 8.4 Hz, 1H, Ar), 7.80−7.82 (m, 1H, Ar), 8.49 (s, 1H, Ar), 8.75−8.77 (d, J = 8.0 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.12 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.78 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.59 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C2124・1.2HO)についての計算値:C、52.76;H、5.57;N、17.58;実測値:C、52.90;H、5.43;N、17.43。
(S)−2−({6−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブチル]−ピリジン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G109):G104〜G109を調製するために記載された一般的方法を使用して、327(100mg、0.19mmol)から化合物G109を調製して、82mg(95%)のG109を薄黄色の粉末として得た。融点175〜176℃;H NMR (DMSO−d): δ1.62−1.79 (m, 4H, CHCH), 1.99−2.20 (m, 2H, β−CH), 2.29−2.32 (t, J = 7.5 Hz, 2H, γ−CH), 2.53−2.56 (t, J = 12.0 Hz, 2H, CH), 2.84−2.87 (t, J = 7.5 Hz, 2H, CH), 4.48−4.53 (m, 1H, α−CH), 5.88 (s, 1H, C5−CH), 5.96 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.48−7.50 (dd, J = 1.0 Hz, J = 7.5 Hz, 1H, Ar), 7.84−7.92 (m, 2H, Ar), 8.71−8.73 (d, J = 8.5 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.14 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.80 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.51 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C2124・1.0HO)についての計算値:C、53.16;H、5.52;N、17.71;実測値:C、53.14;H、5.46;N、17.65。
(S)−2−({6−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブタ−1−イニル]−ピリジン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G104):G104〜G109を調製するために記載された一般的方法を使用して、322(100mg、0.20mmol)から化合物G104を調製して、84mg(95%)のG104を薄黄色の粉末として得た。融点178〜179℃;H NMR (DMSO−d): δ1.94−2.07 (m, 2H, β−CH), 2.33−2.37 (m, 2H, γ−CH), 2.66 (m, 2H, CH), 2.94 (m, 2H, CH), 4.40 (m, 1H, α−CH), 6.00 (s, 3H, C5−CH, 2−NH, 交換性), 7.52−7.54 (d, J = 8.0 Hz, 1H, Ar), 8.16−8.19 (d, J = 8.0 Hz, 1H, CONH, 交換性), 8.94−9.02 (m, 2H, Ar), 10.16 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.89 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.55 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C2120・0.8HO)についての計算値:C、54.03;H、4.66;N、18.00;実測値:C、53.99;H、4.60;N、18.10。
(S)−2−({5−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブタ−1−イニル]−ピリジン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G106):G104〜G109を調製するために記載された一般的方法を使用して、323(100mg、0.20mmol)から化合物G106を調製して、84mg(95%)のG106を薄黄色の粉末として得た。融点181〜182℃;H NMR (DMSO−d): δ2.02−2.11 (m, 2H, β−CH), 2.27 (m, 2H, γ−CH), 2.80 (m, 4H, CHCH), 4.44 (m, 1H, α−CH), 6.01 (s, 3H, C5−CH, 2−NH, 交換性), 7.97 (s, 2H, Ar), 8.62 (s, 1H, Ar), 8.84 (s, 1H, CONH, 交換性), 10.16 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.89 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.57 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C2120・0.2CHCl)についての計算値:C、53.46;H、4.27;N、17.64;実測値:C、53.62;H、4.60;N、17.29。
(S)−2−({6−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブタ−1−イニル]−ピリジン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G108):G104〜G109を調製するために記載された一般的方法を使用して、324(100mg、0.20mmol)から化合物G108を調製して、84mg(95%)のG108を薄黄色の粉末として得た。融点180〜181℃;H NMR (DMSO−d): δ1.94−2.20 (m, 2H, β−CH), 2.28−2.31 (t, J = 7.5 Hz, 2H, γ−CH), 2.79−2.86 (m, 4H, CHCH), 4.40 (m, 1H, α−CH), 6.00 (s, 1H, C5−CH), 6.04 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.64−7.66 (dd, J = 2.5 Hz, J = 8.5 Hz, 1H, Ar), 7.96−8.00 (m, 2H, Ar), 8.70−8.21 (d, J = 8.5 Hz, 1H, CONH, 交換性),10.17 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 10.91 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.53 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C2120・1.5HO)についての計算値:C、52.61;H、4.84;N、17.53;実測値:C、52.50;H、4.79;N、17.43。
化合物338〜342を合成するための一般的手順
電磁式攪拌機およびガス入口を備えた250mL丸底フラスコに、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(277mg、0.24mmol)、トリエチルアミン(1.52g、15mmol)、333〜337(882mg、2.25mmol)および無水DMF(20mL)の混合物を加えた。撹拌混合物にN下で、ヨウ化銅(I)(46mg、0.24mmol)および303(303mg、1.5mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩(17〜18時間)撹拌した。次いで、シリカゲル(0.5g)を加え、溶媒を減圧下で蒸発させた。生じたプラグをシリカゲルカラム(1.5×12cm)上に載せ、CHClで、続いてCHCl中3%のMeOHで、次いでCHCl中5%のMeOHで溶離した。所望のR(TLC)を有するフラクションを貯留し、蒸発させて、338〜342を得た。
(S)−2−({2−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブタ−1−イニル]−チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(338):338〜342を調製するために記載された一般的な方法を使用して、303(303mg、1.5mmol)および(S)−2−[(2−ブロモ−チオフェン−3−カルボニル)−アミノ]−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル、333(882mg、2.25mmol)から、化合物338を調製して、412mg(53%)の338を茶色の粉末として得た。融点81〜82℃;TLC R0.53(CHCl/MeOH 5:1);H NMR (DMSO−d): δ1.16−1.22 (m, 6H, COOCHCH), 1.92−2.14 (m, 2H, β−CH), 2.43−2.46 (t, J = 8 Hz, 2H, γ−CH), 2.80 (m, 4H, CHCH), 4.01−4.52 (q, J = 7 Hz, 2H, COOCHCH), 4.10−4.16 (m, 2H, COOCHCH), 4.43−4.48 (m, 1H, α−CH), 5.99 (s, 1H, C5−CH), 6.01 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.35−7.36 (d, J = 5.5 Hz, 1H, Ar), 7.53−7.54 (d, J = 5.5 Hz, 1H, Ar), 8.34−8.36 (d, J = 7.5 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.16 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.88 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
(S)−2−({3−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブタ−1−イニル]−チオフェン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(339):338〜342を調製するために記載された一般的な方法を使用して、303(303mg、1.5mmol)および(S)−2−[(3−ブロモ−チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル、334(882mg、2.25mmol)から、化合物339を調製して、423mg(55%)の339を茶色の粉末として得た。融点77〜78℃;TLC R0.52(CHCl/MeOH 5:1);H NMR (DMSO−d): δ1.16−1.22 (m, 6H, COOCHCH), 1.92−2.18 (m, 2H, β−CH), 2.39−2.43 (m, 2H, γ−CH), 2.84 (m, 4H, CHCH), 3.99−4.03 (q, J = 7 Hz, 2H, COOCHCH), 4.14−4.18 (q, J = 7 Hz, 2H, COOCHCH), 4.53−4.57 (m, 1H, α−CH), 6.00 (s, 1H, C5−CH), 6.01 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.16−7.17 (d, J = 5.0 Hz, 1H, Ar), 7.81−7.82 (d, J = 5.0 Hz, 1H, Ar), 8.19−8.20 (d, J = 7.5 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.16 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.91 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
(S)−2−({4−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブタ−1−イニル]−チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(340):338〜342を調製するために記載された一般的な方法を使用して、303(303mg、1.5mmol)および(S)−2−[(4−ブロモ−チオフェン−3−カルボニル)−アミノ]−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル、335(882mg、2.25mmol)から、化合物340を調製して、433mg(56%)の340を茶色の粉末として得た。融点80〜81℃;TLC R0.53(CHCl/MeOH 5:1);H NMR (DMSO−d): δ1.16−1.22 (m, 6H, COOCHCH), 1.92−2.14 (m, 2H, β−CH), 2.42−2.46 (m, 2H, γ−CH), 2.69−2.78 (m, 4H, CHCH), 4.01−4.05 (q, J = 7 Hz, 2H, COOCHCH), 4.11−4.16 (m, 2H, COOCHCH), 4.45−4.50 (m, 1H, α−CH), 5.99 (s, 1H, C5−CH), 6.00 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.16−7.17 (d, J = 3.5 Hz, 1H, Ar), 8.08−8.09 (d, J = 3.5 Hz, 1H, Ar), 8.40−8.41 (d, J = 7.5 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.16 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.88 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
(S)−2−({4−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブタ−1−イニル]−チオフェン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(341):338〜342を調製するために記載された一般的な方法を使用して、303(303mg、1.5mmol)および(S)−2−[(4−ブロモ−チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル、336(882mg、2.25mmol)から、化合物341を調製して、406mg(53%)の341を茶色の粉末として得た。融点79〜80℃;TLC R0.53(CHCl/MeOH 5:1);H NMR (DMSO−d): δ1.16−1.22 (m, 6H, COOCHCH), 1.92−2.12 (m, 2H, β−CH), 2.42−2.45 (t, J = 7.5 Hz, 2H, γ−CH), 2.71−2.78 (m, 4H, CHCH), 4.03−4.07 (q, J = 7 Hz, 2H, COOCHCH), 4.09−4.13 (q, J = 6.5 Hz, 2H, COOCHCH), 4.36−4.40 (m, 1H, α−CH), 6.00 (s, 1H, C5−CH), 6.02 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.87−7.88 (m, 2H, Ar), 8.76−8.77 (d, J = 7.5 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.17 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.90 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
(S)−2−({5−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブタ−1−イニル]−チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(342):338〜342を調製するために記載された一般的な方法を使用して、303(303mg、1.5mmol)および(S)−2−[(5−ブロモ−チオフェン−3−カルボニル)−アミノ]−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル、337(882mg、2.25mmol)から、化合物342を調製して、387mg(50%)の342を茶色の粉末として得た。融点81〜82℃;TLC R0.53(CHCl/MeOH 5:1);H NMR (DMSO−d): δ1.16−1.22 (m, 6H, COOCHCH), 1.92−2.12 (m, 2H, β−CH), 2.41−2.44 (t, J = 7.5 Hz, 2H, γ−CH), 2.78 (m, 4H, CHCH), 4.03−4.07 (q, J = 7 Hz, 2H, COOCHCH), 4.09−4.13 (m, 2H, COOCHCH), 4.36−4.41 (m, 1H, α−CH), 6.00 (s, 1H, C5−CH), 6.01 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.58−7.59 (d, J = 1.5 Hz, 1H, Ar), 8.12−8.13 (d, J = 1.5 Hz, 1H, Ar), 8.56−8.58 (d, J = 7.5 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.16 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.88 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
化合物343〜347を合成するための一般的手順
Parrフラスコに、338〜342(200mg、0.39mmol)、活性炭上10%のパラジウム(100mg)およびMeOH(50mL)を加えた。水素化をH55psiで4時間実施した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOH(100mL)で洗浄し、減圧下で濃縮して、343〜347を得た。
(S)−2−({2−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブチル]−チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(343):343〜347を調製するために記載された一般的方法を使用して、338(200mg、0.39mmol)から化合物343を調製して、191mg(95%)の343を薄黄色の粉末として得た。融点81〜82℃;TLC R0.54(CHCl/MeOH 5:1);H NMR (DMSO−d): δ1.15−1.17 (m, 6H, COOCHCH), 1.61 (m, 4H, CHCH), 1.91−2.12 (m, 2H, β−CH), 2.41−2.44 (t, J = 7.0 Hz, 2H, γ−CH), 2.51−2.53 (m, 4H, CHCH), 4.03−4.07 (q, J = 7 Hz, 2H, COOCHCH), 4.08−4.13 (m, 2H, COOCHCH), 4.35−4.40 (m, 1H, α−CH), 5.96 (s, 3H, C5−CH, 2−NH, 交換性), 7.35 (s, 2H, Ar), 8.40−8.42 (d, J = 7.5 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.99 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 11.35 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
(S)−2−({3−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブチル]−チオフェン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(344):343〜347を調製するために記載された一般的方法を使用して、339(200mg、0.39mmol)から化合物344を調製して、187mg(93%)の344を薄黄色の粉末として得た。融点80〜81℃;TLC R0.53(CHCl/MeOH 5:1);H NMR (DMSO−d): δ1.15−1.20 (m, 6H, COOCHCH), 1.57 (m, 4H, CHCH), 1.93−2.12 (m, 2H, β−CH), 2.40−2.43 (t, J = 8.0 Hz, 2H, γ−CH), 2.51 (m, 2H, CH), 2.87 (m, 2H, CH), 4.03−4.07 (q, J = 7.0 Hz, 2H, COOCHCH), 4.08−4.14 (m, 2H, COOCHCH), 4.34−4.39 (m, 1H, α−CH), 5.96 (m, 3H, C5−CH, 2−NH, 交換性), 7.02−7.03 (d, J = 5.0 Hz, 1H, Ar), 7.59−7.60 (d, J = 5.0 Hz, 1H, Ar), 8.39−8.40 (d, J = 7.5 Hz, 1H, CONH, 交換性), 11.09 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 11.41 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
(S)−2−({4−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブチル]−チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(345):343〜347を調製するために記載された一般的方法を使用して、340(200mg、0.39mmol)から化合物345を調製して、193mg(96%)の345を薄黄色の粉末として得た。融点79〜80℃;TLC R0.54(CHCl/MeOH 5:1);H NMR (DMSO−d): δ1.17−1.18 (m, 6H, COOCHCH), 1.56 (m, 4H, CHCH), 1.91−2.11 (m, 2H, β−CH), 2.43−2.46 (t, J = 7.5 Hz, 2H, γ−CH), 2.46−2.49 (m, 2H, CH), 2.75−2.77 (m, 2H, CH), 4.03−4.08 (q, J = 7.0 Hz, 2H, COOCHCH), 4.08−4.13 (m, 2H, COOCHCH), 4.35−4.39 (m, 1H, α−CH), 5.83 (s, 1H, C5−CH), 5.98 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.20−7.21 (d, J = 3.5 Hz, 1H, Ar), 7.92−7.93 (d, J = 3.5 Hz, 1H, Ar), 8.53−8.54 (d, J = 7.5 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.13 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.78 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
(S)−2−({4−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブチル]−チオフェン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(346):343〜347を調製するために記載された一般的方法を使用して、341(200mg、0.39mmol)から化合物346を調製して、185mg(92%)の346を薄黄色の粉末として得た。融点81〜82℃;TLC R0.55(CHCl/MeOH 5:1);H NMR (DMSO−d): δ1.17−1.19 (m, 6H, COOCHCH), 1.62 (m, 4H, CHCH), 1.95−2.12 (m, 2H, β−CH), 2.41−2.45 (t, J = 7.5 Hz, 2H, γ−CH), 2.54−2.62 (m, 4H, CHCH), 4.03−4.07 (q, J = 7.0 Hz, 2H, COOCHCH), 4.09−4.13 (m, 2H, COOCHCH), 4.36−4.40 (m, 1H, α−CH), 5.99 (s, 3H, C5−CH, 2−NH, 交換性), 7.41 (s, 1H, Ar), 7.76 (s, 1H, Ar), 8.67−8.68 (d, J = 7.5 Hz, 1H, CONH, 交換性), 11.00 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 11.39 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
(S)−2−({5−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブチル]−チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(347):343〜347を調製するために記載された一般的方法を使用して、342(200mg、0.39mmol)から化合物347を調製して、183mg(91%)の347を薄黄色の粉末として得た。融点82〜83℃;TLC R0.54(CHCl/MeOH 5:1);H NMR (DMSO−d): δ1.15−1.18 (m, 6H, COOCHCH), 1.64 (m, 4H, CHCH), 1.93−2.12 (m, 2H, β−CH), 2.41−2.44 (t, J = 7.5 Hz, 2H, γ−CH), 2.55 (m, 2H, CH), 2.81 (m, 2H, CH), 4.03−4.07 (q, J = 7.0 Hz, 2H, COOCHCH), 4.08−4.12 (q, J = 7.0 Hz, 2H, COOCHCH), 4.36−4.40 (m, 1H, α−CH), 5.96 (s, 3H, C5−CH, 2−NH, 交換性), 7.26 (s, 1H, Ar), 7.98 (s, 1H, Ar), 8.46−8.48 (d, J = 8.0 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.76 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 11.22 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
化合物G114〜G123を合成するための一般的手順
338〜347(100mg、0.19mmol)のMeOH(10mL)中の溶液に、1NのNaOH(5mL)を加え、混合物をN下、室温で16時間撹拌した。TLCは、出発物質の消失(R0.54、CHCl/MeOH 5:1)および起点に1つの大きなスポットを示した。反応混合物を減圧下で乾燥するまで蒸発させた。残渣を水(10mL)に溶かし、生じた溶液を氷浴中で冷却し、1NのHClを滴加することで、pHを3〜4に調節した。生じた懸濁液をドライアイス−アセトン浴中で凍結させ、冷蔵庫中で4〜5℃まで解凍し、濾過した。残渣を少量の冷水で洗浄し、Pを使用して真空中で乾燥させて、G114〜G123を得た。
(S)−2−({2−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブチル]−チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G114):G114〜G123を調製するために記載された一般的方法を使用して、343(100mg、0.19mmol)から化合物G114を調製して、83mg(95%)のG114を薄黄色の粉末として得た。融点181〜182℃;H NMR (DMSO−d): δ1.61 (m, 4H, CHCH), 1.87−2.10 (m, 2H, β−CH), 2.34−2.37 (t, J = 7.5 Hz, 2H, γ−CH), 2.47 (m, 2H, CH), 3.09−3.11 (m, 2H, CH), 4.32−4.37 (m, 1H, α−CH), 5.86 (s, 1H, C5−CH), 5.98 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.33−7.34 (d, J = 5.0 Hz, 1H, Ar), 7.35−7.36 (d, J = 5.0 Hz, 1H, Ar), 8.28−8.29 (d, J = 7.5 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.16 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.80 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.36 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C2023S・1.85HO)についての計算値:C、48.55;H、5.44;N、14.15;S、6.48;実測値:C、48.60;H、5.09;N、13.90;S、6.23。
(S)−2−({3−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブチル]−チオフェン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G115):G114〜G123を調製するために記載された一般的方法を使用して、344(100mg、0.19mmol)から化合物G115を調製して、83mg(95%)のG115を薄黄色の粉末として得た。融点180〜181℃;H NMR (DMSO−d): δ1.56 (m, 4H, CHCH), 1.88−2.11 (m, 2H, β−CH), 2.33−2.36 (t, J = 7.5 Hz, 2H, γ−CH), 2.48 (m, 2H, CH), 2.86−2.88 (m, 2H, CH), 4.31−4.36 (m, 1H, α−CH), 5.85 (s, 1H, C5−CH), 5.98 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.01−7.02 (d, J = 5.0 Hz, 1H, Ar), 7.58−7.59 (d, J = 5.0 Hz, 1H, Ar), 8.24−8.26 (d, J = 7.5 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.16 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.79 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.38 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C2023S・1.0HO)についての計算値:C、50.10;H、5.26;N、14.61;S、6.69;実測値:C、50.12;H、5.18;N、14.41;S、6.43。
(S)−2−({4−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブチル]−チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G116):G114〜G123を調製するために記載された一般的方法を使用して、345(100mg、0.19mmol)から化合物G116を調製して、83mg(95%)のG116を薄黄色の粉末として得た。融点179〜180℃;H NMR (DMSO−d): δ1.56 (m, 4H, CHCH), 1.87−2.10 (m, 2H, β−CH), 2.35−2.38 (t, J = 8.0 Hz, 2H, γ−CH), 2.47−2.48 (m, 2H, CH), 2.75−2.81 (m, 2H, CH), 4.32−4.36 (m, 1H, α−CH), 5.85 (s, 1H, C5−CH), 5.96 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.19−7.20 (d, J = 3.0 Hz, 1H, Ar), 7.92−7.93 (d, J = 3.0 Hz, 1H, Ar), 8.40−8.41 (d, J = 8.0 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.14 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.78 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.31 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C2023S・0.4CHCl)についての計算値:C、48.11;H、4.63;N、13.75;S、6.30;実測値:C、48.15;H、4.79;N、13.66;S、5.95。
(S)−2−({4−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブチル]−チオフェン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G117):G114〜G123を調製するために記載された一般的方法を使用して、346(100mg、0.19mmol)から化合物G117を調製して、83mg(95%)のG117を薄黄色の粉末として得た。融点181〜182℃;H NMR (DMSO−d): δ1.61 (m, 4H, CHCH), 1.88−2.11 (m, 2H, β−CH), 2.33−2.36 (t, J = 7.5 Hz, 2H, γ−CH), 2.56 (m, 4H, CHCH), 4.32−4.37 (m, 1H, α−CH), 5.88 (s, 1H, C5−CH), 5.96 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.39 (s, 1H, Ar), 7.75 (s, 1H, Ar), 8.54−8.55 (d, J = 8.0 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.13 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.81 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.45 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C2023S・0.31CHCl)についての計算値:C、48.93;H、4.71;N、14.04;S、6.43;実測値:C、49.01;H、5.04;N、13.64;S、6.31。
(S)−2−({5−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブチル]−チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G118):G114〜G123を調製するために記載された一般的方法を使用して、347(100mg、0.19mmol)から化合物G118を調製して、83mg(95%)のG118を薄黄色の粉末として得た。融点177〜178℃;H NMR (DMSO−d): δ1.64 (m, 4H, CHCH), 1.87−2.10 (m, 2H, β−CH), 2.32−2.35 (t, J = 7.5 Hz, 2H, γ−CH), 2.55 (m, 2H, CH), 2.80−2.82 (m, 2H, CH), 4.33−4.37 (m, 1H, α−CH), 5.88 (s, 1H, C5−CH), 5.96 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.27 (s, 1H, Ar), 7.96 (s, 1H, Ar), 8.31−8.33 (d, J = 8.0 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.12 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.80 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.43 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C2023S・1.5HO)についての計算値:C、49.17;H、5.36;N、14.34;S、6.56;実測値:C、48.85;H、4.96;N、14.00;S、6.49。
(S)−2−({2−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブタ−1−イニル]−チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G119):G114〜G123を調製するために記載された一般的方法を使用して、338(100mg、0.19mmol)から化合物G119を調製して、84mg(95%)のG119を薄黄色の粉末として得た。融点175〜176℃;H NMR (DMSO−d): δ1.91−2.13 (m, 2H, β−CH), 2.34−2.37 (t, J = 7 Hz, 2H, γ−CH), 2.81 (m, 4H, CHCH), 4.41−4.45 (m, 1H, α−CH), 6.01 (s, 3H, C5−CH, 2−NH, 交換性), 7.37−7.38 (d, J = 5.5 Hz, 1H, Ar), 7.53−7.54 (d, J = 5.5 Hz, 1H, Ar), 8.25−8.26 (d, J = 7.5 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.19 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.88 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.47 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C2019S・1.0CHCOOH)についての計算値:C、51.06;H、4.48;N、13.53;S、6.20;実測値:C、50.66;H、4.22;N、13.57;S、6.25。
(S)−2−({3−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブタ−1−イニル]−チオフェン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G120):G114〜G123を調製するために記載された一般的方法を使用して、339(100mg、0.19mmol)から化合物G120を調製して、83mg(94%)のG120を薄黄色の粉末として得た。融点177〜178℃;H NMR (DMSO−d): δ1.96−2.18 (m, 2H, β−CH), 2.31−2.34 (t, J = 7.5 Hz, 2H, γ−CH), 2.84 (m, 4H, CHCH), 4.41−4.53 (m, 1H, α−CH), 6.01 (s, 3H, C5−CH, 2−NH, 交換性), 7.16−7.17 (d, J = 5.0 Hz, 1H, Ar), 7.80−7.81 (d, J = 5.0 Hz, 1H, Ar), 8.22−8.23 (d, J = 7.5 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.20 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.89 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.30 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C2019S・0.3CHCl)についての計算値:C、49.43;H、3.94;N、14.20;S、6.50;実測値:C、49.71;H、4.30;N、14.01;S、6.31。
(S)−2−({4−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブタ−1−イニル]−チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G121):G114〜G123を調製するために記載された一般的方法を使用して、340(100mg、0.19mmol)から化合物G121を調製して、84mg(95%)のG121を薄黄色の粉末として得た。融点181〜182℃;H NMR (DMSO−d): δ1.92−2.14 (m, 2H, β−CH), 2.33−2.37 (t, J = 8.0 Hz, 2H, γ−CH), 2.70−2.80 (m, 4H, CHCH), 4.45−4.50 (m, 1H, α−CH), 6.00 (s, 3H, C5−CH, 2−NH, 交換性), 7.74−7.75 (d, J = 3.0 Hz, 1H, Ar), 8.10−8.11 (d, J = 3.0 Hz, 1H, Ar), 8.30−8.32 (d, J = 8.0 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.17 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.86 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.44 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C2019S・0.3CHCl)についての計算値:C、49.43;H、3.94;N、14.20;S、6.50;実測値:C、49.80;H、4.14;N、13.95;S、6.15。
(S)−2−({4−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブタ−1−イニル]−チオフェン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G122):G114〜G123を調製するために記載された一般的方法を使用して、341(100mg、0.19mmol)から化合物G122を調製して、85mg(96%)のG122を薄黄色の粉末として得た。融点178〜179℃;H NMR (DMSO−d): δ1.91−2.11 (m, 2H, β−CH), 2.34−2.37 (t, J = 7.5 Hz, 2H, γ−CH), 2.71−2.79 (m, 4H, CHCH), 4.32−4.36 (m, 1H, α−CH), 6.01 (s, 3H, C5−CH, 2−NH, 交換性), 7.86−7.88 (m, 2H, Ar), 8.64−8.65 (d, J = 7.5 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.16 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.88 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.46 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C2019S・0.37CHCl)についての計算値:C、50.04;H、4.07;N、14.33;S、6.56;実測値:C、50.40;H、4.13;N、13.95;S、6.53。
(S)−2−({5−[4−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ブタ−1−イニル]−チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G123):G114〜G123を調製するために記載された一般的方法を使用して、342(100mg、0.19mmol)から化合物G123を調製して、84mg(95%)のG123を薄黄色の粉末として得た。融点176〜177℃;H NMR (DMSO−d): δ1.92−2.14 (m, 2H, β−CH), 2.33−2.37 (t, J = 8.0 Hz, 2H, γ−CH), 2.70−2.80 (m, 4H, CHCH), 4.45−4.50 (m, 1H, α−CH), 6.00 (s, 3H, C5−CH, 2−NH, 交換性), 7.74−7.75 (d, J = 3.0 Hz, 1H, Ar), 8.10−8.11 (d, J = 3.0 Hz, 1H, Ar), 8.30−8.32 (d, J = 8.0 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.17 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.86 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.44 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C2019S・0.41CHCl)についての計算値:C、49.80;H、4.06;N、14.23;S、6.51;実測値:C、50.02;H、4.21;N、13.83;S、6.41。
4−(4−ヒドロキシ−ブタ−1−イニル)−チオフェン−2−カルボン酸メチルエステル(408):4−ブロモ−チオフェン−2−カルボン酸メチルエステル(4.42g、20mmol)の無水アセトニトリル(20mL)中の溶液に、塩化パラジウム(142mg、0.8mmol)、トリフェニルホスフィン(261mg、0.8mmol)、ヨウ化銅(608mg、3.2mmol)、トリエチルアミン(20.2g、0.2mol)およびブタ−3−イン−1−オール、280(2.1g、30mmol)を加えた。反応混合物を100℃に6時間加熱した。次いで、シリカゲル(10g)を加え、溶媒を蒸発させて、減圧下でプラグを得た。生じたプラグをシリカゲルカラム(3.5×12cm)に載せ、ヘキサンで、続いてヘキサン中50%のEtOAcで溶離した。所望のフラクション(TLC)を貯留し、蒸発させて、2.8g(67%)の408を薄黄色のオイルとして得た。TLC R0.33(ヘキサン/EtOAc 1:1);H NMR (DMSO−d): δ2.52−2.55 (t, J = 6.8 Hz, 2H, CH), 3.56−3.59 (t, J = 6.8 Hz, 2H, CH), 3.83 (s, 3H, COOCH), 7.73 (s, 1H, Ar), 8.03 (s, 1H, Ar)。
5−(4−ヒドロキシ−ブタ−1−イニル)−チオフェン−3−カルボン酸メチルエステル(409):5−ブロモ−チオフェン−3−カルボン酸メチルエステル(4.42g、20mmol)の無水アセトニトリル(20mL)中の溶液に、塩化パラジウム(142mg、0.8mmol)、トリフェニルホスフィン(261mg、0.8mmol)、ヨウ化銅(608mg、3.2mmol)、トリエチルアミン(20.2g、0.2mol)およびブタ−3−イン−1−オール、280(2.1g、30mmol)を加えた。反応混合物を100℃に6時間加熱した。次いで、シリカゲル(10g)を加え、溶媒を蒸発させて、減圧下でプラグを得た。生じたプラグをシリカゲルカラム(3.5×12cm)に載せ、ヘキサンで、続いてヘキサン中50%のEtOAcで溶離した。所望のフラクション(TLC)を貯留し、蒸発させて、2.96g(71%)の409を薄黄色のオイルとして得た。TLC R0.33(ヘキサン/EtOAc 1:1);H NMR (DMSO−d): δ2.58−2.61 (t, J = 6.5 Hz, 2H, CH), 3.56−3.59 (t, J = 6.5 Hz, 2H, CH), 3.80 (s, 3H, COOCH), 4.93−4.95 (t, J = 5.5 Hz, 1H, OH, 交換性), 7.47 (s, J = 1.5 Hz, 1H, Ar), 8.28 (d, J = 1.5 Hz, 1H, Ar)。
4−(4−ヒドロキシ−ブチル)−チオフェン−2−カルボン酸メチルエステル(410):Parrフラスコに、408(2.8g、13mmol)、活性炭上10%のパラジウム(1.4g)およびMeOH(50mL)を加えた。水素化をH55psiで4時間実施した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOH/CHCl(1:1)(100mL)で洗浄し、短いシリカゲルカラム(3×5cm)に通し、減圧下で濃縮して、2.78g(99%)の410を黄色のオイルとして得た。TLC R0.34(ヘキサン/EtOAc 1:1);H NMR (DMSO−d): δ1.38−1.45 (m, 2H, CH), 1.56−1.64 (m, 2H, CH), 2.58−2.62 (t, J = 7.2 Hz, 2H, CH), 3.39−3.42 (t, J = 6.8 Hz, 2H, CH), 3.81 (s, 3H, COOCH), 7.57 (s, 1H, Ar), 7.67 (s, 1H, Ar)。
5−(4−ヒドロキシ−ブチル)−チオフェン−3−カルボン酸メチルエステル(411):Parrフラスコに、409(2.96g、13.7mmol)、活性炭上10%のパラジウム(1.5g)およびMeOH(50mL)を加えた。水素化をH55psiで4時間実施した。反応混合物をセライトで濾過し、MeOH/CHCl(1:1)(100mL)で洗浄し、短いシリカゲルカラム(3×5cm)に通し、減圧下で濃縮して、2.78g(91%)の411を黄色のオイルとして得た。TLC R0.34(ヘキサン/EtOAc 1:1);H NMR (DMSO−d): δ1.43−1.49 (m, 2H, CH), 1.60−1.68 (m, 2H, CH), 2.79−2.82 (t, J = 7.2 Hz, 2H, CH), 3.40−3.42 (t, J = 6.5 Hz, 2H, CH), 3.78 (s, 3H, COOCH), 4.41 (s, 1H, OH, 交換性), 7.18 (s, 1H, Ar), 8.13 (s, 1H, Ar)。
4−(3−カルボキシ−プロピル)−チオフェン−2−カルボン酸メチルエステル(412):アセトニトリル(40mL)に過ヨウ素酸(6.52g、28.6mmol)を加え、混合物を15分間激しく撹拌した。化合物410(2.78g、13mmol)を加え(氷−水浴中)、続いてPCC(56mg、0.26mmol)を加え、反応混合物を1時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、残渣を得た。次いで、生じた残渣をEtOAc(100mL)で希釈し、ビネ(bine)−水、飽和NaHSO水溶液およびブラインでそれぞれ洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濃縮して、2.34g(79%)の412を薄黄色のオイルとして得た。TLC R0.58(ヘキサン/EtOAc 1:1);H NMR (DMSO−d): δ1.78−1.84 (m, 2H, CH), 2.20−2.23 (t, J = 7.5 Hz, 2H, CH), 2.60−2.63 (t, J = 7.5 Hz, 2H, CH), 3.81 (s, 3H, COOCH), 7.59 (s, 1H, Ar), 7.68 (s, 1H, Ar), 12.07 (br, 1H, COOH, 交換性)。
5−(3−カルボキシ−プロピル)−チオフェン−3−カルボン酸メチルエステル(413):アセトニトリル(40mL)に過ヨウ素酸(6.52g、28.6mmol)を加え、混合物を15分間激しく撹拌した。化合物411(2.78g、13mmol)を加え(氷−水浴中)、続いてPCC(56mg、0.26mmol)を加え、反応混合物を1時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、残渣を得た。次いで、生じた残渣をEtOAc(100mL)で希釈し、ビネ−水、飽和NaHSO水溶液およびブラインでそれぞれ洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濃縮して、3.01g(99%)の413を薄黄色のオイルとして得た。TLC R0.58(ヘキサン/EtOAc 1:1);H NMR (DMSO−d): δ1.80−1.87 (m, 2H, CH), 2.25−2.28 (t, J = 7.2 Hz, 2H, CH), 2.81−2.84 (t, J = 7.2 Hz, 2H, CH), 3.78 (s, 3H, COOCH), 7.20 (s, 1H, Ar), 8.15 (s, 1H, Ar), 12.15 (br, 1H, COOH, 交換性)。
4−[3−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−プロピル]−チオフェン−2−カルボン酸メチルエステル(420):100mLフラスコ中の412(2.28g、10mmol)に、塩化オキサリル(7.6g、60mmol)および無水CHCl(20mL)を加えた。生じた溶液を1時間還流させ、次いで室温に冷却した。溶媒を減圧下で蒸発させた後に、残渣をEtO20mLに溶かした。生じた溶液を、氷浴中の氷冷ジアゾメタン(Aldrich Mini Diazald Apparatusを使用することによって、ジアザルド(diazald)10gからその場で生じさせた)に10分かけて滴加した。生じた混合物を30分間放置し、次いで、さらに1時間撹拌した。この溶液に、濃HCl(20mL)を加えた。生じた混合物を1.5時間還流させた。室温に冷却した後に、有機層を分離し、水性層をEtO(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層およびEtO抽出物を、2ポーションの10%NaCO溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。溶媒を蒸発させて、薄黄色の残渣を得た。無水DMF(15mL)中のこの残渣に、2,6−ジアミノ−3H−ピリミジン−4−オン、24(1.26g、10mmol)を加えた。生じた混合物をN下、50〜60℃で3日間撹拌した。次いで、シリカゲル(2g)を加え、溶媒を減圧下で蒸発させた。生じたプラグをシリカゲルカラム(2.5×12cm)に載せ、CHClで、続いてCHCl中2%のMeOHで、次いでCHCl中4%のMeOHで溶離した。R0.17(CHCl/MeOH 10:1)を有するフラクションを貯留し、蒸発させて、920mg(28%)の420を薄黄色の粉末として得た。融点182〜183℃;H NMR (DMSO−d): δ1.87−1.94 (m, 2H, CH), 2.49−2.52 (t, J = 7.6 Hz, 2H, CH), 2.60−2.64 (t, J = 7.6 Hz, 2H, CH), 3.81 (s, 3H, COOCH), 5.95 (d, J = 2.0 Hz, 1H, C5−CH), 6.43 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.60 (d, J = 1.6 Hz, 1H, Ar), 7.70 (d, J = 1.6 Hz, 1H, Ar), 10.55 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 11.08 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
4−[3−(2,4−ジアミノ−フロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−プロピル]−チオフェン−2−カルボン酸メチルエステル(422):R0.25(CHCl/MeOH 10:1)を有するフラクションを貯留し、蒸発させて、320mg(9.6%)の422を薄黄色の粉末として得た。融点156〜157℃;H NMR (DMSO−d): δ1.81−1.88 (m, 2H, CH), 2.63−2.69 (m, 4H, CH, CH), 3.81 (s, 3H, COOCH), 5.97 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 6.41 (s, 2H, 4−NH, 交換性), 7.14 (s, 1H, C6−CH), 7.61 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 7.71 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar)。
5−[3−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−プロピル]−チオフェン−3−カルボン酸メチルエステル(421):100mLフラスコ中の413(2.28g、10mmol)に、塩化オキサリル(7.6g、60mmol)および無水CHCl(20mL)を加えた。生じた溶液を1時間還流させ、次いで室温に冷却した。溶媒を減圧下で蒸発させた後に、残渣をEtO20mLに溶かした。生じた溶液を、氷浴中の氷冷ジアゾメタン(Aldrich Mini Diazald Apparatusを使用することによって、ジアザルド10gからその場で生じさせた)に10分かけて滴加した。生じた混合物を30分間放置し、次いで、さらに1時間撹拌した。この溶液に、濃HCl(20mL)を加えた。生じた混合物を1.5時間還流させた。室温に冷却した後に、有機層を分離し、水性層をEtO(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層およびEtO抽出物を、2ポーションの10%NaCO溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。溶媒を蒸発させて、薄黄色の残渣を得た。無水DMF(15mL)中のこの残渣に、2,6−ジアミノ−3H−ピリミジン−4−オン、24(1.26g、10mmol)を加えた。生じた混合物をN下、50〜60℃で3日間撹拌した。次いで、シリカゲル(2g)を加え、溶媒を減圧下で蒸発させた。生じたプラグをシリカゲルカラム(2.5×12cm)に載せ、CHClで、続いてCHCl中2%のMeOHで、次いでCHCl中4%のMeOHで溶離した。R0.17(CHCl/MeOH 10:1)を有するフラクションを貯留し、蒸発させて、986mg(30%)の421を薄黄色の粉末として得た。融点182〜183℃;H NMR (DMSO−d): δ1.90−1.97 (m, 2H, CH), 2.51−2.56 (t, J = 7.2 Hz, 2H, CH), 2.80−2.83 (t, J = 7.2 Hz, 2H, CH), 3.78 (s, 3H, COOCH), 5.90 (d, J = 1.6 Hz, 1H, C5−CH), 5.98 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.21 (s, 1H, Ar), 8.14 (s, 1H, Ar), 10.15 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.84 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
5−[3−(2,4−ジアミノ−フロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−プロピル]−チオフェン−3−カルボン酸メチルエステル(423):R0.25(CHCl/MeOH 10:1)を有するフラクションを貯留し、蒸発させて、327mg(9.8%)の423を薄黄色の粉末として得た。融点156〜157℃;H NMR (DMSO−d): δ1.83−1.92 (m, 2H, CH), 2.66−2.70 (t, J = 7.6 Hz, 2H, CH), 2.86−2.89 (t, J = 7.6 Hz, 2H, CH), 3.78 (s, 3H, COOCH), 5.99 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 6.44 (s, 2H, 4−NH, 交換性), 7.15 (s, 1H, C6−CH), 7.22 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 8.14 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar)。
4−[3−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−プロピル]−チオフェン−2−カルボン酸(424):420(460mg、1.4mmol)のMeOH(10mL)中の溶液に、1NのNaOH(10mL)を加え、混合物をN下、40℃で16時間撹拌した。TLCは、出発物質の消失(R0.16)および起点に1つの大きなスポットを示した(CHCl/MeOH 10:1)。反応混合物を減圧下で乾燥するまで蒸発させた。残渣を水(10mL)に溶かし、生じた溶液を氷浴中で冷却し、1NのHClを滴加することで、pHを3〜4に調節した。生じた懸濁液をドライアイス−アセトン浴中で凍結させ、冷蔵庫中で4〜5℃まで解凍し、濾過した。残渣を少量の冷水で洗浄し、Pを使用して真空中で乾燥させて、367mg(83%)の424を黄色の粉末として得た。融点181〜182℃;H NMR (DMSO−d): δ1.86−1.93 (m, 2H, CH), 2.48−2.52 (t, J = 7.6 Hz, 2H, CH), 2.59−2.62 (t, J = 7.6 Hz, 2H, CH), 5.90 (s, 1H, C5−CH), 6.01 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.53 (s, 1H, Ar), 7.62 (s, 1H, Ar), 10.17 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.84 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.98 (br, 1H, COOH, 交換性)。
5−[3−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−プロピル]−チオフェン−3−カルボン酸(425):421(460mg、1.4mmol)のMeOH(10mL)中の溶液に、1NのNaOH(10mL)を加え、混合物をN下、40℃で16時間撹拌した。TLCは、出発物質の消失(R0.16)および起点に1つの大きなスポットを示した(CHCl/MeOH 10:1)。反応混合物を減圧下で乾燥するまで蒸発させた。残渣を水(10mL)に溶かし、生じた溶液を氷浴中で冷却し、1NのHClを滴加することで、pHを3〜4に調節した。生じた懸濁液をドライアイス−アセトン浴中で凍結させ、冷蔵庫中で4〜5℃まで解凍し、濾過した。残渣を少量の冷水で洗浄し、Pを使用して真空中で乾燥させて、376mg(85%)の425を黄色の粉末として得た。融点181〜182℃;H NMR (DMSO−d): δ1.89−1.97 (m, 2H, CH), 2.51−2.56 (t, J = 7.6 Hz, 2H, CH), 2.78−2.82 (t, J = 7.6 Hz, 2H, CH), 5.90 (s, 1H, C5−CH), 6.00 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.17 (s, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 8.05 (s, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 10.17 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.85 (s, 1H, 7−NH, 交換性), 12.62 (br, 1H, COOH, 交換性)。
4−[3−(2,4−ジアミノ−フロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−プロピル]−チオフェン−2−カルボン酸(426):422(320mg、0.96mmol)のMeOH(10mL)中の溶液に、1NのNaOH(10mL)を加え、混合物をN下、40℃で16時間撹拌した。TLCは、出発物質の消失(R0.25)および起点に1つの大きなスポットを示した(CHCl/MeOH 10:1)。反応混合物を減圧下で乾燥するまで蒸発させた。残渣を水(10mL)に溶かし、生じた溶液を氷浴中で冷却し、1NのHClを滴加することで、pHを3〜4に調節した。生じた懸濁液をドライアイス−アセトン浴中で凍結させ、冷蔵庫中で4〜5℃まで解凍し、濾過した。残渣を少量の冷水で洗浄し、Pを使用して真空中で乾燥させて、280mg(92%)の426を薄黄色の粉末として得た。融点156〜157℃;H NMR (DMSO−d): δ1.80−1.88 (m, 2H, CH), 2.63−2.68 (m, 4H, CH, CH), 5.97 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 6.41 (s, 2H, 4−NH, 交換性), 7.14 (s, 1H, C6−CH), 7.52 (d, J = 1.6 Hz, 1H, Ar), 7.61 (d, J = 1.6 Hz, 1H, Ar), 12.99 (br, 1H, COOH, 交換性)。
4−[3−(2,4−ジアミノ−フロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−プロピル]−チオフェン−2−カルボン酸(427):423(320mg、0.96mmol)のMeOH(10mL)中の溶液に、1NのNaOH(10mL)を加え、混合物をN下、40℃で16時間撹拌した。TLCは、出発物質の消失(R0.25)および起点に1つの大きなスポットを示した(CHCl/MeOH 10:1)。反応混合物を減圧下で乾燥するまで蒸発させた。残渣を水(10mL)に溶かし、生じた溶液を氷浴中で冷却し、1NのHClを滴加することで、pHを3〜4に調節した。生じた懸濁液をドライアイス−アセトン浴中で凍結させ、冷蔵庫中で4〜5℃まで解凍し、濾過した。残渣を少量の冷水で洗浄し、Pを使用して真空中で乾燥させて、283mg(93%)の427を薄黄色の粉末として得た。融点156〜157℃;H NMR (DMSO−d): δ1.81−1.91 (m, 2H, CH), 2.66−2.70 (t, J = 7.6 Hz, 2H, CH), 2.85−2.88 (t, J = 7.6 Hz, 2H, CH), 5.98 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 6.44 (s, 2H, 4−NH, 交換性), 7.15 (s, 1H, C6−CH), 7.17 (d, J = 1.6 Hz, 1H, Ar), 8.03 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 12.63 (br, 1H, COOH, 交換性)。
(S)−2−({4−[3−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−プロピル]−チオフェン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(428):424(159mg、0.5mmol)の無水DMF(10mL)中の溶液に、N−メチルモルホリン(91mg、0.9mmol)および2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン(158mg、0.9mmol)を加えた。生じた混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物に、N−メチルモルホリン(91mg、0.9mmol)およびL−グルタメートジエチルエステルヒドロクロリド(180mg、0.75mmol)を加えた。反応混合物を室温でさらに4時間撹拌し、次いで、減圧下で乾燥するまで蒸発させた。残渣を最小量のCHCl/MeOH(4:1)に溶かし、シリカゲルカラム(1.5×15cm)上で、MeOH中5%のCHClを溶離剤として用いてクロマトグラフィー処理した。所望のスポット(TLC)を示したフラクションを貯留し、溶媒を乾燥するまで蒸発させて、220mg(87%)の428を黄色の粉末として得た。融点81〜82℃;TLC R0.13(CHCl/MeOH 10:1);H NMR (DMSO−d): δ1.15−1.21 (m, 6H, COOCHCH), 1.87−2.14 (m, 4H, β−CH CH), 2.41−2.45 (t, J = 7.6 Hz, 2H, γ−CH), 2.51−2.55 (t, J = 7.6 Hz, 2H, CH), 2.59−2.62 (t, J = 7.6 Hz, 2H, CH), 4.02−4.14 (m, 4H, COOCHCH), 4.36−4.41 (m, 1H, α−CH), 5.92−5.93 (d, J = 2.0 Hz, 1H, C5−CH), 6.14 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.44 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 7.78 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 8.68−8.70 (d, J = 7.2 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.28 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.90 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
(S)−2−({5−[3−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−プロピル]−チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(429):425(159mg、0.5mmol)の無水DMF(10mL)中の溶液に、N−メチルモルホリン(91mg、0.9mmol)および2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン(158mg、0.9mmol)を加えた。生じた混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物に、N−メチルモルホリン(91mg、0.9mmol)およびL−グルタメートジエチルエステルヒドロクロリド(180mg、0.75mmol)を加えた。反応混合物を室温でさらに4時間撹拌し、次いで、減圧下で乾燥するまで蒸発させた。残渣を最小量のCHCl/MeOH(4:1)に溶かし、シリカゲルカラム(1.5×15cm)上で、MeOH中5%のCHClを溶離剤として用いてクロマトグラフィー処理した。所望のスポット(TLC)を示したフラクションを貯留し、溶媒を乾燥するまで蒸発させて、223mg(88%)の429を黄色の粉末として得た。融点81〜82℃;TLC R0.13(CHCl/MeOH 10:1);H NMR (DMSO−d): δ1.15−1.21 (m, 6H, COOCHCH), 1.87−2.11 (m, 4H, β−CH CH), 2.41−2.44 (t, J = 7.6 Hz, 2H, γ−CH), 2.54−2.58 (t, J = 7.6 Hz, 2H, CH), 2.78−2.82 (t, J = 7.6 Hz, 2H, CH), 4.02−4.13 (m, 4H, COOCHCH), 4.36−4.41 (m, 1H, α−CH), 5.94 (d, J = 2.0 Hz, 1H, C5−CH), 6.34 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.29 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 8.01 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 8.49−8.51 (d, J = 7.6 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.46 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 1.18 (s, 1H, 7−NH, 交換性)。
(S)−2−({4−[3−(2,4−ジアミノ−フロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−プロピル]−チオフェン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(430):426(159mg、0.5mmol)の無水DMF(10mL)中の溶液に、N−メチルモルホリン(91mg、0.9mmol)および2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン(158mg、0.9mmol)を加えた。生じた混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物に、N−メチルモルホリン(91mg、0.9mmol)およびL−グルタメートジエチルエステルヒドロクロリド(180mg、0.75mmol)を加えた。反応混合物を室温でさらに4時間撹拌し、次いで、減圧下で乾燥するまで蒸発させた。残渣を最小量のCHCl/MeOH(4:1)に溶かし、シリカゲルカラム(1.5×15cm)上で、MeOH中2%のCHClを溶離剤として用いてクロマトグラフィー処理した。所望のスポット(TLC)を示したフラクションを貯留し、溶媒を乾燥するまで蒸発させて、200mg(80%)の430を黄色の粉末として得た。融点79〜80℃;TLC R0.26(CHCl/MeOH 10:1);H NMR (DMSO−d): δ1.15−1.21 (m, 6H, COOCHCH), 1.82−2.12 (m, 4H, β−CH CH), 2.41−2.45 (t, J = 7.2 Hz, 2H, γ−CH), 2.64−2.70 (m, 4H, CH CH), 4.02−4.14 (m, 4H, COOCHCH), 4.36−4.42 (m, 1H, α−CH), 5.97 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 6.41 (s, 2H, 4−NH, 交換性), 7.16 (s, 1H, C6−CH), 7.44 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 7.76 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 8.65−8.67 (d, J = 7.6 Hz, 1H, CONH, 交換性)。
(S)−2−({5−[3−(2,4−ジアミノ−フロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−プロピル]−チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸ジエチルエステル(431):427(159mg、0.5mmol)の無水DMF(10mL)中の溶液に、N−メチルモルホリン(91mg、0.9mmol)および2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン(158mg、0.9mmol)を加えた。生じた混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物に、N−メチルモルホリン(91mg、0.9mmol)およびL−グルタメートジエチルエステルヒドロクロリド(180mg、0.75mmol)を加えた。反応混合物を室温でさらに4時間撹拌し、次いで、減圧下で乾燥するまで蒸発させた。残渣を最小量のCHCl/MeOH(4:1)に溶かし、シリカゲルカラム(1.5×15cm)上で、MeOH中2%のCHClを溶離剤として用いてクロマトグラフィー処理した。所望のスポット(TLC)を示したフラクションを貯留し、溶媒を乾燥するまで蒸発させて、205mg(80%)の431を黄色の粉末として得た。融点79〜80℃;TLC R0.26(CHCl/MeOH 10:1);H NMR (DMSO−d): δ1.15−1.21 (m, 6H, COOCHCH), 1.82−2.13 (m, 4H, β−CH CH), 2.40−2.44 (t, J = 7.6 Hz, 2H, γ−CH), 2.68−2.71 (t, J = 7.2 Hz, 2H, CH), 2.84−2.88 (t, J = 7.2 Hz, 2H, CH), 4.02−4.13 (m, 4H, COOCHCH), 4.36−4.41 (m, 1H, α−CH), 5.99 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 6.45 (s, 2H, 4−NH, 交換性), 7.16 (s, 1H, C6−CH), 7.29 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 7.98 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 8.65−8.47 (d, J = 7.6 Hz, 1H, CONH, 交換性)。
(S)−2−({4−[3−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−プロピル]−チオフェン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G150):428(220mg、0.45mmol)のMeOH(10mL)中の溶液に、1NのNaOH(10mL)を加え、混合物をN下、室温で16時間撹拌した。TLCは、出発物質の消失(R0.13)および起点に1つの大きなスポットを示した(CHCl/MeOH 10:1)。反応混合物を減圧下で乾燥するまで蒸発させた。残渣を水(10mL)に溶かし、生じた溶液を氷浴中で冷却し、1NのHClを滴加することで、pHを3〜4に調節した。生じた懸濁液をドライアイス−アセトン浴中で凍結させ、冷蔵庫中で4〜5℃まで解凍し、濾過した。残渣を少量の冷水で洗浄し、Pを使用して真空中で乾燥させて、125mg(62%)のG150を黄色の粉末として得た。融点191〜192℃;H NMR (DMSO−d): δ1.87−2.12 (m, 4H, β−CH CH), 2.33−2.37 (t, J = 7.2 Hz, 2H, γ−CH), 2.51−2.53 (t, J = 7.2 Hz, 2H, CH), 2.59−2.62 (t, J = 7.2 Hz, 2H, CH), 4.32−4.37 (m, 1H, α−CH), 5.92 (d, J = 2.0 Hz, 1H, C5−CH), 5.98 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.43 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 7.77 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 8.55−8.57 (d, J = 7.6 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.14 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.84 (s, 1H, 7−NH, 交換性) 12.45 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C1921S・1.7HO)についての計算値:C、47.73;H、5.14;N、14.65;S、6.71;実測値:C、47.75;H、4.95;N、14.38;S、6.59。
(S)−2−({5−[3−(2−アミノ−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−プロピル]−チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G154):429(220mg、0.45mmol)のMeOH(10mL)中の溶液に、1NのNaOH(10mL)を加え、混合物をN下、室温で16時間撹拌した。TLCは、出発物質の消失(R0.13)および起点に1つの大きなスポットを示した(CHCl/MeOH 10:1)。反応混合物を減圧下で乾燥するまで蒸発させた。残渣を水(10mL)に溶かし、生じた溶液を氷浴中で冷却し、1NのHClを滴加することで、pHを3〜4に調節した。生じた懸濁液をドライアイス−アセトン浴中で凍結させ、冷蔵庫中で4〜5℃まで解凍し、濾過した。残渣を少量の冷水で洗浄し、Pを使用して真空中で乾燥させて、131mg(65%)のG154を黄色の粉末として得た。融点191〜192℃;H NMR (DMSO−d): δ1.87−2.10 (m, 4H, β−CH CH), 2.33−2.36 (t, J = 7.2 Hz, 2H, γ−CH), 2.55−2.57 (t, J = 7.2 Hz, 2H, CH), 2.79−2.82 (t, J = 7.2 Hz, 2H, CH), 4.35 (m, 1H, α−CH), 5.92 (s, 1H, C5−CH), 6.03 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 7.30 (s, 1H, Ar), 7.99 (s, 1H, Ar), 8.35−8.37 (d, J = 7.2 Hz, 1H, CONH, 交換性), 10.19 (s, 1H, 3−NH, 交換性), 10.87 (s, 1H, 7−NH, 交換性) 12.41 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C1921S・1.4HO)についての計算値:C、48.28;H、5.08;N、14.82;S、6.78;実測値:C、48.23;H、4.90;N、14.74;S、6.73。
(S)−2−({4−[3−(2,4−ジアミノ−フロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−プロピル]−チオフェン−2−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G152):430(200mg、0.41mmol)のMeOH(10mL)中の溶液に、1NのNaOH(10mL)を加え、混合物をN下、室温で16時間撹拌した。TLCは、出発物質の消失(R0.26)および起点に1つの大きなスポットを示した(CHCl/MeOH 10:1)。反応混合物を減圧下で乾燥するまで蒸発させた。残渣を水(10mL)に溶かし、生じた溶液を氷浴中で冷却し、1NのHClを滴加することで、pHを3〜4に調節した。生じた懸濁液をドライアイス−アセトン浴中で凍結させ、冷蔵庫中で4〜5℃まで解凍し、濾過した。残渣を少量の冷水で洗浄し、Pを使用して真空中で乾燥させて、145mg(79%)のG152を薄黄色の粉末として得た。融点148〜149℃;H NMR (DMSO−d): δ1.82−2.12 (m, 4H, β−CH CH), 2.33−2.37 (t, J = 7.6 Hz, 2H, γ−CH), 2.64−2.70 (m, 4H, CH CH), 4.32−4.37 (m, 1H, α−CH), 6.01 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 6.45 (s, 2H, 4−NH, 交換性), 7.17 (s, 1H, C6−CH), 7.43 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 7.77 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 8.54−8.56 (d, J = 7.6 Hz, 1H, CONH, 交換性), 12.44 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C1921S・1.2HCOOH)についての計算値:C、48.26;H、4.69;N、13.93;S、6.39;実測値:C、48.33;H、4.83;N、13.55;S、6.82。C1921S(M+H)についてのHRMS計算値:448.1285;実測値:448.1280。
(S)−2−({5−[3−(2,4−ジアミノ−フロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−プロピル]−チオフェン−3−カルボニル}−アミノ)−ペンタンジオイック酸(G155):431(200mg、0.41mmol)のMeOH(10mL)中の溶液に、1NのNaOH(10mL)を加え、混合物をN下、室温で16時間撹拌した。TLCは、出発物質の消失(R0.26)および起点に1つの大きなスポットを示した(CHCl/MeOH 10:1)。反応混合物を減圧下で乾燥するまで蒸発させた。残渣を水(10mL)に溶かし、生じた溶液を氷浴中で冷却し、1NのHClを滴加することで、pHを3〜4に調節した。生じた懸濁液をドライアイス−アセトン浴中で凍結させ、冷蔵庫中で4〜5℃まで解凍し、濾過した。残渣を少量の冷水で洗浄し、Pを使用して真空中で乾燥させて、149mg(81%)のG155を薄黄色の粉末として得た。融点148〜149℃;H NMR (DMSO−d): δ1.82−2.11 (m, 4H, β−CH CH), 2.32−2.36 (t, J = 7.6 Hz, 2H, γ−CH), 2.68−2.71 (t, J = 7.6 Hz, 2H, CH), 2.84−2.88 (t, J = 7.6 Hz, 2H, CH), 4.32−4.38 (m, 1H, α−CH), 5.99 (s, 2H, 2−NH, 交換性), 6.44 (s, 2H, 4−NH, 交換性), 7.16 (s, 1H, C6−CH), 7.30 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 7.98 (d, J = 1.2 Hz, 1H, Ar), 8.34−8.36 (d, J = 7.6 Hz, 1H, CONH, 交換性), 12.42 (br, 2H, COOH, 交換性)。分析:(C1921S・0.3CHCl)についての計算値:C、47.97;H、4.44;N、14.49;S、6.64;実測値:C、48.36;H、4.58;N、14.25;S、6.45。
当業者であれば、本発明の広い概念から逸脱することなく、上記の実施形態を変化させることができるであろうことを認めるであろう。したがって、本発明は開示されている特定の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲によって定義されるとおりの本発明の意図および範囲内の変更形態に及ぶことが意図されていることは理解される。

Claims (134)

  1. 式I:
    Figure 2014504258
    を含む化合物であって、式中、
    は、(a)水素(H)、(b)OH、(c)CHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)ならびに該(b)および該(d)の互変異性体のうちの1つであり;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;
    Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;
    5〜6位の結合は、単結合または二重結合のいずれであってもよく;
    5員環の5、6または7位に側鎖が結合しており、該側鎖の結合が7位にある場合、Aは、(a)CR’および(b)Nのうちの1つであり、場合によって、5および6位の炭素原子に独立に、(a)炭素原子5と6との間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを包含し;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;
    Xは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基、ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基または水素(H)のいずれかであり、ここで、Xが水素である場合、Rは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基である場合、Rは水素または結合であり;
    は、Rが結合ではないこと以外はRと同じであり;
    yは0から7以下の範囲の整数であり;
    zは、0から7以下の範囲の整数であり、ここで、整数yおよびzの合計は7以下である、
    化合物。
  2. 前記側鎖の結合が炭素原子6位にあり、Aが前記CR’R”であることを含み、前記5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることをさらに含む、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記側鎖の結合が炭素原子6位にあり、AがNR’(ここで、R’は水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、前記5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを含む、請求項1に記載の化合物。
  4. 前記側鎖の結合が炭素原子5位にあり、Aが前記CR’R”であることを含み、前記6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることをさらに含む、請求項1に記載の化合物。
  5. 前記側鎖の結合が炭素原子5位にあり、AがNR’(ここで、R’は水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、前記6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを含む、請求項1に記載の化合物。
  6. 前記ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基が、ジヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、モノヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基およびピペリジル−カルボニル−L−グルタメート基ならびにそれらの立体異性体からなる群より選択されることを含む、請求項1に記載の化合物。
  7. 1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)および(C)の炭素原子の間に有する前記側鎖を含む、請求項1に記載の化合物。
  8. AがNR’であり、R’が水素原子であり、yが1から6個の炭素原子であり、zが0であり、RおよびRがそれぞれ水素原子であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基およびヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択されることを含む、請求項1に記載の化合物。
  9. 前記ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基が、チオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、フラン−カルボニル−L−グルタメート基、ピロール−カルボニル−L−グルタメート基およびピリジン−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択されることを含む、請求項1に記載の化合物。
  10. 式Iの前記側鎖が、E異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含む、請求項1に記載の化合物。
  11. 請求項1に記載の化合物であって、薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物を含む、化合物。
  12. 治療有効量の式I:
    Figure 2014504258
    を含む化合物を含む医薬組成物であって、式中、
    は、(a)水素(H)、(b)OH、(c)CHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)ならびに該(b)および該(d)の互変異性体のうちの1つであり;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;
    Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;
    5〜6位の結合は、単結合または二重結合のいずれであってもよく;
    5員環の5、6または7位に側鎖が結合しており、該側鎖の結合が7位にある場合、Aは、(a)CR’および(b)Nのうちの1つであり、場合によって、5および6位の炭素原子に独立に、(a)炭素原子5と6との間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを包含し;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;
    Xは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基、ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基または水素(H)のいずれかであり、ここで、Xが水素である場合、Rは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基である場合、Rは水素または結合であり;
    は、Rが結合ではないこと以外はRと同じであり;
    yは0から7以下の範囲の整数であり;
    zは、0から7以下の範囲の整数であり、ここで、整数yおよびzの合計は7以下である、
    医薬組成物。
  13. 前記側鎖の結合が炭素原子6位にあり、Aが前記CR’R”であることを含み、前記5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることをさらに含む、請求項12に記載の医薬組成物。
  14. 前記側鎖の結合が炭素原子6位にあり、AがNR’(ここで、R’は水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、前記5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを含む、請求項12に記載の医薬組成物。
  15. 前記側鎖の結合が炭素原子5位にあり、Aが前記CR’R”であることを含み、前記6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることをさらに含む、請求項12に記載の医薬組成物。
  16. 前記側鎖の結合が炭素原子5位にあり、AがNR’(ここで、R’は水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、前記6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを含む、請求項12に記載の医薬組成物。
  17. 前記ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基が、ジヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、モノヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基およびピペリジル−カルボニル−L−グルタメート基ならびにそれらの立体異性体からなる群、ジヒドロチオフェン−L−グルタメート基、テトラヒドロチオフェン−L−グルタメート基、ジヒドロフラン−L−グルタメート基、テトラヒドロフラン−L−グルタメート基、ジヒドロピロール−L−グルタメート基およびテトラヒドロピロール−L−グルタメート基からなる群より選択されることを含む、請求項12に記載の医薬組成物。
  18. 1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)および(C)の炭素原子の間に有する前記側鎖を含む、請求項12に記載の医薬組成物。
  19. AがNR’であり、R’が水素原子であり、yが1から6個の炭素原子であり、zが0であり、RおよびRがそれぞれ水素原子であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基およびヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択されることを含む、請求項12に記載の医薬組成物。
  20. 前記ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基が、チオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、フラン−カルボニル−L−グルタメート基、ピロール−カルボニル−L−グルタメート基およびピリジン−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択されることを含む、請求項12に記載の医薬組成物。
  21. 式Iの前記側鎖が、E異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含む、請求項12に記載の医薬組成物。
  22. 請求項12に記載の医薬組成物であって、薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物を含む、医薬組成物。
  23. がんと診断された患者を処置する方法であって、該患者に、治療有効量の式I:
    Figure 2014504258
    の化合物を投与するステップを含み、式中、
    は、(a)水素(H)、(b)OH、(c)CHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)ならびに該(b)および該(d)の互変異性体のうちの1つであり;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;
    Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;
    5〜6位の結合は、単結合または二重結合のいずれであってもよく;
    5員環の5、6または7位に側鎖が結合しており、該側鎖の結合が7位にある場合、Aは、(a)CR’および(b)Nのうちの1つを含み、場合によって、5および6位の炭素原子に独立に、(a)炭素原子5と6との間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを包含し;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;
    Xは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基、ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基または水素(H)のいずれかであり、ここで、Xが水素である場合、Rは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基である場合、Rは水素または結合であり;
    は、Rが結合ではないこと以外はRと同じであり;
    yは0から7以下の範囲の整数であり;
    zは、0から7以下の範囲の整数であり、ここで、整数yおよびzの合計は7以下である、
    方法。
  24. 前記側鎖の結合が炭素原子6位にあり、Aが前記CR’R”であり、前記5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることをさらに含む前記化合物を含むことを包含する、請求項23に記載の方法。
  25. 前記側鎖の結合が炭素原子6位にあり、AがNR’(ここで、R’は水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、前記5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合している前記化合物を含むことを包含する、請求項23に記載の方法。
  26. 前記側鎖の結合が炭素原子5位にあり、Aが前記CR’R”であり、前記6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることをさらに含む前記化合物を含むことを包含する、請求項23に記載の方法。
  27. 前記側鎖の結合が炭素原子5位にあり、AがNR’(ここで、R’は水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、前記6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合している前記化合物を含むことを包含する、請求項23に記載の方法。
  28. 前記ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基が、ジヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、モノヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基およびピペリジル−カルボニル−L−グルタメート基ならびにその立体異性体からなる群より選択されることを含むことを包含する、請求項23に記載の方法。
  29. 前記側鎖が1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)および(C)の炭素原子の間に有する前記化合物を含むことを包含する、請求項23に記載の方法。
  30. AがNR’であり、R’が水素原子であり、yが1から6個の炭素原子であり、zが0であり、RおよびRがそれぞれ水素原子であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基およびヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択される前記化合物を含むことを包含する、請求項23に記載の方法。
  31. 前記ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基が、チオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、フラン−カルボニル−L−グルタメート基、ピロール−カルボニル−L−グルタメート基およびピリジン−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択される前記化合物を含むことを包含する、請求項30に記載の方法。
  32. 式Iの前記側鎖が、E異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含む前記化合物を含むことを包含する、請求項23に記載の方法。
  33. 前記化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物を含むことを包含する、請求項23に記載の方法。
  34. プロトン共役葉酸輸送体経路を介してがん性細胞を標的とするための方法であって、
    (a)式I:
    Figure 2014504258
    を含む化合物を得るステップであって、式中、
    は、(a)水素(H)、(b)OH、(c)CHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)ならびに該(b)および該(d)の互変異性体のうちの1つであり;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;
    Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;
    5〜6位の結合は、単結合または二重結合のいずれであってもよく;
    5員環の5、6または7位に側鎖が結合しており、該側鎖の結合が7位にある場合、Aは、(a)CR’および(b)Nのうちの1つを含み、場合によって、5および6位の炭素原子に独立に、(a)炭素原子5と6との間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを包含し;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;
    Xは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基、ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基または水素(H)のいずれかであり、ここで、Xが水素である場合、Rは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基である場合、Rは水素または結合であり;
    は、Rが結合ではないこと以外はRと同じであり;
    yは0から7以下の範囲の整数であり;
    zは、0から7以下の範囲の整数であり、ここで、整数yおよびzの合計は7以下である、
    ステップと;
    (b)ヒトプロトン共役葉酸輸送体(PCFT)を発現するがん性細胞を該式Iの化合物に供するステップと;
    (c)該式Iの化合物と該ヒトPCFTとの選択的結合を確立するステップと;
    (d)該ヒトPCFTに結合している該式Iの化合物の、標的がん性細胞に対する選択的輸送を生じさせるステップであって、該式Iの化合物が、該標的がん性細胞の増殖インヒビターとして作用し、該標的がん性細胞内でGARFTaseを阻害する、ステップと
    を含む、方法。
  35. 前記式Iの化合物が、発現しているがん性細胞に関連しているFRアルファの受容体およびヒトPCFTについて選択的であることを包含する、請求項34に記載の方法。
  36. 前記式Iの化合物が、還元葉酸キャリアシステムを使用して、組織または細胞によって有意に取り込まれないことを包含する、請求項34に記載の方法。
  37. 前記側鎖の結合が炭素原子6位にあり、Aが前記CR’R”であり、前記5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることをさらに含む前記化合物を含むことを包含する、請求項34に記載の方法。
  38. 前記側鎖の結合が炭素原子6位にあり、AがNR’(ここで、R’は水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、前記5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合している前記化合物を含むことを包含する、請求項34に記載の方法。
  39. 前記側鎖の結合が炭素原子5位にあり、Aが前記CR’R”であり、前記6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることをさらに含む前記化合物を含むことを包含する、請求項34に記載の方法。
  40. 前記側鎖の結合が炭素原子5位にあり、AがNR’(ここで、R’は水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、前記6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合している前記化合物を含むことを包含する、請求項34に記載の方法。
  41. 前記ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基がジヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、モノヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基およびピペリジル−カルボニル−L−グルタメート基ならびにその立体異性体からなる群より選択される前記化合物を含むことを包含する、請求項34に記載の方法。
  42. 前記側鎖が1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)および(C)の炭素原子の間に有する前記化合物を包含することを含む、請求項34に記載の方法。
  43. AがNR’であり、R’が水素原子であり、yが1から6個の炭素原子であり、zが0であり、RおよびRがそれぞれ水素原子であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基およびヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択される前記化合物を含むことを包含する、請求項34に記載の方法。
  44. 前記ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基がチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、フラン−カルボニル−L−グルタメート基、ピロール−カルボニル−L−グルタメート基およびピリジン−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択されることを含むことを包含する、請求項43に記載の方法。
  45. 式Iの前記側鎖が、E異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含む前記化合物を含むことを包含する、請求項34に記載の方法。
  46. 前記化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物を含むことを包含する、請求項34に記載の方法。
  47. 前記化合物が、卵巣の腫瘍、乳房の腫瘍、子宮頚部の腫瘍、腎臓の腫瘍および脳の腫瘍からなる群より選択されるがん性細胞を標的とすることを包含する、請求項34に記載の方法。
  48. がん性細胞中のGARFTaseを阻害するための方法であって、
    (a)細胞毒性効果を有する式I:
    Figure 2014504258
    の化合物を得るステップであって、式中、
    は、(a)水素(H)、(b)OH、(c)CHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)ならびに該(b)および該(d)の互変異性体のうちの1つであり;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;
    Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;
    5〜6位の結合は、単結合または二重結合のいずれであってもよく;
    5員環の5、6または7位に側鎖が結合しており、該側鎖の結合が7位にある場合、Aは、(a)CR’および(b)Nのうちの1つを含み、場合によって、5および6位の炭素原子に独立に、(a)炭素原子5と6との間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを包含し;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;
    Xは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基、ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基または水素(H)のいずれかであり、ここで、Xが水素である場合、Rは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基である場合、Rは水素または結合であり;
    は、Rが結合ではないこと以外はRと同じであり;
    yは0から7以下の範囲の整数であり;
    zは、0から7以下の範囲の整数であり、ここで、整数yおよびzの合計は7以下である、
    ステップと;
    (b)該化合物を該がん性細胞に選択的に送達するステップと;
    (c)該がん性細胞中への該化合物の進入を生じさせるステップと;
    (d)該化合物とGARFTase酵素との結合を生じさせるのに十分な時間、該化合物を該がん性細胞内に保持するステップと;
    (e)該化合物と該GARFTase酵素との結合および該がん性細胞のDNA複製の阻害を介して、該がん性細胞を溶解するステップと
    を含む、方法。
  49. 前記化合物が、発現しているがん性細胞に関連しているFRアルファの受容体について選択的であることを含むことを包含する、請求項48に記載の方法。
  50. 前記側鎖の結合が炭素原子6位にあり、Aが前記CR’R”であり、前記5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることをさらに含む前記化合物を含むことを包含する、請求項48に記載の方法。
  51. 前記側鎖の結合が炭素原子6位にあり、AがNR’(ここで、R’は水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、前記5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合している前記化合物を含むことを包含する、請求項48に記載の方法。
  52. 前記側鎖の結合が炭素原子5位にあり、Aが前記CR’R”であり、前記6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることをさらに含む前記化合物を含むことを包含する、請求項48に記載の方法。
  53. 前記側鎖の結合が炭素原子5位にあり、AがNR’(ここで、R’は水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、前記6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合している前記化合物を含むことを包含する、請求項48に記載の方法。
  54. 前記ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基がジヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、モノヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基およびピペリジル−カルボニル−L−グルタメート基ならびにその立体異性体からなる群より選択される前記化合物を含むことを包含する、請求項48に記載の方法。
  55. 前記側鎖が1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)および(C)の炭素原子の間に有する前記化合物を含むことを包含する、請求項48に記載の方法。
  56. AがNR’であり、R’が水素原子であり、yが1から6個の炭素原子であり、zが0であり、RおよびRがそれぞれ水素原子であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基およびヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択される前記化合物を含むことを包含する、請求項48に記載の方法。
  57. 前記ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基が、チオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、フラン−カルボニル−L−グルタメート基、ピロール−カルボニル−L−グルタメート基およびピリジン−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択される前記化合物を含むことを包含する、請求項56に記載の方法。
  58. 式Iの前記側鎖が、E異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含む前記化合物を含むことを包含する、請求項48に記載の方法。
  59. 前記化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物を含むことを包含する、請求項48に記載の方法。
  60. 自己免疫疾患を有する患者において活性化マクロファージを選択的に標的とするための方法であって、
    (a)式I:
    Figure 2014504258
    を含む化合物を得るステップであって、式中、
    は、(a)水素(H)、(b)OH、(c)CHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)ならびに該(b)および該(d)の互変異性体のうちの1つであり;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;
    Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;
    5〜6位の結合は、単結合または二重結合のいずれであってもよく;
    5員環の5、6または7位に側鎖が結合しており、該側鎖の結合が7位にある場合、Aは、(a)CR’および(b)Nのうちの1つを含み、場合によって、5および6位の炭素原子に独立に、(a)炭素原子5と6との間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子もしくは炭素原子5と6との間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることを包含し;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;
    Xは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基、ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基または水素(H)のいずれかであり、ここで、Xが水素である場合、Rは、ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基またはヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基である場合、Rは水素または結合であり;
    は、Rが結合ではないこと以外はRと同じであり;
    yは0から7以下の範囲の整数であり;
    zは、0から7以下の範囲の整数であり、ここで、整数yおよびzの合計は7以下である、
    ステップと;
    (b)葉酸受容体(FR)を発現する活性化マクロファージを該式Iの化合物に供するステップと;
    (c)該式Iの化合物と該FRとの選択的結合を確立するステップと;
    (d)該FRに結合している該式Iの化合物の、該自己免疫疾患の標的活性化マクロファージに対する選択的輸送を生じさせるステップであって、該式Iの化合物が、該活性化マクロファージによる破壊性炎症性メディエイタ放出のインヒビターとして作用する、ステップと
    を含む、方法。
  61. 前記式Iの化合物が、発現しているマクロファージ細胞に関連しているFRアルファの受容体およびヒトプロトン共役葉酸輸送体について選択的であることを包含する、請求項60に記載の方法。
  62. 前記FRを発現する前記活性化マクロファージ細胞を有する前記自己免疫疾患が関節リウマチであることを包含する、請求項60に記載の方法。
  63. 前記側鎖の結合が炭素原子6位にあり、Aが前記CR’R”であり、前記5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることをさらに含む前記化合物を含むことを包含する、請求項60に記載の方法。
  64. 前記側鎖の結合が炭素原子6位にあり、AがNR’(ここで、R’は水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、前記5位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合している前記化合物を含むことを包含する、請求項60に記載の方法。
  65. 前記側鎖の結合が炭素原子5位にあり、Aが前記CR’R”であり、前記6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合していることをさらに含む前記化合物を含むことを包含する、請求項60に記載の方法。
  66. 前記側鎖の結合が炭素原子5位にあり、AがNR’(ここで、R’は水素原子または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)であり、前記6位の炭素原子に独立に、(a)5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには2個の水素原子もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1個の水素原子、または(b)5位および6位の炭素原子の間の結合が二重結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基もしくは5位および6位の炭素原子の間の結合が単結合であるときには1から6個の炭素原子を有するアルキル基および水素原子のいずれか、ならびにそれらの組合せが結合している前記化合物を含むことを包含する、請求項60に記載の方法。
  67. 前記ヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基が、ジヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロフラン−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、テトラヒドロピロール−カルボニル−L−グルタメート基、モノヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基、ジヒドロピリジル−カルボニル−L−グルタメート基およびピペリジル−カルボニル−L−グルタメート基ならびにその立体異性体からなる群より選択される前記化合物を含むことを包含する、請求項60に記載の方法。
  68. 前記側鎖が1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)および(C)の炭素原子の間に有する前記化合物を包含することを含む、請求項60に記載の方法。
  69. AがNR’であり、R’が水素原子であり、yが1から6個の炭素原子であり、zが0であり、RおよびRがそれぞれ水素原子であり、Xがヘテロシクロアルキル−カルボニル−L−グルタメート基およびヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択される前記化合物を含むことを包含する、請求項60に記載の方法。
  70. 前記ヘテロシクロアリール−カルボニル−L−グルタメート基がチオフェン−カルボニル−L−グルタメート基、フラン−カルボニル−L−グルタメート基、ピロール−カルボニル−L−グルタメート基およびピリジン−カルボニル−L−グルタメート基からなる群より選択されることを含むことを包含する、請求項60に記載の方法。
  71. 式Iの前記側鎖が、E異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含む前記化合物を含むことを包含する、請求項60に記載の方法。
  72. 前記式Iの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物を含むことを包含する、請求項60に記載の方法。
  73. 前記式Iの化合物または該式Iの化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、溶媒和物もしくは水和物を、患者の関節または滑液内への注射によって送達するステップを包含する、請求項60に記載の方法。
  74. 式II:
    Figure 2014504258
    を含む化合物であって、式中、
    は、水素(H)または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のうちの1つであり;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;
    Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;
    5〜6位の結合は二重結合であり;
    式IIの複素環の5員環の6位に側鎖が結合しており、場合によって、5位および6位の炭素原子に独立に、(a)1個の水素原子、または(b)1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、およびその組合せが結合していることを包含し;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;
    Bは、(a)硫黄(S)原子、(b)酸素(O)原子、(c)CHまたは(d)NR’のうちの1つであり;
    yは、0から8以下の範囲の整数であり、
    式IIの該側鎖の(CH)は、式IIの該側鎖の5員環に式IIの該側鎖の該5員環の2、3、4および5位(式IIの該側鎖の該5員環の元素Bを1位として時計回りに番号付け)のうちのいずれか1つで結合しており、式IIの該側鎖のカルボニル−L−グルタメート置換基は、式IIの該側鎖の該5員環に、該2、3、4および5位のいずれか1つで結合しているが、但し、該(CH)および該カルボニル−L−グルタメートは、式IIの該側鎖の該5員環の異なる位置で結合している、
    化合物。
  75. 前記側鎖が、1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)y1〜8の炭素原子の間に有することを含む、請求項74に記載の化合物。
  76. 式IIの前記側鎖が、E異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含む、請求項74に記載の化合物。
  77. 請求項74に記載の化合物であって、薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物のうちの1つを含む、化合物。
  78. 式IIの前記複素環の互変異性体を包含する、請求項74に記載の化合物。
  79. 前記互変異性体が、ケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態のものである、請求項78に記載の化合物。
  80. 前記式IIの位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体を包含する、請求項74に記載の化合物。
  81. 治療有効量の請求項74に記載の化合物を含む、医薬組成物。
  82. Aが硫黄原子である式Iの前記化合物を与えることによって、AICARFTaseを阻害するステップを包含する、請求項48に記載の方法。
  83. 式III:
    Figure 2014504258
    を含む化合物であって、式中、
    は、水素(H)または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のうちの1つであり;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;
    Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;
    5〜6位の結合は二重結合であり;
    式IIIの複素環の5員環の6位に側鎖が結合しており、場合によって、5位および6位の炭素原子に独立に、(a)1個の水素原子、または(b)1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、およびその組合せが結合していることを包含し;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;
    Bは、(a)硫黄(S)原子、(b)酸素(O)原子、(c)CHまたは(d)NR’のうちの1つであり;
    yは、0から8以下の範囲の整数であり、
    式IIIの該側鎖の(CH)は、式IIIの該側鎖の5員環に式IIIの該側鎖の該5員環の2、3、4および5位(式IIIの該側鎖の該5員環の元素Bを1位として時計回りに番号付け)のうちのいずれか1つで結合しており、式IIIの該側鎖のカルボニル−L−グルタメート置換基は、式IIIの該側鎖の該5員環に、該2、3、4および5位のいずれか1つで結合しているが、但し、該(CH)および該カルボニル−L−グルタメートは、式IIIの該側鎖の該5員環の異なる位置で結合している、
    化合物。
  84. 前記側鎖が、1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)y1〜8の炭素原子の間に有することを含む、請求項83に記載の化合物。
  85. 式IIIの前記側鎖が、E異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含む、請求項83に記載の化合物。
  86. 請求項83に記載の化合物であって、薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物のうちの1つを含む、化合物。
  87. 式IIIの前記複素環の互変異性体を包含する、請求項83に記載の化合物。
  88. 前記互変異性体が、ケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態のものである、請求項87に記載の化合物。
  89. 前記式IIIの位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体を包含する、請求項83に記載の化合物。
  90. 治療有効量の請求項83に記載の化合物を含む、医薬組成物。
  91. 式IV:
    Figure 2014504258
    を含む化合物であって、式中、
    は、水素(H)または1から6個の炭素原子を有するアルキル基のうちの1つであり;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)OHおよび(d)NHR(ここで、Rは、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)のうちの1つであり;
    Aは、(a)CR’R”、(b)NR’(ここで、R’およびR”は同じであるかまたは異なり、Hまたは1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれかである)、(c)硫黄(S)および(d)酸素(O)のうちの1つであり;
    5〜6位の結合は二重結合であり;
    式IVの複素環の5員環の6位に側鎖が結合しており、場合によって、5位および6位の炭素原子に独立に、(a)1個の水素原子、または(b)1から6個の炭素原子を有するアルキル基のいずれか、およびその組合せが結合していることを包含し;
    は、(a)水素(H)、(b)CH、(c)トリフルオロメチル、(d)ジフルオロメチル、(e)モノフルオロメチル、(f)メチルケトン、(g)トリフルオロメチルケトン、(h)ジフルオロメチルケトン、(i)モノフルオロメチルケトン、(j)ホルミル、(k)メチルアルコール、(l)メチルアミンまたは(m)結合のうちの1つであり;
    Bは、(a)硫黄(S)原子、(b)酸素(O)原子、(c)CHまたは(d)NR’のうちの1つであり;
    yは、0から8以下の範囲の整数であり、
    式IVの該側鎖の(CH)は、式IVの該側鎖の5員環に式IVの該側鎖の該5員環の2、3、4および5位(式IVの該側鎖の該5員環の元素Bを1位として時計回りに番号付け)のうちのいずれか1つで結合しており、式IVの該側鎖のカルボニル−L−グルタメート置換基は、式IVの該側鎖の該5員環に、該2、3、4および5位のいずれか1つで結合しているが、但し、該(CH)および該カルボニル−L−グルタメートは、式IVの該側鎖の該5員環の異なる位置で結合している、
    化合物。
  92. 前記側鎖が、1個または複数の炭素−炭素二重または三重結合を(C)y1〜8の炭素原子の間に有することを含む、請求項91に記載の化合物。
  93. 式IVの前記側鎖が、E異性体およびZ異性体を構成する二重結合を0個または1個もしくは複数含む、請求項91に記載の化合物。
  94. 請求項91に記載の化合物であって、薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物のうちの1つを含む、化合物。
  95. 式IVの前記複素環の互変異性体を包含する、請求項91に記載の化合物。
  96. 前記互変異性体が、ケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態のものである、請求項95に記載の化合物。
  97. 前記式IVの位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体を包含する、請求項91に記載の化合物。
  98. 治療有効量の請求項91に記載の化合物を含む、医薬組成物。
  99. 式V:
    Figure 2014504258
    を含む化合物であって、式中、
    XはNまたはCHであり;
    XがCHである場合は、YはNであるか、またはXがNである場合は、YはCHであり;
    RはHである、
    化合物。
  100. 請求項99に記載の化合物であって、薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物のうちの1つを含む、化合物。
  101. 式Vの前記複素環の互変異性体を包含する、請求項99に記載の化合物。
  102. 前記互変異性体がケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態のものである、請求項101に記載の化合物。
  103. 前記式Vの位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体を包含する、請求項99に記載の化合物。
  104. 治療有効量の請求項99に記載の化合物を含む、医薬組成物。
  105. 式VI:
    Figure 2014504258
    を含む化合物であって、式中、
    RはHである、
    化合物。
  106. 請求項105に記載の化合物であって、薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物のうちの1つを含む、化合物。
  107. 式VIの前記複素環の互変異性体を包含する、請求項105に記載の化合物。
  108. 前記互変異性体がケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態のものである、請求項107に記載の化合物。
  109. 前記式VIの位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体を包含する、請求項105に記載の化合物。
  110. 治療有効量の請求項105に記載の化合物を含む、医薬組成物。
  111. 式VII:
    Figure 2014504258
    を含む化合物であって、式中、
    RはHである、
    化合物。
  112. 請求項111に記載の化合物であって、薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物のうちの1つを含む、化合物。
  113. 式VIIの前記複素環の互変異性体を包含する、請求項111に記載の化合物。
  114. 前記互変異性体がケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態のものである、請求項113に記載の化合物。
  115. 前記式VIIの位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体を包含する、請求項111に記載の化合物。
  116. 治療有効量の請求項111に記載の化合物を含む、医薬組成物。
  117. 式VIII:
    Figure 2014504258
    を含む化合物であって、式中、
    XはCHまたはSであり;
    XがCHである場合は、YはSであり、XがSである場合は、YはCHであり;
    RはHである、
    化合物。
  118. 請求項117に記載の化合物であって、薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物のうちの1つを含む、化合物。
  119. 式VIIIの前記複素環の互変異性体を包含する、請求項117に記載の化合物。
  120. 前記互変異性体がケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態のものである、請求項119に記載の化合物。
  121. 前記式VIIIの位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体を包含する、請求項117に記載の化合物。
  122. 治療有効量の請求項117に記載の化合物を含む、医薬組成物。
  123. 式IX:
    Figure 2014504258
    を含む化合物であって、式中、
    XはCHまたはSであり;
    XがCHである場合は、YはSであり、XがSである場合は、YはCHであり;
    RはHである、
    化合物。
  124. 請求項123に記載の化合物であって、薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物のうちの1つを含む、化合物。
  125. 式IXの前記複素環の互変異性体を包含する、請求項123に記載の化合物。
  126. 前記互変異性体がケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態のものである、請求項125に記載の化合物。
  127. 前記式IXの位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体を包含する、請求項123に記載の化合物。
  128. 治療有効量の請求項123に記載の化合物を含む、医薬組成物。
  129. 式X:
    Figure 2014504258
    を含む化合物であって、式中、
    XはCHまたはNであり;
    XがNである場合は、YはCHであり、XがCHである場合は、YはNであり;
    RはHである、
    化合物。
  130. 請求項129に記載の化合物であって、薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物または水和物のうちの1つを含む、化合物。
  131. 式Xの前記複素環の互変異性体を包含する、請求項129に記載の化合物。
  132. 前記互変異性体がケト−エノール形態またはラクタム−ラクチム形態のものである、請求項129に記載の化合物。
  133. 前記式Xの位置による位置異性体、幾何異性体、光学異性体および配座異性体を包含する、請求項129に記載の化合物。
  134. 治療有効量の請求項129に記載の化合物を含む、医薬組成物。
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