JPH05186407A - 3−n,n−ジアルキルアミノフェノール誘導体の製造法 - Google Patents
3−n,n−ジアルキルアミノフェノール誘導体の製造法Info
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- JPH05186407A JPH05186407A JP277592A JP277592A JPH05186407A JP H05186407 A JPH05186407 A JP H05186407A JP 277592 A JP277592 A JP 277592A JP 277592 A JP277592 A JP 277592A JP H05186407 A JPH05186407 A JP H05186407A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 一般式(1)で表される3−N,N−ジアル
キルアミノフェノール誘導体の新規な製造法を提供す
る。 (式中、R1 およびR2 は各々独立に炭素数1〜20の
アルキル基を表す) 【構成】 アルキルアミン(R1 NH2 )とレゾルシノ
ールとを反応させ、生成した3−N−アルキルアミノフ
ェノールを反応液から単離することなく、引き続きアル
キル化剤(R2 化剤)を該反応液に添加して反応させ
る。
キルアミノフェノール誘導体の新規な製造法を提供す
る。 (式中、R1 およびR2 は各々独立に炭素数1〜20の
アルキル基を表す) 【構成】 アルキルアミン(R1 NH2 )とレゾルシノ
ールとを反応させ、生成した3−N−アルキルアミノフ
ェノールを反応液から単離することなく、引き続きアル
キル化剤(R2 化剤)を該反応液に添加して反応させ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機工業薬品または各
種色素中間体として有用な3−N,N−ジアルキルアミ
ノフェノール誘導体の製造法に関するものである。
種色素中間体として有用な3−N,N−ジアルキルアミ
ノフェノール誘導体の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、3−アミノフェノール誘導体
は、有機工業薬品または各種色素中間体として有用であ
り、3−N,N−ジアルキルアミノフェノール誘導体も
色素中間体として有用であることが知られている(例え
ば、特公昭56−52759号公報)。また、3−N,
N−ジアルキルアミノフェノール誘導体は、3−アミノ
フェノールにアルキル化剤を作用させて製造することは
知られている(例えば、特開昭59−65053号公
報)。この方法は、1モルの3−アミノフェノールに対
し、およそ1モルのアルキルハライドを作用させ、アル
カリ処理した後に、3−N−モノアルキルアミノフェノ
ールを生成後、さらに、アルキル化剤(ジアルキル硫
酸)を作用させることにより、3−N,N−ジアルキル
アミノフェノール誘導体を製造する。すなわち、3−ア
ミノフェノールを原料として、2段階で3−N,N−ジ
アルキルアミノフェノール誘導体を製造する方法であ
る。
は、有機工業薬品または各種色素中間体として有用であ
り、3−N,N−ジアルキルアミノフェノール誘導体も
色素中間体として有用であることが知られている(例え
ば、特公昭56−52759号公報)。また、3−N,
N−ジアルキルアミノフェノール誘導体は、3−アミノ
フェノールにアルキル化剤を作用させて製造することは
知られている(例えば、特開昭59−65053号公
報)。この方法は、1モルの3−アミノフェノールに対
し、およそ1モルのアルキルハライドを作用させ、アル
カリ処理した後に、3−N−モノアルキルアミノフェノ
ールを生成後、さらに、アルキル化剤(ジアルキル硫
酸)を作用させることにより、3−N,N−ジアルキル
アミノフェノール誘導体を製造する。すなわち、3−ア
ミノフェノールを原料として、2段階で3−N,N−ジ
アルキルアミノフェノール誘導体を製造する方法であ
る。
【0003】この製造方法では、3−アミノフェノール
とアルキルハライドとの反応の際に、同じアルキル基が
2個置換された3−N,N−ジアルキルアミノフェノー
ル誘導体が副生し、且つ、未反応の3−アミノフェノー
ルが残り、3−N−モノアルキルアミノフェノールと3
−N,N−ジアルキルアミノフェノール誘導体の分離が
困難な場合があり、3−N,N−ジアルキルアミノフェ
ノール誘導体の内で、特に、異なるアルキル基で置換さ
れた3−N,N−ジアルキルアミノフェノール誘導体の
製造を行う際には大きな問題があった。さらに反応を2
段階で行うために製造時の操作が煩雑であり、また途中
の操作時に、例えば、3−N−モノアルキルアミノフェ
ノールの単離操作時にロスが生じやすく、収率の低下を
招くことが有り、工業的にかならずしも満足すべき製造
法とは言いがたい。
とアルキルハライドとの反応の際に、同じアルキル基が
2個置換された3−N,N−ジアルキルアミノフェノー
ル誘導体が副生し、且つ、未反応の3−アミノフェノー
ルが残り、3−N−モノアルキルアミノフェノールと3
−N,N−ジアルキルアミノフェノール誘導体の分離が
困難な場合があり、3−N,N−ジアルキルアミノフェ
ノール誘導体の内で、特に、異なるアルキル基で置換さ
れた3−N,N−ジアルキルアミノフェノール誘導体の
製造を行う際には大きな問題があった。さらに反応を2
段階で行うために製造時の操作が煩雑であり、また途中
の操作時に、例えば、3−N−モノアルキルアミノフェ
ノールの単離操作時にロスが生じやすく、収率の低下を
招くことが有り、工業的にかならずしも満足すべき製造
法とは言いがたい。
【0004】また、3−N,N−ジアルキルアミノフェ
ノール誘導体が、レゾルシノールにアルキルアミンを作
用させ、3−N−モノアルキルアミノフェノールを生成
後、さらにアルキル化剤(アルキルハライド)を作用さ
せることにより製造されることも知られている(例え
ば、特開昭59−65053号公報)。しかし、上記公
報に記載されている方法は、レゾルシノールを出発原料
とし、2段階で3−N,N−ジアルキルアミノフェノー
ル誘導体を製造する方法であり、製造時の操作が煩雑で
あり、また途中の操作時、例えば、3−N−モノアルキ
ルアミノフェノールの単離操作時にロスが生じやすく、
収率の低下を招くことが有り、工業的にかならずしも満
足すべき製造法とは言いがたい。
ノール誘導体が、レゾルシノールにアルキルアミンを作
用させ、3−N−モノアルキルアミノフェノールを生成
後、さらにアルキル化剤(アルキルハライド)を作用さ
せることにより製造されることも知られている(例え
ば、特開昭59−65053号公報)。しかし、上記公
報に記載されている方法は、レゾルシノールを出発原料
とし、2段階で3−N,N−ジアルキルアミノフェノー
ル誘導体を製造する方法であり、製造時の操作が煩雑で
あり、また途中の操作時、例えば、3−N−モノアルキ
ルアミノフェノールの単離操作時にロスが生じやすく、
収率の低下を招くことが有り、工業的にかならずしも満
足すべき製造法とは言いがたい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
法の問題点を改善し、簡便な操作で、高収率で且つ高純
度の3−N,N−ジアルキルアミノフェノール誘導体を
製造する方法を提供することである。
法の問題点を改善し、簡便な操作で、高収率で且つ高純
度の3−N,N−ジアルキルアミノフェノール誘導体を
製造する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の課
題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は、3−N,N−ジアルキルアミ
ノフェノール誘導体を製造する方法において、アルキル
アミン(R1 NH2 )とレゾルシノールとを反応させ、
生成した3−N−アルキルアミノフェノール(3−N−
R1 置換アミノフェノール)を反応液から単離すること
なく、アルキル化剤(R2 化剤)を該反応液に添加し
て、該3−N−アルキルアミノフェノール(3−N−R
1 置換アミノフェノール)に作用させる一般式(1)
(化2)で表される3−N,N−ジアルキルアミノフェ
ノール誘導体の製造法に関するものである。
題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は、3−N,N−ジアルキルアミ
ノフェノール誘導体を製造する方法において、アルキル
アミン(R1 NH2 )とレゾルシノールとを反応させ、
生成した3−N−アルキルアミノフェノール(3−N−
R1 置換アミノフェノール)を反応液から単離すること
なく、アルキル化剤(R2 化剤)を該反応液に添加し
て、該3−N−アルキルアミノフェノール(3−N−R
1 置換アミノフェノール)に作用させる一般式(1)
(化2)で表される3−N,N−ジアルキルアミノフェ
ノール誘導体の製造法に関するものである。
【0007】
【化2】 (式中、R1 およびR2 は各々独立に炭素数1〜20の
アルキル基を表す)
アルキル基を表す)
【0008】本発明の製造法は、一般式(1)で表され
る3−N,N−ジアルキルアミノフェノール誘導体の製
造法に関するものであるが、一般式(1)に於いて、R
1 およびR2 はそれぞれ炭素数1〜20のアルキル基を
表す。R1 は、好ましくは炭素数3〜12のアルキル基
であり、例えば、n−プロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキ
シル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル
基、n−ドデシル基を挙げることができる。R2 は、好
ましくは炭素数1〜12のアルキル基であり、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n
−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、n−
ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデ
シル基を挙げることができる。
る3−N,N−ジアルキルアミノフェノール誘導体の製
造法に関するものであるが、一般式(1)に於いて、R
1 およびR2 はそれぞれ炭素数1〜20のアルキル基を
表す。R1 は、好ましくは炭素数3〜12のアルキル基
であり、例えば、n−プロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキ
シル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル
基、n−ドデシル基を挙げることができる。R2 は、好
ましくは炭素数1〜12のアルキル基であり、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n
−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、n−
ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデ
シル基を挙げることができる。
【0009】本発明において、アルキルアミン(R1 N
H2 )とレゾルシノールとから、3−N−アルキルアミ
ノフェノール(3−N−R1 置換アミノフェノール)を
得る第1段反応で使用するアルキルアミン(R1 N
H2 )としては、例えば、n−プロピルアミン、n−ブ
チルアミン、イソブチルアミン、n−ペンチルアミン、
イソペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチ
ルアミン、n−オクチルアミン、n−デシルアミン、n
−ドデシルアミン等を挙げることができる。
H2 )とレゾルシノールとから、3−N−アルキルアミ
ノフェノール(3−N−R1 置換アミノフェノール)を
得る第1段反応で使用するアルキルアミン(R1 N
H2 )としては、例えば、n−プロピルアミン、n−ブ
チルアミン、イソブチルアミン、n−ペンチルアミン、
イソペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチ
ルアミン、n−オクチルアミン、n−デシルアミン、n
−ドデシルアミン等を挙げることができる。
【0010】使用するレゾルシノールとアルキルアミン
(R1 NH2 )との量は、レゾルシノール1モルに対
し、アルキルアミンは0.8〜2モルの範囲であり、好
ましくは0.8〜1.5モルの範囲である。反応温度
は、80〜200℃の範囲が好ましく、130〜200
℃の範囲がより好ましい。反応時間は、反応温度に依存
するが、通常数時間ないし数十時間を要する。尚、この
反応の際に、少量の塩化亜鉛や塩化マグネシウムを存在
させると、反応を促進させることができる。また、反応
液の着色を防止するには、反応を窒素やアルゴン等の不
活性ガスの雰囲気下で行うことが好ましい。この反応に
より、3−N−アルキルアミノフェノール(3−N−R
1 置換アミノフェノール)を含有する反応液が得られ
る。
(R1 NH2 )との量は、レゾルシノール1モルに対
し、アルキルアミンは0.8〜2モルの範囲であり、好
ましくは0.8〜1.5モルの範囲である。反応温度
は、80〜200℃の範囲が好ましく、130〜200
℃の範囲がより好ましい。反応時間は、反応温度に依存
するが、通常数時間ないし数十時間を要する。尚、この
反応の際に、少量の塩化亜鉛や塩化マグネシウムを存在
させると、反応を促進させることができる。また、反応
液の着色を防止するには、反応を窒素やアルゴン等の不
活性ガスの雰囲気下で行うことが好ましい。この反応に
より、3−N−アルキルアミノフェノール(3−N−R
1 置換アミノフェノール)を含有する反応液が得られ
る。
【0011】本発明の製造法では、第1段反応での反応
生成物である3−N−アルキルアミノフェノール(3−
N−R1 置換アミノフェノール)を単離することなく、
これを含有する反応液にアルキル化剤を添加して、引き
続き第2段のアルキル化反応を行う。第1段反応の反応
液から、3−N−アルキルアミノフェノール(3−N−
R1 置換アミノフェノール)を単離することなく、アル
キル化剤を作用させるには、反応液に、未反応または過
剰のアルキルアミン(R1 NH2 )が存在しても構わな
いが、好ましくは、反応液に含まれているアルキルアミ
ン(R1 NH2 )は、大部分を蒸留により反応系外に除
去する。
生成物である3−N−アルキルアミノフェノール(3−
N−R1 置換アミノフェノール)を単離することなく、
これを含有する反応液にアルキル化剤を添加して、引き
続き第2段のアルキル化反応を行う。第1段反応の反応
液から、3−N−アルキルアミノフェノール(3−N−
R1 置換アミノフェノール)を単離することなく、アル
キル化剤を作用させるには、反応液に、未反応または過
剰のアルキルアミン(R1 NH2 )が存在しても構わな
いが、好ましくは、反応液に含まれているアルキルアミ
ン(R1 NH2 )は、大部分を蒸留により反応系外に除
去する。
【0012】本発明の方法で使用するアルキル化剤とし
ては、ジアルキル硫酸エステル、アルキルハライド、ア
ルキル−p−トルエンスルホン酸エステルまたはトリア
ルキルリン酸エステル等を好ましい例として挙げること
ができる。具体例としては、ジメチル硫酸、ジエチル硫
酸、ジ−n−プロピル硫酸、ジ−n−ブチル硫酸、ヨウ
化メチル、ヨウ化エチル、n−プロピルブロマイド、イ
ソプロピルブロマイド、n−ブチルブロマイド、n−ヨ
ウ化ブチル、sec−ブチルブロマイド、n−ペンチル
ブロマイド、イソペンチルブロマイド、n−ヘキシルブ
ロマイド、n−ヘプチルブロマイド、n−オクチルブロ
マイド、n−デシルブロマイド、n−ドデシルブロマイ
ド、メチル−p−トルエンスルホン酸エステル、エチル
−p−トルエンスルホン酸エステル、n−プロピル−p
−トルエンスルホン酸エステル、n−ブチル−p−トル
エンスルホン酸エステル、n−ヘキシル−p−トルエン
スルホン酸エステル、トリメチルリン酸エステル、トリ
エチルリン酸エステル、トリ−n−ブチルリン酸エステ
ル等を例示することができる。
ては、ジアルキル硫酸エステル、アルキルハライド、ア
ルキル−p−トルエンスルホン酸エステルまたはトリア
ルキルリン酸エステル等を好ましい例として挙げること
ができる。具体例としては、ジメチル硫酸、ジエチル硫
酸、ジ−n−プロピル硫酸、ジ−n−ブチル硫酸、ヨウ
化メチル、ヨウ化エチル、n−プロピルブロマイド、イ
ソプロピルブロマイド、n−ブチルブロマイド、n−ヨ
ウ化ブチル、sec−ブチルブロマイド、n−ペンチル
ブロマイド、イソペンチルブロマイド、n−ヘキシルブ
ロマイド、n−ヘプチルブロマイド、n−オクチルブロ
マイド、n−デシルブロマイド、n−ドデシルブロマイ
ド、メチル−p−トルエンスルホン酸エステル、エチル
−p−トルエンスルホン酸エステル、n−プロピル−p
−トルエンスルホン酸エステル、n−ブチル−p−トル
エンスルホン酸エステル、n−ヘキシル−p−トルエン
スルホン酸エステル、トリメチルリン酸エステル、トリ
エチルリン酸エステル、トリ−n−ブチルリン酸エステ
ル等を例示することができる。
【0013】3−N−アルキルアミノフェノール(3−
N−R1 置換アミノフェノール)を含有する反応液にア
ルキル化剤を作用させて3−N,N−ジアルキルアミノ
フェノール誘導体を得る反応の際には、溶媒を用いなく
ても良いが、溶媒の存在下に行っても構わない。溶媒と
しては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼ
ンなどを挙げることができ、また、アルキル化剤として
アルキルハライドを作用させる際には、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、メチルセロソルブ、ジメ
チルホルムアミド等の極性溶媒を使用しても構わない。
このアルキル化の反応温度は、通常20〜200℃の範
囲、好ましくは、50〜150℃の範囲である。反応時
間は、反応温度に依存するが、通常数時間ないし数十時
間を要する。
N−R1 置換アミノフェノール)を含有する反応液にア
ルキル化剤を作用させて3−N,N−ジアルキルアミノ
フェノール誘導体を得る反応の際には、溶媒を用いなく
ても良いが、溶媒の存在下に行っても構わない。溶媒と
しては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼ
ンなどを挙げることができ、また、アルキル化剤として
アルキルハライドを作用させる際には、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、メチルセロソルブ、ジメ
チルホルムアミド等の極性溶媒を使用しても構わない。
このアルキル化の反応温度は、通常20〜200℃の範
囲、好ましくは、50〜150℃の範囲である。反応時
間は、反応温度に依存するが、通常数時間ないし数十時
間を要する。
【0014】以上の反応により得られる反応液から、目
的の一般式(1)で表される3−N,N−ジアルキルア
ミノフェノール誘導体を得るには、反応混合物に、ある
いは溶媒を留去した残渣に、塩基、例えば、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウ
ム等を作用させた後に単離する。この際、溶媒を用い、
目的物を抽出することもできる。さらに必要に応じて蒸
留精製することもできる。
的の一般式(1)で表される3−N,N−ジアルキルア
ミノフェノール誘導体を得るには、反応混合物に、ある
いは溶媒を留去した残渣に、塩基、例えば、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウ
ム等を作用させた後に単離する。この際、溶媒を用い、
目的物を抽出することもできる。さらに必要に応じて蒸
留精製することもできる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 実施例1 (3−N,N−ジ−n−ブチルアミノフェノ
ールの製造) n−ブチルアミン380g(5.2モル)とレゾルシノ
ール550g(5モル)との混合物を140〜150℃
で15時間攪拌後、未反応のn−ブチルアミンを減圧下
(60mmHg)で留去し、残渣にn−ブチルブロマイ
ド685g(5モル)を加え、更に80〜90℃で8時
間攪拌を行った。反応後、室温まで冷却し、10%Na
OH水にて中和後、有機層を分離し、減圧下で蒸留する
ことにより、3−N,N−ジ−n−ブチルアミノフェノ
ール972gをほぼ無色の油状物として得た。HPLC
による純度は99%で、収率は88%であった。b.
p.は173〜176℃/6mmHgであつた。
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 実施例1 (3−N,N−ジ−n−ブチルアミノフェノ
ールの製造) n−ブチルアミン380g(5.2モル)とレゾルシノ
ール550g(5モル)との混合物を140〜150℃
で15時間攪拌後、未反応のn−ブチルアミンを減圧下
(60mmHg)で留去し、残渣にn−ブチルブロマイ
ド685g(5モル)を加え、更に80〜90℃で8時
間攪拌を行った。反応後、室温まで冷却し、10%Na
OH水にて中和後、有機層を分離し、減圧下で蒸留する
ことにより、3−N,N−ジ−n−ブチルアミノフェノ
ール972gをほぼ無色の油状物として得た。HPLC
による純度は99%で、収率は88%であった。b.
p.は173〜176℃/6mmHgであつた。
【0016】実施例2 (3−N−n−ブチル−N−メ
チルアミノフェノールの製造) 実施例1に於いて、n−ブチルブロマイドを使用する代
わりに、メチル−p−トルエンスルホン酸エステルを使
用した他は、実施例1に記載した方法に従い、3−N−
n−ブチル−N−メチルアミノフェノールを製造した。
HPLCによる純度は99%、収率は87%、b.p.
は109〜115℃/1.5mHgであった。
チルアミノフェノールの製造) 実施例1に於いて、n−ブチルブロマイドを使用する代
わりに、メチル−p−トルエンスルホン酸エステルを使
用した他は、実施例1に記載した方法に従い、3−N−
n−ブチル−N−メチルアミノフェノールを製造した。
HPLCによる純度は99%、収率は87%、b.p.
は109〜115℃/1.5mHgであった。
【0017】実施例3 (3−N−n−ブチル−N−エ
チルアミノフェノールの製造) 実施例1に於いて、n−ブチルブロマイドを使用する代
わりに、エチル−p−トルエンスルホン酸エステルを使
用した他は、実施例1に記載した方法に従い、3−N−
n−ブチル−N−エチルアミノフェノールを製造した。
HPLCによる純度は99%、収率は89%、b.p.
は108〜114℃/1.5mmHgであった。
チルアミノフェノールの製造) 実施例1に於いて、n−ブチルブロマイドを使用する代
わりに、エチル−p−トルエンスルホン酸エステルを使
用した他は、実施例1に記載した方法に従い、3−N−
n−ブチル−N−エチルアミノフェノールを製造した。
HPLCによる純度は99%、収率は89%、b.p.
は108〜114℃/1.5mmHgであった。
【0018】実施例4 (3−N,N−ジ−n−ヘキシ
ルアミノフェノールの製造) n−ヘキシルアミン520g(5.15モル)とレゾル
シノール550g(5モル)との混合物を140〜15
0℃で15時間攪拌後、未反応のn−ヘキシルアミンを
減圧下(60mmHg)で留去後、残渣にn−ヘキシル
ブロマイド825g(5モル)を加え、更に80〜90
℃で8時間攪拌を行った。反応後、室温にまで冷却し、
10%NaOH水にて中和後、有機層を分離し、減圧下
で蒸留することにより、3−N,N−ジ−n−ヘキシル
アミノフェノール1205gをほぼ無色の油状物として
得た。HPLCによる純度は99%で、収率は87%で
あった。b.p.は190〜195℃/3mmHgであ
った。
ルアミノフェノールの製造) n−ヘキシルアミン520g(5.15モル)とレゾル
シノール550g(5モル)との混合物を140〜15
0℃で15時間攪拌後、未反応のn−ヘキシルアミンを
減圧下(60mmHg)で留去後、残渣にn−ヘキシル
ブロマイド825g(5モル)を加え、更に80〜90
℃で8時間攪拌を行った。反応後、室温にまで冷却し、
10%NaOH水にて中和後、有機層を分離し、減圧下
で蒸留することにより、3−N,N−ジ−n−ヘキシル
アミノフェノール1205gをほぼ無色の油状物として
得た。HPLCによる純度は99%で、収率は87%で
あった。b.p.は190〜195℃/3mmHgであ
った。
【0019】実施例5 (3−N−n−ヘキシル−N−
エチルアミノフェノールの製造) 実施例4に於いて、n−ヘキシルブロマイドを使用する
代わりに、エチル−p−トルエンスルホン酸エステルを
使用した他は、実施例4に記載した方法に従い、3−N
−n−ヘキシル−N−エチルアミノフェノールを製造し
た。HPLCによる純度は99%、収率は89%、b.
p.は139〜141℃/1mmHgであった。
エチルアミノフェノールの製造) 実施例4に於いて、n−ヘキシルブロマイドを使用する
代わりに、エチル−p−トルエンスルホン酸エステルを
使用した他は、実施例4に記載した方法に従い、3−N
−n−ヘキシル−N−エチルアミノフェノールを製造し
た。HPLCによる純度は99%、収率は89%、b.
p.は139〜141℃/1mmHgであった。
【0020】比較例1 メタノール400mlに3−アミノフェノール109gと
無水炭酸ナトリウム54gを加え、15〜20℃でn−
ヨウ化ブチル184gを1.5時間を要して滴下した。
滴下後、同温度で8時間攪拌を行った後、濾過し、濾液
からメタノールを留去した。この残渣は、HPLCによ
る分析の結果、目的とする3−N−n−ブチルアミノフ
ェノールの他に、原料の3−アミノフェノールおよび3
−N,N−ジ−n−ブチルアミノフェノールをそれぞれ
約15%含んでいた。この残渣をトルエンで抽出し、温
水で大部分の原料の3−アミノフェノールを除いた後、
トルエンを留去し、残渣を減圧蒸留(124〜128℃
/1mmHg)して3−N−n−ブチルアミノフェノー
ル110gを得た。HPLCによる純度は94%であ
り、3−N,N−ジ−n−ブチルアミノフェノールを約
6%含有していた。収率は67%であった。この3−N
−n−ブチルアミノフェノール110gをトルエン66
0mlに溶解し、水66mlを加え、50〜60℃でジメチ
ル硫酸126gを滴下した。同温度で1時間攪拌後、室
温に冷却し、NaOHで中和しトルエン層を分離した。
トルエン層はさらに温水で洗浄した後、トルエンを留去
した。残渣を減圧蒸留(109〜115℃/1.5mm
Hg)し、目的とする3−N−n−ブチル−N−メチル
アミノフェノール81gを得た。HPLCによる純度は
96%であり、3−N,N−ジ−n−ブチルアミノフェ
ノールを約4%含有していた。3−アミノフェノールか
らの収率は45%であり、実施例2に記載した収率(8
7%)に比較して低い収率であった。
無水炭酸ナトリウム54gを加え、15〜20℃でn−
ヨウ化ブチル184gを1.5時間を要して滴下した。
滴下後、同温度で8時間攪拌を行った後、濾過し、濾液
からメタノールを留去した。この残渣は、HPLCによ
る分析の結果、目的とする3−N−n−ブチルアミノフ
ェノールの他に、原料の3−アミノフェノールおよび3
−N,N−ジ−n−ブチルアミノフェノールをそれぞれ
約15%含んでいた。この残渣をトルエンで抽出し、温
水で大部分の原料の3−アミノフェノールを除いた後、
トルエンを留去し、残渣を減圧蒸留(124〜128℃
/1mmHg)して3−N−n−ブチルアミノフェノー
ル110gを得た。HPLCによる純度は94%であ
り、3−N,N−ジ−n−ブチルアミノフェノールを約
6%含有していた。収率は67%であった。この3−N
−n−ブチルアミノフェノール110gをトルエン66
0mlに溶解し、水66mlを加え、50〜60℃でジメチ
ル硫酸126gを滴下した。同温度で1時間攪拌後、室
温に冷却し、NaOHで中和しトルエン層を分離した。
トルエン層はさらに温水で洗浄した後、トルエンを留去
した。残渣を減圧蒸留(109〜115℃/1.5mm
Hg)し、目的とする3−N−n−ブチル−N−メチル
アミノフェノール81gを得た。HPLCによる純度は
96%であり、3−N,N−ジ−n−ブチルアミノフェ
ノールを約4%含有していた。3−アミノフェノールか
らの収率は45%であり、実施例2に記載した収率(8
7%)に比較して低い収率であった。
【0021】比較例2 n−ブチルアミン380g(5.2モル)とレゾルシノ
ール550g(5モル)との混合物を140〜150℃
で15時間攪拌後、室温まで冷却後、トルエン1000
mlを加え、トルエン層を分離し、さらにトルエン層を温
水で洗浄後、トルエンを減圧下で留去した。残渣を減圧
蒸留(124〜128℃/1mmHg)し、3−N−n
−ブチルアミノフェノール536gを得た。収率65%
この3−N−n−ブチルアミノフェノール536gをメ
チルセロソルブ1000mlに加え、ヨウ化エチル507
gを加え、80〜90℃で8時間攪拌を行った。反応
後、メチルセロソルブを減圧下で留去し、残渣を10%
NaOH水にて中和後、有機層を分離し、減圧下で蒸留
(b.p.108〜114℃/1.5mmH)すること
により、3−N−n−ブチル−N−エチルアミノフェノ
ール564gを得た。レゾルシノールからの収率は58
%であり、実施例3に記載した収率(89%)に比較し
て低い収率であった。
ール550g(5モル)との混合物を140〜150℃
で15時間攪拌後、室温まで冷却後、トルエン1000
mlを加え、トルエン層を分離し、さらにトルエン層を温
水で洗浄後、トルエンを減圧下で留去した。残渣を減圧
蒸留(124〜128℃/1mmHg)し、3−N−n
−ブチルアミノフェノール536gを得た。収率65%
この3−N−n−ブチルアミノフェノール536gをメ
チルセロソルブ1000mlに加え、ヨウ化エチル507
gを加え、80〜90℃で8時間攪拌を行った。反応
後、メチルセロソルブを減圧下で留去し、残渣を10%
NaOH水にて中和後、有機層を分離し、減圧下で蒸留
(b.p.108〜114℃/1.5mmH)すること
により、3−N−n−ブチル−N−エチルアミノフェノ
ール564gを得た。レゾルシノールからの収率は58
%であり、実施例3に記載した収率(89%)に比較し
て低い収率であった。
【0022】
【発明の効果】本発明により、高純度の3−N,N−ジ
アルキルアミノフェノール誘導体を簡便な操作で、か
つ、高収率で得ることが可能となった。
アルキルアミノフェノール誘導体を簡便な操作で、か
つ、高収率で得ることが可能となった。
Claims (1)
- 【請求項1】 3−N,N−ジアルキルアミノフェノー
ル誘導体を製造する方法において、アルキルアミンとレ
ゾルシノールとを反応させ、生成した3−N−アルキル
アミノフェノールを反応液から単離することなく、アル
キル化剤を該反応液に添加して、該3−N−アルキルア
ミノフェノールに作用させることを特徴とする一般式
(1)(化1) 【化1】 (式中、R1 およびR2 は各々独立に炭素数1〜20の
アルキル基を表す)で表される3−N,N−ジアルキル
アミノフェノール誘導体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00277592A JP3311372B2 (ja) | 1992-01-10 | 1992-01-10 | 3−n,n−ジアルキルアミノフェノール誘導体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00277592A JP3311372B2 (ja) | 1992-01-10 | 1992-01-10 | 3−n,n−ジアルキルアミノフェノール誘導体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05186407A true JPH05186407A (ja) | 1993-07-27 |
JP3311372B2 JP3311372B2 (ja) | 2002-08-05 |
Family
ID=11538717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00277592A Expired - Fee Related JP3311372B2 (ja) | 1992-01-10 | 1992-01-10 | 3−n,n−ジアルキルアミノフェノール誘導体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3311372B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102381993A (zh) * | 2011-12-02 | 2012-03-21 | 青岛俪徕精细化工有限公司 | 3-(n,n-二甲氨基)苯酚的制备方法 |
-
1992
- 1992-01-10 JP JP00277592A patent/JP3311372B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3311372B2 (ja) | 2002-08-05 |
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