JPH0518606U - 濾過布 - Google Patents

濾過布

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JPH0518606U
JPH0518606U JP7221791U JP7221791U JPH0518606U JP H0518606 U JPH0518606 U JP H0518606U JP 7221791 U JP7221791 U JP 7221791U JP 7221791 U JP7221791 U JP 7221791U JP H0518606 U JPH0518606 U JP H0518606U
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JP
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sheath
core
filter cloth
yarn
melting point
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Application number
JP7221791U
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English (en)
Inventor
邦夫 俣木
脩 前戸
修二 堀
Original Assignee
ダイワボウ・クリエイト株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルタープレス用の濾過布としての耐張力
性を保持させ、ケーキ剥離性を向上させる。 【構成】 芯部(5) にフィラメントを用い、鞘部(6) に
融点の異なる2成分からなる並列型または芯鞘型複合繊
維を用いた芯鞘糸(3) を少なくとも経糸(7) に用いて織
物(2) となし、その織物(2) の濾過面にカレンダー加工
を施して上記鞘部の低融点成分を溶融樹脂化(4) して表
面を平滑化し、濾過布(1) となした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、特に耐張力を必要とするフィルタープレス用に好適な濾過布に関す るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の織物による濾過布、例えばフィルタープレス用の濾過布としては、経糸 および緯糸にマルチフィラメントを用いたもの、経糸および緯糸に紡績糸の撚糸 を用いたものが汎用され、通常濾過布の汚泥あるいはダストの供給側(以下表面 側という)の大部分が経糸によって覆われるように織成されている。とりわけ紡 績糸の撚糸で織成された濾過布は、比較的廉価であり、柔軟性に富み且つ濾過精 度に優れていることからフィルタープレス用として好んで使用されている。
【0003】
【考案が解決すべき課題】
ところが紡績糸の撚糸によって構成された濾過布あるいは基布の表面に不織布 を積層してなる濾過布は、濾過精度に優れているがマルチフィラメント糸による 濾過布に比べてケーキ剥離性が悪いという不都合を有している。また、ケーキ剥 離性については、例えば実公昭58−14972号公報に記載されているように 表面のマルチフィラメントをカレンダー加工により、フィラメントが溶断したり 、織目を塞いだりしない程度に平滑化することによって改善はされているものの 繊維成分が1成分のためカレンダー加工条件が難しく、所望の濾過性能を保持し ケーキ剥離性のよい高強力な濾過布を得ることが困難であった。
【0004】
【考案が解決するための手段】
本考案は、濾過布の少なくとも経糸に芯鞘糸を使用し、その芯鞘糸の芯糸にモ ノフィラメントまたはマルチフィラメントを用いることによって耐張力性を付与 し、鞘部を融点の異なる2成分の並列型もしくは芯鞘型複合繊維が少なくとも5 0重量%を含有した繊維でもって構成し、この鞘部を構成している複合繊維の低 融点成分を溶融樹脂化して濾過布の表面を平滑化した。
【0005】 即ち、少なくとも経糸に芯鞘糸を用いた織物であり、その芯鞘糸の芯部を構成 する繊維がモノフィラメントまたはマルチフィラメントであり、鞘部を構成する 繊維の少なくとも50重量%が融点の異なる2成分の並列型もしくは芯鞘型複合 繊維であって、織物の一方の面(濾過面)に表出している経糸の鞘部を構成して いる上記複合繊維の低融点成分が溶融樹脂化され、表面平滑化されていることを 特徴とする濾過布である。
【0006】 芯鞘糸の芯部を構成する繊維としては、特に限定するものではないが、強度を 有するモノフィラメントあるいはマルチフィラメント形状のものが好ましい。構 成成分としては一般的なポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等の中から 適宜選択すればよいが、鞘部を構成する複合繊維の低融点成分よりも融点が20 ℃以上高い方が好ましく、公知の製造方法でもって作ることができる。
【0007】 芯鞘糸の鞘部を構成する繊維としては、低融点成分と高融点成分の並列型ある いは芯鞘型の複合繊維が好ましい。構成成分としては、例えばポリエチレン、ポ リプロピレン、ポリ4−メチルペンテン−1、エチレン−ビニルアルコール共重 合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系重合体もしくは共重 合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエス テル系重合体もしくは共重合体、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12等の ポリアミド系重合体もしくは共重合体等の中から適宜選択することができるが上 記に限定するものではない。また、上記重合体もしくは共重合体より2成分以上 を適宜選択するが、繊維表面に多く露出している側を低融点成分とし、低融点成 分と高融点成分の融点差が20℃以上あるものが好ましい。
【0008】 鞘部には、上記重合体もしくは共重合体を用いて溶融押出紡糸後、延伸し、所 望の長さに切断し、ステープルあるいは切断せずにトウとなした繊維を用いる。 このステープルあるいはトウを少なくとも50重量%用いてリング紡績またはパ ーロック紡績により、スライバーや粗糸となし、このスライバーや粗糸を精紡機 のドラフトローラ部に供給し、ドラフト部の途中に芯糸のフィラメントをドラフ ト中のフリースの中心位置に挿入することによって芯鞘糸とすることができる。 複合繊維が50重量%未満であると後工程での溶融樹脂化が不十分となり、目的 とする濾過布が得られない。また、50重量%未満の場合に混入する他の繊維と しては、天然繊維、半合成繊維、合成繊維等いずれでもよいが、混入繊維は複合 繊維の低融点成分の融点以上あることが好ましい。
【0009】 上記で得られた芯鞘糸を少なくとも経糸に用いて平織、綾織、朱子織等の織組 織を構成した織物を作成するが、濾過使用に耐えうる強度として目付100g/m2 以上の織物が好ましい。芯鞘糸を経糸のみに使用した場合、緯糸としては特に限 定するものではないが、芯鞘糸の鞘部の複合繊維の低融点成分よりも高融点を有 する素材の糸を使用する。
【0010】 次にこの織物をカレンダー加工により、一方の面(濾過面)の鞘部中の低融点 成分を溶融樹脂化することにより本考案の濾過布を得ることができる。
【0011】 カレンダー加工の条件としては、鞘部の複合繊維の低融点成分の融点以上で芯 部繊維成分の融点未満のロール温度を有する熱ロールと常温ロールとの2本のカ レンダーロールを用い、線圧50〜100kg/cm 、速度3〜7m/min でもって処 理するとよい。ロール温度が低融点成分の融点未満、線圧が50kg/cm 、速度が 7m/min 以上であると織物の表面平滑化不足となり、ケーキ剥離性能が期待でき ず、ロール温度が複合繊維の高融点成分の融点を超え、線圧が100kg/cm を超 え、速度が3m/min 以下であると織物の表面平滑化が進み過ぎて通水能力が低下 し、圧力損失の上昇につながる 。
【0012】
【作用】
本考案の濾過布は、繊維強力を有するフィラメントを芯部に配し、溶融樹脂化 成分(低融点成分)を含んだ並列型もしくは芯鞘型複合繊維を鞘部とした芯鞘糸 を少なくとも経糸に用いて織物とし、一方の面をカレンダー加工により鞘部の低 融点成分を溶融樹脂化し、表面平滑化することにより、濾過時の張力に耐え得る 強度を有し、濾過布に付着したケーキが円滑に剥離できるという濾過効率の向上 した濾過布とすることができる。
【0013】
【実施例】
芯部(5) としてポリプロピレンマルチフィラメント75デニール/36fを用 い、鞘部(6) として芯成分がポリプロピレン、鞘成分がポリエチレンの芯鞘型複 合繊維(2デニール、38mm長)を用いた。この芯鞘型複合繊維を用いてリング 紡績工程により粗糸とし、リング精紡機のドラフトローラパートにこの粗糸を供 給するとともに、フロントローラとミドルローラとの間に上記芯部(5) となるフ ィラメントを供給することにより図2に示すような綿番手24S 、撚数15T/in chの芯鞘糸(3) を紡出した。そしてこの芯鞘糸(3) を各6本撚り加工機により合 燃し、綿番手4S 、撚り数0.5T /inchの撚糸となしてこの撚糸を経糸(7) と し、ポリプロピレン繊維(2デニール、51mm長)の紡績糸(綿番手24S 、撚 り数15T/inch)を各6本撚り加工機により合燃した撚糸(綿番手4S 、撚り数 0.5T /inch)を緯糸(8) として用い、打ち込み本数が経60本/inch、 緯3 2本/inch の綾織物(2) を織成した。
【0014】 この織物(2) の表面(濾過面)を、温度150℃のロールを用い、線圧60kg /cm 、速度5m/min の条件でカレンダー加工を施し、鞘部(6) の芯鞘型複合繊維 の鞘成分であるポリエチレンを溶融樹脂化(4) し、表面が平滑な濾過布(1) とな した。
【0015】 [比較例1] 実施例で使用した芯鞘型複合繊維でもって綿番手24S 撚数1 5T/inchの紡績糸を紡出し、この紡績糸を各6本撚り加工機により合燃し、綿番 手4S 、撚り数0.5T /inchの撚糸となしてこの撚糸を経糸とし、ポリプロピ レン繊維(2デニール、51mm長)の紡績糸(綿番手24S 、撚り数5T/inch) を各6本撚り加工機により合燃した撚糸(綿番手4S 、撚り数0.5T /inch) を緯糸として用い、打ち込み本数が経60本/inch、 緯32本/inch の綾織物を 織成し、この織物の表面を上記実施例同様にカレンダー加工を施し、紡績糸の芯 鞘型複合繊維の鞘成分であるポリエチレンを溶融樹脂化し、表面が平滑な濾過布 となした。
【0016】 実施例の濾過布と比較例の濾過布との濾過性能を比較評価した結果を「表1」 に示す。
【0017】 なお、濾過性能については下記の方法で評価した。 ダスト捕集率(%):関東ローム第7種を用いて200mg/l濃度A液を作成し 、濾過布9.62cm2 で濾過を行い、濾過後の液濃度Bを測定し、ダスト捕集率 (%)=[(A−B)/A]×100の式より算出した。 濾過精度(μm):上記濾過後の清浄水を採取し、超遠心式自動粒度分布装置 (堀場製作所株式会社製)で狭雑粒子の径を測定し、その最大粒径とした。 濾過速度(l/min ):濾過圧5kg/cm2とし、7分間濾過液を通過させたときの 総通過液量Cを測定し、濾過速度(l/min )=C/7の式より算出した。 ケーキ剥離性:カオリン(関東化学株式会社製)の10%水溶液を1l作成し 、20cm2 で濾過を行い、乾燥後剥離させ下記のように評価した。 1級:きれいに剥離する。 2級:剥離するが一部濾布に残る。 3級:剥離できず、殆どあるいは全て濾布に残る。 濾過布強度(kg/3cm幅):濾過布を3cm幅とし、引張試験機により濾過布の縦 、横の引張強力を測定した。
【0018】
【表1】
【0019】
【考案の効果】
本考案における濾過布(1) は、少なくとも経糸(7) に芯鞘糸(3) を用いた織物 (2) であり、その芯鞘糸(3) の芯部(5) を構成する繊維がモノフィラメントまた はマルチフィラメントであり、鞘部(6) を構成する繊維の少なくとも50重量% が融点の異なる2成分の並列型もしくは芯鞘型複合繊維であって、織物(2) の一 方の面に表出している経糸(7) の鞘部(6) を構成している上記複合繊維の低融点 成分が溶融樹脂化されてなるものであるから、濾過性能を損なうことなく、ケー キ剥離性が良好となり、ケーキ剥離作業が円滑となって濾過効率を向上させるこ とができ、しかも芯部にフィラメントを用いているために耐張力に優れ、特にフ ィルタープレス用として好適な濾過布となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の濾過布の断面図である。
【図2】濾過布に用いる芯鞘糸の拡大側面図である。
【符号の説明】
1 濾過布 2 織物 3 芯鞘糸 4 溶融樹脂化 5 芯部 6 鞘部 7 経糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D03D 15/00 A 7199−3B // D06M 15/227

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも経糸に芯鞘糸を用いた織物で
    あり、その芯鞘糸の芯部を構成する繊維がモノフィラメ
    ントまたはマルチフィラメントであり、鞘部を構成する
    繊維の少なくとも50重量%が融点の異なる2成分の並
    列型もしくは芯鞘型複合繊維であって、織物の一方の面
    に表出している経糸の鞘部を構成している上記複合繊維
    の低融点成分が溶融樹脂化され、表面平滑化されている
    ことを特徴とする濾過布。
JP7221791U 1991-08-13 1991-08-13 濾過布 Pending JPH0518606U (ja)

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JPH0518606U true JPH0518606U (ja) 1993-03-09

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003522856A (ja) * 2000-02-14 2003-07-29 アルバニー インターナショナル コーポレイション 継ぎ合せられる工業用布

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