JPH051851A - 温水ボイラ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 温水ボイラ装置のシスターンタンクの金属性
フィルタの装着忘れを防止する。 【構成】 温水ボイラ装置において、シスターンタンク
２の補給口１に着脱自在な金属性フィルタ５を有し、こ
の金属性フィルタ５の下端部に電気的に接続した金属棒
３を設け、かつその補給口１ａに装着した金属性フィル
タ５と電気的に接続する電極部位１１を補給口１の側壁
１ａに固定し、そのシスターンタンク２の所定位置に電
極棒４を固定し、交流を電極部位１１および金属棒４に
それぞれ供給するとともに、それら金属棒３，４間に流
れる電流の有無により、シスターンタンク２の水位を検
出し、当該装置の運転を制御する。これにより、上記金
属性フィルタ５が補給口１に装着されているときのみ、
その水位の検出、当該装置の運転開始が行われることか
ら、シスターンタンク２の給水に際し、金属性フィルタ
５を外し、かつ外したままにすることもなくなり、金属
性フィルタ５の装着忘れを防止することができ、シスタ
ーンタンク２にゴミ等が入り込むのを防止することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は室内を暖房するコンベ
クタに循環する温水を蓄積し、かつ水を補給する口を備
えたシスターンタンクを有し、このシスターンタンクの
水位を検出し、当該装置の運転を制御する温水ボイラ装
置に係り、更に詳しくはそのシスターンタンクの水位を
検出するとともに、その水補給口に着脱自在な金属性フ
ィルタの装着忘れを防止する温水ボイラ装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来例】従来、この種の温水ボイラ装置は、例えば図
５に示すように、室内のコンベクタ等に循環する温水を
蓄積し、かつ水を補給するための補給口１を有するシス
ターンタンク（樹脂材質）２を備えている。

【０００３】このシスターンタンク３には内部の水位を
検出する電極棒３，４がブッシュ３ａ，４ａでそれぞれ
所定位置に固定されており、また補給口１の内にその側
壁１ａに沿って金属性フィルタ（ステンレス性フィル
タ）５が着脱自在になっている。この金属性フィルタ５
は、シスターンタンク３の給水に際し、内部にゴミが入
り込むと、温水を得、かつこの温水を循環するための熱
交換器やポンプにそのゴミが詰まり、それらの故障の原
因となることから、そのゴミが入り込まないように、例
えばその底面５ａがフィルタになっている。

【０００４】なお、上記補給口１は、シスターンタンク
２が通常外に設置されていることから、開けっぱなしだ
と、ゴミが入るだけでなく、危険であることから、その
シスターンタンク２の筐体にネジ止め可能な蓋６で覆わ
れる。

【０００５】また、図６に示すように、この温水ボイラ
装置は、上記シスターンタンク２に固定した２本の電極
棒３，４に交流電源７による交流を供給するとともに、
その電極棒３，４間に流れる電流の有無を検出する水検
知回路８と、この水検知回路８による検出信号を絶縁し
て伝達するためのフォトカプラ９と、このフォトカプラ
９で絶縁した検出信号により上記シスターンタンク２の
水位を検出し、当該装置の運転を制御するマイクロコン
ピュータ１０とを備えている。

【０００６】そして、上記シスターンタンク２の水位が
電極棒３，４より低くなると、その電極棒３，４の間に
は電流が流れなくなり、水検出回路８にてその水不足の
検出信号（“Ｌ”レベル）が出力される。すると、フォ
トカプラ９のダイオードには電流が流れず、そのフォト
カプラ９のトランジスタがオフ状態にされる。これによ
り、マイクロコンピュータ１０の入力水検知ポートが
“Ｈ”レベルとなり、この“Ｈ”レベルによりマイクロ
コンピュータ１０にて、例えば水検知ＬＥＤ等が消灯さ
れ、各部位の故障を防止するために、当該装置の運転が
停止制御される。

【０００７】ここで、そのシスターンタンク２に水が補
給され、その水位が電極棒３，４の先端に達すると、電
極棒３，４の間には電流が流れ、フォトカプラ９のトラ
ンジスタがオン状態にされる。これにより、マイクロコ
ンピュータ１０の入力水検知ポートが“Ｌ”レベルとな
ることから、マイクロコンピュータ１０にて水検知ＬＥ
Ｄが点灯され、該装置の運転が再開される。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記温水ボ
イラ装置においては、上記シスターンタンク２の水補給
時に金属性フィルタ５を取り外して給水したり、その給
水後に蓋６や金属性フィルタ５の装着を忘れると、明け
っぱなしの補給口１からゴミが入り、温水を得、かつ循
環するための熱交換器やポンプにそのゴミが詰まってし
まい、故障の原因にもなる。

【０００９】この発明は上記課題に鑑みなされたもので
あり、その目的はシスターンタンクの水の補給口に金属
性フィルタが装着されているときのみ、そのシスターン
タンクの水位を検出可能とし、その金属性フィルタの装
着忘れを防止することができ、そのシスターンタンクに
ゴミ等が入り込むのを防ぐようにした温水ボイラ装置を
提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の温水ボイラ装置は、シスターンタンクの
給水口（水補給口）に着脱自在な金属性フィルタを有し
ており、そのシスターンタンクの水位を検出するための
２本の電極棒のうち、一方の電極棒にはその金属性フィ
ルタを介して電流を供給するとともに、その他方の電極
棒には電流を直接供給し、その金属性フィルタを装着し
ているときのみ、それら電極棒間の電流の有無を検出
し、上記シスターンタンクの水位検出を可能とし、かつ
当該装置の運転開始を可能としたことを要旨とする。

【００１１】

【作用】上記構成としたので、上記金属性フィルタが補
給口に装着されていない場合、上記他方の電極棒には電
流が供給されるが、上記他方の電極棒に電流が供給され
ない。すると、上記シスターンタンクの水位が２本の電
極棒に達しても、その電極棒間には電流が流れないこと
から、その水位の検出が行われず、その水位の確認がで
きないだけでなく、当該装置の運転が開始されない。

【００１２】したがって、シスターンタンクの給水に際
しては、扱者はその金属性フィルタの装着を忘れること
もなく、そのシスターンタンクにゴミ等が入り込むこと
もなく、ひいては当該装置の熱交換器やポンプの故障を
防止することができる。

【００１３】

【実施例】以下、この発明の実施例を図１乃至図４に基
づいて説明する。なお、図中、図５と同一部分および相
当部分には同一符号を付し重複説明を省略する。

【００１４】図１において、この温水ボイラ装置では、
２本の電極棒３，４のうち、一方の電極棒３を水の補給
口１に着脱自在な金属性フィルタ（ステンレスフィル
タ）５の下端部を下方に向けて、電気的に接続してい
る。他方の電極棒４は従来同様にシスターンタンク２に
ブッシュ４ａで固定しており、ブッシュ４ａが１つで済
むことから、コスト低下となる。なお、上記電極棒３，
４の先端位置は略同位置になっている。

【００１５】また、上記シスターンタンク２の補給口１
の側壁１ａには装着した金属性フィルタ５と電気的に接
続する電極部位１１が樹脂等で固定され、この電極部位
１１および他方の電極棒４には図６に示す水検知回路８
からの交流がそれぞれ供給される。

【００１６】図２の拡大図を参照して詳しく説明する
と、上記電極部位１１は、例えばＬ字形の金属板であ
り、補給口１の側壁１ａに接触する面の一部には金属性
フィルタ５に向けて凸部１１ａが設けられており、装着
した金属性フィルタ５と電気的に良好に接続するように
なっている。

【００１７】そして、上記電極棒３と一体化した金属性
フィルタ５が補給口１に装着されている場合、水検知回
路８からの交流がそれぞれ電極部位１１および他方の電
極棒４に供給されるが、電極部位１１と電極棒３とが金
属性フィルタ５により電気的に接続していることから、
その交流が金属性フィルタ５を介して電極棒３にも供給
される。

【００１８】ここで、上記温水ボイラ装置の動作を説明
すると、シスターンタンク２の水位が電極棒３，４の先
端に達している場合、その電極棒３，４の間には電流が
流れることから、水検知回路８にて水検知が行われ、フ
ォトカプラ９のトランジスタがオン状態にされる。これ
により、マイクロコンピュータ１０の入力水検知ポート
が“Ｌ”レベルとなることから、そのマイクロコンピュ
ータ１０にて水検知ＬＥＤが点灯され、当該装置の運転
が行われる。

【００１９】しかし、上記シスターンタンク２の水位が
電極棒３，４の先端に達していない場合、その電極棒
３，４の間には交流が流れなくなるため、水検知回路８
にてフォトカプラ９のフォトトランジスタがオフ状態に
される。これにより、マイクロコンピュータ１０の入力
水検知ポートが“Ｈ”レベルとなることから、そのマイ
クロコンピュータ１０にて水検知ＬＥＤが消灯され、安
全性を確保するために、当該装置の運転が停止制御され
る。

【００２０】ここに、当該装置の扱者がシスターンタン
ク２の水補給口１を覆っている蓋６を取り、その補給口
１から水を補給したものとすると、そのシスターンタン
ク２の水位が上昇し、上記電極棒３，４の先端に達す
る。これにより、上記同様にマイクロコンピュータの入
力水検知ポートが“Ｌ”となり、水検知ＬＥＤが点灯さ
れ、当該装置の運転が再開可能にされる。

【００２１】このとき、上記給水に際して、例えば金属
性フィルタ５にゴミが入っているため、扱者がその金属
性フィルタ５を外して給水し、この給水後その金属性フ
ィルタ５の装着を忘れたものとする。すると、水検知回
路８からの交流が電極棒４および電極部位１１にそれぞ
れ供給されるが、その電極棒４と電極部位１１との間に
は、シスターンタンク２の水位が補給口１の電極部位１
１に達しない限り、電流が流れることがない。

【００２２】これにより、水検知回路８にてフォトカプ
ラ９のフォトトランジスタがオフ状態にされることか
ら、マイクロコンピュータ１０にて水検知ＬＥＤが消灯
されたままにされ、かつ当該装置の運転が停止状態のま
まにされる。

【００２３】このように、上記金属性フィルタ５を外し
たことにより、シスターンタンク２の水位を確認するこ
とができなくなるだけでなく、当該装置の運転が開始さ
れないことから、金属性フィルタ５を必ず補給口１に装
着するようになり、例えば金属性フィルタ５に詰まって
いるゴミを除去した場合であっても、その金属性フィル
タ５の装着を忘れることもなくなり、シスターンタンク
２にゴミ等が入り込むのを防止することができる。

【００２４】また、シスターンタンク２にゴミ等が入り
込まないことから、当該装置の熱交換器やポンプにゴミ
等が詰まることもなくなり、そのゴミ詰まりによる機器
の故障を防止することができる。

【００２５】図３および図４はこの発明の他の実施例を
示す概略的断面図およびその部分拡大断面図である。な
お、図中、図１、図３および図５と同一部分には同一符
号を付し重複説明を省略する。

【００２６】図３において、この温水ボイラ装置では、
第１の電極部位１１およびこの第１の電極部位１１と同
形状の第２の電極部位１２がシスターンタンク２の補給
口１の側壁１ａに樹脂で固定されている。この第２の電
極部位１２がシスターンタンク２の所定位置にブッシュ
３ａで固定されている電極棒３と電気的に接続されてい
る。

【００２７】したがって、２本の電極棒３，４は従来と
同じに設けられ、また水検知回路８からの交流は上記実
施例と同様に電極棒４および第１の電極部位１１に供給
される。しかし、金属性フィルタ５が補給口１に装着さ
れると、第１の電極部位１１と第２の電極部位１２とが
電気的に接続することから、水検知回路８からの交流は
金属性フィルタ５、第２の電極部位１２を介して電極棒
３に供給される。

【００２８】また、図４に示すように、第２の電極部位
１２は第１の電極部位１１と同じＬ字形の金属板であ
り、補給口１の側壁１ａに接触する面の一部には金属性
フィルタ５に向けて凸部１２ａが設けられており、その
金属性フィルタ５と電気的に良好に接続するようになっ
ている。

【００２９】これにより、金属性フィルタ５が外れてい
ると、水検知回路８からの交流が一方の電極棒３に供給
されず、上記実施例同様の作用、効果を得ることができ
る。なお、その作用、効果については、上記実施例と重
複するため、その説明を省略する。

【００３０】このように、シスターンタンク２の水位を
検出するための２本の電極棒３，４には水検知回路８か
らの交流が供給されるが、この交流を補給口１に装着し
た金属性フィルタ５を介すようにしたので、金属性フィ
ルタ５が外れていると、一方の電極棒には交流が供給さ
れず、水検知が行われないことから、金属性フィルタ５
を外したままで、給水するのを防ぎ、また金属性フィル
タ５の装着忘れを防止することができる。

【００３１】したがって、金属性フィルタ５が必ず補給
口１に装着されることから、シスターンタンク２にはゴ
ミ等が入ることもなく、当該装置の熱交換器やポンプが
故障することもなくなる。

【００３２】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、循環用温水を蓄積し、かつ水の補給口を備えたシス
ターンタンクの所定位置に２本の電極棒を設け、それら
電極棒に電流を供給するとともに、それら電極棒間に流
れる電流の有無により、そのシスターンタンクの水位を
検出する温水ボイラ装置において、その補給口に着脱自
在な金属性フィルタを有し、上記２本の電極棒のうちの
一方の電極棒には上記電流をその金属性フィルタを介し
て供給し、その金属性フィルタが補給口に装着している
ときのみ、上記シスターンタンクの水位検出を可能とし
たので、金属性フィルタを外した状態ではシスターンタ
ンクの水位を確認することができず、また当該装置の運
転が開始されないことから、その金属性フィルタを外し
た状態で、シスターンタンクの給水が行われることもな
くなり、つまりその金属性フィルタの装着忘れを防止す
ることができ、そのシスターンタンクにゴミ等が混入す
るのを防ぎ、ひいては当該装置の熱交換器やポンプ等の
故障を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す温水ボイラ装置のシ
スターンタンクの概略的部分断面図

【図２】図１に示す部分シスターンタンクの概略的拡大
断面図

【図３】この発明の他の実施例を示す温水ボイラ装置の
シスターンタンクの概略的部分断面図

【図４】図３に示す部分シスターンタンクの概略的拡大
断面図

【図５】従来の温水ボイラ装置のシスターンタンクの概
略的部分断面図

【図６】温水ボイラ装置の水位検出回路の概略的ブロッ
ク図

【符号の説明】

１ 補給口（給水用） １ａ 側壁（補給口１の） ２ シスターンタンク ３ 電極棒 ３ａ，４ａ ブッシュ ４ 電極棒 ５ 金属性フィルタ（ステンレスフィルタ） ７ 交流電源 ８ 水検知回路 ９ フォトカプラ １０ マイクロコンピュータ １１ 電極部位（第１の） １２ 電極部位（第２の）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 室内に設置されるコンベクタ等に温水を
   循環し、その温水を蓄積し、かつ水を補給する補給口を
   備えたシスターンタンク内の２本の電極棒に電流を供給
   するとともに、その電極棒間に流れる電流の有無によ
   り、そのシスターンタンクの水位を検出し、その水位に
   応じて当該装置の運転を制御する温水ボイラ装置におい
   て、前記水の補給口に着脱自在な金属性フィルタを有し
   ており、前記電流をその補給口に装着した金属性フィル
   タを介して前記２本の電極棒のうちの一方の電極棒に供
   給するとともに、その一方の電極棒と他方の電極棒との
   間の電流の有無により、前記シスターンタンクの水位を
   検出し、かつ前記金属性フィルタの着脱を検出し、その
   金属性フィルタが取付けられているときのみ、前記水位
   の検出、当該装置の運転開始を可能としたことを特徴と
   する温水ボイラ装置。
2. 【請求項２】 前記金属性フィルタの下端部に前記一方
   の金属棒を下向きに電気的に接続し、その金属性フィル
   タを装着する補給口の側壁にその金属性フィルタの側面
   と電気的に接続する電極部位を設け、該電極部位および
   前記他方の電極に交流をそれぞれ供給するとともに、前
   記一方の金属棒と他方の金属棒との間に流れる電流を検
   出する請求項１記載の温水ボイラ装置。