JPH0131182Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、温水機能を備えた洗濯機に関する。

洗濯機に於いて、汚れのひどい洗濯物を洗う
時、水では解けにくい粉石鹸を用いる時等は、し
ばしば水の代わりに温水を用いて洗濯する。この
ような場合、従来は風呂の残り湯を使用したり、
洗濯機とは別個の湯沸し器等からの温水を使用し
たりしている為に不便である。この為洗濯機に温
水機能を持たせることが考えられるが、洗濯物が
撹拌されている限られたスペースの洗濯槽内にヒ
ータを配設する為にはその位置が問題になると共
に、通常洗濯槽は熱に対して弱い合成樹脂材で構
成されているのでヒータから発生する熱に対して
の対策が問題になる。

本考案はこのような事情に鑑みてなされたもの
で、温水機能を備えた洗濯機を提案することを目
的としている。

本考案は、パルセータと洗濯槽底面との間に空
間部を形成してこの空間部にヒータを配設し、ヒ
ータと洗濯槽底面との間に熱遮蔽板を介在させた
ことを特徴としている。

以下添付図面に従つて本考案に係る洗濯機の好
ましい実施例を詳説する。

第１図では二槽式洗濯機の概略構造が示され、
１０は合成樹脂製洗濯槽、１２は洗濯槽底面、１
４は洗濯槽底面に枢支されたパルセータである。
第２図ではパルセータ１４付近の詳細な構造が示
されている。洗濯槽底面１２には、パルセータ１
４に対応してパルセータ１４の下方に凹部１６が
形成され、パルセータ１４と凹部１６との間に空
間部１８が形成される。この凹部１６の中央部に
は軸受ハウジング２０が取付けられる。この軸受
ハウジング２０には図示しない軸受メタルが内蔵
され、パルセータ１４の回転軸２２を枢支する。

次に、軸受ハウジング２０の取付構造について
説明する。軸受ハウジング２０は、上部に鍔２４
が形成されると共に下部にねじ部２６が形成され
る。軸受ハウジング２０は、ねじ部２６に下方か
らナツト２８をねじ込むことにより鍔２４と凹部
１６との間にパツキン２９、金属製熱遮蔽板３０
を介在させて凹部１６に取付けられる。熱遮蔽板
３０は、凹部１６の全面に亘つて形成され、この
熱遮蔽板３０には複数の切込し部３２が形成され
る。また凹部１６には端子３４が装着され、この
端子３４からヒータ３６が空間部１８に配置され
る。ヒータ３６は空間部１８内で略同心円状に配
置され、複数箇所で切起し部３２で保持される。

洗濯槽底面１２には、凹部１６の周囲に第３図
に示す複数の突起部３８が形成され、この突起部
３８の間には隙間４０が形成されている。また、
パルセータ１４には、空間部１８とパルセータ１
４上方の洗濯槽１０内とを連通する透孔４２が穿
設されている。

尚、符号４４で示す部材は洗濯槽底面１２の補
強板である。

前記の如く構成された本考案に係る洗濯機の実
施例の作用は次の通りである。先ずパルセータ１
４が回転すると、水は第２図の矢印で示すよう
に、突起部３８の隙間４０から空間部１８内に入
る。空間部１８ではヒータ３６によつて水は温め
られ、空間部１８内で温められた水はパルセータ
１４の透孔４２を通過して上方に流れる。洗濯槽
１０内の水はこのようにして循環し、洗濯槽１０
内の水を温める。

以上説明したように本考案に係る洗濯機によれ
ば、パルセータの下方にヒータを配置したので、
洗濯槽の容積を減少させることなく、また洗濯物
に絡まることなくヒータを配置することができ
る。更に、ヒータと洗濯槽底面との間には熱遮蔽
板を設けたので、洗濯槽がヒータの熱によつて損
傷するようなことはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本実施例が適用される二槽式洗濯機の
概略構造を示す断面図、第２図は本実施例のパル
セータ付近の構造を示す断面図、第３図は第２図
上で−線に沿う矢視図である。 １０は洗濯槽、１２は洗濯槽底面、１４はパル
セータ、１８は空間部、３０は熱遮蔽板、３２は
切起し部、３６はヒータ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 合成樹脂製の洗濯槽底面にパルセータが配置
   された洗濯機に於いて、パルセータと底面との
   間の空間部にヒータを配置すると共にヒータと
   洗濯槽底面との間に熱遮蔽板を介在させたこと
   を特徴とする洗濯機。 (2) 前記熱遮蔽板には切起こし部が形成され、こ
   の切起こし部によりヒータが保持されているこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   の洗濯機。