JPH05182260A - 光ディスク基板の製造方法 - Google Patents

光ディスク基板の製造方法

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JPH05182260A
JPH05182260A JP4150959A JP15095992A JPH05182260A JP H05182260 A JPH05182260 A JP H05182260A JP 4150959 A JP4150959 A JP 4150959A JP 15095992 A JP15095992 A JP 15095992A JP H05182260 A JPH05182260 A JP H05182260A
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JP
Japan
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group
optical disk
disk substrate
formula
cyclic olefin
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JP4150959A
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Takeshi Minoda
武 美濃田
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高密度記録されピットサイズが小さくても、
基板上に形成されたピットの転写性のよい光ディスク基
板の製造方法を提供すること。 【構成】 熱可塑性樹脂を射出成形して光ディスク基板
を製造する際に、得られる基板の直径をD(cm)、厚
みをt(mm)としたときに、射出成形時の充填時間
(T(秒))が下記の範囲にあることを特徴とする光デ
ィスク基板の製造方法。 2.0×(0.001×D+0.005×D0.5)×t/
1.2≦T≦12.0×(0.001×D+0.005×D
0.5)×t/1.2

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は光ディスク基板の製造方法
に関し、さらに詳しくは、高密度記録されてピットサイ
ズが小さくなった場合でも、基板上に転写されるピット
の転写性が良好な光ディスク基板の製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年コンパクトディスク(C
D)、レーザーディスク(LD)などの光ディスクで
は、高密度記録をして再生時間を長くすることが検討さ
れている。同一径で再生時間を長くするためには、トラ
ックピッチを狭くして半径方向単位長さ当たりのトラッ
ク本数を増やしたり、ピットサイズを小さくして再生時
の線速(回転数)を落とす必要がある。たとえば、直径
が30cm、記録ゾーン径がφ12〜φ29cm、片面
の再生時間が30分、再生時の線速度が19m/秒の光
ディスクのトラックピッチが1.6μm、最短ピット長
が0.50μmである場合、同一径の光ディスクで片面
で60分の再生時間を達成するためには、再生時の線速
度が15m/秒のときに、トラックピッチが1.01μ
m、最小ピットのサイズは約0.4μmとなる。
【0003】ピットサイズが小さくなると、射出成形時
にスタンパーから基板に転写されるピットの転写性が問
題となる。ピットが正確に転写されていないと、再生時
の信号品質にムラが生じ、再生信号の質が悪化する。
【0004】従来は、光ディスク基板の材料としては、
ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレートが使用さ
れているが、これらの材料は高密度記録された光ディス
クの射出成形を行うとピットの転写率が低いという問題
があった。
【0005】本発明者らはこのような従来技術に鑑み鋭
意検討したところ、射出成型時の充填時間を特定の範囲
にすると、ピットサイズが小さくてもピット転写性のよ
い光ディスク基板を得ることができ、射出成型時の充填
時間を特定の範囲にするとともに、特定の環状オレフィ
ン系ポリマーを基板材料として用いると、さらに転写性
のよい光ディスク基板が得られることを見いだして本発
明を完成するに到った。
【0006】
【発明の目的】本発明は、高密度記録されてピットサイ
ズが小さくなった場合でも、基板上に形成されたピット
の転写性のよい光ディスク基板の製造方法を提供するこ
とを目的としている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係る光ディスクの製造方法は、
熱可塑性樹脂を射出成形して光ディスク基板を製造する
際に、得られる基板の直径をDとし(cm)、厚みをt
(mm)としたときに、射出成形時の充填時間(T
(秒))が下記の範囲にあることを特徴とする光ディス
ク基板の製造方法である。 2.0×(0.001×D+0.005×D0.5)×t/1.2≦T ≦12.0×(0.001×D+0.005×D0.5)×t/1.2 このような本発明に係る光ディスクの製造方法では、上
記熱可塑性樹脂が環状オレフィン系ポリマーであること
が好ましい。
【0008】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る光ディスク基
板の製造方法について具体的に説明する。本発明では加
熱溶融した熱可塑性樹脂を、スタンパが装着された金型
内に射出して、光ディスク基板を成形する。
【0009】熱可塑性樹脂を射出成形する際の充填時間
(T(秒))は、得られる基板の直径をD(cm)と
し、厚みをt(mm)としたときに、通常 2.0×(0.001×D+0.005×D0.5)×t/1.2≦T ≦12.0×(0.001×D+0.005×D0.5)×t/1.2 好ましくは、 3.0×(0.001×D+0.005×D0.5)×t/1.2≦T ≦10.0×(0.001×D+0.005×D0.5)×t/1.2 の範囲である。
【0010】このようにして得られる光ディスク基板の
トラックピッチは、通常0.5〜1.6μmである。ま
た、高密度記録光ディスク基板の場合はトラックピッチ
は、0.5〜1.4μmである。
【0011】射出成型時の充填時間を上記のような範囲
にすることにより、高密度記録された光ディスク基板を
製造する場合であっても、ピット転写性のよい光ディス
ク基板を成形することができる。
【0012】射出成型時の充填時間(T(秒))が上記
範囲より長い場合は、ピット転写性が悪化するのはもち
ろんのこと、基板の内周部と外周部とでピット転写性に
差が発生することもある。結果として、再生時の信号品
質にムラが生じ再生信号の質が悪化する。
【0013】充填時間(T(秒))が上記範囲より短い
場合は、樹脂が射出成形機のノズル部や、ディスク金型
のゲート部を通過する時の速度が非常に速いため、剪断
発熱により局部的に樹脂が分解劣化し、成形された基盤
中に微細な気泡が発生したり、基板表面にシルバースト
リークが発生したりする。
【0014】金型温度などの他の成形条件は使用する熱
可塑性樹脂により異なるが、たとえば、後述するような
本発明において好ましく用いられる環状オレフィン系ポ
リマーの場合は、シリンダ温度は通常250〜350
℃、好ましくは260〜330℃、金型温度は通常70
〜150℃、好ましくは100〜135℃、射出圧力は
通常100〜2000kg/cm2、好ましくは300
〜1700kg/cm2であることが望ましい。
【0015】本発明に係る光ディスク基板の製造方法で
は、光ディスクが再生専用型、ライトワンス型、リライ
タブル型のいずれであっても同様に基板を成形すること
ができる。
【0016】本発明で用いられる熱可塑性樹脂は特に限
定されないが、基板に成形したときに透明であることが
好ましく、具体的には、ポリメチルメタクリレート、ポ
リカーボネート、ポリカーボネートとポリスチレンのポ
リマーアロイ、米国特許4614778号明細書で示さ
れるような環状オレフィン系ポリマー、ポリ4-メチル-
1-ペンテン、エポキシ樹脂、ポリエーテルサルフォ
ン、ポリサルフォン、ポリエーテルイミドなどが使用で
きる。
【0017】本発明では、転写性に優れ、しかも複屈折
率が小さいという観点から、下記に示すような環状オレ
フィン系ポリマーが特に好ましく用いられる。好ましい
環状オレフィン系ポリマーは、(i)エチレンと、(i
i)下記式[I]または[II]で表わされる不飽和単量
体からなる群から選ばれた少なくとも一種の環状オレフ
ィンとの共重合体であって、135℃のデカリン中で観
測した極限粘度[η]が0.05〜10dl/gの範囲
にある環状オレフィン系ランダム重合体である。
【0018】
【化5】
【0019】ただし上記式[I]において、nは0また
は1であり、mは0または正の整数であり、kは0また
は1である。また、R1〜R18ならびにRa、Rbは、そ
れぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素
基を表す。
【0020】ここで、ハロゲン原子としては、例えば、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を挙
げることができる。また、炭化水素基としては、それぞ
れ独立に、通常は、炭素原子数1〜20のアルキル基、
炭素原子数3〜15のシクロアルキル基を挙げることが
でき、アルキル基の具体的な例としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキ
シル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基およびオク
タデシル基を挙げることができる。またシクロアルキル
基の具体的な例としては、シクロヘキシル基を挙げるこ
とができる。
【0021】さらに上記式[I]において、R15とR16
とが、R17とR18とが、さらにR15とR17とが、R16
18とが、R15とR18とが、あるいはR16とR17とがそ
れぞれ結合して(互いに共同して)、単環または多環の
基を形成していてもよく、しかも、このようにして形成
された単環または多環の基が二重結合を有していてもよ
い。
【0022】また、R15とR16とで、またはR17とR18
とでアルキリデン基を形成していてもよい。
【0023】
【化6】
【0024】(式[II]中、pは0または1以上の整数
であり、qおよびrは、0、1また2であり、R1〜R
15はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭
化水素基、芳香族炭化水素基、およびアルコキシ基であ
り、R5(またはR6)とR9(またはR7)とは、炭素数
1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、ま
た何の基も介さずに直接結合していてもよい。)さらに
上記式[II]は、下記式[II−a]で表される環状オレ
フィンであってもよい。
【0025】
【化7】
【0026】ただし上記式[II−a]において、pは0
または正の整数であり、好ましくは0〜3である。また
上記式[II−a]において、mおよびnは0、1または
2である。さらに、qは0または正の整数であり、好ま
しくは0または1である。
【0027】そして、R1〜R19は、それぞれ独立に、
水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる群か
ら選ばれる原子もしくは基である。ここで、ハロゲン原
子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子
およびヨウ素原子を挙げることができる。また、炭化水
素基としては、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素
原子数5〜15のシクロアルキル基、炭素原子数6〜1
2の芳香族基を挙げることができる。そして、アルキル
基の具体的な例としては、メチル基、エチル基、イソプ
ロピル基、イソブチル基、n-アミル基、ネオペンチル
基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、n-デシル基およ
び2−エチルヘキシル基等を挙げることができ、シクロ
アルキル基の具体的な例としては、シクロヘキシル基、
メチルシクロヘキシル基およびエチルシクロヘキシル基
等を挙げることができ、また、芳香族基の具体的な例と
しては、フェニル基、ナフチル基およびビフェニル基等
を挙げることができる。
【0028】また、上記式[II−a]において、R9
結合している炭素原子とR13が結合している炭素原子、
または、R10が結合している炭素原子とR11が結合して
いる炭素原子とは、炭素数1〜3のアルキレン基を介し
て結合していてもよく、また何の基も介さずに直接結合
していてもよい。
【0029】さらに、n=m=0のとき、R15とR12
たはR15とR19とは互いに結合して単環または多環の芳
香族環を形成していてもよい。なお、上記式[I]にお
いて、kが0の場合は、kを用いて表わされる環は五員
環を形成し、この場合環状オレフィンは、下記式[I-
a]で表わされる。
【0030】
【化8】
【0031】(式[I-a]中、nは0または1であり、
mは0または正の整数であり、R1 〜R18は、それぞれ
独立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基であ
り、R15〜R18は、互いに結合して単環または多環を形
成していてもよく、かつ該単環または多環が二重結合を
有していてもよく、また、R15とR16とで、またはR17
とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい)。
【0032】このような環状オレフィン系ランダム共重
合体のうち、軟化温度(TMA)が70℃以上である環
状オレフィン系ランダム共重合体(以下、環状オレフィ
ン系ランダム共重合体[A]という)が好ましく用いら
れる。この環状オレフィン系ランダム共重合体[A]
は、一般式[I]または[II]で示される環状オレフィ
ン類と、エチレンとを、炭化水素混合溶液中あるいは上
記環状オレフィンからなる溶液中で、該溶媒に可溶性の
バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなる
触媒存在下に共重合させることにより製造することがで
きる。
【0033】前記式[I]で表される環状オレフィン
は、シクロペンタジエン類と対応するオレフィン類とを
ディールス・アルダー反応させることにより容易に製造
することができる。
【0034】この環状オレフィン系ランダム共重合体
[A]は、上記のようにエチレンおよび前記環状オレフ
ィンを必須成分とするものであるが、該必須の二成分の
他に本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて他
の共重合可能な不飽和単量体成分を含有していてもよ
い。任意に共重合されていてもよい該不飽和単量体とし
て、具体的には、たとえば生成するランダム共重合体中
のエチレン成分単位と等モル未満の範囲のプロピレン、
1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-
オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセ
ン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセ
ンなどの炭素原子数が3〜20のα-オレフィンなどを
例示することができる。
【0035】上記のような環状オレフィン系ランダム共
重合体[A]では、エチレンに由来する繰り返し単位
(a)は40〜85モル%、好ましくは50〜75モル
%の範囲で存在しており、また該環状オレフィンに由来
する繰り返し単位(b)は15〜60モル%、好ましく
は25〜50モル%の範囲で存在しており、エチレンに
由来する繰り返し単位(a)および該環状オレフィンに
由来する繰り返し単位(b)は、ランダムに実質上線状
に配列している。なお、エチレン組成および環状オレフ
ィン組成は13C−NMRによって測定した。
【0036】この環状オレフィン系ランダム共重合体が
実質上線状であり、ゲル状架橋構造を有していないこと
は、該共重合体が135℃のデカリン中に完全に溶解す
ることによって確認できる。このような環状オレフィン
系ランダム共重合体[A]の135℃のデカリン中で測
定した極限粘度[η]は0.05〜10dl/g、好ま
しくは0.08〜5dl/gの範囲にある。
【0037】また環状オレフィン系ランダム共重合体
[A]のサーマル・メカニカル・アナライザーで測定し
た軟化温度(TMA)は70℃以上、好ましくは90〜
250℃、より好ましくは100〜200℃の範囲にあ
る。なお軟化温度(TMA)は、デュポン社製Thermo M
echanical Analyzerを用いて1mm厚さシートの熱変形
挙動により測定した。すなわちシート上に石英製針をの
せ、荷重49gをかけ、5℃/分で昇温し、針が0.6
35mm侵入した温度をTMAとした。また、該環状オ
レフィン系ランダム共重合体[A]のガラス転移温度
(Tg)は通常50〜230℃、好ましくは70〜21
0℃の範囲にあることが望ましい。
【0038】また、この環状オレフィン系ランダム共重
合体[A]のX線回析法によって測定した結晶化度は0
〜10%、好ましくは0〜7%、より好ましくは0〜5
%の範囲である。
【0039】本発明では、また上記のような軟化温度
(TMA)が70℃以上である環状オレフィン系ランダ
ム共重合体[A]に、エチレンと、上記式[I]または
[II]で表わされる環状オレフィンとの共重合体であっ
て、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が
0.01〜5dl/gの範囲にあり、軟化温度(TM
A)が70℃未満である環状オレフィン系ランダム共重
合体(以下環状オレフィン系ランダム共重合体[B]と
いう)を配合してなる環状オレフィン系ランダム共重合
体組成物から基板を形成することが特に好ましい。
【0040】上記のような軟化点(TMA)が70℃未
満である環状オレフィン系ランダム共重合体[B]で
は、エチレンに由来する繰り返し単位(a)は60〜9
8モル%、好ましくは60〜95モル%の範囲で存在し
ており、また該環状オレフィンに由来する繰り返し単位
(b)は2〜40モル%、好ましくは5〜40モル%の
範囲で存在しており、エチレンに由来する繰り返し単位
(a)および該環状オレフィンに由来する繰り返し単位
(b)は、ランダムに実質上線状に配列している。な
お、エチレン組成および環状オレフィン組成は13C−N
MRによって測定した。この環状オレフィン系ランダム
共重合体[B]が実質上線状であり、ゲル状架橋構造を
有していないことは、該共重合体が135℃のデカリン
中に完全に溶解することによって確認できる。
【0041】このような環状オレフィン系ランダム共重
合体[B]の135℃のデカリン中で測定した極限粘度
[η]は0.01〜5dl/g、好ましくは0.05〜5
dl/g、より好ましくは0.08〜3dl/gの範囲
にある。
【0042】また環状オレフィン系ランダム共重合体
[B]のサーマル・メカニカル・アナライザーで測定し
た軟化温度(TMA)は70℃未満、好ましくは−10
〜60℃、より好ましくは10〜55℃の範囲にある。
さらに、該環状オレフィン系ランダム共重合体[B]の
ガラス転移温度(Tg)は、通常−30〜60℃、好ま
しくは−20〜50℃の範囲にあることが望ましい。
【0043】また、この環状オレフィン系ランダム共重
合体[B]のX線回析法によって測定した結晶化度は0
〜10%、好ましくは0〜7%、より好ましくは0〜5
%の範囲である。
【0044】本発明において、基板として環状オレフィ
ンランダム共重合体組成物を用いる場合には、該環状オ
レフィン系ランダム共重合体[A]/該環状オレフィン
系ランダム共重合体[B]の重量比は100/0.1〜
100/10、好ましくは100/0.3〜100/
7、より好ましくは100/0.5〜100/5の範囲
であることが望ましい。
【0045】本発明における基板を構成する上記の環状
オレフィン共重合体[A]および[B]は、特開昭60
-168708号公報、特開昭61-120816号公
報、特開昭61-115912号公報、特開昭61-11
5916号公報、特開昭62-252406号公報、特
開昭62-252407号公報、特開昭61-27130
8号公報、特開昭61-272216号公報などにおい
て本出願人が提案した方法に従い適宜条件を選択するこ
とにより、製造することができる。
【0046】また、基板を形成する樹脂として、上記の
ような環状オレフィンランダム共重合体と共に、前記式
[I]で表わされる環状オレフィンが開環重合すること
により形成される次式[III]で表わされる繰り返し単
位を含む重合体あるいは共重合体を用いることもでき、
さらに上記式[III]で表わされる繰り返し単位を水添
することにより形成される次式[IV]で示すような繰り
返し単位を含む重合体あるいは共重合体を用いることも
できる。
【0047】
【化9】
【0048】
【化10】
【0049】(上記式[III]および[IV]において、
m、n、kおよびR1〜R18ならびにRa、Rbは、前記
式[I]で示される環状オレフィンにおけるm、n、k
およびR1〜R18ならびにRa、Rbと同様である。)上
記環状オレフィン共重合体には必要に応じ、耐熱安定
剤、耐候安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロ
ッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成
油、ワックスなどを配合することができ、その配合割合
は適宜量である。
【0050】また、本発明の光ディスクの基板には、本
発明の目的および透明性を損なわない範囲で、シリカ、
珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽
石粉、軽石バルーン、水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、硫酸
カルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸
カルシウム、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガ
ラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ケイ酸カル
シウム、モンモリナイト、ベントナイト、グラファイ
ト、アルミニウム粉、硫化モリブデン、ボロン繊維、炭
化ケイ素繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊
維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等の充填剤を配
合してもよい。
【0051】上記のような環状オレフィン系ポリマーを
用い、前記の充填時間で射出成形することにより、さら
に転写性に優れた光ディスク基板を得ることができる。
【0052】
【発明の効果】本発明に係る光ディスク基板の製造方法
では、熱可塑性樹脂を射出成形する際に、特定の時間の
範囲で樹脂を金型に充填しているので、高密度記録であ
りピットサイズが小さくてもピット転写性に優れ、得ら
れた光ディスクは再生信号の質が良好である。
【0053】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0054】
【実施例1】充填時間を0.4秒に設定し、エチレン−
テトラシクロドデセン共重合体(13C−NMR分析で測
定したエチレン含量59モル%、135℃デカリン中で
測定した極限粘度[η]が0.42dl/g、軟化温度
(TMA)154℃)を射出成形して、直径が30c
m、厚みが1.2mm、トラックピッチが1.13μm、
最小ピットサイズが0.36μmのレーザーディスク用
基板を製造した。
【0055】得られたディスク基板の中心から14cm
の位置のピット転写率を測定した結果、転写率は95%
であった。
【0056】
【比較例1】実施例1で使用したものと同様のエチレン
−テトラシクロドデセン共重合体を用い、充填時間を
1.00秒に設定して射出成形して、直径が30cm、
厚みが1.2mm、トラックピッチが1.13μm、最短
ピットピッチが0.36μmのレーザーディスク用基板
を製造した。
【0057】得られたディスク基板の中心から14cm
の位置のピット転写率を測定した結果、転写率は80%
であった。
【0058】
【比較例2】実施例1で使用したものと同様のエチレン
−テトラシクロドデセン共重合体を用い、充填時間を
0.09秒に設定して射出成形して、直径が30cm、
厚みが1.2mm、トラックピッチが1.13μm、最短
ピットピッチが0.36μmのレーザーディスク用基板
を製造した。
【0059】得られたディスク基板の表面にはシルバー
ストリークが発生していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 11:00 4F

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂を射出成形して光ディスク
    基板を製造する際に、 得られる基板の直径をD(cm)とし、厚みをt(m
    m)としたときに、射出成形時の充填時間(T(秒))
    が下記の範囲にあることを特徴とする光ディスク基板の
    製造方法。 2.0×(0.001×D+0.005×D0.5)×t/1.2≦T ≦12.0×(0.001×D+0.005×D0.5)×t/1.2
  2. 【請求項2】 上記光ディスク基板のトラックピッチが
    0.5〜1.4μmの範囲である請求項1に記載の光ディ
    スク基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記熱可塑性樹脂が、(a)下記式
    [I]および/または下記式[II]で表される環状オレ
    フィンをエチレンとのランダム共重合体、(b)下記式
    [III]で表される繰り返し単位を含む重合体もしくは
    共重合体、(c)下記式[IV]で表される繰り返し単位
    を含む重合体もしくは共重合体、よりなる群から選ばれ
    る少なくとも1種の重合体である請求項1または請求項
    2に記載の光ディスク基板の製造方法。 【化1】 (式[I]中、nは0または1であり、mは0または正
    の整数であり、kは0または1であり、 R1〜R18およびRa、Rbは、それぞれ独立に、水素原
    子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる群から選ば
    れる原子もしくは基を表し、 R15〜R18は、互いに結合して単環または多環を形成し
    ていてもよく、かつ該単環または多環が二重結合を有し
    ていてもよく、 また、R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリ
    デン基を形成していてもよい。) 【化2】 (式[II]中、pは0または1以上の整数であり、qお
    よびrは、0、1また2であり、R1〜R15はそれぞれ
    独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、芳
    香族炭化水素基、およびアルコキシ基であり、R5(ま
    たはR6)とR9(またはR7)とは、炭素数1〜3のア
    ルキレン基を介して結合していてもよく、また何の基も
    介さずに直接結合していてもよい。) 【化3】 (式[III]中、n、m、kおよびR1〜R18ならびにR
    a、Rbは、式[I]と同様である。) 【化4】 (式[IV]中、n、m、kおよびR1〜R18ならびに
    a、Rbは、上記式[I]と同様である。)
  4. 【請求項4】 上記光ディスク基板が再生専用光ディス
    ク基板である請求項1ないし請求項3に記載の光ディス
    ク基板の製造方法。
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