JPH05180837A - 抗体の検出方法 - Google Patents

抗体の検出方法

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JPH05180837A
JPH05180837A JP35933591A JP35933591A JPH05180837A JP H05180837 A JPH05180837 A JP H05180837A JP 35933591 A JP35933591 A JP 35933591A JP 35933591 A JP35933591 A JP 35933591A JP H05180837 A JPH05180837 A JP H05180837A
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JP
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antibody
antigen
human
human serum
colibacillus
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JP35933591A
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English (en)
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Yukiko Motoyashiki
由紀子 本屋敷
Hideaki Yamada
秀明 山田
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】大腸菌を宿主とする遺伝子組換え技術で製造し
た抗原を固相化したのち、ヒト血清を反応させて血清中
に存在する目的抗体をトラップし、さらに該目的抗体に
対する標識2次抗体を反応させて目的抗体を検出する方
法において、該ヒト血清として大腸菌ライセートを含む
希釈液で予め希釈したものを用いることを特徴とする抗
体の検出方法。 【効果】本発明の方法により、組換え抗原中にわずかに
混入する大腸菌由来の物質とヒト血清中の抗大腸菌抗体
の結合を有効に防止できることから、ELISAにおい
て非特異的シグナルが発現することがなく、目的抗体の
みを検出できる抗体の検出方法を提供することが可能と
なった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗体の検出方法、さらに
詳しくはヒト血清中に含まれる大腸菌由来の物質による
非特異的シグナルの発現が防止された、抗体の検出方法
に関するものである。本発明の方法は主に臨床検査の分
野で利用される。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】遺伝子組
換え技術の進歩により、ヒトの抗原遺伝子を大腸菌等の
宿主に組み込んで目的の抗原を発現させることが可能と
なり、例えばB型肝炎ウィルス抗原(特開昭63−15
9397号公報)、ヒト甲状腺ペルオキシダーゼ抗原
(Journal of Clinical Endocrinology and Metabolis
m,vol.68,No.6,1989)らが遺伝子組換え技術により生産
されている。また特開昭63−159397号公報に
は、抗原遺伝子を大腸菌等に組み込んで発現させた抗原
を、放射性免疫分析法や酵素結合免疫吸着分析法(ELIS
A)等の免疫学的診断方法に使用することで、ヒト血清中
の抗体濃度を測定する試薬に応用できることが示唆され
ており、近年ではELISAによる、ヒト血清中の抗体
濃度測定用の試薬が開発されている。
【0003】このヒト血清中の抗体濃度測定用のキット
の製造条件については種々の検討が行われているが、患
者によっては測定時に非常に大きい非特異的シグナルが
検出されることがあり、検体が陽性を示した場合であっ
ても、それが目的抗体によるものか、あるいはこのよう
な非特異的シグナルの存在によるものかが不明であるの
で、非常に大きな問題となっている。本発明者らは、こ
の非特異的シグナルの原因について鋭意検討したとこ
ろ、大腸菌を宿主とする遺伝子組換えにより発現された
組換え抗原にわずかに含まれる、大腸菌由来の物質の混
入によるものであると判明した。
【0004】すなわち、発現した組換え抗原とともに大
腸菌由来の物質までが固相と反応して吸着するために、
これとヒト血清サンプルを反応させた場合、ヒト血清中
に存在する抗大腸菌抗体が前記の大腸菌由来の物質と結
合してしまい、2次抗体(抗ヒトIgG抗体)と反応す
るために、本来測定すべき目的抗体がヒト血清中に存在
しない場合であっても、被検血清が高力価の抗大腸菌抗
体を有する場合には、測定時にシグナルが検出されてし
まう。
【0005】このような大腸菌由来の物質は、組換え抗
原の精製によりある程度は除去され得るが、ELISA
を用いた場合には検出感度が非常に高いため、微量の混
入によっても非特異的シグナルを効果的に防止すること
はできないのが実情である。
【0006】従来、ヒト血清中に存在する抗大腸菌抗体
については、その臨床的な意味があまりないために、ほ
とんど研究が行われていないのが実情である。しかしな
がら、前述のように高力価の抗大腸菌抗体がヒト血清中
に存在し得ることから、ELISAによるヒト血清中の
抗体濃度測定時には、大腸菌由来の物質とヒト血清中の
抗大腸菌抗体が反応しないための何らかの対策が不可欠
である。従って、本発明の目的は、前記の問題を解決す
るためにヒト血清中に含まれる大腸菌由来の物質による
非特異的シグナルの発現を防止する工程を新たに設けた
抗体の検出方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するために鋭意研究した結果、抗体検出に用いられ
るヒト血清サンプルの希釈液に、予め大腸菌のライセー
トを添加することにより前記血清中の抗大腸菌抗体が中
和されて、非特異的シグナルの出現を防止できることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は大腸菌を宿主とする遺
伝子組換え技術で製造した抗原を固相化したのち、ヒト
血清を反応させて血清中に存在する目的抗体をトラップ
し、さらに該目的抗体に対する標識2次抗体を反応させ
て目的抗体を検出する方法において、該ヒト血清として
大腸菌ライセートを含む希釈液で予め希釈したものを用
いることを特徴とする抗体の検出方法に関する。
【0009】本発明の検出方法に用いられる抗原につい
て特に制限はなく、大腸菌を宿主として遺伝子組換えに
より産生されるものであればよく、例えばB型肝炎ウィ
ルス抗原、ヒト甲状腺ペルオキシダーゼ抗原、ヒトTS
Hリセプター、C型肝炎ウィルス抗原などが大腸菌を宿
主とした遺伝子組換えにより産生される抗原として知ら
れており、これらは公知の組換えの手法を用いて容易に
発現させることができる。さらに、発現された抗原は、
超音波破砕またはドデシル硫酸ナトリウム、トリトンX
−100などの界面活性剤による可溶化処理ののちに、
ゲル濾過、硫安塩析、アフィニティークロマトグラフィ
ーなどの公知の方法により抽出および精製を行い、精製
抗原蛋白とすることができる。
【0010】上記の方法により得られた目的抗体に結合
する抗原蛋白を用いて、ヒト血清中の目的抗体の検出測
定を行う。本発明の検出方法における各工程を以下に詳
述するが、以下の工程のうち(2)の大腸菌ライセート
を用いての被検ヒト血清サンプルの希釈工程以外は、公
知の第2抗体法ELISAにより行うことができ、測定
条件などは適宜選択される。なお、本発明の検出方法に
用いる大腸菌ライセートは、超音波破砕またはドデシル
硫酸ナトリウム、トリトンX−100などの界面活性剤
による可溶化処理といった公知の方法によって容易に調
製することができる。
【0011】(1)まず、上記の方法により得られた目
的抗体に対する抗原蛋白をPBS(リン酸ナトリウム緩
衝液及び生理食塩水を含有)に溶解したのち、これをマ
イクロプレートに分注して4℃〜37℃にて1〜18時
間程度静置する。次いでPBSで前記マイクロプレート
を洗浄したのち、BSA(ウシ血清アルブミン)を含む
PBSを前記マイクロプレートに注入して4℃〜37℃
にて1〜18時間程度静置して検出用のプレートを作成
する。 (2)被検ヒト血清サンプルを、目的抗体に対する抗原
蛋白を含まない大腸菌ライセートおよびBSAを含むP
BSで2〜100万倍、好ましくは10〜1000倍程
度に希釈したのち、前記(1)で得られたマイクロプレ
ートに分注して4℃〜37℃にて1〜18時間程度静置
することにより、目的抗体をトラップする。 (3)前記(2)のマイクロプレートをPBSで洗浄し
たのち、これにHRP、アルカリフォスファターゼ、β
−ガラクトシダーゼなどで標識した抗ヒトIgG抗体を
1〜10%BSAを含むPBSで0.1〜100μg/m
l、好ましくは1〜10μg/ml程度に希釈したものを加
えて4℃〜37℃にて1〜18時間程度静置することに
より、マイクロプレートに結合した目的抗体を標識2次
抗体と反応させる。 (4)静置後、基質液(例えば、HRPで標識した場合
はATBS溶液(フナコシ(株)社製))をさらに加え
て発色反応させたのち、吸光度をマイクロプレートリー
ダで測定することにより特異的シグナルを検出すること
ができる。
【0012】
【実施例】以下、実施例および比較例により更に詳しく
本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。 実施例 公知の方法を用いて、B型肝炎ウィルス核抗原(HBc
Ag)蛋白をコードする遺伝子を組み込んだプラスミド
で形質転換した大腸菌(HB101)を宿主として同蛋
白を発現させた。この大腸菌をドデシル硫酸ナトリウム
で可溶化したのち、セファロース4Bカラムを用いてゲ
ル濾過精製を行い、精製組換えHBcAg蛋白を得た。
【0013】得られた精製組換えHBcAg蛋白を用い
て、ヒト血清中の抗HBcAg抗体の測定を第2抗体法
ELISAにより行った。まず、精製組換えHBcAg
蛋白をPBS(リン酸ナトリウム緩衝液0.02mol/l
及び生理食塩水0.15mol/l を含有)で1μl/mlに溶
解したのち、これをマイクロプレート(ダイナテック社
製、イムロンIVプレート)に100μl/wellずつ分注
し、37℃にて2時間静置した。次にPBS(リン酸ナ
トリウム緩衝液0.02mol/l 及び生理食塩水0.15
mol/l を含有)で洗浄したのち、1%BSA(ウシ血清
アルブミン)を含むPBS200μl/wellを注入し、3
7℃にて2時間静置した。
【0014】被検ヒト血清サンプルとしてHBcAg陽
性血清ならびに陰性血清をそれぞれHBcAg蛋白を含
まない大腸菌ライセート(蛋白濃度、100μl/ml)お
よび1%BSAを含むPBSで10倍に希釈したのち、
さらに同PBSで5倍希釈系列を調製し、上記のマイク
ロプレートに100μl ずつ分注し、37℃にて1時間
静置した。
【0015】次いでPBS(リン酸ナトリウム緩衝液
0.02mol/l 及び生理食塩水0.15mol/l を含有)
でマイクロプレートを洗浄したのち、これにHRP標識
抗ヒトIgG抗体(TAGO社)を1%BSAを含むP
BS(0.15mol/l)で1000倍に希釈したものを
100μl/well加えて35℃にて2時間静置した。静置
後、HRPの基質液であるATBS溶液(フナコシ
(株)社製)100μl/wellをさらに加えて25℃にて
30分間発色反応させたのち、498nmにおける吸光度
をマイクロプレートリーダで測定した。その結果を図1
に示す。
【0016】比較例 実施例で用いた精製組換えHBcAg蛋白と同様のもの
を用いて、ヒト血清中の抗HBcAg抗体の測定を第2
抗体法ELISAにより行った。ここで、被検ヒト血清
サンプルとしてHBcAg陽性血清ならびに陰性血清を
それぞれ大腸菌ライセートの添加されていない1%BS
Aを含むPBSで10倍に希釈したのち、さらに同PB
Sで5倍希釈系列を調製し、マイクロプレートに100
μl ずつ分注し、37℃にて1時間静置して行ったこと
以外は、実施例と同様に行った。その結果を図2に示
す。
【0017】
【発明の効果】本発明の方法により、組換え抗原中にわ
ずかに混入する大腸菌由来の物質とヒト血清中の抗大腸
菌抗体の結合を有効に防止できることから、ELISA
において非特異的シグナルが発現することがなく、目的
抗体のみを検出できる抗体の検出方法を提供することが
可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で得られた、HBcAg陽性血清ならび
に陰性血清での498nmにおける吸光度を示す。
【図2】比較例で得られた、HBcAg陽性血清ならび
に陰性血清での498nmにおける吸光度を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大腸菌を宿主とする遺伝子組換え技術で
    製造した抗原を固相化したのち、ヒト血清を反応させて
    血清中に存在する目的抗体をトラップし、さらに該目的
    抗体に対する標識2次抗体を反応させて目的抗体を検出
    する方法において、該ヒト血清として大腸菌ライセート
    を含む希釈液で予め希釈したものを用いることを特徴と
    する抗体の検出方法。
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Cited By (4)

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