JPH0517892A - 電鋳によるエンドレス金属ベルト、並びにその製造方法 - Google Patents

電鋳によるエンドレス金属ベルト、並びにその製造方法

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JPH0517892A
JPH0517892A JP19599491A JP19599491A JPH0517892A JP H0517892 A JPH0517892 A JP H0517892A JP 19599491 A JP19599491 A JP 19599491A JP 19599491 A JP19599491 A JP 19599491A JP H0517892 A JPH0517892 A JP H0517892A
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JP
Japan
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belt
electroforming
electrocasting
bright
cylindrical
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JP19599491A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Inoue
和彦 井上
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Kyushu Hitachi Maxell Ltd
Maxell Ltd
Original Assignee
Kyushu Hitachi Maxell Ltd
Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面に無光沢電鋳法によりシボを有するエン
ドレス金属ベルト電鋳製品のシリンダ状母型からの引抜
き作業の容易化を図ると共に、他の方法では困難であっ
た母型劣化の回避を行う。 【構成】 先ずシリンダ状母型3の表面に、光沢剤が添
加された電鋳浴で1次電鋳してベルト内層1を形成し、
次いで無光沢電鋳浴でベルト内層1の表面に2次電鋳し
てベルト外層2を形成し、最後にベルト内外層1・2を
シリンダ状母型3から引抜く。これにより光沢電着金属
からなって、電着応力を圧縮応力にして、シリンダ状母
型3から引抜き易い、ベルト内層1と、無光沢電着金属
からなって、表面にフッ素樹脂を密着し易くするシボを
つけたベルト外層2の積層体からなるエンドレス金属ベ
ルトを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電鋳によるエンドレス金
属ベルト、並びにその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電鋳製品としてエンドレス金属ベルトが
あり、これが、たとえばトナーを使用する複写機やプリ
ンターにおいて高耐熱性が要求されるトナー定着系の薄
肉シリンダなどに使用されることは公知である。トナー
定着系の薄肉シリンダの表面にはトナーの転移付着防止
のためにフッ素樹脂やポリイミド樹脂等の非粘着性樹脂
をコートする必要があり、そのためエンドレス金属ベル
トの表面はフッ素樹脂が密着しやすいようにシボや梨地
など微細な凹凸面に加工することが望ましい。
【0003】このようにエンドレス金属ベルトの表面を
微細な凹凸面に加工する手段のひとつとして、電鋳でシ
リンダ状母型の表面にエンドレス金属ベルトを電着形成
したのち、そのエンドレス金属ベルトがシリンダ状母型
に付いたままブラスト加工、エッチングあるいは電解研
磨などでその表面を微細な凹凸面に加工する方法があ
る。
【0004】また、他の方法として、エンドレス金属ベ
ルトを無光沢ニッケル電鋳浴で電鋳することが考えられ
る。無光沢ニッケル電鋳によれば電析物たるエンドレス
金属ベルトの表面にシボが自ずと現出するため、敢えて
ブラスト加工やエッチング加工などを加えなくて済む。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者のように
エンドレス金属ベルトをシリンダ状母型に付けたまま、
エッチングあるいは電解研磨を行うと、その母型に損傷
を加えやすい。たとえば、エンドレス金属ベルトにピン
ホールなどがあると母型がその箇所から腐食しやすい。
【0006】その点、後者のようにエンドレス金属ベル
トを無光沢ニッケル浴で電鋳してその表面にシボをつけ
る方法によれば、母型を傷める問題がないばかりか、前
述したようにブラスト加工やエッチング加工などを省略
できて有利である。しかし、無光沢ニッケルの電着に際
してはシリンダ状母型をしめつけるような引張応力が発
生するため、電鋳後エンドレス金属ベルトをシリンダ状
母型から引抜くことが困難になる。
【0007】本発明の目的は、後者のように無光沢電鋳
によればシボ加工を不要とする特徴を有効に生かし、し
かもシリンダ状母型からの引抜き作業の容易化を図り得
る点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のエンドレス金属
ベルトは、無光沢電鋳および光沢電鋳がそれぞれ持つ特
徴を有効に生かして一体の積層電鋳製品とする。すなわ
ち、無光沢電鋳によればシボ加工を省略できる性質と、
光沢電鋳によれば電着応力減少剤たる光沢剤の添加によ
り電着応力を圧縮応力にしてシリンダ状母型から引抜き
易くなるという性質を利用するもので、図1に例示する
ように、光沢電着金属からなるベルト内層1と、該ベル
ト内層1の表面側に積層一体化された無光沢電着金属か
らなるベルト外層2とからなるものである。
【0009】また、本発明は、かかるエンドレス金属ベ
ルトを製造するに際し、図2に例示するように、先ず、
光沢剤が添加された電鋳浴内でシリンダ状母型3を回転
させながら1次電鋳してその表面に光沢電着金属からな
るベルト内層1を形成する。次いで無光沢電鋳浴内で2
次電鋳してベルト内層1の表面に無光沢電着金属からな
るベルト外層2を形成する。最後にベルト内外層1・2
をシリンダ状母型3から抜き出す。
【0010】
【作用】ベルト外層2は無光沢電着金属からなるので、
その電鋳と同時にその表面にシボが付けられる。
【0011】シリンダ状母型3に直接電着されるベルト
内層1は、光沢電鋳で電着応力減少剤たる光沢剤の添加
により電着応力を圧縮応力にするため、シリンダ状母型
3からも抜き出し易くなる。
【0012】
【発明の効果】従って、本発明のエンドレス金属ベルト
によれば、その表面をシボ面に形成できるので、電鋳後
にブラスト加工、エッチングあるいは電解研磨加工など
をしなくとも、フッ素樹脂をコートする場合もこれを密
着させやすい。
【0013】また、本発明によれば1次電鋳および2次
電鋳を連続して行うことにより、またシリンダ状母型3
からの引抜き作業が容易に行えることにより生産能率を
上げることができる。
【0014】従って、このエンドレス金属ベルトは複写
機やプリンターにおいて高耐熱性が要求されるトナー定
着系の薄肉シリンダやこれに類するその他のもの製造に
有効に適用できる。
【0015】
【実施例】本発明の一実施例を図1ないし図5に基づき
説明する。図1において、本発明のエンドレス金属ベル
ト6は光沢ニッケル電鋳によるベルト内層1と、無光沢
ニッケル電鋳によるベルト外層2とを積層一体化してな
る。
【0016】図2はかかるエンドレス金属ベルトのニッ
ケル電鋳装置を示す。先ず、その表面を予め研磨し、洗
浄したシリンダ状母型3(陰極)(例えば、44mm径)
をスルファミン酸ニッケル浴4の電解液中にニッケルペ
レットの入った陽極5・5間に吊るし、シリンダ状母型
3を回転させながら1次電鋳を行う。
【0017】このスルファミン酸ニッケル浴の組成とメ
ッキ条件の一例を次に示す。 スルファミン酸ニッケル 450g/L ホウ酸 30g/L 光沢剤として1,3,6 ナフタリン・トリ・スルホン酸ナト
リウム0.15g/L、またはサッカリン0.1g/L 浴温 50℃ pH 4〜4.5
【0018】以上の光沢ニッケル浴にて電流密度4〜6
A/dm2 で1次電鋳を行うことにより、図3に示すご
とくシリンダ状母型3の表面に光沢ニッケルからなるベ
ルト内層1が電着形成される。その電着厚さは、たとえ
ばトータル厚30μmの5/6〜7/8が好ましい。
【0019】このように1,3,6 ナフタリン・トリ・スル
ホン酸ナトリウムやサッカリンなどの電着応力減少剤を
加えた浴からは圧縮応力があるベルト内層1が得られ
る。
【0020】次いで、無光沢スルファミン酸ニッケル浴
に移し、この浴にてシリンダ状母型3にベルト内層1を
付けたまま、その表面に2次電鋳を行う。この浴の組成
とメッキ条件の一例を次に示す。
【0021】 スルファミン酸ニッケル 450g/L ホウ酸 30g/L 浴温 50℃ pH 4〜4.5 電流密度 4〜6A/dm2
【0022】この2次電鋳により、図3に示すようにベ
ルト内層1の上に無光沢ニッケルからなるベルト外層2
が積層一体化され、その表面にシボをつけたエンドレス
金属ベルト6の電鋳製品が得られる。
【0023】電鋳後、水洗、冷却したのちシリンダ状母
型3からエンドレス金属ベルト6を引き抜く。この引抜
き作業は、前述したようにベルト内層1には圧縮応力が
生じているため、シリンダ状母型3からも簡単に引き抜
くことができる。
【0024】こうして得たエンドレス金属ベルト6を、
複写機やプリンターにおけるトナー定着用薄肉シリンダ
として使用するには、更に次のような加工が加えられ
る。図5にその断面形状を示すように、先ずエンドレス
金属ベルト6のベルト外層2のシボ表面に、後述するフ
ッ素樹脂塗料を密着させやすくするための低濃度フッ素
樹脂などのアンカーコート7を塗装する。次いで、それ
を乾燥後フッ素樹脂塗料(トップコート)9を塗装し、
乾燥、焼成、冷却、再乾燥することにより、トナーが転
移付着するようなことのないトナー定着用薄肉シリンダ
が得られる。
【0025】なお、図3および図4に示すように、上記
母型3の周面にはその上下に溝10を円周方向に形成
し、これにシリコーンゴムによるベルト幅規制用の断面
円形のリング11をはめ込んでおいて、この上下のリン
グ11・11間でエンドレス金属ベルト6が所定幅に電
鋳されるようにしている。因に、シリンダ状母型3の上
側のリング11より上部3a、および下側のリング11
より下部3bにそれぞれ形成される電着物は捨て電着物
として利用されるだけであるので廃棄される。
【0026】また、その溝10を断面劣弧に形成してこ
れに断面円形のリング11をはめ込むことにより、図4
に示すごとくリング11の周面とシリンダ状母型3の周
面との間に、直進するニッケルに対し陰となる入り込み
部Sができ、この入り込み部Sでは電鋳の成長が遅れ気
味になるため、エンドレス金属ベルト6の端部の断面形
状がなだらかに薄くなる形に形成される。これに対し、
図7に示すごとく断面形状が半円弧または優弧の溝10
にリング11をはめ込んだ場合はリング11の近傍で電
流集中により端部肉盛り上がり部12(エッジ効果)が
生じ、この端部肉盛り上がり部12がトナー定着用薄肉
シリンダと対になって使用される相手側のローラの圧接
作用を受けて局部的に圧潰され早期に損傷変形が加えら
れる原因となるが、上記実施例ではエンドレス金属ベル
ト6の端部がそのような肉盛り上がり部12の無いなだ
らかな断面形状に形成されるので、前記した損傷変形を
防止できる。 リング11の断面形状は図6に示すごと
くきのこ形状などであっても同様に端部肉盛り上がり部
12のないエンドレス金属ベルト6を得ることができ
る。
【0027】なお、本発明はニッケル電鋳に代えて、ニ
ッケル−コバルト合金で電鋳を行うこともできる。ま
た、光沢電着金属からなるベルト内層1と、無光沢電着
金属からなるベルト外層2とをそれぞれ別々に電鋳形成
し、しかるのちベルト外層2の内面にベルト内層1を樹
脂や金属等の介在層を設け、溶着、融着、接着等により
積層一体化することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンドレス金属ベルトの斜視図である。
【図2】エンドレス金属ベルトの電鋳装置を示す斜視図
である。
【図3】シリンダ状母型の断面図である。
【図4】図3における一部の拡大断面図である。
【図5】トナー定着用薄肉シリンダの一部の断面図であ
る。
【図6】他の実施例を図4に対応して示す断面図であ
る。
【図7】比較例を図4に対応して示す断面図である。
【符号の説明】
1 ベルト内層 2 ベルト外層 3 シリンダ状母型

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光沢電着金属からなるベルト内層1と、
    該ベルト内層1の表面側に積層一体化した無光沢電着金
    属からなるベルト外層2とからなる電鋳によるエンドレ
    ス金属ベルト。
  2. 【請求項2】 光沢剤が添加された電鋳浴内でシリンダ
    状母型3を回転させながら1次電鋳してその表面に光沢
    電着金属からなるベルト内層1を形成する工程と、 無光沢電鋳浴内で2次電鋳してベルト内層1の表面に無
    光沢電着金属からなるベルト外層2を形成する工程と、 ベルト内外層1・2をシリンダ状母型3から抜き出す工
    程とからなる電鋳によるエンドレス金属ベルトの製造方
    法。
JP19599491A 1991-07-09 1991-07-09 電鋳によるエンドレス金属ベルト、並びにその製造方法 Pending JPH0517892A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010107275A (ko) * 2000-05-26 2001-12-07 김현대 반사지 연속성형장치의 밸트 제조방법
JP2002241983A (ja) * 2001-02-16 2002-08-28 Hikari Tekku Kk スリ−ブの製造方法
JP2003055787A (ja) * 2001-08-09 2003-02-26 Ricoh Co Ltd 円筒状金属母型及び、継ぎ目無し可撓性無端状部材の製造方法

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