JPH0517877Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の属する技術分野） 本考案は半導体製造装置の１つである減圧
CVD装置の構造の改良に関するものである。

（従来の技術） 従来の減圧CVD（化学気相生成）装置において
は、ウエハ（基板）上に種々薄膜を生成するため
に種々な構造の反応室と、これに対応して種々な
ガスを反応室内に導入する種々な構造のガス導入
部があつて、その保守管理が繁雑であること、製
作が多工程複雑であること等の問題がある。

（考案の具体的な目的） 本考案は減圧CVD装置による種々な薄膜の生
成を行うに当つて、従来用いられている種々な反
応室構造やガス導入部をできるだけ共通な構造と
し、また共通化出来ない部分は分離した別構造と
して共通部分と組合わせることにより、保守が容
易で、共通部は製作容易とした構造とすることに
よりコストを低減することにある。

（考案の構成と作用） 第１図および第２図は本考案を実施した減圧
CVD装置の反応室とガス導入部との連結部分の
構造例断面図で、第１図はいずれも石英製の反応
管１とその内部に設けられた内管（インナーチユ
ーブ）２を組合わせた場合であり、第２図は反応
管１とその内部に設けられた石英製多孔管３を組
合わせた場合である。また図中の他の記号は４が
反応室の被処理物入、出用の開閉扉、５は反応管
１と扉４の間にはめ込みとりつけられガス噴出口
の内向き突起部１５を除いてその内径が反応管１
の内径Ａに等しい円筒リング状のインレツトアダ
プタ（各種ガス導入部）、６はノズル、７は５同
様円筒状（ドーナツ状）のインナーリング、８は
Ｏリング、９〜１４は５の長さ方向に設けたガス
導入口である。なお第１図において９よりはパー
ジガス、１０よりは反応ガス、１１よりは１０と
同一又は場合によつて異なる反応ガスまたはキヤ
リアガス、第２図においては１２および１３より
はいずれも異なる反応ガス、１４よりは１１と同
じガスがそれぞれ導入される。

第１図と第２図の共通部分は第３図に抜出して
示してあるが、これらの図から明らかなように、
反応管１とガス導入部５は反応室の構造が第１図
のようにインナチユーブ方式であつても、第２図
のように多孔管方式であつても、方式には関係な
く共通の構造のものが使用できること、およびイ
ンナリング７とノズル６とは反応室の構成によつ
て定まる固有の構造のものを用いればよいことが
わかる。すなわちインナリング７とノズル６のみ
は変更するが、反応管１とガス導入部５は変更す
ることなく、インナチユーブ方式と多孔管方式の
いずれにも共通に使用できる。またインナチユー
ブ２や多孔管３の直径が種々変更されてもそれに
よつてガス導入部５は変更する必要はない。

次に上記各部の構造寸法をさらに具体例によつ
て説明する。

(1) 第１図のインナチユーブ方式の場合、一例と
してガス導入部インレツトアダプタ５の内径
（突起部１５を除く）を6″（15.24cm）、ウエハ
（半導体基板）用反応管の内径寸法Ａに等しく
し、これを共通の寸法とする。6″ウエハ処理の
場合は第１図に示すようにインナリング７の内
径R_iを6″用インナチユーブ２の内径Ｂに等しく
し、インナリング７の外径はインレツトアダプ
タ５の内径Ａに等しくしてはめ合わせる。（た
とえばＡは160mm程度である。）同様に5″（12.7
cm）ウエハや４″（10.16cm）ウエハを処理する
場合には、インナリング７の内径R_iをそれぞれ
5″用インナチユーブ内径、4″用インナチユーブ
内径に等しくする。ノズル６はこれらのインナ
リング７を貫通し、インレツトアダプタ５のガ
スポート１０や１１にはめ合わされＯリング８
によつてシールされ、ガスはこのノズルからイ
ンナチユーブ２内に導入される。なおノズルの
インナリング７貫通部における長さは6″，5″，
4″各ウエハ用インナリング７の内外径差によつ
て相違する。またポート９はインナチユーブ２
と反応管１の間にガスを流すに用いられる。

(2) 第２図の多孔管方式の場合、この場合はガス
導入部インレツトアダプタ５を第１図のインナ
チユーブ方式の場合と同じものを用い、第１図
のポート９に対応する第２図のポート１２では
１２の部分のインレツトアダプタ内径寸法R_a
とインナリング７の外径寸法R_pを等しくしは
め合わせる。インナリング７の内径R_iは通常処
理しようとするウエハのサイズ6″，5″，4″等に
応じて異なる。ノズル６はインナリング７を貫
通してインレツトアダプタ５とはめ合わされＯ
リングにてシールされ、ポート１２よりガス導
入されるが、ノズルの長さは6″，5″，4″の各ウ
エハ用インナリングの内、外径の差に応じて貫
通部分長が異なつている。

（考案の効果） 反応管とガス導入部を共通化し、ガス導入部の
インナリングとノズルを変更すれば、インナチユ
ーブ式、多孔管式のいずれにも、またインナチユ
ーブまたは多孔管の径が異る反応室にも適応する
ので、反応装置の保守が容易となり量産効果によ
る経済化が図られる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はそれぞれ本考案を実施し
た減圧CVD装置の反応室とガス導入部の連結部
分の構造例断面図、第３図は第１図と第２図の共
通部分であるインレツトアダプタ部分を抜出して
示した図である。 １……反応管、２……インナーチユーブ、３…
…多孔管、４……開閉ドアー、５……インフレツ
トアダプタ、６……ノズル、７……インナリン
グ、８……Ｏリング、９〜１４……ガス導入口、
１５……５の突起部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 円筒状の反応管と、該反応管内に設けられた内
   管と、前記反応管および内管の一端と被処理物出
   入れ用扉との間に設けられ前記反応管および内管
   に所定のガスを供給するためのガス導入部とを備
   えた減圧CVD装置において、 前記ガス導入部は、前記反応管の一端と前記被
   処理物出入れ用扉との間に設けられ、前記内管の
   構造および寸法に関係ない共通構造のインレツト
   アダプタと、該インレツトアダプタ内に装着され
   前記内管の構造および寸法に対応した構造を有す
   るインナリングとから構成され、 前記インレツトアダプタは、前記反応管の内径
   と等しい内径の円筒状でその軸方向に前記所定の
   ガスを導入するための複数のガス導入口が設けら
   れ、 前記インナリングは、前記内管の構造および寸
   法に対応して、外径が前記インレツトアダプタの
   内径またはガス導入口突起部の内径に等しく内径
   が前記内管の内径に等しい円筒状で、前記インレ
   ツトアダプタのガス導入口に対応する位置に円筒
   状インナリングの肉厚部を貫通して一端が前記ガ
   ス導入口に嵌め込まれ他端が前記反応管または前
   記内管内に達する長さのノズルが設けられたこと
   を特徴とする減圧CVD装置。