JPH05177130A - 酸素吸収剤 - Google Patents

酸素吸収剤

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JPH05177130A
JPH05177130A JP3357887A JP35788791A JPH05177130A JP H05177130 A JPH05177130 A JP H05177130A JP 3357887 A JP3357887 A JP 3357887A JP 35788791 A JP35788791 A JP 35788791A JP H05177130 A JPH05177130 A JP H05177130A
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oxygen
iron powder
container
air
breathable
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JP3357887A
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Omishige Nakamura
臣慈 中村
Hideo Hanai
英雄 花井
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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  • Gas Separation By Absorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】低温での酸素吸収速度が大きく冷凍食品の保存
にも有効な酸素吸収剤を提供することを目的とするもの
である。 【構成】比表面積0.5m2/g以上の鉄粉とハロゲン化
金属からなる脱酸素成分をJIS P8117で示され
る透気度が15000秒/100ml以下の通気性材料で
形成された通気性容器又は該容器と同等の通気性を有す
る通気性容器に収納してあるものである。 【効果】本発明の酸素吸収剤は、従来の酸素吸収剤では
達成できなかった低温下での酸素吸収速度の大幅向上、
及びアルデヒド発生の抑制を可能とし、冷凍食品、アル
コール含有食品の保存に優れた効果を発揮するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加工食品、農水産品、
金属製品、精密部品及び繊維製品などの保存に用いられ
る酸素吸収剤に関するものであり、各種産業で巾広く利
用されるものである。
【0002】
【従来の技術】加工食品、農水産品、金属製品、精密部
品及び繊維製品などの品質保持方法のひとつに、酸素吸
収剤(脱酸素剤)を用いる方法がある。この方法は、対
象物を、脱酸素成分を通気性材料で包装乃至は通気性容
器に収納した酸素吸収剤と共に、ガスバリヤー性容器、
すなわち非通気性の材料で作られた袋、箱等に密閉し、
収納密閉容器内の酸素を酸素吸収剤により吸収させて無
酸素(又は低酸素濃度)状態を作ることにより、対象物
を酸素に起因する品質劣化から守ろうとするものであ
る。
【0003】この方法は、昭和48年に日本の市場に登
場してから、その簡便さと、高い品質保持効果から、こ
こ18年間に急速に普及してきた。かかる酸素吸収剤と
しては、酸素を吸収する、即ち脱酸素成分の違いによ
り、有機系のもの及び無機系のものと多くのものが提案
されているが、機能及び経済性の優れている鉄粉系(無
機系)のものが、現在主流を占めている。
【0004】鉄粉系の酸素吸収剤としては、古くは英国
特許第553991号に示されている様に、水素ガス処
理された活性な鉄粉を主剤とし、乾燥状態でも酸素を吸
収するものが知られている。しかしながら、この様な活
性の高い鉄粉は、発火の危険性を有しており、実用性に
乏しいものである。
【0005】近年、実用的に用いられている鉄粉系酸素
吸収剤は、すべて安定な鉄粉を脱酸素成分とし、下記化
学式に示される様な酸素吸収反応(即ち、鉄粉の酸化反
応)を利用して、空気中の酸素を除去するもので、水及
び、ハロゲン化金属等を必須成分とするものである。 Fe+1/2O2+H2O→Fe(OH)3 2Fe(OH)2+1/2O2+H2O→2Fe(OH)3→F
23・3H2O (この反応でハロゲン化金属から起因するハロゲンイオ
ンは反応促進剤としての作用を示す。)
【0006】この様な鉄粉系酸素吸収剤においては、反
応の必須成分である水(H2O)をどの様に反応系へ供
給するかによって、通称自己反応型(又は、自力反応
型)と水分依存型との2つに大別される。自己反応型の
酸素吸収剤は、剤の中に水分が含まれており、空気(厳
密には酸素)に触れると、ただちに酸素吸収反応を開始
するものである。この自己反応型は、保存対象物が水分
を含んでいないか、あるいは水分が少ない場合にも、速
く酸素吸収できるのが特色である。この場合水分は自由
水、結晶水などのいかなる形であってもよい。一方、水
分依存型は、それ自身は水分を持っておらず、保存対象
物(例えば、食品)と共に容器に密封収容されたのち、
保存対象物から蒸散するわずかな水分を利用して酸素を
吸収するものである。この水分依存型は、空気に触れる
だけではすぐに反応しないので、包装工程での作業性が
非常に良いのが特色である。この場合、鉄粉とハロゲン
化金属の二成分のみでも酸素吸収剤として利用すること
ができ、その形態として、例えば、特公昭56−506
18で提案されている金属粉をハロゲン化金属で被覆さ
せた金属粉を使用するもの等が挙げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の酸素吸
収剤は、低温下において酸素吸収速度の低下があり、特
に冷凍下では著しく低下するという問題を有している。
又、アルコール含有食品などに用いられると、アルコー
ルの酸化によるアルデヒドが微量ながら発生するという
問題を有している。本発明者等は、これらの問題点を解
決すべく鋭意検討を行ったのである。
【0008】
【課題を解決するための手段」本発明者等
は前述の様な問題を解決すべく種々検討した結果、特定
の鉄粉を使用し、それを特定の透気度を有する通気性容
器に収納することにより、前述の問題点を解決すること
ができ、優れた酸素吸収剤を得ることが出来ることを見
出して本発明を完成した。 【0009】すなわち、本発明は比表面積0.5m2/g
以上の鉄粉とハロゲン化金属からなる脱酸素成分を、J
IS P8117で示される透気度が15000秒/1
00ml以下の通気性材料で形成された通気性容器又は該
容器と同等の通気性を有する通気性容器に収納してある
ことを特徴とする酸素吸収剤に関するものである。
【0010】上記構成からなる本発明の酸素吸収剤は、
低温下でも酸素吸収速度が速く、アルデヒドの発生をも
抑制するという優れた特性を示すものである。
【0011】以下に本発明を更に詳しく説明する。 ○鉄 粉 本発明に用いられる鉄粉は比表面積0.5m2/g以上の
ものであり、好ましくは1m2/g以上、特に好ましく
は1.5m2/g以上の鉄粉である。比表面積が0.5m2
g未満では低温下での酸素吸収速度の向上への寄与が殆
どなく不適当である。又、理由ははっきりしないが、比
表面積の小さい鉄粉を使用した酸素吸収剤は、アルコー
ル含有食品等に使用されるとアルデヒドの発生が多く使
用に不適切なものである。これらの鉄粉としては還元鉄
粉、噴霧鉄粉、電解鉄粉、搗砕鉄粉など、各種製法で製
造されたものが、単独でまたは併用して用いられる。用
いられる鉄粉の粒径としては、酸素との接触を考慮する
と、平均粒径400μ以下のものが好ましく、より好ま
しくは200μ以下、特に好ましくは150μ以下のも
のであるが、あまり微粉のものは、混合及び充填などの
製造工程において粉立ちしたり、流動性が悪くなるの
で、平均粒径10μ未満の微粉状のものは使用しないの
が好ましい。又、鉄粉の見掛け密度に関していえば、本
発明にとり好ましいものは2.7g/ml以下の鉄粉であ
り、より好ましいものは2.5g/ml以下の鉄粉である。
更に、鉄粉中の含鉄成分(鉄、酸化鉄等)の量が80%
以上であるものが好ましく、特に好ましくは90%以上
のものであり、金属鉄の含量としては好ましくは60%
以上、特に好ましくは80%以上のものが用いられる。
【0012】○ハロゲン化金属 鉄粉と共に用いられるハロゲン化金属としては、塩化ナ
トリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、塩化カ
リウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、塩化カルシウ
ム、塩化マグネシウム、塩化バリウム等で示されるアル
カリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲン化物等が挙げ
られ、それらの一種又は二種以上を混合して用いられ
る。
【0013】鉄粉とハロゲン化金属は、単に混合して、
或いは鉄粉とハロゲン化金属水溶液を混合した後、乾燥
することにより鉄粉表面をハロゲン化金属で被覆したも
のにするという様な方法で併用して用いられる。単なる
混合の場合のハロゲン化金属の併用量としては、酸素吸
収の主剤である鉄粉100重量部に対して、ハロゲン化
金属0.05〜50重量部の割合が好ましく、0.1〜20
重量部が特に好ましい。鉄粉表面をハロゲン金属で被覆
する方法の場合のハロゲン化金属の併用量は、鉄粉10
0重量部に対して、ハロゲン化金属0.001〜10重量
部が好ましく、0.01〜5重量部が特に好ましい。いず
れの場合においても、ハロゲン化金属の量が上記下限値
未満では酸素吸収性能の効果が劣る様になり、上限値を
越えた場合は、通気性容器に収納して酸素吸収剤とし
て、酸素吸収反応に使用した際に、ハロゲン化金属成分
が、通気性容器に染み出して来るなど、不都合なことが
起こり易くなる。
【0014】○水分 本発明の酸素吸収剤も鉄粉系であるため、前記した様に
自己反応型(自力反応型)と水分依存型のいずれの形態
も取りうるが、本発明の目的とする効果をよりよく達成
するためには、自己反応型の方が本発明にとり好まし
い。その理由は、自己反応型の酸素吸収剤は、剤の中に
水分が含まれており、空気(厳密には酸素)に触れる
と、ただちに酸素吸収反応を開始するので、保存対象物
が水分を含んでいないか、あるいは水分が少ない場合に
も、速く酸素吸収できるので、広い用途にて使用できる
のに対し、水分依存型の場合は、特に冷凍下では飽和水
蒸気圧が非常に低くなるため水分の補給が遅くなり、酸
素吸収速度に悪影響がでやすいためである。水分は、前
記した様に、自由水、結晶水などのいかなる形であって
もよく、鉄粉の量に応じて、公知の割合で使用される。
【0015】○調製法 調製法については、以下の様に自己反応型と水分依存型
とでは調整法が異なるが、特に限定される調製法はな
い。自己反応型の酸素吸収剤においては、鉄粉及びハロ
ゲン化金属からなる成分(以下(A)成分とする)と水
を含浸させた多孔性粒状物からなる成分(以下(B)成
分とする)の2成分に分けて各々調製したものを通気性
包材等で一緒に包装する方法が一般的である。 (A)成分の調整にも特に限定はないが、鉄粉とハロゲ
ン化金属の単なる混合や鉄粉とハロゲン化金属水溶液を
混合した後、乾燥することにより鉄粉表面をハロゲン化
金属で被覆する方法等各種ある。 (B)成分の調整も特に限定はないが、多孔性粒状物に
水を含浸させる方法等がある。多孔性粒状物とは、多孔
性で、吸水性の良い粒状物であればいずれでも使用でき
るが、比表面積:10cm2/g以上、吸水率:10%以
上、粒径:0.1〜5m/mのものが保水性がよく、好ま
しく使用できる。かかる多孔性粒状物としては、天然ゼ
オライト、合成ゼオライト、ケイソウ土、タルク、パー
ライト、活性アルミナ、シリカゲル、活性白土、酸性白
土、ケイ酸マグネシウム、セピオライト、ベントナイ
ト、各種粘土鉱物、活性炭その他の粒状の物質が例示さ
れる。好ましくは、天然ゼオライト、合成ゼオライト、
ケイソウ土、活性白土、セピオライト等が吸水性がよ
く、流動性も良好な為用いられる。この多孔性粒状物に
含浸させる水の量は、多孔性粒状物の飽和吸水量以下で
あることが好ましく、飽和吸水量のごく近傍では得られ
た含水粒状物の表面に水が露出した状態となり、粒状物
の流動性が悪くなることがあるので、飽和吸水量の0.9
5倍以下であることがより好ましい。 又、水の量の下
限値は、粒状物の乾燥重量の1%以上が好ましく、原料
の粒状物がすでに1%以上の水分を含んでいる場合に
は、その分量を考慮に入れる必要がある。水分依存型の
酸素吸収剤においては、自己反応型と異なり、薬剤の中
に水分を含ませないので、自己反応型の(A)成分の調
整と同様な方法で得られる粉を通気性包材等に包装する
のが一般的である。
【0016】○通気性容器 本発明で脱酸素成分が収納される通気性容器とは、JI
S P−8117に示されるガーレ式透気度で測定され
た透気度が15000秒/100ml以下の通気性材料で
作られた小袋あるいはこの材料を用いて成形された小容
量の箱状の容器又は該容器と同等の通気性を有する小袋
あるいは成形された小容量の箱状の容器等のことであ
る。透気度15000秒/100ml以下の通気性材料で
作られた容器と同等の通気性を有する容器としては、例
えば、包装材料そのものは通気性が乏しく、構造上透気
度をガーレ式透気度で測定できないものでも(例えば、
包材表面は、実質的に非通気性の層で覆われていて
も)、容器形成と同時に又はその後で接着面の断面より
通気する様に構成され、透気度15000秒/100ml
以下の材料で造られた容器と同等の空気の流通性を有す
る様にしたものである。尚、通気性が同等か否かは、同
一形状の容器に同一脱酸素成分を収納させて得られる酸
素吸収剤の酸素吸収速度を比較することにより判定され
る。本発明にとり好ましいものは、自己反応型では、透
気度15000秒/100ml以下、特に好ましくは10
00〜10000秒/100mlの範囲の通気性材料で作
られたものである。透気度が15000秒/100ml以
上のものを用いた場合は酸素吸収速度が、低温下での脱
酸素成分の反応より包装材料の透気度に大きく影響され
不適当である。一方、水分依存型では、好ましいものは
透気度1000秒/100ml以下、特に好ましくは30
0秒/100ml以下の範囲の通気性材料で作られたもの
である。水分依存型の場合、酸素吸収剤自身に水分を含
まないので外部より水分を補給する必要があるので透気
度が1000秒/100ml以上の範囲の通気性材料で作
られたものでは水分の補給が非常に遅くなることによ
り、酸素吸収も非常に遅れるためである。
【0017】通気性材料の具体的なものとしては、下記
のものが例示される。 1. 紙あるいは不織布等の通気性基材と通気性及び熱融
着性とを有するプラスチックフィルムとからなるもの。
かかる構成における紙あるいは不織布としては、一般的
に包装材料として使用されているものが適用され、例え
ば、紙の例としては、和紙、クラフト紙、純白ロール
紙、耐水紙、耐油紙、耐油・耐水紙、薄葉紙等を挙げる
ことができるが、これだけに限定されるものではない。
また、不織布としては後述する通気性と熱融着性とを有
するプラスチックフィルムよりも高融点のものであれ
ば、原料繊維、製造法による制限を受けることなく使用
可能で、原料繊維としては、例えばポリエステル、ポリ
アミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリル等が
挙げられ、製造法としては、乾式法、湿式法、スパンボ
ンド法、ニードルパンチ法等が挙げられ、それらを組み
合わせて製造されたものが使用可能である。また、各種
の方法でフィルムに微細孔を形成させ微多孔膜と称して
市販されているものも、本発明では紙あるいは不織布と
して使用される。又、通気性と熱融着性を有するプラス
チックフィルムは、包装体とされたときに内層を構成す
るもので、一般的にシーラントとして使用されるもの
で、熱シール出来るためには、基材の軟化点よりも低い
軟化点を有するものが好ましく、また貫通孔により通気
性を持たせたものが好ましく、厚さとしては10μ以上
500μ以下であるものが好ましい。具体的なものとし
ては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィル
ム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマ
ーフィルム等を挙げることができる。細孔を貫通孔とす
るフィルムにおける、細孔の形状、数等の条件として格
別なものはないが、直径3mm以下好ましくは0.5mm程度
の細孔で、その数が好ましくは、1cm2当り2から30
0個、より好ましくは2から100個有るものが本発明
にとり好ましく、細孔の大きさと種類は、所望する脱酸
素速度に応じて選定できる。通気性基材及び通気性シー
ラントを積層する方法としてはウエットラミネーショ
ン、ドライラミネーション、ホットメルトラミネーショ
ン、熱ラミネーション等の通常のフィルムの積層方法が
適用できる。又、通気性基材及び通気性シーラントを積
層する際、両層を貼合わせることなく、中間に空間層を
設けて積層する方法も適用できる。
【0018】2. 上記1.の構成の外側にプラスチックフ
ィルム層を積層したもの。即ち、プラスチックフィル
ム層、紙あるいは不織布等の通気性基材、通気性及
び熱融着性フィルムからなるもの。ここで、のプラス
チックフィルムとしてはの通気性及び熱融着性フィル
ムよりも軟化点が高いものであり、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタ
レート、セロハン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルのフ
ィルムの単層及びこれらのフィルムを2種以上積層した
フィルムなどが適用できる。のプラスチックフィルム
は、通気性を付与する為に、のシーラント層と同様に
貫通した細孔をもったものも適用できる。又、のプラ
スチックフィルムに細孔を設けなく、実質的に非通気性
のままで使用することも可能であり、この場合には、包
装体形成後のヒートシール層の断面が通気面となる。
のプラスチックフィルム層と、紙あるいは不織布層と
を積層する方法は、押出しラミネーション、ウエットラ
ミネーション、ドライラミネーション、ホットメルラミ
ネーション、熱ラミネーション等通常のフィルムの積層
方法が適用される。又、のプラスチック層との紙あ
るいは不織布層とを積層する際に、両層を貼合わせるこ
となく中間に空間層を設けて積層する方法も適用でき
る。
【0019】3. ポリオレフィン系樹脂の不織布あるい
はその繊維を混抄した紙の如く通気性でかつ、熱融着性
を有するもの。原料のポリオレフィン系樹脂としては、
ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられ、製造方
法としては、乾式法、湿式法、スパンボンド法、ニード
ルパンチ法等が挙げられ、それらを組み合わせて製造さ
れたものが使用可能である。また、各種の方法でフィル
ムに微細孔を形成させ微多孔膜と称して市販されている
ものも、不織布として使用される。
【0020】以上、1〜3の通気性材料を使用しての酸
素吸収剤用の小袋の形成は、1〜3に例示した通気性材
料の同種又は異種のものの熱融着性面を内側にして対向
させ合わせて、周縁部を熱シールすることによりなされ
る。又、1〜3に例示した通気性材料の1種を片面に
し、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンまた
は、ナイロン/ポリエチレン等、通常の非通気性積層フ
ィルムを他面として、上と同様に小袋を形成することに
より、片面のみ通気性を有する通気性小袋とすることも
可能である。
【0021】
【作用】酸素吸収剤において比表面積0.5m2/g以上
の鉄粉とハロゲン化金属からなる酸素吸収成分を使用
し、かつJIS P8117で示される透気度が150
00秒/100ml以下の通気性材料で形成された通気性
容器又は該容器と同等の通気性を有する通気性容器に収
納することにより酸素吸収剤が従来有していた、低温下
での酸素吸収性能低下及びアルデヒドの発生という問題
点を解消するという作用を奏するのである。
【0022】
【実施例】
実施例1 比表面積2.1m2/gの鉄粉100重量部に対し、塩化
ナトリウム粉末7重量部を加えてよく混合して得られた
粉を(A)成分とした。別に、粒径0.5〜3m/mの粒
状ゼオライト100重量部に対して、水を25重量部を
加えてよく混合し得てられた粒状物を(B)成分とし
た。(A)成分及び(B)成分を夫々1.5gずつ計量
し、紙と有孔ポリエチレンをラミネートした透気度約5
000秒/100mlの通気性材料で作られた40×50
m/mのサイズの小袋の中に充填し、密封した。得られ
た酸素吸収剤を空気500mlと共にガスバリヤー性袋内
に密封し、20、5、−5、−20℃の各温度の恒温器
に放置し、系内酸素濃度の変化を追跡したところ、20
℃では15時間後に、4℃では20時間後に、−5℃で
は36時間後に、−20℃では4日後にいずれも0%で
あった。
【0023】比較例1 実施例1の(A)成分において、比表面積を0.23m2
/gの鉄粉を使用し、その他は実施例1と同様にして得
られた粉を(A)成分とした。その他は実施例1と全く
同様にして、酸素吸収剤を製造した。得られた酸素吸収
剤を実施例1と同一の方法で測定したところ、20℃で
は18時間後に、4℃では48時間後に、−5℃では3
日後に、−20℃では37日後にいずれも0%であっ
た。
【0024】比較例2 実施例1の通気性包装材料において、透気度を2500
0秒/100mlの包材を使用し、その他は実施例1と全
く同様にして、酸素吸収剤を製造した。得られた酸素吸
収剤を実施例1と同一の方法で測定したところ、20℃
では48時間後に、4℃では4日後に、−5℃では6日
後に、−20℃では10日後にいずれも0%であった。
【0025】実施例2 実施例1と全く同様にして、酸素吸収剤を製造した。得
られた酸素吸収剤を空気500ml、水5ml及びエタノー
ル5mlと共にガスバリヤー性袋内に密封し、20℃の恒
温器に放置し、系内アルデヒド発生量の変化を追跡した
ところ、1日後に50ppm 、5日後に120ppm であっ
た。
【0026】比較例3 比較例1と全く同様にして、酸素吸収剤を製造した。得
られた酸素吸収剤を実施例2と同一の方法で測定したと
ころ、1日後に200ppm 、5日後に300ppm であっ
た。
【0027】実施例4 実施例1と全く同様にして、酸素吸収剤を製造した。得
られた酸素吸収剤をアルコール含有食品と共にガスバリ
ヤー性袋内に密封し、20℃の恒温器に放置し、系内ア
ルデヒド発生量の変化を追跡したところ、7日後に20
ppm 、1ヶ月後に30ppm であった。1ヶ月後に封を開
けたところ、アルデヒド臭は感じられなかった。
【0028】比較例4 比較例1と全く同様にして、酸素吸収剤を製造した。得
られた酸素吸収剤を実施例4と同一の食品を使用し、同
一方法にて試験をしたところ、7日後に100ppm 、1
ヶ月後に200ppm であった。1ヶ月後に封を開けたと
ころ、アルデヒド臭が感じられた。
【0029】
【発明の効果】比表面積0.5m2/g以上の鉄粉及びハ
ロゲン化金属からなる酸素吸収成分をJIS P811
7で示される透気度が15000秒/100ml以下の通
気性材料で形成された通気性容器又は該容器と同等の通
気性を有する通気性容器に収納した本発明の酸素吸収剤
は、従来の酸素吸収剤では達成できなかった低温下での
酸素吸収速度の大幅向上、及びアルデヒド発生の抑制を
可能とし、冷凍食品、アルコール含有食品の保存に優れ
た効果を発揮するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比表面積0.5m2/g以上の鉄粉とハ
    ロゲン化金属からなる脱酸素成分を、JIS P811
    7で示される透気度が15000秒/100ml以下の通
    気性材料で形成された通気性容器又は該容器と同等の通
    気性を有する通気性容器に収納してあることを特徴とす
    る酸素吸収剤。
JP3357887A 1991-12-26 1991-12-26 酸素吸収剤 Pending JPH05177130A (ja)

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JPH10309427A (ja) * 1997-03-13 1998-11-24 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 脱酸素剤組成物、脱酸素剤包装体および物品の保存方法
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