JPH0517652A - 摺動用樹脂組成物 - Google Patents
摺動用樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH0517652A JPH0517652A JP19870491A JP19870491A JPH0517652A JP H0517652 A JPH0517652 A JP H0517652A JP 19870491 A JP19870491 A JP 19870491A JP 19870491 A JP19870491 A JP 19870491A JP H0517652 A JPH0517652 A JP H0517652A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- parts
- sliding
- powder
- compsn
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- Pending
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Lubricants (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、摺動する相手部材を摩耗、損傷す
ることなく、優れた摺動特性を有する摺動用樹脂組成物
を提供する。 【構成】 本発明による摺動用樹脂組成物は、ポリエー
テルサルフォンを基材とし、これにポリテトラフルオロ
エチレン粉末および芳香族ポリエステル粉末を加えて成
るものである。 【作用】 前記組成物にあっては、劈開性構造を有する
樹脂材料である芳香族ポリエステルが耐摩耗性を付与
し、またポリテトラフルオロエチレンが摺動することで
相手部材に移着して相手部材の摩耗を抑え、かつ安定し
た低摩擦係数を与え、これにより摺動特性に優れた樹脂
組成物が得られる。
ることなく、優れた摺動特性を有する摺動用樹脂組成物
を提供する。 【構成】 本発明による摺動用樹脂組成物は、ポリエー
テルサルフォンを基材とし、これにポリテトラフルオロ
エチレン粉末および芳香族ポリエステル粉末を加えて成
るものである。 【作用】 前記組成物にあっては、劈開性構造を有する
樹脂材料である芳香族ポリエステルが耐摩耗性を付与
し、またポリテトラフルオロエチレンが摺動することで
相手部材に移着して相手部材の摩耗を抑え、かつ安定し
た低摩擦係数を与え、これにより摺動特性に優れた樹脂
組成物が得られる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、軸受、ピストンリン
グ、シールリング等に用いる摺動用樹脂組成物の改良に
関する。
グ、シールリング等に用いる摺動用樹脂組成物の改良に
関する。
【０００２】
【従来の技術】近時、エンジニアリング・プラスチック
の１つとして、ポリエーテルサルフォンが注目されてい
る。このポリエーテルサルフォンは、機械的、化学的お
よび熱的特性に優れていることから、各種産業分野で広
く利用されている。
の１つとして、ポリエーテルサルフォンが注目されてい
る。このポリエーテルサルフォンは、機械的、化学的お
よび熱的特性に優れていることから、各種産業分野で広
く利用されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記ポリエーテルサル
フォンを摺動材として利用する研究もすすめられてい
る。しかし、ポリエーテルサルフォン単独では、耐摩耗
性に劣り、摩擦係数も高いので、そのままでは摺動材と
して使用することはできない。そこで、摺動特性の向上
のため、黒鉛、二硫化モリブデン等の固体潤滑材や低摩
耗係数を付与する弗素樹脂、あるいは炭素繊維等の無機
繊維を単独または複数添加することが試みられている
が、いずれも、摺動特性の根本的な改良には至っていな
い。
フォンを摺動材として利用する研究もすすめられてい
る。しかし、ポリエーテルサルフォン単独では、耐摩耗
性に劣り、摩擦係数も高いので、そのままでは摺動材と
して使用することはできない。そこで、摺動特性の向上
のため、黒鉛、二硫化モリブデン等の固体潤滑材や低摩
耗係数を付与する弗素樹脂、あるいは炭素繊維等の無機
繊維を単独または複数添加することが試みられている
が、いずれも、摺動特性の根本的な改良には至っていな
い。
【０００４】
【発明の目的】本発明は、上記問題を解決するためにな
されたものであって、前記ポリエーテルサルフォンを基
材として用い、優れた摺動特性が発揮される摺動用樹脂
組成物を提供することを主たる目的としている。
されたものであって、前記ポリエーテルサルフォンを基
材として用い、優れた摺動特性が発揮される摺動用樹脂
組成物を提供することを主たる目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明による摺動用樹脂
組成物は、ポリエーテルサルフォンとポリテトラフルオ
ロエチレン（以下、ＰＴＦＥと略す）粉末と芳香族ポリ
エステル粉末とから成ることを要旨としている。上記各
素材の配合割合は、ポリエーテルサルフォン１００重量
部、ＰＴＦＥ粉末５〜６０重量部、芳香族ポリエステル
粉末５〜３０重量部とするのが好ましく、また、ＰＴＦ
Ｅ粉末は平均粒径５〜２５μｍのものが、芳香族ポリエ
ステル粉末は平均粒径１０〜２０μｍのものが用いられ
る。上記各素材の配合において、ＰＴＦＥが５重量部未
満では安定した低摩擦係数が得られず、６０重量部を越
えると耐摩耗性が低下するので好ましくない。また、芳
香族ポリエステル粉末５重量部未満では良好な耐摩耗性
が得られず、３０重量部を越えると低摩擦係数が得られ
ない。
組成物は、ポリエーテルサルフォンとポリテトラフルオ
ロエチレン（以下、ＰＴＦＥと略す）粉末と芳香族ポリ
エステル粉末とから成ることを要旨としている。上記各
素材の配合割合は、ポリエーテルサルフォン１００重量
部、ＰＴＦＥ粉末５〜６０重量部、芳香族ポリエステル
粉末５〜３０重量部とするのが好ましく、また、ＰＴＦ
Ｅ粉末は平均粒径５〜２５μｍのものが、芳香族ポリエ
ステル粉末は平均粒径１０〜２０μｍのものが用いられ
る。上記各素材の配合において、ＰＴＦＥが５重量部未
満では安定した低摩擦係数が得られず、６０重量部を越
えると耐摩耗性が低下するので好ましくない。また、芳
香族ポリエステル粉末５重量部未満では良好な耐摩耗性
が得られず、３０重量部を越えると低摩擦係数が得られ
ない。
【０００６】
【作用】上記組成物にあっては、劈開性構造を有する樹
脂材料である前記芳香族ポリエステルが耐摩耗性を付与
し、また前記ＰＴＦＥは摺動することで相手部材に移着
して相手部材の摩耗を抑え、かつ安定した低摩擦係数を
与えることから、摺動特性は大幅に向上する。
脂材料である前記芳香族ポリエステルが耐摩耗性を付与
し、また前記ＰＴＦＥは摺動することで相手部材に移着
して相手部材の摩耗を抑え、かつ安定した低摩擦係数を
与えることから、摺動特性は大幅に向上する。
【０００７】
【実施例】以下に、本発明の各種実施例を示す。これら
の実施例は本発明の好適な態様を示すもので、本発明の
範囲を限定するものではない。
の実施例は本発明の好適な態様を示すもので、本発明の
範囲を限定するものではない。
【０００８】実施例（１）ポリエーテルサルフォン（英
国ＩＣＩ社製ＶＩＣＴＤＥＸ ＰＥＳ ４８００Ｇ）１０
０重量部に、芳香族ポリエステル（住友化学社製エコノ
ールＥ１０１Ｓ）１５重量部、ＰＴＦＥ（英国ＩＣＩ社
製フルオンＬ１６９）３０重量部をドライ・ブレンド
し、スクリュー式押出し機により混練ペレットとなし、
さらに射出成形にて所定寸法（円筒形）の摺動試験用サ
ンプルを作製した。
国ＩＣＩ社製ＶＩＣＴＤＥＸ ＰＥＳ ４８００Ｇ）１０
０重量部に、芳香族ポリエステル（住友化学社製エコノ
ールＥ１０１Ｓ）１５重量部、ＰＴＦＥ（英国ＩＣＩ社
製フルオンＬ１６９）３０重量部をドライ・ブレンド
し、スクリュー式押出し機により混練ペレットとなし、
さらに射出成形にて所定寸法（円筒形）の摺動試験用サ
ンプルを作製した。
【０００９】上記サンプルをジャーナル式摩擦・摩耗試
験機にて、摺動速度８０cm／sec、荷重２．５kgf／c
m2、相手軸ＳＵＳ３０４（研摩仕上げ）という条件で、
２００時間摺動試験を行なった。その結果を表１に示
す。
験機にて、摺動速度８０cm／sec、荷重２．５kgf／c
m2、相手軸ＳＵＳ３０４（研摩仕上げ）という条件で、
２００時間摺動試験を行なった。その結果を表１に示
す。
【００１０】実施例（２）ポリエーテルサルフォン１０
０重量部、芳香族ポリエステル３０重量部、ＰＴＦＥ１
５重量部とし、実施例（１）と同一作製方法で、同一の
試験を行なった。その結果を表１に示す。
０重量部、芳香族ポリエステル３０重量部、ＰＴＦＥ１
５重量部とし、実施例（１）と同一作製方法で、同一の
試験を行なった。その結果を表１に示す。
【００１１】実施例（３）ポリエーテルサルフォン１０
０重量部、芳香族ポリエステル２０重量部、ＰＴＦＥ２
０重量部とし、実施例（１）と同一作製方法で、同一の
試験を行なった。その結果を表１に示す。
０重量部、芳香族ポリエステル２０重量部、ＰＴＦＥ２
０重量部とし、実施例（１）と同一作製方法で、同一の
試験を行なった。その結果を表１に示す。
【００１２】実施例（４）ポリエーテルサルフォン１０
０重量部、芳香族ポリエステル５重量部、ＰＴＦＥ２０
重量部とし、実施例（１）と同一作製方法で、同一の試
験を行なった。その結果を表１に示す。
０重量部、芳香族ポリエステル５重量部、ＰＴＦＥ２０
重量部とし、実施例（１）と同一作製方法で、同一の試
験を行なった。その結果を表１に示す。
【００１３】比較例（１）ポリエーテルサルフォンだけ
で摺動試験用サンプルを作製し、実施例と同一の試験を
行なった。その結果を表１に示す。
で摺動試験用サンプルを作製し、実施例と同一の試験を
行なった。その結果を表１に示す。
【００１４】比較例（２）ポリエーテルサルフォン１０
０重量部、カーボンファイバー２０重量部、ＰＴＦＥ１
０重量部と、実施例（１）と同一作製方法で、同一の試
験を行なった。
０重量部、カーボンファイバー２０重量部、ＰＴＦＥ１
０重量部と、実施例（１）と同一作製方法で、同一の試
験を行なった。
【００１５】
【表１】
【００１６】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
前記表１の試験成績結果に示すように、従来品に較べて
摺動特性（特に摩耗係数、相手部材の摩耗量）が大幅に
改善された摺動用樹脂組成物を得ることができる。例え
ば、軸受材の場合、軸受材の摩擦による発熱を最大限に
抑えることができ、その耐摩耗性を向上させることがで
きる。また、組成物は劈開性を有するため、軟質材、例
えば真鍮、ステンレス、アルミニウム等の軟質軸への損
傷防止も可能となる。特に本発明による樹脂組成物は、
基材としているポリエーテルサルフォンが非晶質樹脂で
あるので、射出成形収縮率が樹脂の射出方向とそれに垂
直な方向とで差がほとんどないので、高寸法精度が要求
される各種の摺動材として有用である。
前記表１の試験成績結果に示すように、従来品に較べて
摺動特性（特に摩耗係数、相手部材の摩耗量）が大幅に
改善された摺動用樹脂組成物を得ることができる。例え
ば、軸受材の場合、軸受材の摩擦による発熱を最大限に
抑えることができ、その耐摩耗性を向上させることがで
きる。また、組成物は劈開性を有するため、軟質材、例
えば真鍮、ステンレス、アルミニウム等の軟質軸への損
傷防止も可能となる。特に本発明による樹脂組成物は、
基材としているポリエーテルサルフォンが非晶質樹脂で
あるので、射出成形収縮率が樹脂の射出方向とそれに垂
直な方向とで差がほとんどないので、高寸法精度が要求
される各種の摺動材として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 //(Ｃ１０Ｍ 107/00 107:38 107:32 107:46） Ｃ０８Ｌ 81:06 Ｃ１０Ｎ 30:06 40:02 50:08
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項１】 ポリエーテルサルフォンとポリテトラフ
ルオロエチレン粉末と芳香族ポリエステル粉末とから成
ることを特徴とする摺動用樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19870491A JPH0517652A (ja) | 1991-07-11 | 1991-07-11 | 摺動用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19870491A JPH0517652A (ja) | 1991-07-11 | 1991-07-11 | 摺動用樹脂組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0517652A true JPH0517652A (ja) | 1993-01-26 |
Family
ID=16395636
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19870491A Pending JPH0517652A (ja) | 1991-07-11 | 1991-07-11 | 摺動用樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0517652A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006226299A (ja) * | 2005-02-15 | 2006-08-31 | Senju Metal Ind Co Ltd | 摺動材料およびその製造方法 |
| WO2010024042A1 (ja) | 2008-08-29 | 2010-03-04 | オリンパス株式会社 | 検体用容器 |
| JP2015155492A (ja) * | 2014-02-20 | 2015-08-27 | 株式会社潤工社 | 溶融接着性フィルム |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58160353A (ja) * | 1982-03-16 | 1983-09-22 | Sumitomo Chem Co Ltd | 樹脂組成物 |
| JPS63301259A (ja) * | 1987-05-29 | 1988-12-08 | Otsuka Chem Co Ltd | 摺動性を有する機構部品用樹脂組成物 |
-
1991
- 1991-07-11 JP JP19870491A patent/JPH0517652A/ja active Pending
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58160353A (ja) * | 1982-03-16 | 1983-09-22 | Sumitomo Chem Co Ltd | 樹脂組成物 |
| JPS63301259A (ja) * | 1987-05-29 | 1988-12-08 | Otsuka Chem Co Ltd | 摺動性を有する機構部品用樹脂組成物 |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006226299A (ja) * | 2005-02-15 | 2006-08-31 | Senju Metal Ind Co Ltd | 摺動材料およびその製造方法 |
| JP4687131B2 (ja) * | 2005-02-15 | 2011-05-25 | 千住金属工業株式会社 | 摺動材料およびその製造方法 |
| WO2010024042A1 (ja) | 2008-08-29 | 2010-03-04 | オリンパス株式会社 | 検体用容器 |
| JP2015155492A (ja) * | 2014-02-20 | 2015-08-27 | 株式会社潤工社 | 溶融接着性フィルム |
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