JPH0517598A - 易滑性に優れる透明ポリエステルシート及びその成形品 - Google Patents
易滑性に優れる透明ポリエステルシート及びその成形品Info
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- JPH0517598A JPH0517598A JP19492591A JP19492591A JPH0517598A JP H0517598 A JPH0517598 A JP H0517598A JP 19492591 A JP19492591 A JP 19492591A JP 19492591 A JP19492591 A JP 19492591A JP H0517598 A JPH0517598 A JP H0517598A
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- polyester
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- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 透明性が損なわれることなしに滑り性が改良
されたポリエステルシート、及びポリエステル成形品を
提供する。 【構成】 平均粒径８〜５０ミクロンの易滑性粒子を
０．０４〜１重量％と固有粘度が約０．５〜１．２であ
るＰＥＴ９９．０〜９９．９６重量％を配合した組成物
からなる無延伸又は低倍率延伸の滑り性に優れるポリエ
ステルシート、及びそのシートを１以下の絞り比で例え
ば圧空又は真空により熱成形、或いは金型の間で圧縮成
形することによって得られる成形品である。
されたポリエステルシート、及びポリエステル成形品を
提供する。 【構成】 平均粒径８〜５０ミクロンの易滑性粒子を
０．０４〜１重量％と固有粘度が約０．５〜１．２であ
るＰＥＴ９９．０〜９９．９６重量％を配合した組成物
からなる無延伸又は低倍率延伸の滑り性に優れるポリエ
ステルシート、及びそのシートを１以下の絞り比で例え
ば圧空又は真空により熱成形、或いは金型の間で圧縮成
形することによって得られる成形品である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、透明性が損なわれるこ
となしに滑り性が改良されたポリエステルシート及びポ
リエステル成形品に関する。
となしに滑り性が改良されたポリエステルシート及びポ
リエステル成形品に関する。
【０００２】
【従来の技術】ポリエステル、特にポリエチレンテレフ
タレート（以下これをＰＥＴと記す）に代表される結晶
性ポリエステル樹脂は繊維を初めとしてシート，フィル
ム用ポリマーとして広く使用されているが、その優れた
耐薬品性及び低ガス透過性を生かして炭酸飲料，ジュー
ス，ビール等飲料用ボトル，化粧品容器，食品用トレー
などにも応用される様になってきた。中でもＰＥＴより
成るシートを熱成形して得られる成形品は食品，薬品等
の容器に広く利用されている。
タレート（以下これをＰＥＴと記す）に代表される結晶
性ポリエステル樹脂は繊維を初めとしてシート，フィル
ム用ポリマーとして広く使用されているが、その優れた
耐薬品性及び低ガス透過性を生かして炭酸飲料，ジュー
ス，ビール等飲料用ボトル，化粧品容器，食品用トレー
などにも応用される様になってきた。中でもＰＥＴより
成るシートを熱成形して得られる成形品は食品，薬品等
の容器に広く利用されている。
【０００３】しかしながら、ＰＥＴシートによる成形品
は滑り性に乏しく、容器を積み重ねた場合にブロッキン
グを起こし易いため、１個ずつ取り外すことが非常に困
難である。
は滑り性に乏しく、容器を積み重ねた場合にブロッキン
グを起こし易いため、１個ずつ取り外すことが非常に困
難である。
【０００４】一般に、ポリエステル容器のブロッキング
防止の為に、シートの表面にシリコンオイルを塗布した
り、ポリエステル中に粒径が小さい無機粒子を均一に分
散させる方法（特開昭６４−１５１５号公報，特開昭６
３−７２７３０号公報）が用いられる。しかし、粒径が
小さい無機粒子を配合し、シート表面の凹凸により滑り
性を改善する方法では、熱成形時シートが延伸をあまり
受けない部分での表面凹凸が不足するため深絞り容器以
外の使用は困難であり、滑り性を向上させる為に添加量
を上げると透明性が悪くなる。又、シリコンオイル等を
塗布する方法では、少量の塗布で効果はあるが、塗布斑
が起こり易いこと、更には、シリコンを塗布した場合に
印刷性やヒートシール性が著しく低下するという欠点が
ある。特にヒートシール性は、シーランド材を用いても
改善が困難であり、用途が著しく限定されていた。
防止の為に、シートの表面にシリコンオイルを塗布した
り、ポリエステル中に粒径が小さい無機粒子を均一に分
散させる方法（特開昭６４−１５１５号公報，特開昭６
３−７２７３０号公報）が用いられる。しかし、粒径が
小さい無機粒子を配合し、シート表面の凹凸により滑り
性を改善する方法では、熱成形時シートが延伸をあまり
受けない部分での表面凹凸が不足するため深絞り容器以
外の使用は困難であり、滑り性を向上させる為に添加量
を上げると透明性が悪くなる。又、シリコンオイル等を
塗布する方法では、少量の塗布で効果はあるが、塗布斑
が起こり易いこと、更には、シリコンを塗布した場合に
印刷性やヒートシール性が著しく低下するという欠点が
ある。特にヒートシール性は、シーランド材を用いても
改善が困難であり、用途が著しく限定されていた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等はこのよう
な従来の問題点を解決するために鋭意検討した結果、平
均粒径８〜５０ミクロンの易滑剤粒子をＰＥＴシートに
配合することにより優れた滑り性，透明性，ヒートシー
ル性，印刷性を達成することを見出し本発明に至った。
な従来の問題点を解決するために鋭意検討した結果、平
均粒径８〜５０ミクロンの易滑剤粒子をＰＥＴシートに
配合することにより優れた滑り性，透明性，ヒートシー
ル性，印刷性を達成することを見出し本発明に至った。
【０００６】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、平均粒径
８〜５０ミクロンの易滑性粒子を０．０４〜１重量％
と、固有粘度が約０．５〜１．２であるＰＥＴ９９．０
〜９９．９６重量％を配合した組成物からなる無延伸又
は低倍率延伸の滑り性に優れるポリエステルシート、及
びそのシートを１以下の絞り比で例えば圧空又は真空に
より熱成形、或いは金型の間で圧縮成形することによっ
て得られる成形品である。
８〜５０ミクロンの易滑性粒子を０．０４〜１重量％
と、固有粘度が約０．５〜１．２であるＰＥＴ９９．０
〜９９．９６重量％を配合した組成物からなる無延伸又
は低倍率延伸の滑り性に優れるポリエステルシート、及
びそのシートを１以下の絞り比で例えば圧空又は真空に
より熱成形、或いは金型の間で圧縮成形することによっ
て得られる成形品である。
【０００７】本発明を構成する第１の要件であるマトリ
ックスとなるポリエステルとはＰＥＴ，ポリエチレンナ
フタレートのホモポリマーは勿論のこと、テレフタル酸
成分の一部をイソフタル酸，アジピン酸，ジフェニルジ
カルボン酸，ジフェニルエーテルジカルボン酸，ジフェ
ニルスルフォンジカルボン酸，セバチン酸，ナフタレン
ジカルボン酸等の如き他の１種以上のジカルボン酸成分
へ置換し、エチレングリコール成分の一部をジエチレン
グリコール，ヘキサメチレングリコール，トリメチレン
グリコール，プロピレングリコール，シクロヘキサンジ
メタノール，ネオペンチルグリコール，ブチレングリコ
ール等の如き他の１種以上のグリコール成分で置換した
コポリエステルを包含する。該コポリエステル中の共重
合成分の総割合は全酸成分に対して４０モル％以下であ
ることが好ましい。
ックスとなるポリエステルとはＰＥＴ，ポリエチレンナ
フタレートのホモポリマーは勿論のこと、テレフタル酸
成分の一部をイソフタル酸，アジピン酸，ジフェニルジ
カルボン酸，ジフェニルエーテルジカルボン酸，ジフェ
ニルスルフォンジカルボン酸，セバチン酸，ナフタレン
ジカルボン酸等の如き他の１種以上のジカルボン酸成分
へ置換し、エチレングリコール成分の一部をジエチレン
グリコール，ヘキサメチレングリコール，トリメチレン
グリコール，プロピレングリコール，シクロヘキサンジ
メタノール，ネオペンチルグリコール，ブチレングリコ
ール等の如き他の１種以上のグリコール成分で置換した
コポリエステルを包含する。該コポリエステル中の共重
合成分の総割合は全酸成分に対して４０モル％以下であ
ることが好ましい。
【０００８】ＰＥＴの固有粘度は２０℃、重量比６０／
４０のフェノールテトラクロロエタン混合溶媒中での測
定において約０．５〜１．２が必要であり、好ましくは
０．６以上である。固有粘度が０．５未満では熱成形後
の製品としてその機械的強度が充分でなく、特に低温時
の衝撃強度が著しく低いものとなる。逆に固有粘度が
１．２を越えるものは、熱成形が困難となる傾向があ
る。
４０のフェノールテトラクロロエタン混合溶媒中での測
定において約０．５〜１．２が必要であり、好ましくは
０．６以上である。固有粘度が０．５未満では熱成形後
の製品としてその機械的強度が充分でなく、特に低温時
の衝撃強度が著しく低いものとなる。逆に固有粘度が
１．２を越えるものは、熱成形が困難となる傾向があ
る。
【０００９】第２の構成要件は、ポリエステル成形品の
滑り性及びブロッキング性を改善する為の平均粒径８〜
５０ミクロンの易滑剤粒子である。平均粒径が８未満で
は、熱成形後の製品としてその滑り性改善効果が小さ
く、特にシート状での滑り性が著しく悪いものとなる。
逆に平均粒径が５０ミクロンを越えるものは、粒子自体
が見えてしまう為、製品としての価値がない。また単層
シートの場合は１５ミクロン〜３０ミクロンが好まし
く、多層シートの場合には８〜２５ミクロンが好まし
い。
滑り性及びブロッキング性を改善する為の平均粒径８〜
５０ミクロンの易滑剤粒子である。平均粒径が８未満で
は、熱成形後の製品としてその滑り性改善効果が小さ
く、特にシート状での滑り性が著しく悪いものとなる。
逆に平均粒径が５０ミクロンを越えるものは、粒子自体
が見えてしまう為、製品としての価値がない。また単層
シートの場合は１５ミクロン〜３０ミクロンが好まし
く、多層シートの場合には８〜２５ミクロンが好まし
い。
【００１０】易滑剤粒子として、シリカ，カオリン，タ
ルク，酸化ケイ素，酸化アルミニウム，炭酸カルシウ
ム，水酸化カルシウム，炭酸マグネシウム，長石等が例
として挙げられ、これらは単独でも併用しても良い（同
じ種類のものでも平均粒径の異なるものを混ぜて用いて
も良い）。またスクラッチ性が要求される場合には有機
系架橋ポリスチレン等の有機系架橋粒子を用いる事が好
ましい。易滑剤粒子は本発明の成形品に好ましい滑り性
を賦与する役割を有しており、該易滑剤粒子の配合量は
０．０４〜１重量％が必要である。０．０４重量％未満
では、滑り性の大幅改善が困難である。一方１重量％を
越えると無機粒子とＰＥＴの屈折率の違いにより透明性
が著しく悪くなる。尚本発明のシート及び成形品は、ヘ
イズで１５％以下の透明性を有している。
ルク，酸化ケイ素，酸化アルミニウム，炭酸カルシウ
ム，水酸化カルシウム，炭酸マグネシウム，長石等が例
として挙げられ、これらは単独でも併用しても良い（同
じ種類のものでも平均粒径の異なるものを混ぜて用いて
も良い）。またスクラッチ性が要求される場合には有機
系架橋ポリスチレン等の有機系架橋粒子を用いる事が好
ましい。易滑剤粒子は本発明の成形品に好ましい滑り性
を賦与する役割を有しており、該易滑剤粒子の配合量は
０．０４〜１重量％が必要である。０．０４重量％未満
では、滑り性の大幅改善が困難である。一方１重量％を
越えると無機粒子とＰＥＴの屈折率の違いにより透明性
が著しく悪くなる。尚本発明のシート及び成形品は、ヘ
イズで１５％以下の透明性を有している。
【００１１】本発明の樹脂組成物には、ポリマーの本質
的な性質を変えない範囲内で添加剤，帯電防止剤，紫外
線吸収剤，安定剤，及び顔料を含有する事ができる。
的な性質を変えない範囲内で添加剤，帯電防止剤，紫外
線吸収剤，安定剤，及び顔料を含有する事ができる。
【００１２】２成分の配合は、公知の方法が適用でき格
別な制約はない。例えば２成分の粒状物をタンブラーや
ブレンダー等で予め混合しておき、上記混合物を押出機
に供給し、速やかに溶融押出しする方法や、或いは上記
の様な混合機を用いることなしに２成分をそれぞれ押出
機へ定量供給する方法等がある。ただし、ＰＥＴは溶融
押し出し時に加水分解しないよう、予め水分率が０．０
５重量％以下、好ましくは０．００５重量％以下になる
よう乾燥しておくことが必要である。
別な制約はない。例えば２成分の粒状物をタンブラーや
ブレンダー等で予め混合しておき、上記混合物を押出機
に供給し、速やかに溶融押出しする方法や、或いは上記
の様な混合機を用いることなしに２成分をそれぞれ押出
機へ定量供給する方法等がある。ただし、ＰＥＴは溶融
押し出し時に加水分解しないよう、予め水分率が０．０
５重量％以下、好ましくは０．００５重量％以下になる
よう乾燥しておくことが必要である。
【００１３】シートの厚さは通常０．２〜１ｍｍであ
る。シートの厚さが０．２ｍｍ未満のものではそれから
得られた容器が剛性不足となり、容器としての使用に耐
えなくなる。一方シートの厚さが１ｍｍを越えるもので
は容器に加工する際のシート加熱時間が長く掛かり、成
形サイクルが長くなって工業生産に不適となり、滑り性
に優れた物も得られない。又ドライラミや共押出しなど
の多層シートは、単層シートと較べ最外層だけに無機粒
子が集中する為、透明性，滑り性共に向上する。
る。シートの厚さが０．２ｍｍ未満のものではそれから
得られた容器が剛性不足となり、容器としての使用に耐
えなくなる。一方シートの厚さが１ｍｍを越えるもので
は容器に加工する際のシート加熱時間が長く掛かり、成
形サイクルが長くなって工業生産に不適となり、滑り性
に優れた物も得られない。又ドライラミや共押出しなど
の多層シートは、単層シートと較べ最外層だけに無機粒
子が集中する為、透明性，滑り性共に向上する。
【００１４】次に該樹脂組成物を押出機により溶融押出
後、急冷し、無延伸で結晶化度３％以下の非晶質の上記
厚みのシート又は、延伸温度がガラス転移温度（Ｔｇ）
以上、延伸倍率２．５倍以下の条件で延伸した（又、必
要によりヒートセットをかけた）結晶化度２〜１０％好
ましくは３〜６％の低倍率延伸シートを製造し、加工し
て容器を製造する。
後、急冷し、無延伸で結晶化度３％以下の非晶質の上記
厚みのシート又は、延伸温度がガラス転移温度（Ｔｇ）
以上、延伸倍率２．５倍以下の条件で延伸した（又、必
要によりヒートセットをかけた）結晶化度２〜１０％好
ましくは３〜６％の低倍率延伸シートを製造し、加工し
て容器を製造する。
【００１５】その成形手段としては、真空成形，圧空成
形，スナップバック成形，レバースドロー成形，エアー
スリップ成形，プラグアシスト成形，またはこれらを組
み合わせた成形方法が常法として知られているが、本発
明ではいずれの方法を用いても差し支えない。
形，スナップバック成形，レバースドロー成形，エアー
スリップ成形，プラグアシスト成形，またはこれらを組
み合わせた成形方法が常法として知られているが、本発
明ではいずれの方法を用いても差し支えない。
【００１６】
【発明の効果】本発明の成形品は、ＰＥＴ及びポリエチ
レンナフタレートに平均粒径８〜５０ミクロンの易滑剤
粒子が特定量配合されているため、滑り性，ヒートシー
ル性，印刷性，ガス透過性及び機械物性に優れており、
食品容器，薬品容器等に最適である。
レンナフタレートに平均粒径８〜５０ミクロンの易滑剤
粒子が特定量配合されているため、滑り性，ヒートシー
ル性，印刷性，ガス透過性及び機械物性に優れており、
食品容器，薬品容器等に最適である。
【００１７】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【００１８】実施例１
２０℃の重量比６０／４０のフェノール／テレトラクロ
ロエタン混合溶媒中で測定した固有粘度が０．６５のＰ
ＥＴ又はポリエチレンナフタレートのペレットを水分率
０．０１％以下になるように乾燥させ、実施例に示した
粒径のシリカマスターを以下の割合になる様に計量混合
したのちＴダイを設けた７５ｍｍφの単一スクリュー押
出機により厚さ０．５ｍｍのシートを得、製造した。
ロエタン混合溶媒中で測定した固有粘度が０．６５のＰ
ＥＴ又はポリエチレンナフタレートのペレットを水分率
０．０１％以下になるように乾燥させ、実施例に示した
粒径のシリカマスターを以下の割合になる様に計量混合
したのちＴダイを設けた７５ｍｍφの単一スクリュー押
出機により厚さ０．５ｍｍのシートを得、製造した。
【００１９】次いで、上記シートをガラス転移点以上、
融点以下に予熱し、４５℃に温調した雌金型を取り付け
た熱成形機によって縦１５７ｍｍ×横１１０ｍｍ×深さ
３４ｍｍの容器を作成し、下記表１の事項について試験
を行った。
融点以下に予熱し、４５℃に温調した雌金型を取り付け
た熱成形機によって縦１５７ｍｍ×横１１０ｍｍ×深さ
３４ｍｍの容器を作成し、下記表１の事項について試験
を行った。
【００２０】
【表１】
【００２１】
【表２】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成３年９月１９日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００４
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００４】一般に、ポリエステル容器のブロッキング
防止の為に、シートの表面にシリコンオイルを塗布した
り、ポリエステル中に粒径が小さい無機粒子を均一に分
散させる方法（特開昭６４−１５１５号公報，特開昭６
３−７２７３０号公報）が用いられる。しかし、粒径が
小さい無機粒子を配合し、シート表面の凹凸により滑り
性を改善する方法では、熱成形時シートが延伸をあまり
受けない部分での表面凹凸が不足するため深絞り容器以
外の使用は困難であり、滑り性を向上させる為に添加量
を上げると透明性が悪くなる。又、シリコンオイル等を
塗布する方法では、少量の塗布で効果はあるが、塗布斑
が起こり易いこと、更には、シリコンを塗布した場合に
印刷性やヒートシール性が著しく低下するという欠点が
ある。特にヒートシール性は、シーラント材を用いても
改善が困難であり、用途が著しく限定されていた。
防止の為に、シートの表面にシリコンオイルを塗布した
り、ポリエステル中に粒径が小さい無機粒子を均一に分
散させる方法（特開昭６４−１５１５号公報，特開昭６
３−７２７３０号公報）が用いられる。しかし、粒径が
小さい無機粒子を配合し、シート表面の凹凸により滑り
性を改善する方法では、熱成形時シートが延伸をあまり
受けない部分での表面凹凸が不足するため深絞り容器以
外の使用は困難であり、滑り性を向上させる為に添加量
を上げると透明性が悪くなる。又、シリコンオイル等を
塗布する方法では、少量の塗布で効果はあるが、塗布斑
が起こり易いこと、更には、シリコンを塗布した場合に
印刷性やヒートシール性が著しく低下するという欠点が
ある。特にヒートシール性は、シーラント材を用いても
改善が困難であり、用途が著しく限定されていた。
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００６
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００６】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、平均粒径
８〜５０ミクロンの易滑剤粒子を０．０４〜１重量％
と、固有粘度が約０．５〜１．２であるポリエステル９
９．０〜９９．９６重量％を配合した組成物からなる無
延伸又は低倍率延伸の滑り性に優れるポリエステルシー
ト、及びそのシートを１以下の絞り比で例えば圧空又は
真空により熱成形、或いは金型の間で圧縮成形すること
によって得られる成形品である。
８〜５０ミクロンの易滑剤粒子を０．０４〜１重量％
と、固有粘度が約０．５〜１．２であるポリエステル９
９．０〜９９．９６重量％を配合した組成物からなる無
延伸又は低倍率延伸の滑り性に優れるポリエステルシー
ト、及びそのシートを１以下の絞り比で例えば圧空又は
真空により熱成形、或いは金型の間で圧縮成形すること
によって得られる成形品である。
【手続補正３】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００８
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００８】ＰＥＴの固有粘度は２０℃、重量比６０／
４０のフェノール／テトラクロロエタン混合溶媒中での
測定において約０．５〜１．２が必要であり、好ましく
は０．６以上である。固有粘度が０．５未満では熱成形
後の製品としてその機械的強度が充分でなく、特に低温
時の衝撃強度が著しく低いものとなる。逆に固有粘度が
１．２を越えるものは、熱成形が困難となる傾向があ
る。
４０のフェノール／テトラクロロエタン混合溶媒中での
測定において約０．５〜１．２が必要であり、好ましく
は０．６以上である。固有粘度が０．５未満では熱成形
後の製品としてその機械的強度が充分でなく、特に低温
時の衝撃強度が著しく低いものとなる。逆に固有粘度が
１．２を越えるものは、熱成形が困難となる傾向があ
る。
【手続補正４】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１０
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１０】易滑剤粒子として、シリカ，カオリン，タ
ルク，酸化ケイ素，酸化アルミニウム，炭酸カルシウ
ム，水酸化カルシウム，炭酸マグネシウム，長石等が例
として挙げられ、これらは単独でも併用しても良い（同
じ種類のものでも平均粒径の異なるものを混ぜて用いて
も良い）。またスクラッチ性が要求される場合には有機
系架橋ポリスチレン等の有機系架橋粒子を用いる事が好
ましい。易滑剤粒子は本発明の成形品に好ましい滑り性
を賦与する役割を有しており、該易滑剤粒子の配合量は
０．０４〜１重量％が必要である。０．０４重量％未満
では、滑り性の大幅改善が困難である。一方１重量％を
越えると無機粒子とポリエステルの屈折率の違いにより
透明性が著しく悪くなる。尚本発明のシート及び成形品
は、ヘイズで１５％以下の透明性を有している。
ルク，酸化ケイ素，酸化アルミニウム，炭酸カルシウ
ム，水酸化カルシウム，炭酸マグネシウム，長石等が例
として挙げられ、これらは単独でも併用しても良い（同
じ種類のものでも平均粒径の異なるものを混ぜて用いて
も良い）。またスクラッチ性が要求される場合には有機
系架橋ポリスチレン等の有機系架橋粒子を用いる事が好
ましい。易滑剤粒子は本発明の成形品に好ましい滑り性
を賦与する役割を有しており、該易滑剤粒子の配合量は
０．０４〜１重量％が必要である。０．０４重量％未満
では、滑り性の大幅改善が困難である。一方１重量％を
越えると無機粒子とポリエステルの屈折率の違いにより
透明性が著しく悪くなる。尚本発明のシート及び成形品
は、ヘイズで１５％以下の透明性を有している。
【手続補正５】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１２
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１２】２成分の配合は、公知の方法が適用でき格
別な制約はない。例えば２成分の粒状物をタンブラーや
ブレンダー等で予め混合しておき、上記混合物を押出機
に供給し、速やかに溶融押出しする方法や、或いは上記
の様な混合機を用いることなしに２成分をそれぞれ押出
機へ定量供給する方法等がある。ただし、ポリエステル
は溶融押し出し時に加水分解しないよう、予め水分率が
０．０５重量％以下、好ましくは０．００５重量％以下
になるよう乾燥しておくことが必要である。但し、ベン
ト付２軸押出し機を使用し、押出し時に脱気する場合は
未乾燥のままでもよい。
別な制約はない。例えば２成分の粒状物をタンブラーや
ブレンダー等で予め混合しておき、上記混合物を押出機
に供給し、速やかに溶融押出しする方法や、或いは上記
の様な混合機を用いることなしに２成分をそれぞれ押出
機へ定量供給する方法等がある。ただし、ポリエステル
は溶融押し出し時に加水分解しないよう、予め水分率が
０．０５重量％以下、好ましくは０．００５重量％以下
になるよう乾燥しておくことが必要である。但し、ベン
ト付２軸押出し機を使用し、押出し時に脱気する場合は
未乾燥のままでもよい。
【手続補正６】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１６
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１６】
【発明の効果】本発明の成形品は、ポリエステルに平均
粒径８〜５０ミクロンの易滑剤粒子が特定量配合されて
いるため、滑り性，ヒートシール性，印刷性，ガス透過
性及び機械物性に優れており、食品容器，薬品容器等に
最適である。
粒径８〜５０ミクロンの易滑剤粒子が特定量配合されて
いるため、滑り性，ヒートシール性，印刷性，ガス透過
性及び機械物性に優れており、食品容器，薬品容器等に
最適である。
【手続補正７】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１８
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１８】実施例１〜５，比較例１〜６
２０℃の重量比６０／４０のフェノール／テトラクロロ
エタン混合溶媒中で測定した固有粘度が０．６５のＰＥ
Ｔのペレットを水分率０．０１％以下になるように乾燥
させ、実施例に示した粒径の易滑剤粒子を以下の割合に
なる様に計量混合したのちＴダイを設けた７５ｍｍφの
単一スクリュー押出機により厚さ０．５ｍｍのシートを
得、製造した。
エタン混合溶媒中で測定した固有粘度が０．６５のＰＥ
Ｔのペレットを水分率０．０１％以下になるように乾燥
させ、実施例に示した粒径の易滑剤粒子を以下の割合に
なる様に計量混合したのちＴダイを設けた７５ｍｍφの
単一スクリュー押出機により厚さ０．５ｍｍのシートを
得、製造した。
【手続補正８】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２０
【補正方法】変更
【補正内容】
【００２０】
【表１】
【手続補正９】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２１
【補正方法】変更
【補正内容】
【００２１】
【表２】
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所
Ｂ２９Ｋ 67:00
Ｂ２９Ｌ 7:00 4Ｆ
22:00 4Ｆ
Ｃ０８Ｌ 67:02
Claims (3)
- 【請求項１】 平均粒径８〜５０ミクロンの易滑剤粒子
を０．０４〜１重量％と、ポリエステル９９．０〜９
９．９６重量％を配合した組成物からなる無延伸又は低
倍率延伸ポリエステルシート。 - 【請求項２】 請求項１記載のシートを１以下の絞り比
で成形してなるポリエステル成形品。 - 【請求項３】 ポリエステルが固有粘度０．５〜１．２
の範囲内のポリエチレンテレフタレートである請求項２
記載のポリエステル成形品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19492591A JPH0517598A (ja) | 1991-07-08 | 1991-07-08 | 易滑性に優れる透明ポリエステルシート及びその成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19492591A JPH0517598A (ja) | 1991-07-08 | 1991-07-08 | 易滑性に優れる透明ポリエステルシート及びその成形品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0517598A true JPH0517598A (ja) | 1993-01-26 |
Family
ID=16332629
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19492591A Pending JPH0517598A (ja) | 1991-07-08 | 1991-07-08 | 易滑性に優れる透明ポリエステルシート及びその成形品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0517598A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004025798A (ja) * | 2002-06-28 | 2004-01-29 | Toray International Inc | 成形加工品およびその製造方法 |
-
1991
- 1991-07-08 JP JP19492591A patent/JPH0517598A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004025798A (ja) * | 2002-06-28 | 2004-01-29 | Toray International Inc | 成形加工品およびその製造方法 |
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