JPH05271522A - 易滑性に優れる透明ポリエステルシート及びその成形品 - Google Patents

易滑性に優れる透明ポリエステルシート及びその成形品

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JPH05271522A
JPH05271522A JP30042792A JP30042792A JPH05271522A JP H05271522 A JPH05271522 A JP H05271522A JP 30042792 A JP30042792 A JP 30042792A JP 30042792 A JP30042792 A JP 30042792A JP H05271522 A JPH05271522 A JP H05271522A
Authority
JP
Japan
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polyester
sheet
polyester sheet
weight
molded product
Prior art date
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Pending
Application number
JP30042792A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironori Kawamura
博紀 河村
Masaki Yamamoto
正樹 山本
Kenji Misumi
健志 三隅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明性を維持し、且つ滑り性が改良されたポ
リエステルシート及びその成形品を提供する。 【構成】 エチレンテレフタレート単位を主成分とする
ポリエステルを90〜98重量%,ポリスチレン系樹脂
を2〜10重量%含有する樹脂組成物を溶融押出してな
ることを特徴とするポリエステルシート及びその成形
品,並びに、ポリエステルシートの少なくとも片面にエ
チレンテレフタレート単位を主成分とするポリエステル
を80〜98重量%、ポリスチレン系樹脂を2〜20重
量%含有する樹脂組成物を溶融押出してなることを特徴
とするポリエステルシート及びその成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は改善されたポリエステル
成形品であり、更に詳しくは透明性を維持し、且つ滑り
性が改良されたポリエステルシート及びその成形品に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル特にポリエチレンテレフタ
レート(以下PETと記す。)に代表される結晶性ポリ
エステル樹脂は、繊維を初めとしてシート,フィルム用
ポリマーとして広く使用されているが、その優れた耐薬
品性及び低ガス透過性を生かして炭酸飲料,ジュース,
ビール等飲料用ボトル,化粧品容器,食品用トレーなど
にも応用される様になってきた。中でもPETより成る
シートを熱成形して得られる成形品は食品,食料等の容
器に広く利用されている。
【0003】しかしながら、PETシートによる成形品
は滑り性に乏しく、容器を積み重ねた場合にブロッキン
グを起こし、1個ずつ取り外すことが非常に困難であ
る。
【0004】一般に、ポリエステル容器のブロッキング
防止の為に、シートの表面にシリコンオイル等を塗布し
たり、ポリエステル中に粒径が小さい無機粒子を均一に
分散させたり(特開昭64−1515号公報、特開昭6
3−72730号公報)、ポリオレフィン系樹脂を均一
分散させたりする方法が用いられる。
【0005】しかしながら、粒径が小さい無機粒子を配
合し、シート表面の凹凸により滑り性を改善する方法で
は熱成形時、シートが延伸をあまり受けない部分での表
面凹凸が不足するため、深絞り容器以外の使用は困難と
なる。また、滑り性を向上させる為に添加量を上げると
透明性が悪くなる。
【0006】シリコンオイル等を塗付する方法では、少
量の塗付で効果はあるが、塗付斑が起こり易く、更に、
印刷性やヒートシール性が著しく低下する。特にヒート
シール性は、シーラント材を用いても改善が困難であ
り、用途が著しく限定されていた。又、ポリオレフィン
系樹脂を分散させる方法では滑り性には優れるが、白濁
してしまい透明感のあるサンプルは得られない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、この様
な従来の問題点を解決するために鋭意検討した結果、本
発明を完成したものであって、その目的とするところは
優れた滑り性,及び透明性を有するポリエステルシート
を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、エチレンテレ
フタレート単位を主成分とするポリエステルを90〜9
8重量%,ポリスチレン系樹脂を2〜10重量%含有す
る樹脂組成物を溶融押出してなることを特徴とするポリ
エステルシート及びその成形品であり、更にはポリエス
テルシートの少なくとも片面にエチレンテレフタレート
単位を主成分とするポリエステルを80〜98重量%、
ポリスチレン系樹脂を2〜20重量%含有する樹脂組成
物を溶融押出してなることを特徴とするポリエステルシ
ート及びその成形品である。
【0009】本発明を構成する第1の要件であるマトリ
ックスとなるポリエステルとは、PET,ポリエチレン
ナフタレートのホモポリマーは勿論のこと、テレフタル
酸成分の一部をイソフタル酸,アジピン酸,ジフェニル
ジカルボン酸,ジフェニルエーテルジカルボン酸,ジフ
ェニルスルフォンジカルボン酸,セバシン酸,ナフタレ
ンジカルボン酸等の如き他の1種以上のジカルボン酸成
分へ置換し、エチレングリコール成分の一部をジエチレ
ングリコール,ヘキサメチレングリコール,トリメチレ
ングリコール,プロピレングリコール,シクロヘキサン
ジメタノール,ネオペンチルグリコール,ブチレングリ
コール等の如き他の1種以上のグリコール成分で置換し
たコポリエステルを包含する。該コポリエステル中の共
重合成分の総割合は、全酸成分に対して20モル%以下
であることが好ましい。
【0010】本発明ポリエステルの固有粘度は、重量比
60/40のフェノール/テトラクロロエタン混合溶媒
中、20℃での測定において約0.5〜1.2が好まし
く、特に好ましくは0.6以上である。固有粘度が0.
5未満では熱成形後の製品としてその機械的強度が充分
でなく、特に低温時の衝撃強度が低下する傾向にある。
逆に固有粘度が1.2を越えるものは、熱成形が困難と
なる傾向があり、1.2程度が一応好ましい上限とな
る。
【0011】本発明に用いるポリスチレン系樹脂として
は、ポリスチレン,アクリロニトリル・スチレン共重合
体,アクリル酸エステル・スチレン共重合体,メタクリ
ル酸メチル・スチレン共重合体等が挙げられる。中でも
高分子量のものが好ましく、これを用いると3次元的な
凹凸を有し、且つ透明なポリエステルシートが得られ
る。また、2種以上の併用も透明性の点で好ましい。中
でも、ポリスチレンとアクリロニトリル・スチレン共重
合体を3対7の割合で用いるのが特に好ましい。
【0012】ポリスチレン系樹脂の配合量は、2〜20
重量%とすることが必要である。2重量%未満では滑り
性の大巾改善が困難であり、一方20重量%を越える
と、本発明ポリエステルの優れた透明性,耐衝撃性や、
容器として用いる際の内容物の保香性が失われる。透明
性の点で好ましい範囲は、単層シートでは2〜6重量%
である。多層シートの場合は、表面層の多層比により配
合量を増減することができるので2〜20重量%が好ま
しい。
【0013】ポリスチレン系樹脂を2種以上用いる場合
は、ポリスチレン系樹脂を溶融混練したマスターとする
ことが好ましい。マスター化することにより、更に透明
性が向上する。
【0014】本発明の樹脂は、平均粒径2〜50ミクロ
ンの不活性粒子を0.02〜1重量%配合すると滑り性
の点で好ましい。平均粒径が2ミクロン未満では、熱成
形後の製品としてその滑り性改善効果が小さく、逆に平
均粒径が50ミクロンを超えるものは粒子自体が見えて
しまう為、製品として価値がない。また、配合量0.0
2重量%未満でも、熱成形後の製品としてその滑り性の
改善効果が小さい。一方、1重量%を超えると透明性が
悪くなる為、製品としての価値がない。本発明に用いら
れる不活性粒子としては、シリカ,カオリン,タルク,
酸化ケイ素,酸化アルミニウム,炭酸カルシウム,水酸
化マグネシウム,炭酸マグネシウム,長石,有機架橋ポ
リスチレン等の有機架橋粒子等が例として挙げられ、こ
れらは単独でも併用しても良い(同じ種類のものでも平
均粒径の異なるものを混ぜて用いても良い。)。
【0015】本発明の樹脂組成物には、ポリマーの本質
的な性質を変えない範囲内で添加剤,帯電防止剤,紫外
線吸収剤,安定剤,及び顔料を含有する事ができる。
【0016】成分の配合は、公知の方法が適用でき格別
な制約はない。例えば粒状物をダンブラーやブレンダー
等で予め混合しておき、上記混合物を押出機に供給し、
速やかに溶融押出しする方法,或いは上記の様な混合機
を用いることなしに成分をそれぞれ押出機へ定量供給す
る方法等がある。ただし、ポリエステルは溶融押出し時
に加水分解しない様、予め水分率が0.05重量%好ま
しくは0.005重量%以下になるよう乾燥されている
ことが好ましい。しかし、ベント式押出機を用いる場合
は、ポリエステル中の水分が1%未満でも、溶融押出し
時に加水分解せずに製膜することができる。
【0017】この様に本発明ポリエステルにポリスチレ
ン系樹脂をブレンドしてシート化した場合、ポリスチレ
ン系樹脂が島状に分散し、シート表面に凹凸ができるた
め滑り性に優れるシートが得られる。更にポリオレフィ
ン系樹脂と比較して屈折率が非晶PET(1.576)
に近い為、透明性にも優れる。尚、透明とはシート厚2
00ミクロンでヘイズが10以下のシートを表す。
【0018】シートの厚さは0.15〜1mmが好まし
い。このシートを加工して得られる容器は箇所によって
若干厚さが異なるが、通常はシートの厚さとさして異な
らないものとなる。シートの厚さが0.15mm未満の
ものではそれから得られた容器が剛性不足となり、容器
としての使用に耐えなくなる。一方シートの厚さが1m
m超過のものでは容器に加工する際のシート加熱時間が
長く掛かり、成形サイクルが長くなるため工業生産上不
適となる。又滑り性に優れた物も得られない。又ドライ
ラミや共押出しなどの多層シートは、単層シートと比べ
最外層だけにポリスチレン系樹脂が集中する為、透明
性,滑り性共に向上し、好ましい。
【0019】次に該樹脂組成物を押出機により溶融押出
後、急冷し、無延伸で結晶化度3%以下の上記厚みシー
トを製造し、容器に成形する。成形手段としては、真空
成形,圧空成形,スナップバック成形,レバースドロー
成形,エアースリップ成形,プラグアシスト成形,熱盤
成形,またはこれらを組み合わせた成形方法が常法とし
て知られているが、本発明ではいずれの方法を用いても
差し支えない。
【0020】
【発明の効果】本発明のシート及び成型品は、エチレン
テレフタレート単位を主成分とするポリエステルにポリ
スチレン系樹脂が特定量配合されているため、滑り性,
ヒートシール性,印刷性,ガス透過性,機械物性,透明
性に優れており、また着香成分の吸着が少ないため、食
品容器,薬品容器等に最適である。
【0021】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
尚、シートの物性評価は表1に示した方法で行った。
【0022】
【表1】
【0023】実施例1〜9,比較例1〜5 20℃の重量比60/40のフェノール/テトラクロロ
エタン混合溶媒中で測定した固有粘度が0.65のPE
Tペレットを水分率0.01%以下になるように乾燥
し、ポリスチレンとアクリロニトリル・スチレン共重合
体を表2の割合で混合したのち、Tダイを設けた75m
mφの単一スクリュー押出機により厚さ0.2mmのシ
ートを得、該シートをガラス転移点以上、融点以下に予
熱し、45℃に温調した雌金型を取り付けた熱成形機に
よって縦157mm×横110mm×深さ34mmの容
器を作成し、表1の事項について試験を行った。結果を
表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】実施例10〜16,比較例6〜7 ポリスチレンとアクリロニトリル・スチレン共重合体を
表3の割合で混合し、単一スクリュー押出機の代わりに
Tダイを設けた75mmφの3種3層多層スクリュー押
出機を用いる以外は、実施例1と同様に行って厚さ0.
2mmのシート(上下層にポリスチレンとアクリロニト
リル・スチレン共重合体を所定量添加,中層はポリエス
テルのみ)を得、実施例1と同様に容器を作成し、表1
の事項について試験を行った。結果を表3に示す。
【0026】実施例17〜18 ポリスチレンとアクリロニトリル・スチレン共重合体を
表3の割合で混合し、単一スクリュー押出機の代わりに
Tダイを設けた75mmφの2種2層多層スクリュー押
出機を用いる以外は、実施例1と同様に行って厚さ0.
2mmのシート(表層にポリスチレンとアクリロニトリ
ル・スチレン共重合体を所定量添加,主層はポリエステ
ルのみ)を得、実施例1と同様に容器を作成し、表1の
事項について試験を行った。結果を表3に示す。
【0027】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 25:04) 9166−4J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンテレフタレート単位を主成分と
    するポリエステルを90〜98重量%、ポリスチレン系
    樹脂を2〜10重量%含有する樹脂組成物を溶融押出し
    てなることを特徴とするポリエステルシート。
  2. 【請求項2】 ポリエステルシートの少なくとも片面に
    エチレンテレフタレート単位を主成分とするポリエステ
    ルを80〜98重量%、ポリスチレン系樹脂を2〜20
    重量%含有する樹脂組成物を溶融押出してなることを特
    徴とするポリエステルシート。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のシートを熱成形してなる
    ポリエステル成形品。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のシートを熱成形してなる
    ポリエステル成形品。
JP30042792A 1992-01-30 1992-10-12 易滑性に優れる透明ポリエステルシート及びその成形品 Pending JPH05271522A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4207692 1992-01-30
JP4-42076 1992-01-30

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05271522A true JPH05271522A (ja) 1993-10-19

Family

ID=12625974

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30042792A Pending JPH05271522A (ja) 1992-01-30 1992-10-12 易滑性に優れる透明ポリエステルシート及びその成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05271522A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2599822A3 (en) * 2011-12-02 2014-04-16 Curwood, Inc. Packaging sheet with improved cutting properties

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2599822A3 (en) * 2011-12-02 2014-04-16 Curwood, Inc. Packaging sheet with improved cutting properties

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