JPH05174998A - シンクロトロン放射装置の電磁石 - Google Patents

シンクロトロン放射装置の電磁石

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JPH05174998A
JPH05174998A JP35614891A JP35614891A JPH05174998A JP H05174998 A JPH05174998 A JP H05174998A JP 35614891 A JP35614891 A JP 35614891A JP 35614891 A JP35614891 A JP 35614891A JP H05174998 A JPH05174998 A JP H05174998A
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JP
Japan
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electromagnet
yoke
magnetic field
vacuum
cavity
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JP35614891A
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English (en)
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Shinya Oishi
真也 大石
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電磁石のヨークの内部に配設した空洞部を密
封構造の真空状態とし、該空洞部の真空中に電子ビーム
を通すことにより、所期の磁場を得る。 【構成】 電磁石20を、薄肉の積層構造としたヨーク
22、ヨーク固定部23、磁極24、コイル25から構
成し、ヨーク22の内部に空洞部21を形成し、空洞部
21内部の高真空中に電子を通すことにより、従来の如
くパイプ内部に電子を通していた場合と比較し、真空性
を保持できると共にシール性を高めることができ、電磁
石の磁場変動に伴い真空チャンバへ流れる渦電流によっ
て磁場が遮蔽される不具合を解消することが可能とな
り、所期の磁場を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば超々LSI回路
の作成、医療診断、構造解析等の各種分野へ適用される
シンクロトロン放射装置の電磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば図7に示す如く、シンクロトロン
放射装置1では、電子発生装置(電子銃)2で発生した
電子ビームは直線加速器(ライナック)3で光速近くに
加速され、ビーム輸送部4の偏向電磁石5で偏向され、
インフレクタ6を介してシンクロトロンの、真空チャン
バとしての蓄積リング7内に入射される。該蓄積リング
7に入射された電子ビームは、高周波加速空洞8でエネ
ルギーを与えられながら収束電磁石9、10で収束さ
れ、偏向電磁石11で偏向され蓄積リング7内を周回し
続ける。偏向電磁石11で偏向される時に発生するシン
クロトロン放射光12は、ビームチャンネル13を通し
て出射された後、例えば局所構造解析装置14へ送られ
局所構造解析用光源等として利用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記シ
ンクロトロン放射装置においては、真空チャンバ(蓄積
リング)に対する電子ビームの入射エネルギーを出射エ
ネルギーまで上昇させるために、電子ビームの加速を早
くし、電子ビームの入射→出射→入射→出射・・・の繰
返しを行う必要があるため、電磁石の磁場変動が早い。
ところが、上記シンクロトロン放射装置では、真空チャ
ンバ(蓄積リング)の外側に電磁石を配設した構造であ
るため、電磁石の磁場変動に伴い、真空チャンバ(蓄積
リング)へ流れる渦電流によって磁場が遮蔽される結
果、所期の磁場を得にくいという問題があった。また、
前記のような問題を解決すべく、電磁石自体を電磁石の
形状より大形状の真空パイプの内部に収納することも考
えられるが、実用上からは非現実的である。
【0004】本発明は前記課題を解決するもので、電磁
石のヨークの内側に配設した空洞部を密封構造の真空状
態とし、該空洞部の真空中に電子ビームを通すことによ
り、所期の磁場を得ることを達成したシンクロトロン放
射装置の電磁石の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、ヨークを具備してなるシンクロトロン放
射装置の電磁石において、前記ヨークの内部に電子ビー
ムを通すための空洞部を形成すると共に、前記空洞部を
高真空状態としてなることを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明によれば、電磁石のヨークの内部に配設
した空洞部を密封構造の真空状態とし、該空洞部の真空
中に電子ビームを通すことにより、従来の如く、電磁石
の磁場変動に伴い流れる渦電流により磁場が遮蔽される
不具合を解消することができ、これにより、所期の磁場
を得ることができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1及び図2はシンクロトロン放射装置の収束電
磁石に適用される本実施例の4極電磁石20の構造であ
り、該電磁石20は、薄肉の積層構造とされると共に内
部に空洞部21が配設されたヨーク22と、該ヨーク2
2の外周面に配設されたヨーク固定部23と、該ヨーク
22の内側に配設された磁極24と、該磁極24に巻回
されたコイル25とから構成されている。前記コイル2
5は、磁極24に対する装着・取外しが可能な寸法形状
に形成されており、一体構造または積層構造とされてい
る。この場合、前記4個の磁極24の内、対角線上に位
置する2個の磁極24を前記ヨーク22から分割した状
態(図中破線箇所で分割)で製作しておき、該磁極24
を後でヨーク22の内側に固着すると共に、該磁極24
にコイル25を巻回する組立作業を行うことも可能であ
る。また、前記各ヨーク固定部23の接合部分を、溶接
Yで密封状態とすることにより、前記ヨーク22の内部
の空洞部21の高真空状態を保持するようになってい
る。尚、前記各ヨーク固定部23の接合部分は、例えば
図3に示すような溶接Y’を行ってもよい。
【0008】また、前記電磁石20の端部にはフランジ
26が配設されており、該フランジ26を介して隣接す
る他の電磁石あるいは真空容器と接続されるようになっ
ている。また、前記電磁石20にはコイル25へ接続さ
れる端子27が配設されており、該端子27へは電源ケ
ーブルが接続されるようになっている。また、前記電磁
石20の空洞部21は真空ポンプ28へ接続されてお
り、該真空ポンプ28により前記空洞部21を高真空状
態(本実施例では例えば10-5〜10-7Torrとして
いるが、該数値に限定されるものではない)とするよう
になっている。これにより、ゴムのOリングの使用が可
能とされている。即ち、本実施例の電磁石20では、従
来の如く電子を通す真空チャンバを設置する代わりに、
ヨーク22の内部に空洞部21を配設し、高真空状態と
した空洞部21に電子を通すようになっている。
【0009】次に、上記の如く構成した収束電磁石に適
用される本実施例の4極電磁石の作用について説明す
る。電磁石20を、薄肉の積層構造としたヨーク22、
ヨーク固定部23、磁極24、コイル25から構成する
と共に、各ヨーク固定部23の接合部分を溶接Yで密封
状態とし、更に、ヨーク22の内部に形成した空洞部2
1の内部を高真空状態とすると共にその高真空中に電子
を通すため、従来と比較し、真空性を保持できると共に
シール性を高めることができ、電磁石の磁場変動に伴い
流れる渦電流により磁場が遮蔽される不具合を解消する
ことが可能となり、所期の磁場を得ることができる。
【0010】次に、図4及び図5はシンクロトロン放射
装置の偏向電磁石に適用される本実施例のC型電磁石3
0の構造であり、該電磁石30は、薄肉の積層構造とさ
れたヨーク31と、該ヨーク31の外周面に配設された
ヨーク固定部32と、該ヨーク31の開口部側に配設さ
れたヨーク固定部33と、コイル34とから構成されて
おり、前記ヨーク31と前記ヨーク固定部33とにより
空洞部35を形成している。また、各ヨーク固定部3
2、33の接合部分を、溶接Yで密封状態とすることに
より、前記ヨーク31の内部の空洞部35の高真空状態
を保持するようになっている。また、前記電磁石30の
端部にはフランジ36が配設され、該フランジ36を介
して隣接する他の電磁石あるいは真空容器と接続される
ようになっている。また、前記電磁石30にはコイル3
4へ接続される端子37が配設され、該端子37へは電
源ケーブルが接続されるようになっている。また、前記
電磁石30の空洞部35は真空ポンプ38へ接続され、
該真空ポンプ38により前記空洞部35を高真空状態
(本実施例では例えば10-5〜10-7Torrとしてい
るが、該数値に限定されるものではない)とするように
なっている。
【0011】上記構成による偏向電磁石に適用される本
実施例の電磁石30によれば、電磁石30を、ヨーク3
1、ヨーク固定部32、ヨーク固定部33、コイル34
から構成すると共に、ヨーク31とヨーク固定部33と
により空洞部35を形成し、各ヨーク固定部32、33
の接合部分を溶接Yで密封状態とし、前記空洞部35の
内部の高真空中に電子を通すため、従来と比較し、真空
性を保持できると共にシール性を高めることができ、電
磁石の磁場変動に伴い流れる渦電流により磁場が遮蔽さ
れる不具合を解消することが可能となり、所期の磁場を
得ることができる。
【0012】次に、図6はシンクロトロン放射装置の偏
向電磁石に適用される本実施例のH型電磁石40の構造
であり、該電磁石40は、薄肉の積層構造とされると共
に内側に空洞部41が配設されたヨーク42と、該ヨー
ク42の外周面に配設されたヨーク固定部43と、コイ
ル44とから構成されている。また、各ヨーク固定部4
3との間を、溶接Yで密封状態とすることにより、前記
ヨーク42の内部の空洞部41の高真空状態を保持する
ようになっている。尚、前記電磁石40には電源ケーブ
ル接続用端子、真空ポンプが接続されているが、図示は
省略する。
【0013】上記構成による偏向電磁石に適用される本
実施例の電磁石40によれば、電磁石40を、ヨーク4
2、ヨーク固定部43、コイル44から構成すると共
に、ヨーク42の内部に空洞部41を形成し、各ヨーク
固定部43の接合部分を溶接Yで密封状態とし、前記空
洞部41の内部の高真空中に電子を通すため、従来と比
較し、真空性を保持できると共にシール性を高めること
ができ、電磁石の磁場変動に伴い流れる渦電流により磁
場が遮蔽される不具合を解消することが可能となり、所
期の磁場を得ることができる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ヨ
ークを具備してなるシンクロトロン放射装置の電磁石に
おいて、前記ヨークの内部に電子ビームを通すための空
洞部を形成すると共に、前記空洞部を高真空状態として
なる構成としたので、下記の効果を奏することができ
る。電磁石のヨークの内部に配設した空洞部を密封構造
の真空状態とし、該空洞部の真空中に電子ビームを通す
ことにより、従来の如く、電磁石の磁場変動に伴い流れ
る渦電流により磁場が遮蔽される不具合を解消すること
ができ、これにより、所期の磁場を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の収束用の電磁石の概略正面図
である。
【図2】本実施例の収束用の電磁石の概略側面図であ
る。
【図3】本実施例の溶接構造例の概略図である。
【図4】本実施例の偏向用のC型電磁石の概略正面図で
ある。
【図5】本実施例の偏向用のC型電磁石の概略側面図で
ある。
【図6】本実施例の偏向用のH型電磁石の概略正面図で
ある。
【図7】シンクロトロン放射装置の概略平面図である。
【符号の説明】
20 電磁石 21 空洞部 22 ヨーク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨークを具備してなるシンクロトロン放
    射装置の電磁石において、前記ヨークの内部に電子ビー
    ムを通すための空洞部を形成すると共に、前記空洞部を
    高真空状態としてなることを特徴とするシンクロトロン
    放射装置の電磁石。
JP35614891A 1991-12-24 1991-12-24 シンクロトロン放射装置の電磁石 Withdrawn JPH05174998A (ja)

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Effective date: 19990311